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2005/08/02

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  • 弥生三月ブギウギ万歳

    日曜に落語を聴きにいった。当初は笑点メンバーに柳亭小痴楽の予定だったが、楽しみにしていた小痴楽が変更になり、少しがっかり。それでもたい平や昇太は個性と確かな技を見せてくれた。なんでも「笑点」はTV番組として視聴率トップらしい。その理由を昇太は「変わらないこと」と語った。偉大なるマンネリ。マンネリズムが受け入れられるということは、新鮮さがなくとも安心感が高いといった解釈でいいだろう。視聴者の世代的傾向は予想できるが、観続けられる魅力があることに違いない。NHKの朝ドラも似たようなものだ。しかし今週の展開(というより演出)はなかなか妙があったと思う。事件の刑事役の登場だ。内藤剛志と言えば、民放では刑事ドラマ主役の常連。ちなみに私と同齢だ(笑)。サスペンスがあるわけではない朝ドラに配役され、少し驚きがあった。さ...弥生三月ブギウギ万歳

  • ゆっくり捲る、間をもつ

    天気が乱れていると感じるのは、やはり穏やかな冬を過ごしたからだろうか。周囲に振りまわされずに、と思っても、お天道様にはかなわない。ゆっくりページをめくろう。Re23『俳句的生活』(長谷川櫂中公新書)。こうした書名の本を手に取りたくなるのは、憧れである。しかし読み進めると、その奥深さにとてもとてもと手の届かぬ未熟さを感じるのが常で、今回も全くその通り。ただ、今さらながらに得た知識もあり書棚に留めおきたい一冊となった。冒頭の「切れ」は納得だった。切れ字は強調を表わす程度は覚えていたが、「切る」という根本すらあまり深く考えを巡らせていなかった。「や」「けり」「かな」を使う、使わないに限らず、よい俳句には「切れ」があるという認識である。それが生み出す「間」こそ、想像力の出発点となる。たくさんの句を知らない初心者に...ゆっくり捲る、間をもつ

  • 共感する心理に目を向け

    先月下旬から読み進めた本は、それぞれに刺激的だった。常識とされている事柄を疑う習慣を忘れずにいたいと思ってきたが、ついつい流されている日常を省みる。Re20『街場の読書論』(内田樹太田出版)。10年以上前のブログ記事などがもとに編まれた本。多くは既読のはずだが、理解不明な箇所も含めて読んでいて時折覚える心地良さがいい。文体が好きなんだろうと思う。中2国語教科書のために書き下ろした「学ぶ力」は、初読の頃に自分にとっての大きな示唆となった。天童荒太の小説はあまり読んでいない。Re21『君たちが生き延びるために』(ちくまプリマ―新書)。は高校での講演を基に、質問に応える形で文章化された内容だ。「ともかくまず生き延びよう」を核に置いて、高校生や教師、保護へ向けてのメッセージは、大方共感できるものだった。おっと感じ...共感する心理に目を向け

  • だらだらと18歳の半世紀

    町広報の出生児欄「お誕生おめでとう」に3月は10人も並んだと、家人が驚くように言う。町内の新生児数は年度で50人前後に落ち込んでいるはずだから、一ヶ月分の届け出としてはかなり多い。率直に嬉しい。隣市ではかつて一町だった矢島が4人、東由利1人(どちらも年度内)と衝撃的なデータが出た。調べものをしていたら、本町で新生児数が200人をきったのが1992年だった。それから30年以上の時が経ち、少子化打開は待ったなしの声は大きく聞こえる。しかしそれは、ずっと前から繰り返されてきたはずだ。犯人探しは意味を持たないが、中央と地方の格差(隔差)進行と経済優先志向は確実に下地にある。見事にめでたい誕生日前日の雪模様2023.3.4と理由づけし、ではオマエは何を…と自問すれば、そこに加担していないと断言はできない。結局、先に...だらだらと18歳の半世紀

  • 絵本、ひとまずの振り返り

    こども園の読み聞かせは昨日で2月分を無事終了した。まだ様々な感染が出ているなかで、やや心配な面もありつつ実施できている。残すは来月4回、楽しみである。小学校の方は先週で終わったこととなる。この後、春休みがどうなるかわからないので、ひとまず今年度の振り返りをしてみたいとリストを開いた。5月から2月までほぼ月2回ペースの訪問である。11月が自己都合と学校側の事情で中止になった。新規に一つ入れてもらったので実施は計16回。取り上げた絵本は29冊であった。訪問校が違っても同学年、近似学年だと同じ本を取り上げることも多い。集団によって違う反応を見せるときもあり、そこも面白い。今振り返って印象的な何冊かを挙げてみよう。低学年では『てんてんきょうだい』のアイデアが抜群だった。『ダンデライオン』という古い本も読みがいのあ...絵本、ひとまずの振り返り

  • 一万に届く頃、エッ!!

    ふと自分が書いたものを人に読んで(見て)ほしいと思ったのはいつからだったか、と考えた。記憶にあるのは小学校4年生。白ノート!!に描いた漫画だった。貸本屋へ入り浸っていた頃だ。アンドロイドのヒーローの話を友達に見せた。他に上手な子がいて(そいつはAだ)自分は2,3番手だった(笑)ことも覚えている。次は中学校1年生の時に「卒業生を送る会」の出し物として劇の脚本を書いた。お笑いを入れたドタバタ劇である。地元の商品ネタ、学校の名物先生ネタを入れた。今思い出すとあまりにベタだけれど、当時はそれで笑いが起こった。その驚きは覚えている。だからか、シロウト脚本は断続的ながらずいぶんと書いてきた。印象深いのは高校2年生の時だ。いつぞやも書いた気のする「2Dノート」、それは教室内を回覧する自由帳だ。そこに物語を連載風に書きつ...一万に届く頃、エッ!!

  • ハードカバーでソフトを…

    珍しいことに、4冊全部ハードカバー、図書館からの本が3冊あるので当然か。中味はソフトなものからちょっとハードまで様々。いろいろある、如月下旬。何か軽い小説でもと思って、図書館で目に付いた一冊を借りた。コミック『あんどーなつ』を全巻揃えているくらいだから、このジャンルは好みだ。Re16『和菓子のアン』(坂本司光文社)…職人ではなく売り子が主人公。しかし和菓子の薀蓄はかなり豊富で面白い。現代的な人情噺といってもいいし、ゆるりと読めた。Re17『ことばの社会学』(鈴木孝夫新潮社)。蔵書点検後に「除籍本」として並べられた中から取り出した。昭和62年刊なので、隔世の感を否めない表現もあるが、論理と洞察力に学ぶ点は多々あった。例えば、録音した自分の声こそが、他人に聞こえている自分の声なのだという認識の仕方は、非常に象...ハードカバーでソフトを…

  • 情報を見た者も歴史の一部

    「秋田犬に、70代男性ももを噛まれる」…このニュース見出しをみて、何か引っ掛かりが心に生じた。詳しい中味は報道されていない。おそらくは放されていた犬が何らかの理由で近づいた人に傷を負わせたということだろう。先週「四国犬が…」というニュースがあり、類似的にピックアップされたのかもしれない。引っかかりを覚えたわけは、昔こんなことを耳にした(もしくは読んだ)記憶があるからだと気づいた。「犬が人に噛みついてもニュースにはならないが、人が犬に噛みついたらニュースになる」。まだ野良犬があちらこちらにいた時代だったろうか。「ニュースになるのは普通じゃないことである」と言いたいのだろう。話題性、ニュースバリューという言い方もある。現代では犬が飼われるとき、路上ではリードによって人に伴われて行動するのが普通であり。負傷者が...情報を見た者も歴史の一部

  • 「なつかしい声」と言われて…

    某小学校の1年生、2年生への読み聞かせがあり出かけた。学校へ着くと、2年生に体調を崩している子が多く、1年生のみになったと言われた。2年生向けに話したい中味が少しだけあったので残念だった。それでも、まあこじんまりと教室でやれるのもいい点はある。お迎えの子が来てくれたので、一緒に向かう。教室に行くと「知っている」という声。もちろん一学期も来ているし、この子たちはこども園の時から語っているので、見知った顔も多い。PPTをモニターにつなぐために「ちょっと待ってね」と口を開いたら、ある一人の子がこんなふうに言ってくれた。「あっ、なつかしい声だ」…なんとなく、心にじいんときた。「生の声で語り聞かせる」ことが、この活動の一番の肝だと思っている。絵本について造詣が深いわけではないので、それなりの発達段階を考慮するが自分...「なつかしい声」と言われて…

  • 意味のない偶然は沈黙に

    先週月曜、通常休館日であるが本格的な蔵書点検の作業を開始する。前週に2階書庫(閉架)は手をかけているが、金曜までの5日間は臨時休館をして書架全部約7万冊を行う。職員総出(といっても5名)で、ハンディスキャナーを持ちピッピッピッとバーコードをチェックするわけである。4度目のベテランだ。作業は気をつけなければいけない点がある。まず単調な連続動作だと、何かの拍子で中断した場合、どこまで処理済みがわからなくなる時がある。目を離すと「あっここはどうだっけ」と自信がなくなる。一瞬の痴呆…また、飽きないように途中でチェック手順を変えたりすると、記憶が混在して飛ばしが多くなる。次は、同じ動作の繰り返しによる身体面の不調である。腰や膝は注意するので比較的大丈夫だが、初回、2回目と痛めた箇所がある。手首である。俗にいう腱鞘炎...意味のない偶然は沈黙に

  • いつ、どこで、何を読んでも

    ペースも乱れているが、自分の乱読もそのままでよい。かの外山滋比古先生が言われたように「風のように読め」がふさわしい。めったに読まない時代小説。でもこれは遠い昔に手にしたような記憶もある。Re12『雪明かり』(藤沢周平講談社文庫)「新装版」となっているからロングセラーだ。おそらく同世代以上の多くのファンは、人間の業や闇を背景にした「煌めき」のような描写に惹かれるのか。理解できるが自分の的からは少し逸れる。Re13『日本人数のしきたり』(飯倉晴武青春新書)。『「一」のしきたり』から始まり、数ごとの雑学的知識をまとめている。数の見方は本当に多様で、一方では縁起がよくても、全く正反対ということもある。つまり数に込める考え方や思いは、根拠さえ知れば何も怖くないという結論。「数詞」は支配するべきもの。図書館で「キツネ...いつ、どこで、何を読んでも

  • この冬を能天気に語る

    それにしても、である。「雪が降らない」。二月も上旬が終わろうとしているのに…。有難いのはもちろんだが、ここまで降らないとなんとなく不安になるものだ。農業にかかわる方々にとっては大事な時期の水不足の心配が募っているだろう。雪が頼みの仕事もあるわけだし、災害とは言えないが災難かもしれない。では、具体的数値はどうか。頼りない記憶よりは記録に当たってみよう。平成31年(つまり令和になる年)から今年までの西馬音内地区積雪量2/8分を町のデータで拾ってみる。111㎝⇒48㎝⇒158㎝⇒153㎝⇒73㎝⇒(15㎝)となっている。平成最後の冬もかなり少なく似ていたようだ。今後降ってもたかが知れている。今年はなかなかいい景色が見られないそういえば、去年の夏は東京では史上最も暑い夏というデータが出ていたはずだ。温暖化と片付け...この冬を能天気に語る

  • 捨てられない「捨」問題

    何度目かの「断捨離」に気が向いてきたので、書棚にあった某誌の該当記事を読み直した。確認したのは目的が「離」にあり、そのために「断」と「捨」があること。現状「断」は書籍以外あまり気にしなくていい。これが年をとることなのだろう。物欲はあっても、もはや生活必需品以外は積極的に手が伸びない。従って、まあいつものごとく「捨」が問題となる。それでも「断っている」のだから古くなるモノはあり、徐々に廃棄はしている。あとはやはり本かあ…と思いつつ、先日もまたネット書店などをみて、唯一購読しているミシマ社の雑誌『ちゃぶ台(12)』を注文した。ところが、その特集名は…「捨てない、できるだけ」。半年に1回発刊のこの雑誌は1980円。「生活者のための総合雑誌」を謳いながら高い価格だが、新たな視点が必ずどこかで示されている。特に歴史...捨てられない「捨」問題

