散策の彩一つ花蘇枋マメ科の落葉小高木。中国原産。日本には江戸時代に伝わった。庭木として栽植されている。四月頃、葉に先立って枝のあちこちに赤紫の小さな蝶形花をびっしりとつける。花の色が染料の蘇枋の色に似ているところからこの名がある。散策をしていると、ある家の塀の上に彩のある花を見つけた。花蘇枋であった。忘るるもしあはせのうち紫荊紫荊(はなずおう)
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散策の彩一つ花蘇枋マメ科の落葉小高木。中国原産。日本には江戸時代に伝わった。庭木として栽植されている。四月頃、葉に先立って枝のあちこちに赤紫の小さな蝶形花をびっしりとつける。花の色が染料の蘇枋の色に似ているところからこの名がある。散策をしていると、ある家の塀の上に彩のある花を見つけた。花蘇枋であった。忘るるもしあはせのうち紫荊紫荊(はなずおう)
草苺の花や坂なる切通しバラ科の木本状多年草。山野の疎林中に自生する。四月頃、新しい枝の頂に野茨に似た白色五弁花をつける。切通しが急な坂になっていた。その法面に草苺の花が咲いていた。一万歩花草苺まで来(きた)る草苺の花
散策の彩一つ花蘇枋マメ科の落葉小高木。中国原産。日本には江戸時代に伝わった。庭木として栽植されている。四月頃、葉に先立って枝のあちこちに赤紫の小さな蝶形花をびっしりとつける。花の色が染料の蘇枋の色に似ているところからこの名がある。散策をしていると、ある家の塀の上に彩のある花を見つけた。花蘇枋であった。忘るるもしあはせのうち紫荊紫荊(はなずおう)
園児らのゐて蒲公英の百二百キク科タンポポ属の多年草。道端、空地、土手などで普通に見られる。日本にはエゾタンポポ、カントウタンポポ、カンサイタンポポ、シロバナタンポポなどの在来種が分布するが、いずれも帰化したセイヨウタンポポに圧倒されている。三~五月頃、黄色または白色の頭花を花茎に一つつける。花のあとに形成される実は白い冠毛を持ち、風に乗って飛ぶ。これを蒲公英の絮と呼ぶ。草地で保育園の園児たちが遊んでいた。そこには蒲公英が百も二百も咲いていた。たんぽぽの絮吹くところ見られけり蒲公英・蒲公英の絮
半月を落さむばかり春疾風春の強風、突風をいう。前線を伴った低気圧が日本海を通過するときに吹く南寄りの暖かい風で、荒れ模様の天気となることが多い。涅槃西風、彼岸西風などの季語に比べ、より身近で実感のある季語である。昼下がりの空に上弦の月が出ていた。その半月を落さんばかりに、一日中、春疾風が吹き渡っていた。武蔵野の雑木林や春嵐春疾風
川の上に揺れて御衣黄桜かなバラ科サクラ属の落葉高木。オオシマザクラを基に生まれた日本原産のサトザクラ群のサクラ。名前の由来は、貴族の衣服の萌黄色に近いため。別名は「ミソギ(御祓)」。四月頃、緑色の八重咲きの花をつけ、最盛期を過ぎると淡緑色から白色となり、次第に中心部が赤くなる。川岸に御衣黄桜が咲いていた。風が吹くと、川の上で毬状の花が揺れていた。遠回り御衣黄桜見るために御衣黄桜
草苺の花や坂なる切通しバラ科の木本状多年草。山野の疎林中に自生する。四月頃、新しい枝の頂に野茨に似た白色五弁花をつける。切通しが急な坂になっていた。その法面に草苺の花が咲いていた。一万歩花草苺まで来(きた)る草苺の花
