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「Kowkinsblog・光風抄」 https://kowkinsblog1973.fc2.net/

詩人・木村浩欣の2013年8月からのブログです。  日本文化・東洋思想・神秘思想を基盤に、和歌・俳句・写真詩の創作をして、「祈りの詩文芸」に取り組んでいます。皆々的との楽しい交流を希望しおります。合掌・感謝・詩人・木村浩欣。

詩人・木村浩欣
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2024/04/17

  • 「千年のアヤメの色」

    「千年のアヤメの色」 さみだれや船路にちかき遊女町 ( 几 薫 )和歌三首 夏の夜に吾が心琴を見つめいる 荒き音と細き音のその背中 花アヤメの色の理由をおもへども 覚え届かぬ神世ありしか 詩にぎり砂漠の街を歩むれば 温き手を持つ友の笑みする俳句七句 わたつみの眠りあたたむ五月雨か 朝焼けの川辺に座してタバコのむ 円月と踊る女神か皐月波 見つめても見つめてもアヤメの...

  • 「海原に月涼し」

    「海原に月涼し」 はつなつの竹を叩けば竹の音 ( 藤本 美和子 )和歌三首 海原を月の光のまっすぐに 諸人に沿う静けき秘密よ 泪なき四角き真白き言葉たち 全てを焼きて夜座の涼 冴え冴えと五月の円月あおぎなば 吾が心源に波音の沁む 俳句七句 夏美という女に惚れた三十年前 初夏の月ふねをいざない銀の夜 昨日の無き少年のごとく五月くる 短夜や楽しき事も山盛りに 女と云...

  • 「最後の春霖」

    「最後の春霖」令和五年の五月一日である今年最後の春霖だ五月五日には立夏である柔らかく細い雨さっぱりとした甘い香りが半分空いた窓から滑り込む桜の蜜か 躑躅の蜜か 藤花の蜜か春天はそれを喜びこの雨に織り混ぜたのか時空の微細に満ち渡る振動の一閃のひび割れから黄金の甘露が現世に滲み出ている華やかさと残酷さを背中合わせにしたような思春期を想う人は皆 その過酷な門をくぐる生き急ぎ 待つことに倦みやみくもに走り...

  • 「春のかたみ」

    「春のかたみ」 死は春の空の渚に遊ぶべし ( 石原 八束 )和歌三首 空光るさねさし相模の川べりを 詩を担ぎて歩むは楽し 幻想を病と云いし世は滅び 足下に薫る土のよろこび ちはやぶる氏神さまに祈りせば 春の仕舞ひに藤花かほる俳句七句 悪友も良友も知る春の空 鳥の歌きよめて朝の春時雨 旅立ちし春の形見にルビーの色 春雷を待ちて燻らすタバコかな 大山の笑う夕焼け追いかける ...

  • 「勾玉と夏隣り」

    「勾玉と夏隣り」 旅人の墓に飯供(お)き夏近し ( 角川 源義 ) 和歌三首 晩春の朝の雨にもさやけしは 猫の瞳の直き光りよ 夏を呼ぶ風に向かいて歩むれば 昨日の明暗すべて滅する 故郷は夜空の向こうに在りしかな 花咲く地上で友と仰ぎぬ俳句七句 晩春のルチルに映る吾が瞳 建長寺の門の厚みや春の暮れ 草かげに時空のくずれ春の宵 亡き人の浄土おもへば長閑かな 値上がりし米...

  • 「静けき春の夜に」

    「静けき春の夜に」 大いなる夜桜に抱かれにゆく ( 井上 弘美 )和歌三首 しろたへの春の雲にも薄明かり 江の島岩屋の波音ひびきて 高照らす春暁の陽をおろがみて 世のさきはえを請い祈みまつらむ たらちねの母の泪を忘れまじ 世人を救えと叫ぶなみだを俳句七句 帰り道仰げば高き春の月 静けき夜に春のかたみの句をひねる 天然霊止人造霊止に弥生尽 春霖は彼我の別なき土に沁む 春の...

  • 「迷妄の動く城」

    「迷妄の動く城」その悲しみは悲しみによって救われた。この世間は云わば迷妄の動く城金色の73本の足を律動なく運び草の声も知らず風の色も知らずメディアの号令に心を汚しながら自らの狂気も知らずに不滅の巨大な生命の森を進んでゆくその悲しみは悲しみによって救われた戦の向こうに天国があると富の向こうに至福があるとこの迷妄の動く城は金色の73本の足を律動なく運び自覚なき群衆を無責任に操作してメディアの音楽に汚さ...

