皆々様へ、旧年中は誠に多くの方々に多大なご教導を賜りましたことに、心より御礼感謝を申し上げます。ネット空間に於きましても、現実空間に於きましても、実に多くの方々の励ましと知恵と、情報と、心的宝物を、頂きながら、私自身もこのブログを中心にして、「祈りの詩文芸」に励むことが出来ました。心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。詳細は省きますが、旧年中に私の近しい親族に不幸がありましたので、本年...
詩人、木村浩欣のブログです。東洋思想と日本文化を基盤に「祈りの詩文芸」に取り組んでいます。
日本の伝統的な、神棚とお仏壇のご供養を中心にして、古今東西の英知に学び、親しみつつ、霊性を学び、ブログで写真詩や和歌と俳句を、創作し続けています。facebookもおおいに楽しんでいます。どうぞ、楽しいご親交とご参照をよろしくお願い申し上げます。合掌・感謝・浩欣。
皆々様へ、旧年中は誠に多くの方々に多大なご教導を賜りましたことに、心より御礼感謝を申し上げます。ネット空間に於きましても、現実空間に於きましても、実に多くの方々の励ましと知恵と、情報と、心的宝物を、頂きながら、私自身もこのブログを中心にして、「祈りの詩文芸」に励むことが出来ました。心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。詳細は省きますが、旧年中に私の近しい親族に不幸がありましたので、本年...
「おーむーうーまー」おーむーうーまーおーむーうーまーりーら りーら りーらおーむーうーまー黄金のマニ宝珠が虹色に燃え上がる五鈷杵のプラズマは心の窓を開くのだがその向こう側には虚空が広がるばかりだおーむーうーまーおーむーうーまーりーら りーら りーらおーむーうーまー幼き妖女の沈黙の庭で三千年の歴史が繰り返される私はその渦為す時空の只中で死んだこともなく生きたこともない男でも女でもないただプラズマ気流...
「稲の香の千年」 寝覚して久しくなりぬ秋の夜は 明けやしぬらむ鹿ぞ鳴くなる (新古今和歌集 447 秋歌下 西行法師)和歌三首 風に揺れ稲の穂ひかる道を行く 千年の過去千年の未来 稲の香を知らぬ祖霊の無き事を いかに伝えん次の世人へ スーパーへ米買いに行く道すがら 草の色にも天道を訊く俳句七句 光も闇もまだ始まらぬ秋の朝 空の色いくつ知りたる案山子かな 秋水の来たりし場...
「里芋の甘さ」 芋洗う女に月の落ちにけり ( 言 水 )和歌三首 ちはやぶる大地母神の御心を 宿せたりしか里芋の甘さ コーヒーの湯気を見つめて聴いている ブルースの音心の底へと 龍神の御心おもう門前に 風にさやけし夜明けの虫の音俳句七句 里芋の煮えるまで呑むタバコかな 里芋を母に献じて吾も食す 里芋の甘さも新た朝の風 蓮の実の落ちたる泥に吾は眠る 蓮の実の明日をいざなう...
「カミキリ虫を見ていない」 山深く年経るわれもあるものを いづちか月のいでて行くらむ (新古今和歌集 1919 釈教歌 行基菩薩)和歌三首 たらちねの母の御霊をおろがみて 朝に祈るにぎにぎし国 早朝にキャベツ食らいて窓を見る 鳥声とよみて光にじめり 道問わば呼吸がすべてと人のいう 吾が呑む息は宇宙を知れりと俳句七句 秋日和杖もつ友の背中にも 秋天を足の裏から眺めてみる 秋暑...
「思い出せ」まだ罪を知らなかった幼童のころ私は誰だったのか思ひ出せないのだ剥奪された神話強制された忘恩それが正義だった大人たちは誰も本当のことを語らなかったテレビを見て外国語を学べそうすれば立派な搾取人になれるそれが成熟だラベルと数字が無ければ人には成れない社会だったファンタジーを歌う者は狂人と呼ばれ収容所に閉じ込められたまだ罪を知らなかった幼童のころ私は誰だったのだろうか想い出せないのだまだまだ...
「彩雲を仰ぎて」 住吉の岸の田を墾り蒔きし種 かくて刈るまで逢はぬ君かも (万葉集 1748 秋相問 水田に寄する 柿本朝臣人麻呂)和歌三首 秋風を自転車できり朝の道 実る田んぼの真ん中をゆく 明治の時江戸の時その人の顔うかがいて うつろう時の風の無常よ 人の恩報いる道を想う時 麦茶のコップの露の輝き俳句七句 秋めくやバッタの飛びし草の下 涼新た長袖をきて走る人 仲秋...
「鈴虫の声」 稲妻のわれて落ちるや山のうへ ( 丈 草 )和歌三首 不可思議や心を探す秋の空 鳥の知りたる秘密を欲して 鈴虫の声に満たされ我眠る 峨峨たる山の記憶いだきて 父の幽浄土のひかり満たしては 笑みして立ちし吾が枕元俳句七句 鈴虫の声の夜にも句をひねる 秋蝉は無尽の時を歌いけり 風のなか遊びて肥えて稲雀 何も無き世を遠くみて重陽か 黙座せば光とおして水澄めり 秋...
「UFOを探す」 天の海に雲の波立ち月の舟 星の林に漕ぎ隠る見ゆ (万葉集 1072 雑歌 天を詠む 柿本朝臣人麻呂)和歌三首 龍神の見下ろす寺の門前で 夢まぼろしの我も立ちたり ちはやぶる八幡神の御前にて 万生偕楽祈る朝風 さまよえば人それぞれの背中あり 物陰さがす残暑の街俳句七句 明日の謎とUFOさがす星月夜 秋の朝に草露に濡れた靴 走り去るさねさし相模の秋の...
「稲穂の風波」初穂の田んぼの電線に椋鳥の群れがとまっている東の空には朝日と彩雲涼やかな九月の風が稲穂の波を洗うのだ美を探して私は立っている田んぼの端で稲一粒に宿る神の光もうすぐお彼岸の収穫だもうすぐ あの黄金の稲架(はざ)が立つのだ日本人を日本人たらしめてきたいとも雄々しき頼もしさよ米によって育まれなかったDNAがこの国にあるだろうかアマテラスから賜りし我らが貴き御宝ぞ中秋の稲穂の風波よその虹色の...
「鏡の泉の開花」彫身 調息肚をゆるめゆったりと全ての息を吐き出す焦りと力みを捨てて静かに細く長く鼻から息を肚に満たしていく言葉を追わないしかしイメージは在るがままに遊ばせる二週間前の夜明けの山中のせせらぎの音水の冷たさ石ころたちの硬さ青紅葉をゆらす涼やかな風山全体の無数の木の葉たちが光合成を始めていた水瀬の音が全てに満ち渡っていたその清水のなかに吾が身を浮かべたのだ心の友と伴になんという大きな祝福...
「初秋の水瀬」 此石に秋の光陰矢の如し ( 川端 茅舎 )和歌三首 御仏に額づく朝に息を吐く 音の鏡の妙なる色へと ぬばたまの夜の彼方で泣く人の 昨日のゆくへは誰も知らない 残る蝉生きろ生きろと叫びたり 曼荼羅模様の開き廻りて俳句七句 白帝と色なき水瀬に立ち尽くす 白き水掬えずにいる素秋かな 秋始め湖畔に立ちし友の笑み 八月の水瀬に流れて再誕す 秋立つや瓶の蟻にも明日が...
「泣き続ける蝉」 野の秋へ鈴ふるように花の咲き ( 岩津 厚子 )和歌三首 幽窓の母の微笑をおろがみて 万民豊楽いのる朝焼け 秋蝉は情報弱者の耳に沁む 踊らされても夜明けは来るかと 赤とんぼ自転車の前飛びたるは 氏神様への道の朝時俳句七句 勾玉の音さやかなる素秋かな 魚屋のオヤジが睨む秋の昼 稲妻は草ぐさの夢ひらきたり 秋の園老女の瞳の奥底に 終戦忌78年泣き続ける蝉 ...
「昨日も今日も明日も」八月の蝉がけなげに鳴いている炊き立てのお米の香り淹れたてのコーヒーの湯気PCで流すブルースの響き私は安楽椅子でタバコを燻らす金色のスプレーで着色した扇風機30年前の苦闘と巨大な歓喜の記憶掠れてはいるが針金のように細く硬いこの三年間離れた友人と近づいた友人リアルとネットの友人たちと裏側で蠢く 光と影見えている人々と見えていない人々語り続ける人々と黙り続ける人々八月の蝉がけなげに...
