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ひこばえ http://hikobae0869.blog.fc2.com/

俳句は自分史です。自作の俳句に写真とエッセイを添えて綴ります。

日向亮司
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磯子区
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2013/05/30

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  • 澄める秋

    東照公眠る山なり澄める秋本殿を出て随分と下まで降りてきたところで妻が言い出した。妻「そういえば、もう一つ書いてあった」私「何?」妻「逆さ葵の他に『カエル』のことが書いてあった」私「カエル?カエルがどうしたって?」妻「ちょうど読んでいる時に貴方が乗り場の方へ歩いて行くので、中途になってしまったけど、見どころ1、2、3と続く中の一つに『カエル』があった」私「何、彫り物?柱?絵?」妻「分からない」私「何だ...

  • 山の錦

    東照宮山の錦を従へて逆さ葵がこの中に一つだけあるという。妻「さっき、ケーブルカーに乗る時に書いてあった」私「へぇ~」その紋所を探し始めたが、数が多すぎて探せるものではない。私「これだけあれば見つかる訳ないよ」妻「ちょっと待って。順番に見て行くから」私「無理だよ。正面だけじゃなくて右にも左にも続いているじゃん。その中の一つだけなんて、探せない、探せない、止めた方がいいよ」そこに男性が現れた。男性「正...

  • 澄む山

    楼門の奥に唐門澄める山チェックアウトは12時である。ゆったりとした設定になっている。久能山東照宮へお参りすることにした。朝食後、フロントに行くといつでも好きな時にケーブルカー乗り場まで車を出すと言ってくれた。9時開門なので8時40分にフロントに行き、すぐに車を手配してもらった。もちろん我々2人きりである。ケーブルカーのキップを買おうとすると、隣にいた男性が「まとめて買うと損ですよ」と教えてくれた。「??...

  • 梶の葉

    梶の葉を添へて清水の地の物を夕食はもちろん和食である。フォークとナイフを持ってカチャカチャやるのは性に合わない。窓際の席に案内されて食事を注文した。私「もちろん、アルコールは駄目ですよね」仲居さん「いえ、ご用意できますが……ただし夜8時までとなっております」私「へぇ~、そうなんだ。静岡も緊急事態宣言だと思っていたけど、それは有難い。じゃ、まずビールをお願いします。それを飲んだらすぐにお酒をお願いしま...

  • シャワー

    サスペンスドラマさながらシヤワー浴ぶ3時半にホテルに到着した。キムタク主演のドラマ「華麗なる一族」のロケ地として使われたホテルだそうだが、それを聞いたのは旅行を終えてしばらくしてからのことである。なるほど、撮影には持って来いのロケーションかも知れない。どんな風に使われたのか見てみたいものだが、おそらく見ることはないだろう。3階の部屋だったが、入った途端、「オオオッー」と歓声を上げてしまった。一枚ガラ...

  • 秋の風

    侠客の墓に名はなし秋の風次に向かったのが車で5分ほどの場所にある「遠州都田の吉兵衛(通称都鳥)供養塔」である。森の石松を罠に嵌めて殺した都鳥一家が次郎長に仇討ちされた場所である。次郎長一家の仇討ちが称えられ、殺された都鳥には弔う人もない。里人が不憫に思い、供養塔を建て、霊を慰めたとする場所である。事前に場所を確かめておいたが分かりづらい。広沢虎造の浪曲では「追分宿の仇討ち」となっていて、宿の名前は...

  • 墓参り

    墓参り船の汽笛を背ナに聞く次郎長が清水港に開業した船宿「末廣」を見学してから墓のある梅蔭禅寺に向かった。生家も墓も船宿もみんな近くに集まっている。立派なお寺だった。幼稚園も経営しているようである。1台も停まっていない広い駐車場に車を停めて本堂の方へ向かった。次郎長の墓の見学コースを作り、見学料を徴収しているようである。矢印で墓を案内していた。建物の入口に「出掛けています。2~3分で戻ります」との張り...