山吹やアスレチックに子も親もバラ科の落葉低木。日本原産で渓流沿いなどのやや湿った山地に自生する。観賞用としても広く植えられている。四月頃、黄色の五弁花をつける。一重の山吹は実をつけるが、八重山吹は実をつけない。山吹がこんもりと咲いていた。近くのアスレチックでは子は勿論、親も一緒になって遊んでいた。山吹や小銭入れのみポケットに山吹
踏み入りし林の道や諸葛菜アブラナ科の一年草。中国原産。日本には江戸時代に渡来した。耐寒性が強く、野生化して庭の隅や空地に自生する。三~五月頃、茎の先に大根の花に似た薄紫の四弁花をつける。三国時代に飢饉の際、諸葛孔明が栽培を奨励したことからこの名がついたという。「花大根」と呼ばれることもあるが、花大根は別種で「大根の花」をさす。林の中の道に踏み入った。その道端には諸葛菜が群れて咲いていた。雨後の濁る用水諸葛菜諸葛菜
夜桜を眺むる人を見て足りぬ夜に観賞する桜の花をいう。桜の名所では、開花中夜にライトアップをして、昼とは異なる桜の表情を見せてくれる。人々がライトアップされた桜を愛でるのは、昔からの日本的情緒である。六本木のミッドタウンに夜桜を見に行った。まだ満開で、ライトアップされた夜桜を人々が座って眺め、歩きながら眺めていた。この平穏なひとときを、そんな人たちを見ることで満足した。夜桜や高層ビルも景として夜桜
朝桜園児預けし自転車来朝に眺める清らかな桜をいう。特に晴れて青空のもとの桜は神々しくさえある。人々は朝桜の初々しい美しさと清新さに心打たれるのである。保育園に子供を預けてきた自転車が、朝桜の下の道を急ぐようにしてやってきた。朝桜境内すでに掃かれゐて朝桜
安寧の世なればこその花見かな桜の花を観賞し、楽しむことをいう。桜花を愛でる習慣は、平安時代に起こったが、後に武家の間にも広まった。豊臣秀吉の「醍醐の花見」は有名。江戸時代も元禄以降になると、庶民の間にも広まった。華やかで自由な気分から、四季の行楽として最も親しまれた。花見に行った。人々が自由に花見ができるのも、世の中が平穏無事だからこそと思った。その下を歩く楽しさ花見人花見
打ちつ放しゴルフの音や山桜バラ科の落葉高木。宮城県以西の山野に自生し、栽植もされる。四月上旬から中旬に、紅褐色の艶やかな新葉とともに、一重の淡紅色または白色の五弁花をつける。奈良の吉野山の山桜が最も有名である。高台にゴルフ練習場があり、近くに山桜が咲いていた。打ちっ放しのゴルフの音がそこまで聞えていた。散策のひとりとなりて山桜山桜
帯なせり川面に映る夕桜バラ科の落葉高木。桜は日本の国花。現在全国に広まっている染井吉野は、明治初期に東京の染井村(豊島区)で作られた品種。夕方に眺める桜を「夕桜」といい、夕日に染まった桜には得も言われぬ趣がある。静かな流れの川面に夕桜が映っていた。それは連なって帯を成していた。川に出て句座の帰りの夕桜夕桜
駐屯地より夕べの喇叭糸桜バラ科の落葉高木。枝が長く伸びて垂れたようになる桜をいう。別名、糸桜。江戸彼岸から生まれた園芸品種で、大木となる。古くから神社や寺の庭に植えられており、京都の丸山公園の枝垂桜、平安神宮の紅枝垂、三春の滝桜などが有名。三月下旬から四月頃、葉に先立って細く垂れた枝に淡紅色の花をつける。白色、八重咲きもある。散策路の枝垂桜が花をつけていた。すぐ隣の自衛隊駐屯地から夕べの喇叭の音が聞えてきた。引力の見えたるしだれ桜かな枝垂桜
