算用者として能力を発揮した長束正家は豊臣家に召喚されると兵站を担当し、太閤検地で「天下を計る」。しかし朝鮮出兵では秀吉の無理難題を遂行することができない。
ミステリーを始めとして、私の趣味で勝手にジャンルをくくって作品20を選びました。書評のブログがたくさんあるので、私独自の感想を書くことを目標にしています。当面は毎週月曜・水曜・金曜と定期刊行(?)を目指します。
算用者として能力を発揮した長束正家は豊臣家に召喚されると兵站を担当し、太閤検地で「天下を計る」。しかし朝鮮出兵では秀吉の無理難題を遂行することができない。
堺の商人の小西陸左は、秀吉に入れ込んで商売を広げ、見所のある甥の弥九郎(行長)を養子とした。弥九郎は秀吉が中国攻めに欠かせない宇喜多直家の元に潜り込む。
甲賀出身の全宗は、世に出たい欲求を捨てがたく、抜け忍をして医師になる。木下秀吉の知遇を得て、医術を含めた広範な知識で、天下人の参謀として権勢をふるう。
傾奇者として名を馳せる前田慶次は、前田利家にも、豊臣秀吉にも「傾奇く」ことを止めない。そんな慶次は上杉家老の直江兼続に惚れ込んで、戦場に立つことになる。
上杉謙信の甥の景勝に仕えた樋口(直江)兼続。謙信が急死した後の後継争いで活躍し、家老として上杉家を支える。秀吉にも信頼され、家康の監視役を担う。
南近江の勢力の蒲生氏郷は、織田信長を見込んで自ら人質となり臣従する。活躍を見込まれて信長の婿となるが本能寺で信長が亡くなると、秀吉の傘下に入ることになる。
11 天を衝くー秀吉に喧嘩を売った男(九戸政実) 高橋 克彦(2001)
南部家の分家に生まれた九戸政実は「北の鬼」と呼ばれ、曲がった事を嫌った。南部本家の家督争いも裏工作をせずに敗れてしまい、遂には天下人秀吉に喧嘩をふっかける。
10-2 天離(あまさか)り果つる国 ② 宮本 昌孝(2020)
七龍太は羽吉の配下となったが、市を死なせたとして処刑の命が下る。そして紗雪は佐々成政の愛妾の嫉妬から、囚われの身になり、富山から帰雲城へ脱出を決行する。
10-1 天離(あまさか)り果つる国 ① 宮本 昌孝(2020)
竹中半兵衛が強盗から生き残って育てた七龍太は、知勇に優れた武士として信長の元で活躍する。その死者として向った飛騨の自然と人々を七龍太は愛し、守ろうとする。
源氏の名門の佐竹家当主の義重は、「でれすけ(馬鹿者)」と叱咤しながら戦場では先頭に立つ。しかし息子に後を譲ると、戦場とは違う気持ちが芽生えてくる。
浅井との闘いで父と兄を失った森長可は、13歳で家督を継ぎ、「鬼武蔵」の異名をとる。信長死後は秀吉に就くが、家康との戦いで失態を犯し、名誉回復を固く誓う。
7 信長さまはもういない(池田恒興) 谷津 矢車 (2016)
信長の乳兄弟で、戦場で活躍した池田恒興。しかし信長が亡くなると、自ら判断できないことに気づく。そこで困った時は、信長から貰った覚書を見ることにした。
信長が本能寺で亡くなると、毛利攻めから大返しで光秀を討った羽柴秀吉が後継者に名乗りでる。対して柴田勝家を筆頭とする反秀吉勢力は、秀吉に対峙する。
名門別所家の家老吉親は、秀吉の傲慢な態度に反発して反旗を翻す。しかし勝ち目がないまま時が過ぎて、兵糧も尽きて籠城する民たちも飢える中、負けを認めない。
農民に悲観した田中吉政は、武士になるべく領主の宮部善祥坊に仕える。地道な努力で3石から始まった武士稼業は、秀吉という主君に恵まれてどんどんと立身していく。
