「ある賢者が言った、この世には唯二つの種類の人々がいる。つまり『知る人と、知らぬ人』。前者は、神が常にいずこにも居ますことを知っている、それは心の慰めであり、心を引き立てるものであることを。この者達は、英知と美の高い世界から、指導と啓発が得られることを承知している。後者は、上記のことは何も知らず、これらを無視ないし嘲笑しており、当然のことながら、暗室の中の囚人のような具合に生活している。これを知る...
愛する者を失った悲しみに耐え切れず、来世で一緒になる期待をもって自殺しても、その結果は、期待とは逆になる。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー軽率な行為のために、たまたま命を失った場合、罪がありますか。「傷つけようという意図も思いもないのだから。罪はない」 ーーーある国では、夫人達は夫が死ぬと焼身自殺を遂げます。これはいわゆる自殺ですか。彼女等はその罪を負うことになりますか。「彼女等は迷信の偏見に従ったのであり、また多くの場合、自由意志というより、権力の犠牲者である。本人達も義務を遂行しているのだと信じている。かよ...
神の定められた死の時を待たないのは、常に誤りである。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー自殺で自分の苦しみを短くしようと、死の淵へ身をさらす者の場合、間違っていますか。「神の定められた死の時を待たないのは、常に誤りである。それに、自分の生命の終わりの時が今来ていると、誰に分かるだろうか。自分で最後の時と思っていても、どんな救いの手が現れないとも分からないではないか」 ーーー自殺は、普通の状況下では、悪い事は当然のことです。しかし、もう死ぬことが分かり切っていて、ほんの...
ーーー自分で、それが死を早めると分かっている、恐ろしい激情に落ち込んでいる者、しかし、それが習慣になって自分でもどう仕様もなくなっている者、彼は自殺をしているのでしょうか。「彼は精神的に自殺している。この場合は、三重の罪があるという事が、お分かりだろうか。一つは意志の固さが欠けている、二つには獣のようになっている、三つには神を忘れている罪」 ーーーこのような者は、絶望で自殺する者よ...
他人の生命を救うために自ら進んでの生命の犠牲は、自殺ではない。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー早く楽になりたいと願って、自殺する者について、どうお考えですか。「これも愚か者の行為である。かような者には、人に役立つ事をさせなさい。そうすればもっと確実に楽に幸せになれる。この者は自殺によって、幸せな国に入る時を遅らすことになる。と申すのは、彼は地上へ逆戻りすることを請い求めることになろう、愚行で切断された人生をやり直すために。善人の聖域は愚行によっては決して開かれることはない、たとえその...
不法行為が、自殺によって拭い去られるものではない。それどころか、初めの不法にもう一つの誤りを付け加えることになる。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー自殺する者は、逆境と闘い、絶望の挙げ句自殺したのだと、こう考えることは出来ませんか。「そういう自暴自棄が自殺なのである。だが、自殺に追い込んだ人物、すなわち、もしかしたら自殺させずにすんだ人物は、自殺した本人より罪が重い。従って、本人は寛大に裁かれよう。とは申しても、彼に何の罪科がないわけではない。もし、彼が堅実さと忍耐に欠けていたのなら、困難を乗り切るため知恵を奮ってベストを尽くさなかった...
人間には自分の命を絶つ権利はなく、その権利は神にのみある。我意によって自殺する者は、彼を地上に送った神の命に背くものである。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーーはっきりした理由もないのに、人は時々生の倦怠に陥ります。あの原因は何ですか。「何もやる事のない状態、何か信念の欠如、食い飽きて飽きあきした状態、これである。自分の資質に合った、有用な目的に向かって努力をしている人には、苦労は少しも不愉快ではない。彼の時間は自分に叶った仕事をしているので、坦々と過ぎて行く。彼は人生の波風にも、甘んじて耐えていける。彼の目は未来の揺るがぬ永遠の幸福に向けられてい...
死の恐怖についての質疑応答です。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー死の恐怖のために多くの人が戸惑いを覚えます。来世を信じる者達の死の恐怖は、いったいどこから来るのですか。 「そのような恐怖は全くお門違いだ。だが、人々は若い時に、次のように信仰として叩き込まれている。即ち、天国があれば地獄もあると。そして、俗世の事は魂にとっては罪悪だから、大抵の者は地獄に落ちると。それ故、もしそういう信仰が心に残っているとすれば、当然、生きながらの永劫の火の中に投...
