厚切りの牛タン弁当暑気払ひ新幹線に乗り込んでまずは朝食である。集合前に買っておいた「厚切り焙り牛タン弁当」を食べることにした。私「大阪に行くのに仙台の牛タンというのも何なんだけどな(笑)」妻「別にいいじゃないの(笑)」私「美味いんだからどうしても選んでしまうんだよなぁ(笑)」妻「味がいいのかもね」私「チコちゃんでやっていたな。牛タンが仙台名物になったのは……」妻「何だっけ?」私「店のオヤジが『仙台名...
勝てばまた負ける者あり夏の果試合が終わってすぐに娘からメールが届いた。娘「鵠沼、選手待ちするみたいだけど、来る?」場所は体育館の入り口付近だという。2階の出口から出て、体育館を一回りするようにしてその場所に向かった。選手たちの一団が見えた。<ん?あれかな?>近づくとそれは鵠沼の対戦相手だった日本航空北海道のチームだった。あの背の高い留学生も見える。背番号73番のPGも見える。壁に沿って一列に並んで支援...
負けるのか勝つのか汗の手を握る3時に鵠沼と日本航空北海道の試合が始まった。背番号00で186センチの留学生がいる。相手方のPG(ポイントガード)は背番号73でなっちゃんと同じような背格好をしている。常に二人は向き合うことになる。試合は入れたり入れられたりして3点と点差の離れないゲームとなった。相手チームのパスワークは素晴らしい。スピード感もある。鵠沼と同じようなスタイルで強敵だと思った。1クオーター目を終えて...
祝杯をあげて枝豆添へにけり翌朝、6時半に娘からメールが入った。娘「おはよー、今日は8時半の出発。よろしくね」私「遅過ぎない?」娘「試合は10時からだよ」私「4時起きにとっては遅過ぎだよ」娘「ハハハ、駐車場ね」前日と同じ体育館だがコートは違っていた。到着するとみやちゃん達は練習を始めていた。お茶を飲んだりしているうちに試合が始まった。みやちゃんはベンチ入りで背番号9が出ている。PGというポジションは重要で...
まだ活きて生きる力の皿の烏賊勝利を収めたなっちゃん達の写真を撮ろうと会場の出口で待っていたが、別の出口から出たようで会えなかった。すぐに娘のところには仲間からメールが入って、喜びに満ちた選手たちの様子が届けられていた。ナオ君「会えそうにないですね」私「仕方ないよ。また明日もあることだからいいんじゃないか」ナオ君「じゃ、車を取って来ます。涼しいところで待っていてください」体育館のクーラーのよく効いた...
声援に応へ真夏の勝利かな会場は博多空港の近くだった。奇抜な形のドームがあり生徒たちで混雑していた。応援する席が決まっているという。私「えっ、ここ?いやに見づらいなぁ」娘「鵠沼の関係者はここなんだって。ゴールの後ろ側になっちゃうけど仕方ないよ」私「そうか」すでになっちゃん達は練習していた。初めて見る生(なま)のなっちゃんである。ガイドブックを1冊1000円で買っていた。鵠沼と対戦相手の倉敷翠松の選手名簿...
冷し茶の旨さよ勝ちを祝福す体育館を出たのが12時40分である。駐車場に戻って別の会場へ移動しなければならない。娘「次のなつの試合が2時半スタート。ここから30分は掛かると思う。その間に昼を食べなければならないんだけど、ラーメンか何かでいい?」私「何でもいいよ。簡単な方がいい。それにしても試合の度に移動しなけりゃならないのは大変だな」娘「いや、これから行く会場は今日が最後。後の試合は全部、今のところでやる...
応援や勝ちてかちわりなど欲すいよいよ試合開始である。みやちゃんは出ていない。ベンチに控えている。みやちゃんのポジションはPG(ポイントガード)というらしい。背番号9の3年生の選手が桜花のPGである。その背番号9が実に上手い。いつも中央にいて、相手ゴールに攻め入ろうとする時に司令塔の役目を果たしている。残り4人のメンバーにパスをしたり、時には自分でシュートを決めに行ったりする。また、相手のPGの前に立ちはだか...
炎天や福岡総合体育館さあ、いよいよ試合の始まりである。最初にみやちゃんの桜花学園のゲームである。場所は「福岡市総合体育館」となっていた。ホテルの駐車場に9時半に集合した。私「さ、いよいよだな。場所は遠いのか?」娘「車で20分くらい」私「何時からだ?」娘「11時10分スタートだから10時には会場に入りたい」私「どっち?なっちゃんが先か、みやちゃんが先か?」娘「午前中にみやがやって、会場を変えて午後になつ」私...
