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BOOKS:LIMELIGHT https://books-limelight.com/

ジャンル問わず、文章が好きです。自分がどんな風に本を読んでどんなことを思ったのか。備忘録の本棚のように使うことと、いつか誰かと読んだ作品について話したり通じ合えたらいいなぁ…という淡い期待とで運営していきます。 

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2023/06/27

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  • 【2025年5月第2週】ある日の読書記録〜長崎で読む佐藤正午、遠藤周作〜

    GWは長崎に行ってきました。佐藤正午のエッセイ集「佐世保で考えたこと」を旅のお供に、行きたかった遠藤周作文学館では「周作塾」を手に入れました。 移動中、待ち時間、寝る前に、起きしなにと、いろんなタイミングで読んだので、また行くときもきっとこの二冊を思い出すだろうと思います。 先週に続きひとまずここで話しておいて、じっくり振り返る時の材料にしましょう。週間の読書記録はセーブポイントでもあるわけです。 佐藤正午「佐世保で考えたこと」 遠藤周作「周作塾 読んでもタメにならないエッセイ」 旅先でゆかりのある作品を読む趣よ 佐藤正午「佐世保で考えたこと」 佐世保で考えたこと エッセイ・コレクションⅡ 1…

  • 【2025年4月第5週】ある日の読書記録~カート・ヴォネガット、イリナ・グリゴレに学ぶこの世界の眺め方~

    できないなら、やらないほうがいいらしい(ある人物談)。本当かなあ。 今週の読書は、軽やかな文体に抱えきれないほど重みのあるテーマで…気持ちのやり場に困っていたりする。 明日から自分の連休が始まるので、一旦ここで話して、あとは戻ってきてからじっくりまとめようと思う。 4/27(日)カート・ヴォネガット「さよならハッピー・バースデイ」 4/29(火)イリナ・グリゴレ「優しい地獄」 やらないほうが、知らないほうが 4/27(日)カート・ヴォネガット「さよならハッピー・バースデイ」 さよならハッピー・バースディ 作者:ヴォネガット,カート 晶文社 Amazon 著者の人生がうまくいっていない時に書かれ…

  • 【2025年4月第4週】ある日の読書記録〜牟田都子、魚豊を経てアイザック・アシモフ〜

    4月も終盤、来週はGWですね。衣替え、出かける準備などをちょこちょこしています。平日にやっておけば土日をお楽しみ時間にできる!と思って張り切ったら、もう今バテバテです。 読書のほうは、仕事の本からはじまり、マンガを挟んでファンタジー。いい流れで読めました。順に紹介していきます。 4/20(日)〜牟田都子「校正・校閲11の現場 こんなふうに読んでいる」 4/21(月)魚豊「ようこそFACT(東京S区第二支部)へ」1巻 4/21(月)〜アイザック・アシモフ「小悪魔アザゼル18の物語」 本の読み方、時間の使い方、自分の操り方 4/20(日)〜牟田都子「校正・校閲11の現場 こんなふうに読んでいる」 …

  • 草森紳一「本が崩れる」感想~本に埋もれて、一本気に生きる~

    よく行く古本屋があって、そこの店主とお客さんとの会話を聞くのが楽しみの一つになっています。(盗み聞き…ではなく!コンパクトな店なので自然に聞こえてしまうやつです) ある日、「本がありすぎて風呂場に閉じ込められた人のエッセイ」の話で盛り上がっていて、その話のインパクトがずっと頭の中から離れませんでした。 いつか読めたらいいな…と思っていたら、先日偶然見つけたんです。あの古本屋で。 草森紳一「本が崩れる」これはもう買うしか!と思い、即手に取ったのでした。 随筆 本が崩れる (文春新書) 作者:草森 紳一 文藝春秋 Amazon 本の概要…三部構成の随筆 それぞれの感想 本が崩れる 素手もグローブ―…

  • 懐かしさと恋と違和感と。「九龍ジェネリックロマンス」アニメ感想と当時の記憶

    こんなに晴れているなか、家にこもって「九龍ジェネリックロマンス」のアニメ1~2話を見ました。好き……があふれ出しそうなので、漫画を読み返す前に一旦話すことにします。(作業の手を止めて…いや全然進んでないんだけどさ…) この作品には「懐かしさと恋と違和感と」がたっぷりと詰まっています。日々懐かしい街で暮らす平穏な日々。その下でうごめくような意味深な言動と不可解な出来事が交差する展開。ああ、どうなっちゃうんでしたっけ。忘れてしまったので、アニメを見て思い出したことや読んでいた当時の思い出などをここに書き記してみます。 九龍ジェネリックロマンス 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) 作者:…

  • 【2025年4月第3週】ある日の読書記録〜「本が崩れる」から始まる思考〜

    今週はなんだろう、「凪」です。多分先週久々に友だちと会ったからで、心が穏やかになったせいか逆に何も進まなかった。 進む方向、こちらでよし。持ち物もあらかた揃ってる。もういつでも行ける。そこで安心して動かない感じ。 読書は先週に引き続き、一冊をゆっくりと読みました。この本の著者がたどり着いた極致(極地)が素晴らしくって、わたしがこれから向かうのはこういう場所になる予定です。後でじっくりレビューしますが、簡単に紹介してみますね。 4/14(月)〜 草森紳一「本が崩れる」 意味をなくしてからが本番 4/14(月)〜 草森紳一「本が崩れる」 随筆 本が崩れる (文春新書) 作者:草森 紳一 文藝春秋 …

  • 私たちは何も見えてはいないージョゼ・サラマーゴ「白の闇」感想・レビュー

    ジョゼ・サラマーゴの「白の闇」を1週間かけて読んだ。 突然目の前が真っ白になり、失明する。一人の男から始まった謎の病は加速度的に蔓延し、世界が混乱に包まれる様子が描かれる。 白の闇 (河出文庫) 作者:ジョゼ・サラマーゴ 河出書房新社 Amazon 邦題は「白の闇」で症状に焦点が当たっているが、この本の内容はポルトガル語の原題「見えないことの試み」がとてもしっくりくる。 これは物語の形式をとった著者の壮大な思考実験であり、「目の見える/見えないに関わらず、私たちは何も見えてはいない」ことを一緒に確認していくもの。 はじめは「白の闇」に注目していた自分も、後半に進むにつれ、人間の本質に苛立ち、愕…

  • 【2025年4月2周目】ある日の読書記録—ジョゼ・サラマーゴ「白の闇」

    体調を崩す直前に、すごく動けるってことありませんか?私はよくあるんですよ。 この1週間は書きまくりました。ずっとまとめたかったことをいくつか形にできて、すっきりしたし楽しかった~~。今は反動で発熱。頭痛も始まったので土日は潰れることが確定しましたね。何をやっているのだろう… 分かっていても、これからも繰り返してしまうのでしょうか。突っ走りたい気持ちを抑えるもどかしさよ。 20代であればそのまま走れたのだろうか…とかつい思ってしまいますが、あの頃は日々を生きるだけで精一杯でした。あの時メソメソしつくしたからこそ、今こうして笑っていられるのではないですか。過去の自分に感謝して、今を味わいましょう。…

  • 読書への後ろめたさと敬意―児島青「本なら売るほど」1巻感想・レビュー

    児島青の漫画「本なら売るほど」を読みました。最近いろんな書店で平積みされていて、SNSでもよく見かけるので気になって手に取りました。 本なら売るほど 1 (HARTA COMIX) 作者:児島 青 KADOKAWA Amazon 古本屋店主の日常や、その周辺に住む人々の本にまつわるエピソードが垣間見える漫画です。本に対する愛情の濃淡、人それぞれ違う本との距離感が見どころで、読んだ後は「ああ、本って、読書って、いいなあ。」と、思うはずなんです。本当は。 白状しましょう。私が思ったことと言えば、「本や読書への後ろめたさ」です。私はどこかこじれており、愛情深く本を読む人々、自分なりに深めている憧れの…

  • 世にも奇妙な数秘の世界(マカレン占いに行き、著作を読んだ話)

    後で説明しますが、今日は諸事情あって占いの話をします。 占いを信じているかと言われると微妙なところです。どちらの道も間違っていない場合のアドバイスや、悩める誰かを癒すセラピー的要素としては悪くないなと思っています。 そんな私が横浜中華街のマカレン占いに行ったのは、友達に誘われたからです。仕事を辞めた友達が次に何をすればいいか迷い、確かに占いに行けばヒントがもらえるかもね!と野次馬な感じでついていきました。 内容は予想外でしたが、一理あり。今日はマカレン占いの個人的感想と、その後読んだ本「マカレン数秘術」の話、そして占い内容を「私の都合の良いもの」として整えていく様を見せていきます。 高かったん…

  • 「1週間の読書記録」3ヶ月続けて見えるものは(2025年1~3月)

    読書ブログを開設して間もなく2年、今年に入ってからは「ある日の読書記録」として週間記録を毎週つけています。4月現在で続いていること、読んだ本がたまってきたことから、振り返ってまとめてみることにしました。 やってよかったと思うことがほとんどなので効果の実感を話したり、chatGPTによる読書傾向の分析も面白かったので書いていきます。 やろうとした経緯―生活にゆとりがほしかった 実感した効果―読み切れる本が増えた! 読書記録のハイライト グラグラな読書 惹かれた読書 ChatGPTによる読書傾向の分析―雑食もよく言えば「バランス型」 ジャンルごとの割合と読書傾向 総合的な嗜好の特徴まとめ まとめ。…

  • 【2025年4月第1週】ある日の読書記録~じっくり再読と「本なら売るほど」~

    今週もお疲れさまでした。いや~~、今週はいろんな作業が峠を越して、やっと人間らしい生活を取り戻した週でした。さすがに疲れた、昨日はたくさん眠りました。 読書としては、久々にぐっさり胸に刺さりましたね、「四百字のデッサン」。そして花見とともに話題のマンガ「本なら売るほど」を読んだので話していきます。昨日までのブログが熱すぎたので、今回はさっくりと話せたらと思います。 先週から引き続き~4/4(金)野見山暁治「四百字のデッサン」再読 児島青「本なら売るほど」 さあ、来週は何を読もうか? 先週から引き続き~4/4(金)野見山暁治「四百字のデッサン」再読 四百字のデッサン (河出文庫) 作者:野見山 …

