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猫好きが読んだ千冊の本 https://nekohon.info

猫が出てくる本、猫関連の本を選んでレビューしています。その他、動物関連の本たちも。

本館:猫とネコとふたつの本棚(nekohon.jp)

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2020/07/07

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  • うめざわしゅん『ダーウィン事変』08巻

    TVアニメ制作中!人間を超える知能と、チンパンジーを超える身体能力を併せもつ、半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」チャーリーと、恋人のルーシー。チャーリーの兄弟で同じくヒューマンジーのオメラス。彼らと、彼等をめぐる人々の争い、欲望、陰謀の数々。生物の「種」とは何か。「種差別」とは何か。世界中で翻訳が進んでいる話題のコミックです。TVアニメも決まりました。監督は津田尚克。ダーウィン事変アニメ公式サイトはこちら。(2024年12月現在、まだ内容

  • ディネセン『アフリカの日々』

    ヨーロッパ人からみた植民地時代のケニア。ナイジェリア出身でイボ人の小説家チヌア・アチェベ(Chinua Achebe)の『崩れゆく絆』(Things Fall Apart)と『No Longer at Ease』 (未邦訳)を読み、もっと植民地時代のアフリカの本を読みたいと思いました。そこで選んだのがこの本、スウェーデン人ディネセンによる『アフリカの日々』。その手の本としては、世界的に有名な本です。1895年、ケニアはイギリスの植民地となりました。著

  • アチュベ『崩れゆく絆』

    「アフリカ文学の父」の最高傑作。古くからの呪術や慣習が根づく大地で、黙々と畑を耕し、獰猛に戦い、一代で名声と財産を築いた男オコンクウォ。しかし彼の誇りと、村の人々の生活を蝕み始めたのは、凶作でも戦争でもなく、新しい宗教の形で忍び寄る欧州の植民地支配だった。(カバー裏表紙より)ストーリーオコンクウォの父親ウノカは怠け者だった。あちこちから借金し、それを返さずに亡くなった。そんな父親を反面教師として育ったオコンクウォは勤勉な努力家で、また九つの集落の

  • ドーキンス『進化の存在証明』

    アメリカ人の半数近くはまだ進化論を受け入れていない。《Newsweek日本版》が2021年8月31日付で『米国で進化論支持派がようやく過半数となる......では日本やドイツは?』という記事を発表しました。2021年8月16日に学術 雑誌「パブリック・アンダスタンディング・オブ・サイエンス」で発表された分析結果によると、1985年から2010年までは進化論の支持派と否定派が拮抗し、支持派は2005年時点で40%にとどまっていた。しかし、2010年以降、支持

  • 改訂5版『鳥獣保護管理法の解説』

    正式名称は【鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律】。本は二部構成になっています。本編部分は、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」の書く項目を逐一ていねいに解説したものとなっています。ここは横書きで、本も左開き。巻末に参考資料。巻末、といってもページ数は本編部分より多くなっています。しかも縦書きの右開き。こちらは解説はありません。内容は、法令等(1)鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律

  • 梶尾真治『猫の惑星』

    「この世界の本当の支配者は猫なんだよ。..人間はまったく気づいていないけれど。」という帯のコピーにひかれて購入。「会話ができる猫と少年の、驚愕と感動の冒険物語」とあれば、猫好きなら興味を感じますよね?ストーリー「イクオ」は「シテン」で育てられていた。他の子どもたちといっしょに。大人たちもいた。勉強を教えてくれる先生。毎日の世話をしてくれるママたち。シテンを警備しているオジさんたち。そして、パパは絶対的な存在だった。シテンでは、パパが喜ぶように

  • 宮崎徹『猫が30歳まで生きる日』

    副題:治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見宮崎先生は、人間のお医者さん。獣医師ではありません。臨床医として勤務したとき、この世にあまりに「治せない病気」が多いことに愕然とします。不治の病と恐れられていた癌さえ、近年は治療法が発達してきたというのに、その一方でこの「治せない病気」の多さは何だ?宮崎先生はあることに気づきます。それら「治せない病気」の多くにみられる共通点、それは免疫機能にあること。体の外からやってくる病原菌等ではなく、もともとヒト

  • ウェルズ『通い猫アルフィーと3匹の教え子』

    アルフィーシリーズ第8弾。アルフィーは「通い猫」。拠点はクレア・ジョナサン夫婦の家ですが、他にも「家族」と呼べる家が数軒あり、それらの家に毎日通って暮らしています。家族はもちろん、友人も知人も猫達も、さらにただの近所の人も、周囲全員が幸せであることを、常に祈っている猫です。ストーリーマットの転職にともない、ポリーとマットの家族が引っ越してしまった。アルフィーの本宅、クレアとジョナサンの家の真向かいに住んでいた家族で、アルフィーの家族でもあった人たちだ

  • 映画『野生の呼び声(THE CALL OF THE WILD)』。

    ディズニー2020年制作、ハリソン・フォード主演。ストーリー暖かいカリフォルニア州で、判事の愛犬としてわがままいっぱいに暮らしていた大きな犬。それがバックだった。が、北部で金が発見されると、一攫千金を狙う人々が争って北部へ向かうようになった。雪の原野を旅するには犬ぞりが必須。力の強い犬が求められた。バックもある日、目をつけられ、盗まれて売られてしまう。生まれて初めての北部、生まれて初めて見る雪。そして、生まれて初めての

  • ジャック・ロンドン『荒野の呼び声』

    別訳『野生の呼び声』とも。動物文学界の名作。1903年発表。ストーリーバックはアメリカの南部で生まれ育った犬だった。父犬はセントバーナード、母犬はスコットランド産のシェパード。140ポンド(63.5kg)の堂々たる体躯に、豊かな被毛。広大な屋敷で、王者のような生活を送っていたが。北国で金鉱が発見されて、バックの生活が一変した。盗まれて、犬ぞり用に売り飛ばされてしまったのだ。北国での生活は、南部とは何もかもが違っていた。人間は棒と鞭で犬たちを従

  • ジャック・ロンドン『白い牙』

    1/4だけ犬の血を持つオオカミの、壮絶な愛と戦い。世界中で愛されている名作。120年たっても色あせないどころか、令和の今、ますます魅力的を増してきたようにさえ思えます。ストーリー父親は片目の老オオカミ。母親はオオカミと犬のハーフで人に飼われた経験がある。ホワイト・ファング(白い牙)には、1/4だけ犬の血が混ざっていた。生まれたのは川岸の小さな洞窟の中だった。親オオカミたちは狩りに熟練していたものの、肝心の獲物が生息していなければ食料にもありつ

  • 『同居人はひざ、時々、頭のうえ。』第1巻~第10巻

    原作:みなつき、作画:二ツ家あす。同じ出来事が、人視点と猫視点の両方から描かれるという二重構成になっている点がめずらしい作品です。TVアニメにもなりました(AT-X、2019年)。ストーリー朏素晴(みかづきすばる)は、大の人間嫌い。子どものころから本に、本の世界だけに没頭して生きてきた。あらゆる人間を避けてきた。人間だけではない、あらゆる生物との接触を避けて生きてきた男なのだ。両親は他界し、今はまったくの一人ぼっちである。幸い文才があ

  • 桐野作人編『猫の日本史』

    猫と日本人がつむいだ千三百年の物語すばらしい本でした。最近はどうも、検索で集めた情報を繋ぎ合わせただけだろって本が多く、とくにこういう雑学系ではそんなのが目立っていましたから、あまり期待していなかったというのが正直なところです。ところがどっこい。この著者は全部原典にあたって、さらにその歴史的背景も自力で調べ盡して書いているとわかる内容となっています。私自身『猫事典!』なんてサイトを作っていますから、情報集めは「必ず自分で確認してから」がどれほど重要か、多少と

