当時のお仲間がご夫妻と集まると、福岡パッシブハウス完成までの様々な物語が鮮明に思い出されて話題には事足りません。何よりもこんなに大切に、新築当時とほぼ変わらない状態で暮らし楽しまれているご夫妻の笑顔に出逢うたびに、手がけて本当に良かったフ
深呼吸と無意識の呼吸という説明。ここまでご説明すると、かなりの方が腑に落ちるようです。実践として、そういう空間に暮らされると、もっとそういうことが腑に落ちます。数年前に竣工したお客さまとの打ち合わせの中で、動線とともに窓に対してとてもこだ
建物を呼吸させるのに「気密性能」というわかりにくい説明になるのはここなんです。計画的な換気計画には入口と出口、つまり吸気口と排気口が効率良いように定められています。ちょっと考えていただければ分かるのですが、私たちの身体で絶えずおこなってい
「換気をするために気密性能を上げる」と言われても、何のことかと思われるかも知れませんが、ここが大変重要です。「気密性能」をニアリーな「密閉度」という言葉と同じように想像すると、建物を呼吸させるのに塞ぐというイメージ
よく、換気の事について聞かれることがあります。「高気密高断熱」だから、気密が損なわれたらいけないから、窓を開けてはいけないのでしょうか ?などというご質問は案外多く、あらゆる誤解の産物ですが、皆さんまだまだご疑問のある事だと思います。「換
資材不足も深刻ですが、木材に関して言えば今までが北米でダブついてきた木材を安価に買い続けてきていたと言うことだと思います。この国の林業の衰退はそこに起因しています。ただ、言えばそもそも私たちは地元九州の針葉樹を利用しておおよその木造の架構
まず土地高騰に関しては、立地に関してもう少し、今まで以上に柔軟に考察してみるべきかと思います。例えば5年くらい前と比べても状況は急速にかなり厳しくなってきていますから、総じて私たちが持っている条件と価格に感覚にずれが生じています。思いを満
最近の不景気でも地価が下落しないという現象はどうして起こるのか、専門外の私には計り知れませんが、利便の良いところは売り急がなくてもやがて高騰するからとゆっくりストックして値段を下げないというような傾向は、やはり巨大な資本力のあるところが一
私たちがフィールドとしている福岡を中心としているエリアでは、地価が高止まりで下がりません。むしろ利便の良いところは上昇傾向で、住まいを建てたいと思われている方たちにとっては土地購入が大きなハードルとなりつつあります。土地わかっ
コロナはいよいよ第6波の局面に入ってきた様相で、今週から各地で蔓延防止の適用地が設定されると方と設定されています。いったいいつまでこんなことが繰り返されるのかとため息ばかりの毎日ですが、住まいづくりにおいてもその影響は色こく反映されてきま
この数十年、コロナなんかよりもずっとずっと前から、私たちはあるパターン化した社会構造の中で、あまり思考回路を駆使しなくても、場所と立場を置き換えながら、それぞれなんとなく折り合いをつけて過ごしてきたきらいがあって、パンデミックの中でもその
「個人」のあり方を考えるときに、一般的な社会とのワンクッションにあるべき「家族」という単位も気になります。昔のような大家族は本当に少なくなり、モノで埋めていた高度成長期以降のこの数十年は核家族が単位、昭和が終わった頃からその核家族もひとり
いきなり巻き起こったパンデミックの中で、人に会うな、外に出るなと言われて、住まいの中で暮らす時間が格段に増えてしまった私たちの日常を住まいがどう支えていくかということをずっと考えていますが、まずはストレスを外してあげる空間であろうといつも
考えてみれば、この国の人々は皆一様に温厚で大人しく、あまり自己主張せずに周りと協調性をもって日々を送ることを常とする、穏やかな社会を好む傾向があるのだと思います。和を以て尊しとなす。そういう部分でしょうか。ただ、言い換えれば、誰もが日和見
コロナのオミクロン株がまた猛威を奮っていて、いよいよまた規制が始まろうとしているこの頃、私たちの日々の暮らしもまた、第5波の緊急事態宣言に逆戻りかと思えば、鬱々としてくるものがあります。ただ、やはりよく言われてきていることですが、アフター