  • 視覚的文章の妙―野見山曉治「四百字のデッサン」の感想に満たない何か

    「どんな本が好きですか?」「おすすめの本とかありますか?」 気軽に投げかけるくせに、言われると一番困る言葉です。(なんならかわして言わなかったりする)でも、この本があるのでもう大丈夫です。 そのくらいに文章の味わい深さにうっとりしましたし、身近な人にも読んでほしいと思いました。 今日は、野見山曉治 著「四百字のデッサン」の感想を話していきます。美大の名誉学長を務めた「絵を描く人」が、原稿用紙(文章)で描写する人々や物事。読み手が著者の目となり、立体的に追体験していくような読書でした。 四百字のデッサン (河出文庫) 作者:野見山 暁治 河出書房新社 Amazon 読み終わってもなお、読んでしま…

  • わたしの「四百字のデッサン」~野見山曉治の本を読んで~

    野見山曉治「四百字のデッサン」は、周囲の人々や自分の過去について文章で描写している本です。 対象の物事をなぞるように緻密に描写してあって、人も過去も浮かび上がってくる。読んでいると、私もやってみたくてうずうずしてしまう。いてもたってもいられなくて、本の感想を書く前にデッサンの真似事をしてみました。 今日は、文章による私の心象風景のデッサンを読んでもらいます。書いてみて、分かることもありました。それではどうぞ。 「どう考えたってそう」まであとどのくらい 見えているものを描写しようとする美学 「どう考えたってそう」まであとどのくらい 何かする時、いつだって応援する自分と批判する自分がいる。どちらの…

  • 【2025年3月第5週】ある日の読書記録〜よつばと!から四百字のデッサン〜

    あるあるだけど、ちょっと忙しくしてる時って新たな依頼をいただけるものですよね。めっちゃ暇なときにはこない。何かが自分から出ているのかな、空気感とかオーラ?とか。 というわけで今週も日々を駆け抜けていますが、みなさんはどうですか。マラソン中にすれ違いざまアイコンタクトをとるような絆でやっていきましょう。 3月も終わろうとしているなか、今週も読書は控え目です。が、「感覚」、冴えてます。積み本していた「四百字のデッサン」を読んで、自分の樹皮が少しずつ剥がれていくような気持ちです。また、よつばと!を読んであえて日常に戻ったりもしました。その辺りを話していきます。それではどうぞ! 3.24(月)あずまき…

  • 「日常不足」を感じて、日常に気がつく(よつばと!16巻を読んで)

    先日友人に本を貸した。そしたら「よつばと!」16巻を貸してくれたので読んだ。 全然読んでいない人にいきなり16巻を貸すのはどうかと思うけど、読むほうも読むほうだよなあ。 よつばと!(16) (電撃コミックス) 作者:あずま きよひこ KADOKAWA Amazon 友人はなぜこのタイミングでこの本を貸したのか?そんな裏はないんだよな〜。そういう人なんだ、あの人は。 今日はこういう雰囲気で書いていく。作品自体の感想というよりは、読むとこういう気持ちになりますよ、という共有。 よつばと!16巻の中身 この本の良さが分かる=日常が不足している 「日常不足」を補う…と思いきや。そのままでいい 「あなた…

  • 私のタウマゼイン20選(アニメ「チ。」感想からの展開)

    先日、アニメ「チ。」のレビューを書いたのですが、あれから何か考えたり書いたりする度に作中のキーワード「タウマゼイン」が頭をよぎり、これは自分の根底にあるとても大事なものなのでは…?という思いが強まっています。 感想を書くなかで思いついたもの、後日書きとめたものがたまってきたので、ここに書き残しておきます。多分、これが私の感性の核です。 タウマゼインとは「心が震える瞬間」 私のタウマゼイン20選 知ること・理解すること 予想外の出来事・驚き コミュニケーション 自然との対話 創造・ものづくり 感情のゆらぎ 占い・運命 原風景 私のタウマゼインの特徴(chatGPTより) 書き出すことでみえてくる…

  • 【2025年3月第4週】ある日の読書記録~久井諒子・「チ。」・往生術~

    めくるめく、めまぐるしき日々よ(1年ぶり2回目)。あっという間に土曜日です。今週は珍しく社交性100%で動いたので、中身が空っぽ…人と会うとなぜ自分が「減っていく」感覚があるのでしょう。不思議だなあ。素で生きていない証拠ですよね。 今日はお楽しみの「一日作業デー」なので、減った自分を何かで満たしていきましょう。 今週の読書はというと…余裕がなくて全然読めてないのです。いつも通勤電車で読むことが多いのですが、先週見たアニメ「チ。」についてまとめたくて、ずっとそれをやってました。マンガと拾い読みだけだな~と思って振り返ってみたら、思いのほか濃厚でしたけどね。それではどうぞ! 3/16(日)久井諒子…

  • 好奇心というバケモノとの付き合い方(チ。アニメ最終回を終えて)

    (基本ネタバレしていますのでご注意ください) アニメ「チ。」全25話、終わりましたね。私は日曜夜にネトフリ配信を見たので約3日ですか、ずーっと頭の片隅で考えながら過ごしてました。 最終回を一度見た時は、私も大方の視聴者と同じく「あれってラファウの必要ある?」と思いました。しかし、再び見て考えて、やっぱりあれはラファウでなきゃだめだよな、と思い直しています。 彼が「知りたい」とどうしようもなく思ってしまったこと、それは肯定されることなく弾圧されてしまった。読者にはその一章のストーリーが頭にこびりついています。 私たちがあの時美しいと思った「好奇心」というものは、ともすればバケモノにもなりうる。そ…

  • 【2025年3月第3週】ある日の読書記録~二十四五から、十七八に遡る~

    今夜の満月は美しかったですね。どん曇りのブルーグレーにオレンジを帯びた黄色の大きな円。周りには円と同じ幅の強い光を放ちながらも、その上には厚手のトレーシングペーパーのような雲がかぶさって、あくまで控えめな光にとどまる。なんだろう、底力を感じる月でした。 さて、3月も第3週ですか。今週は「二十四五」を時間をかけてゆっくり読み、今日「十七八より」を再読したところです。このまま「未熟な同感者」「最高の任務」と続きそうなところですが、あまりにも感傷的になりすぎて週末何もできない&誰にも会いたくない気分になってしまいそうなので、ここに書いて終わりにします。それでは、今週の読書記録スタートです。 先週末に…

  • 叔母を思い、迷いながら書く感想ー「二十四五」を読んで

    今日は「二十四五」を読んだ話をしていきます。亡くなってしまった叔母と、主人公にまつわる物語。「十七八より」「未熟な同感者」「最高の任務」に続く4作目で、大人になった主人公が弟の結婚式に参列するため仙台に向かうところからはじまります。 二十四五 作者:乗代雄介 講談社 Amazon いつもながらに、私はこの物語が読めていないと思います。読みながら気持ちがあっちこち行って、定まらない。あっちこちというけど、基本的にずっと叔母のことを考えている。そんな偏った見方のレビューなので、こんな人間もいるのか程度の気持ちで読んでください。(引け目ならレビューすんなと言う自分からの突っ込みがありましたが、感情が…

  • 晩酌しながら過去記事雑談(2025→2024に会いに行く)

    今日は新たな試みというか最終手段?晩酌しながら過去記事読んで雑談するだけの回です。私は黒霧島のお湯割りを飲みますので、付き合ってもいいよという方はお好きな飲み物でご参加ください~。 詳しくはまた今度話しますが、いまちょっと試験的にやっていることがあって、それがまた思いのほか面白くて。本もブログもほっぽってやっちゃってたんですよ。 先入観って本当に厄介です。やってみたら楽しいことばっかりで、「なんでいままでやってなかったんだろ~?」とか平気でいいますからね。こういう不安がりなお調子者は、だまって全部やれ!と放っておきたくなります。 なんとなく一年前の私はどうしてたのか気になって過去記事読んでみた…

  • 【2025年3月第2週】ある日の読書記録〜ワンダ・ヒッキーから思いがけず、青春〜

    まだ週半ばですが、明日から個人的な読書イベントを開催する(ただ二十四五を読む気持ちが固まっただけ)ので、今週の読書記録を話してしまおうと思います。 3月2週目の読書は「思いがけず、青春」という感じです。タイプは全然違いますが、みんな子供時代の大切なものが詰まっている感じがします。無意識にあの頃を追い求めてるのかな。 それでは「ワンダ・ヒッキーの最高にステキな夜の思い出」「左岸」、番外編として「魁!クロマティ高校」について記録を書いていきます。 3/3(月)〜ジーン・シェパード「ワンダ・ヒッキーの最高にステキな思い出の夜」 3/3(月)〜江國香織「左岸(上)」 【番外編】魁!クロマティ高校(アニ…

  • 春の服選びを考える 〜「フランス人は10着しか服を持たない」を読んで〜

    10年以上前に流行った本『フランス人は10着しか服を持たない(ジェニファー・L・スコット著)』を今更読みました。読むことはないだろうと思っていた本を読んだきっかけは、家族からの「あなたはこの本を体現してるけどなんか違う!一回確認したほうがいい」とのアドバイスでした。 フランス人は10着しか服を持たない 作者:ジェニファー・L・スコット 大和書房 Amazon アメリカ出身の著者が、学生時代の留学で得た体験を振り返るエッセイ。原題は「暮らしの達人」とある通り生活全般について書いてあって、食から始まり、服の話は2章、社交や人生観などの3章と続きます。 フランスの上流階級の暮らしを目の当たりにして、…

  • 【2025年2月第5週】ある日の読書記録〜入江亜季から豆本まで〜

    2月ももう終わりですね。1年の6分の1が…とかすぐ考えちゃう。出だしがかなりスロースタートだったんでどうなるかと思ったけど、いい感じに充実してきたんじゃないかと思っています。 さて、頼まれ仕事にやりたいことに、今週は立て込んでいます。そう、これが私にとっての充実です。読んだ本はマンガとライフスタイル本と豆本。合間をぬって、展示に足を運んだり手を動かしたり、気持ちもアップテンポなまま走れました。そんな1週間の様子を書いておきます。 2/23(日)入江亜季「北北西に曇と往け」 2/25(水)~「フランス人は10着しか服を持たない」 1週間を通して「彷書月刊 豆本型録」 気分と読書は連動している 2…