農民として暮していた小竹は、織田家に仕官した兄の藤吉郎に仕えることになる。武士の経験はないが、問題が起きたら自ら解決し、尻拭いをして兄を支えていく。
竹中半兵衛は家中で目立たないようにしていたが、遂に本性を現わし岐阜城を少人数で乗っ取る離れ業を実行した。その後秀吉に仕え、知恵を授けて秀吉を支えていく。
1 樓岸夢一定(ろうのきしゆめいちじょう) 蜂須賀小六 佐藤 雅美 (1998)
川筋衆の蜂須賀小六は、尾張の織田信長の性格を嫌いつつも気になり、結局は部下の木下藤吉郎に仕えて信長を支えることにした。小六の活躍で藤吉郎も出世していく。
番外 逆説の日本史10 戦国覇王編「天下布武と信長の謎」 井沢 元彦
織田信長を「逆説の日本史」から紐解きます。「鳴くまで待つ」ことができ、「宗教弾圧はしなかった」信長が最後に求めたものは何だったのか。想像が膨らみます。
織田信長から戦記の整理を命じられた太田牛一だが、間もなく本能寺の変が起きる。預かった史料を元に信長の伝記にとりかかるが、完成するため本能寺の変を探る。
織田信長の天下布武が迫り、朝廷をも手中に収めようとしていた。公家の頂点に立つ近衛前久は、信長との妥協点を探ろうとするが叶わず、強引な手段が必要となった。
美濃の名家出身の明智光秀は、美濃から越前へ流れ、そして織田信長に仕える。信長の元で能力を発揮して出世していくが、段々と信長の残虐性についていけなくなる。
細川藤孝(幽斎)は文武で当代随一の存在。12代将軍義輝殺害後幕府再興に尽くすが、頼った織田信長に魅せられ、やがて兄と、そして明智光秀と袂を分かつことになる。
兄森長可の嫁からの推薦で、織田信長の近習に声がかかった乱丸。聡明な頭脳と記憶能力、そして不断の努力で信長に認められ、若くして織田家中でも重要な立場になる。
信長の次男信雄は、伊勢国の北畠家の養子になり、そこで実権を握る北畠具教から様々な教えを受けて親密な関係になっていた。しかし実父信長から、非常な命が下る。
斎藤道三の娘で信長に嫁いだ帰蝶は引っ込み思案。そのため奥方に周って差配することに。そんな中でも織田家中で美濃派の中心となり、重要な存在になっていく。
毛利の援軍を口実に城から抜け出した荒木村重は城に戻らず、家族たちが皆殺しにされ、世捨て人となる。そして信長への恐怖は、明智光秀にも伝染して、遂に決意する。
荒木村重は、下剋上を果たすも大国に囲まれて、悩んだ末に織田信長の傘下に加わった。しかし次第に信長の残虐性に恐れを抱き、ついに反逆を決意する。
松永久秀が叛いたと聞いて、織田信長は久秀の人生を振り返る。神を信じなくなった苛烈な人生。主君を、将軍を弑逆し、そして東大寺大仏殿を焼き討ちにした人生を。
悲惨な境遇に生まれた九兵衛は、寺で救われてから,社会の本質に迫ろうとする。三好元長の家臣となり松永久秀と改名して、元長の理想を実現しようとするが・・・・
偉大な父武田信玄が亡くなり、勝頼は家臣団の統率に難儀していた。徳川家康は勝頼の今までにも増しての攻勢に苦しむ。そして羽柴秀吉は信長の命令に苦慮する。
自民党は政治刷新本部を設立しましたが、その中にキックバックを受けた議員がいました。それでも岸田総理は「排除の論理は不適切」と述べました。
10 乱世をゆけ 戦国の徒花,滝川一益 佐々木 功(2017)
甲賀で閉塞感に苛立っていた滝川一益は、里を捨てて諸国を流浪する中で、織田信長と出会う。その才能に感じ入り仕官した一益は、信長の天下布武の一翼を担う。
9 戦鬼たちの海 織田水軍の将・九鬼嘉隆 白石 一郎(1992)