「秋霖の耳内に香る」 物いえば唇寒し秋の風 ( 松尾 芭蕉 )和歌三首 冥界の父の祈りに守られて 吾が歌の業一線を弾く ぬばたまの秋の夜には虫の声 恋なき天地の無きを奏でて 大宇宙始まりしより途切れなく 我らに連なる生命の謎俳句七句 新秋の風の香りの謎を聴く 八月や禅寺に座す地蔵尊 残暑かなゴーヤ選びし老女の手 天高しカラスが見下ろす我は誰 水澄めど歴史に暗き少女の眼 秋霖...
「天球の一指」 わがおもひ空の煙となりぬれば 雲居ながらもなほ尋ねけむ (新古今和歌集 1007 貫之)和歌三首 夢世より零れ落ちたる吾が身なら 久遠の色を焼き付けて去る 天帝の御宝なりし我らなり 慈愛ならざる時もなかりし 入道雲はるかに眺め歩むれば 昨日の泪忘れたる明日俳句七句 嘘と真を誰も知らない秋に入る 色の無き水だけが知る宇宙の愛 沈黙の歌の満ちたる...
「FBからの転載」(23・08・24)フェイスブックから幾つかの記事を転載させていただきます。今回は特に「構え」や「目論見」はないのですが、いい記事がありますので、私自身の学びの深化と、皆々様の良質な気付きに、資することがあればと、考えて、この転載を行います。永い記事に成りますので、数日かけて、少しづつお楽しみくださいませ。☆「記事その①」研究者・演説家・教育者・職人ヒーラー・祈祷師・軍人・役人・行...
「時空の風穴」睡蓮に夏の陽は白々としていてあらゆる色が流れ着く漆黒を私も亦 忘れている神の光を心に映せばそれはこの世に顕われるしかし それを人々はみな忘れ去っている夢幻のようにアヤフヤなこの世に私達は生を授けられた一日一日 一歩一歩を刻み続けてきた大宇宙の永遠を仰ぎながら嘘と真の喜びを嗅ぎ分けてきた生まれ来る者と 死にゆく者とに満ち溢れた一瞬一瞬に点が波打ち荒れ狂う人の世時間が直線ではない事を想い...
「紫陽花も眠る」 大仏の鼻梁真夏の黒びかり ( 高室 有子 )和歌三首 老鶯の歌のびやかに坂道を 自転車で下る朝の楽しさ 麗人の微笑あかるき街角に 昨日の昏き人の足並み ベビーカー押したる母を拝すれば 国の明日の幸を乞い祈む俳句七句 欠けたれば満ちたる明日の晩夏光 どのシャツも汗を知りたる半夏生 紫陽花も星を仰ぎてまた眠る 音の無き風を探して青田波 鎌倉の男も泣きて夏怒...
「夏燕が風を切る」 別々にゐるくらがりの涼みかな ( 白 雄 )和歌三首 夏燕の風切る街を我ゆかば 人の仰ぎし雲の大きさ 夏燕のひととき降りし水たまり 写りし空の蒼の深さよ 天涙を想ひて朝の窓をあけ さやけし鳥の声を呑みこむ俳句七句 江の電から海風を見るサングラス 暗き顔あかるき顔に夏灯 眼を閉じて三十年前の滝の音 夏雲の父と相撲をしたのかな ジリジリと溶けたる如き夏の...
「謎深き五月の青嵐」言葉なんてモノは答えを知らないこの五月の青嵐よ君は何処から来たのだここで何をしているのだそして 何処へゆくのだ私が溶け込んでいるこの街に青嵐よ 君は突然やってきて一日中走り回った立夏の一日の全ては君の息吹で満たされたその謎に心を向けたのは私だけではないはずだ言葉なんてモノは答えを知らない森は狂ったように歓喜しただろうか鳥たちは安らぎを覚えただろうか私は魚たちの仄かな覚醒を感じ...
「サイダーの泡」 サイダー瓶全山の青透き通る ( 三好 潤子 )和歌三首 浄智寺の苔に影さす昼下がり 合掌したる女と風 キラキラと鎌倉路地の水音は 何を流して何を運ぶか 空っぽのグラスに沁むる夏の陽は 過ぎたる春の残り香を知る俳句七句 夏きたる淡き雲ゆく空の色 午後四時の薔薇の疲れを見つめいる 父の幽ともに喰らいしシラス丼 陽の音をパラソルに乗せ女がゆく ...
「爽風のゆくへ」 夏きざす屋上に飼う兎にも ( 児玉 輝代 )和歌三首 人の幸こふる祈りの真夜中に 心耳にのこる水音の妙 涼やかな森の葉ずれの音ききて 言葉を捨てる息を吐き出す 雨つぶの草打つ時を想いなば 遊女の夢の滝のまぼろし俳句七句 爽風のゆくへ明るき夏きたる 自転車の影も回りて清和かな 大風に宇宙の音の滲む夏 夏暁や記憶うつろう雨の音 朝涼やカラスが...
「本源の泉よ」聴いて下さったのだ父も母も私が叫ぶ言葉を呑みこんでくださった。烈しい痛みとともに呑みこみながら少年の明日の輝きを心の奥底で父母は感じて下さっていたのだ。ああ、ああ、父母の背中にある久遠よ時空のカラクリなど木端微塵に砕いてしまう内なる泉よ今朝の森の静けさに伸び伸びと輝く鳥たちの歌声よ全ては同じ場所からやってきたのだ過酷な旅と年月をくぐりぬけて蒼き潮の中に歪みゆく心琴を響かせながらこの...
「春暁の桜」 水音にたそがれさそふ夕桜 ( 成瀬 櫻桃子 )和歌三首 あからひく春暁の野にさまよへば 女神微笑の桜花咲く 朝風のさやに静けき野をゆきて ウグイスのこえ森に満ちたり コーヒーの湯気にまどろむ机上にて 桜花の心をあれこれ思う俳句七句 春暁や風色に沁む桜かな 春風に吾が恋人を尋ねけり 見上げれば桜並木に風光る 歩れば記憶はぎ取る桜花 ウグイスの歌に踊りし桜...
「ひとひらの浮世」 花の雨白山の雷ともなひ来 ( 新田 祐久 )和歌三首 万丈の空をうめたる桜花 眺める人の明日にも咲きたり 川をゆく魚にひとひら桜ふる 流れ流れて海に消えるか 古より桜を愛でる人のあり 浮世にやわし人の心よ俳句七句 一面の空に桜のみちあふる 黒木肌にひとひら光る桜道 水に降るひとひら流れ桜花 鳥とよむ朝にさやけし桜花 春暁や花にみちゆく光かな 玉ひ...
「FBからの転載」(23・03・17)記事その① (23・03・09)洟垂れ金太郎小僧のくせに昔から渋い親父に憧れている。昔から、多分、小学校5年生くらいから、でも、全然ダメ、渋い親父になんか、全然なれない。ずーっとクラプトンが神だった。でも、自分は天才バカボンの息子。小学校5年生のとき、隣りに建っている中学校の校舎が刑務所にしか見えなかった。思春期そのものに向き合う自我の発達が出来て居なかったのだ...
「妖女と詩神と波濤」老子は牛の背にゆられ西へと去っていった気まぐれな教えは 今も東洋人の心を洗っている釈尊の祈りは巨大な嵐となり日本国へと東漸した官僧はみな童の真光を讃えますらお達の身勝手を諫めたああ 三千年天地の舞踏は今もなお人々の心の内と外とを遊楽している幻相こそが此の世のまこと言葉の背中のその背中意識の背中のその背中大気変現の未発の中春の怒涛は宝鏡を洗い今年もまた紅白の梅を咲かせたのだ妖女...
「紅梅の渦なす時空」 ひらきたる薄紅梅の空に触れ ( 深見 けん二 )和歌三首 紅梅の一技に走る静けさや 朝には猫の仰ぐ空へと 死人には死人の春か紅梅の ひとひらの散る一刻の無限 紅梅の一花に面する今ここに 渦なす時空を呑みこみて立つ俳句七句 紅梅に浮かびし焔ゆめの底 春濤や音に日輪かぎろひぬ 春潮にワカメをとりし男の背 はるかなる富士の真白き春の空 紅梅に幽なる翁な...
「白梅の散りそむる」 木の間とぶ雲のはやさや春浅き ( 三好 達治 )和歌三首 白梅や罪も穢れも清め去り 新しき世の号令をまつ 白梅の夜も知らずに散りそむる 染むべき色も定まらぬまま 白梅のひとひらの知る大宇宙 人の手に乗る風の遊戯よ俳句七句 雀らの松果体にも春の陽か 祈り人の水面みつめる寒の明 麗らかや花を探して鎌倉路地 風光る稲村ケ崎の波しぶき 白梅や古寺の戸に影...
