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  • 「103万円の壁」ふたたび(その2)

    (承前)玉木代表は「年収103万円の壁」を見直し、所得税の基礎控除を178万円に引き上げるよう要求している。この要求の通りにすると、たしかに(この党の公約の通り)勤労者の手取りは増えるものの、税収は国・地方で7〜8兆円の減収になるという。税収が減れば、社会福祉など国民へのサービスが行き届かなくなるのは必至である。石破自民が国民民主の要求をのみ、勤労者の手取りを増やそうとすれば、医療や介護などの社会福祉事業は、勢い縮小を免れない。我々リタイア老人の年金受給額だって減らされるかもしれないのだ。このジレンマを解消するには、税金の減収分を補う何らかの手立てを考えなければならない。税金の減収分を補う手立てとして、すぐに思いつくのは、その分を増税によって補うか、国債の発行によって補うか、といった安直なやり方である。だ...「103万円の壁」ふたたび(その2)

  • 「103万円の壁」ふたたび

    衆院選後はじめてとなる臨時国会が幕を開け、国民民主党の要求する「103万円の壁」の見直しが、大きな問題として浮上してきた。国民民主党は首班指名の選挙が終わったあとでも、石破自公政権の首根っこを押さえている。石破政権がこの問題の解決を避けて通ることのできないゆえんである。きょうの朝日新聞に、こんな記事がのっていた。「『103万円の壁』の引き上げ方針など国民民主の主張が盛り込まれた経済対策案を前に、石破はほとんど異論を挟むことはなかった。石破は外遊中に小野寺らから国民民主との協議状況について報告を受けており、国民民主の主張を受け入れなければ経済対策の裏付けとなる補正予算案が成立しない状況であることをよく理解していた。」(朝日新聞11月29日)「103万円の壁」の見直し(引き上げ)が孕む厄介な問題。その本質はど...「103万円の壁」ふたたび

  • 兵庫県知事選とSNSの陥穽

    だれもが「はあ〜?」と驚き、訝しんだに違いない。パワハラやおねだり疑惑が原因で失職した、兵庫県のあの斎藤元彦知事が、ダントツの得票で再選されたという。SNSやYouTubeによる世論形成が勝因だといわれている。この報を聞いて、「ったくもう、SNSやYouTubeは悪の温床じゃないか!」と憤る人も多いだろう。だが、ホントにそうだろうか。SNSやYouTubeはウソやデマを垂れ流す「便所の落書き」みたいなものだ、と思っている人は、「斎藤知事は悪人だ」と強く印象づけるマスメディアのニュースを「これこそが真実だ」と信じているに違いない。だが、ホントにそうだろうか。テレビのニュースは事実に基づいているが、SNSやYouTubeがばらまく情報はそうではない、でっち上げだ、と言えるだろうか。主観的な解釈を交えない客観的...兵庫県知事選とSNSの陥穽

  • 通夜の夜に

    まだ1週間もたっていないのに、今は昔の感じがする。先週の11月19日、20日のことだった。11月12日に亡くなった母の通夜、告別式がつつがなく行われた。「行われた」と書いたが、私が喪主をつとめたので、「行った」と書くべきかもしれない。ただ、私は車椅子に座り、葬儀場の支配人に指示されるままに挨拶をしたり、合掌をしたり、焼香をしたり、客人たちに頭を下げたりしただけなので、何かを「行った」という実感に乏しいのである。19日の通夜が終わり、客人たちをもてなす「通夜払い」の席でのことである。母が長年暮らした住まいのご近所さんたちが大勢出席してくれ、その中には私の(中学校のときの)同級生たちも混じっていた。数十年ぶりに会った同級生たちとの歓談の中で、話題は「同じクラスだっただれそれは今、どうしてる?」という消息談義に...通夜の夜に

  • ゆ党のキャスティング・ボート(補遺)

    きょう11月23日、朝日新聞の紙面をめくったら、社説欄に次のような意見が書かれていた。その一部を紹介する。引用が長くなるので、その前に、引用の趣旨を示しておこう。先のブログで、私は次のように書いた。国民民主党の要望をうけ、「年収103万円の壁」の見直しを行うと、税収が国・地方で7〜8兆円の減収になる。その減収分を補う安直な手立てとして、国債の発行が考えられるが、このやり方は間違っている、と。「間違っている」と主張する理由として、私は、それが「世代間公正」の理念に反するから、という理由をあげたが、以下に紹介する朝日新聞の社説は、また別の観点からこの手法を批判している。お説ごもっとも、と言うしかない。「政治的アピールを優先して公金の支出を水膨れさせ、莫大(ばくだい)な借金を残す。こんな放漫財政をいつまで続ける...ゆ党のキャスティング・ボート(補遺)