愛には二種類あるーー一つは肉体の愛、他は、魂の愛。この二つはよく間違えられる。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー共感し合う霊は互いに引き付けられるのに、霊が肉体をとると、愛が一方通行となることが多いのはどうしてですか。真底深い愛が片思いであったり、肘鉄を食ったりします。更にまた、命をかけた相思相愛なのに、その愛が冷めたり、憎しみに変わったりもします。「そういう感情の不一致は一つの罰である。しかしそれは一時的なものだ。それに、本当に愛し合っていると思ってる人はどれだけいるだろう。と申すのは、二人はお互い...
善行を受けた者が現世では忘れても、あの世では思い出し、恥じて忘恩の責めに苦しむ。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー忘恩で失望すれば、人は心を無慈悲、無情にしようと思いませんか。「実際はそうばかりではない。心の広い人々はただ善行をしたことを喜ぶものだから。彼等は心得ている、かりに彼等の善行をそれを受けた者が現世では忘れても、あの世では思い出し、恥じて忘恩の責めに苦しむということを」 ーーーそうは分かっていても、だからといって、現世で心が傷つかないというわけではありますまい。この苦で本人はこう思い...
自分が親切にしてあげた人達について、あれこれ頭を悩ますでない。忘恩があって初めて、諸君等は自分が善事をなす際の、忍耐力が試される。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー忘恩、そして世の友情のはかなさ、それが原因で味わう失望は、また人間の心の悲しみそのものではないでしょうか。 「左様、だが、吾等は諸君等が、これら忘恩、また誠意を欠く友等に対して、憐れみの心を持つよう教えたい。彼等の無情は、諸君等に対してより、彼等自分自身を傷つけることになろう。忘恩は利己主義から出る。利己的な人間は、いつか、自分と同じ冷酷な人間達に会うだろう。次の事を思いなされ、諸君等よ...
大切な人を亡くし、いつまでもひどく悲しみ続ければ、霊本人にも苦痛を与える。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー後に残された者達の慰めようもない悲しみ、これは当の悲しみの対象である霊自身に、どんな影響を及ぼしますか。「霊は人が自分を思ってくれることには感銘するし、また自分を愛した人達を名残惜しくは思っている。だが、いつまでもひどく悲しみ続ければ、霊本人にも苦痛を与える。と申すのは、このように悲しみ深ければ、来世への確信とか神への信が欠けていることが目に映るから。また、このことは、悲嘆者の進歩の障害、や...
愛する者を失う悲しみ、金持ちにも貧者にも等しく襲いかかるこの悲しみの源こそ、人類普遍の法である。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー愛する者を失うことは、取り返しのつかないことであり、また自分の力ではどう仕様もない事です。これこそ悲しみの中の悲しみではないでしょうか。「金持ちにも貧者にも等しく襲いかかるこの悲しみの源こそ、人類普遍の法である。これは試練であり、罪滅ぼしであるのだから。しかし、諸君等は既に友人等と交通する方法をもっており、それから慰めを得ている。また、もっと直接的に諸君に感覚される別の方法が、将来あるだろう...
羨望と嫉妬、この二つの苦悩の種を知らない者は幸いである。羨望と嫉妬のあるところ、静穏も安らぎもない。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー人は自分の世俗の災厄を生み出す職人です。人間はまた、自分の精神的な苦痛を生み出す職人でもありませんか。「そちらの方が多い。と申すのは、世俗の災厄は本人の行為と関係ないことが割りにある。ところが精神の苦痛とは、傷つけられた誇り、挫かれた野望、貪欲、嫉み、あらゆる激情、このような魂の苦悶、かようなものなのである。羨望と嫉妬、この二つの苦悩の種を知らない者は幸いである。羨望と嫉妬のあるところ、静穏...
貴方がたの中、一人として完全な幸福という者はいない。世間が富裕と思うものの中には、恐るべき不幸が隠されている。苦しみは何処にでもある。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー私共の世界には、富裕な者より、苦しむ者の方が多いのではありませんか。「貴方がたの中、一人として完全な幸福という者はいない。世間が富裕と思うものの中には、恐るべき不幸が隠されている。苦しみは何処にでもある。しかし、貴方の質問の意味を斟酌しんしゃくして、次のように答えておこう。諸君等の言う苦しむ階級が地上に充ち満ちている、その理由は、地上が罪の償いの場所だということである。諸君等が地上を美徳と善...
キリストの教えを基に社会が作られていれば、飢えのため死ぬ者は一人もいないだろう。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー周りはみんな豊かなのに、お金がないため、餓死するより外に道のないという人達がいます。こんな場合、本人達はどうすればいいのですか。彼等は餓死の道を選ぶべきなのですか。「餓死しようなどという考えを持ってはならぬ。誇りが邪魔をして仕事と欠乏の間に立ち塞がらなければ、人は必ず食べていける道が見出せる。<正直にさえやれば、どんな職業も恥ずかしい職業はない>こういう言葉がある。だがこれは、自分に向かって...