その昔「奴国」ありけり青岬ビールの後は熱燗に替えて盛り上がっていく。先程の女性ではなく男性が現れた。私「博多といえばグルメの町ですよね。来る前にガイドブックを買いましたけど、博多ラーメンからもつ鍋、水炊き、餃子から饂飩まで何でもありの町になってますよね」男性「屋台もありますからね。食べて行ってください(笑)」私「博多は魏志倭人伝の国なんだけどなぁ。全くそういうのでは盛り上がっていないですよね」男性...
水炊きやばつてんそれは季語じやなか夕食は事前に水炊きの店を予約しておいたようである。ホテルから徒歩5分ほどで到着した。「とり田博多本店」という。コースを注文して、生ビールやそれぞれの飲み物が配られた。私「それでは、明日から始まるなっちゃん、みやちゃんの健闘を祈って乾杯しましょう。乾杯!」みんな「乾杯!」私「それにしても明日の試合は大丈夫なんだろうなぁ。初戦敗退はないだろうなぁ」娘「明日は大丈夫。な...
地ぼてりの歩道やキヤリーケース引く飛行機は11時発なのだが、娘たちは6時半頃に着いたようである。私「それはいくら何でも早過ぎるだろ(笑)」妻「いやいや、着いてすぐに満車になったらしい。今、メールが届いた」私「へぇ~、恐ろしいなぁ。また乗り遅れでもしたら大ごとだよなぁ(笑)」我々は電車で出掛けて9時半に到着した。全員、スタバでコーヒーを飲みながら4時間近くを過ごしていたらしい。私「ご無沙汰してます。今回...
遠青嶺ひとり卑弥呼に会ひに行く出掛ける2日ほど前になって娘から5日間のスケジュール表が送られてきた。なっちゃんの試合とみやちゃんの試合が色分けされている(写真)。<初日は3時にホテル到着かぁ……2日目はホテルを10時に出て、4時まで試合観戦か……3日目は9時に出て、4時半まで観戦かぁ……どこにも出掛けられないなぁ……>4日目にようやく「午後に観光」などと書かれている。最終日は午前中が試合で「午後に観光」となっている...
山笠の過ぎし博多へいざ行かん2か月以上も前になるが妻が博多行きの話を持ってきた。妻「なっちゃんの最後のインターハイ、見に行かない?」私「ああ、高校3年生最後のインターハイか……」妻「行く?みやちゃんも愛知代表で出るよ」私「えっ!二人とも出るのか。だってまだみやちゃんは1年生じゃん」妻「1年生でも選ばれたらしいよ」私「へぇ~、それじゃ、行かない訳にはいかないなぁ……いつ?」妻「え~と、8月の5、6、7」私「土日...
伊都国の烏賊など食べに福岡へ2週間が経っていた。8月8日(木)のことである。3日(土)から7日(水)まで休みを取って九州「博多」へ行って戻って来たばかりである。川崎君「今日の3時からWEB面談があります」私「WEB面談?何、それ?」川崎君「先日、試験をやりましたよね。あれを踏まえて向こうの担当者と面談をするんです」私「ああ、あれか。オレはやっても意味がないだろう?」川崎君「何を言ってるんですか。社長はこの間の...
百問に答へ手づから夏痩す川崎君と新人は午前中に診断をやってみたようである。川崎君「社長、イヤにならないでください(笑)」私「何が?」川崎君「途中でイヤになって放り出すのだけはやめてください。相当に難しいです」私「脅かすなよ。どれくらいの時間、やるんだ?」川崎君「ちょうど1時間です。次々に問題が出て来ますのであまり考えていると時間がなくなります。中には30秒以内に解答してくださいというのもありますので...
パソコンの中の男と裸にて家に帰ったのが6時半である。大急ぎで風呂に入ってスマホを用意した。妻「大丈夫?出来る?」私「待って、分からないけど、このメールの中に入ってるはず。あった、これこれ」妻「どうする?食事は?」私「食べる」いろいろと何事かをやってみて、ようやく開始画面に辿り着いた。私「おお!辿り着いたよ(笑)」妻「そこ、喜ぶところかなぁ(笑)」それからスマホの中で講義が始まった。男性がいろいろと...
不可能の文字あり黴の我が辞書よ川崎君「社長のメールに神奈川県からの案内が届いていませんか?」私「見てない。何のメール?」川崎君「いや、届いているはずです。今週の月曜日の3時に届いています」私「ええっ、見てないなぁ」川崎君「迷惑メールに入れたんじゃないですか?」私「迷惑メール?そんなことはないだろう」川崎君「あっ、やっぱり入ってます。何でも迷惑メールにしないでください。受講者説明会のお知らせです。社...
