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地方出身東大生の雑記帳 https://miei64-utokyo.hatenablog.com/

地方公立高校から東大文一に進学した大学生が日々の考え事や、その日の勉強内容などについて書き綴るブログです。現在、司法試験予備試験に向けて勉強中です。

じるふぇ
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2022/08/25

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  • (書きかけ)コンピュータにアップロードされた私は本当に私なのか

    *この記事は書きかけです。 GPT-4は初期のAGI(汎用人工知能)である、というような話を見かけた。それが本当であるかはさておき、AGIの実現、さらにはシンギュラリティの到来が今や絵空事ではなくなっている、というのは多くの人が共有する感覚だと思う。 少し気が早いかもしれないが、「精神転送(mind uploading)」と呼ばれる問題について考えてみたい。 思考実験 科学者たちが努力した結果、人格をコンピュータ上にアップロードできる装置が開発された。この装置は、人間の脳波を読み取り、そのデータをコンピュータに転送することで、その人の人格を完全に再現することができる。 もしもあなたがこの装置を…

  • 春休みに(部分的にであれ)読んだ本

    ティモシー・ウィリアムソン『哲学の方法』 長尾龍一『法哲学入門』 カミュ『異邦人』 デカルト『方法序説』 ソフォクレス『オイディプス王』 プラトン『ゴルギアス』 ランドル・コリンズ『脱常識の社会学』 安藤馨、大屋雄裕『法哲学と法哲学の対話』 永井均『「青色本」を掘り崩す:ウィトゲンシュタインの誤診』 『現代思想1月号:知のフロンティア』 ジョセフ・ラズ『価値があるとはどのようなことか』 ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0』 フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』 浅田彰『逃走論』 永井均『倫理とは何か』 永井均『翔太と猫のインサイトの…

  • AIを愛するということ

    あるものが時間を経ても同じものであるという同一性はどのようにして認識されているのか。たとえば、私が大学受験の時から使っているシャーペンは、使い続けて塗装が剥がれ、見た目は当初と全く別のものになってしまっているが、それでも買った時と同じシャーペンであることに変わりはない。この種の同一性は一体どのようにして保たれているのか*1。 哲学者の永井均は、時空的連続性が同一性を構成している、というようなことを書いていた*2。このシャーペンは私の筆箱の中にずっとあるものであって、仮に移動したとしても、その移動には時空的な連続性がある。仮に、この瞬間は筆箱の中にあるけど、次の瞬間には冷蔵庫の中にあって、また次…

  • 【3月18日】「自分だけの価値」に従って生きることに意義はあるのか

    今日は民法の、通謀虚偽表示、錯誤、代理、時効と相続、解除と登記、即時取得、留置権、抵当権、集合物譲渡担保、特定、債務不履行責任、受領遅滞、詐害行為取消権、債権譲渡、債権の二重譲渡、将来債権譲渡担保契約、債権譲渡と相殺、契約準備段階の交渉の不当破棄、不当利得、不法行為、などについて勉強した。明日は民事訴訟法について勉強する予定。 Joshua D. Greeneの"The Secret Joke of Kant's Soul"という論文を読み終えた。これによると、倫理学における「義務論 deontology」は、人間が進化の過程で獲得したに過ぎない偏狭な道徳感情の事後的な正当化をしているだけであ…

  • 【3月15日/16日】21世紀は「絶滅」の時代?

    人類の絶滅というものについて考えていた。近年、感染症や戦争、環境問題、異常気象のような地球規模の問題が立て続けに起こっており、人類の絶滅というのもそれほど突飛なことではなくなりつつある。そこで、人類の絶滅と繋がりのありそうなトピックを列挙していく。 まず、地質年代としての「人新世」が挙げられる。それは、人間の活動が地層として地球に刻まれたことを示すと同時に、一つの時代区分としてそれが対象化されたことを象徴してもいる。つまり、人間がいなくても地球はあったし、人間が絶滅後も地球はあり続ける、ということだ。クロード・レヴィ=ストロースの「世界は人間なしに始まったし、人間なしに終わるだろう」という言葉…

  • 【3月13日】

    今日はオルテガ・イ・ガセットの『大衆の反逆』の続きを読んだ。印象に残った部分を抜粋しておく。 平均人は素晴らしい道具、ありがたい薬品、先々を考えてくれる国家、快適さを保障してくれる種々の権利に囲まれているのだ。ところが彼は、そうした薬品や道具を作り出す難しさを知らないし、未来のためにそれらの製造を確保する困難を知らない。国家組織の不安定なことに気づかず、自身の内部にほとんど義務感さえ持っていない。こうした不均衡が彼を偽りの存在とし、生の実体そのものとの接触を失わせることによって、人間の根源において彼を堕落させる。 人間は利己的な存在であるが、同時に「倫理」や「道徳」を作り出せる存在でもある。そ…

  • 【3月10日】「性自認」について考えてみる

    毎日ブログを更新しようと決めたが、結局滞ってしまった。まあそういうこともある。そもそも、ブログの内容としてその日勉強したことを書くスタイルだから、何かの都合で勉強ができないと書くことがなくなってしまう。 そして、勉強を毎日継続してするのは難しい。どうしてもだらけてしまう。というか、受験期ですら定期的にサボっていたような人間が大学生になって急に勉強を頑張り出せるわけがない。やっぱり、具体的な目的というか目標のようなものがまだあまり見えていないというのが障壁になってしまっている。将来に対して不安しかないし、そのことを思うと勉強に手がつかなくなってしまう。結果として、とりあえず目についたものに取り組…

  • 【東大文一】1Aセメスターの成績

    1Aセメスターの成績が発表された。 英語一列2 良 英語二列w 欠席 フランス語一列2 優 スポ身 可 法2 欠席 政治2 優 哲学2 良 英語中級 不可 フラ語演習 良 スペ語初級 優 科学哲学 優上 記号論 欠席 政治経済学 良 認知脳科学 良 アルゴリズム入門 良 学術フロンティア 欠席 全体的に1Sセメスターに比べて成績は下がったと思う。特に、英語中級や法を落としたのは痛い。 科学哲学が優上だったのは意外だった。今期の講義の中では一番よく理解できた講義だったと思うので嬉しい。 それなりに頑張った哲学2、政治経済学、認知脳科学、アルゴリズム入門が軒並み良だったのは悔しい。でも、学べたもの…

