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ジャンル問わず、文章が好きです。自分がどんな風に本を読んでどんなことを思ったのか。備忘録の本棚のように使うことと、いつか誰かと読んだ作品について話したり通じ合えたらいいなぁ…という淡い期待とで運営していきます。 

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2023/06/27

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  • 親子の関係が変わる瞬間(山本文緒著、絶対泣かない)読書レビュー

    親はいつまで経っても子供の世話を焼くものだし、子供は子供で親を頼るものだ…って思いますか?わたしはそうは思いません。 いや、時としてそういうことがあっても良いとは思うけども。その姿は絆のように感じて微笑ましいかもしれないけれども。親離れ、子離れして、独立した個人として互いに向き合うタイミングが欲しいなと思います。 今日は働く女性の短編集「絶対泣かない」の中でも、親子の関係が変わる瞬間を描いた「愛でしょ、愛」という話をレビューしていきます。 絶対泣かない (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon 秘書:絶対泣かない 派遣社員:働く”領分”を考える 水泳インストラクター:人生…

  • 先生だって人間だ。生徒も一人の人間だ。(絶対泣かない、山本文緒著)読書レビュー

    働く女性の短編集「絶対泣かない」レビューウィークも2週目の、2日目。だんだんと言語化しにくい人たちになってきました。今のわたしに読んだ後のこの気持ちが表現できるのか…?やってみます。 絶対泣かない (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon 秘書:絶対泣かない 派遣社員:働く”領分”を考える 水泳インストラクター:人生の泳ぎ方を教わる デパート店員:人は見ている。誠実さは伝わる 地方テレビ局員:気持ちは測れない、それでも 6人目は、体育教師の女性です。先生っていうのは職業として考えた時に、気が遠くなるくらいに大変な仕事だなと思います。お金でも、時間でもない、使命感のような柱…

  • 気持ちは測れない、それでも(絶対泣かない、山本文緒著)読書レビュー

    今週も仕事一色になりそうです。働く女性がテーマの小説「絶対泣かない」をレビューしながら、わたしも彼女たち同様になんとか乗り切ろうと思います。 絶対泣かない (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon 5人目の主人公は地方テレビ局で働く女性です。タイムキーパーという専門の職業があることも初めて知りました。求人が出ることはあまりなく、成り行き上なるものらしい。日々、ディレクター、AD、カメラマンなどと協力して番組を作り上げています。 しかしある日、東京のテレビ局でディレクター経験のある女性が入社してきました。以来、その人の心無い言動で職場は荒れてしまいます。自分も嫌な思いをしな…

  • 生きるよるべ、ボコノン教案内(猫のゆりかご、カートヴォネガット著)読書レビュー

    週末にカート・ヴォネガットの「タイタンの妖女」を読んでいたのですが、無性に「猫のゆりかご」が読みたくて仕方なくなり、再読しました。 厳密に言うと、ボコノン教でまた遊びたい。遊ばれたい。今日は物語の概要はいったん置いといて、この物語に出てくるボコノン教について話していきます。 この宗教は、この本を語るうえで外せない存在です。ライオネル・ボイド・ジョンスンがつくったとされる宗教で、文中にはボコノン教用語がふんだんに使われています。 宗教観は実際に読んで雰囲気をつかんでいく方が楽しいので、ここではわたしの好きなボコノン教用語をご紹介していきます。 フォーマ:無害な非真実本書冒頭「ボコノンの書」の引用…

  • 【時間編・思考中】モモ(ミヒャエル・エンデ作、岩波少年文庫)読書レビュー

    先月にレビューしたモモ、【人物編】【総集編】は楽しくすらすらと書きましたが、一番大事かもしれない【時間編】はなかなか考えがまとまりません。今週末はのんびりなので、思考しながら書いてみます。 モモ (岩波少年文庫) 作者:ミヒャエル・エンデ,大島 かおり 岩波書店 Amazon 【人物編】モモ(ミヒャエル・エンデ作)読書レビュー 【総括編】モモ(ミヒャエル・エンデ作)読書レビュー 目次 あたたかな時間とつめたい時間? 正解はない。でも自分なりの指針をもつとよいかもしれない。 (番外編)わたしがモモを食わず嫌いしていた理由 あたたかな時間とつめたい時間? モモでは、時間の概念が大雑把に分けて2つあ…

