「王家に捧ぐ歌」ライブ配信感想:礼真琴さん×舞空瞳さん
星組御園座公演「王家に捧ぐ歌」ライブ配信を観ました。 ビジュアルを一新したという今回の王家、ポスター画像からもその大きな変化を感じていましたが、ライブ配信を観るまでは…とあえて感想を書かずにいました。 思い起こせば2003年宝塚大劇場で湖月わたるさん主演「王家に捧ぐ歌」の初演を観劇、2016年には博多座で朝夏まなとさん主演「王家に捧ぐ歌」を観劇」と初演再演ともに観劇した思い出深い作品。 一気に古代にタイムスリップしたような衣装やセット、壮大なナンバー、人類にとって普遍的なテーマを取り扱った作品でありながら、宝塚の煌びやかな世界観にもぴったりはまって、数ある宝塚作品のなかでもまさに「名作」と言えると思います。 圧巻の歌声!若きラダメス:礼真琴さん ラダメス役の礼真琴さんは、前評判どおりの圧巻の歌声!まずはその安定感のある素晴らしい歌声に唸りました。そして、舞台を駆け巡る軽やかさも礼ラダメスならではの魅力でした。 そして、情感のこもったお芝居も良かった!特に1幕ラストと2幕ラストは思わず涙がこぼれてしまいました。心の通ったお芝居と極上の歌声の両立…本当に凄いトップスターさんです。 どうしても感じてしまったのは、やはりビジュアル。礼真琴さんが自ら施されたであろうメイクはとても美しくて素敵でした。今回は衣装やヘアスタイルなどが一新したことでも話題になりました。何がどうというよりも、私が気になったのは「エジプト感がどこかに行ってしまった」こと。 正直に言うと私はやはり、ラダメスのビジュアルにもう少し「エジプト感」が欲しかったです。主役であるラダメスだけが、主にシンプルなジャケットを着用しているということで「エジプト」の世界観が薄れていたように感じました。 王家に捧ぐ歌の舞台はエジプト。ラダメス以外のエジプト側のキャストはシンプルになりつつも「エジプト感」のあるお衣装だったので違和感がなかっただけに、とても気になってしまいました。 でも、軽やかなお衣装になったことは大賛成! だってこの軽やかさじゃなければあれほどのナンバーを、あれほど動きながら歌い上げることは難しかったかもしれません。動きに制約が生まれると、礼さん本来の持ち味が生かされませんもんね。 アイーダへの真っ直ぐな愛、エジプトへの忠誠と葛藤が見事に融合した礼ラダメスは、やはり期待を裏切らない素晴らしさでした! 大地の香りがするアイーダ:舞空瞳さん 舞空さんのアイーダ
2022/03/08 11:27