  • 【3月5日】

    今日は勉強ができなかったので、特に書くことがない。 フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』というSFの古典的名作を半分くらい読んだ。 私は「人間とは何か」という問題設定にはあまり魅力を感じないなと少し考えてみて思った。そもそもそのような問いが立てられた時点で、「人間」が何か特別なものであるということが前提されているような気がしてしまう。実際、本書でも人間とアンドロイドの区別なんてものが本当に立てられるのかという、つまりは「人間とは何か」という問い自体を無効化するような方向へと行きそうな気配がある(まだ途中までしか読んでいないから断定はできない)。 結局、何を尊重すべき…

  • 【3月4日】「真にグローバルな意味での正義などあるのか」

    オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』の続きを読んだ。「大衆」によって支配された政治は、目の前の問題しか見えておらずその場しのぎで成り行き任せであるという批判は、現代日本にも当てはまるようで、「大衆」の一部を担っている私のような存在には耳の痛い話だと思った。 次に、雑誌『現代思想』1月号の、越智萌「国際刑事司法(論)の概況と展望」と、宮井健志「国境解放論争とは何だったのか:移民正義論の現在と展望」を読んだ。 前者について、国際刑事司法論という分野は初めて聞くものだったので、その概観を知るだけでも十分興味深いものだった。国際司法は、西洋的な倫理観の押し付けにならないように、各地域のそれぞれの文化背…

  • 【3月3日】倫理(あるいは道徳)という奇妙なもの

    「将来世代の問題の哲学的基礎について:我々の取り組んでいる問題がなにであるのか、その包括的理解に向けた試論」という論考を読んだ。 researchmap.jp これに関連して次のようなことを考えた。 人間は利己的な生物だから完全に倫理的に振る舞うことはできない、という見解がある。しかし、そもそも利己性のないところで「倫理」に意義を与えられるのだろうか。以下の思考実験を検討してみたい。 誰かに害を与えることは悪い、という倫理的な悪だけが成立している。この時、AがBを殴ったとする。Aからすればこれは悪い行為に見える。でも、Bからすれば自分が苦痛を感じるだけで、他の誰かに苦痛が生じたわけではないのだ…

  • 【3月2日】『啓蒙思想2.0』を読み終えた

    家の近くに梅の花が咲いていた。まだ寒さは残るが、春の訪れを感じた。 今日はまず行政法を勉強した。でも、あまり進まなかった。 次に、ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0』を読み終えた。合理性を取り戻すための方策として「ナッジ」が挙げられるのだが、その有効性については今のところ疑わしいところもある。(参考:No evidence for nudging after adjusting for publication bias また、「スローポリティクス」についても、具体的な制度設計にまではあまり踏み込んでおらず、これについては他の政治学などの本を読んで検討する必要を感じた。 この本では行動経済学、社会…

  • 【3月1日】AIに意識は宿るのか、など

    今日から、勉強日記のようなものをつけることにした。また3日坊主で終わりそうな気もするが、とりあえずあまりフォーマットを決めずに好きなことを書き散らす感じでやっていって、可能な限り続くようにしていきたい。 まず、刑事訴訟法についてざっくりと勉強した。大学入学から1年弱経って、やっと実定法をまともに勉強する気が出てきたわけだが、正直どうやって勉強していけば良いのかよくわかっていない。とりあえず、各実定法の外観と主要な概念とかを抑えたら、早いうちに論文問題に挑戦してみて、どういう力が求められるのかを明確化しようと思う。このままだと在学中に司法試験に合格するという目標が達成できるかすらも怪しいと思って…

  • 今読んでいる本について

    ジョセフ・ラズ『価値があるとはどのようなことか』 法哲学者として有名なジョセフ・ラズだが、その著作はあまり邦訳されておらず手が出しにくかった。それが文庫という学生でも手に入りやすい形式で邦訳されたので、買って読んでみた。 感想としては、とにかく読みづらい。 決して小難しい用語や専門知識、無意味なレトリックなどが多いわけではなく、どうやら翻訳に問題があるわけでもないようだが、ただただ難解だ。なんというか、この著者に特有の、自分の主張を裏付ける論証だけでなく、その正当性を揺るがすような議論をわざわざ自分で考え出して、それにさらに反駁しながら自分の主張の輪郭を明確にしていくというスタイルのせいで、議…

  • 法とは何か、正義についていかに考えるべきか【長尾龍一『法哲学入門』】

    長尾龍一『法哲学入門』を読んだので、興味を引いた部分についてだけ整理しておく。 法哲学入門 (講談社学術文庫)作者:長尾龍一講談社Amazon 法学と哲学の関係及び法哲学の位置付け 哲学は世界や人間の「在り方」を思索する。一方で、法学は問題をいかに解決するかという「当為」を思索する。つまり、哲学は真理を目的とし、法学は正義を目的とする。そして法哲学の任務とは、哲学によって法学を飾り立てることではなく、哲学によって法学を批判することである。存在と当為は連続しており、哲学的問題に答えを見つけられれば法学的主張に基礎づけを与えることができる、という想定に亀裂を走らせるのが法哲学だと言える。 人間性二…

  • 【東大文一】Aスメスターの講義振り返り

    どうも、じるふぇです。 今回は1年Aセメスター(秋学期)に履修した講義について振り返っていこうと思います。 正直、AセメスターはSセメスターよりもあまり頑張れませんでした。特に後半。単位を落としてしまった講義もあり、2年からはもっと気を引き締めていかないといけないなと感じています。 科学哲学 科学の方法論から、サイエンス・ウォーズ、科学的実在論論争、そして自然主義まで、科学哲学の議論を網羅的に論じてくれる講義です。 既知の内容も多くありましたが、実際の著作からの引用や科学史上の具体例が豊富で、論点の整理もわかりやすかったため、かなり興味深く受けることができました。 ただ、月曜1限ということもあ…

  • 私はどのように哲学すれば良いのか

    miei64-utokyo.hatenablog.com 基本姿勢 文献学・解釈学ではなく、哲学をする。 つまり、他の哲学者の立場の整理・要約でも、自分の立場の整理・要約でもなく、自分自身の考えを磨く。 「私自身の思想を改革することに努め、全て私自身のものである基礎の上に私自身の思想を構築する」(デカルト『方法序説』) 自分なりの問いを持つ 哲学の伝統によって確立している問いは無視して、自分が疑問に思っていることを考え抜く。 二つのルール 考え得ることは全て考える 疑い得ることは全て疑う 速断を避ける 丁寧に思索する努力を惜しむと、簡単な事柄で真理を求めるよりも、困難な事柄でまぐれ当たりを好む…