  • ゆ党のキャスティング・ボート

    「国民民主」なる政党が、今、世間の耳目を集めている。この政党は「手取りを増やし、インフレに勝つ」をスローガンにかかげ、先の衆院選で大幅に議席をのばした。国民大衆の広範な支持があればこその躍進である。それだけではない。政権与党の自公が先の衆院選でボロ負けしたため、この政党「国民民主」は、日本の行く末を左右するキャスティング・ボートを握ることになった。この政党が自公の側につくか、立憲民主の側につくかで、政権の帰趨が決まることになったのである。この政党、国民民主党の玉木雄一郎代表が、自公に協力する条件として出したのが、いわゆる「年収103万円の壁」の見直しである。そのため、政権にしがみつこうとする石破自民党が、この「年収103万円の壁」の見直しを迫られる仕儀になったことは、記憶に新しい。玉木代表は最近、不倫問題...ゆ党のキャスティング・ボート

  • ウクライナから北の国の兵士たちへ

    戦争はどうすれば無くすることができるのか。この問題を考える上で、興味深いニュースを目にした。「ウクライナ政府のロシア兵に投降を促すプロジェクト『私は生きたい』は23日、ロシアに派遣された北朝鮮兵に対し、投降を呼びかける動画と文章をSNSに投稿した。ロシア語と朝鮮語で『他国で無意味に死ぬ必要はない』と訴えている。」(朝日新聞DIGITAL10月24日配信)北朝鮮の兵士は、本国では「ドングリ泥棒」をしなければならないほど苦しく貧しい生活を強いられているという。興味深いのは、ウクライナがこの北朝鮮の兵士たちに対して、どういう呼びかけを行ったかである。記事は次のように続く。「23日の動画では2階建ての捕虜収容所が映し出され、北朝鮮兵が『広く、暖かく、明るい部屋』に入れられると主張。肉や野菜を含む『1日3回の温かい...ウクライナから北の国の兵士たちへ

  • 母、大往生

    備忘のために書く。きょう11月12日、母が死亡した。享年99歳。いわゆる白寿の大往生である。99歳をなぜ「白寿」と呼ぶのかというと、「百」から「一」を引くと「白」になるからだという。知らせを受けた妻が、母の入居先の有料老人ホームに出向き、葬儀屋との打ち合わせ等を行った模様。私はデイサを欠席し、自宅で待機することにした。合掌。母、大往生

  • 戦争とヒマ潰し

    世界のあちこちで戦火が絶えない。例をあげるまでもない。ウクライナはロシアの侵攻をうけ、もう2年以上もプーチンのロシアと交戦状態にある。ハマスに攻撃をうけたイスラエルは、パレスチナのガザ地区に攻撃を開始し、こちらの攻防も(パレスチナの一般住民に多大の犠牲を出しながら)もう2年以上も続いている。それだけではない。戦争間際のきな臭い匂いは、我が国のすぐ近くにも漂っている。中国の習近平が台湾の独立を阻止しようと、日増しに軍事的な圧力を強めているからだ。また、さる11月5日、北朝鮮がICBMをぶっ放した。日米韓の合同軍事演習を強く意識してのことで、盟主のアメリカに対して「寄らば斬るぞ!」の構えである。一触即発という程ではないが、それに一歩近づく物騒な賭けと言える。北朝鮮はさらに、ロシアと軍事条約を結び、ロシア−ウク...戦争とヒマ潰し

  • 〈私〉とは何か

    ブログで語るべき〈自分=私〉とは何か。デカルトの有名な言葉がある。我思う、ゆえに我あり。この言葉が示すように、〈我=自分〉とは、「思う」働きと分かちがたいXであり、このXの「思う」内容こそが〈我=自分〉の内実にほかならない。まず空っぽのXがあり、そのXが「思う」、というのではない。「思い」の内容がXの内実、つまり〈我=自分〉を形作る、ということである。我々は社会の中に生き、その様々な出来事から刺激を受けて、様々な「思い」をいだきつつ生きる。社会の出来事と没交渉の〈私〉、空っぽの〈私〉など、およそ〈私〉といえるものではない。たとえば、さる10月27日に衆院選が行われ、長らく政権与党だった自民党が惨敗した。このニュースを聞いて、「ざまを見ろ。驕れる平家久しからずだ」と思った私がいる。言うまでもなく、これは〈私...〈私〉とは何か

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