訓読 >>> 1150住吉(すみのえ)の岸に家もが沖(おき)に辺(へ)に寄する白波(しらなみ)見つつ偲(しの)はむ 1151大伴(おほとも)の御津(みつ)の浜辺(はまへ)をうちさらし寄せ来る波の行(ゆ)くへ知らずも 1152楫(かぢ)の音(おと)ぞほのかにすなる海人娘子(あまをとめ)沖つ藻(も)刈(か)りに舟出(ふなで)すらしも [一云 夕されば楫の音すなり] 1153住吉(すみのえ)の名児(なご)の浜辺(はまへ)に馬立てて玉(たま)拾(ひり)ひしく常(つね)忘らえず 1154雨は降る仮廬(かりほ)は作るいつの間(ま)に吾児(あご)の潮干(しほひ)に玉は拾(ひり)はむ 要旨 >>> 〈1150…