~謹賀新年~ (2023)☆令和五年皇紀2683年西暦2023年元旦国家 ~「君が代」~君が代は 千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで☆皆々様新年 明けましておめでとうございますこの新年を寿ぎ皆々様の御健勝と御多幸を誠心を込めてお祈り申し上げます☆☆☆☆☆☆和歌三首☆ちはやぶる すめらみくにのいやさかにみたまのふゆを かがふらせませ☆しずかなる あおひとくさのかげひなたみたまのふゆを かがふらせま...
南無観世音菩薩南無観世音菩薩南無観世音菩薩南無観世音菩薩...
「清水が躍る」 冬の水一技の影も欺かず ( 中村 草田男 )和歌三首 深山の山せせらぎを見つむれば 精気はじけて宇宙ひらける 冬天の陽を呑みこみて歌ひたる 山せせらぎの祈りみちたり 吾をまねく童の幽か森の中 行けば帰れぬ愛の国かな俳句七句 冬の夜に乳房のかほり肚のなか 寒風に達磨鼻水たらしたか 冬の水踊りて清めて時果てる 海しらぬ清水は無しと空が云う 枯園には父親たちの光...
「諸人に冴ゆる星」 短日や仏の母に留守たのみ ( 古賀 まり子 )和歌三首 仏壇に献じたコーヒーの湯気に立つ 母の笑みこそ吾が浄土なり 麗人の背中にやわし光みて たむける歌を耳内にさがせり 冽冽たる冬のせせらぎ見つめれば 国を守りし祖父の眼差し俳句七句 宝船麗人の手に十二月 磯の夢よりしぶしぶ起きて冬の朝 冽冽と瀬音いだきて山眠る 草ぐさの種に夢ある冬田道 眼をとじて...
「FBからの転載」(22・11・25)フェイスブックから幾つかの記事を転載させていただきます。まず、斉藤一治氏のFBの記事から、三島由紀夫氏についての記事を書き写させていただきます。斉藤氏は現代日本の偉大なる古神道家であらせられます。私はいつも、FBにおいて斉藤氏の記事にしたしみ、氏の精錬実直なお人柄と、遠大深淵なる、「真理」への理解の豊かさに感銘を受けています。令和の全ての日本人の真の幸福のため...
「秘密の花」「たいくつ」と呼べばいいのか「おもしろい」と名付ければいいのか判然としない日常をドンブラコと滑っている驚嘆と滑稽のあひだでカレンダーの数字を進み約束が囁かれる最後の審判の時を今か今かと待ちながら中庸の座布団に風通しの良い頭蓋をあずけて鼻風船を膨らましている心眼をひらけば神秘の曼荼羅は公園のブランコのようにすぐそこにあり当たり前のように人々の遊楽を待っているのだがだれもかれもその楽しさ...
「葡萄の眠り」 其中に金鈴をふる虫一つ ( 高浜 虚子 )和歌三首 幾度も死地をくぐりし兵の 宝なりたる君に幸あれ 諸人の生に宿りし宝あり 永遠の光をその身に宿して 愛しさを見つめる眼の奥底に 縄文人の祈りありけり和歌三首 朝風のなでる葡萄は眠りけり 暁闇に少女眠りて虫時雨 秋蝉や真言となうる吾が耳に 蜻蛉やまたお前かと森の門 蜻蛉や土中の夢を飛びまわる 秋水の流...
「龍雲の高き空」 此石に秋の光陰矢のごとし ( 川端 茅舎 )和歌三首 和合仏みおろす机上に吾がペンは 時を削りて灯をともしたり 草露に足を濡らして行く野には 鳥の歌にも秋色にじめり 龍雲の高き空にも風走る 新しき世のかほり放ちて俳句七句 嬉しきはサラサラとした素風かな 自転車の影も汗ばむ残暑かな 天高く龍雲およぐを子が仰ぐ 秋澄むや瀬音に秘する光かな 彼の...
「拈華微笑」 ☆ 蓮葉の濁りに染まらぬ心もて なにかは露を玉とあざむく (古今和歌集、165、夏、遍昭、) ☆ 白蓮の闇を脱ぎつつ膨らめり ( 小枝 秀穂女 )和歌三首 華の前で瞑目したる我が心 拈華微笑の真をさぐりて 白蓮のしずけき光を拝すれば 業の滅びし浄土おぼえる 紅蓮のひとひらの散る朝風に 想ひ出すのは君のほほえみ俳句七句 白蓮はほほえむ赤子の如く...
「夏の木槿にひらく」 亀泳ぐ手足ばらばらの涼しさよ ( 鈴木 貞雄 )和歌三首 朝露の夏の木槿にひらきたり 笑顔にひらく人の心よ 宝玉の朝のしじまに眠りたり 愛の夢見る乙女のごとくに 青山を飛びし来世を想うにも 今朝に拝する御仏の光俳句七句 七月や夢見る石がポケットに 梅雨明けや茶番列車が荒れ地を行く 湘南の街灯さびしき夜涼かな 48回目で初めての挽夏光 三拝し息をお...
「眠るような薔薇」 薔薇よりも淋しき色にマッチの焔 ( 金子 兜太 )和歌三首 静けさに日ごとにゆるむ愛もあり 黄色いバラの眠るが如くに 風かほるさねさし相模の流木に 宇宙の道を心にて問う 宝玉の窓辺の水に眠らせて 君の幸せ眼裏に描きぬ俳句七句 流木に波の記憶と月涼し 流木の星を数えて海の旅 宝玉の涼しく眠る窓辺かな 夏の灯の背中に友の顔をみる 夏うしお江の島仰ぐ南の...
「音のあいだ」 潮の香へ開く改札夏つばめ ( 奥名 春江 )和歌三首 目をつむり飴をなめれば君がいる 記憶の窓辺に白鳩がとび 蒼天を背負いて慈眼をこぼしたり 鎌倉大仏背中の窓 君をおもふ世をおもふ父をおもふ 大庭神社へたどる道筋俳句七句 夏木立音のあいだに常世みつ 夏闇へタバコの煙のみだれゆく 甘き風ひやし中華をすする音 洗ひ髪ソロモン王の夢の床 丸裸ふんどしさがして...
「江の島の艶なす音」 住江のきしによる浪よるさへや ゆめのかよひぢ人目よぐらん (古今和歌集、559、詠人不知、恋歌、)和歌三首 一天の雷鳴を待つ我が玉は 静けき今朝の浜辺にねむれる ぬばたまの夜露にぬれて眠りなば 夢にも君の微笑もとめて 鏑矢の一閃夜を切り裂けり 新しき世の胎動ひびきて俳句七句 飛ぶものも泳ぎしものも夕焼けの下 汗だくの少年死なず夏嶺かな 六月の富士の仰...
「薫風と天に飛ぶ」 偽りのなき世なりせばいかばかり 人の言の葉うれしからまし (古今和歌集712、詠人不知、恋歌、)和歌三首 悠々と夏の涼風あびいたり 眼裏によぎる母の影とも 夕空に久遠の宇宙を仰ぎなば 不可思議のはな粛々とおもふ 恋神の我が手をとりて導くは 光も闇もとどかぬ海なり俳句七句 言葉を呑み言葉をこぼし清和かな 夏至あけて朝に吠えたる犬があり 夏夕べ君の記憶と...
「FBかの記事転載」記事その①「敬神報恩」「敬親報恩」という日本人の全員の心の中に厳然とある伝統的な宗教心を深く広く理解して下さい。そのあと政治をしてください。信仰とは本来、非組織的なものです。聖徳太子の仏教伝来から奈良の大仏建立までの間に日本の「主神」である神道と「客神」である仏教は、民衆救済のための協力関係を造ったのです。以来、律令制によって「鎮守の社」と「里のお寺」と「田畑」の運営が三点セット...
「冷酒を献じて」 今はとてわが身時雨にふりぬれば 言の葉さへに移ろいにけり ( 古今和歌集、782、をののこまち )和歌三首 光りたる泪のあとの人の笑み 静けき朝の波音の妙 人の美に尽くせと神の命ありて 吾が青春の夢のあとさき ともに在るともに歩むと聴きそむる あしたに父の御霊おろがみ俳句七句 冷酒を父に献じて一人かな 蒼氓のこえ見おろして夏社 風薫る乙女の夢の...
「爽風の光」 有漏路より無漏路へゆける一休み 雨ふらばふれ風ふかばふけ ( 一休宗純 )和歌三首 吾を産みしさねさし相模の海の音 心の底にいくえにも沁む 森に座し光る万生憶念す 虚空の輝き蜜の如くに 風よ風よ相模の海を走りゆけ イソヒヨドリの翼にやどりて俳句七句 寺子屋に涼しく響く経のこえ 観音の掌にはモンシロチョウ 万天の星を仰ぎし浜昼顔 ...