  • 令和六年正月始末記

    元日夕の地震のことは、当日分に記した。いずれ私たちの生活の物質的な豊かさは常に危機と背中合わせで、表裏がそれぞれに増幅していることを思い知らされた。「いつでもどこでもだれでも」という常套句の及ぶ範囲の受け止め方こそが「生きる」本質のような気さえしてくる。心に留めなければならない年だ。ともあれ降雪が少なく有難かった。昨冬も難儀しなかったけれど、それ以上だろう。先週末、こども園に行くため今年初の峠越えをしたが、さすがに前日からの雪で道が狭くなっており、久しぶりに緊張し、少し肩が凝った。峠越え通勤30年のキャリアが懐かしい。雪道は路面予測が重要であると、改めて心に刻む。大相撲初場所は実に面白かった。番狂わせ的な要素ではなく、実力伯仲のなかで、ここ数年で一番白熱した場所ではなかったか。若い力の台頭は確かに感じるが...令和六年正月始末記

  • 正月の読み聞かせ記

    今月の読み聞かせは、こども園4つと小学校が1つ。こども園でのプログラムは「初読み聞かせ記」に載せた。特に『ふゆのはなさいた』が印象深い。8分超の話で年長児以上向けと思ったが、年中児も混じった園でも集中が切れずに見入ってくれた。物語の持つ強さを感じた一冊だ。作者をたどってもう一冊に出逢う。『星につたえて』…これはいいと一読して感じた本だ。6年生相手に読む前日に、グループの初読み会でも披露した。聞き手から「自分で読んだ時は魅力的に思えなかったが、今聴いたら…」という嬉しい感想を頂いた。多少の工夫はしたが、この話が好きという感覚がやはり一番大切だ。強調、緩急等ににじみ出る。少しだけその魅力を確かめてみる。ちっぽけなクラゲと夜空のほうき星の交わりから始まる物語は、その対比から「悠久の時を超えて通ずる心」をしみじみ...正月の読み聞かせ記

  • 「ノー」に向き合う自分を

    なんといってもこの刺激的な書名。書棚から取り出して再読してみる。Re11『仕事なんか生きがいにするな』(泉谷閑示幻冬舎新書)。風呂場読書の一冊だったし、かなりふやけている。2年前に2回に分けて感想メモを記していたが、今回も心にフィットする箇所は同様だ。そして改めて響くのは、第一章のこの一節。人間は、まず「好き/嫌い」を表明することから、自我の表現を始めるものです。ただし「好き/嫌い」といっても、初めから「好き」が出てくるわけではなくて、「嫌い」、つまり「ノー」を表明することから始まるようになっているのです。P22これは二人の孫の様子を観察すると興味深い。個々に差があるのはもちろんだが、「いや」という反抗の意味が明確になってくる。それを著者は「自分というフィールドを確保する独立運動」だという。自我の素地がで...「ノー」に向き合う自分を

  • ページをめくると自分の顔が…

    一月後半の読書記。本を読むことは、ある部分で自分を映す鏡を見る行為ではないか。そんなことも思い浮かぶ。相変わらずの雑読である。2024.01.26am5:58月re07『老害の人』(内館牧子講談社)著者が続けている老人シリーズ(笑)は興味があったが読んでいなかった。一読、なかなか面白いユーモア小説だった。人間心理をうまく表現している描写が多く、どきりとする自嘲的な笑いが浮かんでくる。いくら齢をとっても「毒にも薬にもならない人生」は、やはり寂しいか。また、手にしてしまったこういう手合いの一冊。re08『読むだけで、運がよくなる77の方法』(R・カールソン浅見帆帆子・訳王様文庫)。「読むだけ」で実現するわきゃないと思いつつ、読むこと自体を運がよいと捉えれば書名に嘘なし。77番目の提言が全てではないか…「捨てる...ページをめくると自分の顔が…

  • あの笑顔に訊いてみたい

    最初に誰と一緒に行ったのか、誰かに誘われて入ったのか、今となっては記憶の彼方である。黄色い看板に書かれた文字は「SATEに酔うか」「JAZZに酔うか」…長く行きつけだった店のマスターが逝った。二十代後半以降、いっぱしの常連面をして通った。彼は学校の先生嫌いを広言していたが、そこが魅力だった。いつも二次会、三次会での立ち寄り、それでも串揚げは腹に入った。納豆嫌いの後輩を伴い、中味を秘密にして食べさせたこともあった。美味そうに頬張る姿を見て二人で笑いあった。平成後半期はほとんど「幻」と化していたが、あのカレーは絶品。酸味が好みだった。それを別の後輩に薦めたら…酷いことになって…親交のあったO先生が事故で亡くなり「あいつはバカだ」と、何度も口にしながらその死を悼みあった日も忘れられない。徐々に息苦しさを増してい...あの笑顔に訊いてみたい

  • 手放す覚悟が新しい道へ

    先週、町と商工会主催の新春祝賀会講演会に参加した。講師は大学の先生、テーマは地域活性化で、なんとなく内容が予想できてしまう。ある程度想定した形で結論を述べられたが、その過程で紹介された「保有効果」と「プロスペクト理論」の話は、なるほどと思って聴いた。日常行動にも当てはまるかもしれない。コイントスをして「裏が出れば無条件でお金がもらえる。しかし表が出たら1万円払わないといけない」設定で、いくらもらえれるとすれば、そのゲームに参加するかという問いが出た。会場でもそうだったが、多くの人は2万円から2万5千円程度だそうだ。その比較は「入手済のモノの価値の高さ」を表している。つまり、同じ1万円であっても「損による不満足」と「利益による満足」は同程度ではない。これを行動に当てはめてみた場合、現状維持から新規への変更は...手放す覚悟が新しい道へ

  • 今年初の読み聞かせは…

    今年初の読み聞かせは地区のこども園となった。選書はほとんど決めていたが、時間配分や内容などを考え、以下のようなラインナップにする。全部が今の時期にふさわしいかはともかく、最初の紙芝居は…。「今年は何年(干支)か知ってる?」「たつ年!」「じゃあ、辰は別の名前で言うと…」「りゅう!」とやりとりした後…「りゅうの目のなみだ」…浜田廣介の原作をもとにした作品である。絵が外国的に描かれているので、一種のファンタジー要素を感じさせてくれる。人物の会話を中心に進む冒険物語のようにも感じるし、子どもたちを引きつけていた。年長児が相手なので「ななつのたんじょうび」という設定も、物語に同化しやすい。絵本一冊目は「しめしめ」という題名。十数名のうち1名が既読だった。「しめしめっていう言葉、わかるかな。どんな時使う?」と問いかけ...今年初の読み聞かせは…

  • 日々新面目という精神

    一月前半の読書記。読み返しが多くなっているが、それもまたよし。Re03『星月夜』(伊集院静文藝春秋)著者のファンなのでエッセイ以外にも結構な数の小説を読んではいるが、またなぞってみたい筋だったので再読した。結末を知っているのでミステリとは呼べない。しかしサスペンスとして映像美に近い感覚に浸ることできた。人物の描き方が独特で、文体に惹かれるのだと思う。もう何度目なのか…と思うほどめくっているre04『大人のいない国』(鷲田清一・内田樹文春文庫)。今回も数日、風呂場で読み続けた。自分が取り組みたいと思っていることの「芯」になる考えがそこに書かれてある。「蔑ろにしているものに注意を促し、その隠された価値を再認識させる」という文脈に連なりたい。早朝の覚醒読書はre05『ヒカルの卵』(森沢明夫徳間書店)。予想通り実...日々新面目という精神

  • この頃のトーソー記

    現在の家を建ててから20年が経った。いろいろとガタが来るのは自然なことだ。水廻りはどの家庭でも大きなポイント。建築年度に普及していなかったのだろうが、我が家はエコキュートではなく電気温水器である。そもそも何度か修理依頼したし、昨年からの電気料金値上げもあり、そろそろ替え時だと決断した。本当にいい青空でしたね。(2024.1.11)歳末ぎりぎりに設置した。新しいのは結構だが、最新の多機能が使う人間様を支配しているような気がして心地良くない。すべて使い方次第だということを十分承知のうえだから、オートという名に身を任せるからこうなるのだ、と結論はすでに出ているのだが…。風呂に入っている時間まで管理され注意されるのだ。この心理はおそらく二つの面から生じる。一つは「今まで通りがいい」慣れからの安心が壊されたこと。も...この頃のトーソー記

  • 「身の程」を他者が語るな

    TVで流された北九州の成人式の様子を観ていたら、派手な衣装を扱う店の女主人が「日本ではあまり評価されないけれど…」と語っていた。ファッションショーとして成立する外国での様子も映っていた。無礼な振る舞いは、恥ずべき行為と考えるが、着飾るだけならそれも自己主張?だろうし、可愛く思えたりする。ふと浮かんだのが、「身の程」「程々」という語だった。そして『夜明け前(が一番暗い)』(内田樹)で読んだ一節とつながった。いつから、そうした派手な格好に身を包む様式が流行ったのかはわからない。しかし、いずれ高度成長期以降ではないか。それ以前であれば、地域差はあるにせよ、経済的に困難だったろう。P140高度成長期の日本というのは、国民全員が「分際を踏み越えて」「身の程をわきまえず」に、法外な野心と欲望に衝き動かされた時期だった...「身の程」を他者が語るな

  • 「夜明け」を待ちながら…

    読了本の感想メモ。re02『夜明け前(が一番暗い)』(内田樹朝日新聞社)は雑誌「AERA」連載を主として構成された一冊だ。2018年7月から22年11月までの原稿である。ここ5年ほどの論考だと思うと、改めてこの期間の目まぐるしさがわかる。米大統領選、コロナ感染、首相交代、東京五輪、ウクライナ侵攻…。様々なトピックに対して語られる、著者の声を納得して受けとめることが多い。そして、そうだよなあと目を見開かされる知見が必ずある。今回は「言論の自由」について深く頷いた。心に思っていることを何でも好きなように口にする権利があるといったような「底の抜けた放任主義」のことではないと、氏は語る。P52「言論の自由」というのは、さまざまな人がそれぞれの思いを自由に口にできる環境では、長期的には、真理をより多く含む言説が淘汰...「夜明け」を待ちながら…

  • 今年初、それはいつもの…

    「今年初」シリーズで書き出す。最初の読了本(readabooktotheend以下re№)は、なっなんとre01『残酷人生論』(池田晶子)。去年は序論程度だったが、今回は3日かけて読み通した。そしてまた、8割は理解できないで終わる。今年も2割を手がかりに暮らしていく。で自らに問う。そも10割を知っているのか。初仕事は、4日の9時開館前にエントランス掲示の貼り付け。もちろん昨年中に準備してあるので、確認とコピーのみだ。年度毎のコーナーなのであと2回は入替がある。行事等のカレンダーの他に「作家のことば」「昭和・平成の出来事(クイズ)」で構成するので、図書館の役割は担っていると思う。その後blog更新。今年初の絵本練習は、体調を考慮しながら「張らない声」で『星につたえて』を読んだ。やはりいい物語。大切なのは「こ...今年初、それはいつもの…

