復活祭の卵の形のチョコレート割れば生まれぬ今日の私が香川ヒサ『ヤマト・アライバル』 香川ヒサの第八歌集『ヤマト・アライバル』(2015年)に収められた一首です。 「復活祭の卵の形のチョコレート」とは、イースターエッグの形をしたチョコレートの
日本の伝統詩型である「短歌」。五七五七七の三十一音からなるこの詩型は実に魅力にあふれています。 短歌のある日々は実に豊かで、その魅力を広く発信したいです!
問題 - Question 2024年4月5日から2024年11月24日まで開催されている「パワーワード展」は、青松輝、伊藤紺、上坂あゆ美、岡野大嗣、岡本真帆、木下龍也の6名の歌人が参加しているが、どこの山をテーマにした展示? A. 立山
水飲めばみづのうちよりひと生れてわれとなりにき 水消えにけり川野芽生『Lilith』 川野芽生の第一歌集『Lilith』(2020年)に収められた一首です。 人の体の約60%は水分でできているといわれています。人体と水は親和性が高く、切って
かなしみが或る臨界を過ぎしときひとは笑ふといふ真実は川本浩美『起伏と遠景』 川本浩美の第一歌集『起伏と遠景』(2013年)に収められた一首です。 「かなしみ」を漢字で書くと、悲しみ、哀しみ、愛しみなどさまざまありますが、ここでは特定の漢字を
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】のやうなる白きサンダルに足は翼であればをさめつ〉 (川野芽生) A. 鳥籠 B. 楽園 C. 瑞雲 D. 洞穴 答えを表示する 解答 - Answer A
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈にはか雨そそぐ路傍に傘ささず立ちゐしひとは【 ① 】ならむ〉 (川本浩美) A. オプティミスト B. ペシミスト C. ニヒリスト D. マゾヒスト 答えを表示する
人よりも傘はもろきをきりぎりに気流みだるる空くうに差し出づ川野芽生『Lilith』 川野芽生の第一歌集『Lilith』(2020年)に収められた一首です。 雨が降れば人は傘を差す、その光景は見慣れたものであり、日常生活において、その行為を深
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】となりて待つにあらねど冬を越す手袋に淡きみどりを選ぶ〉 (雨宮雅子) A. 木 B. 絵 C. 火 D. 手 答えを表示する 解答 - Answer A.
われら明日はなに見るならむひたひたと「時」の渚を波打ちつづく雨宮雅子『昼顔の譜』 雨宮雅子の第八歌集『昼顔の譜』(2002年)に収められた一首です。 一般的な時間の捉え方では、昨日、今日、明日というふうに時間が流れていくわけですが、明日何が
窓の外には観覧車まわってもまわってもまた来るのがおれだ虫武一俊『羽虫群』 虫武一俊の第一歌集『羽虫群』(2016年)に収められた一首です。 建物の中から、窓越しに外を眺めている場面でしょうか。視界には、観覧車が回る様子が映っています。 通常
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】言い続け死ぬのならどのひとつとて受け売りじゃなく〉 (谷村はるか) A. 格好いいこと B. 恥ずかしいこと C. 騒がしいこと D. 役立たないこと 答え
満月が「たとえ一分一秒も他人ひとのためには使うな」と言う谷村はるか『ドームの骨の隙間の空に』 谷村はるかの第一歌集『ドームの骨の隙間の空に』(2009年)に収められた一首です。 満月の輝く夜、見るともなく満月を見ていると、まるで満月が語りか
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】のように翳したあのひとが使わなかったガムシロップを〉 (鈴木美紀子) A. 指揮棒 B. 小国旗 C. 水晶 D. 白魚 答えを表示する 解答 - Answ
約束をしないつもりで生きてきたでもあの人とは約束したい九螺ささら『ゆめのほとり鳥』 九螺くらささらの第一歌集『日ゆめのほとり鳥』(2018年)に収められた一首です。 「約束」をするとは、あらかじめ互いに取り決め、将来それを変えないことを誓う
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復活祭の卵の形のチョコレート割れば生まれぬ今日の私が香川ヒサ『ヤマト・アライバル』 香川ヒサの第八歌集『ヤマト・アライバル』(2015年)に収められた一首です。 「復活祭の卵の形のチョコレート」とは、イースターエッグの形をしたチョコレートの
復活祭の卵の形のチョコレート割れば生まれぬ今日の私が香川ヒサ『ヤマト・アライバル』 香川ヒサの第八歌集『ヤマト・アライバル』(2015年)に収められた一首です。 「復活祭の卵の形のチョコレート」とは、イースターエッグの形をしたチョコレートの
緑より朱あけへと実りゆく柿のおもてに錆のいろは浮きそむ大辻隆弘『汀暮抄』 大辻隆弘の第七歌集『汀暮抄』(2012年)に収められた一首です。 柿の実が緑色からきれいな朱色へと移行していく長い時間経過を詠っています。 主体は、柿の実の色の移り変
