書道は、とても楽しいものです。アカデミーの皆さんも、きっと書く喜びや楽しさを感じながら、毎月毎月新しい手本に取組み、また「書の研究」で毎月頑張っていることと思います。さて、今日は、童子教にある言葉を考えて見ましょう。この児童教は、ほとんどの人は知らないと思います。少し古い言葉で、時代が変わりつつある現代社会にはマッチしないかもしれません。「弟子七尺去って、師の影を踏むべからず」などで知られる「童子教」は、鎌倉時代に成立し、中世から近代明治までの数百年間、日本の初等教育書として深く人心に浸透した言葉で、日本人の教養の基層をなしたものです。今はもう一般の我々には忘れられた「児童教」ですが、しかしとても大切なことを言っているように思われます。その中に『一日一字学べば三百六十字』という教えがあります。少しずつでも...1日1字学べば360字