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2015/07/29

1件〜100件

  • あちこち痛く眠れない「線維筋痛症」という原因不明の病気

    かみさんは身体のあちこちが痛いといって、クリニックでもらった湿布薬を張っており、眠れないと苦情を言っています。そういう症状で検索してみると、「線維筋痛症」という病気がヒットしました。ただこれを読んでみるとかみさんよりはかなり重篤な病気で、患者数も多いようです。線維筋痛症は、慢性的な全身の痛み(痛む部分を抑えると特徴的な圧痛がある)とこわばりに加えて、倦怠感、睡眠障害、過敏性腸症候群、過活動膀胱、逆流性胃炎、ドライアイなどを随伴する病気とされています。微熱を伴うこともあり、さらに天気痛としての側面を持ち特に梅雨時に症状が憎悪すると考えられています。重症例では爪を切るときのわずかな振動が刺激となって痛みを引き起こしてしまうこともあります。欧米では人口の約2%がこの病気に苦しんでいるとのデータがあり、日本では患...あちこち痛く眠れない「線維筋痛症」という原因不明の病気

  • 今が盛りの「細菌性食中毒」皮膚常在菌に注意

    私は小腹が空いたときなどにちょっと食べるために、蒸しパンなどを買っておくことがあります。通常賞味期限は2.3日ですが、時々忘れてしまうことがあり、賞味期限切れ(5,6日後)になってから食べることも時々あります。現在のこういった食品は完全に密封されていますので、少々期限を過ぎても細菌が繁殖するなどということはないはずですので、気にせずに食べていますが今まで食中毒の症状が出たことはありません。食中毒は年間を通じて発生しており、冬場はノロウイルスなどのウイルス性の食中毒が多く、春や秋には自然毒による食中毒が多く発生するようです。梅雨から夏にかけては、湿度や気温が高く細菌が増えやすいので、この時期には細菌性食中毒の発生件数が増加する傾向にあります。細菌性食中毒の原因菌としては、ウエルシュ菌、サルモネラ菌、カンピロ...今が盛りの「細菌性食中毒」皮膚常在菌に注意

  • 日本人5万人のゲノム解析が完了

    最近はゲノム医療という分野も進んできました。例えばガン患者のガン細胞の遺伝子を解析し、どの部位に変異が起こっているかを特定して、その変異に合った分子標的薬を使うなどということが実用化されつつあります。東北大学の東北メディカル・メガバンク機構などが、一般の日本人約5万人分のゲノム(全遺伝情報)の解析を完了したと発表しました。官民共同10万人全ゲノム解析計画に基づくもので、データを順次研究者に提供していき、ガンや難病の解明、創薬などに役立つことが期待されています。ゲノムはDNA全配列で、いわば生き物の設計図とも言えます。ヒトのDNAは染色体にあり、アデニン、チミン、グアニン、シトシンの4種類の塩基が並んだ構造を持ち、並び方の個人ごとのわずかな違いが、体質や病気のかかりやすさの違いとなります。ゲノム情報を調べ患...日本人5万人のゲノム解析が完了

  • 理解されにくい難病「重症筋無力症」のはなし

    普通にしていても片方のまぶたが下がったり、右目と左目の視界がずれて距離感が狂うなどの症状は「重症筋無力症」の恐れがあり、専門医を受診すべきのようです。この病気は末梢神経と筋肉の接ぎ目(神経接合部)において、筋肉側の受容体が自己抗体により破壊される自己免疫疾患です。全身の筋力低下や易疲労性が出現し、特に眼瞼下垂や複視などの眼の症状を起こしやすいことが特徴です。重症化すると嚥下がうまくできなくなったり、呼吸器のマヒを起こし呼吸困難をきたすこともあるようです。2018年の全国疫学調査では患者数は29,210人で人口10万人当たりの有病率は23.1人と報告されています。2006年の全国調査の患者数は15,100人でしたので、ここ10年で患者数は約2倍に増えていることになります。脳の運動野の電気刺激がアセチルコリン...理解されにくい難病「重症筋無力症」のはなし

  • 低迷し始めた日本の研究力、その原因は

    私は引退するまで研究者として過ごしてきましたが、あくまで企業研究であり大学や公の研究機関にはほとんど所属していませんでした。引退後も科学研究には注目してきましたが、最近日本の研究力が低迷しているという話しをよく目にするようになりました。日本はノーベル賞受賞者も多数輩出し、一昔前までは科学立国になることを期待されていました。ところが論文引用数や大学ランキングなどの数値で見る日本の地位は下がる一方といえるようです。日本の科学の衰退は1990年代後半から始まっており、2000年過ぎからの大学の論文数減少より前に、企業からの論文は1996年から減少傾向になっています。またトップ10%被引用論文数(いわゆる注目される論文)で見ると、1997-1999年頃は世界4位でしたが、その後どんどん順位を下げ、2017-201...低迷し始めた日本の研究力、その原因は

  • 光免疫療法で細菌やウイルスを攻撃

    私の知人(かみさんの古くからの友人)が胃ガンになり、手術は終わったのですが抗ガン剤治療を行うことになり、やっと1クールが終わったようです。手術前はステージⅡという診断ですが、念のため抗ガン剤治療となったようです。70歳の高齢者に抗ガン剤が必要かというとやや疑わしい気がしますが、これが標準治療となっているようです。新しい治療法として身体の外からレーザー光を当てて、ガン細胞を死滅させる「光免疫療法」が2020年に承認を受け、頭頸部ガン患者への治療が始まっています。この治療法はこのブログでも紹介しましたが、東京慈恵医科大学などの研究チームがこの光免疫療法の仕組みを使い、細菌や真菌、ウイルスを殺すことに動物実験で成功したと発表しました。体内で必要な細菌などには影響を与えず、薬剤耐性菌だけを狙って攻撃できる可能性が...光免疫療法で細菌やウイルスを攻撃

  • 最近の話題である宗教法人と政治家のつながり

    安倍元首相が凶弾に倒れてから1か月となりますが、各メディアは宗教団体と政治家の関係を毎日のように報道しています。このブログを書くにあたって私の宗教観をはっきりさせておきますが、私は何の宗教も信じておらずむしろ嫌っているといってよいかもしれません。もちろん近くの仏教の寺の檀家になっており、年に何回か墓掃除にいっています。数年前本堂を改修するということで寄付の依頼がありましたが、それがかなり強圧的なもので住職に寄付を断ってから険悪な関係になっています。それでも毎年護寺費や供養はしていますので、平均的な日本人といえるでしょう。今回話題になっている元統一教会をはじめとして、どんな宗教団体があり、どんな活動をしているのかはほとんど知りません。統一教会が多額の寄付を信者に募ったり、法外な価格の品物を売りつけたりしてい...最近の話題である宗教法人と政治家のつながり

  • 土用の丑の日のうなぎと梅干しなぜ悪いのか

    今年の土用の丑の日は7月23日と8月4日となっています。本来土用とは季節の変わり目を指す言葉で、立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を指すとされています。今年は立秋が8月7日のためその前の7月23日から8月6日が土用で、そのうち干支が「丑の日」が7月23日と8月4日となるわけです。私の家はこういった季節の行事をするのが割と好きで、例えば豆まきをしたりしょうぶ湯に入ったりしています。当然土用の丑の日にはウナギを食べるのですが、近年ウナギが高騰していて高級食材となってしまいました。そのため年々ウナギが小さくなっていくような気がしますが、今年も何とかウナギを食べました。この時昔から「ウナギと梅干」は食べ合わせが悪いといわれていますが、本当にそうなのか栄養学の専門家の解説が出ていました。ウナギというと粉山椒をかけ...土用の丑の日のうなぎと梅干しなぜ悪いのか

  • 新型コロナのワクチンの多重接種に意味はあるのか

    先日新型コロナのワクチンの4回目接種を近所のクリニックでやってきました。私は4回目接種が話題になり始めたころから、ほとんど意味のない接種はやらないとかみさんに言っていました。ところがかみさんは10月に友人とハワイに行く計画を立てており、こういった行動の安全のために4回目の接種を受けたいといってきました。こういった安心感というのも色々メリットがあるだろうということで、ついでに私も接種してしまいました。このクリニックでは4回ともファイザー製のワクチンということで接種したのですが、このブログでも触れたことがあるようにワクチンについては多くの問題がある気がします。まずワクチンはファイザーやモデルナなど何社かが開発していますが、例えば同じRNAワクチンといっても全く同じRNAが使われているとは考えにくい気がします(...新型コロナのワクチンの多重接種に意味はあるのか

  • 日本人の平均寿命が10年ぶりに男女ともに短く

    日本は自他ともに認める長寿大国で年々平均寿命も延びていますが、私の感じでは我々団塊の世代がいなくなる10年後ぐらいで延びは止まると思っています。ところが最近発表された2021年の日本の平均寿命は女性87.57歳、男性は81.47歳でいずれも過去最高だった前年を下回りました。平均寿命が短くなるのは、東日本大震災が起きた2011年以来10年ぶりの珍しいことです。前年に比べて女性は0.14歳、男性は0.09歳とわずかながら短くなっています。交通事故やガン、肺炎などの死亡率が減少した一方、新型コロナウイルスによる死者の増加などが寿命を縮めたとしています。コロナ関連の死者数は1万6771人で前年の3466人の約4.8倍となり、この影響で女性は0.07歳分、男性は0.1歳分平均寿命が縮まったと説明しています。しかし私...日本人の平均寿命が10年ぶりに男女ともに短く

  • 認知症の早期発見と低コストの予防法

    認知症の原因とされるアミロイドβに着目した治療薬の開発は、多くの製薬会社で失敗しており、最近アヂュカヌマブが海外でやっと承認されています。しかし残念ながらこの薬は日本では承認が見送りとなりました。この課題のひとつがこの薬の価格の高さと、早期発見のための検査も高額になることです。アヂュカヌマブの効果が期待されるのは、軽度認知障害(MCI)及び軽度のアルツハイマー病の患者で、神経細胞が元気なうちに原因物質を取り除くことで発症を遅らせることができます。この薬の販売価格は投与1回で約47万円と年間で610万円もかかり、臨床試験で確かめられた予防効果は23%となっています。これでは残念ながら「費用対効果」は非常に低いといわざるを得ません。最近低コストでできる早期診断法と治療法が話題となってきました。認知症予備軍のこ...認知症の早期発見と低コストの予防法

  • なぜ日本は「早期ガン=手術」が定着してしまったのか

    私の歳になると友人・知人にがんが発見されることが多く、大体は早期ガンなのですが全員が手術をして切除し、ステージによっては抗ガン剤治療などを行っています。私は75歳を過ぎましたので、どんな病気が見つかっても手術などの積極的治療はしないと決めていますが、なぜか日本は手術にこだわる傾向があるようです。2016年と少し前のデータですが、例えば肺ガンの場合日本は95%を手術し、放射線治療が5%となっています。アメリカではこれが60%と25%であり、イギリスでも手術は53%となっており、オランダでは手術が47%、放射線が41%となっています。この様に海外に比べて日本は圧倒的に手術の選択が高くなっており、海外では手術から放射線治療という流れがあるようですが、日本はその流れに乗っていません。日本の昔の医療現場は、医師の裁...なぜ日本は「早期ガン=手術」が定着してしまったのか

