2024年秋秋は果実の季節ていねいにやさしくひとつひとつに袋掛指先にひたすら母心袋掛
先達の秀句を味わいながら<br>自得の一句を求めて多作多捨です<br>古希すぎの晩学で楽しみながらの遅々緩歩です<br>
古希近くからの俳句入門 たくさん作ってたくさん捨てる、ついでに恥もたくさんかく これをずーっと続けています
まだら呆けの健忘症だが昔の事、役に立たない知識は忘れない寄する年波には逆らえないいいね!コメントするシェア健忘症なれど物知り生身魂丈子
この季節の蚊は飛ぶのか飛ばないのかどちらの意思かが曖昧だ自身でも分からないでいるのかもしれない秋の蚊の飛ぶ気のなくて飛ぶそぶり丈子
富士山麓での霧の朝聞こえるはずのないハモニカを感じたムーミンに登場のスナフキンが近づいてくる朝霧のなかにハモニカスナフキン丈子
晩節に仰ぐ天の川星になっれいるたくさんの家族や友人天の川が近くに見えるのは気のせいだけではない去年よりずっと近くに天の川丈子
長生を家族に祝われるのはこそばゆいが余命のいくばくを推られれいる気がする菊の酒こころの襞を推られる丈子
河童は皿の水が涸れると生きていけない人も晩節が長くなると生きているのは容だけ魂は離脱して久しい生身魂あたまの皿に水が無い丈子
晩節は人生の踊り場のようだ次にステーキを思案するのも良しただ惰性に生きるのも己しだいだ踊場のような晩節ひつじ雲丈子
80才を超えれば誰しも生身魂だ生きるゼンマイも伸びきって惰性と慣性で動いているゼンマイの伸びきっている生身魂丈子
さわやかな風を楽しみながら一面の草紅葉にくつろいでのおむすびをほうばるひとときの至福おむすびはあたためないのが私の流儀だおむすびは温めない派草紅葉丈子
奈良斑鳩への吟行旅行での一句小さなお地蔵さんに赤のままがそなえられてうた俳友との楽しい3日間だった寺領田に小さき地蔵赤のまま丈子
尾瀬の木道戦場ヶ原・尾瀬などの木道が好きだ特に秋口の一面の草紅葉が美しい行き交う人との挨拶もここちよい木道に上り下りや草紅葉丈子
高校時代の同窓会の帰途偶然に女友達と駅まで同道したが当時は好ましかったあの早口が変わっていないのに気付いた変わらない君の早口秋日傘丈子
紅葉のグラデーションの小春日和さわやかな風のトロッコ電車手話の母娘が満面の笑顔がまぶしい小春風手話の母娘のまんまる目丈子
生涯家庭を省みなかった父だったが父の齢に近づくにつれその火宅の生き方に共感が涌く雁や火宅の父の齢なる丈子
蜘蛛の交尾は命との交換雄蜘蛛は交尾の後雌蜘蛛に食われることもあるといういいね!コメントするシェア喰われたる秋の雄蜘蛛恍惚と丈子
現代俳句協会本部のインターネット句会2023/10合同句会39回2句出句162人367句句拙句の得点と選評みよちゃんも餓鬼大将も大花野⓵点・うーん、気持ちがよく響きました。ある年代に来て気が付くと周りから人が消えていく寂しさがありますね。(一比呂)夜半の秋ワンクリックで地底湖に・長い夜には時間の経つのも忘れてついつい動画に夢中になってしまいますね。地底湖が意外でした。(和泉攷)2句とも⓵点を獲得選評もいただいた、私的には気に入っている句だったので共鳴者がいてくれてニンマリだ会員限定31回3句出句50人150句拙句の得点銀漢や百歳さほど遠からず④点・月や火星を目指す時代、百歳はそれよりは近いかも。(中野博夫)すがれ虫過去帳にある火の匂い③点・実際火災にあった過去帳か、故人の火宅の件か?(土方岳史)脚注の先に...現代俳句協会本部のインターネット句会2023/10/16