  • 「心の底に花の雨」

    「心の底に花の雨」                                                                              ( 相州藤沢の白旗神社境内の弁慶藤 ) 春しぐれ一行の詩はどこで絶つか ...

  • 「無為の人にも廻る天」

    「無為の人にも廻る天」 踏青や火を経しものの透きとほる ( 野見山 ひふみ )和歌三首 自らの奇跡をしらぬ怪物は 濡れたる土を胸に塗り込む 人そしり己が不浄に迷いては 懺悔文となうる夜の暗さよ 吾は眠る光る草地の夜明け時 鳥もとよみて風は虹色俳句七句 山笑うところどころに桜咲き 母なるか江の島岩屋の春怒涛 風光る吾が夢知りて開くが如くに 鶯も歌いて楽し花見堂 人知れず風...

  • 「江の島の水平線」

    「江の島の水平線」 春深しひよこに鶏冠兆しつつ ( 三村 純也 )和歌三首 ちはやぶる弁財天の岩屋にて 外国人の瞳かがやく 世の人はテレビの嘘を知ることなく 人を恨みて己忘れる あさ霞森に鶯啼くころに 座して満ちたる草の心よ俳句七句 春暁も死人の微笑か泪仏 花時の無用の用に背を伸ばす 江の島の水平線へと春が行く 五十にて知る春雨の柔らかさ 白梅よ散るな もう泣きたく...

  • 正月のご挨拶(喪中)

    皆々様へ、旧年中は誠に多くの方々に多大なご教導を賜りましたことに、心より御礼感謝を申し上げます。ネット空間に於きましても、現実空間に於きましても、実に多くの方々の励ましと知恵と、情報と、心的宝物を、頂きながら、私自身もこのブログを中心にして、「祈りの詩文芸」に励むことが出来ました。心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。詳細は省きますが、旧年中に私の近しい親族に不幸がありましたので、本年...

  • 「おーむーうーまー」

    「おーむーうーまー」おーむーうーまーおーむーうーまーりーら りーら りーらおーむーうーまー黄金のマニ宝珠が虹色に燃え上がる五鈷杵のプラズマは心の窓を開くのだがその向こう側には虚空が広がるばかりだおーむーうーまーおーむーうーまーりーら りーら りーらおーむーうーまー幼き妖女の沈黙の庭で三千年の歴史が繰り返される私はその渦為す時空の只中で死んだこともなく生きたこともない男でも女でもないただプラズマ気流...

  • 「稲の香の千年」

    「稲の香の千年」 寝覚して久しくなりぬ秋の夜は 明けやしぬらむ鹿ぞ鳴くなる (新古今和歌集 447 秋歌下 西行法師)和歌三首 風に揺れ稲の穂ひかる道を行く 千年の過去千年の未来 稲の香を知らぬ祖霊の無き事を いかに伝えん次の世人へ スーパーへ米買いに行く道すがら 草の色にも天道を訊く俳句七句 光も闇もまだ始まらぬ秋の朝 空の色いくつ知りたる案山子かな 秋水の来たりし場...

  • 「里芋の甘さ」

    「里芋の甘さ」 芋洗う女に月の落ちにけり ( 言 水 )和歌三首 ちはやぶる大地母神の御心を 宿せたりしか里芋の甘さ コーヒーの湯気を見つめて聴いている ブルースの音心の底へと 龍神の御心おもう門前に 風にさやけし夜明けの虫の音俳句七句 里芋の煮えるまで呑むタバコかな 里芋を母に献じて吾も食す 里芋の甘さも新た朝の風 蓮の実の落ちたる泥に吾は眠る 蓮の実の明日をいざなう...

  • 「カミキリ虫を見ていない」

    「カミキリ虫を見ていない」 山深く年経るわれもあるものを いづちか月のいでて行くらむ (新古今和歌集 1919 釈教歌 行基菩薩)和歌三首 たらちねの母の御霊をおろがみて 朝に祈るにぎにぎし国 早朝にキャベツ食らいて窓を見る 鳥声とよみて光にじめり 道問わば呼吸がすべてと人のいう 吾が呑む息は宇宙を知れりと俳句七句 秋日和杖もつ友の背中にも 秋天を足の裏から眺めてみる 秋暑...

