マイケル・ハドソン「文明の命運」p.206
米国の戦略家は通常、マキアヴェッリの第3の選択肢に注目する。それは、敗れた敵国を名目上は独立させるが、上述の企業の占領と現地の軍事基盤を背景にした顧客寡頭制によって統治するというものである。ジミー・カーター大統領の国家安全保障顧問であったズビグニュー・ブレジンスキーは、米国のパトロンに忠誠を誓い、対象国の経済の民営化と金融化に相互に関心を持つという古典的な意味での「家臣」と称した。この後者2つの選択肢は、そもそも敵対国を破滅させることから始まることが多い。1991年以降の旧ソ連邦におけるショック療法は、旧ソ連経済を統合してきた経済的相互関係を完全に崩壊させるグラビタイゼーションによって、顧客寡…
2023/02/20 22:14