鍵があるから立ち会えと云ふ♪明日は出てゆく、出てゆく黄金の鍵を背中に仕舞い古びた使い古した木の扉を開ける鍵はどうやら魔法に使えるらしい♪はあるばると緑の野にな…
鍵があるから立ち会えと云ふ♪明日は出てゆく、出てゆく黄金の鍵を背中に仕舞い古びた使い古した木の扉を開ける鍵はどうやら魔法に使えるらしい♪はあるばると緑の野にな…
林檎可愛いや。剪定。便失禁、てんやわんや。東京さ帰って来てそのままリンゴの木に上る。林檎可愛いや、鵯たちやあい。多勢に無勢ではあるがいざ。エライ啄っつかれてい…
なんだおまへ様だったのかまさか僕だと思ったよ深く刻まれた皺皺落ちくぼんできた眼窩自分ぢゃあまだ若いつもりでいたがよくよく顔をのぞき込むとなんだあんたはおれ様じ…
★智笑ポエム「追悼、久里洋二さま」(2024,11/24死去96歳)
久里のおじさんパイプのおじさんは烟のやうに逝ってしまったまるで昇天するとってもカラフルありがとうの世界なのだ心の中に童心と膨らみ続ける夢を持っている方は幸せだ…
忘年会(Ⅳ)。/ほーやれほー 人は歳とる師走影/過不足も可も不可もなく年の暮れ/歳の辺に息せき切って集まりぬ/幼らに歳越すことのうれしさよ/着ぶくれて駅の辺(…
「裏を見せをもてを見せて散る紅葉」良寛訪問入浴、庭の落ち葉掻き。富有柿の剪定。鵯との仕舞の木守闘争(笑)。上京、忘年会。/セロニアスモンクふにふに散る紅葉/来…
雲が集まってゆく花々が咲き乱れる一瞬たりともわれわれは生きてゐる長い行程では岩にも聞いてみる日向の石ころには蹲る1955丸木スマ「簪(かんざし)」80歳の老女…
「焚くほどは風がもてくる落ち葉かな」良寛/紅葉見て落ち葉のゆくへ溝浚い/さんざめく万の落ち葉の物語/溝浚い寒のさむさや水鏡/寒の朝タオル干したる棒のやう/溝掃…
畑芥を燃やす。 きれいさっぱりと灰燼す。 四囲になむなむする。 翌朝霜を掻き…
畑仕舞い。ひとりの人の紅葉狩り。/息抜きや妻に介護の遠眼鏡(季語無し)/柿の木の剪定続く高処/おじゃけたる鵯の高鳴き柿ドロボー/プチトマトルビーとなりて仕舞い…
「湯豆腐やいのちのはてのうすあかり」万太郎北信濃の故郷から林檎が届く。検診の結果表。/足袋のハゼおお寒ぶこ寒ぶ弁天さん/物干しにお指冷えゆく冬の朝/とろろ芋摺…
昼食はホットケーキ後、収穫が了はった百目柿の剪定に入る。この木は高いゾ(笑)。/百目柿乳母日傘(おんばひがさ)で日を過ごし/就中(なかんずく)部屋の中まで百目…
訪問理髪。「ばーさん、ベッピンになった。」「もう一回お嫁にゆくかね」「もういい。もらい手ないよ」髪の毛と爪は旺盛に伸びてゆく。/ばーさんのおぼこになって口すぼ…
上京です。/畑の芥燃やして今朝は上京する烟臭きをそのまゝにして/ばーさんに行って来るよと声掛くる昨日は夜中に嚏三回/釈迦堂にジングルベルの声を聞く/遠ざかって…
柿すだれゆく。/霜落ちて手荒きまでの仕打ちかな/霜練れる菠薐草の翠かな/梯子上ればにわかにわたし柿大尽/風物や妻手を伸ばす柿すだれ/吊るし柿焼酎吹いて手で揉ん…
なんだかひょいとねひょいと宙に手を伸ばすなにか摘まむのかなつらまへやうとして蝶なのか、虫なのか得意の文字なのかもしれない ひょいとねなにげなくそれでよく蹴躓か…
/いっつも突然やって来る/鋭い痛みだ/初霜が皇帝ダリアに襲い掛かった/霜の冷気がダリアの葉っぱにしがみつく/6時過ぎに「おはやう」とダリアを見に行くと/葉叢は…