  • 『熊楠と猫』

    日本が誇る「知の巨人」は大の猫好きとしても知られていた。南方熊楠(みなかた くまぐす)。1867年5月18日~1941年12月29日。紀伊国(現在の和歌山県)に生まれ、アメリカ・イギリス等海外留学の後、生まれ故郷に戻りそこで没する。在野の民俗学者+博物学者+生物学者として知られ、とくに粘菌の研究で世界的に名高い。南方熊楠といえば、2つの面で有名です。ひとつはその博覧強記ぶり。22か国語を理解したという能力は、私は他にはトロイア発掘で有名なハインリヒ・シュリー

  • アンギャマン『ラーメン赤猫』8巻

    TVアニメ開始!相変わらず大繁盛の『ラーメン赤猫』。猫達も、大忙し。クリスマスにはコスプレします。試合直後で全身腫れあがったレスラーには気を使います。システムエラーが出た時はもー大変!手伝票、手計算で、現金決済におおわらわ。店長は新しい味の研究に余念がありませんし、虎のクリシュナは洗濯物を干したり雷に怯えたりと、今回も大活躍。お隣のお兄さんたちのカフェもいよいよオープンするようで、猫達とコラボできるかも?感想ジュエルが

  • マクラウド『猫が死体を連れて来た』

    猫がくわえてきたのは、教授の頭・・・につけるカツラ!?シャンディ教授シリーズ第四弾。ストーリーベッツイ・ローマックスはある朝、猫のエドモンドがくわえてきたものをみて、思わず声高く叱ってしまう。かわいぞうな死骸をひきずりこんだりしちゃだめじゃないの!けれど、その毛むくじゃらな物体は犠牲者ではなかった。階下に間借りしているアングレー教授の、あの赤毛のカツラだった。ローマックス夫人は教授の掃除もひきうけていたから鍵を持っている。教授にバレる前にこっ

  • 松浦静山『甲子夜話 正編』1~6(2)

    ←【松浦静山『甲子夜話 正編』1~6(1)】に戻る『甲子夜話』で「虎」が出てくる部分の原文すべて、平凡社東洋文庫(電子書籍)より、[1]等は東洋文庫の巻数を表します。太字はすべてnekohonによるもの。なお、「虎」の字が出てくるだけの場合は、その部分だけの抜き書きとし、前後を省略させていただきますことをお断りします。巻二十一〔八〕虎と熊が馬を狩るときの話。予が中に、対州より召かゝへたる士あり。此(この)もの郷国にて度々朝鮮

  • 松浦静山『甲子夜話 正編』1~6(1)

    江戸時代、猫の価格が高騰した松浦清(号:静山)の『甲子夜話』は、江戸時代を代表する随筆です。当時の世相がこれでもかと事細かく記録されていて、歴史的にも大変重要な資料となっています。文政4(1821)年11月17日の「甲子の夜」から書き始められ、天保12(1841)年6月死去まで書き続けられました。正編100冊・続編100冊・三編78冊の合計278冊、約7,000項目と長大。内容は、見た事・聞いた事を片っ端から書き留めたもので、確かな根拠のある事実、ゴシップの

  • うめざわしゅん『ダーウィン事変』07巻

    TVアニメ化決定!世界で話題沸騰中!人間とチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」のチャーリー、恋人のルーシー、チャーリーの兄弟オメラス、ALA(Animal Liberation Alliance=動物解放同盟)による過激な活動、他。独創的な発想、手に汗握る展開、その奥に秘められた哲学的要素で、世界各国語にも翻訳されているマンガです。あらすじチャーリーとルーシーは、グロスマン博士の居場所を聞き出すために、なんとゴルトン社に直接のりこんで社長を誘

  • 藤子・F・不二雄『ミノタウルスの皿』

    藤子・F・不二雄[異色短篇集]1『ミオタウロスの皿』収録。「ドラえもん」他、多数の傑作を世に残した藤子・F・不二雄の作品。1969年に発表された34ページの短編です。あらすじ広い宇宙の真ん中を漂う宇宙船。修理不能、乗組員は一名を残し全員死亡、水・食料ともに底をついた。たった一人残った地球人宇宙飛行士は、救助が来るのは23日後と知って絶望する。が、幸い、すぐ近くに地球型の惑星を見つけて緊急着陸。そこには酸素もあり、住民もいた。地球人と瓜

  • 桜井海『おじさまと猫』第13巻

    今日もおじさまとふくまるは大忙し。天才ピアニストで超イケメン、性格も優しくて文句なしの「おじさま」こと神田冬樹。その温厚なおじさまが、幼少期からの親友・小林夏人にこの怒り顔!?だけじゃない、同じく天才ピアニストで現在は神田家に居候中のジェフロワ・ランベールも!さらに小林の愛しの妻、ミヨちゃんまで!小林夏人、いったい何をした!?と思えば、おじさま、ショックで固まったり。大笑いしたり。

  • アンギャマン『ラーメン赤猫』7巻

    猫と大型ネコ科(と人間の女の子)が経営するラーメン店。「ラーメン赤猫」には、ふつう(かどうかはわかりませんが)の猫達のほか、大型ネコ科もいます。トラのクリシュナちゃん。デッカイ図体に反比例して、極小な心臓の持ち主で、憶病+ビビリ+極端な人見知り。そのクリシュナが、今年も「法的人格取得試験」に挑戦します。少しでも審査員たちの印象を良くしようと、背広まで着込んで(かーわいい♡)法的人格を取得すると、税金を払ったりの面倒もありますが、単独行動が許さ

  • 原田信男『日本人はなにを食べてきたか』

    日本では肉食は禁忌だった日本では、肉より何より、とにかく米。米こそが、そして米だけが、大事にされてきた歴史がありました。この本は、日本人がいかに肉を退け米を大事にしたかを懇切丁寧に説いたような内容になっています。縄文時代縄文人といえば、狩猟採集民として、男たちは毎日狩猟に明け暮れていたかのように思われているかもしれません。今のところ縄文人の食料として、70種の獣類と35種の鳥類が確認されているとか(page 36)。しかし実際には「彼らの食料

  • 長谷川政美『ウンチ学博士のうんちく』

    今、スカトロジー(糞尿の科学)が市民権を得ようとしている摂取したら出す、これぞ生命活動の基本。しかしこの世の中、摂取=飲食についての本はあふれているのに、出す=ウンチやオシッコについての本はあまり見ません。いえ、ヒト以外の生物のウンチ本ならあります。とくにフィールドワーク関係で多い。けれど、ヒトのウンチ学なんて専門的な医学書ばかり、一般向けは少ないですよね。そんな中、興味深い本を見つけました。それが本著。著者・長谷川政美氏の専門は「進化生物学」、スカ

  • 林くりお『タヌキとつきあうための11章』

    「ふるさとの動物たち たぬきの本①」シリーズ昔話・童話でおなじみの動物、タヌキ。どんな動物?人間達とどのように付き合ってきた?かつて、タヌキは日本人にとってもっとも身近な動物のひとつだったのに最初に、現代はタヌキとはすっかり縁遠い生活になってしまったと、著者はなげます。そして、とりあえず、無力なボクは、ひたすら願うことにしよう。タヌキと共にある生活が、再びボクらの元に戻る日が来ることを。page 22この文章を読んで、「ごめんなさ

  • 『タヌキたちのびっくり東京生活』

    副題:都市と野生動物の新しい共存。宮本拓海・しおやてるこ・NPO法人都市動物研究会共著。23区で野生暮らし その数なんと1000頭!?都会は人間だけじゃない 我ら!東京タ・ヌ・キ表紙より新宿駅にタヌキが出たとか、渋谷区の住宅街でタヌキが捕獲されたニュースが流れることがあります。そのたびに決まって「このタヌキ、何処から来たのでしょう?ペットが逃げ出したのでしょうか?」なんて言われたりしていますけれど、実は東京23区内に、意外と多くの野生タヌキが生息

