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小説を勝手にくくって20選 https://nmukkun.hatenablog.com/

ミステリーを始めとして、私の趣味で勝手にジャンルをくくって作品20を選びました。書評のブログがたくさんあるので、私独自の感想を書くことを目標にしています。当面は毎週月曜・水曜・金曜と定期刊行(?)を目指します。

ムっくん
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2021/04/05

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  • 9 耶律楚材 陳 舜臣(1994)

    元々遼の流れを汲む耶律楚材は、侵略を受けた金から重宝された父を持つ。その金はモンゴルに侵略されるが、堂々とした態度の知見がチンギス・ハンの目に留まる。

  • 8-2 チンギス・ハン ② 堺屋 太一(2007)

    一旦敗れたチンギス・ハンだが、その後周辺種族を糾合し、盟友だったジャムカを破りモンゴル帝国を建国する。西域と西夏を制覇し、金に挑むところで寿命が尽きた。

  • 8-1 チンギス・ハン ① 堺屋 太一(2007)

    テムジンは父に早く死なれ自身も命を狙われるが、強靱な意志で逆境を跳ね返し、チンギス・ハンの座に押される。すると盟友の契りを結んだジャムカと対決することに。

  • 7 紅塵(宋金戦争) 田中 芳樹(1998)

    女真族の金に攻め込まれた宋は、皇族の大半が拉致され過酷な境遇に陥った。抗金の名将・韓世忠の子の子温は金に深く潜入し、金の実情を捉え、戦う決意を固める。

  • 6 宋の太祖 趙匡胤 小前 亮(2006)

    唐が滅亡した後の混迷の時代。学問が苦手で堪え性もない趙匡胤だが、人望は有して周囲から認めていた。軍に入隊すると頭角を現し、周囲から皇帝に祭り上げられる。

  • 5 長安烈日(黄巣)(1998)谷 恒生

    俊英な黄巣だが、唐末期は悪政がはびこり唐に見切りをつけた。打倒唐を目指して反乱勢力を結集して長安に侵攻するが、そこでは兵が乱暴を繰り返し、民の心は離反する。

  • 20 玄宗皇帝(2019)

    武則天から始まる王宮の混乱を、玄宗皇帝は慎重に果断に解決して王家に権力を取り戻し、唐を興隆に導く。しかし次第に政治に飽き、息子の妃だった楊貴妃の虜になる。

  • 19 則天武后(2018)

    武照(則天武后)は美貌で明晰なことから李世民の後宮に入る。そこで次期皇帝の高宗を籠絡するとその後は残酷な手段で邪魔者を次々と排除し、女帝へと登り詰める。

  • 18 李世民(唐の太宋)(2012)

    隋の煬帝を従兄に持つ李淵の次男の李世民は、父が建国した唐の二代目皇帝に即位する。版図を広げるだけでなく治世にも優れて、中国史上有数の名君と称えられた。

  • 17 煬帝(ヨウダイ)(2011)

    南北朝時代の北周の武将だった楊堅は、宣帝の狼藉に耐えかねて隋を建国する。その子の煬帝は中国統一に尽力するも次第に本性を現わし、皇帝に座を狙っていく。

  • 4 奔流(鍾離の戦い) 田中芳樹(1998)

    中国の南北朝時代。華南の梁は北魏の侵略に悩まされていた。梁の陳慶之は子どもの頃から明晰で戦術にも通じ、常に白馬の騎士団を率いて寡兵で大軍を翻弄していた。

  • 3 苻堅と王猛 (2008)/ 劉裕 豪剣の皇帝(2018) 小前 亮

    混迷が続く五胡十六国時代。華北の雄、苻堅が100万の軍勢を率いて淝水の戦いに臨むも、後に皇帝となる劉裕も加わった東晋の8万の兵は見事に大軍を打ち破った。

  • 16 仲達(2009)

    漢王朝の名門出身の司馬仲達は曹操に求められて魏の文官して支えた。しかし将軍に抜擢されて蜀の諸葛亮と対峙、その目論みを防ぐ。その実力は曹家を凌ぐこといなる。

  • 15 趙雲伝(2022)

    体躯に恵まれた趙雲は公孫瓚の配下で活躍していた。公孫瓚の知り合いの劉備と出会うと、その人物に惚れ込み、やがては家臣に加わると、蜀の建国まで尽力を続けた。

  • 14 呂布 猛将伝(2010)

