マサイ村で何を食べているのか? 昔は牛乳中心の食生活だったのが、近年は他のタンザニア人が食べる食事に変わってきているようだ。 一番食べているのは「ウガリ」 二番が「スパゲッティ」 三番が「お米」 ウガリはとうもろこしの粉をお湯で練った食べ物で、これ自体にはあまり味がない。 これにボガと言われる野菜の煮込みを付けて食べる。 ロマはウガリが大好きだが、私はやはりお米が恋しい。 レストランではウガリかお米を選べるところが多いが、私は一度もウガリを頼んだ事はない。 やはり何十年も食べ慣れたものがいいと思ってしまう。 ウガリにつけるボガは日によって中身が変わるが、トマトベースなのは変わらない。 二番目の…
お昼にロマと一緒にニワトリを捌いた。 小さい頃、おばあちゃんが家で飼ってるニワトリを〆ているのを横で見ていた経験はあるが実際自分でやった事はない。 雌鶏を1匹捕まえて、ロマと一緒に家の裏で捌いていった。 包丁で首を落とす。 首を落とした後も何十秒かは本体が動いているので、足を押さえて逃げないようにする。 「タタは必要以上に驚かないから助かるよ。」 ロマはそう言って動かなくなったニワトリの足を持って私に渡した。 命をいただくのにワーキャー言ってる場合ではない。小さい頃に見た経験が今の自分を助けている。 沸騰した湯に浸してから羽を取る。 結構大きいと思ったが、羽がなくなると途端に小さく見える。 途…
いよいよ水が無くなってきた。 今年に入ってからまとまった雨は1日だけ、元日に降って以来かんかん照りの毎日。 近所に作った溜池も、私が帰って来た12月はなみなみと水があったのだが、もはや水たまりレベルになってしまった。 小学生の頃、雨が降らなくて断水になった香川の事を思い出す。 早明浦ダムの水位を毎日ニュースで見ていたように、毎日溜池の水位を見守る私。 見守ったところで増えるわけでもないが、ここが枯れてしまったらロバを連れて往復3時間以上の水汲みになってしまう。 村のママたちが遠くまで水汲みに行くのは大変だ、なんとか雨が降って欲しい。 それに、水位が下がれば下がるほど泥水になる。 浄水器なんても…
日本人の名前すら、聞いた5秒後にはもう忘れているというのに、ここマサイ村での名前のハードルが高過ぎる。 聞き馴染みのない名前、そもそも発音出来ない名前、人数が多過ぎるの三重苦。 うちの村の人たちは、クリスチャン(イングリッシュ)ネームとマサイの名前を2つ持っている人がほとんどだ。 妹①のローズのマサイネームはジャジョという風に1人2つの名前をもつ。 なんならママ達は、子どもが呼ぶ特有の名前が別で存在するので3つ名前がある。 ロマもクリスチャンネーム以外に、ママ達が呼ぶ別の名前と、子どもが呼ぶ愛称みたいなものがある。 試しにママ達が呼ぶ名前で呼んでみたら叱られたので、何でも呼んで良いわけでは無さ…
先日、義家族に7番目の兄妹が生まれた。 ロマは相変わらず唯一の男子である事に変わりなく、残りの妹たちは末っ子の誕生を喜んでいる。 が、しかし、1人あんまり嬉しそうではない妹がいる。 マグダレナ(妹⑤)だ。 今年9歳になる彼女は、今まで末っ子の全ての権利を主張し、末っ子道を貫いてきた。 それが妹⑥の誕生によって末っ子の座が奪われてしまったのだ。 ママが出産する少し前くらいから、ママに甘えるようになった。 そして、ママが出産のため家を離れると毎日のように泣いては何かを訴える行為を繰り返した。 ママと赤ちゃんが家に帰ってきてからも、よく泣いては拗ねて大きいお姉ちゃんたちに慰められている。 1歳のネイ…
少し前の話。 新学期を目前に末っ子が晩御飯前に泣き出して、そのままベッドに籠城。 「マグダレナ(妹⑤)どないしたん?」 「それがね、さっきロマがノート買ってきてくれたけど教科数に対して冊数が足りないって泣いてるの。」 どうやらノートは売り切れで、明日また買い足しに行くらしい。 その事をマグダレナに伝えても、明日は学校に行かないの一点張り。 「ママは知らないんだ!ノート足りなくて先生に叩かれるのがどんなに辛いか!わーーーーん」 晩御飯が出来て、食卓に来るように言っても無視。シクシクと泣き続けている。 ここタンザニアの村では体罰という概念はないので忘れ物をする、規則に沿わない事をすると容赦なく叩か…