誕生日。ノベンバーステップス/残菊の故に放恣になりしまゝ/木の実落つみな寝たふりをして午前五時/トランプがテレビ出るたびうそら寒む/ノエル、跛行(はこう)して…
神楽初滑りは「ゲレンデオープン延期」に。母の命日。急ぎ帰れふるさとへ。/悴んで延期の報せ初滑り/神楽来て紅葉ばかりか雪垂(しず)り/早出して神楽まで来て霙かな…
キノコ狩り。大陸間弾道弾。/茸採り山の奥へと誘へり/雪紅葉いろはいろはと散りにけり/茸採り獣臭だと友は云ひ/山路来てなにやら可笑し茸採り/林床に音のかそけさキ…
雪やこう雪やこう暦の上では小雪(しょうせつ)なんだって雪やちらちらお山の方では雪やたんと降るみなん急いで塒に帰るよ11/22の朝、湯沢地区。午後からは天気は崩…
2024,11,13死去92歳『感謝』(24,11,17朝日新聞) そうですねこんな日には静かに過ごすのがいいですね柿紅葉が空にきれいですでも病葉はみなにさや…
皇帝ダリア・山茶花。庭紅葉。訪問入浴。/木耳(きくらげ)や聞く耳持たぬ人もゐて/きつね夜や被(かず)くは女子の衣被/鵯の花喰い鳥となりにけり無残に喰い散らかし…
眠る人でありたい眠らない木のごとく眠れない人もいて目覚めてきっと遠くの宙を見てゐるあんな遠くまで柘榴の木が黄ばんで、小鳥来樹間を楽し気に飛び回り黄落がはらはら…
百目柿の硫黄燻蒸。さすが師匠義兄の高梯子。トランプcabinet 。三笠宮百合子さま薨去(101歳)。/柿簾すだれて空の定まりぬ/隠(こも)り居を出でて背に散…
妻、わたくし、息子で定期健診。ショートステイにコロナ発生。ば様も連れて上京です。大冒険 !帰郷後百目柿の収穫。例年のごと、柿菟現れる。/検診や月天心に送られて…
柿通信。玉造り。/久闊を叙す一年(ひととせ)を柿通信/高梯子われ宙(そら)人と鰯雲/鵙言葉はや贄を置き忘れけり/空蝉は夏の名残と剪定師/気が付けば山茶花のもう…
Manger la vie 「時は命を啖う」(ランボー)悲しいとかうれしいとかでなく/ほぼ忘れるためにだ/梯子に上ってゐれば高処(たかどころ)になる/微妙な足…
ウクライナの頭上を越えて話が進められようとしているかのやうだ。しばらくして世界地図が気が付いたらロシアが主張する4州併合プラスクリミア、ないしは現時点での戦闘…
「朝茶飲む僧静かなり菊の花」(芭蕉)/Election 梯子の上の胸騒ぎ投開票は明日始まる/百日紅夏の背(そびら)を剪りてなむ/花熄んで落ち葉ばかりや百日紅/…
窓を開ける空を修復するこんなことなら窓は開けっぱなしにして置けばよかった星祭の夜に花を投げ入れる星々が結び合わされる翌日が楽しみだねって空は端々まで修復される…
文化の日「後期高齢自動車講習日」。芦花公園に徳富蘆花夫妻のお墓に詣でる。11/3、さすが文化の日。天高く秋ウララ。けふは後期高齢者自動車講習日。でもこんな日は…
「三夕」とや…若かりし青春は過ぎて、気が付けばみないつしか紅葉色になっているのでした。「寂しさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮れ」(寂蓮法師)「心な…
1926ジョージア・オキーフ「ブラック・アイリス」 あんなにのろくあんなに涙声で立ったまましょッて路地裏の塀で苛立ち剥き出しにあなたはわたしの陰茎を掴みいやな…
「里古りて柿の木持たぬ家も無し」(芭蕉)/柿の木に鵯躁ぎ出す柿ドロボー/俤や眠りを覚ます不如帰/砧雨どこからて云ふどこまでて云ふ/無花果の実のうじゃけしをその…