  • 大山淳子『猫弁と幽霊屋敷』

    「猫弁シリーズ8」。百瀬太郎、弁護士。依頼されるのはペット訴訟ばかり、で、あだ名は猫弁。癖の強い前髪、丸メガネ、安っぽいスーツ、靴だけは上等。名声欲・出世欲・金銭欲、すべて無し。見るからに冴えない男だが、その頭脳は超優秀で、かのアインシュタインをも凌ぐほどとの噂さえある。あらすじ今回の依頼人は、「幽霊屋敷」と呼ばれる家を知らないうちに相続していた女性。彼女は極端な男性恐怖症で、ほぼ引きこもりの毎日だ。百瀬太郎は彼女の代理に幽霊屋敷に泊まり込んで調査す

  • 大山淳子『猫弁と鉄の女』

    「猫弁シリーズ7」。百瀬太郎、弁護士。依頼されるのはペット訴訟ばかり、で、あだ名は猫弁。癖の強い前髪、丸メガネ、安っぽいスーツ、靴だけは上等。名声欲・出世欲・金銭欲、すべて無し。見るからに冴えない男だが、その頭脳は超優秀で、かのアインシュタインをも凌ぐほどとの噂さえある。あらすじ宇野勝子は衆議議員。政治家2世だ。近く選挙があるが、同じ選挙区に強力なライバルも立候補する予定。彼女に勝つには、人々の心を掴むような選挙公約が必要だ。勝子は、その公約

  • 大山淳子『猫弁と星の王子』

    「猫弁シリーズ6」。百瀬太郎、弁護士。依頼されるのはペット訴訟ばかり、で、あだ名は猫弁。癖の強い前髪、丸メガネ、安っぽいスーツ、靴だけは上等。名声欲・出世欲・金銭欲、すべて無し。見るからに冴えない男だが、その頭脳は超優秀で、かのアインシュタインをも凌ぐほどとの噂さえある。あらすじ正水直(まさみずなお)は、リュックひとつで単身、甲府から東京に出てきた。早稲田大学に入学するため。まだ手続きの書類が届いていないのが気になってはいたが、入学金等はもう振り込ん

  • 大山淳子『猫弁と魔女裁判』

    「猫弁シリーズ5」。百瀬太郎、弁護士。依頼されるのはペット訴訟ばかり、で、あだ名は猫弁。癖の強い前髪、丸メガネ、安っぽいスーツ、靴だけは上等。名声欲・出世欲・金銭欲、すべて無し。見るからに冴えない男だが、その頭脳は超優秀で、かのアインシュタインをも凌ぐほどとの噂さえある。あらすじ弁護士とは正義の味方と「勘違い」している百瀬太朗は類を見ないお人よし。前作で百瀬は「三毛猫誘拐事件」を解決するために、動物愛護センターに「三毛猫が保護されたら連絡くだ

  • 大山淳子『猫弁と少女探偵』

    「猫弁シリーズ4」。百瀬太郎、弁護士。依頼されるのはペット訴訟ばかり、で、あだ名は猫弁。癖の強い前髪、丸メガネ、安っぽいスーツ、靴だけは上等。名声欲・出世欲・金銭欲、すべて無し。見るからに冴えない男だが、その頭脳は超優秀で、かのアインシュタインをも凌ぐほどとの噂さえある。あらすじ百瀬法律事務所の玄関ドアは目立つ黄色だ。猫お世話係 事務員の七重が塗った。そのドアーに、毎日のように張り紙が貼られる。「猫専門」等、猫弁を揶揄する悪戯に七重は怒っているが、百

  • 大山淳子『猫弁と指輪物語』

    「猫弁シリーズ3」。百瀬太郎、弁護士。依頼されるのはペット訴訟ばかり、で、あだ名は猫弁。癖の強い前髪、丸メガネ、安っぽいスーツ、靴だけは上等。名声欲・出世欲・金銭欲、すべて無し。見るからに冴えない男だが、その頭脳は超優秀で、かのアインシュタインをも凌ぐほどとの噂さえある。あらすじある女優が飼っていた猫が妊娠した。その猫は密室で、決して他の猫とは接触できない環境で、それは大事に室内飼育されていたのに。いったいどうして?どこから雄猫が侵入したの?もしや誰

  • 大山淳子『猫弁と透明人間』

    「猫弁シリーズ2」。百瀬太郎、弁護士。依頼されるのはペット訴訟ばかり、で、あだ名は猫弁。癖の強い前髪、丸メガネ、安っぽいスーツ、靴だけは上等。名声欲・出世欲・金銭欲、すべて無し。見るからに冴えない男だが、その頭脳は超優秀で、かのアインシュタインをも凌ぐほどとの噂さえある。あらすじ百瀬の事務所に依頼メールが届いた。これがひどい悪文。悪文すぎて、何を言いたいのかよくわからない。しかも依頼人は「透明人間」と名乗っていて、本名も書いてない。しかし多額

  • 大山淳子『猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち』

    「猫弁シリーズ1」。あらすじ百瀬太郎、39歳、独身。職業は弁護士。東大首席の天才的頭脳の持ち主だが、人が好過ぎる上に、ごつい黒ぶちの丸眼鏡+くせの強い前髪+安っぽいスーツで、彼女いない歴=年齢を更新し続けている。以前は大手弁護士事務所に所属していた。が、あの有名な「世田谷猫屋敷事件」をひとりでまるく解決してしまったため、以後、ペット関連の相談が殺到するようになったが、ペット訴訟なんて儲からない。大手弁護士事務所は事実上クビとなった。独立してか

  • まとめ:大山淳子「猫弁」シリーズ

    【主な登場猫】テヌー:百瀬太郎が自動販売機の取り出し口から拾ってきたサビ猫。しばしばフランス語風のしゃれた名前と褒められるが、実は「神が手抜きしたようなでたらめな模様」からテヌー。なお、アパートの大家には「ボロ」と呼ばれていた。【主な登場人物】百瀬太郎(ももせたろう):頭脳は超一流の天才レベルでありながら、性格は国宝級の超お人よし。そんな百瀬太郎の弁護士事務所は猫だらけ、扱う案件もペット関連だらけ、つけられたあだ名は「猫弁」。複雑な生い立ちをも

  • 『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』⑤

    Nyaight of The Living Cat。2025年TVアニメ化決定!あらすじ猫たちに広がった特異なウイルスにより、世界は大混乱。それこそが、・・・猫に接触した人間はたちまち猫に変身してしまうという、羨ましい 恐るべきウイルス!生物界に於いて最たる武器は 大きな「牙」でも 鋭い「爪」でも ましてや高度な「知能」でもない それは世界をも魅了する 「可愛さ」であるクナギやカオルたちが逃げ込んだ拠点「ヴェンデルシュタイ

  • 仁科邦男『「生類憐みの令」の真実』

    「生類憐みの令」はどんな法令だったか?かつて、「生類憐みの令」の評判は散々なものでした。その後、多くの歴史家たちが、綱吉の施政や「生類憐みの令」を見直し、その評価も変わってきました。本著の「はじめに」では、テレビ東京「開運!なんでも鑑定団」で流れたナレーションを引用しています。「江戸幕府第五代将軍綱吉は天下の悪法と言われる生類憐みの令を発布したことにより、犬公方と呼ばれ、暗君の極みとされてきた。しかし、近年の研究ではその実像は全く異なり、文治国家の

