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#ごふく茶屋のブログ記事
  • 2022/11/21 22:33

    大江戸美人揃 一之巻 湊屋 おろく

    一之巻湊屋おろく九代将軍、家重執政の宝暦二(一七五一)年桜の咲く頃。浅草寺地内に湊屋という『ごふく茶屋』を称した水茶屋があった。ここでは湊屋をごふく茶屋と呼ぶことにする。ごふくとは、御仏供からきたもので、‘仏前に献茶して仏果を得る’という意味である。ごふく茶屋には奥座敷が設けられてはいるが、他の店とは違い私娼窟ではない。お茶を飲ませるのを目的としていた。この店では、熱い湯でまず桜湯、麦茶を出した。浅草寺の鐘が、昼八ツ(午後二時)を打った。ごふく茶屋では、おろくという娘が、客にお茶を運んでいた。「ありがとう。おろくちゃんの入れてくれるお茶は天下一品だ」薬問屋の若旦那の田助が言った。「また、若旦那、冗談がお上手ですね」と、おろくは言いながら他の客にお茶を運んで行った。「おろくちゃん、相変わらずきれいだね」と、大工の...大江戸美人揃一之巻湊屋おろく

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