  • 悪性脳腫瘍へのウイルス療法でよい効果

    現在はウイルスが原因の病気として新型コロナはもちろんサル痘なども問題となっており、ウイルスは当然敵として扱われています。しかしウイルスの細胞に入って殺してしまうという性質を利用し、ガン細胞を治療するという研究も進んでいます。東京大学医科学研究所などの研究チームは、ウイルスを使ってガン細胞を破壊する治療薬「テセルパツレブ」を使った、悪性度の高い脳腫瘍の患者19人に対する医師主導治験の結果を発表しました。治療開始後の1年生存率は84.2%で、従来の14%より高い割合となりました。研究チームが開発したテセルパツレブは、口唇ヘルペスの原因となる「単純ヘルペスⅠ型」というありふれたウイルスを改変したものです。ガンウイルス療法とは、ガン細胞のみで増えることができるウイルスを感染させ、ウイルスが直接ガン細胞を破壊する治...悪性脳腫瘍へのウイルス療法でよい効果

  • 水分補給にお茶よりレモン水を推奨

    私は自宅にいても水分補給には気を付け、保温カップに氷水を入れて飲んでいます。テニスなど運動をしたときにはスポーツドリンクを飲んでいますが、今レモン水が注目されているようです。レモン水には美容効果が高いとされ女性に人気がありますが、軽い運動でもレモン水が優れた飲物となってきたようです。もともとは食前にレモン果汁としょうがのしぼり汁を入れた常温水を飲むと、体内に留まった毒素の排出が促進され、健康に良いというところから始まりました。ここではレモンのような果物や生野菜、魚や肉に含まれる酵素に注目し、酵素は食べ物の消化や吸収、分解排泄などをサポートし、代謝を正常に保ってくれます。酵素を豊富に含むレモンはいわゆるデトックス効果が高いとされますが、その他の健康効果も持っています。特にレモンに含まれる成分の中でも、クエン...水分補給にお茶よりレモン水を推奨

  • 老化を遅らせる「老化細胞除去ワクチン」を開発

    最近老化の研究は非常に活発に行われており、このブログでもいろいろ取り上げていますが、「老化」は自然現象ではなく病気であるという説まで出てきています。ほとんどが老化細胞に関する研究ですが、順天堂大学の研究チームは注射するだけで老化の進行を止める「老化細胞除去ワクチン」を開発したと発表しました。研究チームはワクチンの役割は感染症の抵抗力を与えるだけではないとしています。ワクチンを接種したマウスで糖尿病につながる糖代謝異常が改善されたり、動脈硬化の病巣が縮小したりすることを確認しているようです。この研究のキーワードは「老化細胞」で、正常細胞は一定期間ごとに分裂しますが老いた細胞(老化細胞)は分裂しません。活動をすべて停止するわけではなく、さまざまな炎症物質を周囲に活発にまき散らします。なぜワクチン接種で老化細胞...老化を遅らせる「老化細胞除去ワクチン」を開発

  • ネコがマタタビをなめるのは防虫効果

    家のネコたちもマタタビが大好きで、粉を床にまいてやるとなめたり顔や頭をこすりつけたりして喜びます。ネコがこういった行動をとる理由について、岩手大学などの日英の研究グループが、防虫効果であると発表しました。ネコとマタタビに関する1950年代の研究では、ネコが成分であるマタタビラクトンを嗅ぐためとされていました。これに対し研究グループは、ネコが反応する最も強力な物質が「ネペタラクトール」であることを発見し、これには蚊を避ける効果がありじゃれると蚊に刺されにくくなることを示しました。マタタビを傷つけると、無傷のものに比べネペタラクトールとマタタビラクトン類の総放出量が10倍以上増えました。無傷の葉では有効成分の8割以上がネペタラクトールなのに、傷ついた葉ではネペタラクトールとマタタビラクトンの組成比がおよそ半々...ネコがマタタビをなめるのは防虫効果

  • 新型コロナ感染者数はなぜ収束していくのか

    新型コロナの東京都の感染者数は、この第7波で初めて4万人を超え大きな広がりを見せています。私は7月最終週がピークではないかと思っていますが、専門家によると8月第1週まで増え続けるという見通しも出ているようです。現在は特に行動制限なども出ていませんので、どこがピークかまた最大感染者数がどこまで伸びるのかもあまり気にしていないというのが本音かもしれません。過去の波を見ていくと、拡大が始まってから数週間でピークとなり、その後やはり数週間で減少していくというパターンが繰り返されています。この感染が拡大していくというのは、新たな感染力が強い変異株が出現することにより、感染者が増加していくのは理解できます。しかしなぜその後減少していくのかがよく分かりません。この点については感染症やウイルスの専門家からも納得のいく説明...新型コロナ感染者数はなぜ収束していくのか

  • 肝機能の検査数値は何を表しているのか

    最近私の仕事を通じた友人で、数年前に亡くなったA君の思い出話をする機会がありました。A君は長年臨床検査薬の研究をしていましたが、最も力を入れていたのが新しい肝機能マーカーを見つけることでした。現在でも血液検査をすれば、肝機能としてγ‐GTPやGOT、GPTなどの数値によって肝機能を推定することができるとされています。これはA君に詳しい説明を聞くまで知らなかったのですが、こういった数値はもう何十年も昔から肝機能を見るものとして使われていますが、実はこれらの数値は肝臓の機能とは無関係なのです。これは肝臓の専門家を含めた多くの医師や臨床検査技師でさえ間違った解釈をしているところです。例えば指標のひとつであるγ‐GTPはガンマグルタミルトランスペプチダーゼという酵素のことです。この酵素は解毒作用に関わるグタチオン...肝機能の検査数値は何を表しているのか

  • 植物が「アンチエイジング物質」を豊富に持つ理由

    植物の中でヒトに対する生理活性物質(薬や毒など)を持つもの非常に多く存在します。割と身近な植物でもキョウチクトウやスズラン、水仙といったものには、かなり強い毒性成分が入っています。私の勤務していた研究所もこういった自然の化合物のなかで、有用なものはないかを探索していました。なぜ植物や微生物はこういった化合物を作り出しているのかは、多分これからも謎のまま残りそうです。最近話題になっている「アンチエイジング物質」もほとんどが植物由来ですが、なぜ植物はこのような物質を作るのか面白い説が出ていました。化粧品やサプリメントに含まれるアンチエイジング物質というと、ポリフェノールのような抗酸化物質とビタミンなどが主流となっています。抗酸化物資にはビタミンCやEなど、ポリフェノールやアントシアニン、カロテノイドといった物...植物が「アンチエイジング物質」を豊富に持つ理由

  • 日本の高齢者医療が抱える不思議な問題

    私は一昨年「75歳、医療からの卒業」という本を出しましたが、この主旨は高齢者になり病気が見つかっても、治療する身体の負担など考えれば何もしなくても寿命はそれほど変わらないだろうというものです。今回これに近いかさらに踏み出したような記事を見ました。これは高齢者医療の専門家の話ですが、高齢者は「病院に行かない方が死なない」とまで断言しています。現在の日本人の平均寿命は女性が87.74歳、男性が81.64歳と女性の方が6年長くなっています。何となくそんなもんだと思っていましたが、筆者はこの差と健康診断を絡めて議論しています。この差の原因のひとつに、日本人の「健康診断信仰」があるとしています。定期の健康診断の多くは企業で実施されており、一昔前までは検診を受ける割合は男性が圧倒的に多いという状況でした。検診が長生き...日本の高齢者医療が抱える不思議な問題

  • 脳内の酸化的DNA損傷とアルツハイマー病との関連

    アルツハイマー病の発症原因はアミロイドβなどのタンパク質の蓄積という説が主流になっており、これを超えるようなものは出てきていません。私の母は亡くなる前軽度の認知症になり、義父母はかなり重度で特に義父は若年性ともいえる年齢で発症し亡くなっています。認知症に遺伝性のものがあるというはなしは出ていませんが、若干気になるところです。ボストンとブリガムの病院と大学の研究者たちが、脳内の酸化的DNA損傷によってアルツハイマー病が引き起こされる可能性について報告しています。300以上の脳細胞の全ゲノム配列解析の結果、アルツハイマー病が主に影響を及ぼす海馬と前頭前野の2つの領域で、酸化的なDNA損傷が顕著であると判明しました。ゲノムの広範囲な変異は、アルツハイマー病におけるタウタンパク質とアミロイドβの蓄積に対応して生じ...脳内の酸化的DNA損傷とアルツハイマー病との関連

  • 慢性骨髄性白血病の治療薬が続々と登場

    私は若いころ血液検査で白血球数が高く、再検査になることがかなりありました。高いといっても正常値の1.5倍程度でしたが、白血病ではないかとやや心配したこともあります。その後正常値を若干上回る程度で落ち着いていますので、これが私に体質なのかもしれません。慢性骨髄性白血病は、骨髄の中で血液を作る造血幹細胞の遺伝子異常により、ガン化した血液細胞が増え続ける病気です。この治療には進行を抑える分子標的薬の開発が進み、今年になっても新たな薬も登場し、長期間の服用が基本ですが再発の恐れが無ければ薬の中止も可能であることを示す研究結果も報告されています。慢性骨髄性白血病は、造血幹細胞の中に異常なBCR-ABLというタンパク質ができ、ガン化した血液細胞を過剰に作り出す病気で、10万人に1〜2人の割合で発症するといわれています...慢性骨髄性白血病の治療薬が続々と登場

  • ペットボトルを分解する触媒反応を開発

    私の家ではプラスチックとペットボトルを分別してゴミに出しています。ところが先日ゴミ収集車が集めているところを見ていたのですが、なんとペットとプラを一緒に収集車に入れているのです。多分私の住んでいる市では、プラやペットは単に燃焼して処理しているのかもしれません。市民には分別を呼び掛けておきながら、まぜて処理するというのはひどいものですが、実際の再利用などできずこんなものなのかもしれません。東京農工大学などの研究グループが、ペットボトルや食器などに使われているポリエステルを単量体(モノマー)に戻すことができる触媒反応を開発したと発表しました。今回開発した触媒反応を応用できれば二酸化炭素を出す焼却処理をせず、効率的なリサイクルが可能になると期待されています。日本のプラゴミ総量は年間800万トンを超え、1人当たり...ペットボトルを分解する触媒反応を開発

  • 肥満は万病のもと、内臓脂肪のはなし

    このブログでも何回か書いていますように、私はやせ型が一生続いており肥満とは縁のない状態となっています。肥満が健康に良くないといわれて久しいのですが、肥満はその60%が遺伝子によって決まっているという説があります。肥満は体質(遺伝子)か環境かという議論が出ていますが、一卵性双生児による調査研究などで体質の占める割合は高いようです。もちろん肥満体質であっても食事量が制限されていれば太ることはないはずですが、1970年代から「飽食の時代」といわれるように、食生活は改善しこれからも肥満は増え続けるような気がします。ただし生活が豊かになり、余暇の充実やファッションの多様化に合わせて「もっと痩せたい」と考える人は増えてきました。さまざまなダイエット法が「現れては消え」を繰り返していますが、適切な食事と運動による健康的...肥満は万病のもと、内臓脂肪のはなし

  • 円形脱毛症の治療薬がFDAより承認

    私は30代最後のころ円形脱毛症のかなり重い状態となりました。あまり思い出したくない記憶ですが、頭全体に広がりアデランスでかつらを作って対応していました。このかつらができてすぐアメリカ出張の話が出て、かつらを気にしながら初めての海外出張となった思い出があります。皮膚科と神経内科で薬をもらっていましたが、何が効いたのか分かりませんが(向神経薬の薬漬けになりました)1年半後ぐらいから頭髪が出始め何とか完治することができました。アメリカ食品医薬品局(FDA)がリウマチ薬であった「オルミエント」を重症の円形脱毛症の治療薬として初めて承認しました。円形脱毛症は自己免疫疾患の一種で、重症の場合は頭髪全体、さらに眉毛やまつげまで抜けてしまいます。鼻や耳の中の毛すら抜けることもあり、鼻炎や聴覚障害を引き起こす恐れもあり、ア...円形脱毛症の治療薬がFDAより承認