    勇往な呂布は義理の父の丁原を殺害して董卓に尽くす。しかし董卓も暴虐のため殺害、2人の義父を殺害したため呂布は悪評が流布し、放浪する立場に追い込まれる。

  • 2-2 三国志 ② 吉川 英治(1943)

    諸葛孔明によって呉と蜀は手を結び、魏を打ち破り「天下三分の計」は成った。しかし関羽が、曹操が、そして劉備が次々と没し、混迷を収める者はいなくなった。

  • 2-1 三国志 ① 吉川 英治(1943)

    後漢末の乱世、暴虐の限りを尽くした董卓を、地方長官の曹操が倒す。袁紹・袁術ら名門を滅ぼし天下統一に迫るが、無名の劉備が呉の孫権と同盟し、立ちはだかる。

  • 13 蔡倫 紙を発明した宦官(2000)

    蔡倫は宦官として宮廷に仕えるが、そこで保存に優れた「紙」の開発に没頭する。「漢書」を編纂する班固とその妹の曹大家との交流から、理想の紙を完成させる。

  • 12 光武帝(2003)

    漢の景帝の流れを汲むも貧乏で純朴な劉秀は、帝都長安への遊学で、王莽による世が混乱する姿を見る。やがて反乱が各地で勃発し、劉秀もその争乱に巻き込まれる。

  • 11 王莽(2000)

    伯母を皇后に持つ王莽は、勉学好きで孝行にも篤く、次第に周囲から認められていく。幼帝が続く中王莽に頼る場面が多くなり、遂には「皇位簒奪」を目論む。

  • 10 霍光(さいこう) (2000)

    軍神、崔去病は24歳で夭折したが、異母弟の崔光は武勇ではなく実務で武帝の後半期を支える。酷使と呼ばれる官僚の跋扈や有力者の対立、後継争いなど裁いていく。

  • 9 霍去病(かくきょへい)(1996)

    武帝は匈奴を倒して漢帝国の強大化を目論む。愛妾の衛子夫の甥にあたる霍去病は10代から武の才能で周囲を瞠目させ、匈奴との戦いで活躍し、軍神として崇められる。

  • 8 呂后(1999)

    呂后は捕虜にされるも劉邦が必死に逃げ、親愛が薄れたとの話もある。但し劉邦は呂后の生んだ子が自分の子ではないと疑っていた。そして劉邦が亡くなると「化ける」。

  • 7 凱歌の後(2002)

    垓下(がいか)の戦いによって項羽を滅ぼして凱歌を上げた劉邦は、その後疑心暗鬼に囚われて配下を粛清する。劉邦亡き後は呂雉が権勢を握り恐怖政治を敷いていく。

  • 1-2 項羽と劉邦 ② 司馬 遼太郎 (1979)

    項羽は劉邦を攻めるが、劉邦は兵糧潤沢なまま籠城し勝敗がつかない。やがて講和するが、劉邦らは項羽の軍が衰弱していることを見て、乾坤一擲の大勝負を仕掛ける。

  • 1-1 項羽と劉邦 ① 司馬 遼太郎 (1979)

    始皇帝が薨去すして世は乱れる。反秦勢力として、武力が突出する項羽が盟主となっていくが、配下には「ごろつき」と思われた劉邦が、なぜか存在感を増していた。

  • 6 始皇帝(秦:2006)

    呂不韋の策略により秦の公子の異人を時期太子の座につけ、自分の妾をあてがった。そこから生れた政は、国王が立て続けに薨去したために、若くして秦の国王となる。

  • 5 春申君(楚:2010)

    楚の春申君は若い頃から国を背負う逸材だった。教えを受けた屈原が自死すると、春申君は楚だけでなく平原君、信陵君と組んで秦に対抗する。しかし凋落も早かった。

  • 4 白起(秦:1998)

    秦国の貧しい家に生れた白起は、将軍となると、周辺国の魏、楚、韓、趙を次々と打ち破り諸国を再起不能の状態に陥れる。しかしその強さに宰相の范雎は恐れを抱く。

  • 3 裂果 趙襄子伝(晋:2004)

