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2005/08/02

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  • 本に寄り添って語るため

    明日は年度最後の小学生読み聞かせ。読みたい本はいくつかあるのだけれど、中学年という対象を考えて2冊をピックアップした。どちらも初めて語る。一つはマイブームの安東みきえで、昨年購入した本である。もう一つは、図書館で見つけた。県立図書館の巡回的なラインナップにあった内田麟太郎・作である。『メンドリと赤いてぶくろ』の絵は、アニメ風と言ってもよいだろう。ただ色彩は優しくはっきりして見やすい。舞台は現代だろうが、手編みの手袋であったり、鶏の声が朝を告げたりする設定は「昭和」だな…。中学年であっても鶏の雌雄についてちょっと前置きが必要だろう。鶏冠はどれほどの子が知っているか。メンドリの集団が声をあわせる台詞が面白く、物語に変化を与える。会話する相手が替わるので、その辺りの「間」に注意しなければならない。また場面転換も...本に寄り添って語るため

  • 哲学を我が身に引き寄せる

    学術書や専門書は必要もないし興味もないが、こうしたタイトルには惹かれ、思わず注文してしまう。結果ツマランかナカナカかは、半々ぐらいだろうか。この新書は後者だった。哲学のガイダンスではないけれど、名前ぐらいは知っている古今東西の哲学者や文豪、研究者等が登場する。著者なりの紹介が面白かった。引用の仕方で印象付けられたかもしれないが、哲学者とはまさに「言い切る人」だ。極端とも感じられる章句こそが哲学の肝と言っていいか。冒頭のデカルトはかく語る。「決断したら迷うな」。そこに到る根拠は「どうせ(道は)わからない」。そしてその先にはもちろん、失敗しても繰り返して進む決意が鎮座している。古代ギリシアのパルメニデスは「存在しないものについては考えるな」と言った。これがグローバル化の考え方につながっていると著者は示す。当然...哲学を我が身に引き寄せる

  • 如月雨水の頃、日録

    2月16日(日)全国ニュースは盛んに「最強寒波」の様子を伝えているが、我が町周辺は比較的平穏である。明日の読み聞かせに向けてのチェック後、E先生の火葬へ向かう。若く生意気だった頃に同僚としてお世話になった。常に笑みを絶やさない方の遺影は当時のままのように感じた。久方ぶりに恩師に出会い、言葉を交わす。2月17日(月)先月都合で行けなかったので、今年初の小学校読み聞かせとなる。5年生相手に、初物『せっかちなハチドリ』を語る。締め括りに谷川俊太郎の詩を一編読んだが、感想がそこに集中したのは複雑な気分だ。元同僚から頂き物、気を遣わせてしまった。自宅のHDDレコーダーが不調。使用頻度が高いので心配になる。2月18日(火)雨水読みきれなかった本も含めて「読書録」をアップする。その後、山間部のこども園へ。天気は良かった...如月雨水の頃、日録

  • 「時」や「場」がひらくとき

    人気作家の名前がずらりと並んだ表紙に惹かれて、久々に短編集を読む。これも風呂場読書に最適だ。共通項を知らず『時ひらく』という書名に惹かれ手にとったが、舞台として「三越百貨店」が設定されていた。三越の持つ歴史、伝統や言い伝えが素材になりえるのはやはり物語性か。田舎者には縁遠いけれど。伊坂幸太郎は仙台在住であり、そこの三越を取り上げていた。4年間暮らした身であり親近感がわいた。主要人物として「フジサキ」「エンドウ」という他の百貨店の名が登場させてウイットに富んでいる。そんなこともあり六篇の中では、その『Haveaniceday!』と、阿川佐和子の『雨上がりに』を面白く読んだ。東野の『重命る』はガリレオシリーズ。トリックは見事ながら、短編では深まらない印象があり物足りなかった。ほとんど会話のみで進行する恩田陸の...「時」や「場」がひらくとき

  • 二人の話を、二つ続けて語る

    一昨年からの小さなマイブームは安東みきえである。『ふゆのはなさいた』『星につたえて』この二つの絵本を皮切りにして、児童書(物語)を読み、他の絵本も買い求めてみた。『ヒワとゾウガメ』(絵・ミロコマチコ)は昨秋に取り上げた。昨春に発刊されたのは『せっかちなハチドリ』(絵・降矢なな文溪堂)も素敵な話だ。ヒワとゾウガメという対照的な二人が一つの島で暮らしている。ヒワは「ゾウ」という未知の動物がいることを知り、探しに出かけてしまう。おしゃべりなヒワを煙たがっていたゾウガメは、いなくなってから初めてその存在の大きさに気づく。途中で挫折し帰ってきたヒワとのやりとりに、時を超えた永遠性を見る。寿命の長さは、数々の別れを意味していた。だから簡単に「ともだち」にならないほうがいいと思ったゾウガメが、考え直す最終場面はシンプル...二人の話を、二つ続けて語る

