相性の悪い交差点
私にとって、相性の悪い交差点がある。出勤途中にそこを通ると、必ずと言っていいほど赤であり、私の目の前で赤になることも多々ある。青信号ですんなり渡れた記憶がないのだ。最初は気にならなかったが、そこは毎日通る道であり、日々の積み重ねで段々腹立たしくなっていった。我ながらつまらないことでイライラするなあと呆れた気持ちもしたが、なんとかすんなり青で渡れる日はないだろうか、との思いを強くしていた。ある日、たまらず職場の同僚にその件を呟くと、同僚からは「わかるよ。だって俺はいつもその信号青で渡れるから。あそこの交差点は、俺の通る道が優先道路になっていて、君の道はそうではないから。」との声。そう、私の通る道…
2024/09/12 18:40