斑猫が飛びて千里の始まれり「これからはDXの時代だ!」と掛け声を掛けたところでそう簡単に動き出す会社ではない。何かに紛れて入って来たチラシに「はじめようリスキリング。DXでビジネスを加速」とあった(写真)。誰かに受講させようと思った。7月初めの話である。私「おい、川崎君、これ、いいんじゃないか」川崎君「何ですか?」私「DXで事業課題を解決。完全無料、実務に直結って書いてあるぞ」川崎君「今、それどころじゃ...
黒幕がよもやステテコ姿とは月曜日に会社に行った。川崎君「風邪、大丈夫でしたか?」私「大丈夫じゃない。治らない」川崎君「えっ、まだ調子悪いんですか?」私「豊田が誰だか分からなくて、調子が悪い(笑)」川崎君「ハハハハ、どうでしたか?面白かったですか?」私「久し振りのヒットだったなぁ(笑)」川崎君「そうですよね。そうなると思ってました(笑)」私「確かにこの小説はフィクションですと初めに断わっていたけど、...
演説と銃声そして蝉時雨水曜日に風邪を引いた。事務所のクーラーが新しくなり、誰がどう思ったのか、4つあるクーラー全てを全開で掛けている。外気温は36度以上なので中に入った瞬間は気持ちいいが、しばらくすると冷え切って来る。私「こりゃ、寒過ぎるよ。2つ止めろ。風邪を引く!」言った時には変調を来たしていた。木曜日に寒気がして、金曜日には早退することになった。家に帰って横になって本を開いた。柴田哲孝著「暗殺」。...
銃弾や耳に蚊の声らしきもの月曜日に会社に行くと川崎君が話し掛けてきた。川崎君「社長、あとから本を1冊プレゼントしますので読んでください」私「プレゼント?オレの誕生日は7月じゃないぞ(笑)」川崎君「誕生日プレゼントとかではありません。まぁ、面白いですから読んでみてください」私「何という本?」川崎君「暗殺です」私「暗殺?トランプ大統領の耳を掠めたヤツか?」川崎君「違いますよ。まぁ、今日、届きますから楽し...
母と吾と弟ふたり盆支度簡単に昼を済ませて1時半ちょうどに楽生園に入った。女性が「お帰りなさい」と出迎えてくれたが、担当の真鍋さんはお休みだという。まだ一度もお会いしていないので挨拶だけはしておきたかったが仕方ない。母はコロナウイルスの検査があるのですぐには部屋に入れないという。30分は掛かるという。飛行機の時間があるのでそのまま母を預けて楽生園を後にすることにした。私「真鍋さんにはくれぐれもよろしく...
冷し茶を飲む談笑の市長室市長「今年もまたご協力いただきまして本当にありがとうございました」私「こちらこそ、お袋の件ではお世話になりました。お礼の言いようもございません」市長「お母さま、如何でしたか?」私「入居してからすぐに何度か救急車で運ばれたと聞いています。今はすっかり元気にしていますが、あのまま一人でやっていて家の中で倒れたかと思えば、入れていただいて本当に感謝しかありません」市長「それは良か...
石炭の町や神輿に坑夫ゐず翌月曜日は帰る日である。10時に市長室に行くことになっている。私「どうする?先に楽生園に行くか?」弟「ん?どうして?」私「母さんを帰さないとダメだろ?」弟「帰すのは1時半以降だ」私「えっ、そうなのか。飛行機は5時だからな」弟「大丈夫だ」チロルの湯の清算を済ませて、私を市役所まで送ってくれた。弟「どれ位、掛かる?」私「1時間位だろう」弟「その間、砂川の補聴器屋に行って調整してもら...
捕へられたるは我なり捕虫網お茶とドラ焼きを出してくれたが、ドラ焼きは遠慮しておいた。加藤さん「お母さんはどうですか?楽生園の方は?」私「入る時は大変でしたけど、入ってみればこんなにいい所はないと(笑)」加藤さん「そうですよね。私も母がいるんですけど、まだ一人で頑張っているんです。膝の調子も悪いので施設に入ることを勧めているんですけど、私は大丈夫だの一点張りで(笑)」私「そうですか。物忘れが酷くなっ...
夏雨や耳を澄ませば石のこゑ傘を差してチロルの湯から歩いた。3分ほどの近さである。私「こんにちは」加藤さん「いやぁ、いらっしゃい。どうぞ、ぞうぞ。チロルにお泊りだと聞いていましたので朝の内にでも来てくれるのかと思っていました(笑)」私「急に留萌に行くことになったんで遅くなってしまいました」加藤さん「ああ、そうだったんですか。まぁ、それはそれは」私「去年はアンモナイトをありがとうございました」加藤さん...
