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池窪弘務
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2019/03/26

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  • 1946 15

    194615ほうれん草前の冷蔵庫はドアにマグネットが使えたのに、新しいのは引っ付かない。白板(ホワイトボード)を側面につけて使っている。冷蔵庫の見た目は良くなった。本当はピーマンと書いてあった。ピーマンの方が走書きに合う。でも、ほうれん草もいいなあ。書いとかないと、忘れる。【一句】白板にほうれん草と走書き194615

  • 1946 14

    194614春一番「オヤスミ」と、妻は二階へ。僕は一人で気楽に過ごす。【一句】毎日が別れと出会ひ春一番194614

  • 1946 13

    194613額突然大きな音がした。地震。蛍光灯の紐を見つめたが動いていない。額が落ちていた。妻を呼んだ。こういう時の僕は危険だ。硝子の破片が飛び散っていた。大きな破片を取って、後は掃除機で吸い取る。手際よく片付いた。「気いつけや」と、僕は言うばかり。額の中身は、薬剤師免許妻と二人分。その他卒業証書等。「もうええねえ」と妻が言った。丸めて賞状筒になおした。飾っていることもないか。【一句】額落ちる割れた硝子の余寒かな194613

  • 1946 12

    194612『東京都同情塔九段理江著』途中から分からなくなったので最初から読み返した。現代版・バベルの塔という評も読んだ。言葉の通じなくなった世界。ロシアとウクライナの戦争を思い浮かべる。ウオーキングで池のそばにある地蔵に手を合わす。「おんかかかびさんまえいそわか」を3べん唱える。「かかか」は笑い声。地蔵の後の桜は真っ二つに裂けている。花芽がいっぱいついているのに気づいた。【一句】雷に裂けし桜の芽立かな194612

  • 1946 11

    194611AI『気持ちを表すことばの事典』飯間浩明著の「せつない」の項目は、きゅんきゅん遣る瀬無い胸が締めつけられる名残り惜しい遣り切れないです。【一句】[切ない」とAI囁く余寒かな194611

  • 1946 10

    194610美人女優NHK夜ドラ『作りたい女と食べたい女』を録画して観ている。月~木15分ずつ。時間の合間に観られる。話は同性の恋に入っていった。ちりちりするような緊張感のある科白が交わされる。作りたい女は科白の時首を少し振る癖があるみたい。沢口靖子きんもそうだった。【一句】水とりや美人女優は首を振る「水とり」は二月堂のお水取り。水とりや氷の僧の沓の音芭蕉194610

  • 1946 9

    19469切ない朝四時に目が覚めた。何故か「切ない」。字が小さくて読むのを諦めた『気持ちを表す言葉の事典』を調べてみよう。何故か「切ない」ここにこうしていることが「切ない」【一句】眠り来ぬ布団にくるむ五尺かな19469

  • 1946 8

    19468補聴器去年の11月最後の日、補聴器を初めて付けた。もう去年か。決心したのは、義母の四十九日。義兄が話しかけるのに僕が反応しなかった。見かねた妻が「ちょっと耳が」と。皿洗い機がこんなにやかましいとは知らなかった。功罪半ばと言うところか。聞こえるのは耳、分かるのは頭。スーパーで女店員が耳元ではっきりと優しく言ってくれた。とにかく付けている。落としたら大変。八万何千円。デモ機だけれど初っぱなに病院で落としている。幸いに拾ってもらった。マスクとの相性が悪い。【一句】囀りや補聴器友に一句詠み19468

  • 1946 7

    1946777また、77を生きる。生きなければならない。【一句】鉛筆の書けぬメモ帳春愁ひ19467

  • 1946 6

    19466夢よく夢を見る性分だと思う。子供の頃からそうだった。大人になっても、老人になってもそうだ。ろくな夢を見ない。時には金縛りになる。楽しい夢を見たい。ほんま。職場のリアルな夢が多い。17年も経つのに。絶対に会うことのない同僚に出会う。病院薬剤師のリアルな職場。いつも不安にかられて仕事をしている。「まちごたらあかん」久し振りに飛ぶ夢を見たら、落ちた。【一句】白飯に海苔の佃朝の膳19466

  • 1946 5

    19465頭内爆発音症候群夢に婆さんが出てきた。おひめ様抱っこをしたから夢に間違いない。その時突然大きな音がして目が覚めた。東から「なんやねん」という声が聞こえた。なんやねん。枕元のスマホで検索する。頭内爆発音症候群。なんやねん。まずは小便に行く。【一句】小便の出方気にして春憂ひ19465

  • 1946 4

    19464梅いつもの所に梅はもう咲いているのだろう。朝の散歩を100メートル延ばさなければ梅は観られない。【一句】よたよたと今年の梅に会ひに行く19464

  • 1946 3

    19463あぶく僕はそろそろ死ぬのではないかと思う。生まれて生きて死ぬ。僕は、無数の連鎖の中のあぶくのひとつなのだ。【一句】暖冬やふたがみ山に手を合す19463

  • 1946 2

    19462義母の死去年の8月26日、午前二時に電話が鳴った。施設からの電話だ。一目で死んでいるのが分かった。義母の時間が止まっていた。「死」とは時間が止まること」【一句】母の骨拾へば軽し草の花19462

  • 1946 1

    1946年。1946。僕の頭にタイプされている。僕が生まれた年だ。77才。ずいぶん年寄りである。でも、これだけはどうしようもない。僕という人間はつくづく偶然の産物だと思う。つげ義春の『ゲンセンカ主人』という漫画にこんなやり取りがある。老婆「だって、前世がなかったら、私たちは生きていけませんが」旅の男「なぜ生きていけないのです」老婆「だって、前世がなかったら、私たちはまるで」旅の男「まるで」旅の男「まるでなんだというのです」老婆「ゆ……」幽霊ではありませんか【一句】立春や空気震はす鳥の声19461

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