近年のコロナ禍は、人と人とのコミュニティーを分断し、社会全体に垂れ込める暗雲の如く様々な社会の仕組みに影響を与え続け、年明けした2022年も、その明快な打開策を見出せないままに、時が過ぎていっている感じがします。このところの変異株の拡大は
最近よく思うのは、俄に高性能ブームになって、間取りの一元化された量産住宅や規格住宅の販売にも、この言葉が多用されるようになってきました。要は性能が良ければ、汎用間取りの規格住宅で良いのではないかと言う大きな一つの流れです。それを否定するも
そう考えると、手に収まるようなスマホから湧き出てくる情報はいつもエンターテーメントで、最近の傾向としては情報の信憑性よりも派手で真新しい刺激的なソースであれば良いというような風潮がどこか常習化してしまっていて、本当は優しさや安心を求めてい
日々倍々と感染者数が増えるようになってしまいましたね。またこんな状態に…。コロナ禍が始まってから、人と人とのコミュニケーションが分断されて、どことなく心の中が常にささくれてしまっている日常をもう何年も抱えてしまっています。目
やはり、思っていた通り、コロナはまだまだ収束という方向ではなく、変異株であるオミクロンの爆発的な拡大で年明けからあっという間に深刻な状況になりつつあります。本来のウィルスの特性からすれば、変異を繰り返し感染力は高まりながら弱毒化して行くと
世の中は、何だか急に「高性能」という言葉を連呼する流行りですが、私の住まい創りはそれありきから始まったものではありませんから、少し今のうねりを持った大きな流れの中には違和感を感じます。性能は必然であり、特質するものでもなく、住まい手を思え
性能の良さに驚いたり、日々発見の暮らしぶりをお便りでいただくことで知る嬉しさは創り手としてはこの上ない喜びですから、何よりのご褒美ということができると思います。そのうち、やりとりも古い友人のようになり、有難い事ですが、共に住まい創りを共有
お付き合いが長くなってくると、暮らされた実感も募ってくる中で、住まいのメンテナンスに関する質問なども増えてきます。補修工事やメンテナンス工事の時期を見定めるご相談は頻繁で、終章がわからないと旧友を訪ねて行くように、お久しぶりですと私が伺っ
もう35年もやっていますから、お仕事からのお付き合いでやりとりのお客様も多岐にわたり、有難くももう古い友人のようにさせていただいているお客様から、最近建てられてこれまでと様変わりした暮らしに馴染み始めたフレッシュなお客様まで、それは色々な
新年の年賀状の行き来という習慣が、このところSNSに置き換わって、激減しているという記事を見ました。まあ何もかもデジタル化の時代でしょうか。子供の頃、元旦の朝に、郵便受けに自分宛の年賀状がないかと何度も見に行って、一喜一憂した時代はもうと
このコロナで、資材供給の困難なカテゴリーのものも存在して、今、住まいづくりはタイミングと工期、つまり時間の管理が非常に難しい状況であることは事実です。竣工時期を厳格に指定したり、タイミングを見計らわなかったりすれば、確実に想像外のコストア
そういう意味では、弊社の仕事も、土地を購入される前からご相談をうけて、土地の購入前から可能性の検討などを試み土地を購入されていくパターンが圧倒的に増えてきました。要するに、インフラ整備されたハモニカ状の区画形状の揃ったような土地はなかなか
私は、良い住まいづくりには大きな三要素のバランスが大切だとよくご説明します。一つはコスト、今ここがかなり不利な状況にあります。次に時間、立てる時期のタイミングや期間も含みます。タイミングを間違うと割高に動いてしまうし、無理やり急がせた仕事
平成の御代30年余りは、なんだかデフレ脱却なんて言葉が連呼されて、そもそも物の値段が安くて安定しているから、庶民の暮らしは楽だろう的な発想がなんだか蔓延していた様にも思えます。ただこれにはカラクリがあり、物価も上昇しないかわりに我々庶民の