商売の盆栽あまた夏の雨留萌まで高速道路が開通していた。深川から先の一部でまだ完成していない個所があるとのことで料金が掛からないそうだが、お陰で1時間ちょっとで行けるようになっていた。とは言っても戻ってから花屋に寄り、スーパーに寄り、お寺にお参りに行ったりしていたので加藤樹石苑に着いたのは3時過ぎになっていた。歌志内市のふるさと納税担当の滝本君からは随分前に電話が入っていた。滝本君「今度、歌志内にはい...
耳遠き同士へ廻る扇風機留萌での思い出話は昔このブログに書いている。調べてみると平成28年(2016)9月2日から10月5日まで計15回に亘って書いている。帰郷して母に3日間、話を聞いているのである。その中に留萌の話が出て来る。初めて船に乗って釣りをしたことや貰った小遣いを便所に返しておく話である(平成28年9月23日、ひこばえ「秋立つ」)。叔母「この頃、目が悪くてなァ」私「医者に行ってるの?」叔母「行ったって目薬出...
廃館の危機を救ひし海月かな翌日は朝一番で留萌に行くことになった。叔母が住んでいる。家にいるかどうか確認の電話を入れてみると大声で「もしもし」と出た。叔母「そうか、亮司も来てるのか。そりゃ楽しみだ。気を付けて来てくれ」弟「これから出るから10時半頃には行けるわ」叔母「あんまり飛ばして来んな。ゆっくり来い」弟「はいよ(笑)」私が山形で生まれた時、叔母は19才だった。私の父の一番下の妹である。父の兄弟姉妹は...
帰省子に帰る家とて今はなし出掛けのドタバタは飛行機に乗ってしまえば過去の出来事である。4時過ぎに弟と札幌駅で落ち合い、5時半に楽生園に到着した。土曜日ということもあって、職員の数は少ない。初めて母の部屋を見た。昨年10月の入居時に私が購入したベッドがドンと据えられていて、その前に冷蔵庫やタンスが置かれ、小さなテレビが乗っていた。以前の家も特段広かった訳ではないが、それにしてもその何分の一かの狭さである...
一日に二度の旅立ち日盛りへ渋滞の列に強引に割り込むなどして通り抜け、本線から外れて別の道路へと進んだはいいが、どこへ行こうとしているのかが分からない。少し冷静になってきて、この駐車場に向かうという行為が正しい判断かどうか疑問に思えて来た。妻から電話が入った。妻「11時の飛行機はキャンセルしたよ。遅くの便に換えるけど何時にする?」私「そうだよな、11時の便に間に合う訳ないよな」10時を過ぎている。妻「家に...
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厚切りの牛タン弁当暑気払ひ新幹線に乗り込んでまずは朝食である。集合前に買っておいた「厚切り焙り牛タン弁当」を食べることにした。私「大阪に行くのに仙台の牛タンというのも何なんだけどな(笑)」妻「別にいいじゃないの(笑)」私「美味いんだからどうしても選んでしまうんだよなぁ(笑)」妻「味がいいのかもね」私「チコちゃんでやっていたな。牛タンが仙台名物になったのは……」妻「何だっけ?」私「店のオヤジが『仙台名...
食ひ倒れたき大阪へ夏の旅7月9日(水)、いよいよ出発である。朝、家を出る時である。私「いやに重いなぁ。これ、何が入ってるの?」妻「お茶だよ」私「お茶!随分と重いな。何本、入ってるの?」妻「4本だよ」私「えええっ、4本?これを大阪まで持って行くの?」妻「大阪万博を軽く考えちゃダメだよ。滞在時間が4時間だよ。どこへ行っても汗だくだよ」私「お茶ぐらいは自販機で買えばいいと思うけどなぁ……」妻「普通のお茶はすぐ...
暑を制すためのあれこれ旅鞄大阪万博の置かれた背景を頭に入れて、本屋で万博の本を一冊買って家に帰った。妻「自分の荷物は自分で用意してよね。何でも人任せにするのは良くないよ」私「うん、分かってる」妻「分かってると言いながら、何にも用意していないじゃん」私「大丈夫だよ。万博のガイドブックはさっき買ってきた」妻「ガイドブック?要らないでしょ、そんなものは……」私「いや、折角行くのに何にも調べないで行くという...
ただ耐へるための大阪油照りいよいよ「かながわ信用金庫」主催の旅行が近付いてきた。初日は大阪万博の見学である。期待に胸躍るというような雰囲気はない。おそらく期待外れに終わるだろう。雑誌「PRESIDENT」の中に大前研一氏のコラムがあった。「万博は大失敗!大阪が失政続きの根本原因とは」という題名で辛口コメントが書かれていた。その1「時代遅れの万博を強行した裏事情」1~2時間は当たり前の待ち時間、内容に比べて料金...