  • 有隣堂ブックカバー10色で彩る、半年の読書記録

    有隣堂のキャッチコピー「本は心の旅路」。あらためて、素敵な言葉です。 去年の夏に横浜に遊びに行った時、有隣堂本店でブックカバー10枚セット(165円)を買いました。 その後半年かけて10枚巻き終わったので、だいたい使った順に、どんな本に巻いて旅に出たのかを話していきます。 10色の旅路 まず、ブックカバー10枚のカラーは以下の通り。 ・ダークブルー・ライトブルー・グリーン・イエロー・オレンジ・ピンク・ワインレッド・アイボリー・グレー・ブラック 初めはそろそろと、終盤にかけてばーっと巻いた印象です。色とりどりできれいだったから、しばらく飾っておきたかったんですよね。終盤は好みの色が少なくなってき…

  • 【2025年2月第4週】ある日の読書記録〜顕神の夢、いがらしみきお、佐藤正午で強制アップデート〜

    今週はそわそわしています。もう少ししたら春だもの、いろいろやりたいよな〜と細々準備しているところです。すでに頓挫したものもありますが、まあいいでしょう!いずれすべてつなげましょう。 さて、沼地のような性格のわたしですが、春を軽やかに走るため強制アップデートに取り組んでいます。意気込みでいえば洗濯機に入って脱水にかけるくらいのつもりなので、当然読書傾向も個性が強いものになりました。それでは紹介していきます。 2/16(日)〜1週間かけて 「顕神の夢展」図録 2/17(月)、18(火)いがらしみきお「誰でもないところからの眺め」 2/16(日)〜読み途中 佐藤正午「佐世保で考えたこと」 2/19(…

  • 言葉とともに失われるものーいがらしみきお「誰でもないところからの眺め」を読んで

    日々、なんとかやれてます、問題ないです。ただ、なんとなく、いつまでもつかなぁとは思います。 そんな気持ちを考える手がかりが、いがらしみきお「誰でもないところからの眺め」にはあるのかもしれない。 「人間やめますか?それとも生き物やめますか?」と刃物を突きつけるような帯に目が留まり、買ったもの。東日本大震災後の東北を描いた作品だと分かり、受け止める勇気がなく一年近く本棚に眠っていた。 今回手に取ったのは、思ってもみない角度の価値観に触れてみたかったから。正直いうとこの本は、頭でわかっても心で理解することができないし、実践するようなことでもない。ただ、「ああ、漠然と胸にあった矛盾した気持ちとは、こう…

  • 【2025年2月3週】ある日の読書記録〜大人になって読む宮沢賢治〜

    今日の読書感想と関係なくもない、ある日の会話。 「ネット上で自分語りする人、ほんと意味わかんないわあ」 「(う…)へー、例えばどういうのですか?」 「なんかさ〜気持ちを語ったかと思えば後で消したりしてなんなんだよ!じゃ初めから言うんじゃねえ!って思う」 「(うわ…)ああ、それはわたしもやったことあります、でも別にいいじゃないですかみんな喋りましょうよー」 「いや、いい。私はそんな恥ずかしいことしない」 うわああああーーー!!!その場では「まあそうですよね〜」とかいいながら、思い当たる節がありすぎて叫んで逃げ出したくなったのでした。 さあ、今日も後で消したくなるかもしれない読書感想を書いていきま…

  • 2つの世界の境界線に立つー宮沢賢治「サガレンと8月」を読んで

    読書感想をまとめてはここに載せ、石を積むように書く日々です。積めば積むほどに、なんだか自分が鮮明に、確かなものになっていく感覚がありました。それが今週、なくなりました。 宮沢賢治「サガレンと8月」は、個人的には危ない本です。前後不覚、五里霧中。自分がどこにいたのか、何をしていたのか分からなくなってしまった…今日は言葉の切れ端に出会った日から、読んでからのこと、どうやって日常に戻ろうかと作戦を練るところまでを話していきます。 ああ、ここから抜け出せるのだろうか。 出会いは「市谷の杜 本と活字館」 これは未完の物語 1.自然界と人間界 2.人間界と海底の世界 2つの世界の境界線に立って この世につ…

  • 言葉を探しに行く物語ー「ゲーテはすべてを言った」を読んで

    あの人のあの言葉、どこにあったんだっけ。そうやって過去に読んだ本をめくった経験はないでしょうか。わたしは割とよくあって、しかもそれが楽しかったりします。 情景や雰囲気はしっかり覚えているのに、肝心の名前が未だに出てこない本もあったり。多分あの人のこの時期の作品だと思うんだ…とアタリをつけてもことごとく違う。いつか偶然再会できたらいいなと思いつつ、本を読む日々です。 鈴木結生著「ゲーテはすべてを言った」は、そんな気持ちに焦点を当てた物語だと感じました。頭の片隅で、いつも探している。それがだんだんと膨らんでいくのがわくわくしたし、主人公の人間関係や日常が自分のそれとはかけ離れているのも興味深かった…

  • 【2025年2月第2週】ある日の読書記録〜再読からのファウスト、水木サンまで〜

    日誌を書く前のちょっとした雑談。 花粉、きてます。まだ本格的にじゃないけど、微妙な症状がずっと続く感じ。意外と薬飲まなくても乗り切れるかもしれない。と、書いてる間にくしゃみ。 低気圧、きてます。寝ても寝てもまだ眠い。加えて顔に蕁麻疹も出始めてるから油断してるとこのまま体調を崩しそう。大人しくこれ書いたらビタミン剤飲んで寝ます。 というわけで、ご自愛モードが入っている今週は再読が中心です。「ゲーテはすべてを言った」をもう一度読みつつ、そこから手塚治虫の「ファウスト」や水木しげるのエッセイなどに派生していきました。かいつまんで話していきます。 2/3(日)~鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」再読中…

  • 10年前、今、10年後の自分を覗き込むー「10年後のハローワーク」を再読しながら

    今週のお題「10年前の自分」 10年前。私は20代後半で、仕事のことばかり考えていました。 今の仕事を長く続けられそうにない(平均年齢20代前半、精神・肉体的にもハード) 安心したい(正社員になれば大丈夫だと信じ込んでいた) プロフェッショナルになりたい(一生懸命に打ち込む日々がほしい) こんな感じだったかなあ。 そこから10年後の今、30代後半。環境がすっかり変わりましたが、また私は仕事のことばかり考えています。 仕事は面白いけど先がない(正社員になったものの、業界的になくなりそう) ほかにもやってみたい仕事がある(どうやって全部やるか?を考える日々) 興味のあることを丸ごと一つにまとめられ…

  • 【2025年1月第5週目】ある日の読書記録(不思議な少年、ゲーテはすべてを言った、夢十夜)

    同じ毎日だと思っていても、行動はグラデーションのように移り変わっていくものです。長らく1冊ずつ私的な読書レビューを続けてきましたが、余裕のなさに思うことがあり、今年から簡単な読書記録として日記をつけはじめました。 身も心も軽くなってはいるものの、感想を深掘りできないもどかしさが募っています。そして空いた時間は結局すぐ埋まる。これじゃ前と変わらないじゃん。 さてどうしたものかと思いつつ、今週読んでいる「不思議な少年」「ゲーテはすべてを言った」「夢十夜」の3冊について話していきます。 1/26(日)山下和美「不思議な少年(6巻)」 1/27(月)〜 鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」 (1週間通し…

  • 文章のお褒め、ありがたく受け取ってみた

    文章教室にでも通ってない限り、フィードバックをもらえることはなかなかないものです。先日めずらしく文章を読んでもらう機会に恵まれました。ブログ記事ではなかったけど、読んでくれたうえに褒めてもらえてありがたかったです。 しかし私の反応といえば、いつものごとく発作的謙遜を発動。「いやいや、なんか恥ずかしいすね」「そんなじゃないですけど、そう思ってくれたなら嬉しいです」ああ、せっかく褒めてくれたというのに、なんだかうまく答えられなかった。気にしすぎなのは分かりつつも、あの時素直に胸に入れられなかった言葉を思い出して、正式に受け取っていきます。 文章のお褒め3つ 「やさしい」 「分かりやすい」 「親近感…

  • 【2025年1月第4週】ある日の読書記録(いくえみ綾から山下和美まで)

    読書日記をつけ始めて3週間経ちました。平日に記録を書いて、その中から選んだ本を土日に深掘りする予定だったんだけど、土日は土日で書きたいことがあったりします。どうしたものか…まあ、やりながら考えましょう。 それでは1月19〜21日の読書記録を書いていきます。 1.19(日)いくえみ綾「私・空・あなた・私」 1.20(月)〜21(火)山下和美「数寄です!」 活字を離れて、目線を変える 1.19(日)いくえみ綾「私・空・あなた・私」 私・空・あなた・私 (2) (バーズコミックス スピカコレクション) 作者:いくえみ綾 幻冬舎コミックス Amazon 本の整理をしていて、そういや読んでなかったな~と…

  • 言いたくて言えなかった人生ーマーク・トゥエイン作品に思うこと

    年末年始の長期休暇で心が閉じてしまったのか、言おうとしてやめることが多発しています。 「旅行、楽しかったですか?写真見せてください!」 「芥川賞とれなくて残念でしたよね、もう読みましたか?」 「今日お弁当忘れちゃったんですよね、お昼一緒行きましょう」 今週1週間の、言おうとしてやめちゃったトップ3です。こうやって話すと切ないなあ。引っ込み思案というよりは、会話が億劫になってやめた感じでしょうか。何らかの部分が疲れている可能性もあります。でももしかしたら、ずっと前からこういうところがあり、今気がついただけかもしれません。 意識しはじめたのは、マーク・トゥエインの「ジム・スマイリーの跳び蛙」を読ん…