デイの日の一日───/庭師ありて帽に紅葉の簪(かざし)かな/熟し食ぶばばは歯抜けや生身魂朝(あした)、家を出て、夕べ家に帰る。ばばをデイに送り、妻には取り急ぎ…
アメリカ大統領選。Kamala Fire !政治ってつまんない。「イスラエルに武器を送らない」って云へばいいだけなのに。Kamala Harris。Biden…
★智笑ポエム「ことも無き世の奇跡かな」(ひとつひとつの精妙さ)
「葱買うて枯れ木の中を帰りけり」(蕪村)木枯らしがやって来る前に。自前のネギはその都度畑から。/何度でも長葱のこと蕪村かな/をもしろきことも無き世ををもしろく…
また高処。松手入れなかなか捗らず。高処はゆあんゆよんだね。梯子段に足を乗せると微妙にゆらぐ。心して掛かれ。でも松くんとの対話に夢中になってゐると次第に梯子の上…
/傾(なだ)り落つ秋明菊に両手かな/葡萄樹にもみち落ちくる今朝の秋/釈迦堂に草黄葉来てかろやかな/見上げぬる皇帝ダリア見下ろしぬ/針を抜くばばに認知の秋深む気…
期日前投票/監視塔ぼくの伴侶と秋の風/印紙買ひに隣の花やカランコエ/秋刀魚食ぶ妻のやりくり吾知らず/単身や膳に柿色並べ見る/焼きオニの崩れて焦げの香ばしき娘が…
★智笑ポエム「『Unto this last』此の後の者に」
『Unto this last』此の後の者に───この後の者に何を手渡すことが出来るか考えてみよう300~Zapotec Woman ca. 300-600A…
/秋明菊の残菊となる焦るなよ/道にまで溢れて人に金木犀/はぐれ来てトンボの杭の目玉かな/めざましや花芽は皇帝ダリアかな/俎板にお色直しも紅はるかさつまであれば…
去年より三日遅れて松手入れ開始。秋明菊は末期のひと盛り。皇帝ダリアは花芽を付け始めた。/そろそろと里に降り来る紅葉かな/欹(そばだ)てる金木犀の世間かな庭の植…
/色落ちぬ葡萄に朝の寒さかな/凧一点茜の空に暮れ惑う/稲雀ヒコバエの間まろびつつ/ばーさんにあんよは上手小春かな/秋灯や隣りはなにをする人ぞ/肉啖ふ糖質ゼロの…
★智笑ポエム「符丁」(カフカ「家長の気がかり」オドラデクのこと)
それは誰にも口にしたことがないなんておそろしいなぁ見たこととか、話したこととか、あるいは忘れたこともだ わたしの好きな人はあの角を曲がってとっぷりと消えたこと…
「鰯雲人に告ぐべきことならず」加藤楸邨「缶酎ハイ、プシュ 空に鰯雲」プレバト /むかし人の「秋刀魚の詩」や秋の空/腸(はらわた)は卸しがいいと妻が云ひ/脂のり…
ポーポーとそんなのおかしな話だ電線に蝸牛が這ってゆくゾ落ちたら踏み割られる子どもが取り替えられて取り換えばや戦場はきな臭い水を汲みにゆくポーポーとそんなのおか…
うちのかか様のマジックハンド。たこ焼きに、ホットケーキ。/嬶さまのマジックハンド七色のけふはたこ焼き吾(あ)をよろこばす/秋めくや棚に下がりしゴーヤかな/皇帝…
9,17、ガザ南部ラファ。▲9割避難「みのまわり生活、石器時代みたいだ」 /新しき死の一周忌ガザの民/GENOCIDE肉のミンチをおまいさま両手の中は空虚ばか…
鴉と競って地豆採り。虹が立った !/秋霖の上がりてみれば惟神(かんながら)はたての空に雲がたなびきはた‐て【果たて】はてきわまり/我を見てけふからの吾・生身魂…
