訓読 >>> 1379絶えず行く明日香(あすか)の川の淀(よど)めらば故(ゆゑ)しもある如(ごと)人の見まくに 1380明日香川(あすかがは)瀬々(せぜ)に玉藻(たまも)は生(お)ひたれどしがらみあれば靡(なび)きあはなくに 1381広瀬川(ひろせがは)袖(そで)漬(つ)くばかり浅きをや心深めて我(わ)が思へるらむ 要旨 >>> 〈1379〉絶えず流れ続ける明日香の川がもし淀むことがあったら、何かあったのではないかと世間の人は見るだろうに。 〈1380〉明日香川の瀬ごとに玉藻は生えているけれど、しがらみで隔てられているので、互いに靡き合うことができない。 〈1381〉広瀬川を歩いて渡ると、衣の…