  • 私にとって哲学とはどのようなものか

    「人間が一般にどういうときにこのような問題を感じるかを論じることで、この種の存在論的問題に決着がつけられると思っているような人を見ると、殺したいほど腹が立つ。」(永井均『転校生とブラックジャック』第4章「なぜ僕は存在するのかーEのレポート」) Twitterなどのインターネットでの議論を眺めていると、「あなたがそのように考えるのは、あなたがこれこれこういう人間だからだ」、と言って相手を論駁しようとする投稿が目につく。 こういう主張を見るたびに私は(自分が言われているわけでもないのに)イラっとする。私がどんな人間であったとしても、私の主張はそれ自体として取り扱われるべきであるはずだ。主張者の人間…

  • 【読書メモ】〈帝国〉は「世界=経済」なのか?(ネグリ、ハート『〈帝国〉』)

    読んだもの アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート『〈帝国〉 :グローバル化の世界秩序とマルチチュードの可能性』 の序説部分 要点整理 グローバル化によって新たな主権形態が登場してきている。それをネグリ、ハートは〈帝国〉と呼ぶ。〈帝国〉はグローバルな交換を調整する政治的主体であり、国家的かつ超国家的な組織形態からなる。それが近代的な主権と異なるのは、境界を欠くという点である。近代的主権は、自己のアイデンティティの純粋さを保全し、それとは異なるものを排除するために、領域全体を支配し、階層的な領土的境界を強いる。一方で、〈帝国〉は脱中心的、脱領土的な支配装置であり、異種混淆的なアイデンティティと柔軟…

  • 本ばかり積み上がるけれども、知識は積み上がらない

    どうも。 ブログを書くのがしんどくなったので、かなり間が空いてしまいました。というか、この文体が自分にあってない。 最近は積読ばかり増えて、お金は無くなっていくし、それなのに読書は全然進まないので、辛いです。 ということで、今読んでる本とかを適当に紹介します。 柄谷行人『世界史の構造』 哲学界のノーベル賞とかいうのをとった方の著作です。とにかく、交換様式から世界史を眺めるというアイデアがすごい。最近はマルクスの言うところの上部構造、つまり文化とかイデオロギーとかが重視されすぎているところがある気がして、そろそろそれに対する揺り戻しが来るのかなとか勝手に思っています。「正義」は人それぞれだから正…

  • 思考の技術に関するメモ書き

    1. 批判と異論の区別 批判とは既存の主張について、その事実認識や論理展開の誤りを指摘すること。一方で、異論とは既存の主張とは別の主張を上げること。 2. 具体化と抽象化 ある主張について、それを具体的な事例に当てはめてみる。あるいは抽象度を挙げてみる。 3. 限定化と一般化 ある主張について、主張の適用範囲を見定める。一般化可能性を考える。逆に過度な一般化が行われていないかをチェックし、適切な限定化を試みる。 4. 二項対立の発見とその解消 ある主張について、それがどのような二項対立をベースにしているかを考える。その上でその二項対立を乗り越える方法がないかを考えてみる。 あるいは、別の二項対…

  • 植原亮『自然主義入門』メモ

    もっと読まれるべき本 哲学は自然化される、これはもう避けようのないことだとこの本を読んでいると思えてくる そもそも「哲学」ってなんなのか 「哲学の自然化は、哲学を無用にしてしまうというより、むしろ次代の科学と哲学を準備しているというべき」 存在論的自然主義 方法論的自然主義 知識の全体論 「哲学の科学」の構想 「哲学とは何かを問うことは、裏を返せば、哲学をする人間とは何であるかを問おうとする試みでもある」 「人間の自己理解ー汝自身を知れーという古代以来の伝統的課題も、自然主義によって最もよく果たされるのではないだろうか」 自然主義について入門的なところから最新の動向まで漕ぎ着ける もちろん足り…

  • 岡本裕一朗『フランス現代思想史』メモ

    各思想家たちが「構造」概念をどのようなものとして扱ったのか また、その思想をそれまでの西洋近代思想とどのように差別化したのか 単に構造主義の新奇性、うまくいった部分だけを取り上げるのではなく、その弱点や限界までにも触れている 「思想史」とあるように、歴史的状況を踏まえた説明も多くわかりやすい 一方で各思想家の具体的理論にまでは踏み込んでいない クロード・レヴィ=ストロース、ジャック・ラカン、ロラン・バルト、ルイ・アルチュセール、ミシェル・フーコー、ジル・ドゥルーズ(+フェリックス・ガタリ)、ジャック・デリダ ソーカル事件 各思想家の理論のさらなる理解のための入門書?、あるいは個人的ブックガイド…

  • 2022年10月18日【勉強日記】

    勉強記録 DUO section13-14 スペイン語文法 雑記 どうも、じるふぇです。 19世紀フランスの詩人ランボーは、"je pense" ではなくて "on me pense" であると言ったそうです。これは当然、デカルトの "Je pense, donc je suis" を受けたものです。 これをいかに訳すかは難しい問題で私の手には負えませんが、考える主語が「私」ではないということを伝えようとしているのは確かです。 自由意志や自己決定権、あるいは自己責任論、そして能力主義に至るまで、「私」という存在による選択の連続として人生を捉えることが果たして妥当であるのか、そのことへの違和感と…

  • 2022年10月17日【勉強日記】

    勉強記録 仏検単語集4級 仏語動詞活用 『政治学の第一歩』 読書記録 植原亮『自然主義入門』 野谷啓一『科学哲学への招待』 雑記 どうも、じるふぇです。 マーシャル・マクルーハンの「テトラッド」というメディア分析の方法論によると、新しい技術の発展はかつて衰退してしまったものを回復させる働きを伴うようです。 例えば、自動車の普及によって馬車は衰退したわけですが、人間からは独立した情報処理体が運転を行うという仕組みは、自動運転という新技術によって復活すると言えるのではないか、とかが挙げられます。 これは、どの側面から物事を捉えるかでどうとでも言えてしまいそうな、厳密性の欠いた理論ではありますが、思…