  • 塚本学『生類をめぐる政治』

    副題:元禄のフォークロア。江戸の第五代将軍・徳川綱吉(在職:1680年-1709年)は犬公方と呼ばれ、綱吉の「生類憐みの令」は、犬を厚く守ったとして有名です。しかも「お世継ぎに恵まれないのは前世の報い。子が欲しければ生類を大事にするように。綱吉は戌年だから、特に犬を大事に扱え」と僧侶の隆光に言われたからという、まことに身勝手な理由から出た令だと。人よりも御犬様が大事とは、綱吉め、ってことですが、本当にそんな悪法だったのでしょうか?この本は、綱吉だけでなく十七

  • やまねひとみ『神社猫おくじの昔話』

    副題:神社の猫伝説老三毛猫が子猫に聞かせる不思議な昔話あらすじ神社のおみくじ売り場の番をしているのは、人間ではなく、年老いた三毛猫でした。その三毛猫を慕って、子猫のニャ吉がよくやってきます。三毛猫はニャ吉に昔話を語って聞かせるのでした。とおいとおい昔のお話。神様が世の中をおつくりになり、人々がそこに暮らすようになりました。あるとき、その国に災難がふりかかりました。その禍から逃れるには、選ばれし者が危険な山に登って神聖な梅の木をとってこ

  • クレイグ・ライス『スイート・ホーム殺人事件』

    .あらすじ主人公は3人の子供たち。エープリルは12歳、小柄で頭が切れ、髪の色はblonde(金髪)ではなくtawny(金髪に少し茶色がかかった柔らかい色)。姉のダイナは健全な14歳。弟のアーチーは10歳のいたずら盛り。3人の母親はかつては敏腕な取材記者、今は推理小説作家です。女手一つで3人の子供たちを育てています。少々仕事熱心すぎるのが玉に瑕、創作に乗ると他の事は何一つ目に入らなくなります。子ども達は、ある日、銃声を聞きました。2発。とても近

  • 山岸凉子『猫・ねこ・ネコ』

    愛猫を亡くし、保護猫をひきとった山岸凉子先生のやさしさ。愛猫サビを亡くした山岸凉子先生。サビちゃんは18歳と7ヵ月、猫としては長生きしたとはいえ、ペットロスに苦しみます。サビちゃんの最後は相当苦しそうな様子だったことも、先生に「大きな大きな罪の意識を持ってしまいました」ことになります。. あまりの辛さに、しばらく猫は飼わないつもりだったのですが、そんなときに、あの大震災。東北大震災で多数の猫たちが路頭に迷ったことを知った先生は

  • 山岸凉子『舞姫テレプシコーラ』第一部、第二部

    山岸凉子といえばバレエ漫画、その最高傑作。『アラベスク』『黒鳥-ブラックスワン』『牧神の午後』『ヴィリ』『言霊』他(←全部持ってます😊)、山岸凉子氏のバレエ漫画はどれも素晴らしいものがありますが、やはり最高傑作といえばこの『舞姫テレプシコーラ』だと私は思います。 あらすじごく簡単にいえば、バレエに情熱をかける少女たちの成長物語です。第一部は、バレエ姉妹篠原六花(しのはらゆき、小五~)、その姉・篠原千花(しのはらちか、小六~)、重要な脇役の須藤

  • 高橋春成編『日本のシシ垣』

    「シシ垣」って何?シシ垣ときいてすぐにわかる人は、代々の農家や農関係者、あるいは熱心な郷土史研究家くらいじゃないでしょうか。シシ垣は、漢字で「猪垣」、「鹿垣」、「猪鹿垣」と書く。わが国では、古くからイノシシ、シカ、カモシカといった肉がとれる獣類のことを「シシ」と言った。これらの獣は山間の住民にとって貴重なタンパク源であったが、一方でイノシシやシカは、田畑の作物に多大な被害をもたらす獣であった。シシ垣(猪垣、鹿垣、猪鹿垣)は、これらの獣が田畑に侵入しないよう

  • 2022年のアクセストップ10

    2023年1年間のアクセス解析により、ページビューの多かった作品トップ10です。No.1+2 根岸鎮衛『耳嚢(みみぶくろ)』https://nekohon.info/mimibukuro1/https://nekohon.info/mimibukuro2/1位と2位をしめた『耳嚢』。岩波文庫では上中下の3冊組になっていたものを、2ページにわたってレビュー解説したものでした。こんな古典がトップに躍り出たのは、言うまでもなく、ホラードラマ

  • アンギャマン『ラーメン赤猫』1巻~6巻

    猫が営むラーメン屋!アニメ化も決定されました!(TBS、2024年7月~)あらすじ社珠子(やしろたまこ)がバイトとして雇われたのは、猫のラーメン屋。猫がいるラーメン屋ではない。そんな平凡な店ではない。「ラーメン赤猫」は、運営も、調理も、接待も、製麺まで、すべて猫がやっている店なのだ。いや、正確には、製麺は猫ではない。虎である。立派な体躯の本物の虎が、店の奥で毎日、せっせと麺をこねている。 「ラーメン赤猫」に掲

  • 朝井まかて『銀の猫』

    江戸時代の介護事情。あらすじお咲(さき)は25歳。一度嫁いだが、産みの母親が義父から勝手に作った借金を返しながら、介抱人の仕事をしている。介抱人は原則3日泊まり込みで老人の世話をする。昼も夜も目を離せない年寄りばかり。食事は勿論、下の世話も、汚れた襁褓を洗うのも介抱人の仕事だ。一瞬も気を抜けない3日の仕事を終えたあとは、からだは綿のように疲れて重い。が、お咲にはもっと気の重いことがあった。毒親の佐和だ。佐和は誰もがハッと振り向くほどの美貌で、

  • 木村忠啓『銀色の猫』

    十返舎一九がまだ無名だった頃。なんと、十手を使う身分だった?あらすじ重田貞一(しげたさだかず)は、いずれ筆一本で生計を立ててやると固く決心していた。が、今はまだ無名。稼ぎもない。なので今は、小田切土佐守直年(おだぎりとさのかみなおとし)のもと十手を持ち、さらに岩徳という巨漢をも使う身になっていた。その貞一のもとに、ある依頼がきた。なんと失踪した猫を探してほしいという。しかも法外な礼金を出すという。よほど可愛がられていた猫なのか?それと

  • うめざわしゅん『ダーウィン事変』06

    11か国語で翻訳刊行決定!!もっともSDGsなマンガと世界が認めた話題作。あらすじチャーリー達の出生の秘密をとく鍵となる人物、サラ・ユァン博士を探しに、チャーリー・ルーシーとフィル・グレイス夫婦はニューヨークにやってきた。チャーリーはヒューマンジーであることがバレないよう、帽子・サングラス・等で深く顔を隠しながら。まさにそのとき。ALA(Animal Liberation Alliance=動物解放同盟)は、人類に対するテロをさらに過

  • 久須本文雄『座右版 寒山拾得』

    俗塵を離れ、無心の境地で。唐代の隠者が残した詩。私が初めて「寒山・拾得」の名を知ったのは高校生の時、森鴎外の『寒山拾得』からでした。寒山・拾得・豊干禅師、さらに彼等の詩集を編集した閭丘胤(りょきゅういん)について、史実に基づいて描かれた短編です。偶然ほとんど間を置かずして、井伏鱒二や芥川龍之介の『寒山拾得』も読んだことから、寒山拾得の名前は深く脳裏に刻み込まれました。とはいえ、寒山や拾得の漢詩をじっくり読む機会を得たのは大人になってからです。ある程度の人生経

