chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 小泉農政をめぐるデマゴギー(その1)

    こんな意見を聞いた。あの人らしい「いかにも」な意見である。「タレントのビートたけし(78)が8日放送のテレビ朝日系『ビートたけしのTVタックル』(日曜正午)に出演し、小泉進次郎農相(44)が目指す農政改革について言及した。番組では、小泉農相が2015年から自民党農林部会長を務めるも思ったような農政改革は達成できなかったと紹介。また農政改革は父・小泉純一郎元首相から2代に渡っての悲願であることも伝えた。たけしは『もう完全に郵政民営化と同じだもん。日本の農業をアメリカに売り渡すという。お父さんは郵政民営化、こっちは農業民営化』とコメント(・・・)。」(スポニチAnnex6月10日配信)小泉進次郎といえば、農相に就任早々、高止まりしたコメの価格を一気に引き下げ、音を上げていた国民の、その切実な要望に応えて人気急...小泉農政をめぐるデマゴギー(その1)

  • 人文学の意義をめぐって(その3)

    (承前)人文学は無価値なのだろうか。「社会生活に役立たない」学問は、ホントに無価値なのだろうか。社会通念と異なった価値観をいだかせる学問は、ホントに有害なのだろうか。目下はこの問題を考えている。最近、NHKの朝ドラ「あんぱん」を見ながら、つくづく思うことがある。このドラマの(このところの)舞台は、日本の海軍が真珠湾攻撃を行い、アメリカと戦端をきった頃の日本である。国内は「それいけどんどん」の一色に染まり、赤紙で招集された若者に対して、「お国のために死を恐れず、立派にご奉公してこい!」の声がかまびすしい。とりわけ国防婦人会のおばさんたちが目をつり上げ、ヒステリックに「お国のためにご奉公を!」と叫んでいる。戦後生まれの私は、アメリカとの無謀な戦争に突き進んだ日本が、激戦の末に敗北を喫し、無残な状況に陥ったこと...人文学の意義をめぐって(その3)

  • 人文学の意義をめぐって(その2)

    (承前)人文系の学問はなぜ若者たちに人気がないのか。それは、彼らが「そんな学問を身に着けても、就職には役に立たない」と考えるからだろう。では、若者たちはなぜそう考えるのか。それは、採用側の企業の面接担当者がこう考えるからである。「そんな学問を身に着けた学生は役立たずで、我が社の発展に貢献しないに決まっている。そんな学生は我が社には必要ない。というより、そんな頭でっかちの学生は、我が社の社風になじまず、文句ばかり言うに違いないから、願い下げだ。」つまり、人文系の学問は「社会生活には役立たない。むしろ有害だ」と考えられているのである。ここで思い起こされるのは、「倫理学の開祖」と目される、あの古代ギリシアの論客・ソクラテスである。言い伝えによれば、ソクラテスは「アテナイの国家が信じる神々とは異なる神々を信じ、若...人文学の意義をめぐって(その2)

  • 人文学の意義をめぐって(その1)

    「実学」なるものの意味について考えてみたい。とはいえ私は、なにも小難しいことを考えようとしているわけではない。Wikipediaで「実学」を調べると、アリストテレスや福沢諭吉といった名前が出てくるが、私が今「実学」という言葉で思い浮かべているのは、そういう大仰なものではなく、ごく普通の意味の学問、つまり「社会生活に実際に役立つ学問」のことである。「日本の大学では、理科系と文科系で扱う学問分野が異なるが、理系は人文・社会科学を含まないために概ね全て実学とされている。逆に文系の中でも法学や経済学などは実学とされる。」Wikipediaはこう解説するが、この釈義に従えば、「哲学」や「倫理学」や「文学」や「美学」、つまり、総じて「人文学」は「実学ではない」とされることになる。では人文学は、どういう意味を持つのか。...人文学の意義をめぐって(その1)

  • 内向するアメリカ

    「アメリカは世界の警察官ではない。」こう語ったのは、オバマ米大統領である。2013年のことだ。このことが私の頭をよぎったのは、次のニュースを目にしたからである。「トランプ米政権が5月上旬、日本政府に対し、在日米軍駐留経費をめぐる日本側負担を増額するように打診していたことがわかった。これを受け、日本政府は米軍住宅など『提供施設整備費』(FIP)について数百億円規模を上積みする方向で検討に入った。」(朝日新聞5月29日)この記事を読んで、私は先のオバマ元大統領の発言を思いだし、「ああ、アメリカもとうとうここまで来たか・・・」と思ったのである。言うまでもない。アメリカは「世界の警察官」であることを止めたばかりか、とうとうSECOMやALSOK並みの民間警備サービス会社に、ーー有償セキュリティー・サービス会社に、...内向するアメリカ

  • 2人の原爆少女

    NHKの番組「映像の世紀バタフライエフェクトヒロシマ世界を動かした2人の少女」を見た。リアルタイムではなく、ベッドの上でスマホを取りだし、「NHKプラス」を開いた。明け方、午前3時頃のことである。スマホに映し出されたのは、衝撃的な映像の数々だった。これを見て、(ずっと眠れずにいた)私の心は激しく揺さぶられた。動揺とともに、記憶がよみがえった。私は(半世紀以上も前の)大学生だった頃、ヒロシマの原爆資料館を見学したことがある。ヒッチハイクの途中だったが、展示のおぞましさ・残酷さに圧倒され、吐き気を禁じ得なかった。それほどの衝撃だった。あの衝撃は今でも忘れない。けさがたスマホで見た原爆の映像は、それと同じぐらいの衝撃を、年老いた私に与えたのである。番組のナレーションによれば、原爆投下後しばらくの間、(米軍を主体...2人の原爆少女

  • 革命の使徒トランプ その政策の意味を問う(その2)

    (承前)ハーバード大学への助成金を打ち切り、それを国内の職業訓練学校に振り向ける。ーーこの措置によって、トランプは一体、何をどうしようと考えているのか。これだけを見れば、彼の意図はまったく理解不能で、支離滅裂としか言いようがない。そこで、次のような記事が出ることになる。「ドナルド・トランプ米大統領は24日、同国の名門ハーバード大学を『反ユダヤ主義の極左機関』だと非難した。同大はトランプ政権による助成金凍結の差し止めを求め、連邦地裁に提訴している。」(AFP=時事4月25日配信)この記事は、ハーバード大学への助成金を打ち切ったトランプ大統領の措置を、「反ユダヤ主義の排斥」という意図から出たものと見なす、憶測の観点から書かれている。つまり、「イスラエルを支援するトランプは、米国内の大学にはびこる『反ユダヤ主義...革命の使徒トランプその政策の意味を問う(その2)

  • 革命の使徒トランプ その政策の意味を問う(その1)

    かつて私が次のように書いたことを、読者は覚えておいでだろうか。「トランプの2回目の当選は、階級闘争がもたらした『革命』の成果だった。革命の主体、それは(職を失って路頭に迷った)ブルーカラーの労働者たちである。」(5月27日《トランプの復権と革命その意味を問う(その2)》ここからの帰結として、当然のことだが、トランプが米大統領に返り咲いた直後に打ち出した数々の政策は、「革命」の目的を達成するための手段として捉えるとき、はじめて理解可能になる。逆にいうと、トランプが打ち出した政策のこうした意味を見失うと、トランプが米大統領として何をしようとしているのかを見誤ることになる。トランプは「革命」の目的の忠実な遂行者なのだが、このことが見失われるとき、彼はもっぱら「MAGA(メイク・アメリカ・グレイト・アゲイン)」な...革命の使徒トランプその政策の意味を問う(その1)

  • ブタと私の40億年の旅

    昨夜、眠くならないので、ベッドの上でスマホを取りだし、「NHKプラス」を開いて次の番組を見た。「NHKスペシャル人体Ⅲ第3集命のつながり細胞40億年の旅」番組の冒頭に、炎のともるロウソクが出てきた。ゆらゆらと白くゆらめく炎は、「命の炎」だという。炎のゆらめきとともに、少しずつ短くなっていくロウソクは、さしずめ生き物の身体(からだ)といったところか。ロウソクが無くなるときが、命の尽きるときなのだろう。生き物の生命(いのち)と身体(からだ)の関係をロウソクに喩えるこのイメージに、私は「うん、たしかに、そうだよなぁ」と納得した。ところが、番組を見ているうちに、私のこの生半可な理解はぐらつき始めた。番組の説明によれば、我々の身体(からだ)は40兆個の細胞からできていて、この細胞のそれぞれは、40億年前にたった1つ...ブタと私の40億年の旅

  • トランプの復権と革命 その意味を問う(その2)

    (承前)トランプの2回目の当選は、階級闘争がもたらした「革命」の成果だった。革命の主体、それは(職を失って路頭に迷った)ブルーカラーの労働者たちである。トランプ再選の意味をこう考えると、大統領に返り咲いたトランプが、真っ先に(乱暴な!)関税政策に走った理由がよく理解できる。大統領に返り咲いたトランプは、何よりも先に(おちぶれた)ブルーカラーの労働者たちを復活させなければならないと考えたのだ。彼らが職を失ったのは、(自動車産業に代表される)アメリカの製造業が没落したからだが、没落の原因は、日本や中国から輸入された自動車などの安価な製品が、アメリカの市場を席巻したことにある。だから、日本や中国から輸入される自動車などの製品が関税措置によって安価を維持できなくなれば、アメリカの製造業は息を吹き返し、彼ら労働者も...トランプの復権と革命その意味を問う(その2)

  • トランプの復権と革命 その意味を問う(その1)