  • 2022年10月16日【勉強日記】

    勉強記録 スペイン語教科書 lección2 仏検単語帳4級 DUO section10~12 『政治学の第一歩』第4章−6章 読書記録 『現代思想』9月号 岡本裕一朗『フランス現代思想』 植原亮『自然主義入門』 雑記 どうも、じるふぇです。 最近はブログの更新が滞りがちになってしまっています。講義が始まって少し忙しくなってきた上に、正直ブログに書くようなネタもなくなってきました。最初は講義内容をベースにうまく話を見つけられたらいいかなと思っていたんですが、そううまくはいかないですね。 さて、月刊『現代思想』の9月号は「メタバース」についての特集で、興味のあるテーマだったので、今まで一度も買っ…

  • 2022年10月14日【勉強日記】

    勉強記録 仏検単語帳 英語リスニング 読書記録 岡本裕一朗『フランス現代思想史』 雑記 どうも、じるふぇです。 この日は、ヘーゲル、フォイエルバッハ、マルクスという流れを知りました。 ヘーゲルの絶対精神の発展という進歩史観と、それを転倒したフォイエルバッハの唯物論の先に、マルクスの唯物史観があるみたいです。 また、ヘーゲルからマルクスへの「疎外」概念の変遷というのも興味深いです。「疎外」というのは近現代思想を理解する上でも重要な概念であると思うと、その意味がどのように変わっていっているのかをもっと知っていきたいです。 そもそも哲学史の中でのマルクスというのを私はまだよく理解していないのでどこか…

  • 2022年10月13日【勉強日記】

    勉強記録 フランス文法 仏検単語 フランス語動詞活用 Python DUO 読書記録 植原亮『自然主義入門』 野田又夫『西洋哲学史』 岡本裕一朗『フランス現代思想史』 雑記 どうも、じるふぇです。 『西洋哲学史』を読んでいますが、内容がとても濃密なためか、読み進むのがとても遅くなってしまっています。哲学専攻の人とかはこれぐらいの内容は全て頭に入っているのでしょうか。 哲学史は複数の本を読むのが良いと聞きますが、一冊読むだけでかなり大変ですね。 また、フランス語についても、単語と文法は少しづつ定着してきましたが、動詞の活用がまだパッとは出てきません。特に、半過去や単純未来といった現在形以外の時制…

  • 2022年10月12日【勉強日記】

    勉強記録 フランス語 英語 読書記録 植原亮『自然主義入門』 雑記 どうも、じるふぇです。 今日は一限から五限まで講義が詰まっていて大変でした。特に英語一列の講義でディスカッションを求められたのが、スピーキング弱者の私には辛かった(泣)。 というか、FLOWはレベルを選択制にして試験を解く能力と実践的な英語力の乖離に配慮しているのに、筆記試験の点数でレベル分けする英語一列でディスカッションやプレゼンをさせるのはおかしいでしょ。東京大学は英語一列のFLOW化を阻止しろ。 まあそれは置いておいて、最近は分析哲学に興味が傾いています。『自然主義入門』を読んでいて、道徳哲学や言語哲学も面白そうだなと感…

  • 2022年10月11日【勉強日記】

    勉強記録 スペイン語 雑記 どうも、じるふぇです。 三連休で少し勉強から離れてしまったこともあって、今日もあまり成果がありません。 スペイン語やフランス語、フランス思想やマクロ・ヒストリー、そして比較政治学まで、個人的に興味のある講義がこのセメスターは多いんで、うまく勉強習慣や読書習慣をつけて、一つ一つの講義を身につけていきたいです。 ということで非常に短いですが、今回はこれで終わりです。

  • 普遍道徳文法という仮説があるらしい【勉強日記】

    勉強記録 『政治学の第一歩』 仏検単語帳 スペイン語文法 読書記録 小熊英二『論文の書き方』 植原亮『自然主義入門』 ※2022年10月9日及び10日 雑記 どうも、じるふぇです。昨日は更新をサボってしまいました。 その間に『自然主義入門』を読み進めていました。この本の前半では主に「道徳」について様々な見解を説明しています。 自然主義というのは、哲学と科学の境界線をなくして「心」や「精神」などの今まで哲学的に取り扱われていた概念を自然現象の一部として捉え直そうとする試みです。 自然主義によるこのような「自然化」の対象として、道徳というものを筆者は最初に取り上げています。この時、論者によって意見…

  • 2022年10月8日【勉強日記】

    勉強記録 仏検単語帳 『政治学の第一歩』 読書記録 岡本祐一朗『フランス現代思想史』 野田又夫『西洋哲学史』 山本芳久『アリストテレス ニコマコス倫理学』 小熊英二『論文の書き方』 雑記 どうも、じるふぇです。 今日は植原亮の『自然主義入門』という本を買いました(他にも何冊か買った)。 先日読んだ野家啓一『科学哲学への招待』で、クワインの「知識の全体論」という考え方が説明されていました。そこでは科学と哲学は地続きであり、明確な境界があるわけではないということが主張されており、興味深く感じたので似た立場にあるであろう本書を読むことにしました。 「自然主義」というのは、哲学と科学の境界線をなくし、…

  • 2022年10月7日【勉強日記】

    勉強記録 『政治学の第一歩』 仏検単語帳 英語リスニング スペイン語文法 Python 読書記録 山本芳久『アリストテレス ニコマコス倫理学』 野田又夫『西洋哲学史』 雑記 どうも、じるふぇです。 今日で大学の1週目が終わりました。一通り、講義を受けましたが、概ね自分の関心にあった講義だったのでよかったです。 特に、20世紀のフランスの思想について扱う記号論や、マクロヒストリーについて扱う政治経済学などは今後の講義がどのように展開するのか楽しみです。 ということで少し短いですが、今回は以上です。

  • 2022年10月6日【勉強日記】

    勉強記録 Python 仏検単語4級1~293 『政治学の第一歩』 読書記録 スピノザ『エチカ』 山本芳久『世界は善に満ちているートマス・アクィナス哲学講義』 雑記 どうも、じるふぇです。少し投稿が遅れてしまいました。 この日は『世界は善に満ちている』というトマス・アクィナスの感情論に関する本を読み終えました。結局、最後は自分の中だけではなく世界にも目を向けつつ、その世界との関わりの中で自分を捉えるという方向性で終わっていました。 自分の心が何にどう反応しているのかというのを観察する、というのはこの本に限らず現代の多くの哲学関係の本などで取り上げられることなのかなという気がします。 やはり、「…