温厚な人が多い志摩国の九鬼嘉隆は、乱暴狼藉を繰り返して周囲の反感を受けて放逐される。そこで織田信長に取り入って、財力と工夫でのし上がり、水軍大将となる。
村上海賊を率いる武吉の娘、景(きょう)は、嫁の貰い手がない跳ねっ返り娘。ところが実際の戦に遭遇すると、その凄惨な様子から失意に包まれてしまう。
天衣無縫で天邪鬼な性格の雑賀孫市は、惚れた女の誘いもあって本願寺に味方する。鉄砲の腕は日本一。そして戦の指揮にも秀でて、織田軍を苦しめて、名を高めていく。
橋本一把は堺で見かけた鉄炮に魅せられ、領主の織田信長に見せて気に入られ、研究を重ねる。周囲からは白い目で見られるが我関せずで、一把は研究に没頭する。
本願寺第11代宗主の蓮如は、旧癖を打破する織田信長の思想についていけずに戦いを決意する。当初は信長包囲網によって優勢に進めるが、徐々に劣勢に追い込まれる。
あけましておめでとうございます。今年1年は歴史小説がずっと続くため、別のジャンルを過去からセレクトして紹介させて頂きました。今回は経済詳説と雑記です。
現在歴史小説を「くくってい」ますが、それまではミステリー、経済小説、そして雑記なども投稿していたもの。そこで年末年始を利用して、過去を振り返ります。
12代将軍義晴の子に生れるが、次男のために僧侶となった義昭。しかし兄義輝が殺害され、苦労の末に将軍宣下を受けるが、そこには織田信長が待ち構えていた。
今年の大河ドラマ「どうする家康」。最初はごめんなさいでしたが、中盤からは所々でツボに入ってきました。不真面目な視聴者でしたが、今さらながらの感想です。
3 金ケ崎の四人 信長,秀吉,光秀,家康 鈴木 輝一郎(2012)
浅井長政の裏切りより、信長軍は金ヶ崎城で危機に陥る。苦労性の家康は信長、秀吉、光秀に振り回されながらも、脱出しようとする。
2 死して残せよ虎の皮(浅井長政) 鈴木 輝一郎(2000)
浅井長政の祖父から受け継がれた虎の皮の上で愛し合う長政と織田信長。しかしこの後敵同士となり、長政は最後まで抵抗し、信長は以降人格が変わってしまう。
今川義元は上洛を視野に入れた。その頃城下では不穏な騒動が起きて目付はその捜査の途中に殺害される。義弟である多賀宗十郎は後を引き継ぎ捜査を進める。
貧乏郷士に生まれた中村半次郎は、学はないが大らかで陰のない性格。敵には容赦ないが味方には感情が溢れる性根は西郷隆盛から愛され、陸軍少将まで出世する。
近藤勇は平凡に見えたが、時に器量を見せて周囲は心服していく。清河八郎が率いた浪士隊に参加すると、勇は将軍護衛の任務にこだわり、隊と離れて新選組を結成する。
大盗賊の片腕で活躍する雲津の弥平次は、湯治先で記憶喪失の男の世話をする。弥平次が江戸に戻ると、記憶喪失の男は腕を見込まれて、仕掛人になったことを知る。
鍼師の藤枝梅安が助けた男は、記憶喪失に陥っていた。その時以前の元締から「仕掛」の依頼が入る。配下の十五郎の行く末も含め、徐々に物事が収斂されていく。
堀真琴は16歳の時に浪人に襲われ、供の金吾が殺されてしまう。仇討ちを決意した真琴は剣術の修行に明け暮れ、婿も自分を打ち負かす男でないと認めないという。
かつて高名な剣客だった秋山小兵衛。偶然に出会った波川周蔵が、自分の子供で剣豪の大治郎を襲う情報を得る。しかしなぜ息子が襲われるのかが、わからない。
雲霧仁左衛門は大きな盗みを働くが手口が鮮やかでかつ周到。火付盗賊改方も捕まえることができない。雲霧は配下の七化けのお千代を忍ばせ、新たな盗みを企てる。