  • 【2025年1月14-16日 】ある日の読書記録〜ドロヘドロから二十四五まで〜

    いやあ、ありがたいことに忙しいです。年末年始はあんなに持て余していたというのに!何にもしてない時は何も起きないけど、ちょっと動くと回りはじめるものですよね。わたしはどちらかというと忙しいほうが楽しいのかなあ。いや、暇は暇でいいよなあ、バランス型でいきましょう。さあ、それでは先週に引き続き、今週読んでいる本の話をしていきます。しばしお付き合いください。 2025.1.14〜ドロヘドロの世界へ! 「ドロヘドロオールスターズ名鑑 完全版」 「ドロヘドロ本」 1.16「二十四五」を買う 好きな作品、大事にしたい作品があればわたしは大丈夫 2025.1.14〜ドロヘドロの世界へ! アニメ「ドロへドロ」2…

  • はじめての記事削除~違和感からブログ運営の指針が見えはじめる~

    昨日、今週のお題「大人だから」のテーマに合いそうな本があり、レビューを書いてアップして、結局消した。このブログをやりはじめて初のボツ記事となった。 「せっかく作ったから」を「アップすることへの違和感」が初めて上回ったのだ。これは偉大なる一歩では…?と思い、久々に運営日誌に書き残しておく。 「せっかく作ったからアップしよう」はとても大事 「アップすることへの違和感」は指針ができた証拠 結論は…それでもアップしまくれよ! (おまけ1)わたしの行動力アップ本「アウトプット大全」 (おまけ2)大人だから…回り道もまた楽し 「せっかく作ったからアップしよう」はとても大事 逆説になるがまず言っておこう。「…

  • アニメ『チ。』第3章にどう向き合うかー 作品との距離感を模索する

    アニメ『チ。-地球の運動について-』の第2章が終わり、脱力している。今15話で、全25話だからもうとっくに折り返してるのか…YouTubeの予告動画にあった「地球の運動について」の単語に、物語は核心に迫りつつあるのか、という気持ちになる。 この作品は地動説を扱う以上、たくさんの人の思想が踏みつけられ殺されていくことが分かっていたので、覚悟がないわたしは近寄らないようにしていた。 それでも、思想や宗教に関するテーマには興味があって、アニメを見ることにしてからも特定の人物に思い入れないように気をつけていたのだけど…バデーニという修道士のなりふり構わず真理を求めていく様に心打たれてしまい、うまく距離…

  • 【2025年1月7−8日】ある日の読書記録(アンダスンからマーク・トゥエインまで)

    読み書きが好きで、読書感想ブログを始めてから1年半。記事は300を超えました。 日々の時間のなさに思うところあり、家族からのアドバイスもありで、前回からブログ内容を1作品ごとの感想→読書記録に変えて更新しています。3日経って思うことは「1日が長くなった」。 通勤中、仕事の休憩中、帰ってからも本を読んで感想をまとめて…という日々はちょっと異常(あるいは逃避)だったのかもしれません。それでは1月7、8日の様子を話していきます。 1.7(火)夜 「アンダスン短編集」シャーウッド・アンダーソン 1.8(水)朝 「絵のない絵本」アンデルセン 1.8(水)昼 「ジム・スマイリーの跳び蛙」マーク・トゥエイン…

  • 【2025年1月5-6日】ある日の読書記録

    正月、めずらしく夫と最近考えていることなどを話し、趣味の時間(感想まとめ、ブログ、フリーペーパー、お花等々)が多すぎるなと反省。生活に余白を作ることを約束したため、しばらく読書履歴として記録だけ残してみる。 2025.1.5(日)夜 森薫 著「乙嫁語り」14.15巻 1.6(月)朝 中谷美紀著「インド旅行記 4 写真編」 1.6(月)昼 片野秀樹著「休養学ーあなたを疲れから救う」 1月は読書記録をつけていく 2025.1.5(日)夜 森薫 著「乙嫁語り」14.15巻 乙嫁語り 14巻 (青騎士コミックス) 作者:森 薫 KADOKAWA Amazon 意識してゆっくり読んでいたけど、とうとう最…

  • いつまでこんなこと言ってるんだ問題~恥をさらして書き進む~

    年明け早々、ずっと頭の隅で寝かせていた2つの記事を書きました。「自己形成」「作品形成」「再定義・再構築」、これが2025年の雰囲気です。今年は結構、分野を絞った話が多くなりそうな予感。 …それにしても、「いつまでこんなこと言ってるんでしょうね?」というのが正直なところです。自分が本当に話したいことってこんなことじゃないんだよ!と確信めいた気持ちがあります。ただ、多分ここを越えないことには次にいけないようになってるんですよ、きっと。 今日は自分をさらけ出した後に必ず出てくる自意識過剰のガス抜きに付き合ってもらいます。あー、こういう回路もいつまでやればいいんだー。 いつまでこんなこと言ってるんだ問…

  • IMON…それは「人間OSアップデート」実践の書

    昨年に挑んだいがらしみきお著「IMONを創る」を読み直して、これをまとめて感想を話すのは違うという結論にいたりました。これは著者の理屈であって、わざと人には分からないようにしているものを無理やり分かったようにまとめることには意味がない。人の理屈を一生懸命説明するんじゃなくて、私の理屈で説明しないと。つまりこれは実践型の本だというところに着地しました。 IMONを創る 作者:いがらしみきお 石原書房 Amazon IMONは人間の土台の話 記号化された「世界のお約束」を再定義 一生、なんでも、笑いながら試し続ける IMONは人間の土台の話 IMON(イモン)とは。かなりざっくりいうと、いがらしみ…

  • 2025思想会議~自己形成と作品形成を行き来する1年はじまる~

    明けましておめでとうございます。連休になるとすぐ頭の中をこねくり回しはじめます。年末から読み返している2冊の本から考えたことを、休み中聞いてもらいましょう。こんなやつもいるんだなあと思っていただければ幸いです、今年もよろしくお願いいたします。 ・・・ 2025年。私は今年を「目標」ではなく「思想」を定める1年としてはじめます。どんな思想でやっていくか?2パターンの道があります。「自分を作るか」「作品を作るか」。昨年出会った本の中にある発想で、かれこれ半年くらい考えているんですが決まりそうで決まらない。結局、今日この記事を書くなかで、両方やってみることに決めました。 個性をあらわす二つの行き方 …

  • ここは光の集まる場ー2024年はてなブログレビュー

    日常的に本のレビューをしていると、体感したもの全てをレビューしたくなるものです。今年もはてなにお世話になったので、「2024年のはてなブログの雰囲気(主観)」をここに書き記して新年を迎えようと思います。 個別のブログについて言及するつもりはなく、あくまで全体の雰囲気を話す感じです。おおまかには「ブログの種類・過疎化」「はてなスター」「書くということ」について触れていきます。 結論から言えば、ブログ人口は減っているだろうけど書くのが好きな人は残り続ける、はてなスターは価値観が分かる指針で、ブログで書くことはいよいよ生きたい世界で生きる準備だと感じています。個人的な総括は「光が集まる場」ということ…

  • 【2024年手帳レビュー】ほぼ日手帳+マイブック、2冊使いのリアル

    今年の手帳の使い方が特殊だったので、今後も組み合わせや使い方で迷うだろう未来の自分への参考になるかなと思い、書いておきます。 ブログを始めてからメモ魔になり、ほぼ日手帳のデイフリー(日付がない、薄いタイプ)では足りないことに気がついたのが昨年の暮れ。その時には次のデイフリーを買ってしまっていました。そのため、新潮社が出しているマイブック(小説の紙を使ったまっさらな本)を買い足して2冊使いしていた2024年でした。 厚みは約3センチ、ほぼ毎日持ち歩いていた 一番思っていることは、2冊使いはすごく使いにくかった!まとめてレザーカバーに挟んでいたんですが、想像以上にかさばるし重い(少し考えれば分かる…

  • 新たな文体に挑戦中。ル=グウィン著「文体の舵をとれ」を読みながら

    最近はル=グウィン著「文体の舵をとれ」を読みながら、実際に舵取りの訓練をしています。いつも書いてる感覚からはみ出して試すのが楽しい!全然うまくできないのに、悔しいより面白いという気持ちが勝つのが不思議です。練習したものを何も言わずさらっとアップしちゃおうかと思ったんですが、それにしちゃあまりにも違和感が強いので、もう練習中ですと宣言します。そしてこれから読んでもらいます。 この本は副題に小説教室とある通り、既に物語を書いている人向けの創作読本です。わたしはというと、ブログならそろそろ300記事くらい書いてますが物語は書いたことがありません。そのためここからの文章も物語ではなくエッセイのようなも…

  • 【後編】いじらしい娘・パリヤと自己受容の物語~森薫・乙嫁語りより~

    森薫の漫画「乙嫁語り」には魅力的な人物がたくさん出てきますが、特に思い入れがあるのがパリヤです。前回はパリヤに出会った時と共鳴した部分について話しました。後編の今回は、彼女を見ていくなかで感じた「自己受容」を、漫画のシーンを振り返りつつまとめていきます。9巻までのネタバレがありますので、気になる方は読んでからどうぞです。 いじらしい娘•パリヤ パリヤと自己受容 アミルの反復質問 刺繍の師匠・バルキルシュ カモーラに教わる伝え方 パリヤ、いじらしく前に進め いじらしい娘•パリヤ パリヤを一言で表すなら、いじらしい娘といったところでしょうか。住んでいる街では早めに結婚して子供をたくさん産むのが女性…

  • 西荻窪で再会した思い出の詩−「自画像」昔日の客より

    関口良雄著「昔日の客」のなかに「自画像」という好きな詩がある。 全文引用するのはためらわれるので、かいつまんで説明すると太ったりやせたり、髪が伸びたり短くなったり、気が長くなったり短くなったりしてきた。そして同じように、先が長いと思ってきた人生だが、短く感じてきている。というもの。(かいつまんだことで魅力が激減しまったので、機会があればぜひ読んでみてほしい) 今日は、忘れていたこの詩を思い出した日を、物語調に話していく。 昔日の客 作者:関口良雄 夏葉社 Amazon ーー*ーーー*ーーー*ーーー*ーー 急に寒くなってきたねとマフラーをぐるぐる巻きにして外に出た朝、繰り出したのは西荻窪だった。…