  • 「イモリ」の意外過ぎる再生能力の秘密

    家の庭には猫がいるせいか、ちょろちょろしているトカゲにしっぽの無いものが時々います。このトカゲのしっぽは再生することが知られていますが、最も再生能力が高いとされる生物が「イモリ」です。イモリはしっぽや足だけでなく、眼や脳、心臓といった臓器まで自力で元通りにし、しかも繰り返し再生できてしまうといわれています。イモリは失った足は5か月ほどで、一部分が大きく欠けた心臓は1か月ほどで傷跡を残さず再生することができます。また足や眼などは、機能までも回復することが分かっています。トカゲのしっぽにはもともと切れ目のようなものが入っていて、敵が現れると抜け落ちる仕組みになっていますが、イモリにはそのように設計された部位はなく、傷口から新たに組織が生まれます。この再生能力のカギとなるのは、成長期に体内で活発に働いている「幹...「イモリ」の意外過ぎる再生能力の秘密

  • 唾液中のタンパク質にコロナ感染防止効果

    このところ新型コロナの話題が多くなっていますが、東京都でもついに感染者数が3万人を超え身近なところにも感染者が出始めました。このブログでも触れましたが、私は昔の職場の仲間と飲み会をしたのちそのうち2人がコロナ陽性となり、かみさんは水泳教室に行ったところそこのコーチがやはり陽性となったのです。2人とも濃厚接触者となったのですが、私は2週間たちかみさんは10日間症状出ていませんので、幸い感染はしなかったようです。もう少しでピークを迎える第7波が収束すれば、第8波はないと思っています。これは感染拡大がなくなるということではなく、インフルエンザのように「今シーズンの感染者は」という感じで、毎日の感染者数を発表することがなくなるような扱いを期待しているからです。さて大阪公立大学の研究グループが、唾液の中に含まれる特...唾液中のタンパク質にコロナ感染防止効果

  • 偽の薬と知っても効果が出るプラセボ効果

    このブログでも「プラセボ効果」については何回か取り上げ、何の薬効もないプラセボで病気を治すことが究極の医療ではないかと思っています。プラセボ効果を得るためには、それがプラセボ(偽薬)であることを被験者に知らせないことが重要であると考えられてきました。ところがここ数十年で最初から被験者にプラセボであることを知らせるオープンラベル(非盲検試験)の有効性を検証する研究が複数実施され、多くの場合症状が緩和したという結果が出てきました。例えば頸椎損傷でひどい痛みのある患者に、香料をかいてからオピオイドの鎮痛薬を飲むという行動を3日間続け、その後香料の後にプラセボと分かっている偽薬を飲んだところ、痛みが止まったという実験があります。これまでのところどの治験も小規模なものばかりですが、結果は少しずつ積みあがっています。...偽の薬と知っても効果が出るプラセボ効果

  • 脳波のパターンでうつ病のメカニズム解明へ

    最近うつ病の話をよく聞きますが、私はうつ病など気分の問題でそれほど重い病気とは考えていませんでした。しかし私が最後に勤務した研究所の若手の研究員にうつの症状が出てきました。親しくはなかったのですが、実験室が近いこともありよく観察したのですが、予想外の行動が多くやはりうつ病は治療が必要な病気と認識しました。長引くコロナ禍の影響により、国内ではうつの症状を訴える人が、コロナ流行前と比べ2倍以上に増加しているようです。うつ症状が起きるメカニズムについては正確には分かっていませんでしたが、いま解明に向けた研究が進んでいます。「うつ病」とは気分が落ち込んでいるなどの精神状態とともに、眠れない食欲がないといった身体症状が現われ、日常生活に大きな支障が出る気分障害のひとつです。経済協力開発機構の調査では、国内のうつ病や...脳波のパターンでうつ病のメカニズム解明へ

  • 新型コロナワクチン4回目接種には消極論

    新型コロナの感染者数は国内で11万人、東京で1万5千人を超えています。私はワクチンの3回目接種もしていますし、マスクや手指の消毒、手洗いなどの感染対策も続けていますが、たとえ感染しても風邪程度の症状で風邪薬を飲んで静かにしていれば治るだろうと、それほど心配していません。このブログでもワクチンは2回接種すれば免疫が確立でき、それ以上の接種は意味が無いという意見を何度も述べていますが、既に高齢者の4回目接種が始まっています。私は4回目接種はしないといっていましたが、かみさんが念のため接種したいといっていますので、4回目の接種券が来たら付き合いで受けることになるかもしれません。政府の方針も60歳以上が対象でしたが、ここにきて年齢を問わず医療従事者や高齢者施設職員の約800万人を対象に拡大するようです。今後60歳...新型コロナワクチン4回目接種には消極論

  • 生命の起源は「火星にある」という新しい説

    生命の起源に私は大いに興味を持っており、色々な説をこのブログでも紹介しています。しかし非常に難しい課題であり、私の生きているうちでは結論は出ないだろうと思っています。最近カルフォルニア工科大学のチームが、太古の生命は地球で生まれたのではなく火星からやってきたという新しい説を発表しました。40億年前の地球は、陸がほとんどなく海ばかりの惑星だったようです。生命が誕生するには有機物で大きな分子を作る必要があり、水が多すぎると反応は進みにくくなってしまいます。一方火星には海だけでなく陸も存在しており、40億年前の2つの惑星を比べると、火星の方が生命誕生にふさわしかったということのようです。このチームは生命の基本である核酸に注目しており、DNAとRNAの成り立ちを調べています。なお私はその前に酵素となるタンパク質が...生命の起源は「火星にある」という新しい説

  • 寄生虫アニサキスで「ガン治療」の可能性

    現在線虫を使用し一滴の尿でガンの有無を判定するという方法が、すでに実用化され宣伝されています。この線虫を用いたガンの診断法は九州大学のチームが開発したものですが、こういった寄生虫にはガンを検出するいわば嗅覚が備わっているようです。サバやアジなどの魚介類に寄生するアニサキスがいますが、これに感染すると痛みなど大変なようです。ところがこのアニサキスもガン細胞を好むようで、この性質を利用してガン治療に役立てようという研究が大阪大学で行われています。研究グループはアニサキスなどの線虫の表面を暑さ0.01ミリほどの軟らかい膜でコーティングする手法を開発しました。長さ2〜3センチほどのアニサキスに、20分程度でスーツを仕立てるようにコーティングします。膜はゲル状で軟らかく、コーティングしてもアニサキスは生きたまま匂い...寄生虫アニサキスで「ガン治療」の可能性

  • 食物アレルギーで3位の頻度になったナッツアレルギー

    食物アレルギーのはなしはよく聞きますが、私は若いころタケノコアレルギーがあり、その後何十年もタケノコを食べていません。もうよくなった気もしますが、とても試してみる気にはなりませんので、タケノコは食べられない食材のままでしょう。私の孫がナッツアレルギーがあり、昔その発症を目の当たりにしました。孫が2歳のころ、息子家族とちょっとした料亭に食事に行きました。食事もほぼ終わり孫と庭の池の周りで遊んでいると、顔一面に発疹が出てきました。慌てて母親のところに連れて行くと、常備している軟膏など塗ってやり、1時間もしないうちにすっかり治まりました。この店では箸置きの代わりに殻入りのピーナッツが出ていたのですが、どうもそれを食べてしまったようです。この孫も今年無事に高校生になりました。さて最近クルミが食品の原材料表示に義務...食物アレルギーで3位の頻度になったナッツアレルギー

  • 新型コロナの第7波が急拡大、麻雀も延期

    新型コロナの感染者が全国的に急増し、感染拡大の第7波が顕著になっています。厚生労働省によると7月13日には国内の新規感染者は9万4000人以上となり、過去最多の10万4000人に迫り、さらに超える勢いです。専門家会議はオミクロン株派生型「BA.5」の感染力はBA.2の1.3倍も強く、この広がりが第7波の急拡大の要因になっているとの見方を示しています。また12日までの1週間に確認された全国の新規感染者数は前週比で2.14倍と急増しており、全都道府県、すべての年代で増加しています。首都圏では東京都が前週比2.37倍、神奈川県が2.41倍となっており、その他静岡県が2.65倍、長野県が2.58倍など従来とは異なり全国的なものとなっています。それでも政府・自治体などは、緊急事態宣言などの行動規制は行わない方針のよ...新型コロナの第7波が急拡大、麻雀も延期

  • 風邪を引いたら総合感冒薬は時代遅れか

    私は後期高齢者の歳になってしまいましたが、歳をとるにつれて風邪をひくことが少なくなってきました。ここ2年以上はコロナで感染対策をしているためかもしれませんが、若いころは2年に1度ぐらい風邪に罹りましたが、明らかに減っています。風邪を引き起こすウイルスは何十種類あるか分かりませんが、風邪をひく度にそのウイルスの免疫ができたのではないかと思っています。私は風邪かなと思ったときは、早めに市販の風邪薬を飲んで休むようにしていますが、これは間違いであるという専門医の話が出ていました。風邪症候群は本来であれば自然治癒するものなので、風邪薬を飲む必要はなく、とりわけ総合感冒薬と呼ばれるクスリは、医師の処方薬であってもデメリットが多く飲まない方がいいという意見です。自由に買える市販の感冒薬はあまり良くないというはなしは聞...風邪を引いたら総合感冒薬は時代遅れか

  • ガン末期の「悪液質」の治療薬が開発

    私が現役のころはガン末期の状態で「悪液質」と呼ばれる症状が問題になっていました。悪液質はカヘキシアと呼ばれ、急激にやせてきて死の前兆となっていました。ガンに罹患してもこの悪液質にならないようにする方法がないかが、大きな問題でした。これは30年ぐらい前のはなしですが、その後悪液質という言葉をほとんど見ることがなくなりました。こういった概念がなくなってきたのかと思っていましたが、最近ガン悪液質治療薬が開発されたという記事を見ました。これは「エドルミズ」という薬で、ガン患者の生活の質(QOL)を維持・改善するのに重要な役割を果たす「ガンサポーティブケア」(支持療法)の治療薬です。ガン悪液質とは、ガンに伴う体重減少や食欲不振を特徴とする複合的な代謝異常症候群を指します。進行ガン患者の80%以上に認められ、体重減少...ガン末期の「悪液質」の治療薬が開発

  • 高齢化とともに増え続ける目の病気

    現在は非常に多くの情報が目から入ることが多くなっています。私は特に目に関してはこれといった問題はありませんが、歳とともに気を付けないといけないのが眼の病気といえます。老眼や白内障だけでなく、眼の老化によって失明につながる重篤な病気を発症するリスクが高まるようです。眼科領域では最近増えている大きな病気が二つあり、そのひとつが「加齢黄斑変性」です。スクリーンの役目を果たしている「網膜」の中心部の細胞が、老化が原因で萎縮したり出血したりして視力が低下する病気です。近年この病気の悪化の因子であるVEGFという物質をブロックする注射薬が開発され、以前に比べて視力が維持できるようになってきました。ただし薬を投与しても完治は望めず、1回8万〜15万円(薬価)程度の高額な薬を2〜3か月ごとに注射し続ける必要があり、大きな...高齢化とともに増え続ける目の病気