  • 2022年10月5日【勉強日記】

    勉強記録 仏検単語5級 フランス語動詞活用 スペイン語文法 英語リスニング 『教養英語読本』Session13 読書記録 山本芳久『世界は善に満ちているートマス・アクィナス哲学講義』 雑記 どうも、じるふぇです。 今日は講義が始まってから3日目になります。とは言っても、最初の1週間はオンラインで、ガイダンス的な講義も多いんで、まだ本格的に始まった感じはしません。 それで、これは受講者少ないだろうと思っていた講義が意外と人気だったり、これはそこそこ受講者がいるだろうと思っていた講義が意外と少人数だったりして驚きを感じています。 果たして受講者が10人程度しかいない講義を取るべきなのか。受講者が多…

  • 2022年10月4日【勉強日記】

    勉強記録 英語リスニング 『教養英語読本2』Session13 フランス語単語205~306 フランス語文法 スペイン語発音 読書記録 山本芳久『世界は善に満ちているートマス・アクィナス哲学講義』 雑記 どうも、じるふぇです。 今日はアリストテレスの倫理学について少し学びました。倫理学というと、「〜しなければならない」といった義務を中心としたものを思い浮かべますが、アリストテレスの倫理学はそのようなものではなくて、幸福を追求するためのものみたいです。 個人的には、アリストテレスが「目的」や「本質」という概念を新たに生み出したというのが気になりました。 私たちが普段当たり前のように使っている概念…

  • 2022年10月3日【勉強日記】

    勉強記録 英語リスニング 仏単語4級1~270 『フランス基本単語の覚え方』 フランス語文法 フラ語読解B1-05 スペイン語文法 『政治学の第一歩』 読書記録 山本芳久『世界は善に満ちているートマス・アクィナス哲学講義』 雑記 どうも、じるふぇです。 今日から大学の講義が始まりました。 最初の講義ということもあり、まだ講義に対するモチベーションは高いわけですが、それをいかにして今期の後半まで維持し続けるかが問題です。 春のセメスターでは途中気の緩みがありましたし、期末対策やレポート課題のために一部の講義の最後の方の出席を諦めたりもしてしまいました。 あと、司法試験に向けた勉強を生活の中にどう…

  • 2022年10月2日【勉強日記】

    勉強記録 仏単語4級205~270 『フランス基本単語の覚え方』 読書記録 山本芳久『世界は善に満ちているートマス・アクィナス哲学講義』 雑記 どうも、じるふぇです。 とうとう明日から大学の講義が始まります。とは言っても1週目はオンラインなのでキャンパスまで行く必要はありません。 2ヶ月も講義がなかったせいか少し緊張しますね。今期は春以上に真剣に講義に取り組みたいと思っています。 それで今、哲学の講義の教科書に指定されている『世界は善に満ちている』というトマス・アクィナスの感情論に関する本を読んでいます。トマスの議論はとても論理的で、うまく人間の感情を整理できているなあとは思います。 でも感情…

  • 2022年10月1日【勉強日記】

    勉強記録 『フランス基本単語の覚え方』 仏単語4級1~204 フラ語動詞活用暗記 スペイン語文法 DUOセクション1~7 読書記録 野家啓一『科学哲学への招待』 山本芳久『世界は善に満ちているートマス・アクィナス哲学講義』 雑感 どうも、じるふぇです。 大学で科学哲学の講義をとったこともあって、『科学哲学への招待』の科学哲学の章をもう一度読み直しました(この本は科学史・科学哲学・科学社会学の3つの章に分かれている)。 前回読んだ時はさらっと読み流してしまった、クワインの「知識の全体論」という考え方が今回は気になりました。まだ学問に哲学の居場所はあるのかな。 ある人は「自然主義」が将来の哲学の基…

  • 夏休み(8月〜9月)に読んだ本を列挙してみる

    東大の夏休みは大体8月から9月までの2ヶ月間あります。ということで、今回はその期間に読んだ本を、記録の意味も込めて列挙していきます。 夏休み中(8月〜9月)に(最後まで)読んだ本(概ね読んだ順) 『科学哲学への招待』野家啓一 『暇と退屈の倫理学』國分功一郎 『英語は決まり文句が8割』中田達也 『構造と力』浅田彰 『ヨーロッパ思想入門』岩田靖夫 『FACTFUKNESS(ファクトフルネス)』ハンス=ロスリング 『実存主義とは何か』サルトル 『問いの立て方』宮野公樹 『キノの旅』時雨沢恵一 『現代思想入門』千葉雅也 『はじめてのスピノザ』國分功一郎 『疾風怒濤精神分析入門』片岡一竹 一部読んだ本(…

  • 2022年9月30日【勉強日記】

    勉強記録 英語リスニング 読書記録 片岡一竹『疾風怒濤精神分析入門』 雑記 どうも、じるふぇです。 今日はあまり勉強できませんでした。 月曜から大学の講義も始まるので、10月からはそれに合わせて勉強していきたいと思います。

  • 読書と他者、そして「汝自身を知れ」

    自分について真に知るには絶対的他者の存在を必要とする。 <他者>に依存しない形で自己を知る、そのためには自己を決して理解し得ない他者、そのような絶対的他者が必要になる。 では、本は他者になりうるのだろうか。 本という集合({本})と私という集合({私})があった時、本を読んで理解することができるのは、{本}と{私}の共通部分だけ。 ゆえに本を読むことはしばしば「思い出す」ことに喩えられるのだろう。 だとしたら本を読むことの意義とは何だろうか。 それは、{本}かつnot{私}の部分を絶対的他者とした上で、not{本}かつ{私}の部分をよりよく知ることにこそ求められるのではないだろうか。 「汝自身…

  • 2022年9月29日【勉強日記】

    勉強記録 CNN英語リスニング DUOセクション1~7 『フランス基本単語の覚え方』 仏語単語5級、4級1~148 仏語文法 西語文法 読書記録 片岡一竹『疾風怒濤精神分析入門』 雑記 今読んでいる『疾風怒濤精神分析入門』の著者である片岡一竹さんは現在20代で、なんと22歳の時にこの本を執筆したみたいです。今の私と3歳しか違わないのに、ここまで体系的でわかりやすい説明を書けるということに驚きを感じます。新進気鋭という言葉がまさに当てはまりますね。 彼についてインターネットで調べてみると、大学一年生の時に書いたレポートが論文として学術誌に掲載されたという話も出てきてこれもまたすごいことです。 同…