  • 毎日読書レビューするのはしんどい

    「絶対泣かない」のレビューウィークも今日が最後…と言いたいところなんだけど、疲れました。出がらしです。 仕事しながら毎日レビューするのは体力的にやばいです。ボロボロになります。家も汚くなってきて荒む。でも自分の気持ちを言葉にして外に出すからか、精神的にはかなり楽ですね。 みなさんは自分の感想を読み直すことありますか?昨日してたんですけど恥ずかしくて仕方ないです。しかし自分の癖(へき)がそこに詰まっているので、何度読み返してもグッとくるものがある。自分のために書いているようなところもある。 どうやら私の癖の一つは「辛いことはあるけれど、それでも日々は続く。強く生きようぜ!」的なメッセージらしい。…

  • 人は見ている。誠実さは伝わる(山本文緒著、角川文庫)読書レビュー

    誠実さは伝わるし、ちゃんとやってるのを見ている人は確かにいる。働く女性を描いた短編集「絶対泣かない」レビューウィーク4日目は、デパートで働くお姉さんです。自分が感じたよさを、極力ネタバレせずに伝える試みをしているんですが本当に難しい。伝われ…!と願いながら、めげずにやってみます。 1日目:秘書 絶対泣かない(山本文緒著、角川文庫)読書レビュー 2日目:派遣社員 働く”領分”を考える(山本文緒著「絶対泣かない」レビュー) 3日目:水泳インストラクター 人生の泳ぎ方を教わる(「絶対泣かない」読書レビュー) 絶対泣かない (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon 前職はなんの不…

  • 人生の泳ぎ方を教わる(山本文緒著「絶対泣かない」読書レビュー)

    「他人の期待に応えること」を中心に生きるのは辛い。それに応えられなかった場合はもっと辛い。今日の主人公は、水泳選手だった両親の期待を背負い、幼少期から水泳に全てを費やしてきた女性です。 今週は働く女性を描く短編小説「絶対泣かない」のレビューウィークを勝手にやっています!秘書、派遣社員と続いて今日で三日目です。じゃんじゃん話せるから不思議。 1日目:秘書 絶対泣かない(山本文緒著、角川文庫)読書レビュー 2日目:派遣社員 働く”領分”を考える(山本文緒著「絶対泣かない」レビュー) 絶対泣かない (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon 今日の話「もう一度夢を見よう」は、挫折…

  • 働く”領分”を考える(山本文緒著「絶対泣かない」レビュー)

    働くと一口に言っても、業種はもちろん雇用形態もたくさんあって、そしてそれぞれの領分もある。アルバイトはアルバイトらしく。派遣は派遣らしく。その超えてはいけない”領分”ってなんだろう…とこの短編集の1話「アフターファイブ」を読んで考えこんでしまいました。 絶対泣かない (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon 今週は個人的に「絶対泣かない(山本文緒著)」を深く味わう週です!昨日は秘書でした。今日は派遣社員の女性を紹介しながら感じたことをお話しします。 books-limelight.com 前職が多忙だったために体を壊し、現在は派遣社員として働く主人公は、平日9時から5時ま…

  • 絶対泣かない(山本文緒著、角川文庫)読書レビュー

    気の強い女は嫌いでした。ツンツンしちゃってさ、何がいいんだろう。女の人はしなやかで、いつも微笑んでいる女神様のようであるべき、とさえ思っていました。(女は女は、っていうのはもう時代遅れですが、まぁ昔の価値観の話なのでご容赦ください) 今日の本「絶対泣かない」は、さまざまな仕事に就く15人の女性が主人公の短編集です。花屋、教師、スポーツインストラクターなど、それぞれの泣きたくなるような途方に暮れる瞬間を切り取り、そこに何を見出して強く生きていくのかを覗かせてくれます。 (以下、今日ちょっとネタバレしてる気がするので、気になる方は本を読み終わってからどうぞです!) 題名にもなっている「絶対泣かない…