    唯我独尊。夜郎自大。そんな言葉がぴったりの暴走老人ドナルド・トランプ。こういう人物がなぜアメリカの大統領になったのか、私は常々不思議に思ってきた。こんなアブナイ老人を大統領に選んだアメリカ国民の「民度」に問題はないのか、ーーそんな疑問をいだいたりもした。だが、朝日新聞の次の見出しの記事を読んで、私は「ああ、そういうことだったのか」と溜飲を下げたのである。「(帝国の幻影壊れゆく世界秩序)第1章失敗した米のエリート層副大統領ブレーン、米教授に聞く」(朝日新聞5月20日)このインタビュー記事の中で、バンス副大統領のブレーン、米ノートルダム大学教授のパトリック・デニーン氏は、「トランプ氏の2回目の当選は『革命』に近い」と指摘している。その部分を読んだとき、はじめ私は「え?革命だって?」と訝しく思ったものだ。「革命...トランプの復権と革命その意味を問う(その1)

  • トランプと国家の要塞化 ハラリの警鐘を聞く(その2)

    (承前)要塞化した2つの国家ーートランプのアメリカと、プーチンのロシアーーはいずれ必ず衝突し、この衝突は戦争へと発展する。これが「知の巨人」ハラリ氏の見立てである。この戦争ではかなりの高確率で核兵器が使われ、人類は滅亡の危機に立たされるかもしれない・・・。そんな絶望的な予測を聞かされるとき、私はつくづく思うのだが、人は希望がないと生きていけない弱い存在なのかもしれない。絶望の中でこそ人は希望を持ちたがるものだ、と言えるだろう。私もその一人として、ハラリ氏の言説の中に何か希望につながる展望はないものかと、オプチミスティックな展望を探そうとした。案の定、それはすぐに見つかった。以下の言葉を、我々はだがオプティミストの安易な展望の提示と見るべきではあるまい。ハラリ氏自身が希望を渇望する一人の人間として、希望のよ...トランプと国家の要塞化ハラリの警鐘を聞く(その2)

  • トランプと国家の要塞化 ハラリの警鐘を聞く(その1)

    虎の威を借りるつもりはない。「知の巨人」と言われる人が警鐘を鳴らしていると聞いたので、その発言に耳を傾けたい、率直にそう思ったまでである。一昨日(5月18日)の深夜に放送されたNHKのインタビュー番組「トランプ時代への警鐘〜歴史家コヴァル・ノア・ハラリ〜」を見た。コヴァル・ノア・ハラリ氏は、世界的なベストセラーとなった『サピエンス全史』の著者として名高い。彼はトランプ米大統領ーー自国第一主義を掲げ、世界中に関税を課して、ディール(取り引き)を求めるあのトランプ米大統領の、その所行を国家の「要塞化」であるとして、次のように述べている。「トランプ大統領のような政治家は自国の利益だけを考え、自国をすべての国から隔離された一種の要塞として想像しています。そのため、貿易や思想、外国人に対して壁や関税を築いているので...トランプと国家の要塞化ハラリの警鐘を聞く(その1)

  • ああ認知症 その闇の底から

    人生も七十路(ななそじ)を越えると、嫌でも老いを自覚することになる。きのうできたことがきょうはできなくなり、「できること」がどんどん失われていく。もし認知症になったら・・・、と私は考えた。きのう認知できたことがきょうは認知できなくなり、「認知できること」の範囲がどんどん狭まっていくのだろう。「認知できること」の範囲が究極まで狭まったとき、そこにあるのは絶望なのか、それともあっけらかんとした能天気の明るさなのか、それはわからない。わからないながらも、その未知の領域は私の好奇心を呼び覚ます。こんな愚にもつかないことに思いをめぐらせたのは、数日前(5月13日)、テレビドラマ「対岸の家事」(「対岸の火事」ではない)を見たせいだろう。毎週火曜日に放送されるこのドラマは、「家事」にまつわるさまざまな問題を独特の切り口...ああ認知症その闇の底から

  • ああ日本 対米忖度の「どうして!」

    日本政府はどうしてこうもアメリカの顔色を気にしなければならないのだろうか。理由ははっきりしている。アメリカとの関係は、日本の行く末を決定的に左右するからである。アメリカは日本の生殺与奪の権を握っているといってもよい。だから、「どうしてこうも〜ならないのだろうか」と書いたが、この「どうして」は疑問詞のwhy(?)ではなく、感嘆詞のhow(!)に近い。貿易の関税問題や、日米安保問題を報じるニュースを聞くとき、私はこの「どうして!」を感じるのだが、それだけではない。きのうの朝日新聞の記事「情報管理下の外相会談『安全面考慮』直前公表日・イスラエル」(朝日新聞5月14日)を読んだときも、私はこの「どうして!」を感じ、うんざりしないわけにはいかなかった。この記事は、岩屋外相とイスラエル・サール外相との会談をとりあげ、...ああ日本対米忖度の「どうして!」

  • 国家と国民 その二層構造の微妙な関係

    どの国でもそうだが、企業の経済活動はますますグローバル化の度を強めている。こうした国際社会の動向に関連して、以前私は以前、次のように述べたことがある。「経済活動がグローバル化した現在、国際社会は相互依存関係ーー互恵関係ーーのネットワークで緊密に結ばれている。たとえば、中国と日本が経済的な相互依存関係ーー互恵関係ーーで結ばれているとしたら、中国は武力で日本を侵略しようと考えるだろうか。」(5月6日《憲法問題を考える》)経済活動がグローバル化した結果、市民レベルでは、国境の垣根はますます低くなり、異国民同士の融合がかなり進んでいる。先日、こんな記事を読んだ。「(中国からの日本留学:下)入試枠に殺到、生徒の半分が中国籍千葉の高校、経営再建の柱に生徒の半分が中国籍という高校が千葉県鴨川市にある。留学生数を押し上げ...国家と国民その二層構造の微妙な関係

  • 今の若者 その「無知」の原因を問う

    「gooブログ」のサービスが打ち切られるというので、「ムラゴンブログ」に引っ越して、はや2週間。引越してから何度か記事を投稿したものの、私の記事は面白くないのか、なかなか「nice!(いいね!)」がつかない。この引越し先では一体どんな人種がどんなブログを書いているのか、気になったのですこし確かめてみた。一人だけ面白い記事を書いている人がいた。お名前は割愛するが、80歳代のお年寄りである。私より一回り以上年上の人だろうか。この人はある記事の中で次のように書いていた。「なにしろ、日米戦争があったことを知らない、どちらが勝ったかも知らない学生がいるのはもう珍しくありません。『太平洋戦争は、湾岸戦争から始まった』と書いた学生もいました。たぶん、この学生は真珠湾攻撃から始まった太平洋戦争と、中東の湾岸戦争のこととが...今の若者その「無知」の原因を問う

  • トランプ 自称「平和の使者」の困難

    おとといの朝日新聞に、興味深い記事がのっていた。こんな見出しである。「トランプ氏、ちぐはぐ『核軍縮』対中ロ協議に意欲、『力による平和』とは矛盾」(朝日新聞5月6日)見出しにあるように、トランプ米大統領は目下、中国、ロシアとの話し合いによる核軍縮交渉に意欲を見せている。ところがアメリカは、ずっと「核抑止論」の立場をとり、核の〈力〉によって中国やロシアの武力行使を抑止しようとしてきた。「力による平和」というこのアメリカの基本的立場に、トランプ米大統領のディール(取引=核軍縮交渉)への意欲は「矛盾」しているというのである。第2次トランプ政権のこうしたディールの企てに対して、米軍の幹部たちはヒヤヒヤしているに違いない。この核軍縮交渉の企ては、第1次トランプ政権のときと同様、難航するばかりで、からきしうまく行ってい...トランプ自称「平和の使者」の困難

  • 憲法問題を考える

    世はゴールデンウィークの真っ只中。テレビをつければ、どこそこの行楽地が人気だ、などと脳天気なニュースが流れている。だが「サンデー毎日(毎日が日曜日)」の私には、ゴールデンウィークも行楽も関係がない。憲法記念日もこどもの日も関係がない。ただ、憲法記念日はブログのネタとして使えそうだ。せっかくだから遅ればせながら、憲法問題について考えてみよう。日本国憲法に対しては、大きく2つの態度がある。護憲か改憲か、その2つの相反する態度である。護憲派はこう主張する。第9条で「戦争の放棄」と「戦力の不保持」を謳い、平和主義をかかげる日本国憲法は、実に素晴らしい。世界には戦争のきな臭い匂いがただよっているが、日本はこの憲法のもとでひたすら平和を追及すべきだ、云々。他方、改憲派はこう主張する。日本国憲法がかかげる平和主義の理念...憲法問題を考える

  • ヘルプ・ミー うまく行かない

    gooブログのサービスが近々打ち切られるというので、「ムラゴン」なる無料ブログサービスに移行して、はや一週間。私は今、苦境に立たされている。というのも、「はてなブログ」への移行を企て、いろいろ試行錯誤を繰り返しているのだが、これがうまく行かないのである。え?「ムラゴン」から「はてな」への移行を企てたの?どうして?これは「ムラゴン」には書けないので、ここだけの話になるが、要するに「文化の違い」といったことだろうか。はじめ私は「ムラゴン」になぜか居心地の悪さを感じ、その正体がわからなかったが、「はてな」への乗り換えを企てる中で、はっきりわかったことがある。それが「文化の違い」ということだった。「ムラゴン」の投稿記事と「はてな」のそれとを比べるとわかることだが、両者の違いは歴然としている。そのことが実感としてわ...ヘルプ・ミーうまく行かない