  • かように声の力は大きい

    大晦日の夜も22時前に就寝という健康的生活(笑)を送ってしまった。従って齢相応に紅白も録画で観ることに…。もちろん名前の知らない数多くの歌い手やグループなど早送りするわけだが、一応はお気に入りもいたりして、少し注意深く聴いた部分もあった。見終わってから当然のことかと思いつつ、感じたのは…。出演したベテラン勢に声の衰えが目立つと感じた。上手下手という観点とは別にやはり若い声にはエネルギーがある。デジタル音響処理したような声ももちろんあるわけだし、一概に評価できないのはわかる。しかしキャリアのある者は以前との比較で判断してしまう。個別の差はあったにしろ、それが現実だと知る。「声の力」といえば、地震発生時のNHKアナウンサーの避難呼びかけが話題になった。家人も少し驚いていた。私は以前非常時におけるそうした訓練的...かように声の力は大きい

  • 覚悟と真と祈りと

    Mr.childrenが【es】~Themeofes~で♪何が起こっても変じゃないそんな時代さ覚悟はできている♪と唄ったのは1995年。言うまでもなく、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件によって衝撃をうけた年である。もちろんそこが区切りではないが、「何が起こっても変じゃない」は年々加速してきているように感じる。元日は2014年から雑感等をブログに綴っていた。10年続けたことを止めるのもどうかと思い、初詣の天気の良さから書き出そうとしたら、部屋の戸がカタカタ鳴り出した。「あれ地震か」とTVをつけたら少し長い揺れが続き、これは大きいとわかった。また石川能登か。ここ数年、心休まる時がないのではないか。天災であれ、個人的な災難であれ、「覚悟」が出来ているかと言えば正直心許ない。頭ではわかっていても、実際遭遇した場合...覚悟と真と祈りと

  • 「参」は叶えるためには

    体調が今ひとつのまま、年の暮れを迎えることになった。しかも夫婦揃って…。もちろん酷い状態ではないが、健康体であることが普通とは言えなくなっているのも確かだ。何かを諦めたりする日常を強く意識しないにはしろ、徐々に実感しているのも確かだ。意外と線引きしたい性質なので見極めが肝心かもしれない。さて、年初めに決めたモットーの一字は「参」であった。くどくど書いていることを今さら読み返すと、「三つ目を手にする」ことが評価ポイント(笑)のようだ。つまりは何か新しいことに取り組めたろうか。仕事絡みでいえば、前年から準備した「子育て講演会」。それに新企画「大人のための読み聞かせ」が浮かぶ。また絵本ライブで講師の宮西達也氏と多くの時間を共にしたことも忘れられない、私的な動きとして、野口芳宏先生に要請された研修会を周りの協力を...「参」は叶えるためには

  • 今年の絵本読みは…

    今年一年で印象的な絵本を挙げてみるとすれば、まず昨年末に見つけたこの一冊は入る。「まっくろいたちのレストラン」…「恋の絵本」と題されたシリーズだ。展開そのものはありがちだが、冒頭の入り方から細かい点がよく練られている気がした。読んでいて心地よく、そして少し切なく心が動くところが良い。次は5月に読んだ「てんてんきょうだい」。内容としては、ひらがなの濁点の学習にぴたりと当てはまる。しかし、それ以上の兄弟のやりとりの台詞を、濁点を効果的に使うことで楽しい作品になった。一年生は、これはもう吸い付けられるような雰囲気で向かえてくれた。シンプルな図柄、最後のオチも決まっていた。『2ひきのカエル』は楽しく読めた。PPT化する時に、大判なものだから全文を書き写して調整した。何より写実的な絵が迫力満点だし、双方のカエルの個...今年の絵本読みは…

  • 参参参(41)その先にある無私

    ほんのちょっとだけだが、落ち着いて本と過ごせた時間を持てたかな。ぼやっと読んでいるときは、いい風が吹いている。『獣の夜』(森絵都朝日新聞出版)著者の短編集はハズレがない、と思っていた。ただこの一冊は少しキレがわるいような印象だ。鮮やかさのような感覚はやはり年齢とともに、変貌していくのかな。共通しているのは「自由」への意志のように見える。それはおそらく今までもそうだったか。誰しもが何かに縛られている日常を何かを手がかりに解き放ちたいと潜在的に考えているはずで、共感はそこへ向かう。『ポコ』という3ページの掌編は掴みきれない。『あした天気に』は「テルテル坊主」をこの時代に登場させたセンスに驚く。やはりさすがだ。『木を植えた人』(ジャン・ジオノ原みち子・訳こぐま社)「木を植えるような営み」といったとき、それは息の...参参参(41)その先にある無私

  • 今年の暮れの一歩手前で

    水曜日、Goegleアプリの翻訳を何年振りかに使った。本格的に文書を作ったのは初めての気がする。イベントに招いた講師のお一人が米国から来た方で礼状をしたためた。もう一方は日本人であり、その方への文章をそのまま翻訳で操作したら、3回修正程度で結構納得できる文章になった。サクサク仕事を進めよう。少し体調が芳しくない。身体のアチコチにミニカイロを貼ってみた。血流を促進させるポイントの存在は健康オタクを自認する者として知っている。「風門」「大椎」「丹田」…こうした箇所は見逃せない。それで自浄作用が働くか、回復力が増すか。これはこの後時間が経たないと、定かではないだろう。じっと待つ。効果空しく水曜夕刻にはダウンした。孫二人の在宅日だが寄せ付けず、夕食も摂らずひたすら寝る。熱はないが喉の痛みがひどく寝付かれない。それ...今年の暮れの一歩手前で

  • 参参参(38&39&40)乱読の極み

    ひと月以上、メモを残せずに棚や机の上に寝かせられていた本たち。雑な読み方、粗末な扱い…「参」と名づけた意味を、年の大詰めになって思い起こせ。『人口減少社会の未来学』(内田樹編文春文庫)11名の論考。井上智洋という経済学者の「頭脳資本主義の到来」が心に残った。今はAIによる第四次産業革命が始まっているが、まだ自分は第三次の中であたふたしている。『たいのおすそ分け』(林家たい平主婦と生活社)再読。17年前の連載エッセイ。落語家の書く文章は軽妙洒脱というイメージがあるが、たい平のそれは真面目が強い気がする。いい声、技術をもっているから一皮むけてほしい。『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)再読。2000年代中盤から終盤の世相を漫画で描く。発刊は2011年。現代社会を見つめる彼女の眼はどこまでも俯瞰的であり、多重的...参参参(38&39&40)乱読の極み

  • 別れの予感のから騒ぎ

    目覚めた後、寝床の中で朝刊を開くのが習慣の一つだ。いつものようにめくりながら、一応「今日の運勢」もチェックする。良い場合もそうでない時もほとんど忘れて一日を過ごすのが常だが、今日の文言はちょっと響く。「別れの予感。それがいっときか永遠かは不明」…なんだこれは。3月生まれの読者よ、どうする。今日は雪予報もあるし出かける業務もないので、車を使わず徒歩通勤。途中、ご近所の方お二人と「降らないでええんしな」と朝の挨拶をする。この時間帯だと車も人もあまり通らず、事故に遭う可能性は少ないなと自らの「別れの予感」(笑)を若干気にする。職場に着き、今日の仕事を確認。明日以降の準備が主だ。TVで寺社のすす払いの話題が出ていたので、館内の「年末年始特集」展示をブログで紹介する。その後明日のPPT確認などをしていたら、読み聞か...別れの予感のから騒ぎ

  • 師走上旬、なれのはて

    12月4日(月)借りてきた小説『なれのはて』を少しずつ読み進める。秋田が舞台なので親近感はわく。どんな展開か。昼食は久しぶりのカップ焼きそば。保存食入れ替えデーを時々持たなくては…。午後から久しぶりの小学校読み聞かせ。5年生相手これも久しぶりの講談絵本『宮本武蔵』。噛んでしまった箇所が4つ。悔しい。12月5日(火)午前はもとにしこども園へ。大型絵本をちょうど今読んでいる子がいて、若干集中をきらしている。『みんなのおすし』の食いつきが予想通りに良い。今年、まだ訪問していない小学校へ電話し、来週の読み聞かせに入れてもらう。考えて準備したい。ふと昔の研究紀要を読み出し、「当事者」としての歴史を思い出す。12月6日(水)今日はみわこども園。年中組であり、やはり幼さを感じる。絵本はたいてい「4才以上」と記されている...師走上旬、なれのはて

  • 初冬の絵本覚え書き

    先月はこども園だけの読み聞かせとなってしまった。いずれも良い本だったが、印象深い2冊をメモしておこう。『おばあさんのすぷーん』この50年も昔に発刊された絵本を、平成最後の年に生まれた子たちもしっかり見いり、聴き入ってくれた。今の本にはあまりない独特の画風だし、リズミックな文体も子どもたちを引きつけると言ってよいだろう「でぶちん」や「やせっぽ」も今は使われない語だが、ニュアンスで理解できるので笑顔になっていく。ねずみたちがスプーンとともに遊びながら、持ち主のおばあさんの家へ飛び込んでいくストーリーは、禍転じて福となすという安定的な見方ができる。最終場面「カラスが見ている」ことに誰しも注目するが、その「部外者」をどう捉えるか。自分なりの解釈を考えてみるのも面白い。心理テストになるかもしれない。『みんなのおすし...初冬の絵本覚え書き

  • 読み返すべき人を悼む

    最近続く訃報に心が重い。作家、伊集院静。その著作はかなり読んでいる。小説、エッセイ共に文庫版が多かったが、7,8割程度は読了しているはずだ。その出自や経歴はドラマのようであるが、まさしく生き方そのもので体現されていた。「男が憧れる男」という形容が似合うのは、時代の流れだけではなかった。10年ほど前に、初めてのミステリ作品として書かれた『星月夜』を読んだメモは半端に分析じみでいるが、やはり魅力的で一昨年再読した時に妙に心に残った。グラスを持てば、名曲『愚か者』が胸をよぎる。やはりあの曲はやっぱり「ショーケンバージョン」の方が似合わないか、伊集院さんよう、と呟きたくなる。詩人三木卓。その名は学生の頃から知っていた。そして教科書にある『お手紙』の訳者として強くインプットされた。図書館に務め、印象深い一冊に出会う...読み返すべき人を悼む

  • いろいろあってもユーモアか

    先週火曜日の朝刊に載った「いろいろあって道頓堀」という記事は面白かった。執筆者は地元大学の准教授で哲学・思想史が専門とあった。内容は阪神タイガースの優勝に絡む、道頓堀へのファンの飛び込みをめぐる今年の騒動?についてである。TVニュースで観た記憶がなく今頃知ったわけだが、確かに笑える話だ。危険行為と呼びかけられていたことは知っていた。今年は優勝の可能性が強くなった頃に大阪府知事も要請していたらしい。当日の警察の大量動員による厳重警戒も含めて、著者はそれらを「権力っぷり」と表現した。なかなか言い得て妙である。20世紀にはデモ規制などそれを感じることが多かったが、最近は稀だ。もちろん見た目だけではない。しかし今ネットでその様子を見ていると、やはりナンダカナアと思ってしまう。さらに著者が問題にしているのは、「真の...いろいろあってもユーモアか

  • 師走を前に走る、走る

    11月は、少し大変な月だった。私的にある程度見通しを持っていた事が、想っていた通りではなく、全然考えていなかった結果として出てきた。それは予想以上に良かったと思えるもので、何一つ不満はない。ただ、自分がどこを「壁」とみたか。その設定が狂っていたことに未熟さを感じる。まあ結果オーライとする。読み聞かせはこども園は予定通りだったが、小学校の二校は出来なかった。一つはインフルエンザ絡みで仕方ない。もう一つは勤務との関わりで、外に出られず交代してもらった。何事も一人でやっているわけではなく、そんな時にパッと手を挙げてくれる存在がいるのは嬉しい。自分も日常的にそうありたいと思う。図書館仕事のメインは「こどもブックフェスタ」で、これは5年間継続してきた。諸事情により、いつもしている「工作」的な活動はなかったが、それで...師走を前に走る、走る

