『THE BIG ISSUE JAPAN ビッグイシュー日本版』通算500号 2009『きつねとわたしの12か月』『シリアの花嫁』『子供の情景』『ベルサイユの子』
2009.1.1.110号『作品レビュー:『きつねとわたしの12か月』レビュー執筆のため『きつねと私の12か月』を試写。『皇帝ペンギン』(05)が評判となったリュック・ジャケ監督によるきつねと少女の交流を描いた映画だが、個人的にはこうした映画はあまり好きではない。森の四季を背景にした映像の美しさは認めるが、「ヒットを狙うなら、子供か動物を使え」という映画界の常識を、見事なまでに利用している気がするし、ドキュメンタリーとも劇映画ともつかぬ作りにも疑問が残る。きつねを擬人化した映画としては、日本の『キタキツネ物語』(78)があるが、こちらも人間こそ出てこないものの、歌を多用してドキュメンタリーとは言い難い作りになっていた。こうした映画の中では、作り物の劇映画に徹した『仔鹿物語』(46)が好きだ。(2008.1...『THEBIGISSUEJAPANビッグイシュー日本版』通算500号2009『きつねとわたしの12か月』『シリアの花嫁』『子供の情景』『ベルサイユの子』
2025/04/15 15:39