火付盗賊改の長谷川平蔵、通称「鬼平」。噂に聞く酒屋に寄ると、侍上がりの無愛想な主人が営んでいるが、店は見張られている。すると店に曲者が侵入する。
月森十兵衛は「将軍に落ち度あるときはこれを正す」密命を受けた家系。5代将軍綱吉は生類憐れみの令を出して勝手放題。そうした中松の廊下で刃傷事件が起きる。
上田城で徳川の大軍を足止めした真田昌幸と幸村だが、関ヶ原の戦いで西軍は敗れる。大坂の陣を前に昌幸は亡くなり、幸村は最後の戦いを求め、大坂城に入城する。
武田家滅亡により真田家は独力で上田の地を守ることになる。当主昌幸は、長男の信幸、次男の信繁、そして家臣団と共に、大国に囲まれる中謀略と武略を駆使する。
徳川体制が固まる中、加藤清正は徳川と豊臣の間を取り待つべく、情報収集の役割として忍者を必要としていた。甲賀から追われる身の丹波大介は、その話に興味を持つ。
福島正則は秀吉亡き後の政局の帰趨を握っていた。徳川方の忍びの小たまは福島正則に色仕掛けで取り入るが、正則は自分の立場の重要性を全く認識していなかった。
甲賀流だが、丹波国で父の手ほどきで忍びとなった丹波大介。真田家に仕えるが真田昌幸などに徐々に心服していく。その時頭目から、真田幸村を討つ命を受ける。
甲賀忍びの上田源五郎は北条家家臣に仕えて防諜を担っていたが、その主人の娘と恋仲になる。元は武田家の忍びだった主人は源五郎を認めたが、その顔に記憶があった。
6-2 忍びの風②【忍び③:武田家滅亡と本能寺の変】(1972)
信長は武田領に侵攻する。信長暗殺に執念を燃やす於蝶は長男の信忠に目をつけるが、魅力に取り込まれてしまう。一方半四郎は明智光秀の軍勢に侵入していた。
武田家に派遣された甲賀忍びの井笠半四郎は、於蝶の誘いで甲賀を裏切ってしまう。姉川から三方ヶ原、そして長篠の戦いを半四郎は裏側から見届けることになる。
甲賀の一派、杉谷忍びの女忍、於蝶は、上杉謙信の護衛を命じられ実績を積んでいた。その後杉谷忍びは、主君浅井長政の敵となった織田信長殺害に目標を変える。
岸田総理は所得税減税を打ち出しましたが、これが不評です。政策と一貫性がなく、人気取りにすぎないとされたいますが、もっと根本的な問題が潜んでいると思います。
甲賀に育てられた丸子笹之助は、大事な任務を女がらみで失敗する。そこに武田信玄暗殺の任務を受け、侵入するためにまずは塚原卜伝の弟子となることになった。
織田家中の阿閉淡路守に仕える「槍の勘兵衛」は、戦場で活躍しては器量の乏しい主君を替え、知行を増やしていく。そして藤堂高虎から2万石で誘われる。
中国地方を制覇した尼子家は、梟雄経久が亡くなると急速に滅亡の危機に瀕する。尼子家の家臣、山中鹿之介は「なり振り構わず」尼子家再興のために活躍する。
上泉伊勢守は長野業政に仕えながら、剣士としての生き様に憧れを抱いていた。主君業政の娘に剣を教えるうちに過ちを犯し、後に長野家の悲劇を呼び込んでしまう。
戦国時代を描く歴史物語は、新たな作家さんが、多くの作品を発刊しています。その中で今回取り上げなかった小説の、ほんの一部ををこの場で紹介させていただきます。
島津貴久の四男に産まれた家久は、兄3人とは違い武将らしくない性格。しかし戦術を語り始めると止らず、島津家の戦いで戦術を忠臣に多大な貢献をしていく。
時の国主龍造寺隆信に見出された鍋島直茂は、汚れ仕事も厭わずに龍造寺家の版図拡大に尽力する。しかし主君隆信は次第に傲慢となり、直茂の諫言を聞かなくなる。
3日目は打って変わって白浜のアドベンチャーワールドへ。パンダだけでなくイルカやペンギン、そして野生動物を見て童心に戻りました。最終日は和歌山城を観光。