  • 令和五年霜月雪降る前に

    11月19日(日)悪天候。本当なら週末の雪予報に向けて冬囲いをしたいところだが…。ここは無理をしないことに。大相撲は中日。今場所は貴景勝に期待しつつも限界はあると内心思っていて、予想通りになる。途中出場の朝乃山戦がそれを物語った。今週末の天気予報が気になる。土曜「こどもブックフェスタ」。日曜に研修会がある。11月20日(月)今日は朝と夕方に、非常に嬉しい連絡メールが入る。いい一週間になりそうな予感がする。こども園の読み聞かせ日程の連絡不備があることに気づき、電話をして調整する。早めに気づいてほっとする。教職時代の最後に研修のために書いたメモを見つけ、題を見て思わず微笑む。題して「思い込んだら(重いコンダラ)」11月21日(火)今週末に迫ったイベントの準備を猛然と進めている。物品準備は8割方完了。合間に、文...令和五年霜月雪降る前に

  • 霜月、つくづくのこと

    大相撲九州場所が始まった。見所はあるがそれより残念なことが一つ。行司木村玉治郎の引退である。個人的に所作としては一番の存在だったので、つくづく惜しい。メディアの報道では何か不穏な感じもうける。組織とか協会とか様々な問題はどこにもあろう。行司という一種の様式美を追求するには潔さが必要か。かつての同僚に請われて、昔作った個人集約を差し上げることにした。幸い残部がいくつかの号であった。そのために見直してみると、はああっと思う。古いのは20年以上前だ。書き手自身がそこに見るのは「自分」であり、当時の拙さも熱さもふっと甦ったりする。つくづく冊子という形にまとめて良かったと思う。週末の朝食にあんパンを食べるのが我が家の定番。通常は「つぶ」だが今回は「こし」だった。それを食した後、用事で出かけた道の駅で見つけた、S木ま...霜月、つくづくのこと

  • 11月15日になれば…

    「人生で2度交通事故に遭うのは平均的」と、かなり昔に大叔父から聞いたことがある。その信憑性がどれほどかわからないし、また交通事故の程度をどうとらえるか難しいので、不確かな言説かもしれない。しかしその言葉に乗ってみると、自分はもう体験済なので、残りの人生は安泰か…と楽天的に考えている。一度目の高校2年生のバイク事故は入院したし、その後のことにかなり影響を与えたと思う。しかしそれはひとまず置いて、この季節そして11月15日になれば思い出すのは、通勤途中に峠の坂道で滑ってきた乗用車に前方衝突された件である。あれは2002年だから20年以上過ぎた。瞬間の怖さを教えてくれた経験だ。その日は初雪。しかも積雪20㎝以上あったと思う。もちろん除雪体制はばっちりではあるが、雪国に住む者の多くが知るように「初日は危険」は、毎...11月15日になれば…

  • 「ととのえの日」静かに内省

    今日11月11日は、10月10日と並んで「記念日」が多い日らしい。その日に何かが始まったのが定番だろうが、それ以上に語呂合わせや並び数字の形からイメージしやすい点があるだろう。50を超す「~~の日」が並んでいる。意味不明も多いなか、「美しいまつ毛の日」や「いい出会いの日」は、なるほどねと思う。なかでも気に入ったのは「ととのえの日」。考えたねえ…と思い、その由来を見てみたら、雑学ネタ帳には次の表記あり「サウナ浴により心身ともに健康になった状態をサウナ用語で「ととのう(ととのえる)」という。より多くの人にこの「ととのえ」体験を通して健やかに過ごしてもらうことが目的」そうか、サウナか。まあ、それはさておき「整え・調え」は、無頓着で才能なしを自認する身にとっては憧れの語でもある。もちろんもはやこの齢になって、根本...「ととのえの日」静かに内省

  • 立冬~忘れるために書く

    月曜、読み聞かせ予定日ですがインフルエンザの感染拡大が懸念され…と電話をもらい、中止となってしまった。今回は「ねこ4連発」と題して新旧取り混ぜたラインナップを考えていた。結構迷い抜いた末の構成だったので残念である。中学年相手はしばらく計画がないし、いつなら出来るだろうか。肩透かしだ。一方、こども園の方は火曜、水曜と続く。4冊読むが1冊入れ替えた。先月末に読み聞かせて、反応が今一つだったので変更した。宮西達也作品は広い世代に受け入れられるはずだが、年齢によってイメージが難しいものもある。その時わからなくとも…という思いもあるが、やはり「目」が食いつかないと駄目だ。今週末の予報に「雪マーク」が見えたので、タイヤ交換をしようと思い立った。足腰には結構な負担だが、自分で出来るうちはやっておきたい作業だ。これで業者...立冬~忘れるために書く

  • 瀬戸際で押し合ってはいけない

    昨夜は4年ぶりとなる地区「芋の子汁会」。コロナ禍が収まってようやくということである。予想していたことではあるが、参加者は明らかに減って20人程度だった。しかも全員が50代以上というのはやむを得ない。近隣どこも同じ悩みを抱えているわけで、この現実をどのように受けとめるか、瀬戸際にある。某菓子店で売っていた、中学生考案という「藍染ロール」!!話題は、当然のことながら「クマ」である。町内で襲われた方の重傷の話は痛ましい思いがしたし、もはやけして他人事ではない。ほんの二か月前、孫と一緒に「あの繫みにはクマがいるかな」と散歩して歩いた道と目と鼻の先であり、あの事故から行くのは控えているし、来春以降であっても警戒心が募るのは確かだ。連日の報道は今後の対策をどうするかに集約されている。大きなスタンスで語れば生態系の変化...瀬戸際で押し合ってはいけない

  • 参参参(36&37)マンネリズム、あっ

    10月下旬からから今週にかけて、再読本3冊と買い求めた本3冊。相変わらずのラインナップになったようだ。これもマンネリズムか…あっ、いい意味で。『内田樹の生存戦略』(内田樹自由国民社)男性向けの月刊誌に連載されている「人生相談」。2012年から2016年分が載っている。平川克美の同類書と同じく、答えは書かれていないパターン。言うなれば「メタ人生相談」。つまり、問いを出す背景、心理などについて詳しい。最初のあたりはバラエティに富んでいて面白いのだが、後半は政治一辺倒になっていて少しだらけた。そのことを著者自らあとがきにも記している。それは当時の政治状況に照らし合わせれば、なかなかの「歴史的資料」になっている。『生きのびるからだ』(南木佳士文春文庫)この本は再読なのだが、どうしたわけかメモを残していなかった。書...参参参(36&37)マンネリズム、あっ

  • 旅に満たず満たされ

    久しぶりに隣県山形へ。いわゆるコロナ禍が収まってからは初めてか。接種証明のいらない宿泊だから…。ここ三年ぐらい、割引は十分利用した。それも社会還元と口にしたが、正直割引が無くなるとやや出足が鈍る。やはりセコイと苦笑する。そういう精神では、なかなか寛げないぞ…とわかってはいるが貧乏性だ。天気が悪く紅葉は今一つだが、食と温泉でのんびりできれば…と考え、昼は「手打ちそば」の店へ。住宅地にあるそこは2階が玄関のお洒落なつくり。老夫婦二人の切り盛りか、雰囲気はゆるやかに流れていた。出てきた蕎麦は確かに手打ちだが、これは…と絶句するほどの普通さであり、そば王国にもばらつきがある。泊まったのは古い旅館をリニューアルしたという宿。決め手はドリンクインクルーシブ(滞在中の飲み物無料)である。しかし、これも「バイキング不得意...旅に満たず満たされ

  • 令和五年神無月は去り

    初旬に紹介文コンクール審査会とその始末、そして中旬は宮西達也絵本ライブそして来月のこどもブックフェスタ構想など、今月も目いっぱい動いた月になった。時々ミスが目立ってきたのは齢相応だと思うが、「落ち着け」のキーホルダーを握りしめることで遺漏はなくしたい。オーバーペースなどもってのほかだ。図書館ブログを始めて3年目となった。アクセス数は多いとは言えないが、それでも4つの学校でアップしている頃よりはずっといい。記事によって100を超す日もある。やり始めたら続けることが自分の持ち味なのかもしれないし、それを認めてくれる僅かな方々もいることが励みだ。数えてみたら10年も続けた。今さら学校教育関連で自分が事務局をするとは思いもしなかったが、これも一つの縁と捉え、かなり動きの鈍くなった腰を上げた。今こうした民間研究会の...令和五年神無月は去り

  • 情けない話は笑いで…

    国会のニュースで、首相が「経済、経済!経済!!」と重ねて声を強めた場面が映った。それを見てなんだか情けなくなる。それを視聴者がどう捉えるかは様々だろうけど、確かに多くの人の関心事には違いないのだろうけど、そんな言い方をしなければならない、それをまたメディアが取り上げて報じる、その連鎖は…この国に一番必要なのはそれだと考える人は、本当に多いのか。大事さは認めても、そこに突き進んだおかげで、もっと大切な何かが失われたのではなかったか。結局はみんなに行き渡らない「お金儲け」は、いくら良好、良化となったとしても、一握りの誰かを喜ばせるだけだ。そしてその顔を美しいとは思えない。もうすぐ閉店するコンビニ、お世話になりました情けなくなるような報道は県内でも…「四国の料理や酒がおいしくない」と挨拶で知事が語った。個人とし...情けない話は笑いで…

  • 参参参(34&35)取り合えず読了

    10月になって半月ぐらいの間に読んでいた本。それなりに没頭して読んだが、すぐ記さないと感想など消えてしまうものだと改めて思った。取り合えずの読了メモという事で…『百花』(川村元気文春文庫)母と息子の「記憶」の話。確かに切ないストーリーだが、やや技巧が過ぎる展開に思えた。映画化されている。息子役の菅田将暉はちょっとイメージが違うなあ。『大河への道』(立川志の輔河出文庫)志の輔の新作落語をもとに小説化された。面白い。設定や背景は違うけれど、名作「歓喜の歌」を彷彿させる。どんでん返しがあり、ぜひ映画で見たい。『マリコ、うまくいくよ』(益田ミリ新潮文庫)お仕事漫画の文庫化。世代の違う三人の「マリコ」を、同じ場面に立たせることで心情を際立たせていく。この手法は漫画の特性をうまく活かしていると感心。『古武術に学ぶ子ど...参参参(34&35)取り合えず読了

  • 絵本ライブ始末記

    今週水曜に「絵本ライブ」が無事終了。最も予算を使う大きなイベントだけにやはり安堵感はある。ふと、昨年のことを思い出してブログを見返してみたら、やはり大違いであった。それはライブのことではなく、取り巻く周辺状況や作家の個性の違いなどに起因する内容。しかし一年も経てばずいぶんと忘却している。今回はお呼びした宮西達也さんは知る人ぞ知る超大物。なんといっても「徹子の部屋」にも出ているし、作品が映画化されその音楽担当が坂本龍一氏で、共に数日過ごした経験もあるという。本町への来訪は2014年以来2度目となり、2020年に計画しコロナで中止となった経緯のリベンジがようやく叶ったわけだ。絵本ライブ①絵本ライブ②文字通り全国行脚の日々で、ここの前は北海道そして翌日は鹿児島とタイトな日程だった。宮西さん自身が「今年でよかった...絵本ライブ始末記

  • 宮西達也作品を読み解く(4)