  • ストレスで病気になるメカニズムの端緒を解明

    「病は気から」ということわざがありますが、気合と根性で病気を吹き飛ばせという意味合いと解釈していますが、私はこれは好きな言葉のひとつです。気分が落ち込んでいると「ノセボ効果」で病気の症状が出たり、逆に明るくしていれば少々の病気は「プラセボ効果で」良くなると感じています。現代では病気にならないためには「気」すなわちストレスの対処法や心のケアが大切であるという意味で受け止めているようです。ストレスは身体を物理的に傷つけ、病気を引き起こすことが知られ経験則的な証拠もあがっているようです。こういった現象としてはよく知られているものの、ストレスが病気を引き起こす分子メカニズムはあまり分かっていませんでした。その中にストレスとホルモン説がありますが、ストレスがかかると副腎という臓器からホルモンが分泌されます。これが血...ストレスで病気になるメカニズムの端緒を解明

  • 昔の研究室の仲間の合同同窓会

    私が勤務していた研究所で、オフィスが共同で私の研究室とA君の研究室が一緒に仕事をしていました。私は有機合成でA君は臨床検査薬というあまり仕事のつながりはなかったのですが、いつも一緒にお茶をしたりと仲良くしていました。今回どういうきっかけかは分かりませんが、A研究室のメンバーだったTさん(女性)が合同の同窓会を企画してくれました。皆さん都内や千葉県などいろいろ離れているようでしたが、場所は研究所のあった最寄り駅の近くの和風レストランとなりました。私の研究室からはH君とE君でしたが、A研究室からは7人が参加し、総勢10名となかなか賑やかな会となりました。まあ私のような年寄りを考慮してくれたのか、12:00からの昼食会となり、店の地図を印刷していったのですがなかなか見つからず、5分前ぐらいに到着するとすでに全員...昔の研究室の仲間の合同同窓会

  • 社会の変化により「発達障害」が増加

    最近「発達障害」という言葉をよく聞きますが、これは脳に何か異常があって出るものと思っていましたが、うつ病などと同じように心の病気と捉えるもののようです。心理療法の研究者によると、うつ病や依存症、解離性障害などの心の働きに関係する病は、まるで流行があるように時代の傾向があるとしています。この流行が顕著に表れるのが学生相談の現場のようです。30年ほど前は自傷行為や過食で悩む人が多かったのですが、その後「境界例」とよばれる対人関係に問題を抱える人が多くなり、最近ではそういった相談はほとんどなく代わりに増えてきたのが発達障害です。発達障害は脳機能の発達に関係する障害だとされており、自閉症スペクトラム障害(自閉症やアスペルガー症候群など)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害などが該当します。自閉症スペクトラ...社会の変化により「発達障害」が増加

  • 電気を通さずに電気分解を起こす手法を開発

    私が専門とする有機化学の中の電気分解のはなしですが、もっとも有名な反応は水を電解して水素と酸素を発生させるというものです。これは中学生の実験でもやりそうなことですが、有機化学中でもかなり難しい反応となっています。東京工業大学の研究グループが、電気の供給無しに電気分解反応を起こして高分子化合物を合成する手法を開発したと発表しました。電解質を含む溶液を高圧で流すと生じるエネルギーを利用するのが特徴で、宇宙や深海など電力がない環境での化合物合成などに活用できるようです。化学反応には物質同士が電子のやりとりすることで進行するものが多いのですが、工業利用には有害で危険な試薬を使う必要があり、廃棄物をなるべく減らしたいという課題がありました。試薬不要の化学反応である電解反応も電気エネルギーが必要で、棒状や板状の電極に...電気を通さずに電気分解を起こす手法を開発

  • 脳の治療に革命をもたらす「集束超音波治療」

    脳の薬の開発で大きな壁となっているのが「脳血管関門(BBB)」の存在です。脳の血管の入り口には有害なものを脳に入れないようにするために、いわば細胞の網のようなものがあり、これを脳血管関門と呼んでいます。この異物を通さないメカニズムはよく分かっていませんが、物質の大きさではありません。例えば脳の神経伝達物質であるドーパミンは通りませんが、その類似物質であるDOPAは通るといったように、何が通るかは予測が難しくなっています。脳内の酵素などを活性化するような物質を作っても、脳内に入らなければ何の意味もないわけです。この脳血管関門を物理的に開く技術として、「集束超音波治療」が注目されています。専門家はこの治療技術がいずれ、脳腫瘍からアルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症に至るまで、治療が不可能あるい...脳の治療に革命をもたらす「集束超音波治療」

  • 母国語以外の言語の学び方、「第二言語習得理論」

    私は若いころ結構頻繁に海外出張(国際学会での発表)をしていたのですが、英語が苦手なまま過ごしていました。英会話教室に行ったり、教材を購入して勉強したりしていましたが、通常の英会話は本当に苦手でした。私が50歳になった時、国が主導の研究所に出向しましたが、ここは非常に国際色豊かなところでした。外国人のポスドクや研究員も多く、アジアからの研修生も毎年受け入れていました。この中に韓国の著名な微生物学者が、科学交流ということで滞在していました。このキム(金)さんは私より少し上でしたが、歳も近いこともあり喫煙所に良く誘われていました。このキムさんは英語がきれいで、分かりやすくタバコを吸いながらいろいろと話をしました。こういうことがきっかけで英会話がそれほど苦にならなくなっていきました。結局英語を話さざるを得ない状況...母国語以外の言語の学び方、「第二言語習得理論」

  • 新型コロナ治療薬が目指した「緊急承認」とは

    国産の新型コロナ治療薬である塩野義製薬のエンシトレルビルが、新設された「緊急承認」制度を適用した承認が審議されましたが、承認には至りませんでした。この今年5月に新たに設置された緊急承認という制度は、新薬の開発に携わったものとしてはなかなか興味深い、ある意味柔軟な制度といえます。アメリカ食品医薬品局(FDA)には緊急時に未承認薬などの使用を許可したり、緊急承認の適応を拡大したりする「緊急使用許可」という制度があります。日本にも「特例承認」という制度があり、国民の健康を脅かす場合に新型コロナワクチンや治療薬で適用されてきました。この場合国外の承認薬については、日本人にも安全かつ有効に使えるという確認が改めて必要でした。そのため世界中で接種された新型コロナワクチンの臨床試験があるにもかかわらず、実用化まで時間が...新型コロナ治療薬が目指した「緊急承認」とは

  • 100歳長寿者の研究からの長生きの秘訣

    最近老化や長寿の研究が盛んになり、私はあまり信用していませんが、老化が避けられないものではないという説がよく出るようになっています。その代表例が長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子ですが、これについてはこのブログでも取り上げています。簡単にいえばホルミシスと呼ばれる身体の機能を高める程度のストレスを与えると、このサーチュイン遺伝子が活性化され老化を防ぐことができるというものです。また糖質制限をすることで身体がケトン体を利用できるようになり、アンチエイジングに効果があるという報告もあります。ただ現在のところこういった研究は動物実験に限られており、ヒトに適応できるかは難しい問題となっています。こういった状況下で100歳長寿者(センテナリアン)がどうして長生きできるのかについて調べた研究が出ていました。センテ...100歳長寿者の研究からの長生きの秘訣

  • コメの消費量は減少しているのに糖尿病は増加

    このところ朝食に卵かけごはんとみそ汁という和食にしてからかなり経っています。最近はコメの消費量はかなり減少しているようですが、私の家ではむしろ増えているかもしれません。こうしたコメが減っているのに、糖尿病が増えているのはおかしいというような意見があるようですが、根本的に関連はないと思っています。これは糖尿病になると摂取カロリーを減らすということが治療の原則ですので、何か関連付けているのかもしれません。実際のデータでは、国民1人当たりのコメの年間消費量は1962年度の118キログラムをピークに減少に転じ、2019年度はその半分以下の53.2キロとなっていますが、逆に糖尿病になる人は増えています。厚生労働省糖尿病実態調査(1997年)では、日本人の約690万人が強く疑われると推計されていました。それが2019...コメの消費量は減少しているのに糖尿病は増加

  • 深刻な「クスリ不足」に至った現状

    先日クリニックに行き喘息の吸入薬を処方してもらいましたが、かみさんのアレルギー性鼻炎の薬や胃薬も別に不足してはいないようでした。ジェネリック医薬品メーカーの不正製造をきっかけに、昨年の夏ごろから全国的な薬供給の不足が始まり、現在も改善の気配はないようです。ジェネリック医薬品は、先発医薬品(新薬)と同じ有効成分を含んでいて、同等の効能があると厚生労働省が認めた医薬品を指します。新薬のような開発費がかからないため、薬価が3〜5割ほど安くなり、患者の負担が軽減されるものです。医療費を削減したい政府は、将来的に医療機関で処方されるクスリの8割をジェネリックに置き換える方針を出しています。実は私はこのジェネリック医薬品を嫌っています。私は長年新薬開発に携わってきましたが、候補が見つかってからの膨大な動物実験から、莫...深刻な「クスリ不足」に至った現状

  • 心不全に至るおそれのある心臓弁膜症

    心臓の病気は息切れや動悸、足のむくみなど加齢による身体の変化と似ているため、病気だと気づかないことが多いとされています。幸い私はこういった症状は出ていませんので、心臓についてはまだしっかりしているのかもしれません。心不全はあらゆる循環器疾患の「終末像」といわれており、その主な原因が心臓弁膜症のようです。高齢者の脳卒中を含む循環器病の死亡者数は、ガンの死亡者数とほぼ同じで、後期高齢者(私もそうですが)の死因のトップは循環器病となっています。心臓病の中で死亡原因の1位は心不全で、高血圧性を除く虚血性心疾患や急性心筋梗塞などを大きく上回っています。日本の心不全患者数は約120万人で、毎年約1万人ずつ増加しており、専門家は「心不全パンデミック」と呼んでいるそうです。心不全に至るのは心臓弁膜症が200万人、虚血性心...心不全に至るおそれのある心臓弁膜症

  • 長寿遺伝子「サーチュイン」を活性化させるには

    このところ「老化」が色々なところで取り上げられており、中には老化は病気であり治療することができるといった説まで出ているようです。私は老化はあくまで自然現象であり、個人差は大きいものの防ぐことはできないものと考えています。最近老化とは遺伝子を取り巻く環境要因(エピゲノム)が劣化して起きる現象であるという説が出てきました。エピゲノムがどのように影響を受けているのかを明らかにし、劣化しないようにコントロールできれば老化をある程度制御できるという説です。遺伝子はデジタル情報ですので容易には変わりませんが、エピゲノムはアナログ情報なので環境に応じて変わることができます。この環境の乱れによるエピゲノムの劣化が老化の原因であることが最近分かってきたとしています。長寿遺伝子とも呼ばれる「サーチュイン遺伝子」というものが注...長寿遺伝子「サーチュイン」を活性化させるには

  • ガン化学療法剤の副作用とその兆候

    かみさんの友人に胃ガンが発見され、胃の3分の2を切除した手術が終わった後抗ガン剤治療をすることになりました。現在の抗ガン剤は分子標的薬など色々なメカニズムのものが開発されていますが、まだ主流はガン細胞の分裂時に作用して殺すものです。残念ながらこのタイプの抗ガン剤はガン細胞と正常細胞をあまり区別しているわけではありません。ガン細胞は非常に速やかに分裂しますので、その時に作用しますが正常細胞も遅いものの分裂する細胞も存在しています。そのため細胞分裂が比較的活発な毛母細胞や免疫細胞にも作用し、抜け毛や血小板減少などの副作用が出てしまうことになります。もう30年も昔のことですが、私の所属するグループで当時使用されている抗ガン剤の副作用を抑えるように、化学修飾するという研究がスタートしました。この時どのくらいの毒性...ガン化学療法剤の副作用とその兆候