  • 桜井海『おじさまと猫』第12巻

    孤独な青少年と、孤独な子猫と、大好きな猫仲間たち・・・ドジなふくまるも、少しずつ、成長しているのでした。ついに念願のキャットタワーが買える・・かもしれない・・・くらいに?(=^・^=)いっぽう、おじさまの息子は、作ったばかりのバンドが早くも解散の危機に。というか、あと一人メンバーをいれないと、そもそもバンドとして成立しない状況。ところがメンバーには厳しい(?)審査基準があって。なかなか良い人が見つからず・・・かたや、シャムちゃん。ゴミ

  • 桜井海『おじさまと猫』第11巻

    ふくまるは今日もパパさんのことが大好きなのにゃ。あらすじやさしくて、穏やかで、人格者のおじさま。国宝級イケメンで実は世界的ピアニスト。娘と息子のふたりの子をもち、愛猫ふくまると友人たちに囲まれた毎日。奥さんを亡くしたという以外は何もかも完璧と思われるおじさま(パパさん)だが、そのおじさまにも暗黒の過去があった?おじさまが奥さんと知り合った経緯や、義父との交流、それから、ラスボス的恐怖の存在があきらかになる巻です。感想やさしいお

  • 『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』①~④

    Nyaight of The Living Cat。すべてが猫になるホラー映画界を変えたといわれる『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968,アメリカ)。ゾンビが人間を襲いまくる映画だった。が、それ以上の恐怖が、地球を襲ってきた!!あらすじ世界は、猫に支配された!品種改良によって生まれた猫の中に特異な個体が出現。後に「オリジン」と呼ばれるその猫はN・Nというウイルスを宿していた。 それは接触感染により拡散し、人間を猫に変異させる

  • 『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』①~④

    Nyaight of The Living Cat。すべてが猫になるホラー映画界を変えたといわれる『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968,アメリカ)。ゾンビが人間を襲いまくる映画だった。が、それ以上の恐怖が、地球を襲ってきた!!あらすじ世界は、猫に支配された!品種改良によって生まれた猫の中に特異な個体が出現。後に「オリジン」と呼ばれるその猫はN・Nというウイルスを宿していた。 それは接触感染により拡散し、人間を猫に変異させる

  • 映画『仔鹿物語』

    ローリングスの名作『仔鹿物語』を忠実に映画化。グレゴリー・ペック主演、1946年制作。もちろん、実写です。あらすじフロリダ北部の大森林地帯の真ん中、ポツンと暮らす一家がいた。お父さんのペニー、お母さんのオリー、それから11歳のジョディ少年。食料も何もかも、自分達で調達しなければならない。一家は力を合わせて畑を耕し、ジャムも服も木柵もすべて自分達で手作り。ジョディのたった一人の友人は、馬で遠乗りの距離。少年は遊び相手が欲しかった。たとえば、アライグマの

  • 養老孟子『猫も老人も、役立たずでけっこう』

    養老孟子『猫も老人も、役立たずでけっこう』内容『バカの壁』等のベストセラーで知られる養老先生の、お気楽エッセイ。解剖学者として無数の死体と関わっていらした先生らしい、「死」をも超越された(?)80歳の先生のお言葉は、呑気に聞こえて実はとても含蓄に富むもの。愛猫まるちゃんを横目に、人の生き方について、この世のありかたについて、やさしい言葉で語ります。感想この本を開いた最初の見出し口絵で、正直、アリャと思っちゃいました。どすこい

  • スザンヌ・シマード『マザーツリー』

    副題:~森に隠された「知性」をめぐる冒険~。世界中で、森林利用といえば、皆伐して出来た空き地に、一種類の木を植樹、他の木は積極的に排除、ということが行われてきた。日本の山が杉や檜の単層林におおわれているのはご存じの通り。そしてまた、その単層林が、単層林(=一種類の同年齢の樹種)であるが故に様々な問題を起こしていることもご存じの通り。カナダでも大規模な皆伐と、大規模な植樹が行われていた。政府指導によって。著者の家は、何世代にもわたって、森の木を切って生

  • チャモヴィッツ『植物はそこまで知っている』

    副題:感覚に満ちた世界に生きる植物たち。植物と、動物。我々ヒトは動物の一種だから、どうしても身びいきで動物の方が優れていると思いがちだ。いや、思うとか思わないとか意識することさえないレベルかもしれない。太陽がまぶしいのと同じくらい当然、「動物の方が偉い」と信じ込んでいる人は多いのではないだろうか。けれども、植物の世界は、ヒトが長らく想像していたより、はるかに複雑で豊かだった。そもそも、実際のところ、遺伝子という観点で比べてみても、植物は動物

  • オデル『青いイルカの島』

    絶海の孤島にひとり残された少女の18年間。実話に基づく壮絶サバイバル。あらすじ先住民ガラサット族が暮らしていた島に、アリュート人たちがやってきた。ラッコ猟が目的だ。アリュート人たちは島で狩るかわりに先住民たちに分け前を約束したが、あれほど多数生息していたラッコを狩りつくすと、分け前だとビーズ玉一箱を置いて帰ろうとした。当然争いがおこり、先住民の男たちはほとんど殺されてしまう。残されたのは老人と女子供だけ。もう島では暮らせないと、ある日、全員が船に乗っ

  • 『江戸猫ばなし』

    7人の作家による文庫書下ろし短篇集。赤川次郎、稲葉稔、小松エメル、西條奈加、佐々木裕一、高橋由太、中島要による、江戸時代+猫のアンソロジー。どの話も優しく、化け猫が出てくるものでさえ、読んだ後に爽やかな風が吹き抜けていくようなものが集められています。『主(ぬし)』赤川次郎登場ニャン物:小夜姫遊び人の男、化け物、三毛猫になった姫。赤川次郎らしいテンポの良い小品。『仕立屋の猫』稲葉稔登場ニャン物:たまたまが縁で雇うことにな

  • ステファン・ガルニエ『猫は気まぐれに幸せをくれる』

    心が疲れたティーンエイジャーにおすすめしたい一冊。複数の猫たちとくらしてきた著者。中でもジギーは特別な存在でした。いつも著者によりそい、ともにに歩んできた相棒。不幸にもジギーはあるとき交通事故に遭ってしまい、前足を一本失いました(うちの虎太郎といっしょですね)。しかしジギーは、不自由な体になってしまったことを嘆く様子もなく、まるで何事もなかったかのように3本足の生活に見事に適応してみせます。著者は、そんなジギーに教えられ、導かれ続けるのでした。この本

  • 石野孝・相澤まな『ねこの肉球診断BOOK』

    副題:東洋医学的体調チェックとツボマッサージまず、猫の肉球についての説明。その役目や、発汗のこと、臭い、各部分の名前、色、その他を、豊富な写真で説明します。つぎに、東洋医学について。陰と陽とは?経絡とツボとは?気・血(けつ)・津液(しんえき)とは? そしていよいよ、肉球診断にはいります。まず、肉球診断チェックの6つのステップ。肉球体質診断チェック表。肉球からその猫の体質がわかったところで、各体質につ

  • 石野孝・相澤まな『ねこの肉球診断BOOK』

    副題:東洋医学的体調チェックとツボマッサージまず、猫の肉球についての説明。その役目や、発汗のこと、臭い、各部分の名前、色、その他を、豊富な写真で説明します。つぎに、東洋医学について。陰と陽とは?経絡とツボとは?気・血(けつ)・津液(しんえき)とは? そしていよいよ、肉球診断にはいります。まず、肉球診断チェックの6つのステップ。肉球体質診断チェック表。肉球からその猫の体質がわかったところで、各体質につ