木蓮や夕べの風に煽られてモクレン科の落葉低木。中国原産。三~四月頃、葉に先がけて外側が紅紫色、内側が白色の六弁花を空に向かって開く。白木蓮は別種だが、中国原産の落葉小高木。三~四月頃、枝先に芳香のある白色の六弁花をつける。花弁とほぼ同形の白色の蕚片三個がある。公園の一角に紫木蓮が咲いていた。夕方吹く風に花びらが煽られていた。青空を見たし白木蓮咲けば木蓮
花曇マレットゴルフ音立てて桜の咲く頃の曇り空をいう。この頃は、日本列島を前線が通過して小さな低気圧が発生しやすくなるため、すっきりしない空模様の日が多い。音読みの「養花天」は漢語的な表現である。今日は、東京で桜が満開の宣言があったが、空は花曇であった。その下で、年配の人たちが楽しんでいるマレットゴルフの珠を打つ音がしていた。用水を歩く鷺をり養花天花曇
連翹の光集めて誰(た)もをらずモクセイ科の落葉低木。中国原産。三~四月頃、葉に先立ち、葉腋に対生して黄色い筒状の四弁花をびっしりとつける。花のあとに、小さな卵形の葉が燃え出す。連翹が咲いているひとところがあり、光を集めていた。だが、周りには誰もいなかった。連翹や市井に隠れ住むもよき連翹
日当たりて川へなだるる雪柳バラ科の落葉低木。川岸や岩場などに自生するが、庭や公園に植えられることが多い。三~四月頃、小さな白い五弁花を小枝の節ごとにつけ、雪が積もったように見える。そのため、この名がついた。花弁を米に見立てて、「小米花」「小米桜」とも呼ばれる。川岸に雪柳が咲いていた。雪柳には日が当たり、川へと雪崩れるようであった。夕べには光となりぬ雪柳雪柳
カメラ手のふたり寄りきぬ落椿散り落ちた椿の花をいう。山茶花は花びらがばらばらに散るが、椿は花ごとぽとりと落ちる。椿はほとんど上向きに落ち、落ちたばかりのときは、地面にまだ咲いているような感がある。それぞれが一眼レフカメラを手にした若い夫婦らしきふたりが、椿に近づいてきて、咲いている椿と落椿を撮っていた。落椿木洩れ日差してあるがまま落椿
スノーフレーク歩き始めの川堤ヒガンバナ科の多年生球根植物。地中海沿岸地方原産。「鈴蘭水仙」「大松雪草」の別名もある。三月~四月花茎の先に鈴蘭に似た白い釣鐘形の花を四~八個つける。花の先端に緑の斑が入っている。葉は水仙に似ている。耐寒性があり、庭先に球根を植えると、毎年春に花をつける。川堤の歩き始めのところに、スノーフレークが咲いていた。白く、小さな花が愛らしかった。スノーフレーク小犬を連るる少女きてスノーフレーク
麗かや親子がボール遊びしてすべてのものが春光を浴びて、明るく気持ちよく見えるさまをいう。心地よい温度のみならず、光線の明るさが中心にあるといえる。「長閑(のどか)」に似ているが、長閑はもっと心理的な要素が含まれているように感じられる。今日は風もなく、穏やかで、少し暑いくらいであった。正に麗らかな一日で、公園では親子がボール遊びをしているのがあちこちで見られた。公園の芝に自転車うららけし麗か
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散策の彩一つ花蘇枋マメ科の落葉小高木。中国原産。日本には江戸時代に伝わった。庭木として栽植されている。四月頃、葉に先立って枝のあちこちに赤紫の小さな蝶形花をびっしりとつける。花の色が染料の蘇枋の色に似ているところからこの名がある。散策をしていると、ある家の塀の上に彩のある花を見つけた。花蘇枋であった。忘るるもしあはせのうち紫荊紫荊(はなずおう)