ポータブル将棋で昼を賭けながら土曜出社に慣れていきなよ小俵鱚太『レテ/移動祝祭日』 小俵鱚太の第一歌集『レテ/移動祝祭日』(2024年)に収められた一首です。 最近はスマホでも将棋ゲームができるため、外で実際の将棋盤を囲むという機会は、以前
耳朶みみたぶをさわられているただじっとこの子が眠るまでの生いけ贄にえ山添聖子・山添葵・山添聡介『じゃんけんできめる』 山添聖子・山添葵・山添聡介の第一歌集『じゃんけんできめる』(2022年)に収められた一首です。 母と2人の子の合わせて3人
夕雲のひびき寄るとき垂直にして一切の窓は耐えをり小池光『バルサの翼』 小池光の第一歌集『バルサの翼』(1978年)に収められた一首です。 何かただならぬ予感を湛えているように感じます。 まず朝の雲ではなく夕雲という時点で、何かしら退廃や凋落
かがやける花、花、花、野、黄金の家への道は無数にひとつ早坂類『黄金の虎ゴールデン・タイガー』 早坂類の歌集『黄金の虎ゴールデン・タイガー』(2009年)に収められた一首です。 「黄金の家」を文字通り受け取れば、金色に輝く高価な家のようなイメ
先輩の家で麻雀した朝のだるい四人はロの字にねむる小俵鱚太『レテ/移動祝祭日』 小俵鱚太の第一歌集『レテ/移動祝祭日』(2024年)に収められた一首です。 昔は麻雀と聞くとどちらかというと薄暗いイメージをもっていましたが、2018年7月からは
人あまた乗り合ふ夕べのエレヴェーター桝目の中の鬱の字ほどに香川ヒサ『テクネー』 (『香川ヒサ作品集』より) 香川ヒサの第一歌集『テクネー』(1990年)に収められた一首です。 エレベーターの箱の内部は限られた空間であるため、積載可能重量や可
エレベーターの人数が奇数になって空に向かっていく晴れた日の朝フラワーしげる『ビットとデシベル』 フラワーしげるの第一歌集『ビットとデシベル』(2015年)に収められた一首です。 何気ない日常の場面を切り取った歌ですが、何となく不思議な感じの
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】してわずかに世界とずれている奥歯で貝の砂を噛みたり〉 (駒田晶子) A. くしゃみ B. あくび C. げっぷ D. からぜき 答えを表示する 解答 - A
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】してわずかに世界とずれている奥歯で貝の砂を噛みたり〉 (駒田晶子) A. くしゃみ B. あくび C. げっぷ D. からぜき 答えを表示する 解答 - A
ひとりなり。一夏の読点として階段にひいやりと座れば駒田晶子『銀河の水』 駒田晶子の第一歌集『銀河の水』(2008年)に収められた一首です。 「ひとり」を最も感じるときは、どんなときでしょうか。 掲出歌は初句でいきなり「ひとりなり。」と句点で
きみをなす無数の問いに眼をこらす素足にたまごのからふみしめて柳澤美晴『一匙の海』 柳澤美晴の第一歌集『一匙の海』(2011年)に収められた一首です。 「きみをなす無数の問いに眼をこらす」とは、中々意味が取りづらいところはありますが、「きみ」
ほのぐらき水族館に浮かびゐる無数の貌のなかのわが貌小島ゆかり『憂春』 小島ゆかりの第七歌集『憂春』(2005年)に収められた一首です。 普段生活している中で、自分の顔を見つめる時間は一体どれくらいあるでしょうか。 朝起きて洗面台の鏡で見る、
海上にかろき頭痛を運びつつ無数の波の襞を見下ろす大辻隆弘『汀暮抄』 大辻隆弘の第七歌集『汀暮抄』(2012年)に収められた一首です。 船に乗っている場面でしょうか。 かすかに頭痛がするのは、船に乗っているからでしょうか、それとも船とは直接関
ちょっと良いポン酢を買えば良い帰路で春の宵など俯瞰しながら小俵鱚太『レテ/移動祝祭日』 小俵鱚太の第一歌集『レテ/移動祝祭日』(2024年)に収められた一首です。 季節は春。休みの日に外出した帰りでしょうか、それとも仕事帰りでしょうか。 陽
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈ほそながい【 ① 】だと渡されるわずかに湿る線香花火〉 (小俵鱚太) A. 栞紐 B. 常備薬 C. 熱帯魚 D. 未来予想図 答えを表示する 解答 - Answer
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】のご褒美としていいだらう大人は毎日電車に乗れる〉 (山木礼子) A. 昇進 B. 深考 C. 早起き D. 長生き 答えを表示する 解答 - Answer
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈いつせいに【 ① 】ひらかれて風ふく朝の野をおもひたり〉 (大辻隆弘) A. 解答用紙 B. 回転扉 C. 千羽折鶴 D. 白色織布 答えを表示する 解答 - Ans
散らかしたまま書いている人生に誤字も脱字もそのままにある小川佳世子『水が見ていた』 小川佳世子の第一歌集『水が見ていた』(2007年)に収められた一首です。 日記でしょうか、それとも依頼を受けた原稿の下書きなどでしょうか。 「散らかしたまま