  • 秋の声

    次郎長の笑わぬ視線秋のこゑ「雨の浮月楼」を後にして、次に向かったのが「次郎長生家」である。車で30分ほどの距離である。てっきり清水市と思っていたが、後日友人の落合社長から静岡市清水区であることを教えられた。平成15年に合併したそうである。清水市がこの世の中からなくなっていることを知らなかったとは迂闊な話ではある。生家は小さな建物だった。雨の中、引き戸を開けて入ったが誰もいないようだった。写真が飾ってあ...

  • 未草

    酔ふごとく狂ふがごとく未草8年前とはいえ一度来た店である。別の店を探すという手もあったが、やはり慶喜公ゆかりの地であればここしかないと思っていた。12時ちょうどに来店した。テーブル席が用意されていた。庭に面したテラス席もいいように思ったが、生憎の雨である。美術館から浮月楼まで歩く時間は止んでいたが、席に着いた途端、降り出した。「キャッツアンドドッグス」慶喜公ならこう言ったかも知れない。コロナ禍でもあ...

  • 冷房

    山の絵を見て冷房の美術館櫓を出た時は本当の土砂降りだった。少し弱くなってから出ようよと妻は言うが、いつ止むという保証もない。次に行きたい場所があるので傘を差して外に出た。ズボンの裾をたくし上げて田舎者スタイルである。妻「そんなに急いでどこに行くの?」私「駐車場に戻る」妻「次に行く所、決めてるの?」私「うん、決めてる。車を浮月楼に預けて、その横にある美術館に行きたいんだ」妻「えっ、そうなの。全然聞い...

  • 馬肥ゆる

    長久の基は堪忍馬肥ゆるまずは公園中央にある徳川家康の銅像を見に行った(写真)。「また写真ばっかり撮って」と妻に言われそうだが、ここは譲れないところである。あらゆる角度から写して得た一枚である。撮っている最中に雨が落ちてきた。天気雨のようだったが、すぐに本降りに変わった。「家康公お手植えのミカン」などもあったが、そそくさと看板の写真を撮っただけである。裏手にあった天守閣跡の発掘現場もちょっと覗いて退...

  • 星月夜

    星月夜あすは駿河へ三度笠この1週間ほど、天気図は大きく変わっていない。前線が大きく日本列島の東西に張り出して九州や広島あたりに甚大な被害を及ぼしている。例年の8月1か月分の雨量が1日で降ったなどというニュースが毎日のように流されている。線状降水帯という集中豪雨である。横浜にも局地的には被害をもたらしているが、九州や広島ほどではない。旅行の日が近づいて来た。18日(水)19日(木)である。前日の予報では横浜...

  • 霍乱

    名君に霍乱もあり休み癖徳川慶喜はきちんと調べておこうと思った。名君なのか、名君じゃなかったのか。大政奉還は自分の意思だったのか、追い込まれての已む無き決断だったのか。「鳥羽伏見の戦い」ではどうして味方を捨てて逃げてしまったのか。この際なのでよく調べておこうと、司馬遼太郎「最後の将軍」(写真)を読んでみた。結論から言えば「名君ではなかった」である。確かに難しい時代である。激動の時代とも言える。その中...

  • 冷奴

    その角に頭ぶつけて冷奴讃岐の金毘羅さんに刀と奉納金50両を納めた石松は、帰り道に大阪から京都に向かって三十石船に乗り込んだ。有名な「石松三十石船道中」の一席である。船の中で神田の生れだという江戸っ子が「清水港に住む山本長五郎、通称清水次郎長、これが街道一の親分よ」と話を始める。親分を褒められて嬉しくなった石松はその江戸っ子に「もっとこっちへ寄んねぇ」と声を掛けて酒を勧める。石松「酒を飲みねぇ、江戸っ...

  • 身に入む

    身に入むや何が何して何とやらディック・ミネの「旅姿三人男」もいいが、清水次郎長といえばやはり浪曲である。<江戸っ子だってねぇ。神田の生まれよ。呑みねぇ食いねぇ、寿司食いねぇ>すぐに妻に連絡して二代目広沢虎造「清水次郎長伝」を買ってもらうことにした(写真)。私「清水次郎長伝CD16枚組、3498円。お願いします」ネットで何かを購入する時は必ず妻に頼むことにしている。何かと安心である。というより、自分でやると...

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