両親は貪欲とか見栄から、子供が本来進むべき道とは別の方向へ押し進める。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー私共の素質の違いは、明らかに神が固有の職業を与えておられることと存じます。この世の諸悪は、私共がその職業に従事していないことから起こっているのではないでしょうか。「その通り、両親は貪欲とか見栄から、子供が本来進むべき道とは別の方向へ押し進める。だが、彼等はこの誤導の結果の責任をとらされることになろう」 ーーーでは、貴方は、例えば、名士の子息に靴直しの才があれば、靴直しにするように勧められ...
富者達がその富を自分のためだけに使い、利己的であるなら、恐るべき逆転が彼等の前途にある。彼等を羨むことをするな、彼等は哀れむべき者達である。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー文明は新しい必要を生み出すことによって、新たな苦悩の源になりませんか。「地上の不幸は、諸君が自分の手で創り出した人為的な欠乏によるものである。自らの欲望を抑制し、自分より富む者を羨望の目を持たずに見ることが出来る者は、地上の数多の失望を味わわずに済む者である。最大の富者とは、最も欲しがらない者である。諸君等は、恵まれた富者達の楽しみを見ては、これを羨む。しかし、彼等の多くを待ち受けているもの...
現在にしか目の向かない者にとっては、富は恵みのように見える。だが、心得られよ、富は貧困よりももっと危険な試練であることが多い。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー地上の幸福は人によって違います。ある人には幸福であることが、他の人には不幸でもありましょう。しかしですね、人類すべてに共通の基準がありましょうか。 「肉体について申せば、生活に必要な資を持つこと。精神について言えば、良心と来世への確信である」 ーーーその立場が違えば、ある人には余分な物が、他の者には不可欠なものと、そういう事はありませんか。またその逆の場合も。「それはある。諸君等の物...
人間が完全な幸福を味わうことはできない。と申すのは、地上での生命は、人間の試練のため、または罪の償いのため、そのいずれかのために与えられているから。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー地上で、人間が完全な幸福を味わうことは可能でしょうか。「できない。と申すのは、地上での生命は、人間の試練のため、または罪の償いのため、そのいずれかのために与えられているから。だが、運命を好転さすのも、地上で出来る限りの幸福になるのも、本人いかんにかかっている」 ーーー人類が変革された暁には、人間の地上生活は幸福なものになろうと、想像しております。しかしですね、個々の人間の場合、自分である...
神は諸君の傍に敵(相手)という鏡を、しばしばお置きになる。友人の言葉より、もっとはっきり諸君に警告してくれるものとして。素晴らしい内容です。霊の書スピリチュアルメッセージ
「それ故に、自己認識は自己改善の鍵である。しかし、諸君は尋ねよう<どのように、自分を判断したら良いのか。人間は自己愛の幻想に陥り、自分の欠陥など目に入らなくなり、自分を良い子にしてしまう。守銭奴は、自分は節約して先見の明を発揮しているだけだと思い、高慢な人間は、うぬぼれを権威だと考える>と。これは事実である。だが、諸君は自分を欺くことは出来ない、自己確認の手段を持っている。もし、諸君が自分の行為の...
自分のした事を、先ず神に対して、次に隣人に対して、最後に自分自身に対して、どうであるかを審査してみよ。とても重要なことを言われています。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー毎日の生活で、自己の精神的向上を進め、悪の誘惑にびくともせぬ、そのための最も効果的な方法は何ですか。「古代のある賢人が、既に諸君に告げている<汝自身を知れ>と」 ーーー私共はこの格言の知恵を十分に承知しています。しかし、この自己認識は、最も習得することの困難なものです。どうやったらこれが習得できますか。「地上に在った時、私がやったのと同じ事をなされよ。一日の終わりには、私は自分の良心に問...
今回は霊的に高い進歩を遂げている人の特色という内容です。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー霊的に高い進歩を遂げている人は、どんな特徴がありますか。「肉体をまとっている人間の霊の高さは、地上生活での行為のすべてが、神法と一致していること、及び、霊的生命をよく理解していること、これがその証拠である」 [注解] 真に高潔な人は、正義と愛と奉仕の法を、無上の純粋さで実践する人である。彼は常に自分の行為に関して良心に問う、悪い事をしなかったか、力一杯よい事をしたか、自分に対して不満を抱く...