  • 「鉱物資源の共同開発」で手打ちの「なぜ」

    NHKはきのう5月1日、「朝ドラ」の終了後に「速報」の形で次のニュースを伝えた。「アメリカとウクライナの両政府は、ウクライナ国内の鉱物資源の開発を共同で行うとする経済連携協定に署名しました。一方でウクライナが求めてきた安全の保証には具体的に言及せず、今後の軍事支援などとの関係は明らかではないという見方が出ています。」このニュースを聞いたとき、私は、「え?そうだったのか」と呆気にとられると同時に、「そうか、そうだったのか、やっぱりなあ・・・」という思いにもとらわれた。「ウクライナ国内の鉱物資源の開発をアメリカと共同で行う」という今回の決着は、半ば予想できたことではあったが、「まさか、そんなことで決着とは・・・」とも思ったからである。どうか思い返してほしい。ウクライナのゼレンスキー大統領とアメリカのトランプ米...「鉱物資源の共同開発」で手打ちの「なぜ」

  • 葬儀の代行、って・・・

    「対岸の家事」というテレビドラマがある。(「対岸の火事」ではない。)私はこのドラマをTVerのリアル配信で毎週見ているのだが、昨夜はこのドラマの第2話、3話の過去動画を、ざっと見直してみた。登場人物が「自分は親に遺恨があるので、実家には年に1度しか帰省していない」と話すシーンがあったと思うのだが、この場面は結局、見つからなかった。なぜそんなシーンを見つけようとしたのか。それは数日前、次の記事を読んだからである。「親の暴言や虐待に苦しんできた子が、介護や葬儀をするのを拒み、代行サービスに依頼する例が急増している。一般社団法人『LMN』(東京都)は、いわゆる『毒親』の被害者向けの相談室『家族じまいドットコム』を3月中旬に開設した。」(朝日新聞4月20日)自分の親が死んだとき、親の葬儀をしたくないと思う人がいる...葬儀の代行、って・・・

  • バチカン会談 その中身はいかに

    あの会談の中身はどういうものだったのだろうか。トランプ米大統領とゼレンスキー・ウクライナ大統領とは一体バチカンで何を話し、どういう条件で折り合ったのだろうか。あの会談とは、3日前の4月26日、バチカンのフランシスコ教皇葬儀会場で行われた、両者の会談のことである。この会談が行われたあとで、ゼレンスキー大統領は意外にも「非常に生産的な議論を行った」と発表した。一方、トランプ大統領は「よい会談だった」と評価しつつ、ロシアがウクライナへ大規模な攻撃を行っていることに失望をあらわにしたという。今のところわかっているのは、それだけである。会談の中身そのものについては、3日たった今でも何も報道されていない。厚いベールの向こう側にある。私がこの会談に興味を持つのは、その前の2月28日、ホワイトハウスで行われた会談では、両...バチカン会談その中身はいかに

  • 朝日新聞の世論調査に思う

    けさの朝日新聞は、第1面のトップに次の記事を掲げていた。「朝日新聞社は戦後80年にあたり、全国世論調査(郵送)を実施した。日本の対米外交について質問したところ、米国の意向に『なるべく従ったほうがよい』という回答は24%で、『なるべく自立したほうがよい』と対米自立外交を求める意見が68%を占めた。(中略)日米間には安全保障条約があると前置きしたうえで、『いざという場合』に米国が本気で日本を守ってくれると思うか尋ねた。『守ってくれる』は15%にとどまり、『そうは思わない』という対日防衛懐疑派が77%に達した。」(朝日新聞4月27日)この記事を読んで、私は「そうだよなあ」と深くうなずいた。私の対米意識も、これとほぼ同じだったからだ。たとえば日本が中国から軍事攻撃を受けた場合、アメリカは日米安保条約があるにもかか...朝日新聞の世論調査に思う

  • 引っ越しました、

    引っ越しを済ませました。引越し先は「ムラゴン」なる無料ブログサービスです。試しに記事を投稿したところ、つつがなく投稿できました。そのことを確認した上で、この記事を書いています。お分かりにように、私は結局、X(旧ツイッター)には移りませんでした。相変わらずジジ臭いブログの形式で、日々の思いを書き続ける予定です。要するに、(140字という字数制限のある)Xは、私の身の丈に合わない。窮屈な思いをしながらキーボードを打っても、すぐに嫌気がさすに決まっている、そう考えたのでした。というわけで、これからは「ムラゴン」に投稿する予定ですので、これまでご愛顧をいただいた読者の皆様、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。それでは、10年間お世話になった「gooブログ」さま、バイバイ!引っ越しました、

  • ド・ウ・シ・ヨ・ウ・カ・ナ・ア、自分

    私はいま激しく迷っている。gooブログのサービスが、近々打ち切られるからだ。ブログの執筆を続けようとすれば、私は他の「無料ブログサービス」に乗り換えるしかないことになる。私が迷っているのは、「(他の)どの無料ブログサービスに移行するか」ではない。私が迷っているのは、このままブログを続けるか、それともブログをやめてX(旧ツイッター)に乗り換えるか、ということなのである。ブログ「一日の王」によれば、ブログという形のSNSはもう時代遅れの「オワコン」であり、今や老人だけの福祉施設のようなもの(よすが=たまり場)になっている。だから「無料ブログサービス」は続々と打ち切られているのだという。時代にマッチした形のSNSはX(旧ツイッター)ということになるが、では、ブログをやめてこのXに乗り換えるべきか否か、ーーそれが...ド・ウ・シ・ヨ・ウ・カ・ナ・ア、自分

  • トランプ 権力の誤った使い方(その3)

    (承前)トランプによる権力行使の誤りは、そもそも彼の自国中心主義に起因している。こんな記事を読んだ。「トランプ政権のもとで、連邦政府の支出削減に向けた取り組みを進めるDOGE=“政府効率化省”を率いるイーロン・マスク氏が『運用が不透明だ』などとして最初に標的にしたのが、USAID=アメリカ国際開発庁です。(中略)ルビオ国務長官は、先月10日、マスク氏が率いるDOGEによる見直しを受けて、USAIDの事業の83%を打ち切るとともに、残る2割近い事業は国務省のもとで運営する考えを示しています。」(NHKNWESWEB4月13日配信)何が問題なのか。解雇通告を受けたUSAID職員の1人、ダン・マクドナルド氏がこう語る通りである。「パレスチナ・ガザ地区などへの支援の計画立案、調整、交渉の分野において、アメリカはこ...トランプ権力の誤った使い方(その3)

  • トランプ 権力の誤った使い方(その2)

    (承前)トランプの認知能力がどの程度かを端的に示すのは、日米安保条約をめぐる彼の一連の発言である。彼が日米安保条約について「我々は日本を守らなければならないが、日本は我々を守る必要がない」と不満を鳴らしていることについては、本ブログですでにふれた(4月2日《日米安保をめぐって(その1)》)。トランプのこの認識が誤りーー事実誤認ーーだということも、私はすでに指摘した(4月12日《日米安保をめぐって(その5)》)。日米安保条約が不公平であることは、派兵だけでなく、カネの面でも言える、と思い込み、トランプは次のように述べている。「米国は日本を守るために何千億ドルも払う。全額を米国が負担する。日本は何も支払わない」(4月10日、米ホワイトハウスでの閣議で)このトランプの発言は明らかに事実誤認である。そのことを朝日...トランプ権力の誤った使い方(その2)

  • トランプ 権力の誤った使い方(その1)

    先日の朝日新聞に面白い考え方が紹介されていた。「評論家の呉智英(くれともふさ)さんが訴えた『選挙権免許制度』の導入。車を運転するにも危険物を扱うにも免許がいる。しかし使い方を誤って最も危険なのが権力ではないか。その権力を扱う選挙に免許がなくていいはずがない、と呉さんは書いた。『衆愚政治』を抑制するために一定の知識を問う試験を課すべきだと(『新潮45』2013年8月号)。普通選挙を廃止し、投票できる人を制限すべしとの内容は、賛同できるものではない。それでも選挙権の行使には知識や判断力が必要だという主張は、民主主義の痛いところを突いているように思えてならない。」(朝日新聞4月13日)投票できる人を制限すべし、という珍説があることを知って、私は考えた。「それなら大国の大統領選に立候補できる人も制限すべきではない...トランプ権力の誤った使い方(その1)

  • トランプ関税を嗤う

    おととい4月14日、国会では「トランプ関税」をめぐる集中審議が行われた。その様子をテレビ中継で見ながら、私は、40年前の1980年代中頃のことを思い起こした。日米貿易摩擦が激しくなっていたその頃、テレビのニュースでは、アメリカの自動車労働者たちが日本車をハンマーでたたき壊す荒々しいパフォーマンスの映像が何度となく流された。その頃、日本車はアメリカで大いに売れ、アメ車が売れなくなった。アメ車が売れなくなり、アメリカの自動車産業は苦境に立たされたが、仕事を失ったアメリカの自動車労働者たちは「これは日本車のせいだ」と考えたのだろう。短絡的でトンデモな思い違いである。この思い込みの根本にある(幼稚園児並みの!)単純な発想は、40年後の今、この国をリードする暴走老人、あのトランプの浅はかな思い込みと少しも変わらない...トランプ関税を嗤う

  • 小さなハピネスを見つけた朝

    夢さめて先づ開き見る新聞の予報に晴れとあるをよろこぶ正岡子規きょうの朝日新聞「折々のことば」欄に、子規のこんな短歌が紹介されていた。子規は「長く病の床にあって激痛に苦しんだ」という。この歌を見て、私は「うん、そうだよなあ」とうなずいた。そして「いいね!」と。私も寄る年波か、激痛に悩まされた一時期があった。毎朝、ベッドから起き上がろうとすると、背骨に激痛が走る。その傷みをかわすように、そろり、そろり、ゆっくりと上体を持ち上げる。激痛が走らない朝は、「ラッキー!」と晴れやかな気持ちになったものだ。こんな心の状態を「幸福」と言うのかもしれない。長らく「折々のことば」欄を担当する鷲田清一氏は、この欄にこう書いている。「ひとは幸福を願うのなら、幸福論の本は閉じたほうがいい。『幸福とは何か』などという大きな問いを立て...小さなハピネスを見つけた朝

  • 日米安保をめぐって(その5)