  • 1年を5分割して話した2024年~「ごぶんのご」期を終えて~

    はてなの今週のお題「読んでよかった・書いてよかった2024」に乗っかって書いてみます。 わたしがこのブログで1年通してやってきたトピックとして「1年を5分割して過ごし、書く」というのがありました。内面的な話が多く、他人が読むと分かりにくくて大変だったと思います(いつもながらにすみません)。自分で読んでも訳分からない部分があるけど、1年やってきたので愛着はあります。 今日はあらためて1年を5分割するとはなんだったのか?「ごぶんのいち」から「ごぶんのご」を書いた感想を話していきます。 「1年を5分割する」とは 1年の歩み 「ごぶんのいち」…未来に思いを馳せていた 「ごぶんのに」…いろんなことやりす…

  • いじらしい娘・パリヤと自己受容の物語(前編)~森薫・乙嫁語りより~

    また乙嫁語りの話です。19世紀の中央アジアが舞台のこの物語。今日はわたしが読むきっかけとなった「パリヤ」について話していきます。読む前も読んだ後も、ふと考えてしまうくらいにはこの子が好きです。 乙嫁語り 8巻 (青騎士コミックス) 作者:森 薫 KADOKAWA Amazon 出会いは展覧会 ~1枚の原画に興味が湧く~ 再会は2巻 ~ツンとしたなかにある素直な心~ もがきながらも前に進む~交流を通して変化する心~ 自分の頑ななところが共鳴した パリヤが見せてくれるのは、自己受容の物語。詳しくは後半で! 出会いは展覧会 ~1枚の原画に興味が湧く~ 先日行った「森入江展」は、作品を読んだことのない…

  • 書きたいこと、書かなくていいこと②「思い入れのある作品」

    「書きたいこと、書かなくていいこと」。以前もこのテーマで書いたことがあって、その時は身近な人たちと過ごした時間や、暖かなやりとりについてだった。ブログに書かないで、あえてぼんやりさせておくほうがよいという話をした。 今回は、思い入れのある作品について。今期アニメをやってる「らんま1/2」、小学生の時からすごく好きで、小遣いをもらっては古本屋に通い集めていた。 買った本は自分の部屋で、リビングで、台所で、お風呂で、いろんなところで読んだ。家族みんなでそんなふうだったから、ズタボロになってたけどそれでも読んでた。 らんま1/2 (2) (少年サンデーコミックススペシャル) 作者:高橋 留美子 小学…

  • 「書くのがしんどい」わけがない!~編集者・竹村俊助の本で立ち上がる

    多少ムキになって言いますが、私は書くのがしんどくないです。むしろ書かないことで言葉にできないモヤモヤがたまるほうがしんどい。 今ちょうど繁忙期で、あくせくしていたら書きたいことが16個ほど溜まってしまいました。昨日は1日休みだったので半分くらいはできるか…?と机に向かうも、まさかの1つも書けないで終わってしまいました。 心に残っていること、言いたい事、伝えたいことがたくさんあるのに!そんな時のために用意していた本が竹村俊助著「書くのがしんどい」です。 書くのがしんどい 作者:竹村 俊助 PHP研究所 Amazon お陰さまで今こうしてもう一度立ち上がり、文章を書き始めています。今回受け取ったメ…

  • 未来と刺繍に込められた祈り~森薫「乙嫁語り」感想・レビュー

    先日「森薫・入江亜季展」に行ってから、二人のマンガを読んでいます。どちらの作品も味わい深く、異国を感じてはうっとりする日々…今日はまず、森薫「乙嫁語り」の魅力を深掘りします。 19世紀後半の中央アジア、一人の乙嫁(おとよめ:美しい花嫁)が嫁いだ先で見る景色。日々の食事、針仕事、時には馬に乗り狩りに出る。来客があればもてなし、困ったときは助け合う。日々起こる大小の出来事を、色とりどりの刺繡が施された布や衣服が包み込む。 ああ、美しい…!さあ、詳細に思い出していきましょう。 乙嫁語り 1巻 (青騎士コミックス) 作者:森 薫 KADOKAWA Amazon 舞台は「中央ユーラシア」 アミルとカルル…

  • 未来へのメモ2024 :繁忙期を乗りこなす方法、いつかの自分に託すタスク

    繁忙期です。「読みたい。書きたい。圧倒的に時間が足りない。」そう言っていたのは昨年末の話。 今年のムードは、「やるべきことが山積みなほど、本が読めるし記事が書ける。でもそろそろ失速、やることやらなきゃなあ~」です。現実逃避の逃げ場がなくなった感じ。 まとまった時間が取れないため、今の考えややりたいことを未来へのメモとして書き残していきます。昨年これをやって、割とうまくいったのでまたやろうということです。 繁忙期はどうしたって繁忙期 アニメとマンガに救われてます まとめたいことは時間がかかってる 書くことで行動確率アップ。未来のわたし、頼んだぞ 繁忙期はどうしたって繁忙期 最小限の残業で終わるよ…

  • 素で生きるための糧探しー「山下陽光のおもしろ金儲け実験室」に行ってきた

    よく行くけど一切馴染めない街・三軒茶屋で、昔よく行ったけど一切馴染めなかった街・高円寺にゆかりのある人の展示に行きました。 キャロットタワー3階・生活工房でやっている「山下陽光のおもしろ金儲け実験室」。 下の名前は「ひかる」と読むそうです 高円寺の古着屋「素人の乱シランプリ」の元店主で、今はリメイクファッションブランド「途中でやめる」をやっている方の展覧会です。実は二度目の来訪。一度目は入り口で断念したのでした(そんなことある?)。そこにはあまりにも高円寺がありすぎた…。 それでもやっぱりどうしても見たくて、家族に頼んで一緒に来てもらいました。無料で見れる小さなスペースでしたが、そこには自分の…

  • 家族が選んだ11冊。(神田・神保町古本まつり2024)

    10月末頃、家族と神保町と神田の古本祭りに行ってきました。私の体験レポ・購入品紹介はすでにしたんですが、家族が誇らしげに「ブログで話してもいいよ!」と言っていたのを思い出しました。そんなわけで、今日は家族の購入品を紹介してみます。 全11冊。よくこんなに買ったなあ! (神保町ブックフェス)国書刊行会で6冊 ヴィーナス・プラスX(シオドア・スタージョン著) 誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?(マイクル・ビショップ著) ゴーレム(アルフレッド・ベスター著) 愛(ウラジーミル・ソローキン著) ベータ2のバラッド(サミュエル・R・ディレイニー他) 人形つくり(サーバン著) (神田古本まつり)思うま…

  • 今の本が読みたい!ータイムリーな読書で今を生きる

    本が欲しいと思ったら古本屋に直行するくらい古本が好きですが、最近は今の本が読みたい気持ちが高まっています。 話題の本をリアルタイムで読むことの面白さ、世の中との一体感を感じて、心強さとともに変わる気持ちがありました。今日はその辺の話をしていきます。 何の気なしに買った本には、今の空気感がそのまま入ってる感じがした リアルタイムで読んでいる人の存在を感じた ハードルは価格面。切り詰めて絞りだそう 今の本を読み、ともに今を生きよう 何の気なしに買った本には、今の空気感がそのまま入ってる感じがした 最近、立て続けに2冊の新しい本/話題の本を読んでいました。 「ひとでなし」は新聞で連載していたものの書…

  • 旅したいし、こんな風に描いてみたいし。「山とそば」ほしよりこが旅する絵日記

    秋~春にかけては湯船につかりながら本を読むのですが、何度も読み返しているのが「山とそば」です。猫村さんで知られるほしよりこが描く旅の絵日記は、自然体で気取ってなくて、こんな旅がしてみたいなあ〜と読むたびに憧れるのでした。 この漠然とした「いいな〜」という気持ちが何なのか、ちょっと深堀りしてみようと思います。 山とそば(新潮文庫) 作者:ほし よりこ 新潮社 Amazon 旅するのは3ヶ所 小さな絵と、小さな文章と 一緒に作ったり、一緒に感じたり 一人の旅もまた楽し ああ、旅したいし、こんな風に描いてみたいし 旅するのは3ヶ所 ほしよりこが向かうのは長野・広島・鹿児島の3ヶ所です。それぞれ「山と…

  • 違うって、すばらしい。「森薫・入江亜季展」に行ってきた!

    ある週末、森薫・入江亜季展に行ってきました。同じ冊子に連載する漫画家二人による作画、創作風景などがふんだんに盛り込まれた展示でした。 前日になんというか…「焦る2人飲み」があって。その子はすごく活動的で、しかも努力が実を結んでて眩しくてちゃんと見えませんでした。同時にジトーっとした嫌な焦りを感じて、息抜きに見に行ったのでした。 失礼ながら、お二人の作品は読んだことがないのです。素敵な絵だなってその気持ちだけで行ったんだけど…そこには、原作を読んでなくても見応えたっぷりな際立った個性と探求が溢れていました。 見終わった後、焦りは小さくなって、「ああ、違うっていいなぁ!」と心の底から思えた自分がい…

  • 感想に満たない思いを吐き出そう-まとめた後のオフトーク

    昨日の本のレビュー、珍しくいろんな人に読んでほしい!と思って頑張って書いたんです。本の内容を示しつつネタバレしないように、かつ読んで感じた私の気持ちが伝わるように注意して…そしたらめちゃくちゃ疲れたー。 今日はオフトーク気味に、感想をまとめる時にこぼれ落ちた思いをつらつらと書いていきます。友達と話す時の予行練習でもある。 この本めっちゃ好き リアルタイムで知る幸せ 知らなくてもよかったこと 感想に満たない思いは吐き出して、またどこかで活かせたら この本めっちゃ好き はじめから語彙力なくて笑っちゃうけどほんと好き。まだ的確な言葉が見つからない、やっぱり一番は表現の仕方なのかなあ。短く途切れ途切れ…