みなさんあけましておめでとうございます。この髭のコラムもいよいよ年内には16年目に突入します。惰性のルーティンも極まって(笑)、書いた原稿も9000本を超えました。途中から、自分に課して毎日のマラソン投稿を実践しています。夜も日も住まい創
歳が明けました。実は最後の稿は年を跨ぐなと考えながら、確信犯でお話ししていました。笑。すでに行った年来た年になってしまっていますが、年を超えてもお話ししている命題は今後の大きなテーマで、私はむしろ住まいづくりの中心軸に置かなければならない
皆様、あけましておめでとうございます。年が明け、2022年が始まりました。旧年中は大変ありがたいことに、コロナ禍にもかかわらず、たくさんのお声がけをいただき、髭は365日駆け回る一年を送らせていただきました。世相が変わり、社会もどことなく
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当時のお仲間がご夫妻と集まると、福岡パッシブハウス完成までの様々な物語が鮮明に思い出されて話題には事足りません。何よりもこんなに大切に、新築当時とほぼ変わらない状態で暮らし楽しまれているご夫妻の笑顔に出逢うたびに、手がけて本当に良かったフ
築13年の中古物件と聞けば、連想される世界があると思いますが、福岡パッシブハウスの場合はそのイメージにはほぼ該当しないということができると思います。私も何度かお客様をお連れしていますが、「え、新築ですか?」と言われるほど、建築当初の状態を
13年前に、パッシブハウスジャパン(以下PHJと記載)の森代表理事と共同設計で取り組んだのが、福岡市内に立つ国内3棟目の認定パッシブハウス「福岡パッシブハウス」です。実は、この福岡パッシブハウスが現在売却に出ていて、この木曜日まで
人が、自分の住処に求めるものはなんだろうと考える時、やはりどこに居るよりも心身ともに安らぐ場所であるということが第一に思い浮かぶものではないかなと思います。「心身ともに」と書きましたが、まさに心と身体の両面からの安心というものが要でないか
これまでの私の仕事の主たるところは、まさにお客様の住宅の新築の分野でした。ただ、ここまで社会全体がコスト高になってくると、万人に向けてその方法のみで対応が可能とは言いにくくなってきました。そもそも、いわば、「高性能のための高性能(スペック
どれが正しく、どれが間違っているということではないにしても、バラバラに発信されている各々の得意分野の方達が、独自に多種多様に放っている情報は、無秩序に拾っていくと、いわば食べ合わせが悪いことが起きてしまうことがあります。お客様の中でもネッ
現在のスタイルが始まった頃は、おそらく30年くらい前ですがここ福岡で弊社は稀有な存在だと言えたかもしれません。九州で「断熱・気密」という言葉を多用しただけで、不思議がられる時代でした。むしろ知らないもの怖さであらぬ攻撃すら受けたほどでした
思案していく中で、現状の社会でも建てるべき住まいはあると私も認識しています。ただ、そのために質を落とすことや、法外な資金繰りで築後の暮らしを蔑ろに企画を進めていくわけにはいきません。日々詰将棋のように一手一手を打っていきますが、社会全体の
「建築YA髭のCOLUMN」はまさに、建築YAである私が、35年余り一貫して取り組んでた建築屋としての自らの表現方法のひとつです。一貫して言えることは、愛すべき住まい手たちであるクライアントの皆さんが、長き人生の大半を過ごす「住まい」の創
正直に吐露すれば、「書けなかった」という方が正確かもしれません、十数年の間、毎日来る日も来る日もコラムを続けてきたこの場で、語ることがなんとなくできなくなってきたのです。決定的なことが何かあったということではありませんが、この数年、さまざ
台風10号が過ぎて、少し厳しさが緩みましたが、近年の夏は、宅内の温度の過酷さが宅内熱中症を産み出しているこの国の住まい事情があります。奇しくも昨晩のNHKのクローズアップ現代では、この国の住宅性能によって起こってしまう夏の問題が取り上げら
