化学工学の勉強に使って役立ったおすすめ参考書を5冊紹介。基礎から応用・実務まで、自分に合った本を選んで効率よく学びましょう。
化学プラントの設備・運転を分かりやすく解説。国立の機電系大学院卒業→化学会社のプラントエンジニア15年以上。機械設計中心、海外勤務、製造管理経験あり。
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化学工場を安定的に稼働させるために「故障」の定義をしっかり定めよう 責任範囲/精神衛生
"故障"というのは化学装置に限らず、一般的に使う単語ですよね。私は会社である時期にこの「故障」と格闘していたので、人生でもう聞きたくないワードベスト10くらいに入っている嫌な単語です。さて、機電系エンジニアであれば故障と
化学工場で地震・火災・津波・洪水が起きたときの緊急処置対応 生産/用役/貯蔵/入出荷/工事
天災関係が起きた時の"緊急処置"対応について解説します。製鉄所などでは地震が起きた時にフレアスタックのパージをしたりするのは、近隣地域に住んでいると割と常識的なことでしょうがそうではない人にとっては火事が起きたように見え
化学工場の溶接溶断で使用するアセチレンの特徴を解説 燃焼範囲/エネルギー/三重結合
化学プラントの工事現場で"溶接"・溶断の作業に使う"アセチレン"について解説します。溶接作業者なら誰もが理解していることです。化学プラントの化学系技術者も当然理解しています。化学プラントの技術系のン華
バッチ系化学工場の設備と配管で材質を微妙に使い分ける思想 SS400/SUS304/SUS316L/高耐食
設備"材質"と配管"材質"の選定・使い分けの思想について解説します。腐食性の高い薬液を多く扱う化学プラントでは設備の耐食性はできるだけ高くしたいもの。耐食性のランクを上げれば上げるほど、イニシャルコス
材質と伝熱性をバッチ系化学工場の範囲内でいろいろ比較 熱伝導率/熱伝達率・断熱/ガラス/カーボン
"材質"と"伝熱"性の関係をまとめました。伝熱性つまり熱の伝えやすさは、膨大なエネルギーを使う化学プラントではとても大事な考え方です。省エネから始まって今ではカーボンニュートラル。化学プラントでは多く
化学工場向け設備のオンライン立会(web立会・リモート立会)検査の手順 移動リスク・時間・費用のメリット
化学プラント向けの設備の"オンライン立会"(web立会、リモート立会)検査について解説します。移動の自粛・テレワーク・多忙などの背景でオンライン立会を好むユーザーは一定数います。立会検査の出張を旅行感覚で捉えるユーザーも
化学工場の挟み込み部品とメンテナンス性 みぞ型・バタフライバルブ・ヘッダー・チャンネルカバー
バッチ系化学プラントの"はさみ込み"部品と典型的な配管構成について解説します。挟み込み部品は何も考えずに配管を取り付けると、後々大きな問題になります。挟み込みのことをジゴクと呼びこともあります。一度付けてしまうと取り外し
化学工場の運転制御をするDCSと運転記録のPIシステムの使い分け 保存・解析・共有
化学プラントで使う範囲で"PIシステム"について解説します。DCSを持っているプラントではPIシステムも導入していることが多いと思います。特に大きな工場では必須レベル。機械系エンジニアとして実際どれくらい使っているかを解
設備の部品を固定する方法と化学工場での基本的な考え方 ボルトナット・ねじ込み・しまりはめ・溶接
設備の部品を"固定"する方法を説明します。化学プラントで使う設備は複数の機械部品からなっています。ごく当たり前のようにボルトナットで固定しますが、実はそれ以外にも方法があります。補修や設計で固定方法の選択肢として頭に入れ
機械エンジニアから見た化学工場のプロジェクトの難易度を7つのランクに分類 配管・設備・建屋・プラント・事業所
化学プラントの"プロジェクトマネジメント"の難易度を機械エンジニア目線でまとめました。プロジェクトというとエンジニア目線では建設プロジェクトに偏りがちです。その難易度を明確に言語化できることは、リソースの割り当てなどを考
タンクノズルのさまざまな形状と使い方をまとめて解説 天板・側板・底板 挿入管・全量液抜き・温度計
タンク"ノズル"の形状について解説します。ノズルは管台という言い方をする場合もあります。タンクと配管の接続部のことです。ノズルなんて何も考えなくてもタンクと配管が繋がっていればいいでしょ?って考えがちですよね。化学プラン
化学工場の機械設計で使用するエンジニアリング情報の種類 社内標準・社外基準・トラブル情報
化学プラントの機械設計では使う"エンジニアリング"資料を紹介します。設計とは必要な情報を集めて最適解を見つける作業とも言えます。化学プラントのように歴史の古い業界では膨大な量の設計情報があります。その検索や収集だけでもか
