本記事では 、1930 年代に実施された、先住民族の歯の調査について振り返ります。調査を行ったウェストン・プライス博士の専門は歯学であり、世界中の 14 種族の食事内容と歯の健康状態が調査されることになりました。この調査が興味深いのは、同じ先住民族でも、伝統的な食事を守っている地域もあれば、近代食の流入が進んでいる地域もあるという点です。ちょうど時代的にも、近代食が世界中に広がり始めた時期であり、近代食が先住民族の歯にどのような影響を与えるかをみる上でも絶好のタイミングだったと言えます。調査の結果と考察は、『食生活と身体の退化―先住民の伝統食と近代食その身体への驚くべき影響』(ウェストン・A.…