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2022/07/14

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  • 春近し

    飼主に先立つ犬や春隣春がすぐそこまで来ていることをいう。冬も終わりの頃になると暖かい日もあり、目にふれる樹木の姿、日の光にも春の気配が漂う。同種の季語に「春待つ」があるが、こちらは主観的で、春を待ちわびる気持ちが強い。犬の散歩をしている人がいた。犬が先立って飼い主をぐいぐいと引っ張っていた。それを見て、春がそこまで来ていることを感じた。春近し夕日の中の立ち話春近し

  • 寒紅梅

    寒紅梅禅寺の森抜けてきて寒中に咲く濃い桃色の花の梅をいう。紅梅はバラ科の落葉高木。中国原産。観賞用に庭木とされるほか盆栽にも仕立てられる。禅寺の広い森の間を抜けてくると、農家の庭に寒紅梅が咲いていた。青空に映えて美しかった。自転車の少女寒紅梅ちらと寒紅梅

  • 冬深し

    冬深し畑の向かうに富士見えて一年で最も寒さの極まる時期のことをいう。自然も人の暮らしもすっかり冬一色である。「冬深む」は、冬が深くなるという意味で、慣用的に用いられている。畑の向こう側に富士山が望められた。はっきりと見えるので、一層冬が深くなった感がした。真冬日の幹の黒影うねりをり冬深し

  • 名の木枯る

    銀杏銀杏枯れいよよ深まる空の紺楷欅、銀杏、櫟、蔦など、一般に名をよく知られた落葉樹が、冬に葉を落としきって枯木となることをいう。鬼胡桃「名の木枯る」とは詠まず、「欅枯る」「銀杏枯る」などと、それぞれの木の名を冠してつかう。欅似たような季語に、「枯木」「冬木の桜」「枯柏」「枯欅」などがあるが、混同しないように使いたい。葉をすっかり落とした銀杏があった。空はいよいよ紺色を深くした。櫟枯櫟夕日当たれば夕日色名の木枯る

  • 寒暮

    歩ききし方振り返る寒暮かな冬の夕暮をいう。冬の暮とおおむね同義だが、硬質な言葉の響きが、柔らかな冬の暮とは異なる印象がある。春の暮、秋の暮のような伝統的本意はないが、寒さの厳しいなかでのしみじみとした情感はある。散策をして、歩いてきた道を振り返ると、いつの間にか寒暮となっていたことよ。山見つつ寒暮の坂を下りけり寒暮

  • 寒月

    寒月やSLIMは神酒(みき)の海にあり冬の月よりも一段と冷厳な月をいう。必ずしも寒中の月でなくとも厳寒期を想定した季語なので、晩冬とされる。凍てつく大気の中の月を思わせる。ただし、「寒の月」とした場合は寒中の月のことをいう。煌々と冷たく輝く寒月が出ていた。先日、日本の月探査機「SLIM」が神酒の海に着陸した。神酒の海はうさぎの向かって右側の耳の平地である。そこにSLIMがあるのだなあと思った。天心を寒満月の渡りけり寒月

  • 寒雀

    人影にすぐ飛び去りぬ寒雀寒中の雀のことをいう。この頃は食べ物が乏しくなるので、雀は餌を求めて人家に近づく。寒気を防ぐため全身の羽毛を膨らませて丸くなっている雀を「ふくら雀」という。寒雀が細い枯木の枝に止まっていた。だが、近づこうとすると、こちらの動きに気がついたのか、すぐに飛び去ってしまった。風の中歩けばふくら雀かな寒雀

  • 寒木瓜

    寒木瓜に日差し待たるる日和かなバラ科の落葉低木。中国原産。冬のうちから花をつけている木瓜をいう。普通木瓜は春に咲くが、早咲きや四季咲きもある。特別に寒木瓜という種類があるわけではない。花の少ない時期だけに、鮮やかな花として珍重される。散策路に寒木瓜が咲いていた。曇っていたので、日差しがあればもっと美しいだろうと、日差しを待つような天候であった。寒木瓜や句集礼状認めて寒木瓜

  • 枯桑

    枯桑に残る夕日や畑の中葉が落ち尽くした冬の桑をいう。現在では養蚕農家が激減したが、関東地方ではまだ桑畑が見られる。葉をすっかり落とした桑の枝が縦横に伸びる景は、いかにも寒々しい。広々とした畑の中に一列の枯桑があった。その枯桑に夕日が残っていた。桑枯れて武蔵野に雲広がりぬ枯桑

  • 冬枯

    冬枯の中に野墓のありにけり冬が深まり草木が枯れ果てて、野山が枯一色となった満目蕭条たる景をいう。同種の季語に「冬ざれ」があるが、これは冬枯を含めた冬のもろもろの現象で、荒れ寂びた感じをいう。単に「枯」「枯る」の形でも様々に詠まれ、自然の風景のみならず、人間の心理に踏み込んだ表現も多い。散歩をしていると、辺りは蕭条と冬枯れしていた。その中に昔からの野墓があった。枯れ果てし児童遊園人気なく冬枯

