USスチール買収が何故安全保障の問題なのか-鉄と戦争
アメリカのジョー・バイデン大統領が、大統領令をもって日本製鉄によるUSスチールの買収を禁じた一件については、昨日1月7日に、経団連、日本商工会議所、並びに、経済同友会の3団体のトップが顔を揃えて同措置を批判する記者会見を開いています。その主たる批判点は、安全保障上の理由から買収が禁止されたところにあるようです。自由主義経済を守ってきたアメリカが、このような措置を執れば、むしろ安全保障上のリスクとなる日米離反が起きかねないとして。尤もな主張のようにも聞えるのですが、同批判は、日本国側の安全保障に関する認識の甘さを露呈しているようにも思えます。企業買収や合併等の本質的な問題性については後に論じるとしましても、今般の買収劇の舞台が製鉄分野であったことには留意する必要がありましょう。仮に、買収案件がファッション系...USスチール買収が何故安全保障の問題なのか-鉄と戦争
2025/01/08 10:16