人間の不完全性の中で、最も根絶の難しいのが利己主義である。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーーどんな方法をとれば、利己主義は打破されますか。「人間の不完全性の中で、最も根絶の難しいのが利己主義である。と申すのは、利己主義は物質の力と結び付いており、人間は未だ初等段階にあって、その力から自由ではないということ。それに、人間の法律、社会機構、教育などすべてが、この物質の力を維持する傾向にあるということである。人間の精神生活が物質生活より優位になっていくにつれて、利己主義は漸次弱まっていこ...
人間が利己主義を脱却すれば、兄弟のようになり、他を傷つけるということはなく、気心も一つになって相互に助け合う。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー利己主義は人間にとって生来のものです。ですから、地上を美徳が完全支配するには、これが障害となるのではありませんか。「確かに、利己主義は諸君の最大の敵である。しかし、利己主義は地上に生まれて来ている霊が持っている未発達性にあるのであって、何度も再生して浄化を重ね、利己主義を払い落としている霊もいるように、人類に属するものではない。地上には、利己心を脱して、奉仕に献身している人が居ないというのか...
悪を生じさせている利己主義を滅ぼさぬ限り、悪の根絶には成功せぬものである。利己主義こそ、社会腐敗の根源であるのだから。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー数ある悪徳の中、それらの根源をなす悪徳は何ですか。「利己主義、これは繰返し諸君等に述べた通りである。諸悪が生じるのは、この利己主義からなのである。悪徳をよく調べてみられよ、さすれば、その根源に利己主義があることに納得がいこう。決意をしたら悪と闘ってみなされ。その悪の根源に至り、悪を生じさせている利己主義を滅ぼさぬ限り、悪の根絶には成功せぬものである。すべての努力をこの目的に向けなさい。利己主...
神や守護霊に、援助を請う真摯な祈りを捧げれば、必ず助けが得られる。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー人間は努力によって、必ず、自分の悪い性向を克服出来るものですか。「左様、ほんのちょっとの努力、それを時々やれば、それで十分だ。欠けているのは意志である。ああ!諸君等のうちの何人、本当に真面目に、自己改善の努力をしているだろうか」 ーーー激情を克服しようとする場合、霊からの援助が十分に受けられますか。「神や守護霊に、援助を請う真摯な祈りを捧げれば、必ず助けが得られる。それがあの方々の使命な...
激情のその本性が悪なのではなく、悪いのは過度の激情とのこと。何故なら、過度は意志の乱用であるからと。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーーー私達の激情は自然に出てくるものですから、激情はその本性が悪なのでしょうか。「いや、悪いのは過度の激情である。何故なら、過度は意志の乱用であるから。しかし、感情はすべてその根源おいて、人間のため、善のために与えられている。感情あればこそ、人間は拍車をかけられ、偉大な仕事をやり遂げようなどと目論む。害となるのは、感情の乱用、これのみである」 ーーー感情が良いものになるか悪いものになるか、どう...
道徳原理は、これを実践しなければ、播かない種子のようなものである。霊の書スピリチュアルメッセージ
ーー社会の傷の部分を、はっきりさせる目的で、あれこれ詮議だてする事はいけないことですか。「それは何のためにするのか、その動機いかんによる。スキャンダルを生むだけが目的なら、為にはならぬ。世を害する図を描いてみせて、自分一個の満足を得るものである。本人の心にはその社会の悪が分かっていながら、その悪を描きだして楽しむ傍観者は、その罰を受ける者となろう」 ーーーこの場合、その作者が誠実であること、そ...
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「ある賢者が言った、この世には唯二つの種類の人々がいる。つまり『知る人と、知らぬ人』。前者は、神が常にいずこにも居ますことを知っている、それは心の慰めであり、心を引き立てるものであることを。この者達は、英知と美の高い世界から、指導と啓発が得られることを承知している。後者は、上記のことは何も知らず、これらを無視ないし嘲笑しており、当然のことながら、暗室の中の囚人のような具合に生活している。これを知る...
「霊の道に入った者は、世俗の心と、高次の神の心との、見分けがつくようにならねばならぬ。真実なものと、うつろい易い偽物との区別がつくようにならねばならない。世俗の心はすべての人の内部に住みついていて、霊の道の真実に疑念を抱かせる。霊性進化の道を辿るにつれ、人は幾度も疑念のために脅かさせるーーー疑念は常識であるかのような顔をする。疑念は戸惑いより、明白な真理を好むかのように振る舞う。この疑い深い世俗心...