    (承前)7.トランプが米大統領に就任した初回は2016年のことだが、報道によれば、3年後の2019年、彼は日本で開催されたG20の閉幕後に会見し、「日米安全保障条約を公平な形に見直す必要がある」と安倍晋三首相に伝えたことを明らかにした(ロイター2019/6/29)。トランプ米大統領はその第1期から「日米安全保障条約は不公平だ」と考えていたようだ。2020年1月24日配信の「YAHOO!ニュース」は以下のように報じている。「米国のトランプ政権が在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)の大幅な増額を迫っている。日本政府は否定しているが、その額は現行の4倍超とも報じられている。要求をのめば、負担額は約8700億円へ。」(YAHOO!ニュース2020/1/24)さすがはトランプ大統領、カネへのこだわりの強さを...日米安保をめぐって(その5)

  • 日米安保をめぐって(その4)

    (承前)6.1951年に調印された日米安保条約(旧条約)は「片務」的な内容だった。そのため岸信介首相はこれを改定しようとした。ーーそう私は書いたが、この改定の動きは日本では、ひとことで済まされるような簡単な出来事ではなかった。この岸首相の動きに対して、それこそ日本国中を巻き込むような、大規模で激しい反対運動が起こったからである。日本にとって不利益になる旧条約を改定しようとした、岸首相のあっぱれな政治行動。それに対して、集団ヒステリーのような激しい反対運動が起こったこと、ーーこれがなぜなのかは今となってはトンと理解に苦しむが、しいて言えば、これには次のような事情が働いたと思われる。a.進駐軍が「在日米軍」として日本に常駐するようになると、アメリカの支配体制が常態化・固定化され、日本の独立性が損なわれる。ーー...日米安保をめぐって(その4)

  • ちょっと寄り道 タリフマンのトランプに

    連載中の「日米安保をめぐって」はまだ終わっていないが、きょうはちょっと寄り道をして、文句を言いたくなった。だれに対してか。トランプ米大統領に対してである。というのも、きょうの朝日新聞にこんな記事がのっていたからだ。「日米首脳が電話協議『相互関税』導入めぐり(前略)トランプ氏は協議後、自らのSNSに『今朝、日本の首相と話した。彼は交渉のためのトップチームを派遣する!』と書き込んだ。そのうえで『彼らは貿易面で米国をひどく粗末に扱ってきた。彼らは我々の車を受け入れないが、我々は彼らの何百万台もの車を受け入れている。農業やその他の多くの産品においても同様だ』とつづった。」(朝日新聞4月8日)何だって!たしかに、我々日本人はアメ車を受け入れない。そのくせアメリカに日本車を輸出して、何百万台もの日本車を売っている。そ...ちょっと寄り道タリフマンのトランプに

  • 日米安保をめぐって(その3)

    (承前)4.何が問題なのか。それは、1951年に調印された日米安保条約(旧条約)が「片務的」な内容の条約だったことである。旧条約は、日本が米軍に基地を提供する一方、アメリカの日本防衛の義務を明記しない内容、つまり「片務的」な内容だった。そのことの何がマズイのかーー。日本は憲法9条で「戦争の放棄」を謳っているため、自衛権の行使ができない。そこで、日本の国家防衛を肩代わりしてくれる他国の軍隊が不可欠になる。その軍隊は、(現に日本に駐留している)米軍が適任であり、それ以外にないということになるが、その米軍に日本防衛の義務がないとなると、日本は丸腰で孤立無援の窮地に立たされることになってしまうのである。そこで岸信介首相は、1960年の条約改定時に、アメリカに日本防衛の義務を課すように要求し、アメリカもこれを了承し...日米安保をめぐって(その3)

  • 日米安保をめぐって(その2)

    (承前)日米の間に安保をめぐってどんな交渉の経緯(いきさつ)があったのか。以下、私の理解を簡単にまとめておこう。1.すべての始まりは日本が戦争に敗け、敗戦国になったことにある。戦った相手は、言わずと知れたアメリカ。戦勝国のアメリカは日本を骨抜きにして、「二度と戦争のできない国」にしようとした。そのためにGQH(連合国軍最高司令官総司令部)のマッカーサー司令官は、「戦争の放棄」を謳う「平和憲法」を日本に作らせ、これをあたかも日本国民自らの意思であるかのように信じ込ませた。GHQ(=アメリカ)が日本につくらせた「日本国憲法」の条文は、Wikipediaによれば以下の通りである。第二章戦争の放棄第九条日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国...日米安保をめぐって(その2)

  • 日米安保をめぐって(その1)

    そのニュース映像を、私は何度も見た。「トランプ大統領は日本について言及し『日本を好きだし、日本とはすばらしい関係にある。しかし、日本との間には興味深いディールが存在する。我々は日本を守らなければならないが、日本は我々を守る必要がない。直接は関係しないが、日本はアメリカとの間で経済的に富を築いた。しかし、いかなる環境においても日本は我々を守らなくてよいのだ。いったい誰がこんなディールを結んだのか』と述べて、日米安全保障条約の内容が不公平だという認識を示し、不満をにじませました。」(NHKNEWSWEB3月7日配信)NHKだけではない。「日米安全保障条約の内容は不公平だ」と不満を鳴らすトランプ米大統領の映像は、民放の報道番組でも何度となく流された。「これは大変だ!いざというとき、アメリカは日本を守ってくれない...日米安保をめぐって(その1)

  • ドラマ「御上先生」について(その2)

    (承前)先週の日曜日(3月23日)に最終回をむかえたテレビドラマ「御上先生」。私がこのドラマに対して不満をいだくのは、もっぱら以下に述べる二つの点に関してである。第一に、私はこのドラマの終わり方が気に入らなかった。第1回の登場場面では(上から目線が強すぎたため)生徒たちに疎んじられていた御上先生が、最後には生徒たち全員から感謝されて終わる、というメデタシ、メデタシの大団円は、「いかにも」にして「ありがちな」学園ドラマの典型であり、(御上先生が常々批判していた)「熱血教師の学園モノ」とさして変わらない。こんな陳腐かつ安易な終わり方しかなかったのだろうか。エンディングにも、このドラマにふさわしい意外性に充ちた終わり方が欲しかった、ーーその「もうひとひねり」があればよかった、と私は思うのである。第二の不満点は、...ドラマ「御上先生」について(その2)

  • ドラマ「御上先生」について(その1)

    テレビドラマ「御上先生」が終わった。日曜日の夜9時からTBS系列で放送されたこのドラマはとても面白く、私は毎週欠かさずこれを見ていた。私が通うデイサでもおおむね好評で、何人かのスタッフがこれを見ていた。このテレビドラマは私にとっては、デイサ・スタッフとのコミュニケーション・ツールとしても大いに役立ったのである。このドラマが最終回をむかえた今、この回を中心に、総括の意味で若干の感想を述べたいと思う。「感想を」と思ったのは、このエンディングに私はちょっぴり不満があり、これを吐露したいと思ったからである。このドラマのコンセプトは、全体として大きく二つある。一つは、主人公の御上先生(松坂桃李)の教えによって、大学受験をひかえた高校3年の生徒たちが「自分の頭で考える」ことを学び、成長していく姿を描くことである。最終...ドラマ「御上先生」について(その1)

  • 石破首相の対トラ・スクラム

    そのニュースを聞いたとき、私は耳を疑った。「石破総理大臣は、日中韓3か国の外相会議などに出席するため日本を訪れている中国の王毅外相、韓国のチョ・テヨル外相と21日夜、総理大臣官邸でおよそ25分間面会しました。この中で石破総理大臣は『中韓両国はわが国にとって極めて重要な隣国だ。隣国ならではの難しい問題も時に発生するが国益に基づく現実的な外交により、諸懸案を含めて対話し、未来志向の協力関係を築いていきたい』と述べました。」(NHKNEWSWEB3月21日配信)え?うそだろ⁉だって、そうではないか。石破首相といえば、膨張主義の覇権国家・中国に対して少なからず警戒心や敵対心をいだいている人物である。先の自民党総裁選では、次の首相候補として(中国を仮想敵国とした)「アジア版NATO」の創設構想をぶち上げたほどである...石破首相の対トラ・スクラム

  • 放送100年に思う(おまけ)

    前回のブログで、私は「あさま山荘事件」にふれた。ブログを書き終えたあとで、その事件の記憶が私の中にまざまざとよみがえってきた。あの事件は放送史上エポックメーキングだっただけでなく、私自身の精神形成の上でもエポックメーキングな事件だったのかもしれない。印象深い記憶としてよみがえってきたのは、「巨大クレーン車と巨大鉄球」のテレビ映像である。直径が1メートルもあろうかという巨大な鉄球を、クレーンで吊るし、振り子のように揺らして(犯人たちが立てこもる)「浅間山荘」の外壁にぶつける。それによって開いた大きな穴から警官隊が突入するという、緊迫したシーンである。このときの模様を、Wikipediaは次のように描いている。「2月28日午前10時に警視庁第二機動隊(以下「二機」)、同第九機動隊(以下「九機」)、同特科車両隊...放送100年に思う(おまけ)

  • 放送100年に思う

    放送100年だそうである。ラジオ放送が始まったのは1925年3月22日、最初に放送を行ったのは、NHKの前身の東京放送局とのこと。こうしたこともあって、NHKは「放送100年時代を超えて3世代が選ぶあの番組」などと、「放送100年」を番組のタイトルに謳い、老舗放送局の自負を表明している。オールドメディアのもう一つの雄・新聞もこれにあやかり、(放送とは何の関係もないのに)「放送100年」にまつわる記事に多くの紙面を費やしている。(1)「きょう放送100年何が起こるか、わからないのがテレビ萩本欽一さんに聞く」(2)「(時時刻刻)100年、岐路に立つ放送国民全体で時間・情報を共有今は見たい時に見たい場所で」といった具合である。(1)の記事では、欽ちゃんが「テレビに対する考えが大きく変わったのは、あさま山荘事件だ...放送100年に思う