  • 「思い出せ」

    「思い出せ」まだ罪を知らなかった幼童のころ私は誰だったのか思ひ出せないのだ剥奪された神話強制された忘恩それが正義だった大人たちは誰も本当のことを語らなかったテレビを見て外国語を学べそうすれば立派な搾取人になれるそれが成熟だラベルと数字が無ければ人には成れない社会だったファンタジーを歌う者は狂人と呼ばれ収容所に閉じ込められたまだ罪を知らなかった幼童のころ私は誰だったのだろうか想い出せないのだまだまだ...

  • 「彩雲を仰ぎて」

    「彩雲を仰ぎて」 住吉の岸の田を墾り蒔きし種 かくて刈るまで逢はぬ君かも (万葉集 1748 秋相問 水田に寄する 柿本朝臣人麻呂)和歌三首 秋風を自転車できり朝の道 実る田んぼの真ん中をゆく 明治の時江戸の時その人の顔うかがいて うつろう時の風の無常よ 人の恩報いる道を想う時 麦茶のコップの露の輝き俳句七句 秋めくやバッタの飛びし草の下 涼新た長袖をきて走る人 仲秋...

  • 「鈴虫の声」

    「鈴虫の声」 稲妻のわれて落ちるや山のうへ ( 丈 草 )和歌三首 不可思議や心を探す秋の空 鳥の知りたる秘密を欲して 鈴虫の声に満たされ我眠る 峨峨たる山の記憶いだきて 父の幽浄土のひかり満たしては 笑みして立ちし吾が枕元俳句七句 鈴虫の声の夜にも句をひねる 秋蝉は無尽の時を歌いけり 風のなか遊びて肥えて稲雀 何も無き世を遠くみて重陽か 黙座せば光とおして水澄めり 秋...

  • 「UFOを探す」

    「UFOを探す」 天の海に雲の波立ち月の舟 星の林に漕ぎ隠る見ゆ (万葉集 1072 雑歌 天を詠む 柿本朝臣人麻呂)和歌三首 龍神の見下ろす寺の門前で 夢まぼろしの我も立ちたり ちはやぶる八幡神の御前にて 万生偕楽祈る朝風 さまよえば人それぞれの背中あり 物陰さがす残暑の街俳句七句 明日の謎とUFOさがす星月夜 秋の朝に草露に濡れた靴 走り去るさねさし相模の秋の...

  • 「稲穂の風波」

    「稲穂の風波」初穂の田んぼの電線に椋鳥の群れがとまっている東の空には朝日と彩雲涼やかな九月の風が稲穂の波を洗うのだ美を探して私は立っている田んぼの端で稲一粒に宿る神の光もうすぐお彼岸の収穫だもうすぐ あの黄金の稲架(はざ)が立つのだ日本人を日本人たらしめてきたいとも雄々しき頼もしさよ米によって育まれなかったDNAがこの国にあるだろうかアマテラスから賜りし我らが貴き御宝ぞ中秋の稲穂の風波よその虹色の...

  • 「鏡の泉の開花」

    「鏡の泉の開花」調身 調息肚をゆるめゆったりと全ての息を吐き出す焦りと力みを捨てて静かに細く長く鼻から息を肚に満たしていく言葉を追わないしかしイメージは在るがままに遊ばせる二週間前の夜明けの山中のせせらぎの音水の冷たさ石ころたちの硬さ青紅葉をゆらす涼やかな風山全体の無数の木の葉たちが光合成を始めていた水瀬の音が全てに満ち渡っていたその清水のなかに吾が身を浮かべたのだ心の友と伴になんという大きな祝福...

  • 「初秋の水瀬」

    「初秋の水瀬」 此石に秋の光陰矢の如し ( 川端 茅舎 )和歌三首 御仏に額づく朝に息を吐く 音の鏡の妙なる色へと ぬばたまの夜の彼方で泣く人の 昨日のゆくへは誰も知らない 残る蝉生きろ生きろと叫びたり 曼荼羅模様の開き廻りて俳句七句 白帝と色なき水瀬に立ち尽くす 白き水掬えずにいる素秋かな 秋始め湖畔に立ちし友の笑み 八月の水瀬に流れて再誕す 秋立つや瓶の蟻にも明日が...

  • 「泣き続ける蝉」

    「泣き続ける蝉」 野の秋へ鈴ふるように花の咲き ( 岩津 厚子 )和歌三首 幽窓の母の微笑をおろがみて 万民豊楽いのる朝焼け 秋蝉は情報弱者の耳に沁む 踊らされても夜明けは来るかと 赤とんぼ自転車の前飛びたるは 氏神様への道の朝時俳句七句 勾玉の音さやかなる素秋かな 魚屋のオヤジが睨む秋の昼 稲妻は草ぐさの夢ひらきたり 秋の園老女の瞳の奥底に 終戦忌78年泣き続ける蝉 ...