ご出棺の朝。/柘榴闌(たけ)て今朝出棺の通りぬる同じ組のカネノリさん。97歳ばさまと同じ齢。窓を開けて通りに向かい車椅子でなむなむ。/柘榴の実割れて己の秋を知…
自民党を変える前に自分が変わってしまった。石破さんは実は小市民だったんだね。インドネシアの北マルク州にあるトリメガのニッケル製錬所=ディマス・アルディラン撮影…
2024,9,8岡村桂三郎『白澤24-1』 流れをよく知りたいと頭に鳥が巣を掛けた見晴らしがいいばかりでなく城砦はあらゆることに役に立つ目ん玉が空っぽになって…
末の初物───/お目見えや末の初物て云ふあたり/アワダチソウここだけの話なんだけど/南瓜、芋、いよいよ秋の深まれり/痩せ秋刀魚やうやく一匹百円に/朝顔もいまは…
夜は来歴を云ひ昼は眠ってゐるまるで小動物か大きな獣のやうにも見えるなんで黙っていると夜の夜中に詰り云ひつのる目と鼻が無くなればもはや混沌にも似ているだいたいど…
わたしがあふれてしまふ/わたしは自分の家なのに迷いみちになって溺れそうになって息が詰まって幾度も前のめりになるのをわたくしでない誰かが支えてくれた/親しい人で…
/秋深し隣りはなにを模擬弾頭蒼穹の空太平洋を(9/25)/AUKUSを牽制するとや我愛你(うぉーあいにー)ICBMハワイ近くに/栗ご飯魚はけふはカマスかなモミ…
人生は夏休みより短いとまれ今朝の曙光デイの日はば様は庭に下りてああ、広々として気持ちがいいと送迎の車が門に来る行ってきますとリフトに載せられて車の中へ車はずっ…
秋になるといろんな届け物が急にあって/みんなそれぞれの居場所で元気だ。/不要不急な東電さんなんかも来客に紛れ込んでゐたりするが/「ごめんくださ~い」、わたしは…
そこには明らかに私とは違う時間が流れていて/わたくしの預かり知らぬことで/樹液の中にたとえば一晩中/囁きかわし蠢いてゐる/天頂で誰かが「伸びろ」って命令してい…
/めでたさや赤い花なら曼珠沙華/近在は“歯欠けばば”と彼岸花/韮の花蝶来て空へたち消へぬ/朝顔や蔓の嘯くどこへやら/秋雨や長袖の換え衣文掛/立ち返る溽暑を恨む…
ば様車椅子でお彼岸の墓参り。馬肥ゆる食欲の秋。パウエルさん後手に回らず。/痩せ秋刀魚そんなにぼくを睨むなよ/彼岸花あすはば様と墓参り/彼岸花暑さ寒さに構ひ無く…
曼珠沙華お彼岸知らす彼岸花/曼珠沙華あそこに古き仏たち/コスモスの揺れやとまって赤とんぼ/行合ひの空 雲と雲崩れをり/ナビの指す知らない町やアキアカネ/お葡萄…
オンブバッタは相変わらずだね───植栽の中の草取り。ゴーヤなんて素知らぬ顔をしているけれどそうはいかないんだよ植栽の中を手入れをする虫刺されにご注意ください …
石山の石より白し───ば様のリハビリ。/秋の蚊の止まりしとこを叩かるる/昼寝して夏井(かせい)のなかへ真っ逆さま/重なりしスプーンみたいリハビリはばーさん抱え…
箸にも棒にもかからんね犬も歩けばて云ふがそのお犬様がさっぱりだ1969香月泰男「青の太陽」シベリア抑留中も絵を描き続ける。 足が棒のやうになった眠ってはならな…
夏闌る…/カネチョロの棲み処はハツユキカズラかな/蚊に喰はる直ぐに忘れるばーさんの昔のことはほつりほつりと/朝顔や天に座を占む確かかな/をんな文字函に認む林檎…
「初めまして小林です」ところでコバヤシさんには何度でも会ってゐるやうな気がするのだが。「小林君は教室に来ていましたか」ドアを何度でも開け閉めするそんなとこには…