園児らのゐて蒲公英の百二百キク科タンポポ属の多年草。道端、空地、土手などで普通に見られる。日本にはエゾタンポポ、カントウタンポポ、カンサイタンポポ、シロバナタンポポなどの在来種が分布するが、いずれも帰化したセイヨウタンポポに圧倒されている。三~五月頃、黄色または白色の頭花を花茎に一つつける。花のあとに形成される実は白い冠毛を持ち、風に乗って飛ぶ。これを蒲公英の絮と呼ぶ。草地で保育園の園児たちが遊んでいた。そこには蒲公英が百も二百も咲いていた。たんぽぽの絮吹くところ見られけり蒲公英・蒲公英の絮
半月を落さむばかり春疾風春の強風、突風をいう。前線を伴った低気圧が日本海を通過するときに吹く南寄りの暖かい風で、荒れ模様の天気となることが多い。涅槃西風、彼岸西風などの季語に比べ、より身近で実感のある季語である。昼下がりの空に上弦の月が出ていた。その半月を落さんばかりに、一日中、春疾風が吹き渡っていた。武蔵野の雑木林や春嵐春疾風
川の上に揺れて御衣黄桜かなバラ科サクラ属の落葉高木。オオシマザクラを基に生まれた日本原産のサトザクラ群のサクラ。名前の由来は、貴族の衣服の萌黄色に近いため。別名は「ミソギ(御祓)」。四月頃、緑色の八重咲きの花をつけ、最盛期を過ぎると淡緑色から白色となり、次第に中心部が赤くなる。川岸に御衣黄桜が咲いていた。風が吹くと、川の上で毬状の花が揺れていた。遠回り御衣黄桜見るために御衣黄桜
草苺の花や坂なる切通しバラ科の木本状多年草。山野の疎林中に自生する。四月頃、新しい枝の頂に野茨に似た白色五弁花をつける。切通しが急な坂になっていた。その法面に草苺の花が咲いていた。一万歩花草苺まで来(きた)る草苺の花
山吹やアスレチックに子も親もバラ科の落葉低木。日本原産で渓流沿いなどのやや湿った山地に自生する。観賞用としても広く植えられている。四月頃、黄色の五弁花をつける。一重の山吹は実をつけるが、八重山吹は実をつけない。山吹がこんもりと咲いていた。近くのアスレチックでは子は勿論、親も一緒になって遊んでいた。山吹や小銭入れのみポケットに山吹
踏み入りし林の道や諸葛菜アブラナ科の一年草。中国原産。日本には江戸時代に渡来した。耐寒性が強く、野生化して庭の隅や空地に自生する。三~五月頃、茎の先に大根の花に似た薄紫の四弁花をつける。三国時代に飢饉の際、諸葛孔明が栽培を奨励したことからこの名がついたという。「花大根」と呼ばれることもあるが、花大根は別種で「大根の花」をさす。林の中の道に踏み入った。その道端には諸葛菜が群れて咲いていた。雨後の濁る用水諸葛菜諸葛菜
夜桜を眺むる人を見て足りぬ夜に観賞する桜の花をいう。桜の名所では、開花中夜にライトアップをして、昼とは異なる桜の表情を見せてくれる。人々がライトアップされた桜を愛でるのは、昔からの日本的情緒である。六本木のミッドタウンに夜桜を見に行った。まだ満開で、ライトアップされた夜桜を人々が座って眺め、歩きながら眺めていた。この平穏なひとときを、そんな人たちを見ることで満足した。夜桜や高層ビルも景として夜桜
朝桜園児預けし自転車来朝に眺める清らかな桜をいう。特に晴れて青空のもとの桜は神々しくさえある。人々は朝桜の初々しい美しさと清新さに心打たれるのである。保育園に子供を預けてきた自転車が、朝桜の下の道を急ぐようにしてやってきた。朝桜境内すでに掃かれゐて朝桜