  • トラとゼレの口論会談 その真実をめぐって(その2)

    (承前)損得勘定にこだわるビジネスマン・トランプと、〈力(パワー)〉の如何にこだわる政治家・国家指導者のトランプーー。トランプ大統領のこの2つの姿は、どういう関係にあるのか。この問いを考えるために、次のことばの含意ついて考えてみよう。「あなたの国はとても困っている。勝ちそうにない。われわれのおかげでなんとかなる見込みが出てきたのだ」ウクライナのゼレンスキー大統領に向けられたこのトランプ大統領のことばは、決して大国主義を振りかざしたものではないことに注意しよう。大国・アメリカの〈力(パワー)〉を笠に着て、「だから、(弱小国の指導者たる)あなたは、私の提案を受け入れるべきだ」と迫っているわけではない、ということである。なぜならトランプ大統領は、アメリカという国を、強大な〈力(パワー)〉を持った国とは思っていな...トラとゼレの口論会談その真実をめぐって(その2)

  • トラとゼレの口論会談 その真実をめぐって

    アメリカのトランプ大統領と、ウクライナのゼレンスキー大統領。この両者がさる2月28日、ホワイトハウスで行った「口論会談」のことが気になっている。当初私は、この二人の口論は「損得勘定にこだわるトランプ大統領と、〈正義〉にこだわるゼレンスキー大統領との立場の違い」に起因するものと理解していた。事実、この会談の中でトランプ大統領は次のように述べている。「われわれはディールをまとめた。私はビジネスマンだ。ディールをまとめた、それが変わったことだ。」(NHKNEWSWEB3月2日配信)奇しくもトランプ大統領は、自分を「ディール(取り引き)をまとめるビジネスマン」と規定している。対してゼレンスキー大統領はどうか。「彼(プーチン)はウクライナの東部とクリミアという大きな部分を2014年に占領した。それから何年も。(中略...トラとゼレの口論会談その真実をめぐって

  • 日米戦争の記憶を

    夕餉の異食卓で次のニュースを聞いた。「太平洋戦争末期、8000人以上が亡くなったとされる『神戸大空襲』。市街地を無差別爆撃が繰り返し襲い、特に大きな被害が出た3月17日未明の空襲では、神戸市の西半分が消失しました。80年がたつことし、空襲の日に合わせて1冊の詩集が刊行されます。悲惨な歴史を語れる当事者が少なくなる中、戦後に生まれた神戸市の女性が、両親が体験した戦争を詩につづり記憶をつなごうとしています。」(NHKNEWSWEB3月14日配信)わざわざこんなことを書くのは、ほかでもない。このニュースを聞いたとき、私は少なからず違和感をおぼえたのである。違和感の正体ははっきりしている。「戦争の記憶・記録」を取りあげたこのニュースは、この戦争がどこの国との戦争だったのか、「神戸大空襲」の惨事をもたらしたのはどこ...日米戦争の記憶を

  • 寝たきり老人の延命措置と親鸞

    ドクターNは月に一度、我が家に来てくれる。「訪問診療」というやつで、この制度といい、ドクターNの存在といい、私はこれをとても有難いことだと思っている。ところがこのドクターN、一つだけ不満がある。ふつうの訪問医なら、まず「お体の具合はいかがですか?」などと訊くのだろうが、この老齢のドクターNは患者(=私)のことなど一切おかまいなしで、終始一貫、自分の思いをひたすら機関銃のようにしゃべり続けるのである。私が「あのう、先生、実は・・・」などと口をさしはさむ余地は全くない。その日、ドクターNは「外国には寝たきりの患者が全くいないのですよ」と話していた。外国では、高齢者が寝たきり状態になると、胃ろうなどの延命措置は行わず、自然の成り行きにまかせるのだという。「まあ、宗教の違いですかね。西洋はだいたいキリスト教ですか...寝たきり老人の延命措置と親鸞

  • フクシマ原発事故 その後処理問題のゆくえ

    最近のテレビ報道は、2011年の「あの日」を「原発事故記念日」から「大津波記念日」へ改ざんしようとしている。そういう歴史修正主義の捏造報道が、私には政府の原発推進策と密接にリンクしているように思えてならない。ーー前回のブログで、私はそう書いた。ただ、「あの日」を「原発事故記念日」として取り上げようとする動きも一部では見られる。ーーそうも書いた。具体的には、NHKのドキュメンタリー番組「”傷み”とともに〜西田敏行の知られざる故郷の物語〜」がそうである。しかしながら、今年はこれまでとちょっとおもむきが違うのではないか。「あの日」、すなわち2011年3月11日に起きたフクシマの原発事故を、きちんと記憶・記録にとどめよう、ーーそういう方向に潮目が変わりはじめた気がする。そんなふうに感じたのは、おととい3月11日の...フクシマ原発事故その後処理問題のゆくえ

  • フクシマ原発事故 その後処理の問題

    最近のテレビ報道は、2011年の「あの日」を「原発事故記念日」から「大津波記念日」へ改ざんしようとしている。そういう歴史修正主義的な捏造が、私には政府の原発推進策と密接にリンクしているように思えてならない。ーー前回のブログで、私はそう書いた。ただ、「あの日」を「原発事故記念日」として取り上げようとする動きも一部では見られる。そうも書いた。具体的には、NHKのドキュメンタリー番組「”傷み”とともに〜西田敏行の知られざる故郷の物語〜」がそうである。しかしながら、今年はちょっと違うのではないか。「あの日」に、すなわち2011年3月11日に起きたフクシマの原発事故を、きちんと記憶・記録にとどめよう、ーーそういう方向に潮目が変わりはじめたのではないか。そんなふうに感じたのは、きのう3月11日のNHKのニュース番組「...フクシマ原発事故その後処理の問題

  • きょうは何の日?

    降る雪や明治は遠くなりにけり。きょうが「あの日」なのだな。あれからもう14年がたつのか・・・。「十年ひと昔」というくくりでいえば、14年は「ひと昔半」ということになる。私が「あの日」を「遠くなりにけり」と思ってしまうのも、無理からぬことだ。14年前の「あの日」、2011年の3月11日は忘れもしない、私が脳出血に倒れ、救急車で隣町の救急病院に運ばれた日である。それはまた「東日本大震災」があった日でもある。「その日」のことは、記憶がだいぶ薄らいでいるが、(毎年、「その日」が近づくと必ずといっていいほどテレビで流される)大津波の映像が、「その日」の記憶をまざまざと呼び覚ましてくれる。記憶の中によみがえるのは、病院の大型テレビに映された映像である。爆発して煙を上げる原発ーーフクシマ第1原発ーーを背景に、枝野官房長...きょうは何の日?

  • トランプ退潮の予感

    その日、私は衝撃的な映像に釘づけになった。2月28にホワイトハウスで行われた、トランプ米大統領とゼレンスキー・ウクライナ大統領との首脳会談である。そこで交わされた激しい口論は、二人の心づもりの違いを浮き彫りにした。損得勘定にこだわるトランプ大統領と、〈正義〉にこだわるゼレンスキー大統領との違いである。(〈正義〉にこだわる)ゼレンスキーの態度が(損得勘定にこだわる)トランプ大統領を苛立たせた格好だが、センセーショナルなこの「事件」に対する米国民の反応も、トランプと同じく「ゼレンスキーはけしからん」だったようだ。「やつは無礼だ!」、「大金をつぎ込んで、ウクライナを支援してやっているのに、感謝の念がない!」等々。ヨーロッパ各国の首脳たちの受け止め方は、だがこれとは明らかに違っている。この「大事件」の後でも、ヨー...トランプ退潮の予感

  • トランプ政権の不確実性(その2)

    (承前)トランプ米大統領の思考の特異性。私がそれを思い知らされたのは、次のニュースによってである。「トランプ米大統領は25日、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘で破壊されたパレスチナ自治区ガザの『将来像』の動画を自身のSNSに投稿した。ガザの住民を移住させ、米国が『所有』して再開発するというトランプ氏の提案には地元市民やアラブ諸国が反対しており、物議を醸しそうだ。」(朝日新聞2月27日)このニュースを聞いたとき、私は、カネのことしか頭にない強引な地上げ屋の所業を連想したのである。「ここは風光明媚だ。それなりに開発すれば、立派なリゾート地になる。だから、なあ、この土地を売ってくれないか。カネのほうなら、せいぜい奮発するぜ。移住先だって、便利な土地のマンションを用意させる。今のまま、貧乏な暮らしをするか、...トランプ政権の不確実性(その2)

  • トランプ政権の不確実性

    先日のことである。朝日新聞の紙上で東野篤子氏(筑波大教授・国際関係論)が次のように語っていた。「28日の会談で明らかになったのは、やはりトランプ政権下の米国に過度な期待をかけるのは難しいということだ。この政権の不確実性は想像以上だったと、欧州は震え上がっている。欧州や日本も、いざというときに米国なしでもやっていけるように、相当に覚悟しなくてはいけない。」(朝日新聞3月3日)トランプ政権の不確実性、それは、この政権がやらかすことはだれも予測できないということであり、その意味で、この政権には常にリスクがつきまとうということである。トランプがやらかすことは、なぜ予測不可能なのか。それは、トランプの思考回路が常人のものと全く異なっているからである。べつに難しいことを言おうとしているわけではない。トランプの思考の独...トランプ政権の不確実性

  • 右翼とは何か(その3)