夏の背(そびら)やっと白露に辿り着き───/トンボうの山では避暑の時候かな/軽々と塀越えてくる揚羽かな/水音のどこかに聞いて山の音や/式部の実紫落ちて色さやぐ…
★智笑ポエム「やいのやいのとものを喰ふとき」(マイナンバーカードのこと)
もの喰ふ人らになりにけるかも。マイナンバーカード受領。/ばーさんをショートステイに預けにきお上りさんは胸に不安を/上野まで買い物に行く甚六は家族の絆涙ぐましき…
おーいと呼べばはーいと応える朝はみんないい顔してるね長雨が続いていたのでみんな飽き飽きしてゐる畑に下りれば土の匂いがワッとして胸が清々するのだ家族三人だものそ…
さながらばーさんには故郷はこのやうなもので山のやうにふくらんだり手の平に包み込むほどに小さくなったり目に浮かぶ水張田は夜に蒼く蒼く子ぎつねがコン1982池田遙…
雨の日はやだね。訪問入浴。雨の日はいやだな/雨の日はしょうがない/新聞配達やさんもやだなぁ/通勤の人も/農人も/みんな空を見上げニュースを見るな/それにけふは…
ば様が歌う。二週遅れの盆の客。/ばーさんの歌えば愛(かな)しまたうれし昔を今に為すよしもがな/ピザかなぁと朝から盆の客/蝉退くや野分の朝露しとど/熟れるならば…
台風が来るよ。/まるで預言者か鴉 瓦にとまりその向かうから台風が来る/朝からの線上降雨のニュースはも三度四度もとほく離れて/うらめしや台風の次とまた次と/コロ…
★智笑ポエム「或る医院のこと」(頻尿7/23夜、山小屋の段差でケッつまずく)
年寄りだから治りが遅いのかなぁ(笑)実は7/23(頻尿)山小屋で夜中廊下の段差にケッつまずいて事故。そのままその日、薬師岳登頂。「或る医院のこと」───整形外…
みな生をいそいで…/みな生をいそいでオンブバッタかな/青々とオンブバッタの葉の色に/台風の予報雨を見たかいって/ナポリタン胡瓜の即席漬け美味し/下心ネギに伸び…
ひとりがいいんだと玉袋をさらけだして風に吹かれている用も為さないなあ案山子が笑ふ野雀がチュン稲穂がたちまちにして伸びてくるのが分るからみんな拳になって青嵐に突…
サイパン、マッピ岬のこと─── ユイヨーユイヨーユイヨー(ツクツクユイ)ユイヨー(ツクツクユイ)トミオートミオー(ツクツク)ヒュイ鳴いて熄んだからといってどう…
デイの日はのんびりと…/夏雲に捕(つら)まえられて顎を出す/昼目覚め鴉の一羽電線に/糠床に教養主義の目覚めけり/山下りてターフの下の娘かな/盆過ぎて中元の未だ…
不思議だ。毎年、毎年、お盆過ぎれば庭前に虫が鳴きい出す。/ばーさんをデイに送るや朝の涼/車椅子を庭に降ろしてデイの日やけふはお風呂と何度でも云ふ/しみじみとお…
あの娘には夏の空の白雲に向かってグッドエモーションぼくはグッドロコモーション横にふらふら縦にふらふら髪が風になびくよ長い街から続く下り坂自転車がいいね鼻歌を歌…
あらぬ方を見てゐるあの人は山から下りてくる誰にも会わなかったよ、と告げる2024,8,5Tac.m『山の神』(Art Gallery) 足元は山露でぐっしょり…
ホントにお久。子どもたちはどんどん成育する。幼稚園だった女の子は高一に。上のお兄ちゃんは高三。これは大人たちは呑むっきゃない。で、乾杯~(笑)。/ナツズイセン…
「ひとすじに百合はうつむくばかりなり」(加賀千代女)白百合のぱつんぱつんおぞましきは去れ腐りゆくものも清らに朝まだきに夢からおきてまだ夢見ごちにどおして、と云…