  • 2022年9月28日【勉強日記】

    勉強記録 仏語単語4級108~148 『フランス基本単語の覚え方』 DUOセクション1~5 西語文法1~7 読書記録 國分功一郎『はじめてのスピノザ』 千葉雅也『現代思想入門』 橋爪大三郎『はじめての構造主義』 加賀野井秀一『20世紀言語学入門』 雑記 どうも、じるふぇです。 『はじめての構造主義』は高校生の時に一度読んだ本です。その時は、構造主義という考え方の持つインパクトに打ち震えていた頃で、我々が普段当たり前に考えている言動が、実は社会的な制度によって規定されているものであるということを非常に画期的な考え方のように感じていました。 そして当時の私はこの本を読んで、レヴィ・ストロースの、言…

  • 2022年9月27日【勉強日記】

    勉強記録 英語リスニングCNN20分ほど DUOセクション1~4 仏検単語4級1~107 仏語文章音読B1-1~4 西語文法 読書記録 千葉雅也『現代思想入門』 國分功一郎『はじめてのスピノザ』 雑記 どうも、じるふぇです。 『現代思想入門』を読み返していて、ドゥルーズの事物を「出来事」として捉える考え方は、スピノザの事物の本質を「力」とみる考え方と少し似ているなと感じました。 また、あらかじめ絶対的に正しいものが決まっているわけではない。だからこそ、個々の事象の具体性に向き合い、その場その場で正しい在り方を判断していく必要がある。この考え方は、アリストテレスにおける「中庸」の思想に近いものが…

  • 宮野公樹『問いの立て方』を読みました

    どうも、じるふぇです。 今回は、宮野公樹『問いの立て方』という本を読んだので、その感想とかを書いていきたいと思います。 この本は、「問い」を問うということ、その思考の過程の大枠を示すような本です。「問い」というものについて、その内実ではなくて、在り方や形式を考察した本とも言えるでしょう。 あらゆる「問い」について、その存在根拠という根本部分まで掘り下げて考えていく、そのようにして、「いい問い」を得る、その一連の過程を平易な言葉で書いています。 特に、人が問いを持つのではなく、問いの中に人が生きるという考え方は、問いと人の関係を転倒させるもので、とても興味深く感じました。 そもそも、「問い」があ…

  • 2022年9月26日【勉強日記】

    勉強記録 仏単語5級、4級1〜72 フランス語読解B1-04 読書記録 國分功一郎『はじめてのスピノザ』 雑記 どうも、じるふぇです。 基礎的な単語すらも怪しい状態でかなり背伸びして始めた、フランス語B1レベルの文章読解ですが、意外と読めているなって感じです。もちろん、単語はわからないものが多いんですが、文章構造は割と掴めています。やっぱり、英語と文法が大きく変わらないのが大きいですね。 高校時代に『英文解釈教室』で学んだ「直読直解」の精神がフランス語にまで応用できていると思うと、受験勉強も無駄ではなかったかな。 そして、やっぱりスピノザは難しい。その哲学史的な意義はどこにあるのか、いわゆる現…

  • 2022年9月25日【勉強日記】

    勉強記録 フランス語読解B1-03 フランス語単語4級1~72 知られざる英語の「素顔」S8 DUO セクション1~3 読書記録 野田又夫『西洋哲学史』 斎藤哲也『試験に出る哲学』 雑記 どうも、じるふぇです。今日は、哲学史について主に勉強しました。現代思想を中心に哲学を見渡している現状ですが、古代哲学や近代哲学についてももう少し詳しくなりたいなと思うところです。 今思えば、私が一番最初に読んだ哲学に関する本は『試験に出る哲学』でした。ちょうど高校に入学したての時だったはずです。新書を読んで感想を書く課題のために本屋に行ったら出会いました。 センター試験を題材に西洋哲学史の概要を説明する本書は…

  • 2022年9月24日【勉強日記】

    勉強 フランス語読解B1-02 仏単語4級1~22 DUO例文1~9 知られざる英語の「素顔」、S4~S7 読書 『問いの立て方』(宮野公樹) 『キノの旅』(時雨沢恵一) 雑記 どうも、じるふぇです。 今日から勉強記録(+読書記録)をつけることにしました。自分の勉強内容を記録・公開することで、サボり癖とかを無くしていきたいっていう魂胆です。 以下、今日の勉強内容+αについて少し書きます。 フランス語は、基礎的な単語力が足りないこともあって読解にかなり手こずりました。辞書片手に文章と格闘する日々が続きそう。 趣味程度に勉強している英語ですが、『知られざる英語の「素顔」』という本が想像以上に面白く…

  • 雑記#4

    どうも、じるふぇです。 そろそろ大学の夏休みが明けて講義が始まりますが、まだ全然心の準備ができていません。 しかし、秋学期は現代思想、記号論、精神分析学が同時に開講されるという、構造主義、ポスト構造主義のバーゲンセール(?)みたいになっているので、楽しみでもあります(私は現代思想と記号論を取ろうかなと考えている)。 特に現代思想の講義は、いわゆるポスト構造主義(デリダやドゥルーズ)だけではなく、その先の思想(メイヤスーとか、思弁的実在論とか)まで扱うみたいで、とても面白そうです。 話は大きく変わりますが、今日Twitterを見ていたら、アニメと人種に関する問題が話題になっていました。人種問題は…

  • 本を購入した日

    どうも、じるふぇです。 今日は本屋に行ってきました。気分が落ち込んでいたんですが、本を買ったことで少し回復しました。東京に住んでいると、大きな本屋で気になった本のほとんどが購入できるのは良いですね。 買った本を箇条書きにします。 野田又夫『西洋哲学史』 國分功一郎『初めてのスピノザ』 マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』 竹岡一竹『疾風怒濤精神分析入門』 山崎竜成『知られざる英語の「素顔」』 モーリス・ジャケ他『フランス語単語トレーニング』 まず、『西洋哲学史』は単純に哲学史を勉強したいから買ったものです。哲学史と言っても、関心があるのは概ね近代以降の西洋哲学なので、ルネサンスを出…