上取りと下取りのどっちがいい? メイン配管からサブメインや枝取りするときに悩む微妙なケース
"枝取り"配管の考え方について解説します。化学プラントの配管から枝を取る場合に、上取りなのか下取りなのかちょっと悩みます。適当に配管図を見ているだけだったり、配管図面屋さんに任せているエンジニアなら悩むチャンスすらないか
化学工場の勤務者全員が関係する配置図の種類 工場全体・プラントエリア・プラント配置
"配置図"について解説します配置図は化学プラントのエンジニアだけでなく事務系担当者なども使う重要な図書です。消火活動や消火訓練でも大活躍。P&IDがエンジニアリングの基礎図面であれば、配置図は化学プラント勤務者の
【ゼネコンとバラコン】化学工場のE(設計)P(調達)C(建設)の発注区分と考え方を解説
"ゼネコン"と"バラコン"について解説します。建設プロジェクトと位置付ける大型工事で必要な考え方です。化学プラントなどで大型工事を実施する場合に、外部会社に依頼します。この方法は2つあって、ゼネコンと
化学工場の設計者の基本アイテムであるコンベックススケールの使い道を紹介 配管寸法・設備寸法・作業空間・規制距離
"コンベックススケール"について解説します。コンベックススケールとはいわゆる普通のスケールの事です。メジャーとも言いますね。コンベックススケールは図面屋さんの必携アイテムですが、設備設計エンジニアも必携です。現場に行くと
機械設備の軸と穴の関係を示す「はめあい」の基本と化学設備 すきまばめ・しまりばめ・中間ばめ
"はめあい"の基本について解説します。はめあいは機械設計、特に機械部品設計において非常に重要な概念です。穴と軸を収める関係性を示す用語ですね。特に動機器では軸を回転させるために大事な考え方です。はめあいは機械的には非常に
化学工場で気が付かないうちに起こる液封現象の罠を解説 温度膨張・圧縮/ボール弁・自動弁・凍結
"液封"現象について解説します。化学プラントで気が付かないうちに起こりえるとても怖い現象です。ケアをしていないと、いつ牙をむくか分からない猛獣な化学プラント。液封現象はそんな典型例でしょう。"液封"の
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化学工学の勉強に使って役立ったおすすめ参考書を5冊紹介。基礎から応用・実務まで、自分に合った本を選んで効率よく学びましょう。
化学工学を学ぶ中で、「何から手をつけていいか分からない」「公式だけ覚えても実務で活かせない」――そんな悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。私は大学で機械工学を学んで、会社で化学工学を少しずつ勉強していきました。気が付いたときには、化学...
住友化学の人員削減と構造改革について、三菱ケミカルとの共通点やエンジニア視点での影響を解説。経営戦略説明会の内容をもとに、今後の方向性を読み解きます。
液体充填は昔からある古典的な方法ですが、作業環境や設備はアップデートされにくい場合があります。昔からやっているから良いだろうと判断されかねません。現在の安全性や作業性に関する要求を振り返って、できる対策を考えていくことはエンジニアにとっても大事でしょう。監査などで指摘する側も、最高スペックを目指すのではなく基本レベルを満足するように注意したいですね。
プラント設備の標準化に拘ると、コストアップとや納期アップに繋がります。1つの会社だけを見ていると結構気が付きにくいですが、私自身もいくつか思うところがあります。競争力を上げるには、他社の設備を見るのが一番いいですね。
知識の蓄積や共有は、安全で安定したプラント運転のために欠かせない取り組みです。しかし、その仕組み作りには落とし穴も多く、現場の実情に合った柔軟な運用が必要です。・報告書のハードルを下げること ・完璧な原因追及にこだわりすぎないこと ・報告件数の評価を柔軟にすること ・定期報告のプレッシャーを軽減すること
化学会社のトライアルでは、失敗を過度に恐れるために、いろいろな場所で余裕を設けてしまいます。予算・工期・反応・品質・設備などどんどん膨れ上がっていきます。これは結局はコスト(と工期)に直結します。高いなら安い地域で依頼する方が健全と考えるのも仕方ないですね。
工場にずっと居たらその工場の考え方に染まってしまいます。他の工場や本社を知ると、考え方は変わってきます。同じ工場に居れば居るほど保守的になり、卑屈にもなってしまうもの。勤務地が同じというのは少なくとも私にとっては健全ではなかったですね。