父の苦労を見て育った戸次鑑連は、父の思いを糧に幼い時から戦場で活躍し、家中で注目を集める。そんな折家中で内紛が起き、妻と敵味方に分かれてしまう。
西国の名門大内家の家宰の家に生れた器量人の陶晴賢。主君の大内義隆の国経営が傾き、主君を替えて実権を握ろうとした。それを毛利元就は、冷徹に観察していた。
小豪族の次男に生まれた毛利元就は、兄の急死によって急遽大将として敵と戦う羽目に陥る。何とか勝利を治めると、敵や家臣に謀略を加えて少しずつ勢力を広げていく。
今年の旅行は、念願の和歌山へ。ギチギチのスケジュールの中、初日は仙台から真っ直ぐ高野山奥之院までヘロヘロに成りながらも到達。2日目は熊野三社詣でを決行。
宇喜多直家が、幼年時代から、どのようにして「梟雄」になったのかを描く、見事な連作短篇集。そこには母や妻、そして娘の悲しい運命を享受する漢の姿があった。
剣豪将軍義輝(下) 流星ノ太刀〈新装版〉【電子書籍】[ 宮本昌孝 ]価格: 935 円楽天で詳細を見る 【あらすじ2 孤雲の太刀―承前】 義輝は松岡兵庫助とともに諏訪神社に立ち寄るが、そこで諏訪御寮人に襲いかかろうとしている熊鷹を見つける。異常な殺気をまとって挑む熊鷹に対して、義輝は剣で遅れを取るも、体を交して命は取り留める。そこに真田幸隆率いる武田の武士が鉄砲で応戦して、何とか窮地は脱した。 諏訪御寮人の案内で甲斐に入るが、義輝は暴れる悍馬を飼い慣らそうとした武田晴信の危険を救い、一同から歓待を受ける。そこで偶然、旅一座の中から真羽を見つけた。真羽は義輝との身分の違いに気がつき身を退いたが、…
わずか11歳で将軍に就任した足利義輝だが、管領家の細川家、そして家宰の三好家の力が凌駕して戦を抑えることができない。それでも義輝は将軍家を再興しようとする。
将軍家の足利義維と管領家の細川晴元を擁する三好元長は、理想の世を求めながらも戦いに巻き込まれ、孤児の久太郎に汚れ仕事を行なわせて乱世を制圧しようとする。
朝倉家の柱石だった朝倉宗滴に助けられた山崎吉家は、当主が「愚将」朝倉義景になり意見が取り入れらず、多くの家臣が離反しても、最後まで裏切らなかった。
加賀国主の富樫政親は、一向門徒と対立し、民にしわ寄せがかかる。それを見た地侍の風間小十郎は国主も一向宗も信用できず、自らの判断で「沃野」を目指す。
松波高丸は細川勝元から「国滅ぼし」の謎を受け継ぎ、子の法連坊も見抜く。しかしその子の長井新九郞はその謎に戦慄し、対抗するために国主となり斎藤道三と名乗る。
公家の名門に生まれた悠姫は、殺伐とした京から離れ、駿河の名門今川家に嫁ぐ。ところが夫の氏親が早く亡くなり子も幼いため、悠姫は政務を代行することになる。
8-2 信濃戦雲録「覇者」(武田勝頼)井沢 元彦(1995)
信玄を討つため、望月誠之助は村上家から離れ、織田家の滝川一益に仕える。一方武田家は勝頼に代替わりするが、高坂昌信の思いとは異なる「破滅」の方向に疾走する。
8-1 信濃戦雲録「野望」(武田信玄)井沢 元彦(1989)
諏訪家の娘、美紗姫に仕える望月誠之助は、側室に取られた美紗姫を思い、信玄を終生の仇と誓う。信玄は山本勘助の建策を基に、着々と信濃の勢力を広げていく。
長尾景虎は「姦悪の徒」と嫌う武田信玄と戦う。お互いの信念をぶつけた戦いは、知略を振り絞ったあと、景虎が単騎疾走して信玄の本陣に向かい、2人が対決する。
下剋上を果たした長尾為景は四男の景虎に愛情を注がなかった。寡黙な景虎だが学問をすると明晰な頭脳を見せ、やがて兵法を学び、戦場で周囲を驚かす采配を見せる。