  • 新型コロナワクチンの4回目接種はあるのか

    新型コロナの感染者数は、先週同日比を若干上回る日が続いており、これが増加の前触れかまたはこの程度の数がずっと続くのか気になるところです。海外ではマスクもつけず感染対策は無くなったようですが、日本でもマスコミの取り上げ方は低調であり、コロナが普通の風邪と認識する方向に動いているのかもしれません。先週欧州医薬品局(EMA)から、頻繁にブースター接種を繰り返すと、かえって免疫が低下するという報道がされました。これについて日本の免疫にも詳しい専門家が解説していますが、その真意は若干異なっているようです。重要な点として、EMAはワクチン接種を推奨しており、ワクチンが危険であるといいたいわけではなさそうです。海外のメディアも繰り返しワクチンを接種することについては、ワクチン戦略として持続性に懸念があると報道しています...新型コロナワクチンの4回目接種はあるのか

  • 南極大陸の新雪からマイクロプラスチックを検出

    マイクロプラスチックの海洋汚染問題はこのブログでも取り上げましたが、私は基本的にプラスチックは生活に根付いた必要な物質であると考えています。従ってプラスチックの削減というのはあまり意味のない方向であり、プラゴミの廃棄方法を徹底すべきと考えています。最近南極大陸の新雪の中からマイクロプラスチックが発見されたという記事を見ました。南極はいわば地球上で最も清浄な地域であり、ここが汚染されているということは世界全体が汚染されていることの証明のようになっています。こういった話で思い出されるのがずいぶん昔なりますが、殺虫剤のDDTの事件です。DDTは戦前に発見され、その強い殺虫活性と安全性からノーベル賞も受賞した化合物です。これは世界中に広まったのですが、安価でよく効くということで大量にひどい使われ方をしていました。...南極大陸の新雪からマイクロプラスチックを検出

  • 小惑星リュウグウの試料からアミノ酸を発見

    探査機はやぶさ2が持ち帰った小惑星リュウグウの試料から、アミノ酸など複数の有機化合物が見つかったことが報道されました。このブログでも何回か触れていますが、私は宇宙というものにほとんど興味がありません。宇宙ステーションや各種の人工衛星などの記事はありますが、それほど熱心には見ていません。どんなに宇宙を調べても、地球上にない新しい物質があるわけでもなく、物理学的にも新しい発見はなさそうだというのが私が興味がない理由です。宇宙探査には莫大な金をかけていますが、単に軍事転用のための贅沢な実験という気がしています。むしろ地球の深海探査の方が、生命が存在している以上新しい発見があるような気がしています。多分宇宙には地球上にない面白い有機化合物があるのかもしれませんが、あまりにも量が少ないため現在の技術では同定すること...小惑星リュウグウの試料からアミノ酸を発見

  • 熱中症予防に有効な「暑熱順化」とは

    まだ6月というのに真夏の暑さとなり、梅雨明けをしたかのような猛暑となっています。一般に歳をとると暑さに鈍感になり、熱中症の危険性が高まるとされていますが、私は昔から暑さには強い気がしています。私の部屋の机の上にデジタルの時計があり、これは温度と湿度が表示されています。この温度が30℃を超えると暑く感じ、エアコンを入れるのが私の唯一の熱中症対策かもしれません。この熱中症予防法として身体を暑さにならす「暑熱順化」という方法が出ていました。人間の身体は暑さを感じると自律神経が働いて、末梢血管を広げて皮膚に流れる血流を多くしたり、発汗させたりして体内にこもった熱を放散させ体温を下げます。しかし高温の環境に長時間置かれると、脱水症状となって皮膚に集まった血液の流れが滞り、熱放散による体温調節ができなくなります。こう...熱中症予防に有効な「暑熱順化」とは

  • 「尿」を利用し肥料による土壌汚染を解決

    最近歳のせいかトイレに行く回数が増えたような気がしますが、幸い寝ているときは明け方1回ぐらいですのでそれほど問題ではありません。ただ麻雀などをやっていると私のトイレ回数は多いようで、若干頻尿になっているのかもしれません。このヒトが必ず排泄する尿を肥料として利用する試みが進んでいるようです。工業型農業が当たり前になった今、人間の尿を肥料にするというのは時代遅れに感じますが、化学物質への依存を減らし環境汚染を防ぐ方法として関心が高まっています。人間は植物が必要とする窒素、リン酸、カリウムなどの養分を食べ物から摂取し、主に尿として排泄していますので、尿は肥料に必要な成分を含んでいるといえます。窒素化合物を用いた化学肥料は約1世紀前から使われ始め、人口が増えるなかで農作物の収穫量を増やすことを可能にしました。しか...「尿」を利用し肥料による土壌汚染を解決

  • 賞味期限の切れた食品は食べられるのか

    現在はほとんどすべての食品に賞味期限や消費期限の記載がありますが、私はあまり気にせず期限から数日であれば食べています。こういった期限を記載することで、安全な食品となるのかもしれませんが、一方で食品ロスにつながるような気もします。私の年代では(75歳ですが)昔はこういった期日の表示がなく、安全かどうかは自分の鼻や味覚で確認していた世代ですので、あくまでおいしく食べられ目安程度に考えているのかもしれません。賞味期限は食品表示法に基づく内閣府令である食品表示基準において「定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日をいう」と定義されています。これにはただし書きが有って「ただし当該期限を超えた場合であっても、これらの品質が保持されることがある...賞味期限の切れた食品は食べられるのか

  • 認知症を抑える「目印役」のタンパク質を発見

    私の歳になると(75歳)やはり気になるのが認知症ですが、同い年の昔からの友人のひとりが発症してしまいました。最初に気づいたのは数年前の飲み会の時でしたが、仲間と何かしてやれることはないかと相談しましたが、なるべく頻繁に連絡を取り刺激を与えるぐらいしかできませんでした。それが1年前ぐらいにPCが不調だという電話があって以来、メールもつながらなくなってしまい、連絡も取っていませんのでどんな状況か心配しています。現在は認知症の原因としてアミロイドβやタウタンパク質の蓄積があげられていますが、量子科学技術研究開発機構のチームがこの「タウ」を脳内から除去する上での目印役を見つけたと発表しました。この目印役のタンパク質が、症状の進行を抑える要因になっている可能性があり、新たな治療薬の開発につがることが期待されています...認知症を抑える「目印役」のタンパク質を発見

  • オートファジーと尿酸結晶の処理

    私はビールが好きでどこに行っても最初はビールを飲んでいます。ビールというとプリン体が分解され、尿酸になるのが問題とされています。私は尿酸値は正常なのですが、かなり上限に近い値となっており痛風を若干気にしているもののビールをやめる気はありません。細胞内に入り込んだ尿酸結晶は、リソソームに運ばれますが、その針のような結晶はリソソームを傷つけてしまいます。ここで尿酸結晶をめぐる生体の細胞レベルでの攻防があるようです。生物の細胞の中で起きる現象には、生命を守り維持する働きを担っているものがあり、そのひとつがオートファジーです。このオートファジーが低下すると病態が悪化する疾患もたくさんあり50代以後の男性に多く見られる「痛風」もそのひとつです。血液中の尿酸の濃度が高くなると、高尿酸血症を発症します。プリン体が分解さ...オートファジーと尿酸結晶の処理

  • タバコの負の側面、喫煙は老後を孤独にする

    先日加熱式タバコの話を取り上げましたが、私の喫煙歴ももう50年以上になります。タバコは「百害あって一利なし」とよく言われますが、何かした後の一服は代えがたいものがあり、病気のリスクがあるとしてもこの歳まで生きてきましたので、生涯続ける楽しみと捉えています。内容が理解しにくいのですが、喫煙は老後を孤独にするという記事を見ました。2020年と21年は新型コロナの影響で「国民健康・栄養調査」が行われませんでしたので、日本の現在の喫煙率は分かっていないようです。この新型コロナで健康意識が高まり喫煙率は低下しているか、逆に行動が規制されたことで増加しているのかもしれません。最新のデータでは喫煙率は男性27.1%、女性7.6%となっており、男性は4人に1人が喫煙している状態でまだまだ高い状況としています。ただ一昔前は...タバコの負の側面、喫煙は老後を孤独にする

  • 身体を守る免疫システムの仕組みと高める方策

    現在コロナのワクチン接種の3回目が実施されていますが、この効果の検証もできていないのに4回目接種の話が出てきています。ワクチンというのはウイルスに対する免疫システムをあらかじめ構築するためのものですが、何回も接種することの意義がどうもよく分かりません。この免疫についてどうすれば高めることができるかの解説記事が出ていました。免疫とは疫病(感染症、伝染病)から免れる、すなわち病原体から身体を守るための仕組みです。何重にも防御システムが働き関係する細胞の種類が多いため、理解するのは非常に難しいとしています。身体に病原体などが侵入すると、生体反応として炎症が起きます。この炎症に対して免疫機能が作動すれば、初回こそ治癒に時間を要することもありますが、二度目は以前の記憶からすぐさまに反応して炎症を起こすことなく対処で...身体を守る免疫システムの仕組みと高める方策

  • ガラスはなぜ透明なのか、非晶質の構造の秘密

    身近なところにいくらでもあるガラスですが、窓ガラスなど多くの場合完全な透明度を持っています。多くの固体が非透明なのにガラスが透明である理由は、ガラスは分子が乱れた状態のまま固まった「非晶質(アモルファス)」という構造を持っているためです。余談ですがこのアモルファスは有機合成をしている者にとっては、なじみ深く困った構造といえます。新しい化合物を合成した場合多くは固体なのですが、反応混合物から目的の化合物を精製するのに最も簡単な方法が結晶化です。結晶となれば溶媒などでざっと洗うだけで高純度のものが得られますが、時々アモルファスとなってしまうのです。アモルファスは固体にはなるのですが、周りの不純物をすべて巻き込み全く精製にならないのです。したがっていかにアモルファスとせずに結晶化させるかが、有機化学者の職人的な...ガラスはなぜ透明なのか、非晶質の構造の秘密

  • 新型コロナウイルスはいつまで体内に残るのか

    ヒトがウイルスに感染し、それが完全に治癒した後もウイルスが体内に残ってしまうことはいろいろ報告されています。その典型がヘルペスウイルスで、子供のころ水痘になり治った後もウイルスが体内の神経節に潜り込んでしまいます。それが長いと数十年後に免疫低下などの理由により、帯状疱疹が発症することになります。現在問題となっている新型コロナウイルスも、症状が消えてからも体内に残ってしまうという研究があり、これが後遺症と関連があるのかが取りざたされているようです。今回の研究によると、PCR検査で最初に陽性と判定されてから14日以後にもウイルスの遺伝物質であるRNAが残っていた場合は、症状がより重くなる、譫妄を経験する、入院が長期化するといった傾向がみられ、死亡のリスクも高まるとしています。新型コロナウイルスは複製を繰り返し...新型コロナウイルスはいつまで体内に残るのか

  • 自律神経の身体の中での役割は

    私は多分中学生のころだと思いますが「自律神経失調症」と診断されたことがあります。あまり記憶もはっきりしていませんので、どんな症状だったのか文章にすることはできませんが、非常に気分が悪かったことは確かです。当時は心療内科などもなくかかりつけの医師の診断でしたが、処方された向神経薬を飲むと良くなった記憶があります。この自律神経とはどんなものかはなかなか難しい問題のようです。神経には脳(大脳、脳幹、小脳)と脊髄からなる「中枢神経」と、中枢神経から繋がって全身の隅々まで分布していく「末梢神経」があります。中枢神経は末梢神経から伝えられた情報を処理し、指令を出す役割があります。末梢神経は手足を動かすための「運動神経」、感じたものを脳に伝えるための「感覚神経」、内臓などの働きに関係する「自律神経」が含まれています。自...自律神経の身体の中での役割は