海外出向から戻ってきた時は、会社に色々と期待した記憶があります。実際にはそのほとんどは叶えられず、昇進がわずかに速くなったくらいの結果しか得ていません。個々に期待してもあまり意味は無いですが、無いよりはマシ。それよりはもう一度海外に出向して知見を広げたいですね。
機電系エンジニアとしてこだわりを持って仕事をしていましたが、実はそれはあまり周りには響いておらず製造の一部の人にしか評価されていませんでした。それが上手くいくこともありますが、意味がない場合も多いので、変なこだわりを持たなくても良いと思います。
化学工場では多くのデータ、特に時系列データを扱い、それを記録して公開する場合が多いです。このせいで担当者としては見られているという緊張感の外に、やりたくないというネガティブな想いを抱きがちです。そのデータを有効活用する側は、実は機会は少く、見る人も多くはありません。この事実を知っているかどうかで担当者としては動き方が変わるでしょう。
既存の仕組みに何かを足すということはとても簡単です。起こった問題の不備を適当に探し、底に対策を取れば、今後同じ問題は起きないだろうと錯覚してしまいます。何かを足せば何かを減らすという姿勢が大事だと思っています。
機電系エンジニアでも化学工場で起こっている反応の基本的な部分は知っておくと、助かる場面があります。化学工学の詳細の反応を知る必要はなく、時間が経てば劣化するという部分だけを解説します。
タンクの基本構造の専門用語を解説しました。本体/付属品/保温の3つに分けて説明します。新入社員など初めての人はまずはここから理解すると良いでしょう。同じ物でも呼び方がいろいろあるのが、化学工場っぽいです。
年度末の良い機会に、6年間を振り返ろうと思います。この6年間は仕事の点で大きな転換点になっているだろうと今になって思います。転換は過去にもあったのですが、気が付いたら元の仕事に戻ってしまった状態からスタートした6年です。言語化しておかないと...
既存の撹拌機を別用途に使うケースはバッチ運転の場合は多いです。後になって気が付いたとならないようにいろいろチェックしましょう。特に忘れやすいのは、取扱数量が少い側の液量だと思います。後は既存の運転条件や物性と比較して大きな問題があるかどうかをチェックしていきます。
流量計が無くてもそれなりに流量をコントロールする方法を紹介しました。バルブ開度を調整して他の計器などで測定する方法と、液抜きをして測定をする方法です。とてもアナログなので、運転で万が一ということが無いように仕掛けを作らないといけません。これで製品の品質に影響が出たりするので、疎かにできないですね。
プラントの問題は今後増えていきます。八潮市の問題のようにこれまで問題にならなかった部分からトラブルが頻発するでしょう。化学工場でもメンテナンス費をもともとしっかり考えてこずに、最低限のメンテナンスで投資を先送りしていると、いつかは問題になります。投資があっても設備上の問題でメンテナンスできないことも。
化学プラントの技術系調整部門の仕事は、いろいろあります。工場内外の調整の窓口的な役割が基本で、販売や研究との調整や工場見学の対応もしながら、原料や新規品目の全体調整などを行います。他には製造部門の役割変化に臨機応変に対応したり、異動の待機係ともなります。ベテランクラスが配置され、縁の下の力持ちとなってくれています。
化学プラントでマテリアルハンドリングの設計をするためには、みんなで話し合える環境・すぐにNGをださない・作業の言語化・略図を書く・少し予算をすぐに割り当てる・お試しで作業できる場所、が必要です。これらのスキルが無いと1年~2年のレベルで、設計が遅れていきます。会社としては結局は損ですね。
バッチ系化学プラントの特性を比較するためには、主要な情報を数個集めると良いでしょう。反応器の数・容量と材質や圧力が最も重要です。濾過乾燥や充填塔・高圧設備で差が生まれます。他にポンプや熱交換器を除いた、特殊設備はプラントの特性となるでしょう。
排ガス処理塔の設計の基本的な考え方を解説しました。塔・貯槽・ポンプそれぞれ個別に考えないといけません。ガスの処理量と液体の処理方法が決まらないと、設計ができません。選択肢はいくつもありますので、どんどん絞り込むようにしていきましょう。
フッ素樹脂ライニング製マグネットポンプのメーカーを紹介しました。イワキ・セイコー化工機・ワールドケミカルが有名です技術開発がある程度終わった現在では、どこもそれなりに使えるでしょう。保全コストを削減することを目指して、最適なメーカーを使っていくことが望ましいですね。
プラントの将来と機電系エンジニアの今後の姿を考えました。プラントの建設の可能性は確実に減ります。新製品が導入される確率は減り、安い場所で導入されたり技術力が低下していく方向にしかなりません。英語を学んで海外に期待するか、保全としてしがみつくか、転職するか。この辺りがざっくり考えられるでしょう。