    ティラノサウルスシリーズはウルトラマンシリーズ同様、人気が高い。裏表紙のコピーをみると、「愛情物語」「友情物語」という括り方で紹介されている。手元の『キラキラッとほしがかがやきました』『であえてほんとうによかった』の2冊を見て少しだけ深掘りしてみたい。いずれも、最初は「乱暴者」「嫌われ者」だ。それがある者との出会いによって変化していく。「キラキラッ~」は災難と裏切りによって苦境に立たされた時、「であえて~」も本当の出会いは、島に取り残された災難からと言ってよい。物語が動き出すのは非常時という点だ。そういう出来事によって、人物の本当の気持ちや頭の働かせ方(知恵)などに気づいていく。根本は「やさしさ」や「人を思う」意味に収斂されていくが、前段階で正直さを吐露する場面が描かれる。自分自身の心底をさらけ出してこそ...宮西達也作品を読み解く(4)

  • 宮西達也作品を読み解く(3)

    「道徳より一冊の絵本を…」なんて大声では言えないが、その可能性を秘めていることは確かだ。小さい子の場合は、絵本という形だからこそダイレクトに心に響く期待が大きい。『ニンジャさるとびすすけ』は忍者というモチーフと作家独特に集団や多勢を描く絵柄が効果的で、楽しんで「生き方」を学べる一冊だ。猿飛佐助の孫という「すすけ」の最初の悩みは「ちちとははのおしえのまき」。勉強重視の母と遊び重視の父の助言に迷い、殿様に教えを乞う。次は「いじめ問題」。そして最後は「しんだあとは?のまき」と、レベルアップしていく。結論は言うなれば「マインドフルネス」の考え方になるわけで、なんとも今風である。これなら低学年にぴったりではないかと、今さら教師根性(笑)が出てきてしまった。それはさておき、次のこども園のメニューに加えようと決めたのが...宮西達也作品を読み解く(3)

  • 宮西達也作品を読み解く(2)

    「ふしぎな●●やさん」シリーズ。これは全部で「キャンディーや」「タネや」「カサや」「ヒーローや」の四作品ある。かなり以前に大型絵本で「キャンディーや」を語ったときがある。どれも展開がほぼ同じであり、いうなれば起承転結が明確で楽しめるし、その中に繰り返しの要素があり、安定した作品群と言える。2007年発刊の「キャンディーや」と次の「タネや」は、一層共通点が多い。どちらも小さく、口のなか、土のなかへと入れられ、挙句にブタくん自身が変化したり、木に実がなったりと一定の筋が予想される。最後に「大物」が登場して、オオカミが逃げ出す逆転のオチを見せる。ブラックボックス的な面白みの典型だ。「カサや」は、傘の図柄が空中に広がるというビジュアルが楽しい。途中、黒い傘からお化けが出る変化や、たくさんのブタが消えてなくなるオチ...宮西達也作品を読み解く(2)

  • 雑な、かなり雑な雑感

    連休前からずっとアナログ日記も書き忘れていて、慌てて一週間ぐらいをメモっておいた。おすすめブックの審査会があった日からなので結構目まぐるしく働き、休みに入ったらとたんにノンベンダラリとしてしまったから、こうなったか。実は書き残しておきたいことは結構あったのだ。一つは独り視聴者委員会(笑)「二周目の『あまちゃん』」と題してBSで再放送した「あまちゃん」を書こうとした。とにかく思い出すのはあの年(2013)どんな気持ちで見続けていたかだ。最初はクドカン脚本にニヤリとしていたが、そのうち「どんな形で震災を迎えるのか」という不安めいた感情がわき上がり、緊張感が高まったことを覚えている。それを抜きに今回改めて観たら見所いっぱい。結果的にハイライト場面は最終回近くの薬師丸ひろ子の歌唱シーンだったな、と収めておく。もう...雑な、かなり雑な雑感

  • 宮西達也作品を読み解く(1)

    来週水曜に絵本作家宮西達也さんを招いて、小学生向けの「絵本ライブ」を予定している。超のつく有名人、売れっ子といってよいだろう。本館にも70冊ほどの作品が揃っている。個人的に好きな「ニャーゴ」や「やきいもとおにぎり」は読み込んでいるが、他作品に目を向ける意味で少し俯瞰的に作品群を見たい。まずは「おとうさんはウルトラマン」シリーズ。これは6冊揃っている。1996年発刊の「おとうさんはウルトラマン」が起点だ。家族・父親・母親像を描くモチーフとしてウルトラマンを充てたというより、ウルトラマンを一個の生物としてとらえ想像を拡げて人間らしさ、素敵さを適用させたと言ってよくないか。扉のことばはこう記されている。ウルトラマンは、目には見えないけれど確かなものをいつも追いかけていた。勇気と希望を、優しさや思いやりを、そして...宮西達也作品を読み解く(1)

  • 参参参(三十三)没頭の読み書き

    何をもって「読書の秋」というか。没頭の瞬間を愉しめればいい。『墨のゆらめき』(三浦しをん新潮社)何故か、時々読みたくなる書道関連モノ。漫画は多いが小説はあまりないので手にしてみた。ちょうどTVで『ばらかもん』という軽いドラマもやっていたし、少しそんなモード(どんな?)に入ったのかな。なかなか続けて修行できない一つに、書道がある。小学校から手をかけ、大人になっても通信添削をしてみたのだが、どうにも挫折してしまう。いつかいつかと思いつつ出来ないのは、きっと「心を込める」「没頭する」能力に欠けるのではないか。この小説の遠田薫という書家は、いいかげんそうに見えて芯がぶれない、作風の自在さに秀でているが、それが本来の姿とは言えない。何度目の正直かわからないが、また筆を持ちたくなる。『5と3/4時間目の授業』(高橋源...参参参(三十三)没頭の読み書き

  • 令和五年長月長い最終週

    9月25日(月)先日ここにアップしたようにPCトラブルにハマった一日。完全ではないが夕方なんとか復旧した。久々に知人へメールした後にこの事態になったので安堵する。夕方、孫の相手を少しする。気まぐれ行為はいつものことだ。娘婿が釣り上げた烏賊を夕食にフライにしていただく。今週は忙しくなのでタウリン補給だ。9月26日(火)出勤後、金曜までの必須事項をリストアップしてから今日のブログをアップ。月末にエントランス掲示を載せることは定例にしている。図書館だよりを書き始める。まず、中学校版には先週語れなかった内容を文章にして載せるので、あれこれ考える。帰宅してから、11月に有志で行う研修会要項のひな型をつくり始める。9月27日(水)今日もブログアップしてから、図書館だより作成を続ける。午後からは来月の絵本ライブのチラシ...令和五年長月長い最終週

  • 長月十番勝負その十

    十番勝負と名づけて気合いを入れた、読み聞かせ等も最後となった。定例のこども園訪問であり、基本的に前回と同じにするのだが、来週以降のこともあり変更を加えることにした。最初の大型絵本「だるまちゃんとてんぐちゃん」はそのままだ。今回も反応がよかった。次からの絵本ラインナップに加えたのがこれ。某こども園で「怖いのを読んでほしい」とラブコール(笑)があり、悩んだ末の選書である。表紙絵からも想像できるように、怪談話ではない、どちらかといえばユーモラスな展開だ。幼児相手では、いや小学校低学年でも完全な恐怖バージョンは避けるのが妥当ではないか。どきどきする楽しさの着地点を考えている。初めて一人寝をしておしっこが出たくなり、階下のトイレにいくまでの妄想と現実、最後にオチもあり愉快な展開だ。声や間で十分に想像をかき立てること...長月十番勝負その十

  • 参参参(三十二)自由か平等か

    特に意図した訳ではないが、古本サイトでまとめ買いをするときに政治関係の新書を三冊入れた。いずれも2年前の発刊。当然状況は違うが、もうひと波乱起こしそうな(起こしてほしい?)人物ではある。『日本を前に進める』(河野太郎PHP新書)どこのクラスにもこんな奴いたな、というイメージを持ってしまう。集団でまかり通っている「常識」「空気」に目を向けてはいても、自分は違うと言い放つ。まあそれでも協力はするか…と何かしらの役割を担う。けれど他者からの見方はあまり変わらない。若き頃を書いた第一章、父との関わりの第二章が「読み物」として圧倒的に面白かった。『枝野ビジョン支え合う日本』(枝野幸男文春新書)正直、枝野さんにはシンパシーを持つ。政治的信条と方向性について理解が及ばない面はあるにしても、大震災以降に彼が歩いてきた道を...参参参(三十二)自由か平等か

  • ハマる味わいからどつぼへ

    今年の夏をいつまでとするか。やはり最高気温が30℃をきった日か。それとも最低が20℃を下回った日とするか。それより体感的なことを重視するとれば、寝室にエアコンをつけなくても良くなった日。昼食に熱い麺類がいいなあと思った日。いろいろ挙げてみたが、まだ10日も経たないというのに、猛暑・酷暑があった記憶はだんだん薄れていく。ただ、これだけは記しておこう。この夏の夜、一番役立ったのは「冷えピタ」だった。そう、発熱時に額に貼るあれだ。ただし普通にドラッグストアなどで買えば高いので、百均で5枚入りを買う。一晩22円の幸せ…見かけはよくないがハマった。ようやくお別れだ。大相撲秋場所優勝力士を、大関貴景勝有力と事前に予想した専門家はいなかったと思う。ファンであっても、なんとかカド番脱出を目指して、早い勝ち越しを願っていた...ハマる味わいからどつぼへ

  • 長月十番勝負その九

    9月22日。午前は昨日書いた中学校でのビブリオ。12時半までかかり、図書館へ戻っておにぎりを食べ、すぐに三輪小学校へ向かう。5,6年生への読み聞かせがある。選書は結構悩んだのだが、結局、水曜日と同様にする。構成がいいと思うし何よりここ数日絶不調で新規練習ができない。ドリンク剤で凌いでいる。最近のお笑い『ねこ、いる!』、昔の?お笑い『ねこのさら』、そして実に絵本らしい絵本『なまえのないねこ』という流れは、20分弱としてはまとまっている気がする。落語が入っているのでどうしても上学年向きだろう。今回は、語ってからオチについて話したら、「あああっ」と反応してくれた子もいて嬉しい。さて、メインの名作『なまえのないねこ』。わずかに知っていた子はいたようだが、これは何度でも触れさせたい作品である。「名づけ」こそ存在証明...長月十番勝負その九

  • 長月十番勝負その八

    今回は「絵本」カテゴリーには入らない。地元の中学校でのビブリオバトル集会に参加し話をする。昨年も同時期に開催し招かれたが、感染拡大時だったので代表3名の発表を聞き、リモートで講評という貴重な体験をした。今年は無事に全校300名が一同に会し、11名の発表⇒投票という本来の形で行われた。各学級での予選を経て選ばれた本は、今どきの恋愛モノ、部活モノあり、斉藤孝あり、太宰治ありでバラエティに富んでいて、楽しめた。学級数の多い2年が5つ、他学年は3つで、計11が披露された。生徒が行う投票はchromebookを使って行われた。確かに効率的だ。多勢の場合の即時評価として役立つなあ。集会の時間が押すのは宿命的なものかなあ。講評は当初5分以上話せる予定だったが、既に終了時刻を過ぎたので2分に留めた。語ったのは、審査の二つ...長月十番勝負その八

  • 長月十番勝負その七

    9月20日。午前のこども園に続いて、午後は高瀬小学校へ。ここは小人数なので4年生から6年生までが一緒だ。多少学年差に気を遣う必要はあるのだが、そこは絵本の持つ強みがある。ストーリーだけでなく、絵の面白さ、何よりジャンルの広さが大きい。冒頭に「今日はいろいろなタイプの本を読みます」と語る。動物愛護週間でもあり、図書館で「犬・猫特集」をしていることを紹介しつつ、数多い「猫」の本を取り上げる。最初は、もはや定番ともなった『ねこ、いる!!』である。お笑い芸人が描いた絵本で、フリップ芸に近いと話し、それから昔の笑いということで「落語絵本」に移っていく。春に取り上げた『ねこのさら』だ。講談も含めこうした類の絵本は、内容的に難しい面があるかもしれない。だから感想で一人の子が「五七五の連続を聞いているようだった」と、話の...長月十番勝負その七