汗拭ふ手や金髪の将棋指しその日の5番目の対戦のことを書いておきたい。相手は富田さんという金髪の女性である。金髪といっても外人という訳ではない。日本人である。富田さん「よろしくお願いします」私「おお、今日初めての女性だよ。緊張するなぁ(笑)」富田さん「緊張をしているのは私の方です。よろしくお願いします(笑)」私「もう3人と対戦してるの?」富田さん「はい、少し早く来ました。全員に負けています(笑)」私「...
夏負けもせず勝つための将棋指し飯尾君はまずまずの実力だった。私の右四間飛車に対して居飛車で挑んで来た。終盤、お互いに相手の王将を攻め立てる展開になった。守りの手薄なところを攻められて1手詰みとされている私が「王手王手」と繋いで相手の王将を追い掛けている。あと一枚、何か駒があればという所まで追い込んだが負けてしまった。私「いやぁ、勝てると思ったんだけどなぁ」飯尾君「ホントに負けると思いました」私「3一...
勝ち負けに涼み将棋の熱かりき7月5日(土)、3回目となる将棋道場である。30分前に着いたので向かいにあるファミレスに入って時間調整をした。10時ちょうどに入った。1階のエレベーター前で男の子と一緒になった。またまた中学生である。私「もう何度も来てるの?」男の子「はい」私「じゃ、今日、対戦するかも知れないな」男の子「……」私「この間、中学1年生とやって負けたから、今日は全勝を目指しているんで、そこんとこ、よろ...
樟脳舟つつと洗面器を回る習字の練習をした後、筆の洗浄や余った墨は流し台の排水口に流す。妻は流し台ではなく洗面台の方の排水口にしてくれと言うが、どうしても洗面台の方には抵抗がある。それは真っ白なFRPなので墨が付くと確実に色が付いてしまう。水で流せば落ちるのだが、それならば同じことで流し台の方がいいような気がする。ステンレスに墨が付いてもあまり気にならない。第一、洗面台の方は口が小さい。筆を洗うにも墨...
元巨人フアンなりナイターの灯を愛す土曜日の朝9時過ぎだった。BSテレビで森田健作司会のインタビュー番組をやっていた。ゲストは元ジャイアンツの槙原寛己である。お互いどうでもいいような昔話をして終わった。番組のラストに森田健作が剣道着に身を包み、砂浜を走るシーンを流していた。もちろん「オレは男だ!」の50年後バージョンである。<あの走り方はないなぁ……>年を取った小林弘二君の足の上がらない走法には流石にガッ...
「海よその愛よ」甚平唸りけり這う這うの体で家に辿り着いた。12時10分だった。妻「どうだったの?」私「人生最後の釣りを終えたよ」妻「えええっ、どういうこと?」私「もう二度と釣りはやらない」妻「へぇ~」私「海より山の方がいいよ」妻「ええっ……」私「船の上から富士山が見えたけど、やっぱり動かないものの方がいいよ」妻「もう年なんだから、何事もほどほどにね」私「釣った魚は食べたい」妻「ええっ、調理するの、私?」...
鱚舟に酔ふて齢を知りにけり終了10分前になった。船長「あと10分で終了します。本日の釣った数を聞きに行きますので数えておいて下さい」サービス役の男性が前の方から聞いて回っている。22番の連れの女性が何匹と答えたのかは聞いていない。何か冗談らしいことを言って笑っていた。男性「○○さん、何匹?」22番「20匹」男性「えっ、もっとあるでしょう」22番「いやいや、20だよ」私のところに来た。男性「はい、何匹ですか?」私「...
船床に夢の手枕夏痩せるようやく2匹目が来たところで気分が悪くなったような気がした。下を向いてアオイソメを付けている時に「ん?」と思った。<釣れないと気分も悪くなるかぁ……>お茶を飲んで誤魔化した。コンビニで買って来た缶ビールなど飲む余裕はなかった。3匹目のシロギスは大きかった。当たりもしっかりしていたし、引きも強烈だった。釣り上げて針を外そうとしたが飲まれていた。面倒なので思い切り引っ張った。アオイソ...
鱚釣りの女子供に負けてをり隣の26番の若いのにも来た。<次はオレかな>と思った。しばらくして「竿を上げて下さい。場所を替えます」と船長の声がしてすぐに動き始めた。金沢工業団地の岸壁の横を走って行く。知っている建物が見えてくる。「横浜テクノタワーホテル」が一番高い。22階建てなので一際目立つ。いつも18階の「鉄板焼きレストラン」にお客を連れて行くので東京湾や房総半島を見ているが、逆から見るというのもいいも...