安寧の世なればこその花見かな桜の花を観賞し、楽しむことをいう。桜花を愛でる習慣は、平安時代に起こったが、後に武家の間にも広まった。豊臣秀吉の「醍醐の花見」は有名。江戸時代も元禄以降になると、庶民の間にも広まった。華やかで自由な気分から、四季の行楽として最も親しまれた。花見に行った。人々が自由に花見ができるのも、世の中が平穏無事だからこそと思った。その下を歩く楽しさ花見人花見
打ちつ放しゴルフの音や山桜バラ科の落葉高木。宮城県以西の山野に自生し、栽植もされる。四月上旬から中旬に、紅褐色の艶やかな新葉とともに、一重の淡紅色または白色の五弁花をつける。奈良の吉野山の山桜が最も有名である。高台にゴルフ練習場があり、近くに山桜が咲いていた。打ちっ放しのゴルフの音がそこまで聞えていた。散策のひとりとなりて山桜山桜
帯なせり川面に映る夕桜バラ科の落葉高木。桜は日本の国花。現在全国に広まっている染井吉野は、明治初期に東京の染井村(豊島区)で作られた品種。夕方に眺める桜を「夕桜」といい、夕日に染まった桜には得も言われぬ趣がある。静かな流れの川面に夕桜が映っていた。それは連なって帯を成していた。川に出て句座の帰りの夕桜夕桜
駐屯地より夕べの喇叭糸桜バラ科の落葉高木。枝が長く伸びて垂れたようになる桜をいう。別名、糸桜。江戸彼岸から生まれた園芸品種で、大木となる。古くから神社や寺の庭に植えられており、京都の丸山公園の枝垂桜、平安神宮の紅枝垂、三春の滝桜などが有名。三月下旬から四月頃、葉に先立って細く垂れた枝に淡紅色の花をつける。白色、八重咲きもある。散策路の枝垂桜が花をつけていた。すぐ隣の自衛隊駐屯地から夕べの喇叭の音が聞えてきた。引力の見えたるしだれ桜かな枝垂桜
木蓮や夕べの風に煽られてモクレン科の落葉低木。中国原産。三~四月頃、葉に先がけて外側が紅紫色、内側が白色の六弁花を空に向かって開く。白木蓮は別種だが、中国原産の落葉小高木。三~四月頃、枝先に芳香のある白色の六弁花をつける。花弁とほぼ同形の白色の蕚片三個がある。公園の一角に紫木蓮が咲いていた。夕方吹く風に花びらが煽られていた。青空を見たし白木蓮咲けば木蓮
花曇マレットゴルフ音立てて桜の咲く頃の曇り空をいう。この頃は、日本列島を前線が通過して小さな低気圧が発生しやすくなるため、すっきりしない空模様の日が多い。音読みの「養花天」は漢語的な表現である。今日は、東京で桜が満開の宣言があったが、空は花曇であった。その下で、年配の人たちが楽しんでいるマレットゴルフの珠を打つ音がしていた。用水を歩く鷺をり養花天花曇
連翹の光集めて誰(た)もをらずモクセイ科の落葉低木。中国原産。三~四月頃、葉に先立ち、葉腋に対生して黄色い筒状の四弁花をびっしりとつける。花のあとに、小さな卵形の葉が燃え出す。連翹が咲いているひとところがあり、光を集めていた。だが、周りには誰もいなかった。連翹や市井に隠れ住むもよき連翹
日当たりて川へなだるる雪柳バラ科の落葉低木。川岸や岩場などに自生するが、庭や公園に植えられることが多い。三~四月頃、小さな白い五弁花を小枝の節ごとにつけ、雪が積もったように見える。そのため、この名がついた。花弁を米に見立てて、「小米花」「小米桜」とも呼ばれる。川岸に雪柳が咲いていた。雪柳には日が当たり、川へと雪崩れるようであった。夕べには光となりぬ雪柳雪柳
カメラ手のふたり寄りきぬ落椿散り落ちた椿の花をいう。山茶花は花びらがばらばらに散るが、椿は花ごとぽとりと落ちる。椿はほとんど上向きに落ち、落ちたばかりのときは、地面にまだ咲いているような感がある。それぞれが一眼レフカメラを手にした若い夫婦らしきふたりが、椿に近づいてきて、咲いている椿と落椿を撮っていた。落椿木洩れ日差してあるがまま落椿