「人生の窮極の目的は、人間の内在我の働きによって真理を発見すること、これである。この真理は人間の内部に深く埋もれているのであって、人がこれを求めていくにつれ、今までそびえ立っていた小我の障壁は取り除かれ、人は諸種の自由を獲得するに至る。他界に在る愛しい者達と交通する自由、生命の力であり人を癒す力である宇宙光線との接触、この力を使って人々に奉仕するための自由、また、人類救済のために働いている諸霊と交...
「イエスの磔刑の物語は、イエスの大いなる愛を示すものですが、一事が万事これはまた、すべての試練や苦しみを受ける魂が、怒りを捨て、真理と愛に従って、進化の階段を上がる時の、その生きた事例です。日常の困難に処する時も、その多数の者が欠いている態度は、ここのところです。低い魂は高慢です、神の意に従うことに怒りを示します。怒りをもつ限り、魂は苦しまねばなりません。ひとたび心が身を低くして、神の意を受け入れ...
「イエスの磔刑は、すべての人間の魂が、進化の過程で辿る一つの経験でした。いま、貴方はそれを内的自我において通過しつつあります。十字架上の磔刑と申しても、それはいろいろの形をとるものですから。磔刑、この心身の苦痛を伴う経験を耐え忍ぶ者は、知恵と真理を獲得するだけでなく、人類全体に価値ある何かをもたらしているのです。イエスのように、同じ決意と平静さで魂の試練を受ける者は、すべて、全地球の波動を高めるそ...
「この世には法というものがあって、人間一人一人の生活を正義の秤にかけて、苦痛を与えたり喜びを与えたりしています。この事を知ることは良いこと。不当な苦しみを受けている魂があっても、やがて正当な報いを受け、生きた法の存在を知ることになります。その耐えた苦しみの量は、狂いなく、それだけの喜びとなって返って来ます。何か損をしたように思えても、神は徒(いたずら)にそうなされたのではありません。しかし、皆さんは...
「イエス・キリストは人間の弱さを知っており、人間の地上的な心が内在の賜物を切り離すことを知っていました。もし本当に、人が霊的な生命や力の中で、断固として生きる道を選ぶなら、立ち所に何事も叶わぬことはなくなってしまいます。私共は肉体の持つ誘惑を知っておりますし、また、どんなに人間が地上的な心に引きずり廻されるものかも存じております。それにも拘わらず、私共は重ねて申します、『先ず第一に神の国を求めなさ...
「神の息を、生命の息を吸い、愛の息を吐きなさい。この呼吸のリズムを繰返し、創造主の生命を内に込めなさい。この生命を貴方の全身に充たし、生を調和と浄化と、高尚なものへと高めなさい。神は天に在って、貴方の思想も、祈りも、長所も弱点もすべてご存知です。また、神は貴方のために一つの事を気遣っておいでです。貴方が早く、神が貴方にかけておいでの愛に気付いてくれるようにと。神は貴方が苦しんだり、不幸になるのを望...
「万物の中に在り、愛であり生命である光、その中に貴方が包まれていると考えなさい。この気持ちさえ持っていれば、死によって引き裂かれても、貴方は愛する者と離れることはありません。死はありません。魂には死がないのです。地上には、物質界の雑多な気散じがあり、心はとかく神から離れます。しかし皆さんが物質界に居るのは、霊的な力を獲得するためです。余の儀ではありません。ここにあって皆さんは、霊的な神意識を身につ...
「人間の心身は疲れ易いもの、私共も、地上生活の経験でよく承知しています。物質のもつ鈍重さ、これが人間の中にのしかかっているわけです。しかし、聖者や賢人達は、軽く精妙な波動をもつ進化した身体をもっているので、物質界とエーテル界の間を行き来して生きています。この同じ進化過程が、すべて物質の上に絶えず進行しています。人類は現在、父母なる神に向かい帰って行く上昇の過程にあり、この過程で、濃厚な原子と低い人...
「すべての魂の学ぶべきことの一つは愛です。無私の個人的な愛は美しいものであり、また人生を豊かに幸福にします。ただ、個人的な愛に幅とゆとりが大切です。愛は、力と同じく、釣り合いのとれたものでなければなりません。また堅実で、ある意味では非個人的であることが肝要です。非個人的な愛と申しますと、冷たいと思われがちですが、そうではないのです。非個人的な愛は純粋で、相手を咎めることがありません。それは包括的で...
「人間とは、人生のどんな暗い状況にあっても、これを支配できる王様のようなものです。しかし、人はしばしばその暗い運命に負けてしまいます。それは、暗い運命と闘うために内在している力と光を開く鍵を、使おうとしないからです。この鍵を使う秘訣は、常に揺るぎなく、内在する神光の存在を心に留めることです。落ち込んだ気持ちになった時、生きることが重荷に思える時、必ず心機一転して、自己内在の生命の泉に目を向けなさい...