  • 「私」と事実で紡ぐ物語ーハン・ガン著「すべての、白いものたちの」感想・レビュー

    冬になりかけの今、空を見上げて白い息を吐いてみる。来年もきっとこうして、この本を思い出すんだろう。 すべての、白いものたちの (河出文庫) 作者:ハン・ガン 河出書房新社 Amazon 2024年ノーベル文学賞を受賞したハン・ガン(韓江)の「すべての、白いものたちの」を読み終えた。「私」と事実で紡いだ物語には、彼女の外側(環境)と内側、真実と虚構が入り混じる独自の世界があった。 事実というのは残酷な側面があって、どんなに頑張っても変えられないで、ただそこにあるものだ。 見ないふりをしたり、無かったような顔をして生きていても、胸の奥にはひっそりと確かに存在しているものだ。 「すべての、白いものた…

  • 放っておくべきは自分の声だったー枡野俊明著「放っておく力」を読んで

    最近いい感じに自己コントロールできてるかなと思ってたら、やっぱり出てきましたよ~自意識。いつまで私の活動を邪魔する気だ!首根っこつかんでお帰り頂きたいけど、あなたもまた私です。とりあえず話を聞いてみましょう。 そして一緒に読んだ「放っておく力」を振り返って、なぜ今回のようなことが起きたのか、ともに考えていきましょう。今日はそんな自分会議の記事となります。 自意識がいうことにゃ 本の概要 自意識に対する3つのアプローチ 期待は軽く、共有する ご好意に感謝、いつかお返しする気持ちで 手放すべきは自分の声 さ~、次は掴むぞチャンス (おまけ)「なあ、自分。器が小さいね」 自意識がいうことにゃ 先日、…

  • 【推しの子】、完結の読後感。

    推しの子が完結したと聞きつけて、買ってきましたヤングジャンプ。ネタバレするので、気になる方は読んでからどうぞです。 コンビニ3軒はしごした 165話の時点で私の中ではクライマックスを迎えていたものの、読んで…うん、良かったのかな。アイドルの胆力を見せつけてもらった(?)感じがしました。 それにしても、わたしはアニメから入ってマンガを読んだ勢なのでまだいいとして、ずーっと好きで追ってきた人にとってはなかなかにキツいものがあると思った。救済がないというか… どんなことも、アイドルにとっての「ドラマ」になってしまうのか。フィクションの「物語」として解釈されてしまうのか。それでも、前を向いて笑うのか。…

  • 知らないことが「白」であるならばーハン・ガン著「すべての、白いものたちの」を読みながら

    ハン・ガン著「すべての、白いものたちの」を読んでいる。 知っているのはノーベル文学賞を受賞した人ということだけで、それ以外は何にも知らない。不勉強を反省しつつ…あえて調べずまっさらの気持ちで読んでいる。 すべての、白いものたちの (河出文庫) 作者:ハン・ガン 河出書房新社 Amazon それにしても、「すべての、白いものたちの」だ。「すべての、白いものたちへ」でも「すべての、白いものたちよ」でもなくて、「の」。 そしてはじめの文章。 白いものについて書こうと決めた。春。そのとき私が最初にやったのは、目録を作ることだった。ハン・ガン著「すべての、白いものたちの」より引用 そこから、おくるみ、う…

  • 「原作」でも向田邦子成分はたっぷりとー「金魚の夢」ほか3作感想・レビュー

    「金魚の夢」を読んだ。この本の変わっているところは、向田邦子「著」じゃなくて「原作」というところ。ドラマの放送台本を別の人が小説化したものだった。文章の違いなど細かなことは分からないけど、視点や展開など、物語の中に向田邦子成分はたっぷりとあったので、個人的には問題なく入り込めるものばかりだった。 きんぎょの夢 (文春文庫 む 1-14) 文藝春秋 Amazon 収められているのは「金魚の夢」「母の贈り物」「毛糸の指輪」の3編。どの作品にも、脆くて危うい世界が広がる。簡単なあらすじと感想を話していく。 金魚の夢 母の贈物 毛糸の指輪 向田邦子成分はしっかり入っている (おまけ)違いは「引っかかり…

  • 憎めないダメさが魅力の戯曲。モリエール「いやいやながら医者にされ」感想・レビュー

    「いやいやながら医者にされ」を読んだ。先日の神田古本まつりのときに買ったもので、完全にタイトルに惹かれて手に取った。語呂がよくて、なんか口にしたくなる。 いやいやながら医者にされ (岩波文庫 赤 512-5) 作者:モリエール 岩波書店 Amazon 約400年前に劇作家として活躍していたモリエールの作品。諸説あるみたいだけど、力を込めて作ったル・ミザントロープ(人形嫌い)の興行成績が振るわず、抱き合わせで出す軽く楽しめるものとしてつくったものらしい。 主人公の憎めないダメさが癖になる。当時の医者に対する本音なども垣間見える作品で、映像を見ているような軽やかさで読んだ。 物語は、主人公で木こり…

  • あの日の自分にも生をー星野智幸著「ひとでなし」感想・レビュー

    星野智幸著「ひとでなし」を読んだ。北海道新聞、中日新聞、東京新聞、西日本新聞、神戸新聞に、2022年8月~2024年7月まで連載していたもの。連載していたことは知らず、書店の平積みで帯のコピー、目次、初めの1ページと読んだら主人公の人生が気になり、すぐに購入を決めた。あの時の冴えた自分に感謝したい。 ひとでなし (文春e-book) 作者:星野 智幸 文藝春秋 Amazon 多かれ少なかれ、生きていくことはいろんな可能性の死だ。死んだ成分は新陳代謝のように剥がれ落ちていって、それでも何事もなかったかのように生きていかねばならないとぼんやり思っていた。 この物語は、そんなありえた可能性に「生」を…

  • 文章と動画で二度味わう「小林賢太郎戯曲集(椿 鯨 雀)」

    今日は小林賢太郎戯曲集(椿 鯨 雀)の話をしていく。この本はラーメンズ(小林賢太郎・片桐仁)が2001〜2002年にかけて劇場で上演した作品台本を文章化したもの。お笑いの人、コントの人、演劇の人、どれとも言えない独自の世界を表現している人たちだよなあと思う。 小林賢太郎戯曲集 椿 鯨 雀 (幻冬舎文庫) 作者:小林賢太郎 幻冬舎 Amazon 昔ラーメンズの動画を狂ったように見ていた時期があった。今ではほとんど覚えてないけど、古本屋で偶然見かけてこの本を手に取ったのだった。これを書くにあたって、動画もまた見てみようかと思ったらYouTubeに全部上がっていた。文章で読む→動画を見る→文章に目を…

  • 書きたいこと、書かなくていいこと

    ここ数日、いろんな人といろんな場所に行ってきた。たくさんものを見て、言葉をやりとりして、イメージを受け取った。それらを書いてまとめたいと思いつつ、これは書かなくていいという結論に至ったので、その経緯を話してみようと思う。 受け取ったイメージを文字にすることの違和感 私の場合は「やさしい時間」 表現は次のフェーズに入った 気づくのが遅い!でも人それぞれなんだよね 受け取ったイメージを文字にすることの違和感 例えば、発見の多いイベント、興味深い本、勉強になった失敗、そういうのは言葉にすることでより深掘りできる感覚がある。体験したその時には気が付かなかった面白さに出会うこともある。 しかし、誰かと会…

  • 【2024体験レポ】神田古本まつり・神保町ブックフェスティバルで買ってきた本を紹介する

    楽しみにしていた神田・神保町の古書街イベントに行ってきました!昨年は初めてだったこともあり人の波に翻弄されてまともに買い物できなかったけど、今年は乗りこなして欲しい本が買えました。逆に腕にあざができるほど買い込んだので、当日の様子とともに紹介していきます。 全部で11冊。重かった…! 2024年イベント概要 我らの目玉は「神保町ブックフェスティバル」 国書刊行会 他で買ったもの お昼はカレー 「神田古本まつり」ワゴンでは文庫など 来年への反省点は「重み」とどう向き合うか 2024年も楽しかった!来年を楽しみに読もう。 2024年イベント概要 前回はいつだったっけ…と何度も思ったので先に書いてお…

  • 「私に読まれる本はかわいそうだ」から始まる、物語との向き合い方

    自分でもよく分からないのだけど、唐突に「私に読まれる本はかわいそうだ」と思った。別に悲観的でもなくて、ただ冷静に、客観的にそう思った。 特に物語に対してだ。 自己啓発書、ビジネス書、そういうのを読むのと同じ感覚で読んでないか?何か自分に得るものはないか、そういう視点で見てないか?それってすごく失礼じゃないか? ただその物語の世界を等身大で受け取って、感想を書くならば「私はこう感じた」って、それだけでいいんだよ。そこから何かを探そうとするその心がまさに「さもしい」んだよ。 こういう態度とは、決別しなくちゃならない。以前ならばここで自罰がはじまりクヨクヨしそうなターンだけど、今の私は「じゃあ、どう…

  • 考えてもどうしようもない、その先にあるもの/今日のダーリン、星野智幸『ひとでなし』に触れて

    昨日のほぼ日エッセイ・今日のダーリンで「考えても考えてもどうしようもない問題」について触れていた。ほぼ日刊イトイ新聞 - 昨日の「今日のダーリン」(毎日更新でバックナンバーは見れないため、2024/10/30の午前中くらいまで ↑ から読めます。) イトイさんが例に挙げたのは青春時代に戦争を体験した人について。加えて"この問題は、それぞれの人生にも大小ある。それぞれに答えを見つけられないまま生きているけど、そうやってずっと心のなかに保存されてるものがあってもいいと思う。それが人の個性をつくる。"というようなことを話していて、今まさにそういうことを考えていたので何度も読み返してしまった。 こんな…

  • 思いがけず表紙絵に出会うー春日井さゆり個展『最初に好きになったのは』に行った話

    先日、イラストレーター・春日井さゆりさんの個展をたまたま見かけてじっくり味わうことができました。 思い出深い本の表紙絵が大きく飾られていたので、見た時は本当に驚いたなあ。今日は出会いの瞬間を、物語風(?)に紹介してみます。 ーー*ーーー*ーーー*ーーー*ーー ある休みの日、知り合いの手伝いをしに三軒茶屋に行った。いまだにこの土地の楽しみ方がわからない。何となく居心地の悪い思いをしながらも、昼休みは来る。 天気がとてもよかったので、ランチは簡単にサンドイッチですませて散歩に繰り出す。久しぶりに「トワイライライト」にいこう!そう閃いて、しばし歩いてお店に入った。 いつもながらにおしゃれな本屋だ。哲…