何だか例年言っていますが、「今年は特に暑い」という言葉が日に日にまして飛び交っている感覚があります。私たちが教育で教え込まれた日本の気候は、「表情豊かで四季があり、湿潤で人間が暮らすには最適な温暖な気候...」というような人に優しい環境を
羨ましくも、沖縄はもう梅雨明け宣言だそうですが、ここ福岡はまだまだ湿り気とムッとする熱気の坩堝の中にあります。今年の夏予報でも、例年通り「酷暑」という言葉が踊りました。いよいよ、暑さが増して来ている感じは年々増して感じる感覚であって、こん
世の中のうねりに、立ち止まりじっとばかりもしていられないけれど、風の時代と言われるようになってきてから既存の価値観がガラガラと崩れ去って、あらゆる事柄がゆらゆらと蠢いている感覚が拭えません。真新しい新築の住宅を住まい手のために生み出すこと
いつの世も、庶民は強かに生きていくものですから、世の流れに従いそれなりのライフスタイルで生きていけば良いということなのかと思いますが、このところの社会状況を見ていると、明らかにもうこれからは、おいそれと新築住宅を建て続けて、いわゆるスクラ
随分、コラムをお休みしてしまいました。書きたいことがないわけではないのですが、激動の社会変化の中にあって、私たちの仕事も大きく様変わりし始めている潮流をなんとか掴みきれないかとも外しているうちに、時が経ってしまったというのが正直なところで
暗い話しばかりしてきましたが、現状把握としては、冷静に俯瞰すれば語ってきたような状況が大きく横たわっています。ただ、「自分の住まいを建てたい」という、人間としての当然の欲求に対して、私たちはこの状況下で冷静に判断し、なんとかニーズに見合う
まず、なんとなくローンが組める年齢のリミットだからとか、周りも建て始めたからという、これまでの社会体制が曲がりなりにも安定していた時代に住まいづくりを模索するケースは減ってくるのではないかと想います。「なんとなく」ではあまりにも大きな投資
高嶺の花と書きましたが、なるべくそうならないように、広く皆さんの衝動として住まいづくりは実現できるものとして今後もあれば良いなと思ったりします。ただ、これまでのおひとりひとりが、住まいを建てることができるという時代も、長い歴史
その上、最近は在宅勤務やオンライン授業などで、自宅滞在時間も大幅に伸びたからなのか、住まいの室内環境に関しての意識が高まるとともに、さらにはエネルギーコストの爆上がりも後押しして、住まいそのものの性能も大きく取り上げられるようになりました
世の中のうねりに、立ち止まりじっとばかりもしていられないけれど、風の時代と言われるようになってきてから既存の価値観がガラガラと崩れ去って、あらゆる事柄がゆらゆらと蠢いている感覚が拭えません。真新しい新築の住宅を住まい手のために生み出すこと
いつの世も、庶民は強かに生きていくものですから、世の流れに従いそれなりのライフスタイルで生きていけば良いということなのかと思いますが、このところの社会状況を見ていると、明らかにもうこれからは、おいそれと新築住宅を建て続けて、いわゆるスクラ
随分、コラムをお休みしてしまいました。書きたいことがないわけではないのですが、激動の社会変化の中にあって、私たちの仕事も大きく様変わりし始めている潮流をなんとか掴みきれないかとも外しているうちに、時が経ってしまったというのが正直なところで
暗い話しばかりしてきましたが、現状把握としては、冷静に俯瞰すれば語ってきたような状況が大きく横たわっています。ただ、「自分の住まいを建てたい」という、人間としての当然の欲求に対して、私たちはこの状況下で冷静に判断し、なんとかニーズに見合う
まず、なんとなくローンが組める年齢のリミットだからとか、周りも建て始めたからという、これまでの社会体制が曲がりなりにも安定していた時代に住まいづくりを模索するケースは減ってくるのではないかと想います。「なんとなく」ではあまりにも大きな投資
高嶺の花と書きましたが、なるべくそうならないように、広く皆さんの衝動として住まいづくりは実現できるものとして今後もあれば良いなと思ったりします。ただ、これまでのおひとりひとりが、住まいを建てることができるという時代も、長い歴史