1月ではてなブログを始めてから丸2年経った。 2023年の1月から2年間細々と続けてきて記事数も285になった。 毎日更新している人を尊敬し、自分も毎日更新したいなと思いながら実行出来ていない。 最初の100記事はほぼ毎日更新してたのに、忙しさを言い訳に月に1回しか書かなかった時もあった。反省。 それでも、その時々の出来事や気持ちをパッキングして思考をアウトプットできて良かった。 ちょうど人生の転機に始めたブログ、時々自分でも読み返して 「あの時頑張ってたなあ」 「この時はどうしようって思ったけど、何とかなるもんだな」 と振り返れるのもブログの良いところ。 始めた頃はこんなにたくさんの人が読ん…
水曜日は村でマーケットが開かれる。 ここで1週間分の食料を確保するのが女性の仕事。 お昼を食べて、そろそろ行かないといけない時間になってきた。 「今日マーケットあるの?」 「あるよ」 「ローズ行くの?」 「まだ本調子じゃないから行かないよ。」 「誰が行くの?」 「…。」 ママはまだ病院から帰ってきていない、ビビ(おばあちゃん)もママに付き添っている、行くとしたらモニカ(妹③)か? 行かないと1週間分の食料が無くなって、毎日ウガリを食べる生活が待っている。 それは私には無理だ。 ならば行くしかない! 「私とモニカでマーケット行って買い物してくるよ!」 雨が降り出しそうな黒い空、早く行って帰ってこ…
マサイ村では毎月何かが誕生する。 先日は気がついたらロバが生まれていたり、ヤギが双子を産んでいたり、牛も定期的に子牛を産む。 ニワトリも気がつけば新しい卵を産み、いつのまにかヒヨコになっている。 先月は村の女性が赤ちゃんを産んでお祝いしたばかりだ。 話は月曜日の夜に遡る。 私とモニカ(妹③)がキッチンでウガリを作っていると、なにやら外が騒がしい。 バイクタクシーが来て、村中のママが集まっている。 「ママが調子悪くて、病院行くんだよ。」 とモニカが教えてくれた。 ママはビビ(おばあちゃん)に連れられて、バイクタクシーで村の診療所に運ばれていった。 ママはこのところ、ずっと貧血が酷くヘモグロビンが…
先日、結婚して1年が経った。 去年の今頃は役所に行って、英語で宣誓して皆んなで写真撮ったっけ。 あれから1年、私の英語は上達の兆しも見せず相変わらずである。 申し訳程度にマサイ語が少し分かるようになったが、2歳児よりも分かってない、1歳児といい勝負が現状。スワヒリ語も混じってる私だけの言語を生成中。 来年はどうなっているのだろう? うちの家族はクリスマスとお正月、それとイースターは盛大に祝う。 それ以外にも、大人になる儀式や結婚式、赤ちゃんが産まれた時などは近所の人たちを含む大勢でお祝いする。 しかし、誕生日や〇〇記念日みたいなものは一切お祝いする風習がない。 気がつけば過ぎていた、それが誕生…
マサイには掟がある。 マサイの戦士はマサイの女性が見たお肉を食べられないとか、男性が持ってる杖は跨いではいけないとか。 なので、ママが料理した肉をロマが食べることは出来ない。私はマサイではないので、見ても大丈夫らしい。 杖も知らないうちに不意に跨いだらしく、ロマに「跨いだらダメだよ」と教えてもらった。 普段、虫を潰したり、高い所の物を取ったり、なんなら洗濯物を干す棒にされている事もある棒が。 そんな大事な棒ならもっとそれらしくしといていただきたい。 私に関して言えば、服装規定がある。 マサイの女性は膝から上を露出してはいけない。ミニスカ、ショーパンは御法度だ。 上半身に関しては特に言われたこと…