迷いたるわれの耳へと風の吹く正しいことを選ぶのではない江戸雪『駒鳥ロビン』 江戸雪の第四歌集『駒鳥ロビン』(2009年)に収められた一首です。 生きているとさまざまな悩みや迷いがあります。 その度にすっと答えが出ればいいのですが、簡単には解
あてもなく歩く二人に観覧車 一度も乗らなかった観覧車岡本真帆『水上バス浅草行き』 岡本真帆の第一歌集『水上バス浅草行き』(2022年)に収められた一首です。 遊園地でしょうか、あるいは大きな観覧車があるハイウェイオアシスや、街中の人気スポッ
頂上で乗って頂上で降りるならいいよふたりきりの観覧車鈴木晴香『心がめあて』 鈴木晴香の第二歌集『心がめあて』(2021年)に収められた一首です。 通常、観覧車は一番低い位置に乗り場が設けられており、そこから乗って、またその一番低い位置で降り
長生きができたらいいな ひまわりの黄は漆黒しつこくにあんがい似てるね早坂類『風の吹く日にベランダにいる』 早坂類の第一歌集『風の吹く日にベランダにいる』(1993年)に収められた一首です。 人は何歳くらい生きれば「長生き」といえるのでしょう
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈座っても立っても春で【 ① 】のような卵焼き巻く〉 (江戸雪) A. 大男の手首 B. 赤鬼の眉毛 C. 怪物の踝くるぶし D. 妖怪の喉のみど 答えを表示する 解答
観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日ひとひ我には一生ひとよ栗木京子『水惑星』 栗木京子の第一歌集『水惑星』(1984年)に収められた一首です。 観覧車と恋といえば、この一首といってもいいほどの代表歌です。 まず主体の位置を確認しておきたいと思
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈プリントの花柄模様にうずもれて【 ① 】になりたい真昼〉 (早坂類) A. 綺麗な蝶 B. 静かな露 C. 些細な風 D. 邪悪な虫 答えを表示する 解答 - Ans
白き霧ながるる夜の草の園に自転車はほそきつばさ濡れたり高野公彦『汽水の光』 高野公彦の第一歌集『汽水の光』(1976年)に収められた一首です。 時間帯は夜、場所は公園かどこかでしょうか。公園といっても区画整備されたきれいな公園ではなく、「草
勝ち負けを決めないことも負けかもと思う あなたの下着を吊るす岡崎裕美子『わたくしが樹木であれば』 岡崎裕美子の第二歌集『わたくしが樹木であれば』(2017年)に収められた一首です。 "勝つことはいいことだ"、"負けるよりも勝ちなさい"。 そ
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈月末の終業時間のオフィスに【 ① 】のような拍手が上がる〉 (ユキノ進) A. 小雨 B. 花火 C. ノイズ D. 寝息 答えを表示する 解答 - Answer
三十分ゴルフの話ばかりして三十分減るおれの人生ユキノ進『冒険者たち』 ユキノ進の第一歌集『冒険者たち』(2018年)に収められた一首です。 人生は有限です。「三十分」を何に使うかは各人の自由ですが、その三十分が自分にとって有意義な時間なのか
おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃって生きてたらはちゃめちゃに光ってる夏の海青松輝『4』 青松輝あきらの第一歌集『4』(2023年)に収められた一首です。 "あなたはどのように生きていますか? あなたの生き方をオノマトペで30文字以内で表
チョコレートはとけるとき悲鳴あげるから警察にだってとどけていい我妻俊樹『カメラは光ることをやめて触った』 我妻俊樹の第一歌集『カメラは光ることをやめて触った』(2023年)に収められた一首です。 正直、この歌をどのように読んでいいのか、なか
チョコレートアイスを落とした跡がある頁とばして次の章まで安田茜『結晶質』 安田茜の第一歌集『結晶質』(2023年)に収められた一首です。 本を読んでいる場面でしょう。 この本は、自分の本でしょうか、それとも誰かから借りた本でしょうか、図書館
ストローをせり上がりくるコーヒーの見えざる黒きストローなれば染野太朗『初恋』 染野太朗の第三歌集『初恋』(2023年)に収められた一首です。 ストローを使って飲んでいるところから想像すると、アイスコーヒーでしょうか。 ストローは白ではなく黒
生くるとは慣れぬことがらに出会ふこと熟こなしていくこと羊雲みあぐ秋山佐和子『豊旗雲』 秋山佐和子の第八歌集『豊旗雲』(2020年)に収められた一首です。 生きるということのある定義が示された歌で、この歌では二つが並列されています。 ひとつは
もう若くないと思えど死には若き齢よわいを生きて朝鵙あさもずに遇う吉川宏志『鳥の見しもの』 吉川宏志の第七歌集『鳥の見しもの』(2016年)に収められた一首です。 人はいつまでを若いと思い、いつからを若くないと感じるのでしょうか。 掲出歌は「
ノー・ウンチ、ノー・ライフ、ああ、この先の百年をウンチせよかし、おまへ大松達知『ゆりかごのうた』 大松達知の第四歌集『ゆりかごのうた』(2014年)に収められた一首です。 「おまへ」とは自分の子どものことを指しており、この歌が収められた一連