  • 長月十番勝負その六

    秋めいてきた9月20日午前。来週の予定を繰り上げてのこども園読み聞かせがある。この頃は続けて紙芝居を最初に取り上げていたが、今回は大型絵本とする。図書館の棚を一通り漁ってみていて、これがいいかなと実のところ軽い気持ちでピックアップした一冊だ。名作『だるまちゃんとてんぐちゃん』である。40人ほどを相手に「前に読んだことがあると思うけど…」と通常版の本を出して訊くと、「あるう」と声を出した子は数名だった。確かにそうなのかもしれない。次々に新しい絵本が発刊されているし、大人が知っていても今どきの子の多くが読んでいるとは限らない。大型版を出すと、わあっととたんに見入ってくる。ストーリーは単純で、だるまちゃんがてんぐちゃんの持っているあれこれを欲しがり、だるまどんに用意してもらって見せに行くという形。読み聞かせ方を...長月十番勝負その六

  • 長月十番勝負その五

    昨日は、今月上旬に急に学級閉鎖になり読み聞かせを延期したこども園に向かった。一つの紙芝居と3つの絵本のラインナップは、今までと同様だった。わずか12人なので、非常に反応が拾いやすい。女の子が多くお転婆な雰囲気もあるので、今回のラインナップの締め(笑)として、ちょっとした工夫を入れてみた。ページのめくりのタメと台詞の繰り返しで、期待感を持たせ、盛り上げる手法だ。『わにくんのだめだめアイス』では、わにくんがぶたくんから預かったアイスを食べたくなってしまう場面…十分に間を取って、子どもたちの心を寄せさせる…一昨日、高校生の読み聞かせを聞きながら、自分ならと思いついたことだった。他人の読み聞かせを聞くことの大切さを、今さらながらに知った。そしてもう一つ、今回のラストに使っている『ぱれーど』の反応が良くて、少し驚く...長月十番勝負その五

  • 長月十番勝負その四

    高校の授業二日目は3年生。今回は個人はおらず、5つあるグループが二人か三人で読む形である。授業冒頭に、読み聞かせの説明をしてから、紙芝居の実演を見せるのは前回と同じだ。しかし、題材を変えてみた。参加型の「おおきくおおきく~」ではなく、「おとうふさんとそらまめさん」というタイトルをつかった。グループの一つが「そらまめくんのベッド」という絵本を選んでいることもあるし、やはりストーリー性のある方が楽しく聴いてくれるようだ。松谷みよ子の脚本・長野ヒデ子の絵という名作。コツというほどのものはないが、ほのぼのと可愛らしくという雰囲気を出すためには、柔らかい声が必要と多少意識した。3年生は2年生よりずっと読み込まれている、工夫しているという印象を持った。これが一年分の進歩か?と感じた。絵本の見せ所、聞かせ所を意識した、...長月十番勝負その四

  • 参参参(三十一)好きになる生き方

    集中して時間をとった読書ができなかった。酷暑・残暑のせいにしてしまっても、今年は許されるか。『いのちとユーモア鎌田實と11人の対話』(集英社)2004,2005年のNHKラジオ公開放送の記録を対話集として再構成した一冊。村上信夫アナウンサーとともに、永六輔、西村由紀江、立松和平、坂田明などの11名のゲストと語っている。それぞれが個性豊かであり、様々な対象と向き合っている方々ゆえに面白い。エピソードも多彩である。書名にある二つのキーワードに添えば、「いかにいのちを愛でるか」、そして「ユーモアこそ生きのびるコツ」が大要と言っていいのではないか。特にユーモアは「ヒューモア・ヒューマニズム」だという永六輔の説、さらにユーモアの語源が「フモール(体液)」というラテン語にあることは通ずる。体液を喜ばせる生き方を自分は...参参参(三十一)好きになる生き方

  • 長月十番勝負その三

    昨日は久しぶりに地元の高校へ。2年生の「保育」学習の一環で読み聞かせを取り上げるので、毎年のように出向いている。読み聞かせの目的や意義、方法などを少し語り、実演した後に、それぞれの練習につきあって、発表では若干の感想を述べるという流れである。2時間続きの授業で、正味100分間である。分担して私は「紙芝居」を受け持った。保育分野なので幼児対象として、いわゆる「参加型」の紙芝居をやってみせる。「おおきくおおきくおおきくなあれ」である。聞いている幼児のつもりになって…とは言うけれど、そこは現役高校生。なかなか口や表情は動かない。しかしこちらのテンションは下げない。これは実演する前に説明したことの具現でもあるからだ。つまり「読み聞かせの目的」とは、「子どもと読み手が『絵本』は仲立ちとして、楽しい幸せな時間を過ごす...長月十番勝負その三

  • 長月十番勝負その二

    実は「その2」は一昨日のはずだった。朝にいつものようにこども園に電話をして確認した。そしてその30分後になんと「学級閉鎖が出てしまって…」という連絡をもらい、急遽来週に延期となった。まだまだ怖いコロナ感染である。ということで昨日は別のこども園、こちらは無事に年長組さんへ4冊読んだ。最初の紙芝居。最近はそれぞれの園で別タイトルになっている。というのはどうにも反応が…、というより語っている自分自身が楽しめない感覚になっていて、そこでごそごそと書棚を探して見つけたのが『ぬすびととこひつじ』という新美南吉作品。これは学校にいた時、ずいぶん低学年に読んだお気に入りである。シンプルなストーリーだし、羊の「メェー」の鳴き声の変化も語り手としては楽しい。それにしても、今さらながらに気づいたことがあった。この紙芝居は題名が...長月十番勝負その二

  • 長月十番勝負その一

    「勝負」と気張ったタイトル付けをしてみたが、なんのことはない備忘である。「十番」としたのは、実は今月はこども園や学校に出かける回数を予定表に書き込んだらなんと10回。ほとんど読み聞かせだが、いずれにしても子どもたちを前に語ることであり、最近沈滞気味の拙文活動(笑)の手がかりとしたい。今日月曜は西馬音内小学校2年生への読み聞かせ。メニューは『みち』(五味太郎)を皮切りに、『つかまえた』(田島征三)、『お月さんのシャーベット』(ペク・ヒナ)、そして『トラネコとクロネコ』(宮西達也)の4冊だった。2冊目、3冊目は夏にふさわしい内容で、この夏何度か取り上げたのでかなり安定して読めた。『みち』は、なんと五味太郎28歳の絵本作家デビュー作。福音館書店から出ている「かがくのとも絵本」シリーズで復刻された一冊だ(2010...長月十番勝負その一

  • 令和五年葉月晦日に

    記録的な暑さという表現は少し弱い気がする。おそらく記録に残る暑さだ。しかし「記憶」に残るかと言えば、いささか心許ない。今なら「忘れないよ」と思うが、難儀した豪雪の時であっても喉元過ぎればナントカで「ああ、そうだっけ」と済ましてしまうことが多い。まあその頼りなさが一つの救いにもなるか。今、書いている時に地元新聞のニュースサイトが伝える。「気象庁によると、31日午後1時49分に横手市で気温が39・2度に達し、1976年の統計開始以来、能代市の39・1度(78年)を更新し県内歴代1位の暑さとなった。」七月下旬から徐々にその暑さはやってきた。月初め、職場体験に来ていた中学生をこども園の読み聞かせに同行させ、1つ紙芝居を演じてもらった。いい汗をかいた経験だった。週末に30年ぶりぐらいに県都の竿灯祭を観に行った時も相...令和五年葉月晦日に

  • 参参参(三十)酷暑の読書は

    ちょっと異常だな…と天気のことでいうのは珍しくないけれど、これだけ続くと「ちょっと異常だな」。そのレベルはあがっていく一方だ。想像力で凌げ!!『ばにらさま』(山本文緒文藝春秋)「無人島の二人」の中に記されていた発刊へ向けて編集していたのがこの著だと、読了後に後付けに目を留め想った。つまり、死を覚悟しながら編集に携わった最後の本だった。けして好んで読むタイプの作家ではないが、「自転しながら公転する」を読んでからちょっと気にかかり、「無人島~」にたどり着いた者としては、著者がある意味訥々と語る「生」の実感は、きっと首都圏(笑)に住む者にとってごく近いのではないかと想像できる。それは、かなりな田舎に居る自分でも想像できて、この国の病んでいる症状を的確に描いている。「自転~」のPRで知った「明日死んでも、百年生き...参参参(三十)酷暑の読書は

  • 酷暑に凡庸さと和解する

    先月末に「令和五年文月真夏日続く」と題し雑文日記を載せた。その書き始めが7/25だったから、凡そひと月となるのか。さすがに厳しい。一週間ほど前に「電力量のお知らせ」をやや怖い気持ちで開いてみた。ところが昨年並みであり、なんと、と思った。これはおそらく冬場の高騰で学んだ節電意識の賜物(笑)か。人間、知らないことばかりでなく、知ってはいてもなかなか実行に移せないことが多々ある。例えば「充電」もそうだ。フル充電を続けるとバッテリー劣化が進むことはかなり昔から知識としてあったが、つなぎっぱなしにしておく便利さ(というより怠惰さ)が日常化してしまっている。反省しつつ改善の道を進む。気持ちの切り替えというごく普通に言われている心がけも、実はそんなに容易くないと先月不整脈が起きたので痛感した。そんなに楽観的性格ではない...酷暑に凡庸さと和解する

  • 暑い夏夜に甦る昭和

    こんな暑い夏は初めてと多くの人が言う。様々なデータがこの後だされるだろう。夜のエアコンのフル稼働がこれほど続くことはなかったのは確かだ。日本は亜熱帯になったと結構前から言われていた。大雨や台風が続けざまでこの国は災害列島であることをしっかり自覚しなければいけないと、ぼやっとした頭で思う。ガソリンが高くなったし、近距離の仕事場まで車を使わなくてもいいと自転車通勤をすることがある。15日は日勤を終えて一旦帰宅し、夜の閉館間際に再び館へ行き、明日からの盆踊り実行委員会が使いやすいように書籍管理などをした。その帰り道19時30分、まだ体感的には30℃はある空気が身体にまとわりつく。わずか数百メートルの道筋にエアコン設置していない家屋もある。とても夕涼みとは言えないが、外に出て長椅子に腰かけている親子もいる。角を曲...暑い夏夜に甦る昭和

  • 参参参(二十九)朽ちるか否か

    酷暑のお盆読書第一弾。小説やら健康本やらを、ベッドやら風呂場やらで読んだだけか…。『虹の岬の喫茶店』(森沢明夫幻冬舎)いまどき「ハートウォーミング」という形容は使わないかもしれないが、さらりと読めて、様々な人物の誰かに自分を投影できるような気にさせられる物語だ。一人一人の生き方には必ず背景があり、そこには何か欠落した暗闇のような部分がある。そこに落ちていくか、そこからまた光を見い出すか。良きめくり合いこそが、鍵になる。主人公の言葉がじいんと沁みる。「過去を懐かしむことが出来るってことは、あなたたち二人はきっと、いまの自分自身をちゃんと大事に思えるってことだと思うわ」『鎌田式43のいい習慣』(鎌田實集英社)開いてみたのは「睡眠」のQ&Aが多かったからだ。この手の本は結構読んでいるから、新しい知識があったわけ...参参参(二十九)朽ちるか否か