  • あと書きが好き

    小説でもビジネス書でも、巻末のあとがき、解説まで(むしろ最後の他の本の案内とかまで全部)目を通さないと気がすまない方です。 あとがきには、作者の安堵感(本が出てほっとしてる感じ)が漂っていて、読んでいてほっとします。物語を別角度で捉えた後日談を本人から聞けるのがありがたい。文庫で読むことが多いので、文庫版のあとがきもくっついてニ度美味しい!みたいなものもあります。 解説は、読み終わってすぐに他の人の意見が聞けるのでこれもまた楽しい。あの話ってそういう背景があったんだ!とか、その解釈はわたしとはだいぶ違うけど…その考えも面白いな~。とか一人で反応しながら読んでいます。 先日話した「君はポラリス」…

  • 君はポラリス(三浦しをん著、新潮文庫)読書レビュー

    恋愛に疎く、苦手です。恋にまつわる本もあまり読みません。それでもこの本を読んだのは、友達にお勧めしてもらったからです。 恋愛短編集で、30~50ページくらいの物語が11編入っています。著者は恋愛をテーマにした依頼が多いそうで、題材は果たして恋愛とひとくくりにできるのか…?と戸惑うくらいに幅広いです。著者自身が設定したテーマもあり、巻末で答え合わせのように教えてくれるのも楽しかったです。 ここからはわたしの印象に残った話を紹介していきます。 わたしたちがしたこと 3話目のこの話で一気に没入しました。おままごとのような愛情を注ぎあう、当時高校生だった2人のしたこと。背負っていくにはあまりにも重くて…

  • ある日、とある古本屋での出来事

    先日古本屋に行くと、店主とおじいさんがこんな会話をしていた。 「…と言うことは、買い取ってももらえないと言うことなんだね」 「そうですね、うちは小規模だし、そういった種類は扱ってないんですよ。」 「哲学とか、歴史とかもあるんだけど難しいかな、〇〇とか」 「実際に見てみないとなんともですが、今聞いた〇〇は買い取りが難しいです」 それでもおじいさんは諦めず、いろんな角度で攻めるけど店主も譲らない。当たり前なんだけど店内の本棚には限りがある。変に買い取って並べてもずっと売れないのでは商売にならない。本にも流行り廃りがあって、もしかしたらその本が今後値打ちが出るかも知れないけど、今現在は需要が低い。要…

  • 落語でひろがる「好き」の気持ち(こっちへお入り/平安寿子著/読書レビュー)

    小説「こっちへお入り」は、アラサーOLが落語に目覚め、日々の生活や周囲もひっくるめて少しずつ変化していく話。私も同じように目覚め、周囲が変わっていった経験があるので共感するものがあった。 主人公は32歳OL。仕事は大変なこともあるけどまあ何とか。彼氏もいるけどすごく幸せというわけでもない、という等身大の人物。 自治体の落語教室に通う友人に誘われて、落語の発表会を観るシーンから始まる。お世辞にも上手いとは言えない素人落語を観ながらも、なかには魅せる落語もできる人がいることに気が付く。流れで行った打ち上げで、上手い下手問わず生き生きと「次は何をやろうかね~!」と話す彼女たちをみて思わず「落語ってそ…

  • 「古本屋」の世界②文学者たちとの交流(昔日の客 読書レビュー)

    この間した昔日の客のレビュー、話したりなかったのでまたやります。 ↓本の概要についてはこちらで説明しました books-limelight.com 今回は古本屋店主の著者と、文学者との交流について。敬称を省かせてもらいますが、上林暁、伊藤整、正宗白鳥など、この本にはさまざまな文学者が登場します。なかでも印象的だったのが、尾崎士郎、尾崎一雄(以下、士郎先生、一雄先生)の二人との交流です。 数えたら士郎先生の話は3話(尾崎さんの臨終/最後の電話/二人の尾崎先生)、一雄先生の話は4話(かわいい愛読者/駆込み訴え/洋服二題二人の尾崎先生)で30話中、6話も描かれていました。名前だけならもっと出てきます…

  • バカリズムと中谷美紀とわたし(お風呂読書にて)

    先日レビューしたバカリズム「架空OL日記」と中谷美紀「ないものねだり」はお風呂で毎日一緒に読んでいた。 架空OL日記は、銀行員で働く女性たちの気だるげな日々をバカリズムが表現するブログ小説。ないものねだりは中谷美紀の女優としての活動の様子や私生活をざっくばらんに話してくれるエッセイ。 books-limelight.com books-limelight.com この読み合わせは個人的にとても良くて、中谷美紀の女優として作品に対して誠実に取り組む姿勢をみて、わたしも努力しよう。と頑張ろうとした矢先にバカリズムが「でも日常ってこんな感じっすよね〜」と高まりすぎた意識をいい感じに落としてくれる。こ…