スノーフレーク歩き始めの川堤ヒガンバナ科の多年生球根植物。地中海沿岸地方原産。「鈴蘭水仙」「大松雪草」の別名もある。三月~四月花茎の先に鈴蘭に似た白い釣鐘形の花を四~八個つける。花の先端に緑の斑が入っている。葉は水仙に似ている。耐寒性があり、庭先に球根を植えると、毎年春に花をつける。川堤の歩き始めのところに、スノーフレークが咲いていた。白く、小さな花が愛らしかった。スノーフレーク小犬を連るる少女きてスノーフレーク
麗かや親子がボール遊びしてすべてのものが春光を浴びて、明るく気持ちよく見えるさまをいう。心地よい温度のみならず、光線の明るさが中心にあるといえる。「長閑(のどか)」に似ているが、長閑はもっと心理的な要素が含まれているように感じられる。今日は風もなく、穏やかで、少し暑いくらいであった。正に麗らかな一日で、公園では親子がボール遊びをしているのがあちこちで見られた。公園の芝に自転車うららけし麗か
並ぶこと好きなやうなり葱坊主ヒガンバナ科の多年草である葱の球状の花をいう。種子を採るために残したものか、収穫しそびれたものである。四月頃、葱の葉の間から一本の真っ直ぐな花茎が立ち、頂に細かく白い花を球状につけるので、坊主頭のように見えるためこの名がある。葱坊主が一列に並んでいた。まるで並ぶのが好きなように感じられた。畑にはけふは農婦や葱の花葱坊主
高き藤見上げて通る川堤マメ科フジ属の蔓性植物。野田藤系と山藤系に大別される。ともに山野に自生し、他の樹木や岩などに巻きついて高く這いのぼる。四月頃、紫色の蝶形花を長く総状にたくさんつけるのは野田藤。花房が短いのは山藤。野田藤は蔓が右巻きで、枝の先に数十センチから一メートル以上に及ぶ長い総状花序をつて下垂する。これを藤の花房、「藤房」といい、風に揺れるさまを「藤浪」という。山藤は蔓が左巻きで、花は野田藤より大きく、花序は短い。藤は棚に仕立てて垂れる花房を楽しむ。川堤を歩いていると高い所に藤の花が咲いていて垂れていた。その花を見上げながら通った。藤棚の下を自転車通りけり藤の花
平林寺堀に沿ふ路二輪草キンポウゲ科の多年草。本州中部以北の落葉樹林の林床に群生する。四月頃、花茎の先に、普通二輪ずつの白花をつける。一輪のことも、三~五輪のこともある。葉の形から別名「鵝掌草」ともいう。野火止用水から分水した平林寺堀に沿った径を歩いて行くと、二輪草が群生していた。一輪は大きいが、もう一輪は莟か小さな花であった。二輪草優しき風に震へをり二輪草
ゆつくりと歩く堤の杉菜かなトクサ科トクサ属の多年草。羊歯の仲間。土筆が姿を消す頃、同じ地下茎から生えてくる。土筆は胞子茎、杉菜は栄養茎と呼ばれる。杉菜は鮮緑色で直立し、高さ二〇~四〇センチになる。全体が円錐形で草状が杉の木に似るところからこの名がついた。川堤をゆっくりと歩いていた。その堤に杉菜がびっしりと群生していた。けふも生き夕日明りの杉菜かな杉菜
林間の径歩けば菫かなスミレ科スミレ属の多年草。日当たりのよい山野に自生する。日本に約八十種、変種を含めると二百種以上あるとされる。四~五月頃、濃紫色の花をつける。白色や黄色のものもある。花を横から見ると、大工道具の墨入れに似ているところからこの名がついたと言われている。明るい林の径を歩いた。すると、径の両側に小さな菫がぽつぽつと咲いていた。雨粒を残してをりぬ花菫菫