酷暑の夏が過ぎて九月どの部屋を見てもどうでもいいものばかりがあちらにもこちらにも要らぬものばかりの目立つ九月かな丈子
来し方には思い出したくもない事象もあるが晩節の安寧の日々はその礎があればこそだ忘れてる忘れたきこと鵙の贄丈子
石段を登りつめたところに大きな観音さま海からの雁渡しの風が心地よい百磴の先に観音雁渡し丈子
人生も晩秋に近いふと見回すとあの餓鬼大将もみよちゃんも同じ花野に遊んでいる花野行く餓鬼大将もみよちゃんも丈子
文房具売場での新製品、アイデア文具に魅せられて時を忘れる人畜無害文化の日文化の日宝さがしに文具店丈子
秋の鎌倉寺社巡り紅葉を愛でながら床几に座していただいた御朱印をたしかめる残る秋の風が冷たい残る秋床几に開く御朱印帖丈子
しとしととやむことのない秋霖今はダムに沈んだ小学校へ続く道がある秋霖やダムの底までつづく道丈子
頭花の頂きは「拳骨」のようで挙げたままの拳に困惑しているようでもあるいいね!コメントするシェア鶏頭花あげた拳の置きどころ丈子
法定利息が6%住宅金融公庫の金利が5.5%こんな昭和中期があったのは夢か幻か鳴かない蚯蚓も啼いている通帳に利息一円蚯蚓鳴く丈子
訪ねた古刹のご神木の天辺に鵙の運んだむき出しの大きな贄私はどこからか鵙に視られている気がする神杉や風のてっぺん鵙の贄丈子
陸奥へのローカル線の旅が好きであるこの季節乗り継ぎの駅は東西南北どこからも刈田風であるいいね!コメントするシェア乗り継ぐや北の単線刈田風丈子
墓場までもっていくと決めた人に言えない真実ラストノートにもこれは書かない蚯蚓鳴くラストノートに消せぬ嘘丈子
老齢化に拠る脊椎などの萎縮で身長が縮む軒先の簾に身を屈めては実感する歳々にちぢむ身の丈秋簾丈子
激しい風雨に無事だった刈り入れ時の稲堰の水音ふぁ野分晴れにひびいているいいね!コメントするシェア高まりし堰の水音野分晴丈子
丹精の出来栄えを競う菊花展の季節紅白の幕の幕内の入賞の銘鉢の影に選外のおびただしい菊花鉢があった選外という一括り菊花鉢丈子
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2024年秋秋は果実の季節ていねいにやさしくひとつひとつに袋掛指先にひたすら母心袋掛
2024年冬踏切の警笛がなかなか止まない長い貨物列車が轟音と共に通過する行く手にはそれは見事な冬の満月まっしぐら冬満月に貨車の列丈子
2024年冬なにくそと思ったひとことが今は亡き父のひとことをかみしめる寒空にこうこうと満月じわじわと父の父のひとこと冬満月丈子
2024年秋秋の風雨に晒されて無惨な破れ蓮の姿池の辺の老いた己をみる思い敗荷や誰とも会わず口きかず丈子
2024年秋木の実が落ちる晩秋厳しい冬への備えを促すようだ限りある余生にまたひとつの句読点とも木の実降る年ごとに負う句読点丈子
2024年秋三回忌までは月命日の墓参をこころがけている今年家族の不幸があった墓参にさわやかな萩の風をいただいた萩の風月命日がまたひと日丈子
2024年秋謝る相手はもう彼岸手遅れの謝罪は意味がないさがしてる謝るあいて穴惑い丈子
2024年秋人面のように大きい朴の葉が音もなく地に落ちてくるが一枚一枚それぞれの決断で枝を離れるようだころあいと個々の決断朴落葉丈子
2024年秋1室だけの和室の障子を張り替える糊の刷毛の「凹みにほっとする懐かしさを感じる障子張る刷毛に憶えの凹みかな丈子
2024年秋火葬を待つやるせない時間荼毘の白煙が秋雨にけむるのをみている秋雨にほそくかすかに荼毘けむり丈子
2024年秋釈然とはしなかったが否応もなく退院だと言われた固く閉ざされた一文字の口元に笑顔はない退院の口一文字秋の暮丈子