  • 北朝鮮の拉致問題は解決するのか

    先日麻雀仲間のSKさんのバッグに拉致問題支援のブルーのバッジがついていました。この北朝鮮の拉致問題については、家族会なども積極的に活動し歴代政府も最重点課題と位置付けています。しかしこの20年ほどは何の進展もなく、解決のめどは全く立っていないような気がします。私の個人的な感想としては、関係者の高齢化が進み名目だけは残るかもしれませんが、何の解決もなく消えていくような気がします。この犯罪が行われたのは1970年代から80年代といわれていますが、この時代に特定失踪者が増加したようです。これが北朝鮮による拉致であることが明らかになったのは、2002年の日朝首脳会談でのことでした。この年には5人の拉致被害者が帰国し、大きく報道され私も記憶に残っています。これで拉致問題の存在が明らかになったと同時に、早期解決がされ...北朝鮮の拉致問題は解決するのか

  • 「心臓の肥満」という中性脂肪蓄積心筋血管症

    私はいわゆるやせ型体系なのですが、数年前からへその下部のお腹がポッコリしてきました。特に夕食後風呂に入るときなどやや目立つのですが、これも中性脂肪の蓄積かもしれません。こういった中性脂肪が心臓や血管に溜まり、重い心不全や狭心症を引き起こす病気があるようです。「中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)」と呼ばれ、近年診断基準が作られ病気の進行を止めて回復を目指す薬の開発も進められています。「心臓の肥満」とも呼ばれるこのTGCVは2008年に日本で発見されました。2020年末時点で診断された国内の患者は336人ですが、診断されていない事例も多いとみられ、患者数は数万人と推計されています。中性脂肪は身体を動かすエネルギー源で心臓や肝臓、筋肉で多く消費されますが、これをうまく分解できないと心臓の筋肉や心臓の血液を送り込...「心臓の肥満」という中性脂肪蓄積心筋血管症

  • カビの時期には「過敏性肺炎」に注意

    私はもう10年以上前ですが喘息と診断され、それ以来吸入薬を処方されています。それ以後発作のような咳は全く出ていないのですが、若干肺気腫の傾向があり、タバコを吸っていますのでその対策も含めて続けています。今年は雨の日が多く梅雨が早まるのかもしれませんが、この時期になると「過敏性肺炎」というカビが原因の肺炎に注意するようにいわれています。この肺炎もアレルギー性疾患のひとつのようですので、喘息などの持病があると(私は治っていると思っていますが)発症しやすいといわれています。全体としては梅雨の時期を中心に発症することが多く、夏風邪だろうとか季節の変わり目で喘息っぽいなどと放置され、症状が悪化してから病院を受診するケースが多いようです。主な原因となるトリコスポロンというカビは、古い家屋のジメジメした場所に発生します...カビの時期には「過敏性肺炎」に注意

  • 平穏に終わった定例麻雀

    毎月やっている定例麻雀は、開催日を第2土曜日と決めてから日程調整の必要がなく、メールで確認するだけなので楽になりました。今回は雀荘の予約を忘れており、前日の夜になりましたが何とか卓を予約することができましたが、私で満卓になったようで麻雀はそれなりに流行っているようです。前回私が最後になりましたので、今回は電車を1本早くしたところまだ誰も来ていませんでした。それでもビールを注文し来る前にH君が来て、ビールとともに全員が集まりました。このブログでも書いているように、最初の半荘は気合を入れてやるのですが、それほど悪い手ではないのに聴牌までも行かないのです。私に関係なく進んでいきましたが、一度も聴牌することなく東局が終わり、自摸もありましたがそれほど沈んではいないもののひどいパターンでした。そのまま南になっても変...平穏に終わった定例麻雀

  • 創傷治療、火傷の皮膚はどこまで元に戻るのか

    私の周りにはいつも猫がいますが、特に午前中は1匹のネコがよく膝に乗ってきます。私は座椅子に座ってPCなどを操作していますので、ネコも膝に乗りやすいようですが、だんだん遊ぶようになります。触っている手をなめたり噛んだりしていますが、だんだん興奮すると手が出て爪で引っかかれたりします。そのため手は小さな傷だらけになっていますが、ここではこういった傷、特に火傷のような大きな傷の治療についてです。小さな傷であれば治療法は約5000年前からあまり変わっていません。傷口を清潔にして包帯を巻き、後は自然の力に任せるだけです。医療による介入はたとえ大きな傷であっても、主に自然治癒力をサポートすることを目的としています。傷の治癒は4つの段階で起こり、まずは「出血凝固期」となります。血管が収縮して血が固まり、傷口を素早くふさ...創傷治療、火傷の皮膚はどこまで元に戻るのか

  • 「胆道ガン」の治療の選択肢が広がる

    私もガン年齢となっていますので、周りにガンの話がよく出ています。最近もかみさんの友人が胃ガンと診断されましたが、早期ガンということで胃の3分の2を切除する手術を受けるようです。このガン治療について日本は切除できるガンであれば95%が手術するという、いわば手術偏重の傾向がありますが、この点についてはまた改めて取り上げます。ここでは治療の難しいとされる「胆道ガン」の治療の選択肢が増えてきたというはなしです。胆道は肝臓で作られた胆汁と呼ばれる消化液の通り道を指し、胆汁を貯める「胆のう」、肝臓と十二指腸をつなぐ「胆管」、胆管と十二指腸のつなぎ目となる「十二指腸乳頭」という部分に分けられます。胆管は肝臓内にあるかどうかで「肝内胆管」と「肝外胆管」に分かれます。胆道ガンは胆道にできるガンの総称で、胆のうガンなど発生し...「胆道ガン」の治療の選択肢が広がる

  • 加熱式タバコにスイッチする人が増加

    私は加熱式タバコが出始めたころからアイコスに替えましたので、もう数年になりそうです。私は50年以上タバコを吸ってきましたので、喫煙は私の生活の一部として定着しており、また大きな楽しみのひとつになっています。加熱式タバコは単なる興味で購入して吸ってみたところ、紙巻きタバコと同じような感触があり、うまくできていると感心していました。この時はアイコスのうたい文句である身体にやさしいとか、ヤニなどを大幅に低減ということはほとんど気にしていませんでした。ところがアイコスに替えて1週間ぐらいで、咳が全くでなくなったのです。私は喘息の診断を受けていましたし、やや肺気腫の傾向があるともいわれていました。そのため夜寝るときや朝起きた時咳が出るのはやむを得ないと思っていましたが、それが完全に無くなったのです。この咳の原因は明...加熱式タバコにスイッチする人が増加

  • マスク生活などコロナ対策で免疫力が低下?

    新型コロナ感染者数はまだ安心できるところまで減少していませんが、政府は暑くなってきたことからマスクを外す方向で検討しているようです。ただ日本人は基本的にマスクが好きなようですし、2年以上マスク生活が続いていますので簡単にはなくならないような気がします。このところ欧米でのテニスの試合を観戦していますが、観客は全くマスクをしておらず、日本との差が大きい気がします。ここにきて懸念されているのが、コロナ禍の生活による「免疫異常」で例えば現在世界で次々に確認されている原因不明の小児肝炎などは感染対策が原因の可能性があるようです。ある説によればヒトの免疫システムは3歳ごろまでに確立するのですが、衛生環境が良くなり細菌感染が減ったため、細菌免疫と呼ばれるシステムができず、役目がなくなった免疫が過剰に活動することによって...マスク生活などコロナ対策で免疫力が低下?

  • 増加傾向にある症状のない心房細動

    私は毎年健康診断の時に心電図検査をしていますが、幸い問題になったことはありません。昔一緒に仕事をしていた若い同僚が心電図に異常が出て、再検査などをしたことがあります。この心電図異常は丁寧に調べなおしてもあり、しかもかなり問題のようで3カ所の大きな病院で精密検査を受けたようですが、いずれも心臓には異常がないものの心電図はおかしかったようです。結局何も治療をすることがなく5年以上たっていますので、まあ問題はなさそうです。最近日本の高齢化に伴い、心房細動が増加しているという記事を見ました。この傾向は今後さらに加速することが予測されており、健康寿命を延ばすことは現代医療における重要な課題となっているとしています。循環器疾患は高齢化に伴い増加しており、罹患者数及び死亡者数ともに今後さらに増え続けると推定されています...増加傾向にある症状のない心房細動

  • 痛風の原因物質とプリン体と尿酸蓄積の仕組み

    私の家では毎回夕食の時にはビールを飲んでいます。かみさんと一緒にロング缶1缶ですので量は少ないので、プリン体などはあまり気にせずうまいと思ったビールを選んでいます。ここではプリン体も含まれる「核酸」について簡単に紹介します。栄養素としてよく知られているのは、5大栄養素の炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルですが、第7の栄養素になるかもしれないと研究されているのが核酸です(第6の栄養素は食物繊維)。少し化学的な話になりますが核酸はDNAとRNAの総称でもあり、糖とリン酸、核酸塩基からなっています。この構成単位をヌクレオチドといい、核酸塩基は情報伝達に重要な役割を果たしています。化学構造からプリン塩基を持つものとピリミジン塩基を持つものとに分類されます。核酸は細胞の核の中から見つかり、酸性の物質だっ...痛風の原因物質とプリン体と尿酸蓄積の仕組み

  • 脳に電極を埋め込み難病を克服

    最近は音声認識技術が進み、声でいろいろなスイッチを操作するというコマーシャルなどを見かけるようになってきました。私はそんな技術を入れる気は全くないのですが、次のターゲットは頭で考えるだけで操作できるようになるようです。しかしこれには頭蓋骨で遮蔽されている脳波を読み取ることが必要で、これには大きな壁があるとされています。ドイツのチュービンゲン大学の研究グループが、自分では身体のどこも動かせない難病患者の脳に電極を埋め込み、コミュニケーションすることに成功したと発表しました。脳の活動を読み取り、義手や義足をコントロールしたり、コンピュータに繋げてコミュニケーションしたりすることは、ブレインマシンインターフェース(BMI)と呼ばれています。キーボードに打ち込んだり画面にタッチしたり声に出したりしなくても、頭の中...脳に電極を埋め込み難病を克服

  • 「老眼」の仕組みとリスク要因

    私はもちろん現在は「老眼」が進んでおり、近くのものを見るには老眼鏡が必須で、最近はPC画面の文字も見にくく老眼鏡を使っています。現在は老眼鏡を付けたり外したりが面倒なため、遠近両用にして常に眼鏡を着用しています。いつごろから老眼が始まったかはよく覚えていませんが、50代後半ぐらいな気もします。最近この老眼のメカニズムについて比較的わかりやすい解説記事がありました。光は角膜から眼に入り、瞳孔(虹彩によって形作られる)、水晶体、硝子体と通り抜けて、一番奥の網膜で像を結びます。網膜に映し出された像を網膜の外側に分布する視細胞がキャッチして信号化し、その情報が脳の視覚中枢へ送られて処理され認識されると、脳が「見えた」と感じます。目の一番前面に位置するのが通常ほぼ完全に無色透明の「角膜」です。光の入り口であり、光を...「老眼」の仕組みとリスク要因