  • 「架空OL日記」を読んでOLだった日々を思い返す

    いつだったか、架空OL日記のドラマを観た。銀行員のOLとして働く架空の彼女たちは、わたしの前の会社の雰囲気にそっくりで驚いた。 前職は、やってる業務はちっとも楽しくないし、なんの役に立ってるかもわからなかったけど、その割に給料がよかった。ほぼ女性だけだったので女子校っぽい感じで人間関係も良かった。ただ、業務への虚無感と変わりばえのない日常になんとなくいつも気だるい雰囲気が漂っていたように思う。 ドラマ版は夏帆と臼田あさ美とバカリズムらとで、そんな気だるい雰囲気がよく再現されてる。いつか小説も読んでみるか~と思っていたところ、見つけた。 会社のあとに、デパートの化粧品売り場をチェックしたり、しめ…

  • 今日の芸術(岡本太郎著 光文社)まとめノート

    この記事は、岡本太郎(以下、タロー)の考えを自分の血肉にするためのまとめノートです。著者にちゃんと向き合ったのはここ最近なんですが、なんだかわからないんだけど作品も文章もすごく好きなんです。うまくやるな、きれいであるな、ここちよくあるな。いまわたしが欲しい言葉であふれています。わたしは、わたしのこれからの生活に岡本太郎の思想を取り入れたい。いま4章で、半分いかないくらいでしょうか。分かった部分はほんの少しですがまとめていきます。 芸術とはなにか 芸術とは特別なものではなく「生きることそのもの」。今、この瞬間の生きがいとよろこびこそが芸術。時代が変わり、いつのまにか生きること、生活するかたちが変…

  • ないものねだり(中谷美紀著、幻冬舎文庫)読書レビュー

    ないものねだりは、女優・中谷美紀が28歳くらいの時にアンアンに連載していた短編エッセイです。全部で70話も入っています。1話につき約3ページで、演じる日々や私生活のこと、旅行の話など幅広く楽しめます。 どんなに格好悪くても、健康管理のための「赤い腹巻き」と朝晩二回の「鼻うがい」を欠かさない。そんな女優も、撮影現場では子供に「おばさん」呼ばわりされ、ファンに愛の証とばかり、牛に「ナカタニミキ」の名をつけられる始末……。刑事に詐欺師、娼婦にエルメス、とさまざまな人生に身を任す女優の台本のない日常を綴った赤裸々エッセイ集。 中谷美紀著「ないものねだり(幻冬舎文庫)」裏表紙の紹介文より引用 職場で愚痴…

  • 古本屋の世界にもぐる①(昔日の客 読書レビュー)

    先日やっとこの本に出会い、とてもよかったがゆえに感想に悩み、小出しに話すことを選びました。レビューが何回に分かれるか分かりませんがやってみます。 古本と文学を愛するすべての人へ 名著復刊 尾崎一雄、尾崎士郎、上林暁、野呂邦暢、三島由紀夫……。文学者たちに愛された、東京大森の古本屋「山王書房」と、その店主。幻の名著、32年ぶりの復刊。 関口良雄「昔日の客」夏葉社 帯の文章より引用 昔日(せきじつ)の客は、古本屋の店主が晩年に書いた随筆集です。夏葉社が復刻するまでは、知る人ぞ知る、手に入らない幻の本だったそうです。(島田潤一郎著 あしたから出版社より)主に古本屋を営む日々や文学者、お客さんとの交流…

  • 名前が思い出せない小説

    最近、昔読んだ本を思い出しては読み返しています。ひとつ、10年前くらいに読んだきりで名前を思い出せない小説があって困っています。 おぼろげな記憶ではこんな話です。 働く女性が主人公。年齢は30〜40代で、失恋したか、他に思うところがあったかでマンションを探す話。内見に行ったのは神楽坂の小さなマンションで、日当たりが悪くてどことなく寂しい印象の家だった。だけど主人公はその部屋に自分と重なるものがある気がして、好条件じゃないし安くもないその物件の購入を決める。最後、西日が差し込む新居で、これがわたしらしさだ…という雰囲気で終わる。 結構詳細に思い出せるのに!!(記憶違いかもだけど)肝心の小説の題名…

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