    趙母卹は身分の低い母に産まれた弟だが、才智を見せて嫡子となった。晋国は当時六卿と呼ばれる一族が国を支配し、謀略で王を追い落とすと、勢力争いが始まった。

  • 2 斗宿星(斉:田乞・田常)(2000)

    陳の国の公子から斉に流れた田氏は斗宿星(北斗七星)を守護星とする。田乞は2つの斗を使って領民の心を掴んでいたが、その心中は国を乗っ取る野望を宿していた。

  • 1 孫子伝(斉・呉:2008)

    斉の商家に生れた孫武は、頭脳明晰だが身分に恵まれず、過去の戦争を研究したながら独自の塾を開いた。その才能に気づいた呉の季札は、孫武を招き呉を強国に育てる。

  • 序 塚本靑史と、中国の王朝を巡る歴史小説 40選

    今回からは始皇帝から20世紀まで続く小説40選を取り上げます。前半は古代中国に精通した塚本靑史作品。後半は各王朝の変遷をテーマにした作品に繋げていきます。

  • 20-2 香乱記 ②(斉:? ~BC 202)

    秦国が滅亡し、つかの間の平和を甘受した田横の斉だが、楚の項羽が滅びると漢の劉邦が斉の平定に動く。先が見えない中で、田横は運命に従い死者の思いを引き継ぐ。

  • 20-1 香乱記 ①(斉:? ~BC 202)

    田儋、田栄と田横は「田氏の3兄弟」と呼ばれ、滅亡した斉の再興を願っていた。中華統一した秦は始皇帝が崩御すると乱世を招き、田儋は斉王として名乗りをあげる。

  • 19-2 奇貨居くべし ②(?-BC 235)(2001)

    秦の公子の異人と会った呂不韋は「奇貨居くべし」と工作を施して、異人を国王に擁立した。呂不韋は宰相となるが、王の子の政は、そんな呂不韋に心を開かない。

  • 19-1 奇貨居くべし ①(?-BC 235)(2001)

    呂不韋は秦を中心とした連合軍が斉に攻め込む様子を見る。秦が強国となる中、呂不韋は春申君と厚誼を結び、孟嘗君から教えを受け、人間的に成長を遂げる。

  • 18 青雲はるかに (秦:范雎) (?-BC 255)(1997)

    范雎は魏の宰相の魏斉から機密漏洩を疑われ、拷問を受け厠に投げ込まれた。魏斉への復讐を誓い秦で宰相になると「遠交近攻」策を持って、近隣の魏を攻め込む。

  • 17-2 楽毅 ②(中山国:BC 295~)(1997)

    楽毅が支援を期待した燕に力はなく、中山国は滅亡する。楽毅は孟嘗君の推薦で燕に仕え、秦国に攻撃する連合軍を指揮するが、突然その軍勢を斉に向けた。

  • 17-1 楽毅 ①(中山国:BC 295~)(1997)

    中山国に生まれた楽毅。小国で、隣国の趙の武霊王が領土を併呑する欲望を隠さない。楽毅は孫子に学んだ戦法で対峙するが、中山王から報いを受けることはなかった。

  • 16-2 孟嘗君 ②(斉:BC 220頃~BC 279)(1993)

    魏の国は斉の孫臏に大敗して脱落する。秦で過酷な律を課した公孫鞅は国内で殺害される。斉の孟嘗君は魏と秦から乞われ、個の力で「戦国の覇者」になろうとしていた。

  • 16-1 孟嘗君 ①(斉:BC 220頃~BC 279)(1993)

    数奇な運命で田文(後の孟嘗君)は、白圭が預かり育てていく。白圭は公孫鞅を頼って旅を続ける。公孫鞅は秦で仕官し、白圭は学問をし直す為に田文と共に斉に戻る。

  • 15-2 呉越春秋 湖底の城 ②(BC 527~BC 465)(2010)

    呉の伍子胥は隣国越に攻め込まれる。越王の勾践の側近に抜擢された范蠡は呉との闘いに敗れ、許嫁の西施を犠牲にして呉王夫差に屈辱の和睦を求め、夫差は復讐を誓う。

  • 15-1 呉越春秋 湖底の城 ①(BC 527~BC 465)(2010)