    (承前)トランプの自国第一主義は自国の利益を最優先しようとするから、他国のことなどお構いなし、当然、国際協調を軽視する姿勢へと結びつく。トランプが地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から離脱する大統領令に署名したこと、また、世界保健機関(WHO)からの脱退を表明したことは、トランプの流儀を特徴づけるものとして、まだ記憶に新しい。欧米でこのトランプ主義=自国第一主義が台頭すると、この先、国際情勢は一体どうなってしまうのか、と危ぶんでいたら、次の記事が目についた。「中国、米政権との違い強調25カ国と会談、協調示す外相外遊終了中国の外交部門トップを務める王毅(ワンイー)・共産党政治局員兼外相は欧州、米国、アフリカへの約10日間の外遊を終えた。国際会議の傍ら、電話を含めて25カ国の首脳や外相らと会談。ウクラ...右翼とは何か(その3)

  • 右翼とは何か(その2)

    (承前)朝日新聞がいう「右翼」は、「排外主義を主張する政治団体」を意味する。ウィキペディアもいうように、「右翼」は様々な意味を持つ言葉だが、朝日新聞はなぜ「右翼」を、この意味で使うのだろうか。排外主義という言葉で思い浮かぶのは、トランプ米大統領の保護(貿易)主義、自国第一主義である。このこととの関連を考えれば、排外主義を「右翼」と呼ぶことも納得できる。トランプは「共和党」の所属だが、アメリカの「共和党」は「民主党」との対比から、「右翼」のレッテルを貼られることが多いからである。トランプの支持者には下層の工場労働者が多く、彼らは「自分たちの職が奪われる」との恐れから、排外主義に流れることが多い。その意味でも、ドイツの「右翼」は、アメリカのトランプ支持者と共通する特徴を持っている。朝日の記事は「欧州の右翼政党...右翼とは何か(その2)

  • 右翼とは何か

    新聞記事でも論説文でも同じことだが、一まとまりの文章というものは、中心になる言葉の意味が解らないと、全体の理解がぼやけて、なにやら消化不良に似た気持ちになるものだ。おとといの新聞記事がそうだった。「独・右翼、第2党に躍進中道右派が政権復帰へ、連立は拒否総選挙」「(時時刻刻)右傾化の波、ドイツまで移民・東西格差に不満、マスク氏ら加勢総選挙」(朝日新聞2月25日)この日は第1面と第2面にこんな見出しが張られ、それぞれが大きなスペースを占めていたが、ここにある「右翼」や「右傾化」という言葉の意味が私にはよく解らなかった。ごく大ざっぱに考えれば、「右翼」とは「左翼」の対義語であり、アカ、共産主義とは反対の思想信条を持った者たちがつくる政治団体を意味する。「右傾化」とは、そういう政治団体が勢力を持つ傾向のことをいう...右翼とは何か

  • 予算、そして国家

    読者は「トラス・ショック」ということばをご存知だろうか。私は知らなかった。先日、起きがけにスマホで朝日新聞を読んでいて、はじめて知ったことばである。こんなふうに書かれていた。「(予算案の)修正にあたり、政権がこだわったのが財源だった。維新が求める教育無償化には約6千億円が必要で、国民民主が主張する所得税の課税ラインの引き上げには、7兆~8兆円の税収減が見込まれる。財務省幹部は『政権が(野党の言い分を)全部受け入れれば話はまとまる。そのかわり財政は持たない』と言う。背景には、2022年秋に起きた英国の『トラス・ショック』がある。当時、(イギリスの)首相に選任されたばかりのトラス氏は、財源の裏付けがないまま、歳出拡大や減税などの政策を打ち出した。それに市場が反応し、金利が急騰して英ポンドも急落。混乱の責任を取...予算、そして国家

  • 待てば海路の(その3)

    (承前)「高齢者施設」にまつわる闇の事情。その根本にある問題は何か。それは「紹介料の高さが優先され、入所者が希望の施設に入れない事態」が起きることだ、と記事はいう。だが、ホントにそうだろうか。それがホントの問題なのだろうか。この問題について考えるために、朝日新聞第2面の記事「(時時刻刻)入所者争奪、紹介ビジネス望まぬホーム、動いた110万円」に目を移すことにしよう。まず、この記事を引用する。あらかじめ断っておくが、引用は非常に長い。それだけで、読む気が萎えてしまうほど長い。だから読者は、この部分を読み飛ばしていただいてもかまわない。私が(ケース・スタデイにあたる)この記事を長々と引用するのは、この問題に関する私の見解が正しいかどうかを、読者に判断していただきたいと思うからである。興味がある読者は、この記事...待てば海路の(その3)

  • 待てば海路の(その2)

    (承前)私が目をつけたのは、朝日新聞の第1面、第2面にでかでかと載った記事「介護度応じ、高齢者に『値付け』施設から高額紹介料得る業者、横行」(朝日新聞2月17日)である。この記事は、高齢者が入る老人ホームなどの「高齢者施設」にまつわる闇の事情を暴こうとしたものである。老人ホームなどの高齢者施設といえば、この私もいずれは(おそらく4〜5年後か)お世話になるかもしれず、決して他人事ではない。その施設に関して何か問題がある、つまり闇の事情があるというのなら、それはぜひ知りたいものだ。私はそう思ったのである。記事の内容に移ろう。「要介護度が高く、施設が多く報酬を得られる入所者ほど、紹介料を高額にするビジネスが横行している」と記事は書くが、こうした「ビジネス」の背景にあるのは、要介護度が高い入所者ほど、施設側が多く...待てば海路の(その2)

  • 待てば海路の(その1)

    ちっとも変わらない。3ヶ月前、私がブログに次のように書いたことを、読者は憶えておいでだろうか。「何かに追い立てられるように、毎日、ブログのネタ探しに心を奪われ、汲々と日々を過ごす。そんなあくせくした生き方はすっぱりと放り出し、年寄りなら年寄らしく、時間を残らず自分のために用いるような、老年にふさわしい悠々自適の生き方をせよ。ーーそうセネカは言っていた。その通りだ。残り少ないこの人生。何がおもしろくてそんな社畜営業マンのような窮屈な生き方をしなければならないのか。セネカの言葉にぐさりと胸を刺された私は、とりあえずブログ書きを止めることにしよう、と考えた。」(24/10/19《変更のお知らせ》)そのような思いから、私はこのブログを「更新は週に1度」と変更し、さらに「更新は2日おき(隔日)」へと改めたのだった。...待てば海路の(その1)

  • トランプと石破 ディール(取り引き)のゆくえ(その2)

    (承前)暴走老人・トランプ大統領との会談を終え、我が石破首相はホッと胸をなでおろしたに違いない。この「関税マン」は(会談の間は)切り札の「関税」カードを切らなかったからである。ところが安心したのも束の間、したたかなこの「関税マン」は、会談の2日後になって「関税砲」を放ってきた。「すべての国を対象に米国への鉄鋼・アルミニウム輸入品に25%の関税を課す」というのである。「ええ?!何だって?!話が違うじゃないか!」この砲の報を受けて、石破首相は地団駄踏んだものの、後の祭りである。後日、石破首相は国会答弁の席で「この措置の内容や、わが国への影響を十分に精査しつつ、措置の対象からの除外を働きかけるなど、必要な対応を行っていく」と釈明しているが、トランプ大統領は、この「関税25%」の措置に「例外は認めない」と断言して...トランプと石破ディール(取り引き)のゆくえ(その2)

  • トランプと石破 ディール(取り引き)のゆくえ

    アメリカ株式会社のCEO・トランプ氏、もといトランプ米大統領は、ディール(取り引き)にかけてはやはり我が石破首相より数段上手(うわて)だったようだ。「関税マン(tariffman)」を自認するこの暴走老人は、切り札の関税カードを(後出しジャンケンの形で)最後に切ってきた。どういうことか。先日のブログでも書いたように、「対日貿易赤字を解消するため、トランプは今後、日本製品に高率の関税をかけるのではないか」と懸念した石破政権は、「米国産のLNGを大量に輸入すれば、アメリカの対日貿易赤字はほぼ解消する。トランプ大統領は日本を『関税』のターゲットから除外してくれるはずだ」と考え、先の日米首脳会談で「米国産LNGの大量輸入」のカードを切ったのだった。その首脳会談の席で、トランプ大統領は関税については何も触れなかった...トランプと石破ディール(取り引き)のゆくえ

  • 八潮の道路陥没事故に思う「一寸先は闇」

    ずっと気になっていることがある。埼玉県八潮市の道路陥没事故である。すっぽりと開いた穴の、その闇の空間へと転落したトラック運転手は、74歳の爺さんだという。この事故が起こったのは、先月の28日。それからきょうで2週間以上がたつ。この爺さんは果たして生きているのか。彼の安否が、私はとても気になるのである。水があふれる暗くて寒い空間である。屈強な若者でも、生存は難しいだろう。この爺さん、今のところ安否は不明ということだが、今書いたように、もう亡くなっているに違いない。それでも「もしや・・・」と一縷の望みをかけてしまうのは、この爺さんが私と同い年だからである。私は、もし自分が同様の境遇に陥ったら、と考えると、ぞくっと身震いを禁じ得ない。74歳といえば、ふつうならリタイアして、(悠々自適、とはいかないまでも)そこそ...八潮の道路陥没事故に思う「一寸先は闇」

  • 石破政権とトランプ

    トランプ米大統領と我が石破首相との会談がどうなったか、私はとても気になっていた。日本の行く末を案じてのことではない。トランプといえば、その無茶ぶり発言と、型破り・びっくり発言で国際世論を呆れさせ、あるいはあっと驚かせるのが常の、超大国のリーダーである。今回の日米首脳会談では、想定外のどんなトンデモ発言が飛びだしたのか、私は野次馬的な興味からわくわくと首を長くしていた。会談は日本時間の2月8日未明に行われる、ということだった。その日の朝、私は会談の結果を早く知りたくて、朝食をとるとさっそくネットのニュース記事に向かった。だが、どの記事も「想定外のトンデモ」が起こったとは書いていなかった。「想定外のトンデモ」を期待していた私には、「想定外のトンデモ」が起こらなかったことそれ自体が「想定外のトンデモ」であり、期...石破政権とトランプ