  • 交通違反をして認知機能検査を受けてきました

    春の桜のころ隣の市にある川沿いの道に桜並木がずっと続いており、そこに花見に行くのを毎年恒例にしていました。今年も花見としてその道をゆっくり走ったりちょっと止まったりしながら花見を楽しみました。その川沿いの道は中間辺りで道路を横切るのですが、その先で警官に止められました。何とその信号もない交差点が直進禁止になっていたのです(後で確認すると左折のみとなっていました)。結局通行禁止違反となり、反則金を支払いました。ずっと続く桜並木の道が直進できないというのは、何のための規制か分かりませんが、違反してしまったことは確かです。その後公安委員会から臨時認知機能検査通知書というものが届きました。どうも75歳以上で違反をすると、認知機能検査が義務付けられているようで、これを受けないと運転免許の効力が停止するとのことでした...交通違反をして認知機能検査を受けてきました

  • 低気圧で起こる「気象病」の基礎知識

    低気圧が近づくにつれて体調不良を訴える人は多いようですが、私の周りにはこういった症状を訴える人はおらず、それほど身近な病気という感じはしません。近年の研究によって、以前は「気のせい」だと思われてきた天気の変化に伴う体調不良には原因があることが分かり、「気象病」や「天気痛」などと呼ばれています。ヒトの身体には周囲の環境が変わったときに、体内の環境を保とうとする力(ホメオスタシス)が備わっています。この力を管理しているのが「自律神経」で、身体を緊張状態にする「交感神経」と緊張から解放する「副交感神経」の2種類があります。この作用により外が寒くても暑くても体温はおおむね36度台に保たれています。同様に低気圧が近づいて気圧が急激に変化した時も、自律神経が体内のバランスを取ろうとします。しかし気温や気圧の変化が急す...低気圧で起こる「気象病」の基礎知識

  • 内服薬を「ナノ粒子化」で網膜症点眼薬を開発

    糖尿病自体はそれほど怖い病気ではないのですが、合併症で重篤な病気となることがあります。友人は腎症を発症して透析が必要になり、従妹は網膜症となりそのまま失明してしまいました。従妹は糖尿病であることを全く気付かず、眼がおかしいと眼科に行って初めてわかったのですが、すでに手遅れだったようです。糖尿病合併症に効果がある内服薬として、「フェノフィブラート」が使用されていますが、肝障害などの副作用があることが知られています。日本大学や近畿大学などの研究グループがこの薬を「ナノ粒子化」して点眼薬として用いることで、糖尿病網膜症の早期に起こる血流障害を改善できることを発表しました。糖尿病の合併症のひとつである「糖尿病網膜症」は、眼の中の網膜で起こる細小血管症(細い血管が傷ついて生じる障害)であり、これは後天的な失明原因の上位と...内服薬を「ナノ粒子化」で網膜症点眼薬を開発

  • プラスチックを分解する新たな微生物を発見

    プラスチック問題というのがいろいろ取り上げられ、最近では無料のスプーンやホテルの歯ブラシまで禁止となっているようです。確かに海洋のマイクロプラスチックによる生態系への影響や、空気中にも飛散しているという報告もあります。私の家でもプラとペットを分別してゴミに出していますが、プラは食品トレイや包装の類でいっぱいになり、禁止されているものなど全く入っていません。また海洋のプラゴミは洗濯時の細かい繊維片やタイヤの削れたもの、壊れた漁具が大部分を占めるという報告があり、どうもプラスチック問題はおかしな方向に進んでいるような気がします。例えば電化製品などを購入すると、大量のスチロールなどのプラが出てきますが、こういった物を置き換えることは不可能でしょう。レジ袋有料化から始まった対策ですが、問題提起の意味があるとしても全く効...プラスチックを分解する新たな微生物を発見

  • 人が「老衰で亡くなる」ときは何が起きているのか

    私は若いころ(働いている頃)から70歳まで生きればよいという考えを持っており、現在75歳ですのでおまけの時間が5年も続いていることになります。特に老衰で死にたいと思っているわけではありませんが、色々な治療をしないつもりですので結果的に老衰という診断になるのかもしれません。この老衰についてアメリカの専門家が老衰について持論を述べている記事がありました。4人の医師のうち3名が老衰という死に方はなく、必ず基礎疾患などの原因があるという見解でした。これはアメリカ疾病管理予防センターが、「老衰で死ぬ」や「自然死」などの表現を使わないことを推奨しているということがあるのかもしれません。日本は「老衰」が死亡原因の上位に来るようになってきましたので、また見方が違っているのかもしれません。このうちの一人の医師は、「老衰」で死ぬ人...人が「老衰で亡くなる」ときは何が起きているのか

  • 悪者とされる「内臓脂肪」の重要な役割

    日本人は内臓脂肪がつきやすい体質とされていますが、私は測ったことがありませんがそれほどなさそうな気がします。ただし65歳を過ぎたころから、やや下腹がぷっくりしてきたのですがあまり気にしていません。脂肪には大きく分けて内臓脂肪と皮下脂肪があり、内臓脂肪はその名の通り肝臓、膵臓、腎臓などの内臓の周囲に溜まります。脂肪は単なる脂(あぶら)の固まりではなく、アディポサイトカインと呼ばれるさまざまな物質からなっています。アディポサイトカインはこれまでに100種類以上確認されており、高血圧や糖尿病、脂質異常症をはじめとする生活習慣病や乳ガン、大腸ガンなどの発生を促すものがあるとされています。40代の日本人男性と欧州系米国人男性約420人を対象にCTスキャンを実施して内臓脂肪と皮下脂肪の面積を比較した研究があります。その結果...悪者とされる「内臓脂肪」の重要な役割

  • 生命科学の進展で効果的なダイエットは実現できるか

    最近オートファジーという言葉をよく目にしますが、私も興味を持っておりオートファジーに関する話題をこのブログでもいくつか紹介しています。この中に「オートファジーダイエット」という方法が出ていました。私の周りは息子家族たちも含めて全員細身ですので、多分遺伝的に太らない体質のようで、あまりダイエットには関心がありませんでした。オートファジーダイエットとは、16時間空腹にすることで細胞のオートファジーの機能を使うという、ダイエットとアンチエイジングが両立できるという方法のようです。オートファジーは細胞が自分の一部を分解する作用(自食作用)のことで、飢餓状態になると生き延びるために活発になることが知られています。ただし生命科学の専門家によると、確かに飢餓状態になるとオートファジーの機能が働くというデータは出ていますが、人...生命科学の進展で効果的なダイエットは実現できるか

  • 沈黙の臓器である「腎臓」と老化加速物質「リン」

    最近では健康に良いとされる物質やサプリメントなどが大いに宣伝されていますし、健康に悪影響を及ぼす物質なども取り上げられています。私は通常の食事をしていれば、不足したり過剰になったりすることはないというのが持論です。新しい説として「リン」が老化加速物質であるという記事を見かけました。この著者は「体内の環境を常に一定に保つ力」が健康に大切としていますが、私もこの恒常性維持機構が重要と考えています。体内への出し入れを精密にコントロールしている臓器が「腎臓」であり、不要なものを排泄する腎臓の力が衰えてしまうと、健康が損なわれ老化が加速します。ここで過剰に摂ると良くないものとしては、塩分や糖分、脂肪分などが挙げられますが、もう一つ重要なものが「リン」としています。リンは生命に必要な6大元素(酸素、窒素、炭素、水素、硫黄、...沈黙の臓器である「腎臓」と老化加速物質「リン」

  • 効果の低い対策が足を引っ張ると人は誤解する

    新型コロナの感染者数は減少傾向にあるものの、第5波までの急激な減少パターンにはなっていません。これについては説明なども出ていませんが、オミクロン株の特徴なのかもしれません。これから暑さに向かってマスクの着用について、政府からいろいろ緩和が出ていますが、感染者がほとんどいなくならない限りこれだけ定着したマスクはなくならないような気がします。この皆がマスクをしているから自分もしようというのは、日本人の特徴的な感覚ではないでしょうか。たぶんマスクに対して嫌悪感も少ないのかもしれません。私もマスクにこだわっていますが、この効果がはっきり出たのがインフルエンザで、今シーズンも全く流行がありませんでした。さてこのコロナ対策をめぐり、複数の対策を組み合わせて実施すると、人は「効果の低い対策が効果の高い対策の足を引っ張る」と誤...効果の低い対策が足を引っ張ると人は誤解する

  • 細菌との共生といわれているが体内は無菌

    自然界には微生物があふれており、私も現役のころは地方に出張するとスプーン一杯ほどの土を集めてくるように頼まれていました。ここから微生物を分離し、生産する有用物質を探索するという目的でしたが、わずかな土壌の中にも1億ほどの微生物が生育しているようです。人の身体にも兆を超す微生物がいるといわれていますが、体の表面微生物についてはあまり研究が進んでいないようです。以下微生物を分かりやすく「細菌」と記載しますが、この細菌が体内に入ると色々な感染症を発症します。それでも身の回りには無数の細菌が存在している割には、それほど感染症の頻度は高くありません。食道や胃、大腸などの食べ物の通り道は、一見すると「体の中」に思えますが、医学的には「体の外」と考えることができます。口から肛門をつなぐ一本の道は、外界と完全に連続した空間とい...細菌との共生といわれているが体内は無菌

  • 熱帯のハチが作る薬効の高い蜂蜜「奇跡の液体」

    私は現在は蜂蜜から遠ざかっていますが、昔はパンに塗って食べたりしたこともありました。それが何か効果があったかはよく分かりませんが、現在でも蜂蜜特にローヤルゼリーなどは健康食品やサプリメントとして人気があるようです。南米にハリナシミツバチと呼ばれるハチのグループがあり、このハチが作る蜂蜜が「奇跡の液体」として、食品や薬品として注目されています。約175種のハリナシミツバチが生息するペルーのアマゾン川流域では、現地の人がそのうちの数種の飼育に乗り出しています。またペルーアマゾン研究所の研究者たちがこの蜂蜜の研究を開始するとともに、持続可能な飼育方法を地元の人々に指導するようになりました。蜂蜜は古くから薬として広く利用されており、蜂蜜が鎮静薬や酒、精神活性薬として、時には毒物として使用されてことが明らかになっています...熱帯のハチが作る薬効の高い蜂蜜「奇跡の液体」

  • 大腸菌O-157の毒素を「炭素」で無毒化

    暖かくなってくるとまた食中毒の話題が色々と出てきます。最近あまり取り上げられなくなった腸管出血性大腸菌O-157ですが、現在でもこの菌による食中毒は発生しているようです。O-157は細菌の種類としては一般的な大腸菌ですので、抗生物質を使えば簡単に除菌することができますが、この菌は毒素を作り出しこれによっていろいろな症状が出てしまいます。従来この毒素の治療法はなかったのですが、群馬大学の研究チームが「炭素」を用いることで無毒化することに成功したと発表しました。O-157に感染すると「ベロ毒素」などの病原性のタンパク質が分泌され、食中毒を起こします。ベロ毒素は一部の赤痢菌(志賀赤痢菌)が産生する志賀毒素と同一のもので、かなり古くから知られています。真核細胞のリポゾームに作用して、タンパク質合成を阻害する働きを持ち、...大腸菌O-157の毒素を「炭素」で無毒化

  • 睡眠中に心拍数や血圧が乱高下する「自律神経の嵐」

    健康は食事と睡眠からというのが私のモットーですので、このブログでも睡眠を取り上げることが多くなっています。睡眠のイメージは体を横たえ、心身をリラックスするいわば海の凪(なぎ)の状態ですが、この睡眠中に心身が荒れ狂う「嵐」の時間帯があるようです。睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、ノンレム睡眠はさらに浅いノンレム睡眠と深いノンレム睡眠に分けられ、後者は周波数の低い脳波(徐波)が主体となるため徐波睡眠とも呼ばれています。レム睡眠とノンレム睡眠は一晩を通して交代して出現しますが、最初のレム睡眠は寝ついてから60〜120分後の出現し、以後平均して約90分周期で一晩に3〜5回出現します。レム睡眠は睡眠時間全体の20〜25%を占め、7時間睡眠であれば合計80〜100分ほどのレム睡眠が出現します。レム睡眠は夢を見やすい事、...睡眠中に心拍数や血圧が乱高下する「自律神経の嵐」