  • 【東大文一】Aセメはどの講義を取ろうかな

    どうも、じるふぇです。 今日、東大前期教養課程Aセメスターのシラバスが公開されました。このシラバスをもとに今期はどの講義を履修するかを考えていくことになります。 ということで、今回は自分が特に注目している講義について書いていこうと思います。 哲学Ⅱ まず個人的な目玉講義は、國分功一郎先生が担当する哲学Ⅱという講義です。國分功一郎氏は17世紀の哲学や現代フランス思想について哲学研究を行なっている哲学者(哲学研究者)で、東大を代表する教授の一人とも言える人です。代表作『暇と退屈の倫理学』は哲学書でありながら非常に読みやすくて面白く、ベストセラーになっています。 この哲学Ⅱは、國分先生が自身の専門で…

  • 雑記#3

    どうも、じるふぇです。 3日間ブログの更新をサボってしまいました(反省)。 その間に、ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリの『アンチ・オイディプス』という本に挑戦しました。私の好きな哲学者であるドゥルーズの代表作であるんですが、難しくて最初の方で断念しました。 幸い、ドゥルーズの思想の解説書はいくつか持っているので、それらを読んでから再挑戦したいと思います。 また、この本は精神分析に対する批判を一つのテーマとして書かれているみたいなんですが、精神分析学についてはフロイトの紹介書みたいなのを読んだきりで知識不足を感じました。 しかし、現代において精神分析学を学ぶ意義があまりわからないところもあ…

  • 「人と比べてしまう」私を乗り越えるための一案

    どうも、じるふぇです。 「人と自分を比較するな」という言葉があります。自分を人と比較することで、自分の悪いところにばかり目を向け、勝手に劣等感を抱いて、自己肯定感を下げることをやめさせる趣旨の主張です。 いわく、人と比較するのではなく、自分らしく生きることで本当の幸せを得られるということです。この裏返しとして、誰かを見下すことで得た自己肯定感は本当のものではない、そうやって作り出した幸せは偽物だ、みたいな考え方もあります。 以上のような、「比較」を問題視する主張を見かける機会は多いと思います。 今日はこのことについてもう少し考えていくつもりです。果たして、「比較」はそこまで問題のあることなのか…

  • 【東大文一】1Sセメスターの成績と各講義の振り返り

    どうも、じるふぇです。 ついに東京大学1Sセメスター(1年春学期)の成績が出ました。成績を見ながら各講義について振り返っていきます。東大の講義がどんなものかの参考になれば幸いです。 参考までに、東大の成績は優上・優・良・可・不可の5段階で表されます。 90点以上が優上,80~89点が優,65点~79点が良,50~64点が可,50点未満が不可となっています。 また、一部の科目を除いて優3割規定というのがあって、優をとれるのはその科目履修者の上位3割程度とされています。同様に優上は上位1割程度とされているみたいです。 英語一列① 優上 フランス語一列① 優上 フランス語二列 優上 情報 優上 初年…

  • 雑記#2

    どうも、じるふぇです。 今回はブログらしく(?)、思いついたことを適当に書いていきたいと思います。 まず最初のトピックは、最近Twitterで見かけた「本当に賢い人の話はわかりやすい」論争について。 正直、「賢い」の定義が曖昧すぎて反論のしようがないわけですが、まさにその「賢い」という言葉の曖昧性にあまり目が行っていない人が多いのかなと感じてしまいます。 勉強した内容を早くあるいは深く理解できる能力と、それを人にわかりやすく伝えられる能力って全く別のものであって、これらが共に「賢い」という言葉でまとめられてしまって、同種のものとして語られているのには言葉の力を感じさせられますね。 そもそも、「…

  • 岩田靖夫『ヨーロッパ思想入門』を読みました

    どうも、じるふぇです。 岩田靖夫の『ヨーロッパ思想入門』という新書を読んでいたんですが、これがなかなか面白かったんで、それについて書こうと思います。 『ヨーロッパ思想入門』は、ヨーロッパ思想の源流として、ギリシア思想やヘブライの信仰に焦点を当てて、それについて筆者なりの視点で解説していく本です。 近代的な考え方の基盤となっている西洋思想は、あくまでもヨーロッパという特定の地域における思想であって、だからこそルーツであるギリシアの思想やヘブライの信仰を知ることは不可欠である。という視点は高校の倫理とかでももう少し強調されていたら、倫理の授業も真面目に受けようという気にもなるのでは、とか考えました…

  • 【合格体験記#2】東大入試2022を今更振り返る 後編

    どうも、じるふぇです。 今日は前回の続きとして、私が受けた2022年東大入試の2日目について書いていきます。 前編 miei64-utokyo.hatenablog.com 2日目朝 社会 英語 最終結果 2日目朝 2日目は得意な社会と英語です。前日の手応えも良かったので、朝はかなり落ち着いており、世界史や地理の過去問をもう一度見直して重要論点を復習していました。試験会場(私は文系なので駒場キャンパス)までの道も二日目なので特に迷うことなく、何事もなく到着してそのまま試験が始まりました。 社会 私は世界史と地理を選択していました。この2科目は科目間のつながりが多いため、勉強しやすい組み合わせだ…

  • 浅田彰『構造と力』を読みました〜跳躍から舞踏へ〜

    どうも、じるふぇです。 浅田彰の『構造と力』という本を読みました。この本は、現代思想を学ぶ上では必読と言えるぐらいの名著とされています。 詳しい内容に入る前に、個人的な感想としてまず、これを読んである程度の意味を理解できるぐらいには自分が成長しているということに驚きました。とはいっても、半分ぐらいしか理解はできていないんですけど。 高校生の時の自分が読んでもおそらく2割もわからなかったんじゃないかと思います。大学入学後に、『現代思想入門』や『フランス現代思想史』、『暇と退屈の倫理学』あたりを読んだことが活きましたね。でも高校時代の読書経験のおかげで理解が進んだ部分もかなりあって、特にレヴィ・ス…

  • 雑記#1

    どうも、じるふぇです。 意気揚々と始めたブログですか、早くも数日間投稿しない日が続いてしまいました(と言っても4日間ぐらい)。 夏休みということもありどうもやる気が出なくて、ネットサーフィンをしたりゲームをしたり漫画読んだりしていたら、ブログに書くことも特になくなってしまいました(反省)。 今日中に今読んでいる『構造と力』(浅田彰)を読み終えて、それについて書こうと思います。 余談(「である」調です) 先日Twitterを見ていたら「受験は勝ち負けだ」みたいなツイートが目に入った。 私が思うに、正確には定員以内の順位に入れたら選ばれ、そうじゃなかったら選ばれないというだけ。つまり、選ばれること…