1945,8,5・「いつもこんなだったらいいなあ」(建物疎開の前日)家族や親せきで食卓を囲む賑やかな一日を過ごした。 過去を振り返ればどこからどこまでがむかし…
警戒音。スワ、いよいよその時が来たかと…/朝涼や軽トラでゆく出荷かな/去年より早き出荷の巨峰かな/道野辺にヒルガオが咲く朝かな/おまへと呼び呆れかえるや土手南…
みんなロンググッドバイなんだから目の前の一歩だけを見つめてねレモンティーの檸檬窓際の心象葉っぱが揺らぐ2024,7,15小宮千原『水面』 もしきみが出掛けてい…
/炎帝や戛々(かつかつ)と地ひび割れ/立秋や夏満ち満ちて暮れ残り/デイの日や帰り来たれば雨ポツリばばよかったね雨はポツリだ/白粉花なぎ倒されし野分かな/神明の…
黙祷。/ああけふは原爆の日だスベリヒユ/かぎろひの立ちぬドームに被爆の日/橋落ちて戛々(かつかつ)と水柱空に/イスラエルを呼ぶな長い演説よりも8月6日、8時1…
夏闌り───/小龍を連れておいでと夏雲に/蝉蛻(せんぜい)を踏むを厭わぬことながら/チチチチチと鳴いて天外へ宙へ/蟻の列を蚯蚓尺足草叢へ/百合の花咲くを待つを…
娘は富山(お仕事)から黒部ダムを渡って立山へ。/夏の娘や海見て山に登りにき/立山やみくりが池に夏の朝/立山に雷鳥荘を尋ね来て日帰り入浴白き濁り湯/雷鳥荘隣りは…
★智笑ポエム「1872ベルト・モリゾ『バルコニーの女性と子ども』」
あなたは見たと云ふがわたしは見てないそれどころかそんなところにはゐなかったあなたは悠々とそんなところにゐて指し示したりひよっとしたら指図したのかもしれない子ど…
どこやらに、重苦しい刈り払い機の声を聞く夏草の生い茂るよ畑中から石垣の隙間へと蔓草の枝垂れ上がり百の眸ではなく千の眸の万の眸が地平まで追いすがりゆくシーシュポ…
水打って───/夕凪や酷暑を畑に残ししまゝ/西瓜腹寝所からトイレ4回目/生業や昨日続きの躰かな/抱き枕竹夫人ほど冷えもなく/息止めてワッと鳴き出す蝉時雨/滴り…
やがて薄暮が訪れ酷暑はそのままに空は気が付けば夕焼け色に夕暮れの時はよいときでもこんなお空は真っ赤っかだから夕焼けの色はさみし色きっと世界にいろんなことがあり…
西瓜な気持ち。ゴーヤな気持ち。モロコシもあって、枝豆な気持ち。/冷蔵庫開ければ西瓜転げ出し/枝豆を採りに畑へ汗の中/汗だくや枝豆を云ふ亭主かな/わが物の夏の如…
家族飯。レビー小体型。/飯台に握り並べて家族飯もの喰ふ人ら楽しかりけり/世帯主マイナンバーも仕方なし妻に撮らせるはいパチリかな/鷺一羽ショーステイの前庭の青田…
みみずいぢけてあすこには合理性のやまひが道の境にわたくしの足が蹴って草むらからミミズが這い出でた轉乎としてのたうつああ、眸が無いんだね吐淫し虹色に煩悶しチチチ…
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鍵があるから立ち会えと云ふ♪明日は出てゆく、出てゆく黄金の鍵を背中に仕舞い古びた使い古した木の扉を開ける鍵はどうやら魔法に使えるらしい♪はあるばると緑の野にな…
林檎可愛いや。剪定。便失禁、てんやわんや。東京さ帰って来てそのままリンゴの木に上る。林檎可愛いや、鵯たちやあい。多勢に無勢ではあるがいざ。エライ啄っつかれてい…
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久里のおじさんパイプのおじさんは烟のやうに逝ってしまったまるで昇天するとってもカラフルありがとうの世界なのだ心の中に童心と膨らみ続ける夢を持っている方は幸せだ…