  • 令和五年「立秋」だとさ日記

    8月4日(金)朝「二十歳のつどい」用に図書館からのメッセージ(印刷物)を教委へ届ける。1%でも届けばと思う。午前勤務であり、来週の準備をし、ブログもアップ。午後からかかりつけ医へ不整脈の相談。心電図の検査もする。睡眠をいかに戻せるかだ。久しぶりに個人ブログアップしたら、アクセス300超。ありがたいことだ。8月5日(土)午後から秋田市へ。三十数年ぶりに竿燈見物。意外とスムーズに駐車場へ入り、ホテルチェックイン。高温なのでなるべく体力を使わず駅前から巡回バスで大町周辺へ。ねぶり流し館で小さな竿燈に触ってから、ちょいと夕食をと思ったら結構ビールを飲んで…人混みの中へ。見事だけれど、案の定1時間ほどで疲れが…8月6日(日)12月以来となる師匠の学習会へ。相変わらずご壮健である。久しぶりに『やまなし』の講座。「小川...令和五年「立秋」だとさ日記

  • 腐らせないは腐らない

    先月残したナンシー関の名言「ちゃんとした生活、それはものを腐らせない暮らしだ」から、いろいろ想いを巡らしていたら、『21世紀の楕円幻想論』(平川克美)の後半部で、あまりにフィットする考え方と出会ってしまった。実はこの本のキーワードの一つは「貨幣」なのだが、それは「腐らない」ことが特性だった。確かに人類の歴史において、貨幣の登場は「非同期的交換を可能にした」点で画期的だった。つまり「劣化しない価値の担い手」。その交換が人々の価値観を大きく転換させた。先日、図書館イベントでの「なぞなぞ」の定番にもあった。「新しくとも古くとも…」「キレイでも汚れていても値段の変わらないもの、なあに」と、ここまで書いて、「腐る」をキーワードに二つの方向が見えてくる。一つは、なんだかこの頃、現実として貨幣も腐ってきているのではない...腐らせないは腐らない

  • 参参参(二十八)先入観への疑い

    七月後半、ゴロンと寝転んで、しばしの本読みは…。『逆ソクラテス』(伊坂幸太郎集英社)文庫化されていたのを機に図書館から借りる(笑)。伊坂の魅力の一つは、セリフのきれのよさだと思うが、それは「断言」と呼んでもいいかもしれない。この頃、世間全体が断言を嫌う、まあそもそも国民性として曖昧さが持ち味なのだから、伊坂の使う言葉遣いは新鮮に思えるのだろう。「僕は、そうは、思わない」と言い切るためには、私たちが毒されている固定観念、先入観への疑う眼差しが求められる。そしてそれには常に大きな波に逆って進んだり、留まったりする体力・知力が必要だ。物語のなかで活躍する人物たちが元気をくれるような気がした。久しぶりに楽しく読めた伊坂本だった。アツいときこそ、アツいものを食らえ『小田嶋隆のコラムの向こう側』(小田嶋隆ミシマ社)昨...参参参(二十八)先入観への疑い

  • 「かないくん」を読む

    「ほぼ日」ファンを自称していたので、絵本『かないくん』の存在はもちろん知っていた。ただ、発刊された当時も関連ページを読み込むことはなかったし、図書館に勤めてからも恥ずかしながら蔵書としてあることさえ認識していなかった。「一般芸術」に置かれている絵本は何冊か読んではいたけれど、見落としていた。今回、「大人のための読み聞かせ会」はどうかと思いついた5月の頃に、書架で見つけ、自分が読むならこれだとすぐに思った。こういう展開は「入れ子」構造と呼べるかどうかわからないが、それまで語られたことが「書きかけ」になっている物語と知るときに、すっと心に落ちる感覚、そしてそこから続く生の営み…全体的に淡く、色調としてはやや暗めの絵が続く。しかし、後半の二人の対話は、弱まっていく煌めきと、新しく強さを増していくような輝きとの対...「かないくん」を読む

  • 令和五年文月真夏日続き

    7月25日(火)午前はにしもないこども園で読み聞かせ。年長組が対象だが水遊びできない年少組の数人も入ってきた。二人の孫が揃ってしまったので苦笑気味にやり終えた。午後からはブログアップ(小学生のための読書案内)をしてから週末イベント準備に集中する。夕刻、愛車のリコール点検で湯沢のディーラーへ。異状なし。7月26日(水)今日は午前のみ勤務なので段取りよく、仕事を進める。月末恒例の掲示紹介をアップ。明日のフィルードワークの確認など。帰宅して冷やし中華の昼食後、録画していた『あまちゃん』再放送を見る。なかなか感慨深いシーンがある。じっくり思い起こしたい。夕方は帰宅した孫にオセロを使って?はさみ将棋を教える。7月27日(木)自転車通勤2日目。準備していたブログをアップしてから小中生を引率して県立図書館へ。もう少し人...令和五年文月真夏日続き

  • 風呂場で「ちゃぶ台」

    ここ半月以上、風呂場での読書はもっぱらこの「ミシマ社の雑誌」となっている。ミシマ社の単行本をいくつか読んでいたが、こんな雑誌があることは知らず、バックナンバーを数冊買い求めた。創刊は2015年10月となっていて、現在11号発刊されているので、年1~2回のペースで出版されている。面白い。「最初から最後まで読み通したくなる雑誌をめざしました。―編集部」と創刊号の冒頭ページにある。手元にある5号まで共通しているのは、目次が裏表紙にあるという点が大きな特徴だ。それは「台割」という編集上の航海図(計画表と言っていいか)なしに作る「常識への『挑戦』」を示す象徴的なレイアウトだ。創刊号は「移住×仕事」号と銘打たれ、時系列で載せられていく編集だ。しかし、途中参加の読者としては結局どの号もつまみ食い的な読み方しかできていな...風呂場で「ちゃぶ台」

  • 雨の日、晴れ間に語った本

    先月末から今月にかけて読み語った絵本はどれも印象深い。忘れないうちにメモしておきたい。「2ひきのカエル」時季的にぴったりと取り上げた。PPTとして取り込もうとスキャンしたが大判なので文章部分が切れるので、久しぶりに全文打ち込みした。それもあるのか一つ一つの会話が実にしっくりと入ってきた。落語のようなテンポもあり、また英国?らしさも随所に感じる。読んでいて楽しい一冊だった。新レパートリーとなった。「ダンデライオン」閉架書架を調べていた時、手に取り気に入ってしまった。少し長めなので小学校低学年くらいからだなと判断した。最初はごくありきたりの話だが、途中であれあれとなる展開なので、聞いている子どもたちの目が集中してきて心地良かった。黄土色とこげ茶が主体の色構成も特徴ある。タンポポの英訳がダンデライオンと知ること...雨の日、晴れ間に語った本

  • 令和五年捩花咲く頃

    7月12日(水)原版を完成させた図書館だより小中学校版(夏休み号)を、出勤する前に印刷する。今日は半日勤務なので朝イチで、なかなか集まらない(笑)イベントへの参加者募集の電話依頼などしたり、図書館ブログアップしたりであっという間に過ぎた。取りあげた人物のおかげなのか、アクセスが久々の100超となり、驚いた。7月13日(木)今日もシフトの関係で半日勤務。久々に雑誌・新聞コーナーのPRをする。個人的には最近、ある雑誌をまとめ買いして連日読んでいる。日曜日の「大人のための読み聞かせ会」の準備を進める。多くの集客は望めないとは思うが、開催の意義は大きいと考えている。帰宅してから自分の読書記録を久々にアップした。7月14日(金)日曜日イベントのPRをブログアップする。午後からは小学校への読み聞かせ。一学期最後となっ...令和五年捩花咲く頃

  • 参参参(二十七)額紫陽花の頃

    買いだめした雑誌を読んでいて、単行本が捗らない。しばらくこんな調子か。晴れ間の花が美しい。『木挽町のあだ討ち』(永井紗耶子講談社)いわゆる時代小説は、何年振りかわからないくらいに久しぶりだ。春頃に著者と講談師神田伯山の対談が雑誌に載っていたので、興味をもった。読み始めたらこれがなかなか面白かった。一幕から五幕まで仇討の主人公を取り巻く人々が「顛末」を語り、終幕で当人が締める形だが一種のミステリ仕立てになっている。義に殉じることが時代劇では中心テーマの一つ。けれどこのストーリーは、ある意味現代的とも思わせる結末だ。まず何よりそれぞれの幕で語る人物の出自、個性が際立ち、語り口もすうっと入ってくる。この作家、なかなか巧みとみた。しかし正直、まだ時代小説のハードルが高いかな。『俺に似たひと』(平川克美朝日文庫)再...参参参(二十七)額紫陽花の頃

  • たわいない願いのシンソウ

    今年もエントランスで笹竹に願いを吊るす企画を実施した。公式の図書館ブログには礼を失する駄弁は語れないので、こちらで思い浮かんだことを書き散らかしたい。短冊に記す願い事に制限はないが、たわいなく書く中味にはやはり、人の真相が宿る。いや、もしかしたら本人も気づかない深層がみえることもある。子どもの記す「あしがはやくなりたい」「ばすけがうまくなりますように」「かまきりにあいたい」「まんが家にゼッタイなれますように」などという言葉は、素直に微笑ましく見ていられる。また、「受験が無事にうかりますように」や「赤点回避!」などは少し切実さを匂わせながらも、ふむふむと励ましてやりたくなる。もちろん「好きな人とつきあえるように」や「目黒蓮に会いたい」などの定番モノにも、ぼんやりとした彩りを感ずる。それに反して具体性を帯びる...たわいない願いのシンソウ

  • 参参参(二十六)その日暮らしの…

    半月以上かけた新書、二日で読みきった小説、頷き、首を傾げて読んだ「哲学」本と、まあいろいろ。『なつかしい時間』(長田弘岩波新書)これほどゆっくりと新書を読んだのは久しぶりだ。しかも再読である。そしてこの後も繰り返し読む気がする。風呂で濡らしてしまい、すぐまた注文したほどだ。今まで同様保存用として書棚に置く。キーワードをランダムに挙げていくと、「風景」「本」「記憶」「一日」「習慣」「読書」「見つめる」…そのどれもが日常語だけれど、深く入り込めばそれらが新しい意味を持つことを知らされる、そんな一冊だ。だからこそ何度も読む。頭の出来の悪い自分は、これからも読まねばならない。まさに「本」といえる本。今回はこの一節を引用しておこう。「じぶんの記憶をよく耕すこと。その記憶の庭によくそだってゆくものが、人生とよばれるも...参参参(二十六)その日暮らしの…

  • ナンシーに会いに行って

    一年前半期の終わりというのに、仕事上のあれこれでムシャクシャが募り予定が狂った。夕方から徐々に持ち直したが、いつものごとく夜中に覚醒した時、そこでまた思い出したからやっかいだ。しかし少し遅寝が出来たので、なんとなく鎮まってきた。目覚めのベッドで呟く。そうだ今日はナンシーに会いに行こう!隣市のまんが美術館で行われている「ナンシー関の消しゴム版画展」は明日が最終日。密かに信奉(そこまででもないが)している者としては、見ておきたい。存命であれば還暦は過ぎた年齢だ。今生きていればどんな感じなのだろうと数年前著書を読んだ時も感じた。TVウオッチャーである自分にはしっくり来る。さて10時開館に合わせて出かけてみたら…なんと、予想はしていたが入口前に長蛇の列。当然…といったら失礼だが、ナンシー目当てではない。本日スター...ナンシーに会いに行って

  • イライザ、きいてくれ

    沖縄ではまたぞろコロナ感染者が増えだしたらしい。この辺りだって依然として患者はいるに違いない。もはやこの流れでは、コロナかなと思っても熱さえ上がらなければ…夏風邪だろっ…と安易な方へ向かうのは当然だし、明言はしないにしろ政治もそう動いているのではないか。9波の高さは正確に測れるのか。コロナ禍が始まって、正直ありがたかったのは様々な補助制度なわけで、三年前あたりの記憶が薄れているけれど、ずっと通して有効活用させてもらった。旅行支援は、使うことによって影響を受けた方々へいくらか貢献できる制度なわけだから躊躇なく頼ってきた。ただし、使い勝手がどうだったかはまた別の話だ。特に地域限定クーポンの扱い。電子マネーに不慣れな高齢者には本当にイライラものだ。初期は紙媒体が主流で非常に使いやすかった。ただ延長する度にスマホ...イライザ、きいてくれ