  • 貼りつけるだけで臓器を再生させる「細胞シート」

    先日テニススクールに行き、1時間半のレッスンを受けたところ、帰ってから右ひざに痛みが出てしまいました。幸いなことに一晩寝たら痛みも取れ普通に歩けるようになりましたが、やはりサポータなどが必要な歳になったようです。今の自分に当たり前にできること、例えば目が見える、歩くことができる、食べることができる、などがいつまで当たり前が続くか考える歳になったといえそうです。こういった当たり前を続けることができるような医療の技術が進歩しており、そのひとつに「細胞シート工学」があります。機能が低下した臓器を復活させることは、現在の医薬品がどんなに進歩しても難しい課題といえます。こういった臓器を再生させる「再生医療」が、iPS細胞の発明などによって一気に注目を集めていますが、期待の大きさの割には進展が遅いような気がしています。こう...貼りつけるだけで臓器を再生させる「細胞シート」

  • 新型コロナの「スーパー中和抗体」が多様な変異株に有効

    新型コロナ感染者数は、減少しているとはいえ従来のような速やかな収束パターンにはなっていません。東京の感染者数を見ても2月初旬の最大の2万人からは減っていますが、3か月たっても数千人の状況が続いています。ワクチンの3回目接種も進んでいますが、本当にこれが効果があるのか疑問に思っています。ただ国や自治体も規制をほとんど行っていませんので、ほぼコロナ前の日常が戻っているようで(マスクや消毒などやっていますが)、ウイズコロナとしてこの程度の感染者が出ても気にしない時代になったのかもしれません。富山大学や京都大学の研究グループが、新型コロナ感染症から回復した患者の血液をもとに作った「スーパー中和抗体」が、オミクロン株など多様な変異株に有効であることを動物実験で確認したと発表しました。中和抗体はウイルスの粒子に結合し、人間...新型コロナの「スーパー中和抗体」が多様な変異株に有効

  • iPS細胞への変化でガン治療薬発見の方法

    iPS細胞については私も大いに興味を持っており、いわゆる再生医療として新しい医療分野が開拓されるのではないかと期待しています。しかしどうもこの研究には莫大はコストがかかるようで、思ったより進展していないのが現状のようです。このiPS細胞を色々な組織細胞に変換し、再生医療として使用するよりは、創薬研究に応用する方が現実的ではないかと思っていました。色々な疾患になった細胞を患者から取り出すのは、大きな負担になりますが、それをiPS細胞で作り出しその治療薬の探索に使う方が現実的のような気がしていました。この方法論とは少し違うのですが、iPS細胞がらみでガンの治療薬を探すという方法が東京大学の研究チームから発表されました。これはガン細胞にiPS細胞への変化を促す遺伝子を加えてもガン細胞のままですが、ガンに効く薬を一緒に...iPS細胞への変化でガン治療薬発見の方法

  • 腕時計型装置で睡眠を高精度に測定

    かなり前になりますが、安いスマートウオッチを購入しこのブログでも紹介しました。これは腕につけておくだけで、血圧や脈拍、運動量や睡眠の解析ができるようになっていました。どの程度の精度があるか分かりませんが、血圧に関しては測定するとき同時に測りほとんど差がありませんでした。睡眠に関してはデータをスマフォに送り見るようになっていましたが、レム睡眠や覚醒などが記載され、どの程度の質かが出るようになっていました。しかし肝心の時計が電波時計のはずなのに狂ってしまい、修正できなくなってしまったため放置してたまに血圧を測る程度となっています。最近東京大学の研究グループが、簡単な腕時計型の装置と独自に開発したデータ解析の機械学習法を使い、成人の睡眠を精度良く測定しパターンの分類に成功したと発表しました。現代人は睡眠のパターンが多...腕時計型装置で睡眠を高精度に測定

  • 脳の細胞外スペースと神経修飾物質 その2

    前回は脳には約20%もの細胞外スペースがあり、ここにゆっくりと神経修飾物質が移動し、そこに「人間らしさ」が出てくる可能性があることを、脳のシステムを中心に述べてきました。ニューロンの電気的な活動は、コンピーターのようなデジタル信号処理と捉えることができますが、細胞外スペースを使った広範囲調節系は、ゆっくりでアナログ的な伝達といえるようです。このアナログ伝達が生き物らしさや「こころのはたらき」を担っているのかもしれません。まずここではまず代表的な神経修飾物質を紹介します。最初がノルアドレナリンですが、非常に多くの脳機能に関与していてとくに新規な予期しない刺激に対して放出が促進されます。いわば脳の「アラートシステム」の役割を果たしています。生理的には脳の覚醒水準を高めて注意を集中し、目新しい環境に置かれたときに生じ...脳の細胞外スペースと神経修飾物質その2

  • 脳の細胞外スペースと神経修飾物質

    よく「人間らしさ」という言葉を使いますが、人間は他の動物と異なる知性や感情を持っています。脳の情報処理はニューロンが主役となっていますが、情報を統合し、活動電位を発生し、次のニューロンに情報を伝達するといった役割は、強く保存されていますので、ショウジョウバエからマウス、ヒトに至るまでほぼ同じメカニズムを持っています。つまりニューロンの働きそのものは、生物によって大きな変化はありません。そうなると人間らしさを生み出しているのは、ニューロンの役割そのものではなく、それを受け入れる「空間」と「場」ではないかと考えられています。脳の中にもさまざまな場を作り出す舞台があり、それが「細胞外スペース」です。体組織の間質と同様に脳の細胞外スペースの存在は古くから知られていましたが、脳を衝撃から守る緩衝材としての役割以外には、そ...脳の細胞外スペースと神経修飾物質

  • 今月から定期開催となった恒例麻雀

    今まで麻雀の開催日時は、メールで各人の都合の良い日を聴き調整していましたが、皆ちょっとした仕事などをしているため結構難航していました。コロナも全員がワクチンの3回接種が済み、まあ定期開催が問題がないだろうとなった時、毎月第3土曜と決めたらどうかという案が出ました。これはH君が都合が悪い場合があるということで、前回第2土曜日開催が決まりました。この麻雀会は私が幹事役をやっていましたので、調整に時間が取られることもなく、1週間前ぐらいに確認メールを入れるだけとかなり楽になってきました。雀荘に13:00集合ということになっていますが、皆さん早く集まり電車を1本早くして12:30頃行ったらもう皆さん集まっていました。いつものようにビールを飲みながら始めましたが、最初の半荘はかなり集中しており、幸い手もまあまあ良くなって...今月から定期開催となった恒例麻雀

  • 失明原因の上位となる「網膜色素変性症」

    現在はほとんどの情報が眼から入ってきています。このブログ原稿を書くときでも、ネット情報はすべて視覚によります。私はPCの動画(テニスの中継が多いのですが)をHDMIでテレビにつなぎ観戦するのも楽しみのひとつです。従って目を健康に保つことは非常に重要になっていますが、私は10年以上前に老眼が進み始めたころ弱い近視(裸眼0.5程度)が良くなり、現在でも1.0ぐらいの視力があります。日本人の失明の原因の上位を占める疾患の中で、近年2位または3位となっているのが「網膜色素変性症」です。この病気は難病とされ、その患者数は2万7千人とされています。この病気はそれ以外の失明原因疾患とは異なり、家族性、遺伝性に発症するという特徴があり、発症に関連する遺伝子も国内外で大規模に調査され新たな知見が得られています。網膜色素変性症は、...失明原因の上位となる「網膜色素変性症」

  • 糖尿病治療に広がる選択肢、症状で薬を選ぶ時代

    糖尿病は血糖値が高くなる病気ですが、それ自身はそれほど恐ろしくないものの、合併症を併発すると重大な疾患に繋がります。私の従妹はずいぶん昔ですが気が付かないまま網膜症を発症し失明してしまいましたし、友人の一人は腎症を併発し透析を余儀なくされています。比較的身近な病気で日本人の患者数は厚生労働省の2019年時点の推計では強く疑われる人(治療を受けている人を含む)が1196万人、可能性を否定できない人は1055万人としています。特に70歳以上の男性では、「強く疑われる」が26.4%となっており、4分の1は糖尿病の可能性が多分にある、あるいは既に診断されて治療中となっています。血糖値は血液中に含まれるブドウ糖の濃度で、食事をして上昇すると膵臓からインスリンが分泌され、ブドウ糖が筋肉などに取り込まれて濃度が下がります。し...糖尿病治療に広がる選択肢、症状で薬を選ぶ時代

  • 部位と症状でわかる「頭痛」の正体

    一口に頭痛といってもその原因は色々あるようで、かなり多くの人が頭痛に悩まされているようです。私は幸いなことにほとんど頭痛になったことがなく、若いころ飲めなかった酒を飲まされその酔いがさめてきたときひどい頭痛になった記憶がある程度です。頭痛の治療法は飛躍的な進歩を遂げており、この30年に限っても隔世の感があるという程のようです。健康をテーマにした雑誌やテレビ番組が頭痛特集を頻繁に取り上げており、優れた治療薬も手に入る時代になっています。それでも多くの頭痛もちの患者は、薬局で買ったOTC医薬品でいわばごまかしているようなケースも多いようです。この市販の頭痛薬による一時しのぎには多くの危険が潜んでおり、使い過ぎによって発症する「薬物乱用頭痛」が存在するといわれています。薬物乱用頭痛とは、薬剤の多用によって新しいタイプ...部位と症状でわかる「頭痛」の正体

  • 地球の「生命」は宇宙から来た可能性があるのか

    このところ「生命誕生の謎」という私のもっと興味を持っていることをたびたび取り上げていますが、この生命が宇宙から来た可能性があるという報告がありました。この生命の定義もなかなか難しいもので、諸説が入り組んでいます。一般的なものは、細胞膜などで外界と生命が分けられ、自分のコピーを作ることができ、外から取り込んだ物質を利用し生命を維持できる存在ということになっています。最新の研究によれば、地球の生命誕生は39億年前に確認されているようですが、この地球にどうやって生命が誕生したのかは全く分かっていません。生命誕生の仮説はいくつかありますが、大きく二つの意見に分かれています。ひとつ目は地球起源説で地球の物質から生まれたという説です。太古の地球に海ができ、色々な物質が混ざり合った「生命のスープ」に、紫外線などの宇宙線が浴び...地球の「生命」は宇宙から来た可能性があるのか

  • 朝食を抜くと体重が増えるのに筋肉量は減少

    私は朝食を必ず食べており、少し前まではクロワッサンにコーヒーという洋食派でしたが、現在は卵かけごはんに味噌汁という和食に変わっています。これは特に健康を意識しているわけではなく、3食摂るというのが昔から習慣で何となく続いています。名古屋大学の研究グループが、朝食を抜くと体重が増えるのに筋肉量が減ることをマウスを使った実験で明らかにしました。厚生労働省の調査によると、朝のあわただしさなどから朝食を抜くなど不規則な食生活を続けている人が増えています。ダイエットのために朝食を抜く人も多く、朝食をしっかり食べることを勧めているようです。しかし朝食を取ることと健康との関連のメカニズムは分かっていませんでした。研究グループはラットに高脂肪食を与える実験をし、朝食欠食が肝臓の代謝や体温、それぞれのリズムを刻む「肝臓時計」「体...朝食を抜くと体重が増えるのに筋肉量は減少

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