忘年会(Ⅳ)。/ほーやれほー 人は歳とる師走影/過不足も可も不可もなく年の暮れ/歳の辺に息せき切って集まりぬ/幼らに歳越すことのうれしさよ/着ぶくれて駅の辺(…
「裏を見せをもてを見せて散る紅葉」良寛訪問入浴、庭の落ち葉掻き。富有柿の剪定。鵯との仕舞の木守闘争(笑)。上京、忘年会。/セロニアスモンクふにふに散る紅葉/来…
雲が集まってゆく花々が咲き乱れる一瞬たりともわれわれは生きてゐる長い行程では岩にも聞いてみる日向の石ころには蹲る1955丸木スマ「簪(かんざし)」80歳の老女…
「焚くほどは風がもてくる落ち葉かな」良寛/紅葉見て落ち葉のゆくへ溝浚い/さんざめく万の落ち葉の物語/溝浚い寒のさむさや水鏡/寒の朝タオル干したる棒のやう/溝掃…
畑芥を燃やす。 きれいさっぱりと灰燼す。 四囲になむなむする。 翌朝霜を掻き…
畑仕舞い。ひとりの人の紅葉狩り。/息抜きや妻に介護の遠眼鏡(季語無し)/柿の木の剪定続く高処/おじゃけたる鵯の高鳴き柿ドロボー/プチトマトルビーとなりて仕舞い…
「湯豆腐やいのちのはてのうすあかり」万太郎北信濃の故郷から林檎が届く。検診の結果表。/足袋のハゼおお寒ぶこ寒ぶ弁天さん/物干しにお指冷えゆく冬の朝/とろろ芋摺…
昼食はホットケーキ後、収穫が了はった百目柿の剪定に入る。この木は高いゾ(笑)。/百目柿乳母日傘(おんばひがさ)で日を過ごし/就中(なかんずく)部屋の中まで百目…
訪問理髪。「ばーさん、ベッピンになった。」「もう一回お嫁にゆくかね」「もういい。もらい手ないよ」髪の毛と爪は旺盛に伸びてゆく。/ばーさんのおぼこになって口すぼ…
上京です。/畑の芥燃やして今朝は上京する烟臭きをそのまゝにして/ばーさんに行って来るよと声掛くる昨日は夜中に嚏三回/釈迦堂にジングルベルの声を聞く/遠ざかって…
柿すだれゆく。/霜落ちて手荒きまでの仕打ちかな/霜練れる菠薐草の翠かな/梯子上ればにわかにわたし柿大尽/風物や妻手を伸ばす柿すだれ/吊るし柿焼酎吹いて手で揉ん…
なんだかひょいとねひょいと宙に手を伸ばすなにか摘まむのかなつらまへやうとして蝶なのか、虫なのか得意の文字なのかもしれない ひょいとねなにげなくそれでよく蹴躓か…
/いっつも突然やって来る/鋭い痛みだ/初霜が皇帝ダリアに襲い掛かった/霜の冷気がダリアの葉っぱにしがみつく/6時過ぎに「おはやう」とダリアを見に行くと/葉叢は…
誕生日。ノベンバーステップス/残菊の故に放恣になりしまゝ/木の実落つみな寝たふりをして午前五時/トランプがテレビ出るたびうそら寒む/ノエル、跛行(はこう)して…
神楽初滑りは「ゲレンデオープン延期」に。母の命日。急ぎ帰れふるさとへ。/悴んで延期の報せ初滑り/神楽来て紅葉ばかりか雪垂(しず)り/早出して神楽まで来て霙かな…
キノコ狩り。大陸間弾道弾。/茸採り山の奥へと誘へり/雪紅葉いろはいろはと散りにけり/茸採り獣臭だと友は云ひ/山路来てなにやら可笑し茸採り/林床に音のかそけさキ…
/手をさすり額に触れてまた来るねすがるばーさん点滴の管/ばーさんを見舞いて帰る病院の駐車場には次と車の/鳳凰山真ん前に見て交差点貢川(くがわ)を左に富士の高嶺…
1957瑛九(えいきゅう)「空の目」 わたしは反芻するわたしは繭の中のものなのかわたしは眠ってゐるのかもしれない多くのものの声の中で気持ちのいいものだけを反芻…