    器量に優れた伍子胥だが、父を兄が謂われ無き罪を受けて刑死する。復讐の鬼と化して諸国をさすらい人を得て、呉国で地位を得ると、故国の楚への攻撃を開始する。

  • 14 孔丘(魯:BC 551~BC 47)(2020)

    小国魯の貧しい家に生れた孔子は、葬儀の作法を教えるにすぎないとされた儒家を、礼を学び教える学問にした。しかし受け入れられず、生涯に亘り諸国を放浪する。

  • 13 子産(鄭:BC 585~BC 522) (2000)

    大国の晋と楚に挟まれた鄭は、両国に離反を繰り返していた。穆公の孫に産まれた子産はその明晰な頭脳から、国の内外を取り巻く情勢を分析し、長く国を安定に導いた。

  • 12-2 晏子 ②(斉:BC 578~BC 500)(1994)

    晏子(晏嬰)のぶれない姿勢は周囲から信頼を集める。その頃斉では権力闘争が勃発し、荘公が、そして崔杼が権力を握るが、晏子は自分の信念を曲げることはしない。

  • 12-1 晏子 ①(斉:BC 578~BC 500)(1994)

    宋の公子ながら後継争いで斉に流れた晏弱は斉に恩義を感じ、その佐伯で斉の領土拡大に努める。しかし権力闘争が激化する中病で亡くなり、子の晏嬰が残される。

  • 11 夏姫春秋(鄭:BC 806~BC 375)(1991)

    幼い時から妖艶だを漂わせる夏姫は、周囲の男を次々と不幸に導いていた。楚に連れて行かれた夏姫を見て、楚の家臣の巫臣は不幸を救うのは自分しかないと考える。

  • 10 華栄の丘(宋の華元:BC 588頃)(2000)

    華栄の丘【電子書籍】[ 宮城谷昌光 ]価格: 560 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 華元(かげん)は宋王室の分家にあたり代々丈夫を務め、職管はないが貴族の間では一目を置かれていた。対して君主昭公の評判は悪く、弟の公子鮑が兵を挙げるとの噂がたつ。昭公の祖父襄公の王妃で王宮で力を保持してきた王姫は、公子鮑の側に信望のある華元を推挙し、ともに宋を粛清し再建せよと命じる。 公子鮑と対面した華元は、自分から兵を挙げてはならず、宋が公子を必要とするまで耐えよと献策する。公子鮑はこれを受け入れ、弟の公子須に国内最大の勢力である桓氏との付き合いを控えさせた。王姫はその様子を見て華元を評価し、次に離反した国…

  • 9 孟夏の太陽(晋の趙一族:BC 600~BC 400頃)(1992)

    趙衰の子趙盾から趙朔、趙武、趙成、趙鞅、趙無恤という晋を支えた趙家7代の内4人を描く、夏の季節に始まり冬に終る連作の短編集。

  • 8 沙中の回廊(晋の士会:BC 636~BC597)(2001)

    士会は晋の重臣の家に生れたが、文公が放浪から戻って即位すると恵まれなかった。しかし武将の能力に秀でて、晋の版図拡大に貢献し、次第に立場を重くしていく。

  • 7 介子推(晋:BC 620頃)(1995)

    行方不明となった友人を探しに行った介子推は虎に襲われる。その友人は無事に戻ると晋の夷吾に仕えた。介子推はその兄の重耳が放浪していると聞いて、興味を持つ。

  • 6-2 重耳 ②(晋:BC 696~BC 628)(1993)

    献公の夫人となった驪姫の謀略で兄は自害。重耳は弟と逃亡し、放浪生活に入る。その間父が亡くなり弟が即位するが、重耳は来るか解らぬ時機を待ち、19年が経った。

  • 6-1 重耳 ①(晋:BC 696~BC 628)(1993)

    重耳の祖父の武公は、念願だった晋の再統一を果たす。後を継いだ父の献公は国を治めるが、愛妾となった驪姫の讒言を受け入れて、重耳たち公子を遠方に引き離す。

  • 5 管仲(斉:BC 700頃~BC 645)(2003)

    富裕の家に生れた管仲だが、兄の放蕩で危機に瀕し、自ら身を立てようと都へと渡った。そこで出会った鮑叔は管仲の能力と恵まれない立場を思い、肩入れしていく。

  • 4 沈黙の王(短篇集:1992)