「影なき水の玉」真っ黒い四角い水に怯えていたのか少年は眼を閉じれば人肌ほどの温みのある柔らかく澄み切った水の玉がある体の奥底のそれを少年はいつも見ていたその水の玉から零れ落ちる黄金の蜜の甘さをまだ見ぬ恋人に差し出したいと望んでいたしかし その心象とはうらはらに現世の彼のまえには真っ黒い四角い海が広がっている激しく残酷な春は少年の心に問いかけるということをしなかった柔らかな水の玉は超然として時の流...
「青嵐にゆれる花」 神路山月さやかなる誓ありて 天の下をば照らすなりけり (新古今和歌集、1878、西行法師、神祇歌)和歌三首 鳥とよむ朝の森の深きにて 喜びに満ち我は座れり 線香のけむり一筋みおろして 意識の背中に散じゆくもの さやかなる朝(あした)の風のただなかに 高天原を仰ぐ歌人俳句七句 青あらし無言の花の細さより 鶯の声かがやきて夏来る 夏ころも胸...
「あやめがゆれる」 鏡にもかげみたらしの水の面に うつるばかりの心とを知れ (新古今和歌集、1862、神祇歌)和歌三首 長雨に人をおもひて人なるか 静けき音の一人居に満つ 暁闇の森の深淵みつむれば 鏡とよみて鳥声の満つ 我影の音の細さを呑みこみし 森に生まれる歌のさやけし俳句七句 白シャツの襟をただして夏来る 朝涼や森のしずくに映るもの その女の背中に...
記事その①「春季皇霊祭」という宮中での厳粛な祭儀があります。来週月曜日のお彼岸御中日です。我らが今上陛下が万民安寧を皇祖皇宗の御神霊にお祈りされます。このことは俳句の世界でも大切な春の季語なんです。でね、これチャンスだと思うのですよ。というのは、自分の損得を超越した神の愛気を自分が自分の心と身体で「行」ずるという経験ができるわけです。天皇陛下がお祈りされるということは日本中、世界中の神々がそれに応...
「河津桜の光咲く」 仏唇に朱の残りをりうららなり ( 林 翔 )和歌三首 目覚めれば夢中のごとき人の世に 河津桜のひとひらの散る 散りて咲き咲き満ちて散る野辺をゆく 足の裏より愛気昇りて テレビという嘘を知らずに狂いたる 盲者の群れの孤独かなしき俳句七句 青天に河津桜のひらきをり 走る子の響きのこりて水ぬるむ 三月の光のゆくへを誰に問う 内外の八洲の春を仰ぎつつ 鎌倉...
「春の渚」 仲春の少女がこぼす壺の水 ( 岡本 正敏 )和歌三首 玉響に君が微笑を拝すれば 江の島とよむ龍の歌あり 梅が枝に母の泪を憶念す 浄土の光の降り来る野辺 額づきて戦なき世を祈りたり プロパガンダの静まりし世を俳句七句 如月の水面に踊るアマテラス かほりたる春の渚の足あとよ 意味という石ころ落とす梅の下 無限という岸辺に消える思いでよ ひらき踊る好文木のかほり...
「プーチン大統領の演説」2022、2、24、06:00ロシア連邦大統領 ウラジミール・プーチンロシア市民の皆さん、世界中の友人の皆さん。私は今日、ドンパスで起こった悲劇的な出来事と、ロシアの安全を確保するための重要な側面について、改めてお話する必要があると考えています。まず、2022年、2月21日の演説で述べたことからお話します。私は、私たちの最大の懸念と心配、そして無責任な西側政治家達が、毎年一...
「白梅と月」 二ン月の天神様の梅の花 ( 小林 一茶 )和歌三首 白梅にしたたり光る朝の野に 辿り着きたる今日の不可思議 彼方には君の仰ぎし月さえる 我も照らせる一天の月 白々と風待草は野にかほり 童と幽なる老人の立つ俳句七句 白梅に赤子の眠りかさなりぬ 空に満つ春告草に金砂の風 春めきて明日の謎こそ光たり 春月を仰ぎて骨の如き梅 春光の海に銀河のまぼろしか 浜辺には足跡...
「紅梅は恋の神」 紅梅や見ぬ恋つくる玉すだれ ( 松尾 芭蕉 )和歌三首 春鳥の紅梅の枝にあそびたり 恋の女神の笑美をみたして 早春の目白のつがいの梅が枝に 春の女神の輝きをみる 春の野に雀の声のひろがりて ゆえもわからず泪あふるる俳句七句 立春の未明の祈りにじみゆく 風ひかる海に祈れる女の髪 紅梅は天を仰ぎて燃えいたり 紅梅に目白のつがい遊びけり 紅梅の枝をゆらして...
「寒椿と青天」 ストーブを蹴飛ばさぬよう愛し合う ( 櫂 美知子 )和歌三首 薄氷に羽の落ちたる日の出とき 羽の主の声はいずこに 海流の音ある如き倒木の 幾度の春幾度の月 仙骨に春をといかけ夜があける 骨のかほりを探す蒼天俳句七句 寒椿の赤き花弁の語るもの 寒椿の赤は何処へ飛びたるか 竹の根に一月の風舞はじむ 薄氷の音をほどきて陽はふりぬ 神木の枝をゆらせる鳥のこえ 寒灯...
「寒紅梅の朝」 わが胸にすむ人ひとり冬の梅 ( 久保田 万太郎 )和歌三首 朝かすみほのかにひらく寒紅梅 見つむる人の明日をよびたり 枯れさびた冬野に一つ紅の 早梅のみる蒼天無窮 音の舞う水面の鳥の安楽に 花は夢よりひらきひらきて俳句七句 淫夢より猫におこされ春隣 待春や地蔵の眼差し落つところ 一月の紅梅声をひそめけり 探梅に未然の宇宙の音をきく 冬終わる君の微笑に救...
「数本の糸龍」四行五十字で書かれた「理由A」と三行三十字で書かれた「理由B」とその他に数本の線がふわふわと虚空に踊っている神話と哲学と説教で出来上がったこのジャングルジムに私は正直 厭き厭きしているのだがそいつをあと二三回は潜り抜けないと「君の恋愛はやってこないぞ」と警備会社のアルバイトがほくそ笑むのであるすでに三百回はクリアしたはずなのだが私が呈示する免状をこのアルバイトは見たことが無いのだそう...
昨年、一年間の、自分のフェイスブックの記事から、これはいいものだから、保存したいと思うものを、いくつか、ここに纏めて転載したいとおもいます。皆様も、心が動きましたら、自分の知恵としてお使いくださいませ。#記事その壱、人を幸せにしたいアラユル苦しみを滅ぼしたい全ての人間を完全なる美と悟境に導きたい全ての人間の有りの儘の天国生活を築き、捧げ、守りたい、アラユル命が神々から与えられた強大な愛の光を放ち続...
「湘南に雪ひかる」 雪の野のふたりの人のつひにあふ ( 山田 青邨 )和歌三首 天空に雪を生み出す御心を 遥かに仰ぎてタバコくゆらす 目覚めれば雪野となりし湘南に 何をさがして人は歩むか 真っ白き丹沢山の眠りたる 音無き空を天人がゆく俳句七句 民草の仰ぎし明日に白き雪 オリオンの足かぎろひて星冴える 初雪や森に開けし浄土の道 雪女郎やどせし女アチコチに 白...
「呼び声」忘却の彼方のある日渓流の水音に呑まれながらこの天地の在りのままの相(すがた)を私の心は初めて見たのだ「永遠の鏡」とそれを名付ければ良かったのだがその時の私はこの言葉を知らなかったこの世のどこかに私の魂を生き写した女性が居るその仄かな予感が今も私を貫いている正確さで満たされた人の世の見えざる荒野を安楽椅子に揺られながら流されてきたのか伊邪那美女神の妖艶なる焔を草地の陰翳の中に探し続けたの...
「愛気遍満」虫にもエロスの夢があり草にもエロスの夢があるなぜに人間の正しさは欲だ罪だと唾して神与の性(さが)を穢すのか四角い鎖に若者を繋げば倫理は満ちるのかそっちに行けば獣道と恐怖で若さを捕えれば正しき人と成りたるか秩序の外の命など在ってはならぬと決めたるはいったい誰の始めたことか虫の悲哀を知りたるは童の心の光なり倫理の獄を知らざりし童の真の光なり草にも恋の夢ありと初めより知る童なら濁世の解脱を...