  • 寒夕焼

    寒夕焼コーンスープを飲みをれば寒中の夕焼をいう。冬の夕焼の中でも特に寒々とした感がある。寒の夕焼は燃えるような色を見せるが、時間が短く、すぐに薄くなる。長い時間散歩して、途中、自販機の缶のコーンスープを買ってベンチで飲んだ。気がつくと寒夕焼となっていた。帰り道は林の中や寒夕焼寒夕焼

  • 寒雲

    寒雲の低きが畑を覆ひけり寒々とした雲をいう。冬空を一面に覆う雲、固まって凍りついたような雲など、いずれも寒々しい。「冬雲」よりも「寒雲」という方がより一層寒さが身に沁みる。寒雲が低く垂れこめていた。雲は畑を覆っていた。全天を覆ふ寒雲高架駅寒雲

  • 日脚伸ぶ

    犬連るる人ら集まり日脚伸ぶ野火止用水冬至を過ぎて昼の時間が少しずつ伸びてゆくことをいう。一日一日と日が長くなってゆくが、その伸び方は俗に畳の一目ずつともいわれるほど遅々たるものである。一月も半ばを過ぎると日が伸びたことを実感するようになる。春がそこまで来ていることを喜ぶ気分がある。公園には犬を連れた人が多く、次第に集まって会話を楽しんでいる。その様子に、日脚が伸びたことが実感された。日脚伸ぶベンチに憩ふ男ゐて日脚伸ぶ

  • 枯欅

    そこはかとなく夢持たむ冬欅冬に葉を落としつくした欅をいう。欅はニレ科の落葉大高木。山地に自生し、防風林や街路樹、庭木として植えられる。大木の欅が葉を落した姿は雄々しく、そのシルエットにも冬らしい趣がある。冬欅が雄々しく立っていた。そっれを見て、なんとなく夢を持ち続けようと思った。枯欅夕日荘厳してゐたり枯欅

  • 寒落暉

    三人二人帰る学生寒落暉寒中に没する太陽をいう。厳しい寒さの中の落日は、眩しいくらい明るく、身の引き締まる感がある。寒中の入日はあっという間に沈み、その後寒さが更につのってくる。中学生が三人、また二人と歩きながら帰って行った。寒落暉が彼ら彼女らを照らしていた。寒落暉見つつ川縁歩きけり寒落暉

  • 寒鴉

    寒鴉翔て塒を目指しけり寒中の鴉のことをいう。食べ物の乏しくなる冬場は人家に近づくので、近しい鳥である。枯木などにじっと止まっているさまは荒涼とした景である。寒鴉が飛んでいた。その方角は塒を目指しているようであった。鳴く声に寂しさありぬ寒鴉寒鴉

  • 寒梅

    寒梅や夕日の道を歩ききて寒の頃に咲く早咲きの梅をいう。梅は春を代表する花だが、早咲きのものは寒中に咲き、花の少ない時期だけに珍重される。寒紅梅は寒中に咲く紅色の梅で八重咲きが多い。夕日の眩しい道を歩いてくると、寒梅が咲いていた。花数はまだ数輪であった。寒紅梅魑魅魍魎の世を照らせ寒梅

  • 寒茜

    寒茜西方浄土とふことば厳しい寒さの時期の鮮やかに茜色に染まる夕空をいう。寒中の凍てつくような茜色が印象に残る夕焼である。冬の夕焼は時間的に短いが、幻想的な美しさがある。長い時間散歩をしていると、空は寒茜となった。これを見て、西方浄土という言葉を思い出した。なだらかな富士の稜線寒茜寒茜

  • 寒林

    寒林を透けて大きな富士ありぬ冬枯れの林をいう。葉を落して寒々とした林でもある。厚く積もった落葉で根元を覆われた裸木の木立は、日がよく当たって明るい。夕方、寒林を見ると、透けて大きな富士山が見られた。夕暮の富士は青みがかった薄墨色をしていた。むさしのの寒林を透く没日かな寒林

  • 寒禽

    電線に並ぶ寒禽暮れてきぬ山野、川、海などで厳しい冬の中を生きている鳥をいう。冬期には木の実や昆虫類などの食料が減り、南天や青木などの実を啄む小鳥の姿をよく見かける。冬の間だけ群れで生活する鳥も多い。見上げると、電線に寒禽が並んで止まっていた。辺りは次第に暮れてきていた。はぐれしか寒禽一羽枝にゐて寒禽

  • 蝋梅

    臘梅の香に宝登山を想ひけりロウバイ科の落葉低木。中国原産。「唐梅」ともいう。一~二月、葉が出る前に芳香のある黄色い花を数個ずつ集まってつける。蝋細工のように半透明で光沢があるので蝋梅というが、臘月(陰暦十二月)に咲くことから臘梅とも書く。散歩していると臘梅が咲いていた。その香りをかぐと、秩父の宝登山に咲く臘梅を思い出した。臘梅や媼に話しかけられて蝋梅