    中国文明で特質すべき「文字の起源」と、(西)周が滅亡して春秋時代に入る経緯を描いた作品があるので、取り上げました。残る1編は 「夏姫春秋」の後日談です。

  • 3-2 太公望 ②(BC 1050年頃)(2001)

    商の紂王の政治は腐敗し、人心は離反しようとしていた。しかし力は強大で、復讐を目指す太公望は周の支援をして商を倒す算段を重ねる。そしてついに戦いの時は来た。

  • 3-1 太公望 ①(BC 1050年頃)(2001)

    いわれなき理由で商の犠牲となった羌族の太公望は、父が殺され復讐の念に燃えて修行に励む。やがて戦略家として評判を得た太公望は、周の応に仕えて時機を待つ。

  • 2 王家の風日(箕子:BC 1050年頃)(1988)

    商の王子の箕子は、遠国で民から慕われる政道を敷いていた。横暴な国王から替わった紂王は、王妃の妲己と共に残虐な振る舞いを隠さなくなり、人心は離れていった。

  • 1 天空の舟 小説・伊尹伝(BC 1600年頃)(1990)

    洪水で流された後の伊尹は料理人として成長し、評判となって夏の王宮に呼ばれる。夏は桀王の政治によって民が離反し、優秀な民族の商が取って代わろうとしていた。

  • 序 宮城谷昌光が導く、中華統一に至る道

    中国統一に至る、およそ4千年前から2千年前までの物語。日本がまだ原始時代だったころ、中国では遥か先を行く文明が発達し、重厚な歴史が存在していました。、

  • 歴史小説(日本編)のくくりから12選!

    1年前も年末年始の特別編として(番宣がてら💦)行いましたが、昨年末にちょうど歴史小説の日本史編が終了したこともあり、12のくくりから私の気に入っている記事を取り上げたいと思います。こちらも前回と同様、小説の優劣ではなく記事の好みで選出しています。(なお前後編で掲載した作品は、全て後編をアップしました) 1 司馬遼太郎 日本を俯瞰する20選 個人的にも大好きな小説で、昨年NHKのドラマが再放送されたことをいいことに(?)、再掲した記事。書評をまとめる際、日露戦争を描く小説の開始がなぜ明治維新なのかを改めて考えました。俳人の子規を含めた数多くの登場人物たちが、「開花期」を迎えた日本で自分の居所を探…

  • 私が選ぶ「史上最強の内閣」

    今年の年頭は、私が選ぶ「史上最強の内閣」。昨年は似たような映画も放映されましたが、私が昔から妄想で考えていた内閣です。映画の閣僚と比べて眺めてください。

  • 番外 文化・技術編で取上げなかった作品たち

    文化や美術を改革する「天才」に共通するのは、ゼロからの創作ではなく、従来あるものを「芸術」に昇華する発想と能力が優れていたのだと思います。

  • 20 クロカネの道(井上勝) 江上 剛(2017)

    長州藩士の井上勝は、長崎留学で見た鉄道模型の試運転に心を奪われる。英国留学生に選ばれると最先端の鉄道技術を身に着け、帰国すると全国に鉄道網を敷いていく。

  • 19 広重ぶるう 梶 よう子(2022)

    絵が好きで画家になるも、妻に貧乏を強いる生活が続く歌川広重。葛飾北斎が使う通称「ベロ藍」の鮮やかな青に魅せられて、連作「東海道五十三次」を作り出す。

  • 18 若冲 澤田 瞳子(2015)

    極端な人見知りの伊藤若冲は、商いを弟たちに任せ、自分は部屋に籠もって絵を描いていた。妻が自死し屈折した気持ちで、朽ちる物を描写し、次第に注目を浴びる。

  • 17 小説松尾芭蕉 中津 侑子(2019)

    連歌から独立した俳諧は、松尾芭蕉によって「芸術」にまで高められる。「野ざらし紀行」と「おくのほそ道」を中心に作られた俳諧は、神韻を帯びて現代に残る。

  • 16 いっしん虎徹 山本 兼一(2007)

    甲冑師の虎徹は、戦乱が収まると商売が下り坂になり、刀剣師に鞍替えする。鉄を扱う仕事が変わらず材料を吟味し精力的に刀を作るも、思い通りの切れ味には至らない。

  • 15 算聖伝 関孝和の生涯 鳴海 風(2000)