  • 「昨日も今日も明日も」

    「昨日も今日も明日も」八月の蝉がけなげに鳴いている炊き立てのお米の香り淹れたてのコーヒーの湯気PCで流すブルースの響き私は安楽椅子でタバコを燻らす金色のスプレーで着色した扇風機30年前の苦闘と巨大な歓喜の記憶掠れてはいるが針金のように細く硬いこの三年間離れた友人と近づいた友人リアルとネットの友人たちと裏側で蠢く 光と影見えている人々と見えていない人々語り続ける人々と黙り続ける人々八月の蝉がけなげに...

  • 「秋霖の耳内に香る」

    「秋霖の耳内に香る」 物いえば唇寒し秋の風 ( 松尾 芭蕉 )和歌三首 冥界の父の祈りに守られて 吾が歌の業一線を弾く ぬばたまの秋の夜には虫の声 恋なき天地の無きを奏でて 大宇宙始まりしより途切れなく 我らに連なる生命の謎俳句七句 新秋の風の香りの謎を聴く 八月や禅寺に座す地蔵尊 残暑かなゴーヤ選びし老女の手 天高しカラスが見下ろす我は誰 水澄めど歴史に暗き少女の眼 秋霖...

  • 「天球の一指」

    「天球の一指」 わがおもひ空の煙となりぬれば 雲居ながらもなほ尋ねけむ (新古今和歌集 1007 貫之)和歌三首 夢世より零れ落ちたる吾が身なら 久遠の色を焼き付けて去る 天帝の御宝なりし我らなり 慈愛ならざる時もなかりし 入道雲はるかに眺め歩むれば 昨日の泪忘れたる明日俳句七句 嘘と真を誰も知らない秋に入る 色の無き水だけが知る宇宙の愛 沈黙の歌の満ちたる...

  • 「FBからの転載」(23・08・24)

    「FBからの転載」(23・08・24)フェイスブックから幾つかの記事を転載させていただきます。今回は特に「構え」や「目論見」はないのですが、いい記事がありますので、私自身の学びの深化と、皆々様の良質な気付きに、資することがあればと、考えて、この転載を行います。永い記事に成りますので、数日かけて、少しづつお楽しみくださいませ。☆「記事その①」研究者・演説家・教育者・職人ヒーラー・祈祷師・軍人・役人・行...

  • 「時空の風穴」

    「時空の風穴」睡蓮に夏の陽は白々としていてあらゆる色が流れ着く漆黒を私も亦 忘れている神の光を心に映せばそれはこの世に顕われるしかし それを人々はみな忘れ去っている夢幻のようにアヤフヤなこの世に私達は生を授けられた一日一日 一歩一歩を刻み続けてきた大宇宙の永遠を仰ぎながら嘘と真の喜びを嗅ぎ分けてきた生まれ来る者と 死にゆく者とに満ち溢れた一瞬一瞬に点が波打ち荒れ狂う人の世時間が直線ではない事を想い...

  • 「紫陽花も眠る」

    「紫陽花も眠る」 大仏の鼻梁真夏の黒びかり ( 高室 有子 )和歌三首 老鶯の歌のびやかに坂道を 自転車で下る朝の楽しさ 麗人の微笑あかるき街角に 昨日の昏き人の足並み ベビーカー押したる母を拝すれば 国の明日の幸を乞い祈む俳句七句 欠けたれば満ちたる明日の晩夏光 どのシャツも汗を知りたる半夏生 紫陽花も星を仰ぎてまた眠る 音の無き風を探して青田波 鎌倉の男も泣きて夏怒...

  • 「夏燕が風を切る」

    「夏燕が風を切る」 別々にゐるくらがりの涼みかな ( 白 雄 )和歌三首 夏燕の風切る街を我ゆかば 人の仰ぎし雲の大きさ 夏燕のひととき降りし水たまり 写りし空の蒼の深さよ 天涙を想ひて朝の窓をあけ さやけし鳥の声を呑みこむ俳句七句 江の電から海風を見るサングラス 暗き顔あかるき顔に夏灯 眼を閉じて三十年前の滝の音 夏雲の父と相撲をしたのかな ジリジリと溶けたる如き夏の...

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