「皆さんは、地上の問題で頭を悩まします。頼れるものは自分一人と思っているから、自分が引き出せる無限の力のあることを忘れているから。その時、私共はただ次のように忠告します、自分の日々の生活に全力を投入しなさいと。これで、貴方は自分の仕事を、無事に神や援助の霊の手に委ねつつ、うまく切り抜けられるのです。いつも皆さんがこのような生き方をし、また霊的法則に従い、常に正しく行為し、考え、語るなら、将来は何の...
「ご承知のイエス誕生の物語、イエスが馬小屋の中で、動物の他に友もなく生まれたというのは、神の子である光の誕生を象徴したものです。つまり悲しみによって、また霊的な要求、時には貧しさによって、慎ましく謙遜となった人の心の中に、光明すなわち神の子が誕生するという、このことです。このようにへりくだる時、貧しい馬小屋や鳥籠の中に、魂が招き寄せられます。鳥籠とは、キリストの神光が誕生する、人間の心のことです。...
「キリストの思想を実行なされよ。キリストの生活を己がものとなされよ。いやしくも、悪と破壊に目を据えることのないよう。神が創造の日に美を描き給うたように、貴方も心の中に美を創造しながら生きるようになされよ。人が心に描いたものは、他日、他者の心に自らを記します。然るが故に、思想は常に前向きでなければならぬのです。貴方が今日心に描いたもの、そのように貴方は明日なります。人の身体が健やかならば思想も健やか...
「地上の常識でものを考えてはいけません。自分の生命に枠をはめるようなものの考え方をしてはいけません。人には常に生命力が流入しつつあります。この生命力に枠をはめる考え方をしてはいけないのです。人は折角のこの力を否定的なものの考え方で制限してしまいます。もし人が、思想の波長を神に向けるなら、この生命力の流れは、その人の内でどんどん増殖します。人間の地上生活は甚だ活動的で、それは過剰なほどです。皆さんは...
「人類救済の悲願のあまり、猪突猛進してしまうことがあります。だが、神様は前にも後にも動かせるものではありません。あまり性急に突進すると、痛い目にあったり、動きがとれなくなってしまいます。忍耐と、神を待つ心構えが大切です。聖書にも書いてあるでしょう、主は嘉(よみ)し給う時ありと。物事には時というものがあります。これが霊の法則です。神の道は徐々で堅実、行動の時と、沈黙の時とがあります。静止の時には待つこ...
「事を行なって、その物質的な表面の結果に目を奪われてはいけない。ただ、純粋な愛の発動に心を向けなさい。本物と虚偽の見分け方をしっかり学ぶように。起こっている事態の裏に目をやり、神の命が働いていることを知る、それが貴方の自然の習慣となるよう。それが大切なことです。神の生命の道のみが、唯一の真実であります。人は神に、言葉によっても心をもってしても、何もおねだりすることは出来ません。しかし、神の援助と祝...
「人は自分の思想に無頓着です。それは、他人の目から、自分の思想は隠せると信じきっているからです。しかし、霊界では思想はむき出しです。すべてがあからさまで、誰の目にも、他人の思想は丸見えになっています。もし、地上でもそうだったら、どうでしょう。男も女も、自分の考えていることが、人の肉体を見るように、見えたり、聞こえたりしたら、もう、誰も大慌てで、自分の心の統制の仕方を学ぼうとするでしょう。霊師は心の...
「キリスト神霊が貴方と共に在ること、これは疑いない事実なのです。一つの魂といえども、この事実から離れて生きてはいません。キリスト神が誰かの傍を離れるなどありません。しかし貴方の方で世俗の欲や思いを断たねば、貴方はキリストの現前を感じ取ることは出来ません。俗事にまみれる仕事に携わる者が、永遠の愛と平和の霊に交感することは難しいことです。しかし、キリストが常に傍に居ることだけは忘れてはいけません。一人...
第二階級ーー高級霊彼等は極めて高い程度の学識と知恵と善性を兼ね備えている。彼等の霊界通信は慈愛の至情から発するもので、高貴、崇高、謙虚である。その卓越性の故に、他界の真実にして公正な観念を地上人に能う限りの範囲内で、これを伝えるに適している。彼等は進んで、真摯でひたすら真理を求める人々との通信を開こうとする。そのような人達とは、十分に物質の束縛から離れていて、その通信を理解できる能力を具えた人達で...
