chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
あまねのにっきずぶろぐ https://blog.goo.ne.jp/amanenonikki

41歳,引き籠り独身女のブログですぜですぜDeath是 詩と小説書きですぜですぜですぜDETHZE(TheZed)

神よ。此の地獄と暗黒の世に真の悲しみとカタルシスを。

天音
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2016/06/08

arrow_drop_down
  • 愛と悪 第六十七章

    ただ、生きてゆく為だけに、スナッフフィルムと自殺者の死体写真を、眺め続ける神、エホバ。彼は、独りになりたかった。自分の最も求むものを、得られなかったから。独りになり続けても、何かが降りてくることはなかった。彼は、悪魔に取り憑かれていたが、またも、彼の耳元に囁いた。今まで、失敗を繰り返して来た人生が、本当の人生になる日など来ない。だれにも愛される日も来なければ、だれをも愛せる日も来ない人生。彼は、身体の浮き立つほどの軽さを感じた。まるで宙を蹴って走るように、彼は樹海へ向かった。そこに辿り着いた闇の夜、彼の周りから聴こえてくる呻き声と快楽に喘ぐ声と叫び声が、一つの心地良い音となって、彼のなかで谺していた。彼は、木々の間から夜の空を見上げた。そこに、闇しか観えなかった。満点の星空と優しい月光が、彼をひっそりと照らして...愛と悪第六十七章

  • 愛と悪 第六十六章

    サタンの死をほどく(SatanDeathUndo)神、エホバ。5:00AM過ぎに、店を閉め、ガスステーションに停まっている大型トラック(HeavyDutyTruck)の助手席に、彼女は乗り込んだ。彼は彼女に向かって、言った。「一体...お腹のなかに何を隠してるの...?」彼女は彼に向かって、真面目な顔で答えた。「妊娠したんだ。」彼は驚いて訊ねた。「本当に...?」彼女は頷いた。「うん。」彼は彼女の大きく膨らんだお腹を見つめて、恐る恐る、問い掛けた。「僕らの...子...?」彼女は彼の目を見つめ、言った。「そうだよ。」彼は、複雑な感情を抱いた。そして呟いた。「信じられない...。」彼女は黙って、自分のお腹を優しくさすりながら見下ろしていた。彼は、狼狽えながら、静かに訊ねた。「出産予定日は...いつ頃なの...?」...愛と悪第六十六章

  • 愛と悪 第六十五章

    殺人と自殺と事故死と災害死と病死と肉食と死刑と堕胎、このすべてが、再生産されつづける地球という星で、たった独り、永続する死のなかを、生きている神、エホバ。死体写真を眺めて、生きている人の姿を観ると、なんて味気ないのだろうと感じるんだ。虚しいとも感じる。生きている人の姿の方が。何故だと想う…?生きている人の方が、死者よりも劣っているんだ。一体、何に於いてなのかな。僕は死体のなかで、最も惨殺された死体が好きだ。その次に、自殺した死体が好きだ。その次に、事故死した死体が好きだ。僕は彼らを美しいとは感じない人たちを、どこかで機械のように感じている。それ以前に、彼らは死体をみずから眺めようとはしない人たちだ。自分がこのような死体になる可能性について、考えたくもない人たちだ。彼らが、この世界で多数派であり、彼らは虚しい幸福...愛と悪第六十五章

  • 愛と悪 第六十四章

    死体を観るより、日々の幸福を。そう切実に願う、動物の死体でできている神、エホバ。僕は死体を愛してはいない。僕はどの死体も、観ることが、不快だ。死体は生きているものと、生きていないものがある。そのすべて、僕にとって、不快なものだ。僕は死体を愛したいとも想わない。それは受け容れる価値が、僕のなかではない。僕は死体を、何とも想わないまで、死体を観察し続けてきた。そして死を、超越することでしか、生きている存在ではなかった。死は生きることを求めない。生は生きることを求めながら死に続ける。死が生より、劣る日は訪れない。生が死より、死に相応しい。生が死となり、死は生となる。僕の最後に観た母の姿は、死体だった。無機質で、冷たい、何をも僕に求めない、静かで何より優しい、無条件の愛、僕の最も求める愛が、そのなかに、在った。死んでい...愛と悪第六十四章

  • 愛と悪 第六十三章

    必要でない時に与え、必要である時に奪う、生命のない全ての顔、エホバ。僕は1981年の8月に生まれた。僕が15歳のとき、酒鬼薔薇(サカキバラ)事件が起きた。14歳の犯人が逮捕され、人々は何を想っただろうか。サカキバラは自分のことを、「今までも、そしてこれからも透明な存在であり続けるボク」と言った。僕は人生で一番最初に魂の奥底から共感した者は、詩人の中原中也だった。そして二番目は、サカキバラだった。人を快楽目的で殺したいと感じたことは、一度もない。でもあの地獄の季節に、僕が初めて猟奇的な快楽を覚えたことは確かだ。四歳で母を亡くした僕は15歳の頃、いつも父と兄と僕の三人が食べる夕食を作っていた。秋刀魚(CololabisSaira)を買ってきて、ガスコンロのグリルで焼く為に、シンクで腹を包丁で割き、はらわたを取り出し...愛と悪第六十三章

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、天音さんをフォローしませんか?

ハンドル名
天音さん
ブログタイトル
あまねのにっきずぶろぐ
フォロー
あまねのにっきずぶろぐ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用