瀬戸洲崎野島乙舳鱚の船LTアジの船が出て行って、すぐさまシロギスの船が入って来て横付けされた。男性「番号の大きい人が後ろです。26番の人が一番後ろ!足元に気を付けて乗って下さい」私は24番である。偶数と奇数で右舷左舷に分かれているようである。クーラーボックスとリュックサックを持って辿り着くと若い男性が最後尾の26番に座っていた。私「隣です。よろしくお願いします(笑)」男性「あっ、お願いします」私「今日は風...
芋洗ふごとき桟橋梅雨晴間「荒川屋」の2階に戻った。さっきは誰もいなかった場所に何人ものお客が席を占めていた。アベックもいれば、子供連れもいる。入り切れない人が顔を出しては下に降りて行く。7時前になって男性が上がって来て「アジの人はいませんか?」と声を掛けている。シロギスの前にアジの船が出るようである。<ああ、LTアジだな?>スマホで検索してみた。「LT(ライトタックル)アジ」と出た。「軽い釣り道具」とい...
琵琶島を浮かべ政子の夏の海橋の欄干には「せとはし」と書かれていた。上から見下ろすと「荒川屋」の船2隻と「弁天屋」の船2隻が横付けされていた。その向こうにこの4隻が出航するのを待つようにして別の4隻が係留されている。桟橋側の船に「LTアジ」と看板が出ている。<LTって何だろう?>店の人だと思うが、竿を用意したりして忙しそうに働いていた。瀬戸神社の方に行ってみることにした。国道16号線を左に曲がるとすぐに白壁が...
日焼止め塗りし手乗船名簿書く店に戻った。私「早過ぎたなぁ(笑)」女性「そんなことないですよ。まずは乗船名簿をお願いします」カウンターの横にテーブルがあって、そこで記入した。女性「ありがとうございます。え~と、竿とかはどうなさいますか?」私「必要なものは全部貸してください。クーラーボックスを持って来ただけだから」女性「はい、分かりました。これは船に乗る時に係に出してください。竿の引換券です」広告の裏...
風少し出て釣宿の夏暖簾出船は7時半である。しかし店の人は「6時には来てくれ」と言っていた。「遅くても6時半には来てくれないと駐車場がなくなる」とも言っていた。船宿のオープンは5時半と書かれていた。家から15分ほどなので5時15分に家を出た。外に出ると風が吹いていた。<オオッ、風があるじゃん……>波の高さまでは調べて来なかったが、「天気晴朗なれど波高し」かも知れないと思った。5時半ちょうどに「荒川屋」に到着した...
突堤に立ちてちぬ釣り動かざる釣りに夢中になったのは平成元年、35歳の頃である。会社で昼休みの時間に黒鯛釣りの話が出て盛り上がっていた。私「お前たちよ、黒鯛のことならオレに任せてくれよ(笑)」社員「ええ!日向さん、釣りやるの?」私「やったことあるどころの騒ぎじゃないよ。あの引きの強さは魚釣りの醍醐味だよ(笑)」一度もやったことのない釣りを大袈裟に話して盛り上がった。言った手前、一度くらいはやってみよう...
釣り上げし鱚は刺身と決めてをり久し振りに土日に用事が入っていない。「べらぼう」にあやかって東京の吉原界隈でも歩いてみようかとも思ったが、この35度超えの暑さでは妻が行く訳がない。<そうだ、釣り船にでも乗ってみるか!>シロギス釣りに行ってみようと思い立った。土曜日なので翌日の日曜日しかない。金沢漁港の「進丸」である。シロギスの午前船と言えば「進丸」しか思い浮かばない。電話を入れてみた。男性「申し訳ござ...
舞ふほどに行きつ戻りつ夏の蝶落合さんとは懇親会場での席が離れた。私「えっ、どうしたんだろ?いつも同じ席に座るのに……」落合さん「いやぁ、また締めの挨拶を頼まれているんですよ(笑)」私「おお、そうかぁ。そりゃまた大役だなぁ(笑)」この頃、いつも締めをやらされている落合さんである。懇親会が始まった。冒頭、小泉進次郎代議士からのお祝いの電報が読み上げられた。続いて横須賀市長の祝辞である。「平松さんと私は……...
常盤木の落葉の先に墓地はあり見事に箝口令が敷かれて一切の情報が洩れることなく6月28日(金)の総代会を迎えた。落合さんとは隣同士の席に座った。私「さぁ、いよいよだね(笑)」落合さん「高瀬理事長だって」私「えっ、ホント!」落合さん「さっき、入口で○○から聞いた」私「へぇ~、それじゃ落合さんの予想通りになったじゃん」落合さん「まぁ、そうだけど、全然情報が入らなかったのにはさすがに驚かされましたよ(笑)」私...
