ナボテとアハブ王
アハブ王は、イズレエル人ナボテのぶどう園を欲しがる(Ⅰ列王21:1)。ただ単に、王の宮殿のそばにあるという地理的魅力と、野菜畑が欲しいという勝手な理由でである。確かに、イスラエルで土地の売買は可能ではあるが、土地は、買戻しの権利を放棄して譲ってはならないとあるように(レビ25:23)、王様といえど、ナボテの土地を永久に所有することは、叶わぬことである。仮に、一時的に所有するつもりであっても、ナボテにしてみれば、自分自身、経済的に困窮しているわけでもないし(文脈から判断すると)、神から預かった大切な土地を、王のそのような理由で軽々しく売るわけにはいかない。おそらく、アハブもそのことは承知だったの…
2022/06/11 09:20