第五階級ーー慈善的な霊その特性は親切心である。彼等は人に奉仕し人を守ることに喜びを感じる。しかし、その知識は狭い点がある。彼等は知性よりも道徳性の点で進歩している。 第四階級ーー学識をもった霊その特性は知識の面で卓越していることである。彼等は、その長所である科学的研究に強い関心をもち、道徳的問題にはそこまでの関心を示さない。しかし、その科学的研究は常に実際に役立つことを主眼としており、低級霊に...
第二段階ーー善霊の一般的特色物質に対する霊の優越、つまり進歩向上への意欲、これが第二段階の特色である。彼等の善性と力量は、その到達した程度に比例している。ある霊は科学的知識をもち、ある霊は知恵と慈悲心をもつ。更に優秀な霊は、道徳性と知識を共にもっている。彼等は未だ十分に物質から脱却していないので、その階級に応じて、大なり小なり、地上生活の痕跡を留めている。その痕跡は風貌にも、習性にも、また場合によ...
第六階級ーー騒々しい霊魂この種の霊魂は、厳密に言うと個性の点では、はっきりとした階級をつくっているとは言えない。つまり、第三段階のあらゆる階級に属しているとも言える。彼等はしばしば叩音こうおん、物品移動、空気のかく乱など、五官に感じる現象を起こす。彼等は他のどの階級の霊よりも物質と密着しているようだ。従って、地水風化を変化させる張本人である。こういう自然現象の変化に、何か意図が見える時は単に偶然の...
第八階級ーー知ったかぶりをする霊魂これらの霊の知識は、しばしば相当なものがある。しかし、彼等は実際以上に自己を過信している。彼等はいろいろの見地から、ある程度の進歩をしているので、その言葉は重みのある感じをもっており、うっかりすると能力や人格など相当なものではないかと見られ易い。しかし、その内容は、地上の偏見や誤謬の反映以外の何ものでもない。その通信で述べられる意見は、真理と誤謬の混乱したものであ...
第九階級ーー軽薄な霊魂これらの霊は無知、非理性的、いたずら好きで、人を愚弄して喜ぶ。何にでも口を挟んで、出まかせに質問に答える。つまらぬ騒ぎを引き起こしたり、ぬか喜びさせて人を担いだり、人を煙に巻いたり、騙したりして人を誤らせる。いたずら好きの小鬼 、地の精、小人などと呼ばれる霊はこの階級に属する。彼等は召使いのように上級の霊に利用される。彼等の通信の言葉は奇智に富み、ひょうきんだが、内容は浅...
第十階級ーー不浄霊彼等は悪への傾向をもち、彼等の思想と行動のすべての目的は悪である。彼等は人間を騙す、無秩序と不信を助長する。欺くためには、最も効果的に、さまざまの仮面を装う。彼等は暗示にかかり易くて、性格の弱い人間につきまとい、進歩向上の道から転落させる。彼等は人間が地上の試練に負けて、進歩でつまづくと大いに喜ぶ。この階級の霊はその言葉遣いを見れば分かる。下品で俗悪な感じがするなら、それは必ず下...
第三段階ーー未完成の霊魂の特色物質の影響が支配的、悪への傾向あり。以上より、無知、高慢、及びあらゆる悪い感情をもつ。神は存在する直観をもつが、神についての理解は皆無である。彼等は全部が全部悪いわけではない。その多くの者は悪そのものと言うよりは、軽薄であり、理性が欠乏しており、いたずらを好むという状況である。一部の者は、悪も為さねば善も為さず、しかしその善を為さぬということは、彼等の未完成の証拠であ...
ーーー霊魂はすべて同じですか。それとも、段階や程度の差がありますか。「霊魂はそれぞれ達成した浄化の度合いにより、程度がさまざまに違っている」 ーーーその段階の数は決まっていますか。「段階の数に制限はない。霊の向上進歩の段階と段階の間には、障壁とか区画線のようなものはない。つまり、霊を区分けする定まりというものはないのだから、霊をどう見るか、見る人の見地に従って、段階の数も多くもなり少なくもなる...
ーーー霊は外被をまとっているのですか。また一部で言われるように、ある種の物質に包まれているのですか。「霊は、人間の目には、蒸気のように見えるある種の物質で包まれている。但し、吾々霊の目には甚だ濃厚に見えるが。しかしこの外被は、空間を自在に飛行するにふさわしい程、軽やかなものである」 ーーー霊はどこから、その半物質の外被を引き出すのですか。「各天体の宇宙的液状体から引き出す。従って天体によって霊...