早雲の孫に産まれた北條氏康は、養子の綱成と共に成長する。そして父の跡を継ぎ当主となると、関東全体が氏康の敵に回り、綱成は大軍に囲まれ絶体絶命の窮地に陥る。
長尾景春は新しく関東管領になった上杉顕定を見て叛骨心を剥きだしにする。それを上杉顕定も感じ取った。この初対面が、その後50年に及ぶ関東争乱の始まりとなった。
圧倒的な力の差から秀吉に臣従した政宗は、様々な手を使って天下を望むも秀吉から見透かされていた。秀吉死後は家康に近づくも、家康もまた政宗を警戒していた。
伊達政宗は敵を完膚なきまでに叩き、覇道によって天下を望もうとしていた。周囲の反発は強いが、ようやく奥州制覇が見えた時、中央では豊臣秀吉が覇権を握っていた。
最上義光は父からの教えを守り、無益な戦いを避けながら徐々に版図は広げていく。しかし隣国では甥の伊達政宗が、そして中央では秀吉が台頭して立ちはだかる。
鎌倉末期に蝦夷の海運で繁栄した安東家も戦国に入ると衰退していた。わずか15歳で家督を継いだ安東愛季は敵の侵攻を守り内治を富ませることで秋田の地を回復させた。
容貌魁偉で髭面の大男の大浦為信(のちの津軽為信)は、叔父から可愛がられて当主に抜擢される。その期待に応えて周到に南部家から独立して、津軽に領国を築いた。
戦国時代を舞台とする作品はここ近年増殖中。そこでブログで取り上げる作品を日本地図から見て、地理的な様子を「俯瞰」したいと思います。
武士の時代に入り、血なまぐさい物語が増えました。中でも古典の名著「平家物語」と「太平記」の時代でもあり、関連小説が増えています。 平安の「王朝三部作」から鎌倉にかけて、今年(2023年1月)亡くなられた永井路子の作品にはお世話になりました。若い時は女流作家の書く小説が苦手で今1つ頭に入ってこなかったのですが、年を重ねて再読すると「胸にしみる」印象を持ち、新鮮な気持ちで読むことができました。 *元祖「歴女」、永井路子さん(NHK) 今回も前回(古代編)と同じく私の「嗜好」で選びましたが、参考までに迷った作品を以下に羅列させて頂きます。(文化、宗教は別ジャンルの予定なので外しています) nmukk…
細川勝元を父に持つ聡明丸は、幼い時から大人顔負けの知恵と観察力で細川家を継承した。その力は幕政にも及び、将軍の運命をも左右し「半将軍」と呼ばれる。
応仁の乱を導いたとされる足利義政を主人公とした連作短篇集。妻の日野富子を絡ませて様々な視点から義政を描くが、実際の義政像は周囲には窺い知れないものだった。
18 悪党の戦旗(赤松一族の興亡) 岩井 三四二(2007)
赤松家に仕える小寺藤兵衛は、嘉吉の乱で主家が滅亡して艱難を嘗める。その中でも主家再興の希望は失わず、誰もが及びもつかなかったアイディアで主家を再興させた。
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算用者として能力を発揮した長束正家は豊臣家に召喚されると兵站を担当し、太閤検地で「天下を計る」。しかし朝鮮出兵では秀吉の無理難題を遂行することができない。
堺の商人の小西陸左は、秀吉に入れ込んで商売を広げ、見所のある甥の弥九郎(行長)を養子とした。弥九郎は秀吉が中国攻めに欠かせない宇喜多直家の元に潜り込む。
甲賀出身の全宗は、世に出たい欲求を捨てがたく、抜け忍をして医師になる。木下秀吉の知遇を得て、医術を含めた広範な知識で、天下人の参謀として権勢をふるう。