2024年秋丈子産卵のための川下りだが簗は人のエゴの営みいくばくかはそれを逃れ性を全うするいくばくか逃れる鮎も下り簗丈子
2024年秋「今日の菊」は重陽の子季語老いても夫婦は生涯かばいながら二人三脚かばいあう二人三脚今日の菊丈子
2024年秋「今日の月」は重陽の子季語生涯は夫婦の二人三脚老いてもかばいあいながらも生涯は夫婦の二人三脚かばいあう二人三脚今日の菊丈子
2024年秋新酒の前の長広舌は辟易だが店の主の好々爺然の笑顔は諾新走り長広舌の笑い皺丈子
2024年秋失念していた書棚の奥の奇書悪書始末に思案する秋灯下秋灯下家人の知らぬ奇書悪書丈子
2024年秋刺す力はもうないのに寄って来る生き残りの秋の蚊を打つ残り蚊の刺す気のなくて刺す気配丈子
2024年秋空家に目立つ看板ForSale」庭にたくさんのコスモスが咲き乱れている「ForSale」我が物顔のコスモス丈子
2024年秋秋鯖の美味は口説無用説明も講釈も邪魔だまって食わせてくれ口舌無用秋鯖に舌鼓丈子
2024年秋朝の爽やか涼気に深呼吸して四股を踏んでいたさやけしや深呼吸して四股を踏む丈子
2024年夏この長考がが身を助く自然界には生きる知恵がたくさん長考の踏み出す一歩かたつぶり丈子
2024年夏本心の吐露は生涯あらずこんな頑固を容にす捩花の生涯とおす自己欺瞞丈子
2024年夏孫たちの嬌声がなつかしい車庫の片角に三輪車もうごみでしかない三輪車青梅落つごみでしかない三輪車丈子
2024年夏鎌倉建長寺庭園からの新樹の香そこへの床の艶が陽に揺れていた新樹香踏み艶揺るる建長寺丈子
2024年夏古刹の杜に芭蕉翁の句碑がある思わず手でその文字江尾んぞったなぞる手に翁の言霊木下闇丈子
2024年夏気取ったつもりのサングラスほうれい線のよく目立つサングラスあえてくっきりほうれい線丈子
2024年夏八十路ともなれば半分は生身魂来し方に蛇行の軌跡がはっきりとうかぶをちこちに蛇行の軌跡生身魂丈子
2024年夏中年を過ぎると頤に半生が刻まれるこれからの半生が重なっていくおとがいが語る半生半夏雨丈子
2024年秋「ともしび」に入り浸りの少年後期ラストソングの後の帰途空の星を語り合っていた青春二つ星歌声喫茶の青春丈子
2024年夏六足のあめんぼう一足一足にそれぞれの意思とと役割一足に足の意思あめんぼう丈子
2024年夏夏日の大きな南風に吹かれると遠祖のプテラノドンの羽の名残り肩甲骨が落ち着かない大南風(おおみなみ)疼く遠祖の羽の痕丈子
2024年夏横浜中華街夏の賑わい客の呼び声が交錯している汗の呼び声原色の中華街丈子
2024年夏夏山のトレッキング獣道に百選の名水を示す矢印なんたる至福矢印に百選の水雲の峰丈子
2024年夏心太を前にだれもが撫肩元無頼派も例外ではない無頼派もここは撫で肩ところてん丈子
2024年夏蟻地獄の見事な傾斜角が安息角であると知った自然界は人知の及ばぬ天才ぞろい蟻地獄安息角を識る英知丈子
2024年夏鎌倉遊行に海を臨む切通しおりからの黒南風に吠えるような濤声を聴いた黒南風や濤声たかき切通し丈子
3024年夏炎天を逃れて駆け込んだ閻魔堂だったが炎帝は先回りしていたここも暑い炎帝を逃れ入りたる閻魔堂丈子
2024年夏青田からの風が心地良い車椅子にも不自由は感じない青田風もう三年の車椅子丈子
2024年夏少年期に蟇の長い行列を観たその謎がいま解けた冬眠の覚めた蟇蛙が一斉に池へ向かう途中だったリロケーション黙ののそのそ蟇の列丈子
2024年夏首塚の由来は万別だがどれにも固有の恩讐がある首塚の恩讐はるか黒揚羽丈子