ーーー魂は一定のしっかりした形をもっていますか。「人間の目から見れば、そうは見えない。しかし、吾々霊魂の目よりすれば、魂は形をもっている。と言っても、人間からすれば、何やら焰のような、微光のような、エーテルの火花のようなものに見えるかもしれぬが」 ーーーその焰や火花には色がありますか。「もし人間が見ることが出来るならば、うす暗い灰色のものや、光輝くルビー色までいろいろの色がある。それはその霊魂...
ーーー人間の目には見えない霊魂の世界というものがあるのですか。「ある。霊の世界つまり物質を伴わない知性の世界が存在する」 ーーー宇宙の見地からすると、霊の世界と物質の世界と、どちらが本源的なものですか。「それは霊の世界である。それはすべてのものより先に在ったし、またすべてのものの後も存在するものである」 ーーー物質世界の出現も、その終末も、霊の世界での何らかの変化なしには、起こらないのです...
ーーー霊は非物質的なものと考えてよろしいですか。「他に比較するものもなく、またこれを表現する適当な言葉もないものを、どうして定義など出来ようか。例えば、生まれつきの盲人に光が定義出来ようか。<非物質>というのは正しくない、<形のない>と言った方が真実に近い。何となれば、諸君は霊が被造物であっても、実在の何かだと理解しているから。霊とは、本質的な「物」(注)である。但し、諸君の知る限りでは、これに比...
ーーー霊は何と定義したらよろしいですか。「霊とは被造物の中の知的存在である。これは物質世界の種ではなく、宇宙的存在物である」 ーーー霊と神とは別ものですか。それとも、神の部分、つまり神の子供とでも言うべきものですか。「霊とは神の制作物である。丁度、機械が技師の制作物であるように、即ち、機械は人間の制作物であって、人間そのものではない。しかしお分かりの通り、人は美事な価値のある物を作れば、それを...
ーーー本能と知性とは別個のものですか。「いや、それは違う。本能とは知性の中の一つである。本能は非理性的な知性であって、低級な生物の場合は、この本能からその欲求が生まれてくる」 ーーー本能と知性とに境界線を引くことが出来ますか。つまり、ここから知性であり、ここからが本能であるというような。「いや、この二つはしばしば入り交じることがあるから、それは出来ない。しかし、これは本能的行動であり、これは知...
ーーー知性とは、活力原理から出たものですか。「いや、植物は生命があっても、考えることをしない。それは単に有機的生命にすぎない。知性と物質とは全く別個のものである。何となれば、肉体は知性なしでも生きていけるが、知性は肉体なしでは発現できないからである。動物に知性が働くのは、霊との結合によってそうなるのである」 [注解]1、生命のない存在ーーこれは単に物質であって 生命も なければ知性もない...
ーーー有機体の死はなぜ起こるのですか。「身体器官の消耗が原因である」 ーーー機械の歯車が外れると動きが止まります。死とはこんなものですか。「左様。機械はその道からそれると、動きが止まる。肉体も病気になると、生命が肉体から出る」 ーーー心臓障害は他の器官の障害よりも、確実に死の原因となります。何故ですか。「心臓は生命をつくる機械である。しかし、働きが止まれば死ぬというのは、何も心臓一つに限っ...
ーーー宇宙の二大構成要素は、物質と霊の二つであることは既に学びました。すると、この活力原理とは、第三要素というべきものですか。「確かに、これは宇宙の構成に必要な要素の一つである。しかしこの根源を尋ねると、この目的のために宇宙物質が特に変化したものと言える。諸君にとり、これは酸素や水素と同様、基本的なものだ。しかし、根源的要素でないことも同様。諸君等の知っている諸元素は、諸君等には純粋に思えても、根...
ーーー物質の要素を結びつけて、有機体を作る時の力、無機体を作る時の力、これは同じものなのですか。「同じものである。結合集約の法は、何れの場合も同じなのである」 ーーー有機体と無機体をつくっている物質の間には、何か相違がありますか。「それは同じものである。ただ有機体の場合は、その物質に動物性が与えられている」 ーーー物質が動物化する原因は何ですか。「物質と活力原理との結合による」 ーーー...
ーーー天体にはすべて生物がいるのですか。「いる。諸君等は、地上の人類はその知性、道義性、進歩の点から第一等と思い込んでいるが、とんでもない。また、無数にある天体の中で、地球だけ人類が住んでいると思っているようだが、これも勝手な考えである。諸君等は、神が宇宙を人間中心に創ったように思っているが、誤謬も甚だしい」 ーーー各天体の物理的構造は皆同じですか。「そうではない。皆違っている」 ーーーそ...