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『今そこにある危機』(94)(1995.2.24.渋谷東急)過去の『レッド・オクトーバーを追え!』(90)と『パトリオット・ゲーム』(92)、そしてこの映画、というシリーズ3作を通しで考えてみると、アメリカの、というよりも、大げさに言えば、世界情勢の緊張の流れの変化が見えてくる。1作目はソ連崩壊間際の亡命、2作目は冷戦終了後の民族紛争やテロ、そして今回は、南米の麻薬戦争、といった具合に、主人公のジャック・ライアンが巻き込まれる事件の背景が、たかが数年の間に激変しているのだ。もちろん、このシリーズはそうした背景が生む問題を声高に叫んでいるわけではないのだが、硬い社会派映画とは違い、初めから告発的な意図を持って作られてはいない娯楽映画だからこそ、かえって、その奥に潜む怖さが見えてくるところがある。気が付けば、...「午後のロードショー」『今そこにある危機』
『パトリオット・ゲーム』(92)(1992.9.27.丸の内ピカデリー)CIAを辞したジャック・ライアン(ハリソン・フォード)は、妻(アン・アーチャー)子とロンドンを旅行中に、IRAのテロ襲撃事件に巻き込まれ、皇族一家を救うが、テロ集団から復讐の標的として命を狙われることになる。先の『エイリアン3』(92)に続いて、この映画も形は違うがいわゆる続編ものの一つである。ただし、この映画の場合は、前作『レッド・オクトーバーを追え!』(90)で、物足りなさを感じさせたアレック・ボールドウィンに代わって、フォードが主人公のジャック・ライアン演じた点と、冷戦終結後のこうしたアクション劇の新たな展開に興味を引かれた。もちろん、前作はショーン・コネリー扮するソ連原潜の艦長が主役で、ライアン役はあの程度で抑えておいて正解だ...「午後のロードショー」『パトリオット・ゲーム』
『フィールド・オブ・ドリームス』(89)野球が生む奇跡とはhttps://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/6479aefb9806925cdcd8a354a58538b3「ここは天国かい?」「いや、アイオワさ」『フィールド・オブ・ドリームス』https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a48b2e38bd226790df17b00b55bd9b87「BSシネマ」『フィールド・オブ・ドリームス』
『友よ、風に抱かれて』(87)(1991.3.21.ビデオ)ベトナム戦争真っただ中の68年。戦死した兵士たちが眠るアーリントン墓地に、葬儀を行う儀仗兵士としてやってきたウィロー(D・B・スウィーニー)は、その部隊の曹長で歴戦の勇士クレル(ジェームズ・カーン)と出会う。先の『ゴッドファーザーPARTⅢ』(90)の余韻が残り、フランシス・フォード・コッポラ監督作で唯一未見だったこの映画を見てみた。この映画の頃のコッポラは不調だったので、見逃していたのだ。ベトナム戦争関連では、すでに超大作『地獄の黙示録』(79)を撮っているコッポラだが、この映画は本当に同じ監督が撮ったのかと思うほど、淡々としていた。そして、その分『地獄の黙示録』の支離滅裂さが影を潜め、ひしひしと心に迫ってくるような、説得力を持った映画に仕上が...ジェームズ・カーンの映画その4『友よ、風に抱かれて』