  • 「さもしい」日々にさよならーシュライエルマッハー「独り思う」を読み返しながら

    夏に読んでから、深く心に残っている言葉の話をする。 今これをやっておけば、あとからあれが出来ようなどという、さもしい根性を持つな。自由な精神よ、お前のうちに或るものを他のものに役立てようといったことを恥じるがよい。シュライエルマッハー「独り思う」P129 より引用 私の行動原理は長らくこれだった。「今これをやることで、後々に生きてくる」「先にあんまり興味のないこれをやっておけば、本当にやりたいあのことに役に立つ」念仏のように唱えて生活してきた。 合理的でいいように見えるが、むやみに遠回りをしていたのではないか。なぜストレートにやりたいことをやらなかったのか。恥ずかしくなった。 「物事には順番と…

  • 主人公と音楽と選択ー「10月1日では遅すぎる」個人的感想

    フレッド・ホイル著「10月1日では遅すぎる」のレビューも3回目になった。流石にこれでおしまいにする。1回目はうっとりした読後感を話し、2回目は物語のテーマでもある「時間の感覚」について深堀りした。今日は最後に個人的な感想ということで、主人公と音楽の関係性を話していく。 10月1日では遅すぎる (ハヤカワ文庫 SF 194) 作者:フレッド ホイル 早川書房 Amazon (本書は絶版らしく、これは中古です) あらすじ 目次が1つの曲のよう 生活=音楽 思考のアウトプットは「作曲」で 決断は本能で決める 対照的な2人は、どちらも作者なのかも ハヤカワ文庫SF総解説2000によれば「浪漫」アリ あ…

  • 2024秋、ダンダダンが面白い(アニメレビュー)

    今期のアニメをいくつか見ていて、なかなかにハマっているのが「ダンダダン」だ。都市伝説(妖怪、UMA)、能力バトルとかいろんな要素が絡まり合って、でもキャラクターにまっすぐしたものがあって…そして勢いがすごい。 難しいこと何にも考えず(いや、そういう要素もあるのかもだけど)ただストーリーを追う楽しさで見ている。 ダンダダン 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:龍幸伸 集英社 Amazon 特に好きなのが主人公のモモなんだよなあ。自分なりの美学があって、絶対に自分も周りも不幸にしない気概があって、かっこいい。さすがジャンプの主人公だ! 祖母が霊媒師で、小学校で馬鹿にされたりするエピソー…

  • 日常に、しょうもない議論を。ー川上弘美著「これでよろしくて?」レビュー

    これでよろしくて? (中公文庫) 作者:川上弘美 中央公論新社 Amazon 川上弘美著「これでよろしくて?」を読んだ。主人公は38歳の専業主婦、菜月。夫の光と2人暮らしで、子供はいない。特に大きな不満もなく淡々と暮らしている中に一つの転機が訪れる。 商店街で偶然、昔付き合っていた男の母親に会ったのだ。 これでよろしくて?同好会。 不思議な巡り合わせで土井・母からこの奇妙な名刺を受け取り、そして同好会に入ることにしたのだった。 これでよろしくて?同好会 私生活に生きる「他者視点」 日常にしょうもない議論を これでよろしくて?同好会 同好会のメンバーは主人公を入れて5人。土井・母を筆頭に、4回結…

  • 仕切りと時間と時代とーフレッド・ホイル著「10月1日では遅すぎる」再読中

    フレッド・ホイル著「10月1日では遅すぎる」を再読している。 この物語は、時間の感覚が不確かなものになった世界で、人類の行く先はどうなってしまうのか?その様子を主人公が奏でるピアノ曲が彩っていくような構成になっている。再読する中で、ほんの少し「時間のとらえ方」について分かってきたので、まとめていく。 10月1日では遅すぎる (ハヤカワ文庫 SF 194) 作者:フレッド ホイル 早川書房 Amazon (どうやら絶版らしく、これは中古のページです) ジョンによる時間の捉え方 仕切りの法則が変わる時 オリジナルと複製と ジョンによる時間の捉え方 物語の進行は主人公の作曲家・ディック(リチャード)…

  • 「写植時代」の本づくりを覗くー平野甲賀〔装丁〕術 好きな本のかたちーを読んで

    「平野甲賀〔装丁〕術好きな本のかたち」を読んだ。フリーのブックデザイナーが一冊の本の装丁を仕上げるまでの様子が日常と共に記されている。 平野甲賀 装丁術―好きな本のかたち (シリーズ日常術) 作者:平野 甲賀 晶文社 Amazon 今みたいにPCソフトで編集する前の作り方。「写植」という、文字やイラストを一つひとつ切り貼りして版面を作っていく姿に魅せられた。編集者とデザインや紙の種類など打ち合わせを重ねながら、平野甲賀独自の「書き文字」にとりかかっていく。 自分の個性みたいなものが透けて見えないようにしたい。(P31)平野甲賀著「平野甲賀 装丁術ー好きな本のかたち」より引用 強い独自性を持ちな…

  • ピアノと文章の心地よさーフレッド・ホイル著「10月1日では遅すぎる」読後感

    先日のこと。お茶を飲みながらぼーっと本棚を見ていると、「10月1日では遅すぎる」という本が目に入った。 私の目の前にはいつも少しのSFがある 10月1日では遅すぎる (ハヤカワ文庫 SF 194) 作者:フレッド ホイル 早川書房 Amazon ちょうど9月が終わるところだったこともあり、なんで遅すぎるんだろう…と少し読んでみた。なんだか文章が心地よい。2章目を読み終えたところでなにこれ…!先がどんどん気になってくる。それ以来、毎日1章ずつ読み進め、とうとう今日終焉を迎えた。 内容が分かったのか?それは分からないが、私はこの作品の雰囲気が好きだ。著者のフレッド・ホイルは天文学者で、「ビッグバン…

  • 悩みの原因は「いじけ」?ーさいとうなおき動画で過去のつまづきに気付く

    イラストレーターのさいとうなおきがやっているYouTubeを日常的に見ている。主に絵描きやクリエイターに対してのヒントを配信してくれているのだけど、ブログとか文章執筆に関してもためになる内容が多い。 今回は、何の気なしに見た「【絵に集中できない】モチベーションが上がらない人の特徴」という動画で自分の過去の悩みの原因がわかったので、そのことを書いて行く。 職業訓練校で悩んだ過去 悩みの原因は「いじけ」 解決方法は「自分の機嫌をとること」 人と関わることはやっぱり必要 職業訓練校で悩んだ過去 わたしの過去の悩みというのは、グラフィックデザイン関係の職業訓練校に通っていた時のこと。30代未経験で学び…

  • 内にも外にも世界が広がるー1年「ごぶんのよん」期の定点観測

    1年は約52週間で終わります。2024年は「10週間×5期+ボーナスタイム(2週間と2日)」と割り振って生きてみたら楽しいかな~なんて考えて、実際にやっているところです。 1/1~3/10 3/11~5/19 5/20~7/28 7/29~10/6 10/7~12/15 12/16~12/31 ★ボーナスタイム★ 今週末で40週が終わり、残すところあと12週間となりました。絶妙にキリが悪い。7/29〜10/6までの「ごぶんのよん」期はなかなかに実りが多かったのでそれをまとめつつ、最後の10週間と、残り2週間のボーナスタイムの計画を立てていきます。 内にも外にも世界が広がる 「ごぶんのよん期」は…

  • 忙しくても豊かに考える方法ー外山滋比古「こうやって、考える。」レビュー

    今の職場は良くも悪くもコミュニケーションがないのが特徴なんだけど、めずらしく社内連携が増えててめちゃくちゃ疲弊している。土日もなんだかんだ人に会ったり宿題のようなことをやってるとあっという間に過ぎてしまい、思いを巡らせる時間がとれない。 しばらくこんな日々が続きそうな予感なので、忙しいなかでも考えたり書いたりできるようになる必要がある。 こんな時は「思考の整理学」が読みたい!と思い本棚を見るも…ない。最後どこで読んだのかも思い出せない。仕方なく棚にあった同じ著者の本「こうやって、考える。」を読んだら、視界が開けてなんとかやっていけそうだ。 今日は概要の紹介とともに、この本に教わった「忙しさのな…

  • 議論できる友情ートルストイ著「光あるうちに光の中を歩め」レビュー

    レフ・二コラエヴィッチ・トルストイ著「光あるうち光の中を歩め」を読んだので、感想を話していく。 光あるうちに光の中を歩め (岩波文庫 赤 619-4) 作者:トルストイ,L.N. 岩波書店 Amazon あらすじ 一番に感じたのはもどかしさ 議論できる友情 2人共通の問い 光あるうちに光の中を歩め 【今日のレイアウト】内容まとめ あらすじ ユリウスとパンフィリウスという2人の男がいた。幼い頃を共に過ごした2人は対照的な人生を歩む。人生の岐路があるたび再会し、議論する様子が描かれている。 ユリウスはいいところの坊ちゃんで、紆余曲折あるものの仕事や政治などそれぞれに成功を収めている。同時に悩みが尽…

  • 旅団過去編を読んで、ヨークシン編が沁みる「HUNTER×HUNTER 38巻」レビュー

    富樫義博著「ハンター×ハンター38巻」を読んだ。暗黒大陸に向かう船中、さまざまな抗争に巻き込まれるクラピカ達…の周囲に焦点が当たっているのが38巻だった。思うまま感想を書いていく。 HUNTER×HUNTER モノクロ版 38 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:冨樫義博 集英社 Amazon (ゴンが表紙だけど1コマも出てこないのがポイント) 王位継承戦×マフィア抗争×幻影旅団 旅団過去編を読んで、ヨークシン編が沁みる ヒンリギ×ノブナガに芽生える友情 次巻は全体に動きがありそうな予感。のんびり待つ! 【今日のレイアウト】内容まとめ 王位継承戦×マフィア抗争×幻影旅団 王位継承戦は、…

  • 短くて的確な文章を書く方法(記者ハンドブックを読んで)

