あまりにも杜撰な備蓄米制度
今般の米価暴騰は、国民にとりましては青天の霹靂であったかも知れません。ここ数年、あまりの価格の低さに農家の方々からの嘆きの声が聞かれるほど、米価は下落傾向にあったからです。国民からの対策要求を受けて、日本国政府も備蓄米の放出に踏み切ったのですが、ここで俄に注目を集めることとなったのが、この備蓄米の存在です。備蓄米については、国民の多くは、有事や地震等の自然災害時に備えた‘非常食’として理解していたのではないでしょうか。こうした国民の備蓄米に対するイメージは、‘備蓄’という名称からして当然のことなのですが、政府がお米を備蓄する目的は、有事や災害時限定ではないことが、今般の一連のお米騒動で明らかとなりました。現行の食糧法(「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律」)に従えば、政府には、価格の安定を目的とした...あまりにも杜撰な備蓄米制度
2025/04/22 12:58