出走を待ちてしばらく冷し馬5月22日(水)の横浜のホテルでのことである。かながわ信用金庫の集まりがあり、理事長が登壇して話をした。理事長「え~、私の理事長としての挨拶もこれが最後になるかと思います」<ええええっ!!!>話を聞いていた全員がこの一言に驚きの声を上げた。<どういうこと?理事長を辞めるってこと?><全国信用金庫協会の会長に就任するので、兼務はムリということか……><じゃ、次の理事長は誰になる...
要注意リストに入りて夏負けす私「ただいま~」妻「あら、早速ジムに行って来たの?どうだった?」私「出禁になりそうだよ」妻「えっ、どうしたの?」事情を説明した。妻「何をやってるかなぁ。しょうがない人だなぁ」私「9時に社員から電話が来るから謝るよ」妻「そうね。何があったとしても怒鳴っちゃダメだよ。カスハラだよ」私「反省してます」妻「昨日、説明の時に駐車料金の割引についても説明していたよ。だけど貴方は聞い...
嗚呼馬鹿なことして目下夏断中月曜日の「めざまし占い」のヤギ座は12位の最下位だった。「トラブルに巻き込まれる恐れあり」──気を付けようと思った。一日を終えて「あれっ、何もなかったな」と安心していた。会社を早めに上がって初めてのスポーツジムへと向かった。前日に説明を受けているので全て「勝手知ったる」の気楽さである。受付で会員証を呈示した。私「昨日入会しました日向と申します。よろしくお願いします(笑)」女...
気分良し筋肉快調汗をかく日曜日の11時である。筋トレのコーナーに人はいない。ガラガラである。男性トレーナーが1名付き添ってくれて機械の使い方などを説明してくれるという。体重、血圧などを計測してから始まった。男性「今までどちらかでやられてたんですか?」私「磯子スポーツセンター」男性「ああ、じゃ、マシンの使い方は一通り」私「自分の使う機械はね。だけど使ったことのない機械もあるから追々教えてもらいますよ」...
特典はなし六月に入会す日曜日に床屋から帰って来ると妻がプララに行こうという。妻「どうするの?入るの?入らないの?」私「そうだなぁ……」妻「見せてもらえばいいでしょ」私「そうだなぁ……」妻「電話してみな。掛けるよ」私「ええっ!」妻のスマホで掛けている。呼出音がする。渡された。私「もしもし、日向と申します。入会しようかと考えている者なんですけど」男性「はい、ありがとうございます」私「これから行って中を見せ...
待たされもして時の日のジム通ひスポーツセンターに行くと使いたい機械のボードに自分の番号を記入して予約することになっている。誰も使っていなければそのまま使えるし、使っていても1回最大20分なので少し待てば順番が回って来る。いつもは4つある機械のどれか1つは空いていてすぐにダンベルを持って始められるのだが、この頃は2人3人と予約の人数が多くなって来ている。私「何だか知らないけど、この頃混んでるね」インストラ...
聖母月見えざるものに導かれ旅を終えて3週間ほどした土曜日に娘たちが集まった。父の日だという。私「おお、忘れないでいてくれたかぁ。この日がそのまま過ぎてしまったら育て方について反省をしなければならなかったところだったよ(笑)」娘「いつもありがと。トレーニングウェアを買ってきたよ。頑張ってるんでしょ(笑)」私「頑張るも何も、これをやるために生きてるんだよ。長生きするためのトレーニングからトレーニングす...
守るべき祖国震へる仏桑花あとは帰るだけである。ホテルを出てバスは「玉取崎展望台」に向かった。比嘉さん「ここは私が一番好きな展望台です。海も空も石垣島の山々も一望出来ます。今日は生憎の雨ですが、それでもやはり見ていただきたいと思います。少し山を登りますが、是非上がってみてください」雨に煙って見晴らしは良くなかったが、比嘉さんの言う絶景スポットであることだけは分かった。折り畳み傘が壊れ、朝の散歩同様に...
八重山の勇者称へし伊集の花歩き始めてすぐに雨が落ちてきた。闇に続く道なので雨は気にならなかったが、次第に本降りになっていった。ホテルの前の直線の道が大きな通りにぶつかった辺りで空が明るくなってきたが、止みそうにない雨であることが分かった。濡れてもいいTシャツ姿なので気にはならなかったが、目的地の在処が思ったより遠いのには驚いていた。歩けど歩けど道は続いた。うっすらと見えて来た中で道端にヤギがいたの...