    わたしのブログは大体いつも2000〜2500文字くらいなんだけど、800〜1000文字くらいにしたいと思っている。というのも、毎回A5の紙にレイアウトして一緒に載せたいと考えていて、収まる文字数がそのくらいなのだ。 短くて的確な文章といえばやっぱり新聞記事だろう。文字数は大体600〜800文字と理想的。そんなことを考えていたら、記者ハンドブックに「記事の書き方」というのが載っていた。 これがかなり有効だと感じたので内容をまとめつつ、最後に実践として一本新聞記事(この用語集の書評コラム的なもの)を書いてみる。 記者ハンドブック 第14版 新聞用字用語集 作者:一般社団法人共同通信社 共同通信社 …

  • 行動と内省の一体化…「独り思う(独白)」1章感想

    読者の中には「またこの話か…」と思う方もいるかもしれないけど、わたしにとってこの本をまとめることは今後に必要な作業なので続けていく。何回かに一回、という感じにはするので見守っていてほしい。 独白(シュライエルマッハー) (岩波文庫 青 628-2) 作者:シュライエルマッハー,F.E.D. 岩波書店 Amazon さて、「独り思う(独白)」は5章からなる。1章ごとに内容をさらうように感想を書いてみることにした。 1章は内省に関するもので、「行為と自己省察は一体でなければならない」という部分が一番心に残ったので内容・解釈・自分の中で展開したことをまとめていく。 内容と自分の解釈 自分の中の展開 …

  • 2人の関係の続柄はなんになる?−いくえみ綾「1日2回」レビュー

    いくえみ綾「1日2回」を再読しました。39歳の幼馴染2人、結婚したものの訳あっていまはフリー。1日2回、ふと頭をかすめるのは、恋人でも家族でもないお互いのこと…この空気感がなんともいえず好きで、たまに読み返してます。 1日2回 1 (マーガレットコミックスDIGITAL) 作者:いくえみ綾 集英社 Amazon ざっくりと内容 2人の関係の続柄はなんになる? れみはれみらしく、季は季らしく (おまけ)わたしはれみの後輩・江藤が好き! ざっくりと内容 隣同士に住む幼馴染設定はよくみるけど、だいぶ大人になってからの本はなかなかないんじゃないかな。 主人公のれみは夫と死別して今は母親・りら、娘・るり…

  • 好きな小説がわからない(絶賛、再構築中)

    先日、はてなブログのお題で「好きな小説」というのがあって、読書ブログをやってるんだから是非とも乗っかろう~!と思っていたんだけど、何も浮かばなかった。 というか…最近小説読んでなくない?と思い調べたら5月から3冊しか読んでいなかった。 いや、あるにはあるのよ…20代の頃なら、山田詠美、江國香織、吉本ばななとか 30代になってからも好きなのは平安寿子、去年新しく好きになったのは乗代雄介… でもなんか記事のイメージが湧いてこない。今のわたしが好きなのか確信が持てない。いつもうるさいくらい語るのに、言葉が出てこなかった。 ・・・ 先日、世界がひっくり返るような本に出会ってから、わたしの中身は無重力に…

  • 【紙博2024東京】初参加レポ〜紙ものに埋もれ、高まる創造性〜

    紙が好きです。ただの紙も、本もノートもふせんもなんでも。紙に思いっきり浸れる場所を探して、「紙博in東京2024」に行ってきました! 初参加の不安もどこへやら、大満足して帰ってきました。今日は買ったものや思ったことなど、気ままにレポしていきます~! 会場は東京都立産業貿易センター台東館 手に入れた紙もの ニシワキタダシ ポストカード いそのけい 高知マップ&ポストカード mtのマステとペーパー おやつに週末シトロン その他 思ったこと①「ほしい」よりも「つくりたい」 思ったこと②使い道は手帳デコ 体験レポをデコってみよう 紙博は創造性が高まる楽しいイベント! (おまけ)読んでいた本は「光あるう…

  • 本の感想がまとまらない④満たされちゃって書けないときは、読んでまた書く。

    先日読んだ内省と自己形成に関する本「独り思う(独白)」に心底満たされてしまい、惚けている。ブログにまとめることもできず他の本にも手がつかない。これからだっていうのにまったく…! この本、わたしの悩みをことごとく無効化して激励までしてくれる内容で…しかもわたしの胸に響きやすい、感情に訴えるような言葉遣いで書いてくれている。 前回は出会いの喜びを綴り、今回は本全体の概要を話すつもりだった。しかしまとめようと思うと気持ちが盛り上がってしまい、全然冷静に書けない。 しかし、この本はわたしの心の柱になることが確定している。何ヶ月かかってもまとめるつもりだ。こういう時の一歩目はどうしたらよいのだろう? 手…

  • 横浜本屋巡り~伊勢佐木モール7店との出会いを楽しむ~

    先日、家族が休日出勤で午前中だけ横浜に行くというのでついていった。ずっと、新聞博物館と新しくできたロープウェイを体験してみたかった。 結論からいうと、新聞博物館は寝坊していけなかったし、ロープウェイは景色がよかったものの5分という短さでちょっと物足りなかった。 それでも大満足だったのは、伊勢佐木モールというちょっと古めの商店街に本屋がたくさんあって、どれも個性が感じられて楽しかったからだ。 この間レビューした「独り思う」もここで手に入れたもので、なんだかあの日のことを忘れたくなくて、細かめに思い出していく。 伊勢佐木長者町駅~関内駅周辺を探索! 立ち寄った7つの本屋 ①雲雀洞(ひばりどう) ②…

  • 求めていた本「浪漫主義」に出会うーシュライエルマッハー「独り思う」を読んで

    いつか、自分の好きなジャンルの話が好みの文体で書かれていたらいいなあ…と夢みていたら、ついに出会えた。シュライエルマッハー「独り思う(独白)」だ。 私が読んだのはかなり昔の本で、今は岩波文庫から出ている 独白(シュライエルマッハー) (岩波文庫 青 628-2) 作者:シュライエルマッハー,F.E.D. 岩波書店 Amazon 一度通して読んだものの、気持ちが昂ってしまい感想がうまく書けない。でも、どれだけ時間がかかってもまとめよう。まずは一旦、出会えた喜びを吐き出していこうと思う。 購入を決めた「掴みの言葉」 キーワードは「内省」「思索」「自己形成」 説明できないこの素晴らしさが浪漫主義 求…

  • 服と自分…価値観の再考「1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話」を読んで

    こないだブックカフェに行った時、普段読まないようなものに接してみようと、昼田祥子著「1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話」を読んでみた。 1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話 作者:昼田 祥子 講談社 Amazon mi-mollet(ミモレ)というウェブマガジンの連載を加筆修正して書籍化したもの。 ファッション雑誌の編集者として長年働き、あふれかえるほどの服を持っていた著者が、断捨離したら「自分の心地よさ」に出会えていろんな方面にメリットがあったという実体験に基づいた話。 断捨離のやり方というよりかは、自分にとっての「必要」「不要」とはなにか?を考えさ…

  • 小心者、進化のヒントを探るー「うまくいっている人の考え方」を読んで

    今日は正直な気持ちを書いてみよう。いや、前回話したことが嘘だったわけじゃないけど。あれは自分に対する励ましのような記事だった。 この間、はてブ砲・スマニュー砲・Google砲があたってアクセスが急増したとき、一番はじめに湧き起こった気持ちは恐怖だった。 読む人が増えるということは、それだけ自分に対してマイナスな感情を持つ人も現れる。攻撃的なコメントなんてされたら、わたしなどひとたまりもない。 現にはてなブックマークを嫌がるブロガーは多くて、それが原因で書くのをやめちゃったりする人までいるという。そんなことになったら困るので、未だブクマコメントを見れないでいるくらいの小心者なのだ。 不安になると…

  • 【1週間で8000アクセス超】はてブ砲→スマニュー砲→グーグル砲をいっぺんに体験した話

    とても貴重な経験をしました。自分が書いた記事が、はてブ砲→スマニュー砲→グーグル砲と立て続けにあたったのです。 対象の記事は、先日アップした百年の孤独の読み方と読書スピードに関する話。 わたしは読書ブログ運営歴2年目、アクセス数はいつも50〜100の間を行ったり来たり、たまにはてなのトップページで扱ってもらうと500くらいで驚いてました。 しかし、今回1日の最高アクセス数はなんと「4500」、1週間では8000を超えました。かつてない数の人がブログを読んでくれて、震えながらもありがたい気持ちでいっぱいです。 今日は深呼吸して、一体なにが起こったのかをアクセス数と収益面で振り返っていきます。 ア…

  • 「理想の自分」の殺し方ー若林正恭著「ナナメの夕暮れ」レビュー

    オードリーの若林正恭が書いた「ナナメの夕暮れ」を読んだ。37~39歳にかけて、ダ・ヴィンチに連載していたエッセイだった。 ナナメの夕暮れ (文春文庫) 作者:若林 正恭 文藝春秋 Amazon M-1準優勝を経て、芸能界に本格的に入ったのが30歳。そこから第一線で活躍し続け、自分の性格からすれば馴染めるはずがなかった「芸能界」という特殊な社会に慣れつつあるなかで書かれているのが特徴だと思う。 内容は、中年に差し掛かるにあたって、過去の自分と対峙する感じ。過去の清算のようなことって、こんな風にみんなしているのかな。わたしも日々、ブログでこれまでのことを書き出して自分なりにまとめたりしてるので、な…

  • 英語あそび6週目にして習慣が途切れる(でもあきらめないでDuolingo)

    英語を「あそぶように学ぶ」ことをテーマにした、定点観察ブログ6週目…にして、習慣が途切れてしまった。お盆休みでイレギュラーな動きをしたからか、生活リズムが狂いまくったことか、多分その辺が原因だろうなあ。 英語アプリにせっつかれても、またあとで。途中までやってた洋楽の翻訳も、ただ聞くだけ。こんなもんです。 ただ、今走っている7週目、何とか堪えた。途切れたままにしなかった~!なんとか習慣が復活できたのは①duolingoで小さな達成感を得る②外国語学習者の本を読むことが大きかったかなと思うので、その辺を話していく。 最小のステップはやっぱり「Duolingo」 読みたかった本「わたしの外国語学習法…

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