  • 〈他力〉について

    けさ私は朝メシをたべた。メシといっても、たいていはパンである。けれども私は「きょうは味噌汁にご飯がいいなあ」と考え、和食風の朝メシを食べることだってできる。いや、そうではない。実際はそんなことは不可能だ。パン食をつくるのも、味噌汁をつくるのもすべて家内任せだから、私は「きょうは味噌汁にしてほしい」などとは言いだせないのである。そんなことを言ったら、私は三日間、家内から口をきいてもらえないだろう。デイサ行きにしても然り。「きょうは休むことにしよう」と思えば、私はデイサに行かず、自室に引きこもることもできる。実際はそうではない。よほど体調が悪いのでなければ、私は何も考えないまま、「●曜日はデイサに行く」というルーチンのベルトコンベアーに乗っていることだろう。独り自室に引きこもっていても、良いことは何もない。ヒ...〈他力〉について

  • 最後の親鸞

    デイサで次に読む本は、何にしようか。これといって読みたい本が思い浮かばなかった私は、文庫本の書棚から一冊の本を引っ張り出した。『最後の親鸞』(吉本隆明著・ちくま学芸文庫)である。奥付を見ると、「2002年第1刷発行」とある。23年前のことだ。『共同幻想論』の著者が書いたこの本を、私は多分そのころに買ったと思う。読みはじめたものの、歯が立たず、途中で投げ出してしまった記憶がある。にもかかわらず、どういう気まぐれからか、きのうはこの本にもう一度挑戦してみようという気になったのである。浩瀚な『暇と退屈の倫理学』を読了したことで、最近私は「忍耐と訓練によって読書・思考の楽しみを味わうこと」を学び、一段と忍耐強さに自信を深めた。過信の盲動によって、「何でもござれ」の心境だったのかもしれない。デイサのスキマ時間にさっ...最後の親鸞

  • 暇と退屈のデイサで

    やっと『暇と退屈の倫理学』(國分功一郎著、新潮文庫)を読み終えた。頁数にして500頁の大著である。デイサでの(リハビリ待ちの)スキマ時間に読んだので、ずいぶん日数がかかった。この本は軽いノリで読めるノベルの類ではなく、どちらかといえば重たい内容がぎっしり詰まった思想書である。途中で投げ出さず、最後まで読み通せたのは、この本が私のアタマと馬が合ったというか、著者の思考と私の思考と、その波長がうまく噛み合ったからだろう。私は著者の國分功一郎氏を、NHK「100分de名著スピノザ」の講師として知っていた。私より二まわりも年下の「若手」だが、スピノザを論じたその力量に脱帽したものだ。この人の『暇と退屈の倫理学』は以前から読みたいと思っていた。デイサへの携行に便利な文庫本に収録されたのは、運がよかったと言うべきだろ...暇と退屈のデイサで

  • 参考人招致をめぐる国会審議のドタバタ(その2)

    (承前)民主主義の本質、ーーそれは、この政治体制が問答無用で少数派を切り捨て排除し、多数派(マジョリティー)の意見だけを是認することにほかならない。フランスの思想家トクヴィルは約200年前、このやり方を民主主義の欠点とみなし、これを「多数者の専制(tyrannyofmajority)」と名づけた(『アメリカの民主主義』)。注目すべきは、この「多数者の専制」からどんな事態が生じるかである。「数の力」に物を言わせる民主主義の政治体制では、多数派工作がさも大事なことのようにみなされ、これをめぐって政界のドタバタ劇がくりひろげられることになる。このどさくさの中では、ホントに「大事なこと」は容易に見失われてしまう。議題にのぼる法案の中身など、だれも問題にしようとはしないのだ。これが民主主義の第一の欠点(=多数者の専...参考人招致をめぐる国会審議のドタバタ(その2)

  • 参考人招致をめぐる国会審議のドタバタ

    おとといのことだか、夕餉の食卓でNHKの「ニュース7」を聞いていた。思わず吹き出してしまったのは、次のニュースが流れたときである。「自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、衆議院予算委員会では、旧安倍派の会計責任者の参考人招致について採決が行われ野党側の賛成多数で議決されました。(中略)与党側の筆頭理事を務める自民党の井上元万博担当大臣は記者団に対し(中略)『招致は今まで全会一致が原則だったので、その慣例を半世紀ぶりに破ることは大変遺憾だ。数の力による議事運営は厳に慎んでもらいたい』と述べました。」(NHKNEWSWEB1月30日配信)え?「数の力」に物を言わせるのは厳に慎んでもらいたい、だって?一体、どの口が言っているのだ!私は開いた口がふさがらず、それを通り越してつい吹き出してしまったのである...参考人招致をめぐる国会審議のドタバタ

  • 政治献金の論理

    GAFAの経営者たちがトランプ大統領の前にひざまずき、手を差し伸べている。彼らはそれぞれこの「傍若無人の強権大統領」に「どうぞご慈悲を!」と懇願しているように見える。「これでどうぞよしなに!」と、莫大なカネを差し出しているようにも見える。日曜朝のTBSのワイドショー番組「サンモニ(サンデー・モーニング)」の、そのコメンテーターをつとめる寺島実郎氏がこの風刺画を指して語った見方は、私がいだいた印象とはまったく違っていた。今度の第2期トランプ政権(トランプ2.0)は、彼らシリコンバレーの富豪たちにしっかりグリップされ、がんじがらめにされて、「デジタル金融複合体の操り人形」と化している、というのである。寺島氏のこのコメントを聞いて、私は、「おお、そういう見方もあるのか!」と、目からウロコの思いだった。たしかに、...政治献金の論理

  • テレビtoなかい

    テレビのワイドショーでは相変わらず「中居くんの女性トラブル」問題が取り上げられている。早くもマンネリ化したその種の番組を見るたび、私は言い知れぬストレスにとらわれる。このストレスは募るばかりだ。何だって!女性との「トラブル」だって⁉トラブルとは、クルマが故障したとか、上司とちょっとしたいざこざを起こしたとか、そういったわずかな支障の発生を意味するのではないか・・・。では一体「女性(との)トラブル」とは何なのか。「なあ、ちょっとやらせてくれよ、いいだろ?」「イヤ、イヤよ、絶対にイヤ!」「何だと!」トラブルという英単語は、その程度の、ささいな行き違いを思わせる。しかし、である。その程度のことで「9,000万円」というトンデモな額の慰謝料の支払い義務が生じるだろうか。中居くんが「9,000万円」という慰謝料の支...テレビtoなかい

  • 石破首相の国会戦略

    新聞を読むことは、哲学者の朝の祈りである。こう語ったのは19世紀のドイツの哲学者・ヘーゲルだが、私も毎朝、新聞に目を通すのを日課にしている。私の場合、左手が自由にならないので、スマホで「朝日新聞紙面ビューアー」を開くのだが、そういう早朝のルーチンを通して私が行うのも、やはり「朝の祈り」にほかならない。では何を祈るのか。私の場合、「世界に平和が訪れますように」といった殊勝なことではない。「良いブログのネタが見つかりますように」という誠に自分勝手な「祈り」なのである。一応、私は紙面のすべてに目を通すが、そのすべてがブログのネタとして使えるわけではない。ブログのネタ元になるのは、私の関心のアンテナにビ、ビ、ビッと反応した事柄だけ。だからネタとして使える記事はほんの僅かでしかない。とはいえ最近はまもなく国会が開か...石破首相の国会戦略

  • 才能を生かす才能

    「いいね!」と思う言葉を聞いた。語ったのはあのイチロー選手。アメリカ野球殿堂入りが決まり、インタビューに応じたときのことである。「若い選手へのアドバイスを求められると『僕は18歳でプロ野球選手になったときに大リーグでプレーすることは想像できなかった。それが日本でプレーするうちにアメリカでプレーしたいという気持ちが芽生えてきて、徐々に段階を踏んで進んできたという感触がある。何年プレーできるかまったくわからなかったが最終的に19年プレーできて今に至る。僕が比較にはならないくらい才能ある選手が(大リーグには)たくさんいた。それを生かすかどうかは自分自身で、自分の能力を生かす能力があることを知っておいて欲しい。自分をどれだけ知っているかということが結果に大きく影響することを知っておいてマイナスはない』と話していま...才能を生かす才能

  • トランプの関税政策を問う

    う〜む、よくわからない。トランプはアメリカの大統領としてホントに適任なのかどうか。トランプが打ちだす政策は、ホントに合理的なのかどうか。「タリフ(関税)マン」を自認するトランプは、中国製品に60%の高率関税をかけるとうそぶいているという。その気持ちはわかる。「アメリカ・ファースト」をかかげ、「アメリカをふたたびグレイトにする」と公言するトランプは、アメリカを脅かしそうな新興国、台頭いちじるしい中国に脅威を感じ、まっさきにこの国をたたきのめそうと思ったに違いない。トランプが最初にアメリカ大統領に就いた2017年、まっさきに対中貿易戦争を仕掛けたことはまだ記憶に新しい。だが、中国製品に高率の関税をかけることは、中国をたたくことにつながるのかどうか。朝日新聞は次のように述べている。「関税の引き上げは、米国への輸...トランプの関税政策を問う

  • 他国からのサイバー攻撃に対処せよ

    「歌は世につれ世は歌につれ」という諺がある。ネットでは、「歌謡の世界は世の姿をそのままに映し出し、世の中も歌謡の移り変わりに影響されて変動することをいう」と説明されている。これをもじって言えば、「SNSは世につれ世はSNSにつれ」ということになるだろうか。これを私に引きつけていえば、「私のブログは世の出来事につれ」ということになる。「世の出来事は私のブログにつれ」ということになるかどうかは、わからない(たぶんならないだろう)。このところ私の目にとまった世の出来事は、次の記事に述べられている。「政府は16日、サイバー攻撃を未然に防ぐ『能動的サイバー防御(ACD)』導入に向け、24日召集の通常国会に提出する関連法案の概要を自民党に示した。通信情報の収集や攻撃元サーバーへの侵入・無害化を可能にするなど政府の権限...他国からのサイバー攻撃に対処せよ

  • おまえが言うな!