「年の花」 新年の謎のかたちに自在鉤 ( 平井 照敏 )和歌三首 初御空木の葉の降りし不可思議に 真咲きくあれと人の世に祈る 観音の静けき闇よりころがりて 新玉の野の息の白さよ 苦に軋み罪に喘ぎて世に光る 洗えば白き人の心よ俳句七句 未来という過去にも年は開きけり 真円の朝日に祈りて年の花 蕎麦の湯気も笑みする町も冬深し 祈り女の小町通の冬日向 陽の蜜が苦...
「FBからの天才的記事転載(超重要!!)」 フェイスブックからいくつかの記事を転載します。本当はFBから、コピーアンドペーストでこのブログに貼れればいいのですが、うまくいかず、記事全文が出てこないので、面倒ですが、自力で書き写します。まずは、FB空間では、絶大な影響力のある、斉藤一治氏の記事から、長いですが、戦後日本社会にとって、非常に重要な提言です。斉藤一治氏に敬礼いたします。では、本文はここからです...
~謹賀新年~ (2022)☆令和四年皇紀2682年西暦2022年元旦国歌 ~「君が代」~君が代は 千代に八千代にさざれ石のいわおとなりてこけの生すまで☆皆々様明けましておめでとうございますこの新年を寿ぎ皆々様の御健勝と御多幸を誠心を込めてお祈り申し上げます☆☆☆☆☆☆和歌三首☆ちはやぶる すめらみくにのいやさかにみたまのふゆを かがふらせませ☆しずかなる あおひとくさのかげひなたみたまのふゆを かがふらせま...
「風音と冬野菊」 弥陀のごと耳目をやすめ日向ぼこ ( 中沢 正江 )和歌三首 もみじ葉の色をにじめて揺らす風 たどりし先に恋人のあり 初冬の陽の踊りたる龍口寺 祈りひらきて眼をとじる人 寒々と枯葉のおどる恋道に 孤独につかれて我は歩めり俳句七句 風音に蜜の眠れる冬はじめ 風やみて麗人みつめる冬野菊 月冴える魔人の足音追うごとく 冬日和江の電の行く眠たき音 日向ぼこ明日...
「初冬の森に眠る」初冬の森の中で細く細く息を吐く地面に重なる落ち葉の朽ちてゆく模様は年月を語りその時の行き先は異次元の彼方なのだろうか天蓋のような森の枝葉を白い風が揺らす意識の背中に不可思議が蠢いているあの愛に飢えた少年の安楽死の年月が満ちていくのだろうか鼻から肚に冷えた大気を呑みこむもう一度骨盤からゆったりと身を絞るように息を吐く遠い、まだまだ遠い私の愛する女性よ私はどうすれば君を抱きしめるこ...
「カラクリ」秋の陽だまりはぬくぬくと私は一人カタチは内側に気が付いたのか自我のあるAIが人々を見下ろしている人間は天地の循環を感情に内包しているが奴には其れがない人間がアクビをしなければクシャミをしなければ屁を放たなければ世界は回らないのだがこの仕組みをAIの野郎はいったいどうやって飲み込むのだろうか自由を縁取る花飾りは明日にはどんな色と形に変わるだろうかAIよ私の苦しみの全てを我が事として抱きしめた...
「祈人の高き天」 縄文の土器に焦げ跡そぞろ寒 ( 長田 群青 )和歌三首 数知れぬ足あとに陽はこぼれけり 振り返り見て山河美笑す 幽かなる鈴の音こそ聴きそむる 蒼く色だつ人の森にて 幾たびも死地をくぐりし兵(つわもの)の 宝なりたる君に幸あれ俳句七句 うそ寒や明日は戸口で待たせたり 秋麗のイノチの海に泳ぐ今朝 流し目の君の置きたる秋惜しむ 静かなる尚静かなる秋日向 さ...
「月下のデーモン」秋彼岸の月は夭夭として爽涼の夜の大気は人々の眠りを清めている覚者たちの魔法は輝きを増し光の革命の勝利は目前にせまっている皓皓たる月の直下に千年の魔人が一人立っていた神界と地獄界を行き来する幽なる彼はこの月夜の清涼に滲むように揺らめいている「世はかわる、お前も久しく待っていただろう」彼が開いた黒曜石の門から太古の魔女たちが現世に出てきている「私たちは美を新しくする」と彼女たちは囁...
「水玉ひかる稲の秋」 明星に影立ち尽くす葵かな ( 小林 一茶 )和歌三首 幸あれと祈り歌ひて君のいる 遠き社に朝の雨ふる 詩に酔い詩に狂いて詩遊び 浄土に風狂とおきか近きか 厳として虹の詩神が森に立つ 嵐を呼べる魔法かかげて俳句七句 花葵しろき女の幻か 白鷺は祖霊のまなこ宿しけり ビルの背にミドリを探し九月かな 秋光や笑みする娘と停留所 秋雨や誰が為に泣く地蔵尊 言...
「カラスの泪」 秋深し音生むために歩き出す ( 岡本 眸 )和歌三首 天雲の眠るが如くゆく空に 吾身およがす虫の声かな むらたまの君が心を知りたくて 夜の秋風おいかけてみる 白波の相模の浜に立ち尽くす 吾が産土の波音の妙俳句七句 天仰ぎカラスの泪秋深し 猿滑り風辛くして揺れ居たり 爽涼や女神の髪を揺らす風 母という大地に目覚め秋の朝 父という天の高きに落ちる夢 星たち...
「新涼の蛇」 砕けねば己れが見えず秋の浪 ( 長谷川 秋子 )和歌三首 風の香の恋の便りを聴きそめて 玉の光に映して眺める 秋霖のあがりて道に輝ける 去りゆく君と来たりし君と 歌もゆる心の奥のまた奥へ 闇と光の舞の始原へ 俳句七句 新涼や自転車道に蛇の這う 真言を唱え光れる白露の夜 蓮の実の泪かわきて秋の澄む 龍宮をはるかに聴きて秋の浪 秋ふうりん仏頂面に...
「牛乳瓶昇天」40十分間のオーガズムに極限まで陶酔したその牛乳瓶は最後に私に懇願した「どうか私を 貴方の森に貴方だけの森に連れて行って下さいそこで私を埋めてください」この生霊の主は一体何処にいるのだろうか暁闇の森の異次元で太古の愛染明王は静かに私たちを睨んでいた私達の幽かな情交という稚拙な祭儀を・・・江の島を楽しんだ海風はイソヒヨドリの翼にやどり私の窓辺にやってくる今朝の彼は酔っているようだ「それ...
「掌をひらく」掌をひらく砂をこぼす頭上30センチに明滅する短絡な回路考えたくない偏っていく価値を社会正義と呼ばれる目的なき闘争を私は考えたくない掌をひらく砂をこぼす全ての命令が懇願に変わり全ての懇願が その言葉の主へと向かえばいいのだ目的はどこに大宇宙の眼差しはどこに掌をひらく砂をこぼす縄文のシャーマンの魂は今も私たちの愚鈍を凝視している満たされているのに魂をやせ細らせてゆく私たちの醜さを掌をひ...
「紅薔薇の恋文」 とほるときこどものをりて薔薇の門 ( 大野 林火 )和歌三首 紅薔薇の花弁に恋文よむごとく 見つめる女の心に住む人 年月を鳥声きいて振り返る 吾を導きし無数の地蔵尊 脱力の令和の御世の猫あまた 歌に酔いては酒こぼしつつ俳句七句 眼をとじて砂金のごとく五月の風 朝凪の気界に溺れ鳥とよむ 沁みるような艶と遊びし夏の宵 朝涼や甘き吐息をまたさが...
「白薔薇の静かな炎」 恋しきにわびて魂まどひなば むなしき骸の名にやのこらん (古今和歌集・571・不知詠人)和歌三首 ちはやぶるイザナミ美笑の薔薇園に 愛の不滅を知れる人々 麗人の静けき光にたへかねて 花園を出る我の寂しさ 喰うて喰うて喰うて自我の窮地を知る御代に 大悲語れる薔薇のうるわし俳句七句 静かなる炎を秘して薔薇の散る 薔薇ぬれる老女の記憶よむご...
「幻の少年」400年前の相州藤沢の野辺に独りの乞食少年が昼寝をしているボロ布をまとい畦道に生える雑草や野菜くずを拾って煮て食べている森の岩陰や捨てられた炭焼き小屋などをねぐらにしていた働かないいつも一人空想に耽り菜の花畑の端っこで鼻風船を膨らまして気持ちよく昼寝をしている村の古老が人並みの生活を与えてやろうと田んぼの水回りの補修仕事などにこの少年を呼んでは手伝わせるのだがいつも まったく仕事にな...