  • 冬木立

    シベリウス聴きつつ歩く冬木立立ち並んで葉の落ちた寒々とした冬木の群れをいう。「寒林」のような広がりのある冬木の群れでもなく、「冬木」のように一本か数本のものでもない。ひとかたまりをなした、枝の間に空が透けて見えるような木立の群れをいう。すっかり葉を落した冬木立が聳え立っていた。その前をイヤホンでシベリウスの交響曲を聴きながら通って行った。むさし野の夕日に黒し冬木立冬木立

  • 寒晴

    円陣のバレーボールや寒日和寒中の晴天のことをいう。大気はさえざえと澄み渡り、空は抜けるように青い。あらゆるものがくっきりと見え、存在感がある。「寒日和」は寒さの中にも穏やかに晴れ渡る一日をいう。寒日和の中、公園では枯芝の上で若者たちが円陣を組み、バレーボールのアンダーパスをして遊んでいた。寒晴の空より碧き川面かな寒晴

  • 蝦蛄葉仙人掌(しゃこばさぼてん)

    日の差しぬ旗日の蝦蛄葉仙人掌にサボテン科の多年生多肉植物。ブラジル原産。明治初期に渡来。茎節両端に角があり、分枝して蝦蛄がつながったような形で四方へ垂れ下がるところから、この名がある。十二月~一月頃、各枝の先端に淡紅色の花をつける。別名、クリスマスカクタス。今日は成人の日。蝦蛄葉仙人掌が日を浴びて、二十歳の成人達を祝福しているようであった。クリスマスカクタス郵便来ぬ日にて蝦蛄葉仙人掌(しゃこばさぼてん)

  • 人日

    人日や宥坐之器に水溢れさせニコライ堂一月七日のことをいう。江戸時代は五節句の一つとされた。湯島聖堂古来、宮中では白馬(あおうま)の節会が行われ、七種粥を食べて祝った。神田明神「人日」は中国の前漢時代に、七日に人を占ったことによる。湯島聖堂に宥坐之器(ゆうざのき)があった。「宥坐」は身近、身の回りという意味。「宥坐之器」は自らの戒めとするために身近に置いてある道具のこと。桓公(かんこう)の墓にあった器は「水が入っていない空の時は傾き、水を適度に入れると真っ直ぐに立ち、水が満ちるとひっくり返り全てこぼれる」という。孔子はこれをもって中庸の大切さを説いたという。人日の今日、宥坐之器に水を入れて溢れさせてみた。器は見事にひっくり返り、水が全部こぼれてしまった。力石人日の触れてみたりし力石人日

  • 小寒

    小寒や犬連れ多き川堤二十四節気の一つで、陽暦一月五日頃にあたるが、今年は六日。「寒の入」と同じ日。この日から節分までの約三十日間を寒の内といい、寒さも本格的になる。今日は小寒。川堤を散策すると、犬を連れて散歩している人が多くいた。寒に入る夕富士確と立ち上がり小寒

  • 冬日

    冬日より力貰ひて歩きけり寒さの中の輝かしい冬の太陽、またはその日差しをいう。公園で遊ぶ子供や日向ぼっこの唐人、更に畑の作物にまで、冬の日はあまねく及ぶ。「冬日影」は冬の日差しのことで、「影」は光をさす。なお、時候の季語である「冬の日」は冬の一日をいう。寒さでちじこまってしまう中、冬日に力を貰って散策をした。年配のマレットゴルフ冬日向冬日

  • 葉牡丹

    葉牡丹の渦に夕日の透きにけりアブラナ科の多年草。ヨーロッパ原産。キャベツの一種であるケールをを観賞用に改良したもの。江戸時代に渡来し、日本で改良されて多くの品種ができた。赤紫や白が多く、正月用の生花や花の少ない冬期の庭園を彩る。葉牡丹が数多く栽培されていた。その渦に夕日が透いて美しかった。葉牡丹や社に一人二人きて葉牡丹

  • 門松

    門松や薄青き山望まれて新年に戸口や門前に立てる松をいう。歳神の降臨する依代と考えられている。門口に松を立てることが多いので門松と称されるが、竹、楢、朴、榊、樒なども用いられる。ビルの入口に門松があった。そこからは薄青い山並みが望まれた。若者の多き道なり松飾門松

  • 達磨市

    上州の青空となり達磨市福達磨は開運や厄除けを祈念して、新年に神棚に飾る達磨をいう。暮れから正月にかけて各地で達磨を売る市が立つ。正月六~七日に群馬県高崎市の少林山達磨寺の境内に立つ達磨市は有名。正月一日、二日に行われる高﨑だるま市を訪れた。駅前の通りが会場となり、達磨市のほか多くの屋台やイベントスペースがあった。朝曇っていたが、昼頃から晴れ、上州の青空が広がった。練り歩くちんどん屋出て達磨市達磨市

  • 初詣・初景色・初空・初日・雑煮

    会釈してお神酒戴く初詣初詣後に稲荷を拝しけり畑道を歩く人らも初景色今もある雑木の山や初御空誰もゐぬ畑に遍き初日かな母の味思ひ出しゐる雑煮かな初詣・初景色・初空・初日・雑煮

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