TVの前から離れられんのだよ犬っコロのことではないまさか人語を喋るわけはなからうところがここにきて喋った 海に光が溢れて来て船縁を波が静かに叩く魚類が跳ねる1…
上京。忘年会へ。/虹を見て故郷をさて中央道きっといいことあるかもしんない/田仕舞いの後に虹たつ盆地かな/釈迦堂やみなそれぞれにX'mas/釈迦堂へサンタのおじ…
ぼくらには一人一人に異なる名前がある───1974ウィフレド・ラム「我々はここにいる」1937 スペイン内戦 さて、さうして次々と名前が出て来る/ヤタ、タニタ…
どんな願いが込められているのか道を歩く敷石に、どんな願いが込められているのかほとんどの径はまだ道には程遠くはぐれた子供が寄る辺なく歩く1973高山辰雄「食べる…
/着ぶくれてすこし背中の曲がりしを朝が来る───ピンク色に朝は山からくるかしらいえいえそれは違います朝は狭い農道を渡って来ます新聞配達屋さんや牛乳やさんがきっ…
/菜干してなにやらうれし小春かな/ふろふきや柚子ほんわかと香に出でて/ふろふきや眼鏡曇りしをそのままに/ふろふきに箸を入れたる湯気やさし/柚子散らす昼饂飩(う…
朝日川柳23,12,6「なりたいな「差し控える」ですむ身分」23,12,6「バレちまいましたと墓前にご報告」23,12,7「「清和」とはとても名乗れぬ裏事情」…
デコポンのふらふら柚子玉のデコポンのぷかぷか湯の中でぷかぷか気持ちがよささうだば様はすぐに忘れるば様の睡たさうなば様は眠っているのか妻の「起きて」の声がするや…
「尻込み」はどんなゴミだ蛙ピョコピョコむピョコピョコ巫山戯てみるお道化てみる空爆の下で頭の中も、尻の下も真っ白になる意味なんか求めてる暇なんかなくなったら瓦礫…
/あれの続きをしませうか/忘れていたことを思ひ出しませうか/ジャンケンポン/あなたが先に/こんな日にはあやとりをして/きれいな不思議な形に仕上げませう/お指の…
おっとっとの伝説───どうせ乗りかかった船でぇい風が吹けば桶屋が儲かるとか密偵とか密使が足早に木枯らしの街区を奔る狸御殿だなぁ金襴緞子だよ錦秋の径径をゆけば山…
釜無に開国橋盛んなり開国橋を伸びやかにわたりゆけば豁然と空は青く晴れて見晴るかす富士の高嶺は雪を輝かすわれらは病院の帰路かくも気持ちが爽やかになり往路は先が不…
あれはわらしべあれはコロボックルみんな秘密めかしてしらばっくれて草の蔓とかあけびの色だとかに溶け込んで草の実がポンポン撥ねてお山の入口でそれだから一緒に行かな…
さあ冬ですぞいっそセレナーデ妻はけふ足元に湯湯婆を入れてくれた寒さ一入足元に襟足にやって来ますでも、さあやって来なさいいっそセレナーデ辛いことばかりじゃああり…
畑が青くなってきましたので行ってきましたよちょっと前に雨が降ってもう秋もそろそろだなんて云ふのにまだ青草が伸びろ伸びろと一生懸命です畑に下ろすわたしのリンカー…
2019,11,14(92歳)2020,11,12落葉拾い(93歳)2020,11,12お散歩「うしろ姿の…」2023,11,11(土)10歳年下の妹さんの訪…
こはれものはなんですかこはれてゆくものなんですか関連や関係性ですか橋梁のこちらとあちらを結ぶ列車が来るではありませんか 太陽が黄色いと云ったのですね幹線道路は…
あれは凩だよって妻が指をさす柿紅葉がぷるぷると震え庭先につむじ風が立つひやりとして風の精が頸筋を撫でてゆくやたら亡くなる人が増えて世間話は障子に声をひそめる遠…