    関孝和は叔父の井上政重に頼んで、囚われている宣教師から最先端の数学の教えを受ける。そして誰にも解けないと言われた問題を「発微算法」で解き明かした。

  • 14 天地明察(渋川春海) 冲方 丁 (2009)

    碁打衆に生まれた安井算哲は才能はあるが腰が定まらず、兄に遠慮して渋川春海と名乗る。但し算術への興味は尽きず、算術の難問や測量に取り組んで才能を磨いていく。

  • 13 光琳ひと紋様 高任 和夫(2012)

    京の呉服店に生まれた尾形光琳は、怠惰な生活を過ごす。しかし実家が廃業すると収入が途絶える。絵と真剣に向き合うと、2色のみで燕子花を描く構想が浮かんだ。

  • 12 等伯(長谷川等伯) 安部 龍太郎(2012)

    長谷川等伯は画の力量が周囲から認められるも、妻には先立たれ、兄からは利用され、子は奸計に嵌まり早世する。そんな因果を乗り越えて、1つの作品を生み出す。

  • 11 天下人の茶(千利休) 伊東 潤(2015)

    千利休の茶道は、その周囲をも狂わせた。高みを極める芸術性は門弟を配下として、遂には天下人豊臣秀吉をも凌駕する。対して利休も秀吉の芸術性に気づいていた。

  • 10 白鷹伝 山本 兼一(2002)

    浅井家の鷹匠の小林家次(家鷹)は、信長の攻撃によって死を覚悟した時に、見事な白鷹を見かける。信長も同じ戦場でその白鷹を見て、家次に捕まえるよう命じる。

  • 9 火天の城 山本 兼一(2004)

    織田信長の番匠として長年仕えた岡部又右衛門は、天下を睥睨する城を築くことを命じられる。信長の嗜好と性格を熟知する又右衛門は、あらん限りの知恵を絞る。

  • 8 天下城 佐々木 譲(2004)

    子供の市太郎は武田信玄に囚われて奴隷として、鉱山の発掘という過酷な作業を強いられる。しかし武田軍の敗戦で逃亡してしばらくすると、石垣積みの穴太衆と出会う。

  • 7 洛中洛外画狂伝(狩野永徳) 谷津 矢車(2013)

    狩野永徳は内なる欲求を描くことを欲し、父と対立していた。その独自の画風は市井で広まることはなかったが、足利義輝、松永久秀、そして織田信長に注目される。、

  • 6 銀閣の人(足利義政) 門井 慶喜(2020)

    八代将軍足利義政は政道に嫌気をさして文化に道を求めた。職人や文化人の知恵を集めて完成した銀閣だが、義政死後は荒れ果てる。それでも銀閣は意義を失わない。

  • 5 華の碑文(世阿弥元清) 杉本 苑子(1964)

    「風姿花伝」を現わした世阿弥は、父が起こした曲舞を芸術の域に高めようと邁進する。そのためには屈辱も厭わず、権力者に取り入って、家族も顧みない生涯を送る。

  • 4 荒仏師運慶 梓 澤要(2016)

    若くして仏像を彫る運慶は、兄弟子快慶が持つ、従来のたおやかな曲線を描く作風と一線を画し、力強さ漲る作風を作り上げ、武家が権力を握った鎌倉創設期で認めらた。

  • 3 西行 月に恋する 三田 誠広(2008)

    文武に秀でた佐藤義清は璋子に仕えて運命が変わる。白河院をも魅了した容色は年を重ねても衰えることなく、義清も虜にする。悩んだ義清はついに出家を決意する。

  • 2 散華 紫式部の生涯 杉本 苑子(1991)

    下級貴族の娘に生まれた小市(紫式部)は、学識に優れるも容姿は人並みを自覚し、文で身を立てたいを望む。すると周囲の女性が日記や随筆を書き、評判が聞こえてくる。

  • 1 逢坂の六人(紀貫之) 周防 柳(2014)

    古今和歌集の選者に抜擢された紀貫之。抜擢に喜び、その思いは幼少のころ美しい母と過ごした逢坂で体験した不思議な物語、六人の歌人と出会いが思い出される。。

  • 番外 近代(幕末~昭和編)で取り上げなかった本たち

    幕末から昭和編で、20選で取り上げなかった作品を紹介します。この時代は植松三十里さんが、21世紀になってから旺盛な創作活動で多くの作品を発表しています。

  • 20 聖断 昭和天皇と鈴木貫太郎 半藤 一利(1985)