  • 映画『長ぐつをはいたネコ』

    長ぐつをはいた猫と、黒装束の雌猫と、ハンプティ・ダンプティの大冒険。ストーリーはペローやグリムの童話「長ぐつをはいた猫」とは別物です。猫の長ぐつと帽子以外に共通点はありません。紹介長ぐつをはいた猫「プス」はお尋ね者。彼の狙いは「魔法の豆」。それを育てれば雲の上にある「巨人の城」に届くという。その城にはガチョウ住んでいて、「黄金の卵」を産むそうな。しかし「魔法の豆」は、悪党カップルのジャックとジルが持っていた。プスはそれを盗み出

  • 『古典文学動物誌』

    古典の世界に棲む動物の百科!全部で126種の動物たちを、まず「実在の動物たち」112種と「幻想の動物たち」14種に大きく分類。実在の動物たちはさらに、獣・鳥・虫・魚・介にわけて紹介しています。【実在の動物たち】獣=犬、狼、狸、狐、猫、他 鳥=雉子、鶏、鶉、鷹、鳶、他 虫=蝶、蚕、蓑虫、松虫、蟋蟀、他 魚=鯉、鮒、泥鰌、鯰、鰻、他 介=海老、蟹、寄生虫、割殻、蛤、他【幻想の動物たち】龍、獅子、麒麟、鳳凰、迦陵頻伽、他

  • 『モグラ ハンドブック』

    飯島正弘・土屋公幸著。日本に生息する21種のモグラの仲間たち。日本に生息しているのは、20種のトガリネズミ形目と、1種の外来種ハリネズミ目。その全種について、生息している現地での生態写真があるというのが、まず素晴らしいです。多くの図鑑は、動物園や標本の写真、下手するとただのイラストが載っているだけですから。 もっと素晴らしいのが、ほとんどの種の頭蓋骨および歯列写真が掲載されていること!頭蓋骨はまだしも、歯列写真がこんなに並んでいる本は

  • 御伽草子『鼠の草子』

    鼠が、ある美しい姫に懸想して・・・あらすじ何時の時代か、京の四条堀川の院のほとりに、鼠の権頭(ごんのかみ)という、とても長生きな鼠がいた。その鼠がある時、家臣の穴掘の左近尉(あなほりのさこんのじょう)を呼んで言うことには、「まったく何の因果で鼠なんかに生まれてきたのだろう、こうなったら誰でも良い人間と夫婦となって子孫が畜生道からのがれられるようにしたい」左近尉も賛成し、とはいえあなたはそんなにすばらしいお方なのだから誰でもというわけにもいくま

  • 御伽草子『猫の草子』

    鼠と猫の言い分をある尊い僧が聞く。あらすじ国土安泰、よい政治が行われて、鳥獣にまで情けがいきわたっている。一条の辻に高札が立った。一、洛中、猫の綱を解き、放ち飼ひにすべきこと 一、同じく猫売買停止のこと この旨相背くにおいては、かたく罪科に処せられるべきものなり。よつてくだんのごとし。(口語訳: 一、京の市中では、猫の綱を解き、放し飼いにしなければならないこと 一、同じく猫の売買をさしとめること このことに違反する

  • ブラッドショー『猫的感覚』

    羽田詩津子訳。動物行動学が教えるネコの心理ネコを愛している人は、それ以上のことを知らなくても、わたしの友人であり仲間だ。―――マーク・トウェイン前裏表紙より英国の動物学者がネコを語る著者のジョン・ブラッドショーは、ブリストル大学人間動物関係学研究所元所長として、長年飼い猫・飼い犬の行動や心理、動物福祉、人間との関係等を研究。本書『猫的感覚』は《ニューヨークタイムズ》のベストセラーとなり、NPRブック・オフ・ザ・イヤーを受賞。初めてネコと暮らす方は

  • 南正人『シカの顔、わかります』

    シカの顔を見分けて33年!超貴重な世界的大研究すばらしい観察記録です。世界に誇れるレベルであること間違いありません。33年にも渡って、ひとつの地域に生息する総計1000頭にも及ぶ野生動物を観察し続けたというだけでも偉業ですが、その個体識別法が主に顔や身体的特徴を覚えて、というのは本当にすごい!野生動物にペンキも標識も何もつけずに、顔や外見だけで見分け、名前をつけて行動観察をする方法は「ジャパニーズ・メソッド(日本式調査法)」として外国でも広く知られてるように

  • デカルト『方法序説』

    「動物機械論」=動物に魂や精神はあるのか?それとも、ただの自動機械か?今回は、あの超有名な哲学者、デカルトの著。「え?ここは猫本紹介コンテンツでは?なぜデカルト?」と思われる人も多いかもしれない。が、動物の権利や解放について、少しでも調べた事のある人なら、「あの悪名高き《動物機械論》か!(怒)」と思い当たるだろう。そう、動物愛護の世界ではデカルトは悪魔の使者みたいな存在。多くの動物達を苦しめてきた張本人みたいな扱いだ。ルネ・デカルトは1596年にフラ

  • 中村融編『ねこは宇宙で丸くなる』

    猫SF傑作選。猫がでてくる短篇集。「地上編」5話、「宇宙編」5話の、全10話です。パフ―――フェフリー・D・コイストラ"Puff" Jeffery D.Kooistra 山岸真訳 登場ニャン物:パフ、他子猫はすぐ大人猫に成長してしまう。それはとても残念なこと。遺伝子工学を使って、子猫時代をうんと長く引き延ばせないものかと考えた男は・・・子猫時代を引き延ばされた猫と、人類。そこに、我々人類に対する強烈な皮肉?風刺?を感じてしまったのは深

  • うめざわしゅん『ダーウィン事変』01~05巻

    「種差別」について徹底的に追究した名作マンガ。「人種差別」や「性差別」についてなら、誰でも聞いたことがあるでしょう。ヒトを、肌の色や人種とか出生地、あるいは、男か女かLGBTQかで差別することです。しかし日本人は平和ボケ民族と言われるだけあって(?)、人種差別や性差別を鋭く掘り下げたマンガは少ないようです。まして「種差別」について、これほど深く、これほど詳細に追究したマンガなんて、他にないでしょう。動物愛護マンガは多いのですが、種差別と動物愛護は似て非なるも

  • 『動物のうんちえほん』

    うんちはいろんなところで役に立っているよ!うんちってなに?どうやってできるの?動物たちのトイレは?うんちの形は?動物達のうんちを、楽しくかわいらしく解説した絵本です。 動物たちは色使いも表情も親しみやすい絵柄です。西洋の絵本によくあるような、我々日本人から見たらリアルすぎたりデフォルメが不気味だったり、なんて絵はありません。また、内容からして当然ながら、うんちの絵だらけですが、不思議なほど不潔感はありません。それどころか、愛

  • 高橋うらら『野鳥もネコもすくいたい!』

    副題:~小笠原のノラネコ引っこし大作戦~。永吉カヨ/絵、小笠原自然文化研究所・社団法人東京都獣医師会/監修。あらすじ小笠原諸島は、日本本土の南東、1000km以上も離れた太平洋上に位置する島々です。父島列島、母島列島、聟島列島と、硫黄列島、西之島、南鳥島、沖ノ鳥島など、大小30余りの島からなっています。小笠原諸島は大陸と陸続きになったことはありません。そのため、ごく限られた生き物たちしか島々にたどり着けませんでした。翼を持つ鳥やコウモリ、風に

  • 西村京太郎『内房総線の猫たち』

    副題:異説里見八犬伝曲亭馬琴の超大作『南総里見八犬伝』は、名字に「犬」がつく八剣士(犬士)が大活躍する物語。しかし、里見家に本当にいた家臣たちにについていた字は「犬」ではなく・・・!?あらすじ猫田京介(狂介)は孤児だった。18歳で養護施設を卒業した後も、まともな職につかず、飲み歩いては暴れて、警察の厄介になることもしばしば。その男、小笠原に出会ったのも浅草警察署の留置場内だった。小笠原はなぜか猫田に興味を持ったようで、一枚の名刺を渡してきた。その名刺