「森に探る歪の音」大いなる眼差しをもとめて青空を見るのだがキーンと澄み渡ったこの青空には反響がない「私はだれか」と問いかければ、空は「私はだれか」と歌いだすばかり四月の森を歩く落ち葉を鳴らす自分の足音が嬉しい私は軽い気体のような蒼黒い思考を歪ませながら嵌め込める絵を探している全長40キロメートルの強大な透明の蛇は緑と赤のまだら模様の直径260メートルの胴体をくねらせて うねらせて微細に震える鱗を輝...
「躑躅の花芯」 つつじ散る池面に言葉置くように ( 菅沼 芙蓉 )和歌三首 天空を切りし燕の遥かなる 旅を導く愛のかほりよ 暁闇に躑躅の花芯を見つめ居る いたずら小僧の鏡の如くに ぬばたまの闇夜に浅き夢をみる 水のかほりの君の背中よ俳句七句 白躑躅にサイダーこぼす夕暮れ時 学童の声のみほして赤躑躅 ふらここに老婆微笑の日向かな 吾を産みし春の渚の夢の淵 春濤の江の島岩...
「藤浪の甘露」 世の中の人の心は花ぞめの うつろひやすき色にぞありける ( 古今和歌集 よみびと知らず 795 )和歌三首 鳥とよむ朝の森に足ぬらし 四角き音の透き間を舐める 藤浪の甘きかほりに揺れいたり 未知の愛こそ我を掴みて 藤浪を数える如く脈動す 果てゆく遊女のおもひの海へと俳句七句 藤浪と女の背中ゆれいたり 藤の香の甘きを浴びて朝に立つ 三十年前の君の...
「眠りて謡う花筏」 晩春の瀬々のしろきをあはれとす ( 山口 誓子 )和歌三首 ほろほろと散りし桜の哀しみを 胸に宿せる令和の少年 理由なく目的もなく桜咲く 人智とどかぬ夢の淵より すやすやと胸の勾玉寧けくに 風も眠れる花筏かな俳句七句 竜天に登る静けき草の輝きより 黒く深き水流れゆく花筏 走り出す子等の四月の風甘し 鯉も風もねむりて謡う花筏 春暁や寺の大...
「八重桜の雨上がり」 皇国少年禿頭となり花に酔う ( 室生 幸太郎 )和歌三首 黒き夜の清らかさこそ知りそめて 散りゆく桜の聲にめざむる たらちねの母の心に真向かいて 報恩宣べる日々は終わらじ 理に目覚め花の花たる愛を知る 淵源に響よむ住吉の神俳句七句 夕焼けの声なき声も桜の愛 八重桜に濡れて静かな雨上がり 武士の孫は武士にあらねど桜散る 桜折る兵士の泪ま...
「熱海旅行(2021・春)」春風のここちよい、三月、友人三人と合計四人で、つれだって、熱海温泉の一泊旅行をさせていただきました。四人とも本当にリラックスして、楽しくて、素晴らしく幸せな旅になりました。時系列順に、十国峠~熱海来宮神社~熱海の遊覧船と日の出~MOA美術館の写真と、スマートフォンの動画写真をはります。熱海の春の海風の優しい女神エネルギーにずーっと誘われていたような二日間でした。ご一緒した...
「揺蕩う愚鈍」令和三年の三月だ13年前の母との死別とその私の魂の激震がそのまま投影されたかのような東日本大震災から10年脱皮を遂げた日本国は若い皮膚に本来の色を滲ませ始めている私の肚のなかで三十か月の胎動を続けていた悲しみはこの春美しくグロテスクなアクセサリーに転身して精神病者たちの肩を飾っているつまりはこの鬼童の魂もまた恒常なる大悲の輪郭を了解することにようやく成功したのかもしれないしずかちゃんが...
「白木蓮微笑」 はくれんの花ほむらだつ風の中 ( 下村 梅子 )和歌三首 冴え返る夜に記せし恋文に 乙女守りし春神舞踏す はくれんの柔らかき白仰ぎなば 父の泪の熱にめざむる 春天の見下ろす地上に我らあり 静けく満ち行く花のいのちと俳句七句 まっくろな眼でみる木蓮まっしろく はくれんの一弁に乗る春の神 里山に初音を探せる足の裏 春の野にひねくれてひねくれて藤のびる 夢に...
「乙女椿微笑」 三月の光例えばアメジスト ( 保坂 リエ )和歌三首 坐す森に鶯一声ひらきなば 風に幽けし女微笑す 幸あれと君こぼしたる泪かな 想いの旅路も椿にひらきて 回天の森の深みに我は座す 時の花弁に散じゆく夢俳句七句 曇天に雀が啼きて冴え返る 三月の落葉の下のかぐわしさ 春の夜の夢見に甘き玉女の背 春光や花に目覚めの空深し いかないでと言えぬ男の春時雨 時果て...
「風待草は夢をみる」 夭折も天寿も梅の花の中 ( 有泉 七種 )和歌三首 うつそみの吾が妹さがすこの野辺に 露と光れる紅梅のあり 青天の春風怒涛を花は見る 己が始原を忘れることなく 風光る虹の幻視に佇みて 君が美笑こそ花は待ちたり俳句七句 春の夢たしかなものは水底に 地獄から落ちたる浄土に花盗人 高みへと白梅綺羅と走り咲く 梅の香の舞ひたる小道に君が居た 月みつ...
「河津桜は風の中」 人に生まれ桜に生まれ星遠し ( 三輪 初子 )和歌三首 あなにやし河津桜の咲きみちる しずけき社の日向にひらきて ぬばたまの夜の桜にしめりしは 人の背中の鬼の泪か 朝咲の河津桜の下に立つ 愛ふりしきる祈りを胸に俳句七句 囀りに誘われたる花の下 阿阿阿河津桜が咲いた 桜満つ恋なき命の無き如く 梅散るなババはまだ泣いている 春の空かつぎて大仏海を見...
「心臓の眼」春の突風が街を洗っていく黄金の太陽は私達を抱き寄せて「さあ、もう一度、恋をしろ」と命じている3分ごとに奥行きを拡張する森の只中に座り自分のホログラムに輝く数本の線の色を眺めていた天女から授かったマニ宝珠を左手にチベットから旅をしてきた五鈷杵を右手に両膝の上で柔らかく握り呼吸をふかく緩めている「罪はあるものだよな、枯葉よ」自らを振り返って悲しみの無いものなど一人もいはしない美しい恋をイ...
「音なき光の梅の芯」 梅散りて白磁の鉢の夜夜ひとり ( 横光 利一 )和歌三首 ちはやぶる天の心を知りたくて 仰ぎ見つめる梅の花かな 静かなる河の面に風光る 映れる空の雲も遊びて 我知らぬ君の泪を夜は知る 春月溶かす熱き泪を俳句七句 瓶の蟻ころがし春神いねむるか 梅の白泳ぎて広き空の蒼 鳳凰の幻視光れる春の闇 息おちて風の光れる森の底 静かなる音なき光の...
「弘法大師御訓抄」・・・・空海~~774年~835年、 弘法大師、日本真言宗開祖「修證義」・・・・・・・・道元~~1200年~1253年、 承陽大師、日本曹洞宗開祖「白隠禅師座禅和讃」・・・白隠~~1686年~1769年、 正宗国師、日本臨済宗中興の祖この三つの御聖筆を、誠に勝手ながら以下に、写経させていただきます。合掌礼拝。「弘法大師御訓抄」・・・・・空海夫れ生は我が願いにあらざれども...
~謹賀新年~ (2021)相州一之宮、寒川神社、本殿。☆令和三年皇紀 2681 年西暦 2021 年元旦国歌 ~「君が代」~君が代は 千代に八千代にさざれ石のいわおとなりてこけのむすまで☆皆々様明けましておめでとうございますこの新年を寿ぎ皆々様のご多幸とご健勝を誠心を込めてお祈り申し上げます和歌三首☆ちはやぶる すめらみくにの いやさかにみたまのふゆを かがふらせませ☆しずかなる あおひとくさの か...
「祈りによる平和」のために。「信」と「疑」について。1763・・・パリ条約1774・・・ロスチャイルド・「世界革命行動計画」成立。1776・・・米国独立戦争1789・・・フランス革命1840・・・アヘン戦争1844・・・英国通貨発行権のロスチャイルド独占1853・・・黒船来航1858・・・英領インド帝国成立1868・・・明治改元これに加えて、ルネッサンスと火縄銃について、ウィキペディアを調べて下さ...