  • 【合格体験記#1】東大入試2022を今更振り返るー前編

    どうも、じるふぇです。 今日は、私が受けた2022年の東京大学入学試験の様子を振り返ってみようと思います。私は偏差値60後半の地方公立高校から東大に合格しました。なので、同じく情報の少ない地方から受ける受験生の参考になれば幸いです。 私は地方に住んでいたので、入試前日に電車で東京に向かいました。東京に来るのは初めてではなかったのですが、それでも人の多さには面を食らいました。電車では英語の文法問題集を解いていた気がします。あとは、Twitterで東大入試に向けて準備する人のつぶやきを見て、緊張感を共有していました。 確か、入試前日にロシアによるウクライナ侵攻が勃発して、そのことに気を取られていた…

  • 大学で勉強したい分野について整理してみる

    どうも、じるふぇです。 大学に入学してから色々興味のあることが増えて、勉強すべき分野が自分の中でうまく定まらないというのが最近の悩みです。 もちろん、司法試験合格を目指しているので、法律の勉強を最優先でしなければならないのはわかっているんですけど、他にも勉強したい分野がたくさんあって困っています。 具体的には、今挙げた法律の他に、英語、フランス語、世界史や国際関係、哲学や思想、それに加えて統計とかプログラミングにも興味があります。あと、高校時代に地理や地学を選択していたので、それに近い分野も少し勉強してみたいなとも思っています。 そこで、自分の思考を整理する意味でも、各分野についてなぜ学びたい…

  • 映画『耳をすませば』をどう解釈すれば良いのかについて考えてみる

    どうも、まだ1ヶ月以上夏休みが残っていることに大学生の特権を感じる、じるふぇです。 先日、金曜ロードショーで『耳をすませば』という映画を見ました。中学生が恋愛する姿とか何かに打ち込む姿とかを描いた作品なのですが、個人的に考え始めたら、この映画をどう解釈すれば良いのかわからなくなってきてしまいました。なので、思考が固まっていないところも多いんですけど、自分の考えの整理ということで、自分なりの解釈を書き連ねてみたいと思います。 まず、この映画についてある人は次のように解釈していました。この作品の肝は主人公の雫とその姉の対比である。つまり、周りが与えてくれるレールに従って無難な選択をしてきた姉に対し…

  • 果たして「正義は人それぞれ」なのか〜形式的相対主義に対する懐疑〜

    どうも、じるふぇです。 今日は「正義」について語ろうと思います。正直、私みたいな半端者がそんな大層なことを書いていいのかとも思ったんですけど、Twitterで気になる投稿を見たのでちょっと背伸びしてやってみようと思います。 その投稿は、「正義を人に押し付けるな。自分の正義はあくまでも自分の中の正義に過ぎず、他の人に強制するものではない。正義を振りかざして人を攻撃するな。自分の正義には自分だけ従っていろ。」みたいな内容でした。(詳細に記憶しているわけではないから、多分だいぶ違うけど許してください)(そもそもTwitterでの主張に対してブログで批判するっていうこと自体、すごく卑怯なことですが…)…

  • 『英語は決まり文句が8割』を読みました

    どうも、じるふぇです。 今日は、『英語は決まり文句が8割–––今日から役立つ「定型表現」学習法』(Amazon)という、中田達也さんの書いた新書を読みました。この本は英語の「定型表現」に着目して、効率的な英語学習を行おうという趣旨の本です。定型表現というのは、いわゆるイディオムやコロケーション、句動詞、構文などをまとめて言う言葉です。 確かに、単語だけを覚えていても、連語になると意味が取りづらくなったり、いざ使おうとしたときに言葉がつながらなかったりする経験は私にもあるので、定型表現として丸ごと覚えてしまうというのは、かなり効果的だと思います。 この本が画期的なのは、実際にインターネットなどを…

  • 学歴主義と経験主義の対立について(東大のTwitterタイムラインでもちょこっと見かけた)

    どうも、夏が佳境を迎えきっても未だに東大に入学した実感があまりない、文一生のじるふぇです。 3回目にして早くもネタ切れの危機を迎えそうです。 今日Twitterを見ていたら、「学歴主義から経験主義へ」とテレビで主張した人に対する批判や反論で盛り上がっていました。いわく、学力よりも経験の方が家庭間格差をより顕著に反映してしまうのだとか。これについてはマイケル・サンデルのThe Tyranny of Merit(『実力も運のうち 能力主義は正義か』)っていう本にも詳しく書かれていますね。アメリカの大学では経験を重視した選抜方法を広くおこなったため、経験を金で買える富裕層が圧倒的に有利になって、格差…

  • ブログを始めたきっかけについて

    どうも、じるふぇです。 今日はなんでブログを始めたのかについてもう少し書いてみます。と言っても特に感動的なきっかけとかがあるわけではなく、他の人のブログとかみてなんとなくやってみようと思っただけなんですが。まあ、それだけだとつまらないので色々自分なりにこじつけていこうと思います。こじつけは法律運用の基本です(?)。 まず、私はリアルであまり友人がいないという点がありますね。なのでその日思ったことや経験したことを人に話す機会があまりなくて、ブログがその代わりになるかなと思った次第です。 あと、Twitterもやってるんですけど、私はあんまりSNSが向いてないみたいで、当たり障りのないことをぼーっ…

  • ブログ始めてみました

    どうも、じるふぇです。 毎日の勉強内容とか、日頃思っていることとかを書きたいなとうっすら思ってブログを始めてみました。最初は探り探りやっていくので、言葉遣いとか安定しないかもれません。 偏差値60後半の地方公立高校から東京大学文科一類に進学後、司法試験予備試験に向けて勉強をするふりをしながら、TwitterやYoutubeを見たり歴史や哲学の本を読んだりして、だらだら日々を過ごしています。 今セメスターは、法学や政治学のオンデマンド講義を溜め込みながら(結局最後まで7割くらい未視聴)、近代史や環境問題の講義を聞いて世界について考えていました(?)。でも法も政治も試験はうまくいったので結果オーラ…

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