傾奇者として名を馳せる前田慶次は、前田利家にも、豊臣秀吉にも「傾奇く」ことを止めない。そんな慶次は上杉家老の直江兼続に惚れ込んで、戦場に立つことになる。
上杉謙信の甥の景勝に仕えた樋口(直江)兼続。謙信が急死した後の後継争いで活躍し、家老として上杉家を支える。秀吉にも信頼され、家康の監視役を担う。
南近江の勢力の蒲生氏郷は、織田信長を見込んで自ら人質となり臣従する。活躍を見込まれて信長の婿となるが本能寺で信長が亡くなると、秀吉の傘下に入ることになる。
南部家の分家に生まれた九戸政実は「北の鬼」と呼ばれ、曲がった事を嫌った。南部本家の家督争いも裏工作をせずに敗れてしまい、遂には天下人秀吉に喧嘩をふっかける。
七龍太は羽吉の配下となったが、市を死なせたとして処刑の命が下る。そして紗雪は佐々成政の愛妾の嫉妬から、囚われの身になり、富山から帰雲城へ脱出を決行する。
竹中半兵衛が強盗から生き残って育てた七龍太は、知勇に優れた武士として信長の元で活躍する。その死者として向った飛騨の自然と人々を七龍太は愛し、守ろうとする。
源氏の名門の佐竹家当主の義重は、「でれすけ(馬鹿者)」と叱咤しながら戦場では先頭に立つ。しかし息子に後を譲ると、戦場とは違う気持ちが芽生えてくる。
浅井との闘いで父と兄を失った森長可は、13歳で家督を継ぎ、「鬼武蔵」の異名をとる。信長死後は秀吉に就くが、家康との戦いで失態を犯し、名誉回復を固く誓う。
信長の乳兄弟で、戦場で活躍した池田恒興。しかし信長が亡くなると、自ら判断できないことに気づく。そこで困った時は、信長から貰った覚書を見ることにした。
信長が本能寺で亡くなると、毛利攻めから大返しで光秀を討った羽柴秀吉が後継者に名乗りでる。対して柴田勝家を筆頭とする反秀吉勢力は、秀吉に対峙する。
名門別所家の家老吉親は、秀吉の傲慢な態度に反発して反旗を翻す。しかし勝ち目がないまま時が過ぎて、兵糧も尽きて籠城する民たちも飢える中、負けを認めない。
農民に悲観した田中吉政は、武士になるべく領主の宮部善祥坊に仕える。地道な努力で3石から始まった武士稼業は、秀吉という主君に恵まれてどんどんと立身していく。
農民として暮していた小竹は、織田家に仕官した兄の藤吉郎に仕えることになる。武士の経験はないが、問題が起きたら自ら解決し、尻拭いをして兄を支えていく。
竹中半兵衛は家中で目立たないようにしていたが、遂に本性を現わし岐阜城を少人数で乗っ取る離れ業を実行した。その後秀吉に仕え、知恵を授けて秀吉を支えていく。
川筋衆の蜂須賀小六は、尾張の織田信長の性格を嫌いつつも気になり、結局は部下の木下藤吉郎に仕えて信長を支えることにした。小六の活躍で藤吉郎も出世していく。
織田信長を「逆説の日本史」から紐解きます。「鳴くまで待つ」ことができ、「宗教弾圧はしなかった」信長が最後に求めたものは何だったのか。想像が膨らみます。
織田信長から戦記の整理を命じられた太田牛一だが、間もなく本能寺の変が起きる。預かった史料を元に信長の伝記にとりかかるが、完成するため本能寺の変を探る。
リーマンショックから世界規模での不況が進行、日本経済はそんな中東日本大震災を迎えた。アベノミクスによって大胆な経済再建策を打ち出すも、コロナにより経済構造に大きな断層が生じた。
戦争を切り抜けた藤田敏雄は、堅実な商売を続け、華やかなライバルとは違ってスーパーマーケットの事業を地道に拡大していく。そんな中部下の大木は本場でコンビニエンスストアに出会う。