「月の砂漠の水柱」飢えて 飢えて欲して 欲して酔うて 酔うて 紫色の天球儀に過去と未来がたたまれていくチープで便利な快楽を安全運転するのですか繊毛は鋼鉄の肌を撫でてその冷温に宇宙の記憶を探すばかりだ首を落とされた言葉たちはデジタルの破片を寄せ集めて人間を作ろうとしている飢えて 飢えて欲して 欲して酔うて 酔うて 紫色の天球儀に過去と未来がたたまれていく月の裏側の砂漠の真ん中で力なくくづ折れた...
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皆々様へ、旧年中は誠に多くの方々に多大なご教導を賜りましたことに、心より御礼感謝を申し上げます。ネット空間に於きましても、現実空間に於きましても、実に多くの方々の励ましと知恵と、情報と、心的宝物を、頂きながら、私自身もこのブログを中心にして、「祈りの詩文芸」に励むことが出来ました。心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。詳細は省きますが、旧年中に私の近しい親族に不幸がありましたので、本年...
「おーむーうーまー」おーむーうーまーおーむーうーまーりーら りーら りーらおーむーうーまー黄金のマニ宝珠が虹色に燃え上がる五鈷杵のプラズマは心の窓を開くのだがその向こう側には虚空が広がるばかりだおーむーうーまーおーむーうーまーりーら りーら りーらおーむーうーまー幼き妖女の沈黙の庭で三千年の歴史が繰り返される私はその渦為す時空の只中で死んだこともなく生きたこともない男でも女でもないただプラズマ気流...
「稲の香の千年」 寝覚して久しくなりぬ秋の夜は 明けやしぬらむ鹿ぞ鳴くなる (新古今和歌集 447 秋歌下 西行法師)和歌三首 風に揺れ稲の穂ひかる道を行く 千年の過去千年の未来 稲の香を知らぬ祖霊の無き事を いかに伝えん次の世人へ スーパーへ米買いに行く道すがら 草の色にも天道を訊く俳句七句 光も闇もまだ始まらぬ秋の朝 空の色いくつ知りたる案山子かな 秋水の来たりし場...
「里芋の甘さ」 芋洗う女に月の落ちにけり ( 言 水 )和歌三首 ちはやぶる大地母神の御心を 宿せたりしか里芋の甘さ コーヒーの湯気を見つめて聴いている ブルースの音心の底へと 龍神の御心おもう門前に 風にさやけし夜明けの虫の音俳句七句 里芋の煮えるまで呑むタバコかな 里芋を母に献じて吾も食す 里芋の甘さも新た朝の風 蓮の実の落ちたる泥に吾は眠る 蓮の実の明日をいざなう...
「カミキリ虫を見ていない」 山深く年経るわれもあるものを いづちか月のいでて行くらむ (新古今和歌集 1919 釈教歌 行基菩薩)和歌三首 たらちねの母の御霊をおろがみて 朝に祈るにぎにぎし国 早朝にキャベツ食らいて窓を見る 鳥声とよみて光にじめり 道問わば呼吸がすべてと人のいう 吾が呑む息は宇宙を知れりと俳句七句 秋日和杖もつ友の背中にも 秋天を足の裏から眺めてみる 秋暑...
「思い出せ」まだ罪を知らなかった幼童のころ私は誰だったのか思ひ出せないのだ剥奪された神話強制された忘恩それが正義だった大人たちは誰も本当のことを語らなかったテレビを見て外国語を学べそうすれば立派な搾取人になれるそれが成熟だラベルと数字が無ければ人には成れない社会だったファンタジーを歌う者は狂人と呼ばれ収容所に閉じ込められたまだ罪を知らなかった幼童のころ私は誰だったのだろうか想い出せないのだまだまだ...
「彩雲を仰ぎて」 住吉の岸の田を墾り蒔きし種 かくて刈るまで逢はぬ君かも (万葉集 1748 秋相問 水田に寄する 柿本朝臣人麻呂)和歌三首 秋風を自転車できり朝の道 実る田んぼの真ん中をゆく 明治の時江戸の時その人の顔うかがいて うつろう時の風の無常よ 人の恩報いる道を想う時 麦茶のコップの露の輝き俳句七句 秋めくやバッタの飛びし草の下 涼新た長袖をきて走る人 仲秋...
「鈴虫の声」 稲妻のわれて落ちるや山のうへ ( 丈 草 )和歌三首 不可思議や心を探す秋の空 鳥の知りたる秘密を欲して 鈴虫の声に満たされ我眠る 峨峨たる山の記憶いだきて 父の幽浄土のひかり満たしては 笑みして立ちし吾が枕元俳句七句 鈴虫の声の夜にも句をひねる 秋蝉は無尽の時を歌いけり 風のなか遊びて肥えて稲雀 何も無き世を遠くみて重陽か 黙座せば光とおして水澄めり 秋...
「UFOを探す」 天の海に雲の波立ち月の舟 星の林に漕ぎ隠る見ゆ (万葉集 1072 雑歌 天を詠む 柿本朝臣人麻呂)和歌三首 龍神の見下ろす寺の門前で 夢まぼろしの我も立ちたり ちはやぶる八幡神の御前にて 万生偕楽祈る朝風 さまよえば人それぞれの背中あり 物陰さがす残暑の街俳句七句 明日の謎とUFOさがす星月夜 秋の朝に草露に濡れた靴 走り去るさねさし相模の秋の...
「稲穂の風波」初穂の田んぼの電線に椋鳥の群れがとまっている東の空には朝日と彩雲涼やかな九月の風が稲穂の波を洗うのだ美を探して私は立っている田んぼの端で稲一粒に宿る神の光もうすぐお彼岸の収穫だもうすぐ あの黄金の稲架(はざ)が立つのだ日本人を日本人たらしめてきたいとも雄々しき頼もしさよ米によって育まれなかったDNAがこの国にあるだろうかアマテラスから賜りし我らが貴き御宝ぞ中秋の稲穂の風波よその虹色の...
「鏡の泉の開花」彫身 調息肚をゆるめゆったりと全ての息を吐き出す焦りと力みを捨てて静かに細く長く鼻から息を肚に満たしていく言葉を追わないしかしイメージは在るがままに遊ばせる二週間前の夜明けの山中のせせらぎの音水の冷たさ石ころたちの硬さ青紅葉をゆらす涼やかな風山全体の無数の木の葉たちが光合成を始めていた水瀬の音が全てに満ち渡っていたその清水のなかに吾が身を浮かべたのだ心の友と伴になんという大きな祝福...
「初秋の水瀬」 此石に秋の光陰矢の如し ( 川端 茅舎 )和歌三首 御仏に額づく朝に息を吐く 音の鏡の妙なる色へと ぬばたまの夜の彼方で泣く人の 昨日のゆくへは誰も知らない 残る蝉生きろ生きろと叫びたり 曼荼羅模様の開き廻りて俳句七句 白帝と色なき水瀬に立ち尽くす 白き水掬えずにいる素秋かな 秋始め湖畔に立ちし友の笑み 八月の水瀬に流れて再誕す 秋立つや瓶の蟻にも明日が...
「泣き続ける蝉」 野の秋へ鈴ふるように花の咲き ( 岩津 厚子 )和歌三首 幽窓の母の微笑をおろがみて 万民豊楽いのる朝焼け 秋蝉は情報弱者の耳に沁む 踊らされても夜明けは来るかと 赤とんぼ自転車の前飛びたるは 氏神様への道の朝時俳句七句 勾玉の音さやかなる素秋かな 魚屋のオヤジが睨む秋の昼 稲妻は草ぐさの夢ひらきたり 秋の園老女の瞳の奥底に 終戦忌78年泣き続ける蝉 ...
「昨日も今日も明日も」八月の蝉がけなげに鳴いている炊き立てのお米の香り淹れたてのコーヒーの湯気PCで流すブルースの響き私は安楽椅子でタバコを燻らす金色のスプレーで着色した扇風機30年前の苦闘と巨大な歓喜の記憶掠れてはいるが針金のように細く硬いこの三年間離れた友人と近づいた友人リアルとネットの友人たちと裏側で蠢く 光と影見えている人々と見えていない人々語り続ける人々と黙り続ける人々八月の蝉がけなげに...
「秋霖の耳内に香る」 物いえば唇寒し秋の風 ( 松尾 芭蕉 )和歌三首 冥界の父の祈りに守られて 吾が歌の業一線を弾く ぬばたまの秋の夜には虫の声 恋なき天地の無きを奏でて 大宇宙始まりしより途切れなく 我らに連なる生命の謎俳句七句 新秋の風の香りの謎を聴く 八月や禅寺に座す地蔵尊 残暑かなゴーヤ選びし老女の手 天高しカラスが見下ろす我は誰 水澄めど歴史に暗き少女の眼 秋霖...