朝5時、熱くて目が覚めた。やはり39.8℃、熱源を叩かない限りこの高熱は下がらない。 今日から始まった抗生剤と解熱鎮痛剤を組み合わせて、なんとか体力を回復したいところ。 朝5時に薬を飲んで様子を見る。 9時までは38℃台で推移していたが、10時を境に37℃台に下がった。 体も軽い、これは今のうちにサッサと家に帰るべき! 「家帰ろう。」 「まだ熱も高いのに…ここなら病院も直ぐだし安心だよ。」 ロマの言うことはもっともだ。 しかし、私は家に帰りたいのだ。 病棟勤務時代、夕方に患者さんがスーツに着替えて「お世話になりました。」と帰ろうとする所を宥め透かしてあの手この手で病院に留まって貰えるよう声をか…
ロマとビビと伯父さんに連れられて、トゥクトゥクに揺られて出発。 普段感じる1時間の倍は長く感じ、病院に着く頃には歩くのも怠かった。 土曜日の病院は空いていたが、他にも患者さんが待っていた。 待合室のベンチに座った瞬間、処置室に案内され入るとまだ4-5歳くらいの男の子が処置台に1人で大人しく座っている。 その子を窓際の処置台に移し、私はそこで処置を受けることになった。 この時すでに39℃。 説明する元気もなく、ここ数日の経過を書いたノートをドクターに見せてあとはロマが補足してくれた。 経過書いといてよかった。 処置室には私以外におばあちゃん、4-5歳くらいの男児2名がいて、男児①が処置を受けてい…
先日のブログで「元気になりました」と書いた数時間後に39.8℃の熱を出し、夜中に再度診療時に搬送された。 夕方から調子が崩れて、18時くらいに39℃になった。妹③モニカがしばらく心配して一緒に居てくれたが牛が帰ってきたので乳搾りに行ってしまった。頭の中で「何が熱源だろう??」と考えてみるが寝てしまった。 20時に妹がご飯を作って来てくれたとき、体が楽になっていたので再度測ったら36℃台だった。 ご飯を食べながら、あの熱はなんだったんだろう…?一過性にしては高かったなぁ? なーんて思ってたら、21時。 悪寒と震えがきた、この感じ高熱が出るんだろうな。毛布にくるまって熱が上がりきるまで耐えるしかな…
年が明けてすぐ、子どもを抱き上げたら腰が逝った。まさに魔女の一撃、ちょっと息ができなかった。 悶絶する私の横で、何も知らない2歳児はニコニコしていた。 「前も同じことして腰痛めたでしょ?!子どもはどんどん大きくなるし、子どもたちは永遠に疲れないんだから適当なとこで切り上げないと。」 とロマに怒られた。 おっしゃる通りすぎてぐうの音も出ない。 数日後、ロマと一緒に村に建築資材を買いに行った帰りにバイクで転倒。転倒っていってもほぼ止まってる状態で、横にふんわり倒れたので何処も怪我はなかった。 問題は起き上がる時に、私の足がバイクのマフラーに焼かれたことだ。 「アッツ!!!!」 右の脹脛にしっかり火…
マサイ村に帰ってきてすぐ、ロマが体調を崩した。 クリスマスシーズンで診療所が混んでいたので、家にドクターが来てくれることになった。 2日くらい食欲がなく、ほとんど食べられていなかったので脱水補正に点滴をする事になった。 ドクターがなんやらかんやらロマと家族に説明している。 どうやら500ml点滴2本いくようだ。 ドクターがキョロキョロと上を見ている、点滴を吊るす場所を探しているようだ。 天井の梁に紐でも掛けてS字フックで吊ったらいいかなと思った次の瞬間。 ママが五寸釘を持って現れた。 まさか…まさか?! 止める間もなく、ベッドの頭上、点滴を吊るすのに良さそうな所に打ち込んでいく。 あぁーーー新…
明けましておめでとうございます。 オフラインで書いたブログが2回も消えて、書き直す気が起きないので新しいのを載せます。 うっすら思っていた、私ってこの村で上から数えた方が早いんじゃないかって。 うちの集落はロマのおじいちゃん(長老)の血の繋がった家族が住んでいる。 ①おじいちゃんと第四夫人の家族 ②お父さんとお母さん家族 ③お父さんと第二夫人の家族 ④叔父さんと第一夫人の家族 ⑤叔父さんと第二夫人の家族 ⑥おばあちゃん(第一夫人) ⑦伯父さん ⑧血縁関係のお母さんと子ども2人 ⑨よくわからないけどおじいちゃんの血縁のお姉さんと男の子 私がわかる範囲ではこれくらい、何故なら⑨はよく入れ替わるし誰…
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