  • 生の燃焼度を視る人

    小学生の頃の漫画月刊誌といえば、「少年画報」「まんが王」それに「冒険王」が思い出される。ここで「冒険」という語が使われたのは、読者対象の心を強く揺さぶると考えられたからだろう。昭和30年代後半から40年代、広い意味で冒険は未来だったとも言える。そして今、限られた者の強烈な光を指している。読み応えのある一冊だった。対談と記事・解説のエッセイが集められていて、内容として重複する箇所も散見されるが、それでも著者たちの熱い思いが伝わってくる。角幡唯介の文章に惹かれ、昨年秋に古雑誌の記事に対する雑感を記したこともあった。今回、彼の活動のほぼ全貌を知ることができて、益々納得した。彼は「初めから文章や本を書くことを前提に探検や冒険に出かけている」とずばり記している。登山や極地探検等それ自体も「表現」であることに違いない...生の燃焼度を視る人

  • 無理せず、諦めず、偏らず

    相変わらずの風呂場読書は新書か文庫に限る。何より軽いし、短時間でも一週間ぐらいで読了するのがいい。時に鋭い一節に考え込むこともあるにしろ、ゆったりと身体へ活字を流し込む時間は貴重だ。宗教や健康ジャンル、小説なら短編が多い。新しい知識、一歩先を行く知見…心開けば、染み入るものは必ずある。『「始末」~』は再読。4年前に読んでいてメモを残している。その時思ったことに加え、今回ぐっと考えさせられたのは「葬」だった。義母を最近逝去したこともあるし、たまたま見ていたTVでインタビューを受けた外国人が「なぜ日本人は亡くなった骨を大事にするのか」とその慣習を疑ったことが重なった。今の一般的な葬送の仕方は、極めて限定的と再認識する。この国の、平時の、経済優先の、現代社会に通用しているだけだ。人が人を弔うあり方に目が向くよう...無理せず、諦めず、偏らず

  • 油断してたら大敵、怖い

    TVニュースの画面を見て、こんなに安堵したことは最近なかったなあ。データが一番でよく目立つ本県、(それは人口やら何やらの悲観的なものが圧倒的だが)これなら大歓迎だよお…。何しろ自分にとっての大敵が、例年に比べて唯一「非常に少ない」と出たのだから。でも理由は何か。いや、ともかくメデタイ。と気分良くいたら、何だかくしゃみが出る。鼻水も…。それに目の端が若干痒いような。えーーっ、まだ立春になったばかり。TVでは「最強寒波」がどうのこうの言っているし、酷い降雪はないけど十分に寒いよ…いや、振り返れば30年以上のベテラン花粉症患者。そう言えば風雪のある日は要注意なのだった。かつて同病相憐れむ同僚と、一月中に「来てますかね」「来てるね」という会話を交わしたこともある。気象庁発表は平均値に過ぎないだろうし、様々な条件に...油断してたら大敵、怖い

  • 「今=ここ」に留まらず

    日本人の見通しの甘さや、同じ過ちを繰り返す国民性、さらには「空気」に支配される風潮について書かれている本を何冊も読んできた。なぜそうなのかを著した部分はあったかもしれないが、あまり覚えていない。『日本文化における時間と空間』はまさにその答に迫ったものだ。難解だったが、興味深く向き合った。「日本では人々が『今=ここ』に生きているようにみえる」。そうした「世界観」を持つに至った、日本文化の歴史を「時間」と「空間」の両面から解説している。「過去は水に流す」「明日は明日の風が吹く」の慣用句に頷いてしまう精神性もそのなかで作り上げられ、私たちの多くは、視角90度程度で生きている。中国や韓国外交で繰り返される戦争保障問題や、現在戦争が行われている地域に関して、一通りの歴史や原因は分かっていても、真底から理解していない...「今=ここ」に留まらず

  • 冷静に「負けてたまるか」と

    米国野球殿堂入りに関わるイチローへのインタビューは興味深かった。大リーグ活躍以前から、様々なコトバで注目されたのは周知の通り。心に残るフレーズは多いが、今回「これから野球を始める選手やプロになったばかりの選手にアドバイスをするとしたら」の返答こそ、イチローのイチローたる所以ではないか。「才能ある人たちもたくさんいます。僕なんかもうとても比較にならないぐらい才能にあふれた人がいっぱいいます。でもそれを生かすも殺すも自分自身だということです。自分の能力を生かす能力はまた別にあるということは知っておいてほしい。才能があるのになかなかそれを生かせない人はいっぱいいます。」一日早い今年の立春。無事に口に出来るこの幸せよ。「自分の能力を生かす能力」に傑出していた存在がイチローと言えるだろう。それを単に「努力」と言い換...冷静に「負けてたまるか」と

  • 長い一月の「七(質)」は…

    長いひと月だった。いささか気負って「元日の弁」を書きつけたことが遠く感じる。最初の週はいつも通りだったが、二週目以降それぞれに、公私含めてやや非日常的な出来事があったからだろう。いくつかはこのブログやFBに書きつけている。そんな中で、今年の一字と決めた「七(質)」はどうだったか、振り返る。キーナンバーを決めて暮らしてみるというのは、なかなかいい手だと思った。考え付いたときに「制限としての七」「負荷としての七」という言葉をメモしている。この年齢で心がけることは、だいたい決まっているわけだし、毎日にめりはりを持つ意味で有効になるのでは…恥ずかしくて(笑)記せない項目もあるが…。ポイント交換で注文したラーメン。なかなか美味だった。身体管理としての細やかな体操習慣の回数基準など、数値設定したことは、万全とは言えな...長い一月の「七(質)」は…

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