「天球の一指」 わがおもひ空の煙となりぬれば 雲居ながらもなほ尋ねけむ (新古今和歌集 1007 貫之)和歌三首 夢世より零れ落ちたる吾が身なら 久遠の色を焼き付けて去る 天帝の御宝なりし我らなり 慈愛ならざる時もなかりし 入道雲はるかに眺め歩むれば 昨日の泪忘れたる明日俳句七句 嘘と真を誰も知らない秋に入る 色の無き水だけが知る宇宙の愛 沈黙の歌の満ちたる...
「FBからの転載」(23・08・24)フェイスブックから幾つかの記事を転載させていただきます。今回は特に「構え」や「目論見」はないのですが、いい記事がありますので、私自身の学びの深化と、皆々様の良質な気付きに、資することがあればと、考えて、この転載を行います。永い記事に成りますので、数日かけて、少しづつお楽しみくださいませ。☆「記事その①」研究者・演説家・教育者・職人ヒーラー・祈祷師・軍人・役人・行...
「時空の風穴」睡蓮に夏の陽は白々としていてあらゆる色が流れ着く漆黒を私も亦 忘れている神の光を心に映せばそれはこの世に顕われるしかし それを人々はみな忘れ去っている夢幻のようにアヤフヤなこの世に私達は生を授けられた一日一日 一歩一歩を刻み続けてきた大宇宙の永遠を仰ぎながら嘘と真の喜びを嗅ぎ分けてきた生まれ来る者と 死にゆく者とに満ち溢れた一瞬一瞬に点が波打ち荒れ狂う人の世時間が直線ではない事を想い...
「紫陽花も眠る」 大仏の鼻梁真夏の黒びかり ( 高室 有子 )和歌三首 老鶯の歌のびやかに坂道を 自転車で下る朝の楽しさ 麗人の微笑あかるき街角に 昨日の昏き人の足並み ベビーカー押したる母を拝すれば 国の明日の幸を乞い祈む俳句七句 欠けたれば満ちたる明日の晩夏光 どのシャツも汗を知りたる半夏生 紫陽花も星を仰ぎてまた眠る 音の無き風を探して青田波 鎌倉の男も泣きて夏怒...
「夏燕が風を切る」 別々にゐるくらがりの涼みかな ( 白 雄 )和歌三首 夏燕の風切る街を我ゆかば 人の仰ぎし雲の大きさ 夏燕のひととき降りし水たまり 写りし空の蒼の深さよ 天涙を想ひて朝の窓をあけ さやけし鳥の声を呑みこむ俳句七句 江の電から海風を見るサングラス 暗き顔あかるき顔に夏灯 眼を閉じて三十年前の滝の音 夏雲の父と相撲をしたのかな ジリジリと溶けたる如き夏の...
「FBからの転載」(23・03・17)記事その① (23・03・09)洟垂れ金太郎小僧のくせに昔から渋い親父に憧れている。昔から、多分、小学校5年生くらいから、でも、全然ダメ、渋い親父になんか、全然なれない。ずーっとクラプトンが神だった。でも、自分は天才バカボンの息子。小学校5年生のとき、隣りに建っている中学校の校舎が刑務所にしか見えなかった。思春期そのものに向き合う自我の発達が出来て居なかったのだ...
「妖女と詩神と波濤」老子は牛の背にゆられ西へと去っていった気まぐれな教えは 今も東洋人の心を洗っている釈尊の祈りは巨大な嵐となり日本国へと東漸した官僧はみな童の真光を讃えますらお達の身勝手を諫めたああ 三千年天地の舞踏は今もなお人々の心の内と外とを遊楽している幻相こそが此の世のまこと言葉の背中のその背中意識の背中のその背中大気変現の未発の中春の怒涛は宝鏡を洗い今年もまた紅白の梅を咲かせたのだ妖女...
「紅梅の渦なす時空」 ひらきたる薄紅梅の空に触れ ( 深見 けん二 )和歌三首 紅梅の一技に走る静けさや 朝には猫の仰ぐ空へと 死人には死人の春か紅梅の ひとひらの散る一刻の無限 紅梅の一花に面する今ここに 渦なす時空を呑みこみて立つ俳句七句 紅梅に浮かびし焔ゆめの底 春濤や音に日輪かぎろひぬ 春潮にワカメをとりし男の背 はるかなる富士の真白き春の空 紅梅に幽なる翁な...
「白梅の散りそむる」 木の間とぶ雲のはやさや春浅き ( 三好 達治 )和歌三首 白梅や罪も穢れも清め去り 新しき世の号令をまつ 白梅の夜も知らずに散りそむる 染むべき色も定まらぬまま 白梅のひとひらの知る大宇宙 人の手に乗る風の遊戯よ俳句七句 雀らの松果体にも春の陽か 祈り人の水面みつめる寒の明 麗らかや花を探して鎌倉路地 風光る稲村ケ崎の波しぶき 白梅や古寺の戸に影...
「細き手に年新た」 高き屋にのぼりて見れば煙たつ 民のかまどはにぎはいにけり (新古今和歌集、賀歌、仁徳天皇御製歌、707、)和歌三首 行く雲のちぎれて軽ろき光あり スズメ集いて歌う声にも 神前に祈る朝の静けさに 一年の謎歩き始める また一人友は苦しみ脱ぎ捨てり 生きる喜び新たに賜り俳句七句 細き手に影うつろいて年新た 神やしろ少女微笑の花の春 正月に人の仰ぎし空の蒼 初富...
「正月の餅」 みよし野は山もかすみて白雲の ふりにし里に春は来にけり (新古今和歌集、春歌上、摂政太政大臣、01、)和歌三首 世の人に幸あれと祈る朝には 幽なる母の温もり憶える この町に宿無人の在りしこと 思ひて食らう正月の餅 正月の涙の人に降る朝日 柔らかく温かく冴え冴えとして俳句七句 正月の友の笑美こそ我が宝 一月の風は何処から神世から 学童の風と走りて年立ちぬ 詩よ踊...
「不二の音楽」富士山の天辺に冬の大気は冴え冴えとして日輪は燦然として輝いている巨大な富士山明快なる姿に底知れぬ謎を抱きつつ悠然として大宇宙を仰ぎ続けている夢か うつつか 幻か見つめれば見つめるほどに不可思議なる神山だ縄文人はこの山に 何を見たのだろうかどんな願いを託したのだろうか心の行き先を問いかけたのだろうか連綿とした父母の想いを重ねたのだろうかその大いなる富士山の天辺にいま 太陽が座ろうとして...
~謹賀新年~ (2023)☆令和五年皇紀2683年西暦2023年元旦国家 ~「君が代」~君が代は 千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで☆皆々様新年 明けましておめでとうございますこの新年を寿ぎ皆々様の御健勝と御多幸を誠心を込めてお祈り申し上げます☆☆☆☆☆☆和歌三首☆ちはやぶる すめらみくにのいやさかにみたまのふゆを かがふらせませ☆しずかなる あおひとくさのかげひなたみたまのふゆを かがふらせま...
南無観世音菩薩南無観世音菩薩南無観世音菩薩南無観世音菩薩...
「清水が躍る」 冬の水一技の影も欺かず ( 中村 草田男 )和歌三首 深山の山せせらぎを見つむれば 精気はじけて宇宙ひらける 冬天の陽を呑みこみて歌ひたる 山せせらぎの祈りみちたり 吾をまねく童の幽か森の中 行けば帰れぬ愛の国かな俳句七句 冬の夜に乳房のかほり肚のなか 寒風に達磨鼻水たらしたか 冬の水踊りて清めて時果てる 海しらぬ清水は無しと空が云う 枯園には父親たちの光...
「諸人に冴ゆる星」 短日や仏の母に留守たのみ ( 古賀 まり子 )和歌三首 仏壇に献じたコーヒーの湯気に立つ 母の笑みこそ吾が浄土なり 麗人の背中にやわし光みて たむける歌を耳内にさがせり 冽冽たる冬のせせらぎ見つめれば 国を守りし祖父の眼差し俳句七句 宝船麗人の手に十二月 磯の夢よりしぶしぶ起きて冬の朝 冽冽と瀬音いだきて山眠る 草ぐさの種に夢ある冬田道 眼をとじて...
「FBからの転載」(22・11・25)フェイスブックから幾つかの記事を転載させていただきます。まず、斉藤一治氏のFBの記事から、三島由紀夫氏についての記事を書き写させていただきます。斉藤氏は現代日本の偉大なる古神道家であらせられます。私はいつも、FBにおいて斉藤氏の記事にしたしみ、氏の精錬実直なお人柄と、遠大深淵なる、「真理」への理解の豊かさに感銘を受けています。令和の全ての日本人の真の幸福のため...