  • 令和五年夏至の週日記

    6月19日(月)何年ぶりになるだろうか。天気もよいので美郷町のラベンダー園へ。昨日は天気が今一つだったが今日はいい日和である。敷地の広大さが気持ちよく、いい写真が撮れた。帰りに横手のラーメン店Rへ寄って大好きな海老ラーメンを食す。絶品である。帰宅してからはうつらうつらと昼寝。『よき時を思う』を読了する。6月20日(火)図書館ブログで連載を始めた「羽後の伝説」をアップする。今週末と来週の読み聞かせの準備に入る。また選書に少し迷う。4時過ぎに退勤して行きつけの理髪店へ。様々な情報を聞く。帰宅し、風呂場で再読していた新書を手元が滑って浴槽に落とす。読める状態だが…改めてネット注文する。大切な一冊なのだ。6月21日(水)夏至。「夏至の夜に読もう」と題して図書紹介したら、思いの外アクセス数が伸びて嬉しい。図書館だよ...令和五年夏至の週日記

  • 参参参(二十五)よき時とは…

    背筋の伸びるフレーズは貴重だ。のんびり本を愉しみつつ、きちんと正対したい。『嘘みたいな本当の話』(内田樹・高橋源一郎選文春新書)再読。一般人へ向けて募集した「ショートストーリー」の入選集。テーマは書名の通りでそもそもは米国版があり、それに倣ったものだ。今回も飽きずに読了できた。応募された中味が米国と日本で大きく違うことを分析している柴田元幸×内田樹の対談が興味深かった。日本人の持つ「定型」の意識の深さはどこからくるものなのか。文章表現だけではなく日常生活の端々に、私たちは周囲との同調を求めているのかもしれない。もう一つ、内田の記したあとがきに「自分の身体を内側からモニターしてくれるような言葉」という表現があり、今抱えている課題にずばりと刺さってきて、ずうっと考えている。『よき時を思う』(宮本輝集英社)「ま...参参参(二十五)よき時とは…

  • キニナルキ、あや懐かし

    以前、カテゴリーにも挙げていた「キニナルキ」のように並べてみた。林望氏のエッセイ「一騎討ちの伝統」を読んで頷いた。やはり「白兵戦」よりも「一騎討ち」という美学を日本人は好むのではなかろうかまだ記憶に根強く残るWBCでの侍ジャパンの活躍。最高の瞬間として投手大谷翔平と打者マイク・トラウトの対決から、そんな結びを導き出している。相撲や剣道を持ち出すまでなく、そういう伝統は他国より強いイメージがある。個性を抑えつけられてきた歴史があるとすれば、その裏返しでもあるのだろうか、そんな考えが浮かんだ。脚本家中園ミホのインタビュー記事にあった一節だ。半径5メートル以内で聞こえる声に社会の真実があると思う。「物事を俯瞰で見ること」に努めてきたつもりだが、能力的な限界を感じている今の自分には、救いのような声だ。ただし、要は...キニナルキ、あや懐かし

  • 参参参(二十四)俯瞰する余裕なし

    読書に堪え性がなくなった(笑)と感じつつあるが、やはりいい本を読めばきちんと読むし、面白ければ続けて読みたくなると実感した時期。『未来の年表業界大変化』(河合雅司講談社現代新書)「瀬戸際の日本で起きること」という副題を読むまでもなく、どうしても悲観的にならざるを得ない。「人口減少日本のリアル」で取り上げられた28種の業種・職種で「起きること」は、地方の人口減少が進む我が県、我が町ではすでに「起きたこと」になっている事象も多い。そして深刻さは増すことは確かだろう。この本の構えは「『戦略的に縮む』という成長モデル」で、そのための経済成長をどう構築化するか提言がある。読みとれるほどの知識・判断力はないし、正直自分にとって肝心なことは、どんなふうに巻き込まれていくか、己の矜持をどう保つかに尽きるだろう。俯瞰しつつ...参参参(二十四)俯瞰する余裕なし

  • 「時は金なり」ありやなしや

    午前5時40分。今朝も寝覚めはあまり良くないが、館から借りてきた一冊『本屋で待つ』を読み出すとことのほか面白く、30分ほどで半分は読んだ。ベッドで日課の眩暈予防運動をして、朝風呂に入る。風呂ではいつもの文庫を開く。新聞とTVニュースを見つつ、パン、コーヒー、バナナの朝食。天気はいい。午前8時15分。勤務日ではないが、「時の記念日」であり図書館ブログをアップする。改めて「Timeismoney」という語を調べ、慣用句としての用例に載っている「時は金也といふ言葉なども俗悪極まる思想」という福田徳三なる人物を知る。私達はそもそも「機会損失」という経済上の意味に毒されているのだ。午前10時10分。絶好の日和とは言えないが毎夏の撮影ポイントと定めている七高山へ車で向かう。来週にはきっと草だらけでもう向かえなくなるだ...「時は金なり」ありやなしや

  • カブカカスイカカカエルカカ

    日経平均株価がバブル期以来の…などと書き出すと、いくらか知識でも持っていそうに見えるが、皆無である。TVニュースで毎日見聞きしてこれほど疎い分野も珍しい。身近な企業にも影響がある…程度のことは理解できる。しかし、結局自分までたどり着くのに結構な時間が掛かってしまうことから興味が湧かない。週刊誌で「池上彰のそこからですか」という連載を読み、多少わかったような気になっても、所詮「ような」で済む。おそらく我が生涯終了まで縁遠いのだろう。話は飛ぶがsuicaという代物とも縁が薄い。一応JR絡みのカードは持っていたので、都会に行った折にチャージして使った記憶はあるが、何年前の話だ!!人口に絡む全国ワーストデータが突出している我が秋田県でも、suicaが使えるようになったと報道にあった。しかし実に限られた地域限定であ...カブカカスイカカカエルカカ

  • 落語絵本、二席終え

    先月と今月は5年生、6年生の読み聞かせがあり、購入した落語や講談絵本の出番だと思った。紙芝居も含め今まで何度か試みたが、正直子どもたちの反応は今ひとつ。今回もその覚悟はできている。しかしこうした文化に触れることも大切だと考えるし、読み聞かせの大きな前提、自分が気に入っている点が大きい。さらに言えば「語り」の味が心地よい。去年いただいた感想集にたった一人だが、語りの速さが気持ちよかったと書いてくれた子がいて、嬉しかった。そう表現してくれなくとも、生の声で耳に届けられたらという思いもある。さて、今回選んだ落語絵本は次の二席。とても有名な噺であり、何度も高座で聴いている。道具屋が茶店で見つけた貴重な茶碗。猫の食べ物皿にされているのを見つけ、一芝居たくらむが…。道具屋と茶店の主人のやりとりはごく自然に運ぶが、最後...落語絵本、二席終え

  • そして、田水之月へ

    5月27日(土)午前は図書館で「絵本とあそぼ」の月例会。人数が少なく残念だが、それでも喜んでくれる子がいることは貴重だ。午後からはのんびり。大相撲夏場所は結構じっくりと見られたなあ。結果、横綱の復活優勝となったのは気迫の差だろう。ただ千秋楽前に決まるのは明日の楽しみが減って残念。やはりドラマが欲しい。5月28日(日)去年の今頃は痛みにあえいでいた。アナログ日記を見返すと初めてペインクリニックへ行ったとある。ブロック注射の初経験もした。公私ともに様々な出来事があった時期だ。しばし思い出す。こうして一年が過ぎていくのだ。第90回日本ダービー、大本命が勝てなかった。娘の家から釣果のキスをフライで頂く。5月29日(月)午前、先週のある些事をネタにしつつブログを書き始める。午後から青少年育成の町民会議総会。「強い現...そして、田水之月へ

  • コインロッカーストーリー

    「すみませんが、ここにはコインロッカーってありますかね」と、窓口の男性に訊いたら、「ありません」と即座に返されてしまった。口調が強めなので、「はあ」と口をついただけで、問いを重ねる気が失せた。気弱な性格は自覚している(笑)が、ここは県都にある公共施設。訊ねた意図を察することはできないのか。「この近くでしたら…」と続けられないのは、知識がないのか。気持ちのありようなのか、定かではない。ただ、県外からいや国外からの訪問客だったら印象が悪いだろう。いや、待て。尋ねられたことに対して簡潔に答えるという合理性の追求と見れば正しい対応か。これは問いの仕方が悪かったのかもしれない。「この荷物を預かってくれる所を教えてください。」…そんなふうに、生成AIに尋ねるようにすべきなのだ。そうすれば「残念ながらここにはありません...コインロッカーストーリー

  • 参参参(二十三)幾度もアンダーライン

    いずれも再読。三人とも気になる作家、文筆家である。再読こそが読書と主張する書籍が出たことを、新聞の読書案内で見かけた。それは実感としてある。気になる箇所は何度読んでも気になる。ずっと考えるために、また記しておく。『私の方丈記』(三木卓河出書房新社)こどものころ、そして若者であるころ、自分が風景に融けこんでいるから、風景を対象として見ることはない。風景がその輝かし姿を現わすとき、人は何らかの意味で風景から剥がれ落ちている。だから風景が見えるのである。『「あまのじゃく」に考える』(平川克美三笠書房)アンダーラインを引く行為というのは、自分のなかにはすでにあるのだけれど、まだ完全にそれが自分のものになっていない事柄が、書かれているところ、ということになりますね。『この先をどう生きるか』(藤原智美文藝春秋)目的は...参参参(二十三)幾度もアンダーライン

  • 令和五年小満日記

    5月20日(土)父の命日。朝、自宅から図書館のブログアップや頼まれていた原稿を送信する。ブログは町の伝説を紹介する新シリーズをスタートさせた。昼前、実家に行き位牌に手を合わせる。父は40歳で亡くなっているのでずいぶんと年上になってしまった。午後から録画していた『男たちの旅路』を観る。昭和50年が沁みる。5月21日(日)二十四節気の「小満」。あらゆる生命が満ち満ちていく時期、太陽の光を浴び、万物がすくすく成長…ということで、ネマガリダケを求めて山へ。2時間ほどでワラビも含め結構採れた。帰宅してからの皮むき作業も大変。昼は今シーズン初の冷やし中華。大相撲の熱戦が続く。朝乃山が北青鵬に負ける。この若者は…。5月22日(月)2週間ぶりに書きかけていたある原稿に取り組む。しかし迷いが次々浮かんで進まない。勢いが大事...令和五年小満日記

  • その一手間が分かつ

    隣県での立川談春独演会へ。本当に久々、5年ぶりぐらいだろうか。いわゆるマクラで語ったことの一つに音響へのこだわりがあった。今回は600人程度の中ホールで座席は後方だったが、実にクリアに聞こえる。観客の身になってどう響くか、届くか、伝わるか、それを突き詰めていくことが一流たる由縁と知る。足を伸ばしたついでに、まだ全国旅行割も続いているしと、途中にある温泉宿に泊まった。料金もさほど高くはなかったし、まあそこそこでいいと思ってはいた。ところがフロントや置かれている旅行誌などを見ると、〇〇部門1位と掲示され置かれた旅行誌にも数少ない「推し宿」として載っている。期待は高まる。歴史ある旅館を大胆にリニューアルし、くつろぐスペースもゆとりがあるし、調度品も結構揃っていた。フロントの対応や案内も丁寧であり、温泉も露天を含...その一手間が分かつ

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