化学プラントの設備は故障原因解析が難しいです。分解しにくいし、トラブル経験を持っている人が少なくなっているし、使用条件も分かりにくかったりします。ここに時間を掛けても、故障頻度削減などの効果が得られないなら、割り切ってTBM的に予備を持って交換していく方が健全です。検討に欠ける時間も立派なコスト。トータルコストを考えましょう、
化学プラントではあいさつは必要です。チームプレイで安全を確保しないといけないからです。ただし、関わる最低限の人とだけあいさつをするという風潮は止めれそうにありません。直接かかわらなくてもサポートされている人はいっぱいいるのに、残念な話です。
反応器のジャケットや熱交換器のシェルなどの洗浄は3種類あります。分解洗浄・高圧ジェット洗浄・薬液洗浄です。高圧ジェットや薬液による方法がメジャーになってきて、定期的な洗浄により設備を長い事使えるようにしましょう。メンテナンスコストを下げて、競争力のあるプラントとなるように。
プラント機電系エンジニアが暇なときというのは、実際にはあまりないと思います。いざ暇になった時は、パトロール・マニュアルつくり・資料整理・情報収集などしましょう。チーム全体に広げれば成果として分かりやすいですが、それができなくても自分とその周りだけでも楽になれば成果として認められるかもしれません。忙しくない時ほど、忙しい時のための準備期間として大切にしましょう。
逆止弁は気休め程度に考えるのが良いです。完全に逆流を止めるには、測定計器と自動弁を使ったり、ラインを切り離すという古典的な手法にしましょう。逆止弁は作動時間差があり、自動で開し、詰まり、抵抗となります。抜けなくなったり壊れたりします。
2024年版ものつくり白書を読んでみました。今回は辛い内容です。今後の製造業の進むべき姿として、日本国内を諦める姿が見えてきています。後はどれだけの速度でそれを進めていくかという世界でしょう。
バルブの面間はできるだけ同じにしたいと思っています。運転メンテナンスに影響します。設備の予備と同じ考えで、バルブも予備や代替可能ということは、ユーザーにとっては非常に大事です。特定の会社に依存することは危険ですね。
化学プラントで働くためにゴルフは必要か?ということを考えました。家族的な雰囲気がある組織であれば、ゴルフをしても一定の効果があります。今はそういう雰囲気はかなり少なくなっていて、ゴルフをしなくても良い関係性が作られて行っているでしょう。プライベートは阻害されるし、お金も掛かるので、良いことはないと思っています。
化学プラントで怖いという表現を使っても、ニュアンスは微妙に変わります。良く分からない怪しいという疑問の目で見る外部と、危険性を理解していないけど扱ってしまう現場、間違った理解をされた現場から問い詰められるのが怖い研究。怖いというイメージを緩和するには、多大な努力が求められます。
化学プラントの機電系エンジニアにとって予算のコスト意識はとても重要です。コスト意識が足りないと、与えられた予算を使い切ろうとしたり、予算削減の努力をしようとしなく名足、見積精度を甘めにして結果の解析をしなくなってしまいます。結果的に、コスト意識がない部署として冷たい目で見られてしまいます。
化学プラント内の工場見学は調整だらけです。見学者のニーズを知り、どこのプラントを案内するか考えます。課長にお願いしたり間接支援系の職場にも依頼します。保護具や移動手段の確保も必要。懇親会も必要になるかも知れませんね。英語が必須の場合は、さらにハードルが上がります。
フレームアレスタの取付には向きがあると私は思っています。タンク内部のガスが大気に向かって、下から上に流れる方向(固形分・液体分が重力で落下する方向)にしないと、フレームアレスタが詰まるからです。古いプラントほどこのパターンがありがちなので、よく考えて対応しましょう。
プラント設備の保全計画を見直すとき、障害となる思考が結構あります。今までお同じやり方が良く、別のやり方に変えるのが怖い。こういう意見を持つ保全はとてもアブナイです。この場合、変えることが怖いとならないよう、定期的に変える仕組みを作らないといけないでしょう。
製造課長と言っても何を重視するかは人それぞれです。昔は全力投球型が多かったですが、合理化最優先・安全最優先など分化していき、何も進めないという諦めタイプや仕事を拒否するタイプに移っていきます。こうしてみると、製造業の要である製造課長の変わり方は、時代を表していますね。
JIS10kフランジを使わなくても良い場面を紹介しました。マンホールなどはJIS5kなど軽いものを考えましょう。大気開放で付け外しが多い箇所は、自作フランジでも良いと思います。設備接続部は設備メーカーに合わせても良いでしょう。ヘルール・ねじ・ワンタッチ継手もあり得ます。