山門のいつも開きをり八重桜御衣黄八重咲きの桜の花の総称。山桜から変化したもので、桜の中では開花が最も遅く、四月頃、ぼってりとした花房を垂れ下げてつける。花びらは雄蕊が変化したもので、普通実はならないが、「奈良の八重桜」は珍種で、花の後に果実を結ぶ。御衣黄御衣黄は大島桜を基に生まれた日本原産の栽培品種の里桜群の桜。クロロフィルが多量のため、濃い緑色に見える。だが、最盛期を過ぎると赤みを帯びてくる。ある寺の山門を見ると、いつも開かれている。その脇の八重桜が満開になっていた。八重桜夕日に重さ増しにけり八重桜
蒲公英の野に晴々としてきたるキク科タンポポ属の多年草。道端や土手、空地などで普通に見られる。三~五月頃、花茎の頂に黄色または白色の花をつける。開花後に実を結び、そこに白い冠毛が生じ、風に乗って飛んで行く。これを「蒲公英の絮」と呼ぶ。蒲公英の咲く野原にやってきて歩いた。沈んでいた気持ちが晴々としてきた。蒲公英の絮飛ばす風徒ならず蒲公英・蒲公英の絮
野火止の流れ清(すが)しや諸葛菜アブラナ科の一年草。中国原産。日本には江戸時代に中国から渡来した。空地や庭の隅などに群れて咲く。春、大根の花に似た薄紫色の四弁花をつける。花期は長く、三月~五月頃まで咲き続ける。三国時代に諸葛孔明が栽培を奨励したことからこの名がついたという。野火止用水がすがすがしく流れていた。その縁に諸葛菜が紫色の花をつけていた。昔馬車通りし道や諸葛菜諸葛菜
隠棲の如き青木の花や好(よ)きミズキ科の常緑低木。関東以南の山地に自生する。庭木として植栽もされる。三~四月頃、枝先に紫褐色の小さな四弁花を集まってつける。花は地味で目立たない。雌雄異株。葉が青いためこの名がある。冬に紅熟した実をつける。林内に青木の花がひっそりと咲いていた。目立たないところは、まるで人が隠棲しているようで、好ましく感じられた。用水に被さり青木咲きゐたり青木の花
海棠やをんなの声の後ろよりバラ科の落葉低木。中国原産。日本に江戸時代に渡来したのは実海棠。現代では花を楽しむ花海棠をいう。四月頃、花柄を長く垂らし、淡紅色の五弁花をつける。一重、または八重の花を俯き加減に開く。道端に海棠が咲いていたので写真を撮っていると、後ろから女性の声がした。「きれいですね。何という花ですか」「海棠です」「桜じゃないんですね」「桜じゃありません」「すごくきれいですね」海棠を眼福として仰ぎけり海棠
小石川後楽園麗かや外国人ら庭園に渋谷フクラス17階から新宿方面を望む春の日が美しく輝きわたり、すべてのものが明るく気持ちよく見える状態をいう。気温も心地よいが、光線の明るさが中心にあるといえる。「うらら」「うららに」「うらうら」などとも使う。一日穏やかに晴れて、正に麗らかという日であった。この日、水戸光圀ゆかりの小石川後楽園を訪れた。すると、園内には外国人の一行がやってきて、案内人の説明を聞いたりしながらゆっくりと庭園を楽しんでいた。若者もゐて庭園の池うらら麗か
春光や川の曲りに人のきて春の景色のことをいう。本来は春の風光のことであるが、春の光として詠む句が多くなった。まばゆい光が春らしい柔らかさを感じさせる。春色、春の色も同様に春の風色をいう。春の景色の中、川が曲がる所には人々がやってきて遊んでいた。草原に春の光の遍しや春光