日本最大の広告代理店「連広」城田毅は、野望を確固たるものにするため、強引なやり口でオリンピック、プロスポーツや博覧会、そして選挙など、様々な事業に介入して指揮を執る。
人口15万人の天草地方に85億円の天草空港をつくることに対し、無駄な公共事業として大バッシングを受けた。そんな中熊本県は自前で航空会社を立ち上げる無謀な決断を下す。
日本新報記者である南康祐は、誤報事件を引き起こし、社長室へと異動させられた。経営危機に陥った新聞社の中、南は新里社長のもとで反対が渦巻くAMC社との売却交渉を担当する。
世界最大の公共放送局の地域限定要員として採用された西悟は、ドキュメンタリーの制作を夢見る。44歳になった西は、『チャレンジX』のチーフ・プロデューサーとなる。
加治川英人は失業して妻子にも見放され1人暮らし。絶望して亡き母に連れて行ってもらった鈴膳デパートに忍び込む。閉店後のデパートには、様々な事情を抱えた人たちが集まってくる。
山里香純41歳。後輩の結婚退職をきっかけにり転職。そこで創業家に気に入られ、31歳で「玉の輿」結婚となるも結局離婚。仕事を続けるもクライアントの広報社員と新たな展開が。
メガバング支店長の河原崎は、ローカル線の試運転列車の事故に遭遇する。そのローカル線は2年後に拝しが決まっているが、河原崎は何とか路線を存続させたいと願い、動き出す。
吉野公啓は商社の物流部門でロジスティクスの可能性を見出し転職、新規事業を立ち上げて結果を出すも、管理職としては失格と見做されて左遷の憂き目に。そこから新たな事業を立ち上げる。
東京ディズニーランドでアルバイトをすることになった21歳の後藤大輔。しかしいざ働いてみると裏方に「夢」はなかった。正社員と準社員との明らかな格差に悩む中、事件は起きる。
関東テレビのエース、小林昭介は局の看板ニュース番組のプロデューサーに任命される。小林はPとして、使命感を持って問題を取り除き、知恵を絞って順調に視聴率を取り戻していく。
御堂信太郎が就職先に選んだ総合商社の国際交易には、六大学のエース、池上唯史がいた。親交を深めるも1人の女性を争い、部長、役員と出世するとライバルとして意識するようになる。
住倉物産の上杉健二は国際銅市場に君臨していたが、簿外取引で2000億円は超えるであろう巨額の損失が発覚。しかしこの事件については「マーケットの暗部」が真相を握っていた。
フリーの岡坂神策は、偶然見かけたクラッシックギター演奏者、香華ハルナに強く惹かれた。大手メーカーのイメージキャラクターに推薦して見事選ばれるが、そこから妨害が始まる。
江副浩正は東京大学新聞社に、最初から広告営業を目的として加入、そこで企業広告の未来性を感じた江副は起業を決意する。二坪半の事務所でスタートし、1960年に大学広告を設立する。
コンピューターによって新聞から活字がなくなる。日本経済新聞はリスクを恐れず社を挙げて取り組んでいく。そして朝日新聞、読売新聞、毎日新聞とそれぞれの決断に迫られる。
高度経済成長を牽引して我武者羅に働いた商社マンたちが、構造不況の時代に退職の日を迎える。社内でも活躍した同期4人汲みも、会社でも家庭でも居場所がなくなる悲哀を味わう。
一流銀行員の香嶋良介は、従兄からの誘いに応じて地方都市のスーパーマーケットに転職を決意する。スーパー業界は全くの素人だったが、不正を暴き、売り場に輝きをもたらそうとする。
終戦を迎えた高島浩二は商社に就職して出世街道を驀進する。ライバル商社と商戦が繰り広げられる中、友人との友情も犠牲となり、「闇の金」も取り扱う危険な仕事が待ち構えていた。