    海軍に入隊した鈴木貫太郎は出世が遅れ不満を抱くも、黙々と仕事をこなすと、最高位まで出世する。が、突如侍従長のポストを命じられ、昭和天皇と関係を深くする。

  • 19 米内光政 阿川 弘之(1994)

    米内光政は海軍で「グズ正」と言われながらも人望があり出世していく。海軍大臣では「金魚大臣」と揶揄されるも、終戦に際し筋を曲げず、海軍と内閣をまとめていく。

  • 18 一死、大罪を謝す 陸軍大臣阿南惟幾 角田 房子(1980)

    陸軍に入隊した阿南惟幾は、実直な人柄で政争が激しい陸軍内で注目を浴びる。侍従武官の際に侍従長だった鈴木貫太郎内閣で陸軍大臣を勤め、終戦を迫られる。

  • 17 夕陽将軍(石原莞爾) 杉森 久英(1977)

    頭脳明晰だが奇行が目立った石原莞爾は、陸軍で頭角を現わし、満州事変を成功させた。しかし陸軍は派閥抗争と戦線拡大が進み、石原の思いからは離れていく。

  • 16 近衛文麿 杉森 久英(1986)

    高貴な身分と優れた教養、そして秀麗な風貌から国民全体の期待を集めた近衛文麿。なるべくして総理の座に就いたが、そこで自らの政策を貫くことはできなかった。

  • 15 落日燃ゆ(広田弘毅) 城山 三郎(1974)

    石工の子に生れた広田弘毅は学問に優れ、外交官を目指す。堅実で実直な仕事振りは徐々に周囲に浸透し、外務大臣、そして総理へと登り詰めるが、戦犯に指名される。

  • 14-2 天佑なり ②(高橋是清) 幸田 真音(2013)

    日露戦争の外貨獲得を成功させた高橋是清は、その後6度の蔵相で危機を乗り切るも、軍事予算の拡大を食い止めることで恨みを買ってしまい、二・二六事件を迎える。

  • 14-1 天佑なり ①(高橋是清) 幸田 真音(2013)

    高橋是清はヘボンの私塾で学ぶと海外渡航を希望する。ところが渡米先で騙されて奴隷として売られてしまい、何とか帰国すると、波瀾万丈の人生がスタートする。

  • 13 凛烈の宰相 加藤高明 寺林 崚(1994)

    尾張藩出身の加藤高明は帝大を首席で卒業するも、三菱に就職して岩崎弥太郎の娘婿となる。そこから外務省に転じて活躍するが、剛直な性格から山県有朋と対立する。

  • 12 大風呂敷 後藤新平の生涯 杉森 久英(1999)

    岩手県水沢に生れた後藤新平はお七馴染みの斉藤実と県庁に小僧として雇われる。支援を受けて医学を学ぶも、様々な人の縁にも恵まれて、官吏から政治家へと成長する。

  • 11 国萌ゆる(原 敬) 平谷 美樹(2021)

    南部藩家老の家に生れた原敬は、戊辰戦争で賊軍に回ったために苦難の道を歩む。それでも優秀な頭脳と実務家としての力量、南部人を代表する気構えで出世していく。

  • 10 西園寺公望 最後の元老 豊田 壌(1982)

    公家出身の西園寺公望はその胆力から明治の元勲たちに見込まれ、後継者教育を受ける。恵まれた出世コースを歩み総理の大命を受けると、その後元老として支えていく。

  • 9-2 海は甦える ②(山本権兵衛) 江藤 淳(1976)

    時代は明治から大正に移り、山本権兵衛が総理の印綬を帯びる。権兵衛は議場をそして陸軍を圧倒するが、シーメンス事件が起きて、権兵衛は舞台から追い落とされる。

  • 9-1 海は甦える ①(山本権兵衛) 江藤 淳(1976)

    薩摩出身の山本権兵衛は、若い頃からの暴れん坊。明治維新後は海軍に進むが、西郷従道の庇護によって、先輩をもリストラする軍制改革を行い、日露戦争に備えた。

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