訓読 >>> 549天地(あめつち)の神も助けよ草枕(くさまくら)旅行く君が家に至(いた)るまで 550大船(おほぶね)の思ひ頼みし君が去(い)なば我(あれ)は恋ひむな直(ただ)に逢ふまでに 551大和道(やまとぢ)の島の浦廻(うらみ)に寄する波(なみ)間(あひだ)もなけむ我が恋ひまくは 要旨 >>> 〈549〉天地の神々もお助け下さい。旅立つ君が家に帰り着かれるまで。 〈550〉お頼りしていた君が行ってしまわれたら、私は恋しく思うことでしょう。じかにお逢いする日まで。 〈551〉大和道の島々の浦のあたりに寄せる波のように、絶え間がありません。私のあなた様を恋する心は。 鑑賞 >>> 神亀5年…