八重山の明易しとて明けやらずホテルに着いた。「OKINAWA KARIYUSHI RESORT EXES ISHIGAKI」という名前である。風呂に入ってしばらくしてロビーに出て行った。売店で飲み物などを買って、フロントに聞きに行った。私「明日、朝早く出掛けたいんですけど、タクシーは呼んでもらえるの?」男性「はい、大丈夫です。何時頃でしょか?」私「5時頃かな」男性「ええっ、5時ですか。それは無理です。タクシー会社もやってないと思いま...
食べずとも可なり泡盛さへあれば時間通りに戻って竹富島行きフェリーに乗り込んだ。所要時間15分である。バスに乗って古民家集落まで行き、20分ほど掛けてその中を歩いてみるというものだった。比嘉さんが先頭になって歩き、ゾロゾロ後ろを付いていく。いろいろと説明していたが、聞いているやらいないやら。バスに戻ってきた。その中に「安里屋クヤマ誕生の家」があったと聞いたのはバスに乗り込んでからのことである。私「えええ...
尖閣の碑や梅雨雲に影はなし川平湾を出て最初に向かったのが石垣焼の窯元である。パンフレットに「窯元見学」とあったので、てっきり「登り窯」とかを見るのかと思いきや、皿や壺の販売所だった。事前に比嘉さんが「桁を間違えないように」とアナウンスしていたので買うこともなかったが、確かに1桁多い価格設定だった。美智子上皇后が立ち寄った際にここでペンダントを購入されたそうで首から下げた写真が飾られてあったが、なぜ...
ソフトクリーム溶ければ落つるバスの床船を降りて昼食会場に向かった。例のごとくパートナーと向かい合って座ってくださいという。端の席に座ると最後に現れたのが佐渡の親子である。我々の隣の席に座った。娘「ハハハ、また一緒ですね(笑)」私「3度目の正直!」娘「よろしくお願いします(笑)」私「またオリオンビールの生ですね。今日はホタルを見る必要がない(笑)」男性「ははは(笑)」私「こちらに生1つ。そしてここには...
海亀が海の青さに染まりけり「川平湾」に到着した。旅の栞には「グラスボードに20分乗船」となっている。バスを降りるとカンカン照りである。雲はあるものの日射しが強い。小旗を持つ比嘉さんに続いてゾロゾロと歩いて行く。きれいな浜に出た。<おお!ここか……>写真でよく見る場所である。パンフレットには次のように書かれている。「南の島の絶景。七色に輝く神秘のブルー。ソーダブルー、エメラルドグリーン、コバルコブルー、...
金色の像への道を道をしへ旅3日目は早々と朝食を済ませて8時にバスに乗り込んでホテルを出発した。西表島とお別れである。1時間走って港に着いてフェリーに乗って石垣港に渡った。桟橋に降りると具志堅用高の銅像が立っていた(写真)。<いやに小さいな。どうしてバンザイしてるのかなぁ?なんでこの色にしたんだろう?>金色に塗ってあるところが韓国の慰安婦少女像を思わせて趣味の悪さを感じさせる。<まぁ、一枚撮っておくか…...
天井で守宮見てゐる茶番劇佐渡の親子は早々に帰っていった。後はゆっくり飲むだけである。群馬県の金古さんのところには何度も通った。空いた皿を片付けに時々ウェイトレスがやってくる。声を掛けた。私「地元の人?」女性「いえ、違います」私「どこ?」女性「北海道です」私「えっ、北海道!オレも北海道。北海道のどこ?」女性「札幌です」私「おお、大都会じゃないですか(笑)」女性「北海道のどちらですか?」私「北海道出身...
ここで会ふ同郷の人古酒に酔ふ2日目の夕食である。バイキング会場に入ると受付で部屋番号を聞かれて「日向様ですね。お待ちしておりました」と言われ、席に案内された。私「おおおお!」娘「ああああ!」昼食時に隣だった佐渡の親子である。私「繋がってるなぁ(笑)」娘「ホントに。よろしくお願いします(笑)」私「あれっ、オヤジさん、飲んでないじゃないですか!」男性「これから出掛けるもんで」私「えっ、どこへ?」娘「イ...
黄金の蛹育てて夏の蝶由布島内を一回りした。マングローブを歩くコースもあった。サガリバナの木もあったが季節が違っていて見ることは出来なかった。添乗員の比嘉さんお勧めのジェラードというのがあったが、閉まっていて食べられなかった。必ず見てくださいと言われた小学校跡にも行ったが、どうして必ずなのか分からないような建物だった。水牛に触れて一緒に写真を撮るコーナーもあったが遠慮しておいた。「蝶々園」というのが...