  • 杜奏みなや『佐々木探偵事務所には、猫又の斑さんがいる。二』

    どうしたら佐々木主人に恩返しができる?。あらすじ怪界には絶対の掟がある。現界に降りた物の怪は、決して人間にその正体を知られてはならない。もし見られた場合は怪界に戻るのが掟だった。猫又の斑さんも、うっかり、見られてしまった。王は斑さんに、二週間後に怪界に戻るよう言い渡す。虎太郎という見張り役までつけられてしまった。ほんの子猫だが、この子も観怪(みけ)=物の怪の見張り役=である。こうなったらもう、斑さんも掟には従うしかない。それにしても心残りなの

  • 杜奏みなや『佐々木探偵事務所には、猫又の斑さんがいる。』

    吾輩は猫又である。あらすじ名前はなかった・・・大昔、ふつうの猫であった頃は。猫又と今は立派な名前がある。「斑(まだら)さん」だ。「さん」付けで頼むね。吾輩のご主人、佐々木探偵事務所の佐々木さんが、「斑さん」と名付けてくれたのだから。そう、大正時代には普通の猫だった。それがなぜか「怪界(けかい)の王」に認められて、物の怪、つまり猫又となったばかりか、「観怪(みけ)」として現界に来ることになった。観怪というのは、いわば物の怪たちの見張り役のようなものであ

  • ノチェッラ二世他編『動物と戦争』

    井上太一訳。副題:真の非暴力へ、《軍事-動物産業》複合体に立ち向かう (前略)軍事という人間の営為は人間以外の生きものを、人間以上に苦しめる。(中略)最大の被害者は彼等であり、戦争が起これば我々はどのような立場の人間であれ加害者になる(後略)「訳者あとがきに代えて」より page261私は、ロシアがウクライナに侵攻して以来、Twitterにアカウントを作って、1日1回だけだが毎日欠かさずツイートしている。内容はずっと同じ。「NO WAR」の文字と動物写真

  • 五十嵐大介『カボチャの冒険』

    都会から田舎に引っ越した元箱入り娘猫は・・・。となりの家まで田んぼ数枚分、つまり、数百メートル。そんな空き家に愛猫1ニャンをつれて移り住んだ一人の男。それまで空き家だったその田舎家には、以前はキツネが住んでいたとかいなかったとか。 そんな古民家で、男は小さな畑を耕し、大根やキュウリを植え、薪ストーブを燃やして暖を取る生活を始めた。まさに絵に描いたような田舎暮らし。 愛猫の名前はカボチャ。山の暮らしにたち

  • 根岸鎮衛『耳嚢(みみぶくろ)』(2/2)

    ←もどる:『耳嚢』(1/2)巻之九 猫の怪の事現代語(逐語訳ではありません)文化十一年、日光東照宮に修復工事があって、江戸から大勢出かけたが、御徒目付(おかちめつけ)の梶原平次郎が、当地の知り合いへ言ったこと。日光奉行同心(どうしん)の山中佐四郎の妻が愛猫家で、常々3~4匹も飼っていたが、一両年前から病気になって、去年以来重く、猫の真似などするようになり、この春は食べるときも猫みたいに食べる上、病気なのに食欲もすごい。看病人も困って、「何かに取り付か

  • 根岸鎮衛『耳嚢(みみぶくろ)』(1/2)

    『耳嚢(みみぶくろ)』について『耳嚢』は旗本根岸鎮衛(ねぎしやすもり)が、天明から文化にかけて三十余年間に書継いだ随筆です。内容は、耳に挟んだ奇談や雑話など、今の言葉でいえばゴシップ話に近いものから、生活の知恵や治療法など、いわゆるライフハックまで。どれも数行~せいぜい3ページくらいの、ごく短いものです。それが全部で10巻433話。文庫本では、原文だけ現代語訳無しの編集でも、分厚い上中下の3冊分。なかなかの分量です。【補】天明=1781-1789年、文化=1

  • 松尾由美『ニャン氏の憂鬱』

    ニャン氏の事件簿シリーズ3冊目。猫缶を開ける音の「音楽的な響き」??あらすじ茶谷歩(ちゃたにあゆむ)は入社三年目の24歳、勤め先は製缶会社。缶詰の中身ではなく、外側、カンカンを作る方である。アマチュアロックバンド「スクーターズ」のギタリストでもある。そんな、まだ下っ端の茶谷が、大株主(の秘書)との会合(?)に使命されちゃて。抜擢の理由は、「茶谷くんはロックバンドをやっていたわよね?」大株主は、音楽をやっている社員と話がしたいそうで。いや、音楽と言って

  • 松尾由美『ニャン氏の童心』

    ニャン氏の事件簿シリーズ2冊目。悩める女性編集者のまわりで不思議な出来事が次々と。あらすじ田宮宴(うたげ)は、中堅の出版社「プラタナス書房」の編集者。担当は児童書。最近は児童書の需要が減っているのか、それとも単に会社が力を入れてないだけなのか、かつては複数名の編集者が在籍していたが、いまや宴ひとりだけ。おかげでてんてこ舞いの忙しさ、なんてことは全然なくて、むしろ暇。暇だから、あちこちの雑用に引っ張り出されたりもする。それはそれで、面白い体験もできて、悪くはな

  • 島泰三『アイアイの謎』

    珍獣アイアイの、詳細な観察レポート。動物が好きで、生き物の観察記録や研究レポート等を読むのも大好き、なんて人たちには、たまらなく魅力的な一冊。はい、私もそんな一人です。ですから夢中で読みました。すっごぉい!きゃー、ホントに?あら、うらやまし~!え、そうなの?等々(笑×笑)。アイアイという動物は、その奇妙な姿等から動物系の番組で時々とりあげられることや、「アイアイ」という童謡(相田裕美作詞・宇野誠一郎作曲、1962年発表)が流行ったことなどから、その名

  • ベリンダ・レシオ『数をかぞえるクマ サーフィンするヤギ』

    副題:「動物の知性と感情をめぐる驚くべき物語」。動物達のはかり知れぬ能力。その愛情の深さは人類より深く、その知力はしばしば人類にも勝る。なのに、なぜ、人間は動物達をこれほどまでに貶め続けてきたのか?なぜ、動物達の能力に気づかなかったのか?気づこうとしなかったのだ。彼らとヒトと、なんら違いがないことを知られてしまったら、ヒトにとってはあまりに不都合だったから。・・・本では、実はそこまで強い言葉では書かれていません。気づかなかったのはあくまで「ヒト目線で

  • 映画『ハリーとトント』

    家を失った老紳士は愛猫をかかえて旅立つ。あらすじハリー、72歳。妻を亡くし、子供たちも独立して、今はニューヨークで一人暮らし。常に愛猫トントと一緒で、外出時にも連れ歩く徹底ぶり。トントも、リードをつけられて犬のように散歩を楽しんでいた。そのハリーが住むアパートが区画整理で壊されることになった。ハリーは抵抗したが、強制的に立ち退かされる。 仕方なく息子の家に同居したが、孫とは同室だし、嫁とは折り合いが悪い。いたたまれなくなって、

  • 2022年のアクセストップ10

    2022年1年間のアクセス解析により、ページビューの多かった作品トップ10です。No.1 『しっぽの声』第13巻 作画:ちくやまきよし、原作:夏緑、協力:杉本彩https://nekohon.info/chikuyamakiyoshi-shipponokoe13/動物愛護の問題について、鋭く突っ込んだ名作コミックが堂々の1位となりました。何より「ビッグコミック オリジナル」という一般誌で連載されたというのがすばらしい出来事でした。この作品

  • 古川日出男『MUSIC』

    4人の人間と、1匹の猫が、複雑に織り込まれて。あらすじ主な登場人物は4人。中学2年生の男の子、同じく女の子、25歳の男、35歳のアーティスト、それから、一匹の猫。中二の佑多は、小学生のときは「猫たちを数えて勝負する世界」に身を置いていた。その世界の天才児だった。その頃の名前はユウタ、または、響きだけの U-ta。しかし小六の夏休みの大決戦で破れた。中二の少女の、小学校時代の名はシュガーだった。小学校は兎たちの聖域として「うさうさ王国」が樹立さ

  • 映画『ネコのミヌース』

    人間になっちゃった猫と、内気な新聞記者の、ハートフル・コメディー♡あらすじティベは新聞記者。なのに内気すぎて、取材ができません。関係者にどんどん突進して取材しなきゃならないのに、つい気おくれしちゃうんです。とうとう、ボスに言い渡されます。明日こそ記事になるネタを持って来い!でなきゃクビ!トボトボと歩いて帰る途中、木の上に登った女性に出会います。犬に追いかけられて、思わず登っちゃったのだとか。これ、新聞記事になるかなあ?

