フェルメールの絵を見るほど、心に広がるのは静謐です。 これほど慎ましやかでありながら、色彩の力を画布に定着した人はいないと思います。情熱的で荒々しく、構図も色も雄弁な画家はたくさんいます。フェルメールはわたしにとって、その対極。日常を描いて、光の粒がひっそりと画布を満たしているような。 「牛乳を注ぐ女」 「真珠の耳飾りの少女」以上、画像はwikiから。 ヤン・フェルメール(またはヨハネス・フェルメール)は、17世紀のオランダに生きた寡作の画家。当時のヨーロッパで特段の注目を集めることなく、30数点の作品を残した人でした。ところが今や、バロック期を代表する画家の一人に数えられ、日本でも大人気です…