川風のときに激しや紫荊マメ科の落葉小高木。中国原産。日本には江戸時代に中国から渡来した。庭木として栽培されている。三~四月頃、葉に先立って枝に紫色の蝶形花をびっしりとつける。花の色が染料に使う蘇芳の色に似ていることからこの名がある。まれに白花種もある。川沿いを歩いていると、川風がときに激しく吹いた。だが、川堤の紫荊は揺れずに凛と咲いていた。ひとの恩あまた受けたり花蘇芳紫荊(はなずおう)
山吹や隠棲者ゐる家らしきバラ科の落葉低木。日本原産。山野渓谷に自生し、観賞用として広く植えられることもある。四月頃、黄金色の五弁花をつける。一重と八重があり、八重のものは結実しない。変種の白山吹はシロヤマブキ属で、白い花弁は四片しかなく、黒い実を結ぶ。垣根に山吹が咲いている家があった。中は木が鬱蒼として暗くてよく見えなかったが、まるで隠棲者が住んでいるような家であった。夕風に白山吹の震へけり山吹
木蓮を掲ぐる空の蒼さかなモクレン科の落葉低木。中国原産。三~四月、葉に先がけて大形の六弁花をつける。花弁の外側は紅紫色、内側は白色を帯び、空へ向かって開く。木蓮の花が高々と空に掲げられるように咲いていた。その空は蒼かった。早々と夕日去りけり紫木蓮木蓮
草苺咲きて駆けくる子がふたりバラ科の落葉小低木。山野に自生する。樹高が低く草本のように見えるため「草」と名がつくが、実際は木本である。四月頃、枝先に白色の五弁花をつける。花の中央に雌蕊が多数あり、その周囲に多数の雄蕊をもつ。五月、果実は赤く熟し、食べられる。坂の斜面に草苺の花が群生していた。その坂の上から二人の子供が駆け下りてきた。草苺の花や一気に坂上り草苺の花
座らむとせしベンチにも落花かな桜の花が散るさま、または散り敷いた花びらをいう。桜の咲く頃は、南寄りの季節風が吹くことが多く、満開の桜がはらはらと散ってゆく。その花の散りざまが潔く美しいので、古くからその風情が愛されてきた。落花の中を歩いてきたが、座ろうとしたベンチにも花が舞い落ちていた。流るるは落花野火止用水を落花
更紗木瓜好きな道は川堤なり木瓜の花バラ科の落葉低木。中国原産。日本には江戸中期に渡来し、観賞用に庭木として植えられる。緋木瓜三~四月頃、葉に先立って五弁花をつける。花色は、濃紅(緋木瓜)、白(白木瓜)、紅白の混じったもの(更紗木瓜)など。一重と八重がある。枝には鋭い棘がある。秋に大きな実を結ぶ。川堤を歩いていると木瓜の花が咲いていた。やはり、この川堤が好きな道であると思った。人はいさ老いぬこころの緋木瓜かな木瓜の花
菜の花や犬の歩みもゆつくりとアブラナ科の越年草の油菜の花。三~四月頃、高く薹を立て、黄色の四弁花を傘状に密集させてつける。菜の花は、その種から菜種油を採るので菜種ともいう。日本で古くから栽培されていたのは油菜であるが、現在では西洋油菜がほとんどである。菜の花の群生する川堤を犬を連れた人が歩いていた。こののどかな景色の中、犬もゆっくりと歩いていた。むさしのの畑道楽し花菜風菜の花
夕べまで働く農夫花あしびツツジ科の常緑低木。山野に自生するが、庭などに植栽もされる。三~四月頃、鈴蘭に似た白色で壺状の花を枝先に多数総状に垂らす。葉や茎にアセボトキシンを含み、牛馬が食べると酔ったようになるので、馬酔木と書く。和名は「あせび」。園芸品種には桃色花のものもある。夕方になっても畑で農夫が働いていた。その畑の道路側に、馬酔木がたくさんの花をつけていた。花馬酔木奈良の仏に会ひたしや馬酔木の花