  • 映画『Clarence the Cross-Eyed Lion』、米TVドラマ『Daktari(ダクタリ)』

    映画『Clarence the Cross-Eyed Lion』"He's the King of Beasts ...who just couldn't quite be Beastly!" (彼は猛獣の王者・・・ただ、どうもちょっと、猛獣っぽくなれないんだ)「Cross-eyed」とは「内斜視」という意味。国立国会図書館サイトでは「やぶにらみのライオン」と訳されていました。そうなんです、クラレンスは内斜視のライオン。シャム系の猫にもよく見

  • 桜井海『おじさまと猫』第10巻

    飼い主が夜逃げ。残された子猫を救え!あらすじ保護猫カフェのオーナーにレスキュー要請がはいった。アパートの借り手が夜逃げし、猫が部屋に残されたらしい。しかしオーナーはぎっくり腰でろくに動けない。おじさまと、おじさまの元教え子・九重は、オーナーに付き添ってレスキューに乗り出した。そのアパートはまさにゴミ屋敷だった。あらゆるモノが積み上がり、腐臭がすごい。こんな部屋に本当に猫がいるのか?まだ生きているのか?もしまだ生きているなら、一刻も早く助け出さないと餓

  • 桜井海『おじさまと猫』第10巻

    飼い主が夜逃げ。残された子猫を救え!あらすじ保護猫カフェのオーナーにレスキュー要請がはいった。アパートの借り手が夜逃げし、猫が部屋に残されたらしい。しかしオーナーはぎっくり腰でろくに動けない。おじさまと、おじさまの元教え子・九重は、オーナーに付き添ってレスキューに乗り出した。そのアパートはまさにゴミ屋敷だった。あらゆるモノが積み上がり、腐臭がすごい。こんな部屋に本当に猫がいるのか?まだ生きているのか?もしまだ生きているなら、一刻も早く助け出さないと餓

  • 重松清『さすらい猫ノアの伝説』

    〈おめでとうございます!あなたのクラスはノアに選ばれました!〉。不思議な黒猫ノアと、小学生たちの物語。あらすじ本では、ノアの短編小説が2編収録されています。勇気リンリン!健太は、黒猫の首にまかれた風呂敷をほどいて驚きます。そこには手紙が入っていました。手紙には、この猫は「ノア」という名前であること、いろんな学校を渡り歩いている「さすらい猫」であること、ノアのお世話は特に何もすることはないが、ノアが現れたということはあなたたちのクラスは

  • 川西玲子『戦時下の日本犬』

    かつて、日本犬は絶滅寸前だった。あらすじ明治維新後、洋犬がどっと日本に流入して在来犬と混血した。また日本人も舶来ものを好み、在来犬を「駄犬」として尊重しなかった。結果、みるみる日本犬が減っていった。あわや日本犬が絶滅しそうになったとき、有志たちが立ち上がる。まさにギリギリなタイミングだった。「日本犬保存会」が設立されたのは昭和3年(1928年)。メンバーはいわゆるインテリ層のほか、軍人や資産家も多く、全国的に国粋主義が台頭しつつある背景もあり

  • 景戒『日本霊異記』

    日本で「ねこ」が登場する最古の文献。『日本霊異記』の正式名称は『日本国現報善悪霊異記(にほんこくげんぽうぜんなくりょういき)』。南都薬師寺の僧・景戒(きょうかい)が著した説話集で、日本最初の短編小説集でもあります。およそ五世紀から八世紀の末期までの説話がだいたい年代順に並べられ、上中下の三巻に分けられています。【上巻】計三十五話、およそ雄略天皇(五世紀)から奈良時代書記までの説話【中巻】計四十二話、奈良時代中期の聖武・孝謙・淳仁の三代の天皇のころの

  • 今泉忠明『動物たちの可愛いウンチ』

    まるまる一冊、動物のウンチのお話♪。世の中には子供たちに大人気、「うんこドリルシリーズ」なんてものがありますが。 種々様々な動物達の、種々様々に香るウンチの話ばかりを、290ページの文庫本にギュウギュウに詰め込んだ動物ウンチ雑学本なんて、この本だけじゃないでしょうか。 最初から最後までひたすら、ウンチ、ウンチ、ウンチ!ウンチの話題で埋め尽くされています。巨体ゾウの大迫力ウンチ。オタマジャクシの命を守るウンチ。イリオモテヤマネコの生態調査にかかせないウンチ。

  • たらさわみち『僕とシッポと神楽坂』全12巻

    腕は良いけど、どこか頼りない先生。あらすじ高円寺達也(こうえんじたつや)は、数年間の勤務獣医師を終えて、古ーい動物病院を任されることになった。その記念すべき1日目、病院についてみると、その玄関には張り紙が。看板はおろした 徳丸 あとは若造獣医師にまかせたのでよろしく! page6病院の看板まで外されて、かわりに「仮動物診療所」の張り紙。老獣医師の徳丸先生は、申し送りもせずにさっさと田舎に隠居してしまっていたのだ。

  • たらさわみち『MF(マイフレンド)動物病院日誌』全18巻

    そこは小さいけど腕は確かな動物病院。院長は久間武春、通称クマ先生。現在は診療は若手にまかせ、ご自身はハリ治療などを担当しているが、手が足りないときは手術等も手伝う。聖堂勇馬獣医師、通称ウマ先生。MF動物病院の中核で、院長はじめ皆の信任は厚く、外科手術の腕はピカ一。いい加減な飼い主には厳しく叱ることから、恐がられることも。高円寺達也、通称コオ先生は若手獣医師。最初は頼りなく見えたが、ビシバシ鍛えられてぐんぐん成長。ジャニーズ系のイケメンで明るいムードメ

  • 猫と本屋は似合う

    「シュールレアリスム」という言葉を作った世界的な詩人ギヨーム・アポリネールの『動物詩集』にこんな詩があります。 猫私が我が家に望むもの分別のあるひとりの妻と本の間を歩きまわる一匹の猫と彼ら無しではどんな季節も過ごせない友人たちと。 Le chatJe souhaite dans ma maison:Une femme ayant sa raison,Un chat passant parmi les livres,Des amis en toute sa

  • 猫と本屋は似合う

    「シュールレアリスム」という言葉を作った世界的な詩人ギヨーム・アポリネールの『動物詩集』にこんな詩があります。 猫私が我が家に望むもの分別のあるひとりの妻と本の間を歩きまわる一匹の猫と彼ら無しではどんな季節も過ごせない友人たちと。 Le chatJe souhaite dans ma maison:Une femme ayant sa raison,Un chat passant parmi les livres,Des amis en toute sa

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