    おまえが言うな!そのニュースを聞いたとき、私は無性に腹が立った。「自民党最高顧問の麻生太郎元首相は12日、地元の福岡県飯塚市で20歳を対象にした『成人の日』の関連式典に出席し、高額な報酬をうたって犯罪行為に誘導する『闇バイト』を巡り、『二十歳になったら『闇バイト』なんて引っかからない』と呼びかけた。(中略)『まともな大人なら、楽しくてうまい話があって、銭がもうかるものなど世の中にないと知っている』などと、『麻生節』で注意を促した。」(読売新聞オンライン1月12日配信)たしかにそうだ、とも言える。「楽してもうかる、うまい話」なんて、この世の中にあるわけがない。そういう「常識」を弁(わきま)えない世間知らずの若者が多いから、「闇バイト」の怪しげな勧誘に引っかかり、盗賊の一味になり果てる甘ちゃん坊やが絶えないの...おまえが言うな!

  • 大震災の思い出

    きのうのことである。この日は震災の話で始まった。私は起きがけにスマホで「朝日新聞紙面ビューアー」を覗く癖(へき)があるのだが、この日の第1面には次の見出しがでかでかと踊っていた。「(亡き子と家族の30年阪神・淡路大震災:上)大好きな姉、泣けなかった私小6は心にふたをした」紙面を読み進むと、次にはテレビ番組紹介欄に次のようなNHK・Eテレの紹介記事がのっていた。「阪神・淡路大震災からまもなく30年になる。NHKのバラエティー番組『バリバラ』では9日、『障害者は闘った!』が放送された。」これを見て、私は「おお、こいつは面白そうだ!見てみよう」と思ったのだが、後の祭りだった。この番組が放送されたのは1月9日、1週間も前のことである。この番組を見てみたいと思ったのは、私自身が障害者だということもある。けれどもそれ...大震災の思い出

  • 民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスのうごめき(その6)

    (承前)先の衆院選で政権与党の自民・公明を大敗に追い込んだ原因の一つは、裏金問題を除けば、SNSを利用した「中国の関与」だった可能性がある。その可能性に、どうして石破首相は思い及ばないのだろうか。「え?中国がSNSを利用して、日本の国政選挙を操作した疑いがあるって?南シナ海で大暴れしているあのバリバリ武闘派の中国が、『ペン派』の牙城のようなSNSを利用しようとするだろうか?」石破首相は中国の武力行使を警戒するあまり、そういう素朴な疑問にとらわれたのかもしれない。だが「事実は小説よりも奇なり」である。中国の矛先は実際、サイバー空間にも及んでいる。私は、先日の朝日新聞が次のように伝えていたことを思い出す。目的のためには手段を選ばす、なのだ。「サイバー攻撃、中国政府関与か19年以降、210の標的警察庁発表警察庁...民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスのうごめき(その6)

  • 民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスのうごめき(その5)

    (承前)民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスーー。「かの国」が放つこの(シロアリのような)新型ウイルスは、日本をも脅かしているのではないか。こんなことを書くと、私は「被害妄想にとらわれたネトウヨの典型だ!」となじられ、キ印扱いされるに違いない。今の日本で、こんなことを言っているブロガーや言論人は、一人として見当たらないからである。しかし、その私から見ると、我が日本の政治的トップ・石破首相の言動は奇妙に見えて仕方がない。石破首相はASEAN加盟国であるマレーシアやインドネシアを訪問し、対中包囲網を築くことに精を出している。きょうの朝日新聞は次のように報じている。「インドネシア訪問中の石破茂首相は11日、ジャカルタ郊外で、プラボウォ大統領と会談した。中国の南シナ海での軍事活動の活発化を念頭に、両首脳は海洋安全保障...民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスのうごめき(その5)

  • 民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスのうごめき(その4)

    (承前)一つはっきりしたことがある。読者は、私が先日、ブログで次のように書いたことを憶えておられるだろうか。これまで述べたことは、そのことと密接に関連している。私は次のように書いたのだった。「尹大統領が野党を『破廉恥な従北反国家勢力』と呼んだとき、彼は『北の脅威』を身近に迫るリアルな脅威として感じていたに違いない。これは被害妄想でも何でもなく、『北朝鮮共産勢力の脅威から自由大韓民国を守る』ことを自らの使命とする、韓国大統領ならではの切羽詰まった感性である。」(2024/12/17《韓国動乱のゆくえ(その1)》)つまり、「非常戒厳」を宣布した韓国・尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領のやり方こそ、独裁国家(北朝鮮)の策略に対抗するための、とっておきの切り札だったのである。韓国は東欧ルーマニアとは違い、情報機関が...民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスのうごめき(その4)

  • 民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスのうごめき(その3)

    (承前)民主主義の根幹を食い荒らすシロアリに対して、民主主義の住人である我々はどう対処すればよいのだろうか。この問題を考えるために、このシロアリを放つことによって、ロシアや北朝鮮などの独裁国家は一体何をしようとするのか、民主主義をどう変えようとするのか、ーーまずそれを見る必要がある。一口で言うなら、独裁国家がまずもって狙うのは、(シロアリの)傀儡政権に働きかけて、「法の支配」を「法による支配」に変えることである。その実例を、我々は香港の実情に見ることができる。「自由が尊重されてきた香港で、『法の支配』が音を立てて崩れてゆき、『法による支配』に塗り替えられていった。法を作る側の権力者自身も縛り、基本的人権、表現の自由を守らせるのが、法の支配(ルール・オブ・ロー)。一方、法による支配(ルール・バイ・ロー)は、...民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスのうごめき(その3)

  • 民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスのうごめき(その2)

    (承前)SNSの発達は、世界各国の選挙事情に暗い影を投げかけている。独裁国家の陰謀が、シロアリのように民主主義の根幹を食い荒らしはじめている。今年2025年には、蝕まれたその残骸が、世界のあちこちに姿を現すのではないか、ーー前回見たのは、そういう思いに駆り立てるような朝日新聞の記事だった。では、我が日本はどうなのか。韓国と同様、政権与党の自公は少数与党へと転落した。その背景に、もしかしたら「かの国」の関与があったのではないか。にもかかわらず、日本の情報期間は、その存在にすら気づけずにいるのではないか。そんな剣呑な気持ちにさせる昨今の世界情勢である。こんなことをいうと、「おまえはアホか!」、「妄想も大概にしろ!」と袋だたきにあいそうだが、それもまあ、日本の情報機関がさる10月の衆院選の実情を暴いてくれるまで...民主主義の根幹を蝕む新型ウイルスのうごめき(その2)

  • 民主主義を蝕む新型ウイルスのうごめき(その1)

    新型コロナウイルスのパンデミックに悩まされたのは4年前の2020年のことだが、今年2025年には別種の新型ウイルスが猛威をふるいそうな気がする。1週間ほど前、朝日新聞にこんな記事がのっていた。「東欧ルーマニアでSNSにより急速に支持を集めた候補が首位となった大統領選の第1回投票をめぐり、憲法裁判所が選挙の無効を決めた。当局は選挙へのロシアの関与を指摘するが、陰謀論めいた主張を展開して当選可能性が低いとみられた候補が、SNSに特化したとも言われる選挙戦で躍進した衝撃は大きい。」(朝日新聞2024年12月26日)この記事を見て、私が「おおっ!」と目を見はったのは、ルーマニアの選挙の現状に、韓国政治の現状を見る思いがしたからである。お隣の韓国では、政権与党「国民の力」が少数与党に転落し、野党の「共に民主党」が躍...民主主義を蝕む新型ウイルスのうごめき(その1)

  • 新年を迎える

    あけましておめでとうございます。きのうは元旦。昼頃、息子夫婦が(生まれて6ヶ月の)女の子の赤ちゃんを連れて我が家にやってきた。2時間ほどして、娘夫婦が二人の孫を連れて姿を見せた。いつもはガランとした老夫婦だけの我が家も、この日は我々老夫婦の他に、息子ファミリーが3人、娘ファミリーが4人、総勢9人となり、久々の賑わいである。母が亡くなって間もないので、しきたりからすれば喪中なのだが、このにぎやかな団欒を見て、母もさぞ草葉の陰で喜んでいることだろう。娘ファミリーが遅れて来たのには理由(わけ)がある。息子ファミリーと自分たちと、全員がそろっての会食では老母の負担が大きかろうと気遣って、自分たちは昼食を自宅で済ませてきたのである。娘ファミリーが姿を見せてから2時間ほどして、息子たちは帰っていった。東京までの道路が...新年を迎える

  • ジジイと可能性

    今年2024年も残りわずか。世相を映すテレビ番組はすっかり歳末モードに入っている。そこで私も、今年がどんな年だったか、ふり返ってみることにした。実感として最近とみに痛感するのは、可能性がなくなったなあ、という思いである。可能性、ーーそれは何の可能性かといえば、椿事が起こる可能性である。「椿事」、辞書には「思いがけない大変な出来事」とある。私はこの言葉を、(大学生だった50数年前)三島由紀夫の初期短編小説を読んでいて知った。なにせ大昔のことである。もう記憶は定かでないが、三島の初期作品に描かれた少年は、平凡な日常の中で「椿事が起こるのを夢見る」少年だった。そんな少年の姿に、私は自分自身を投影し、いたく共感したのだった。思い返せば私の少年時代は、「椿事が起こる」可能性に充ち充ちていた。当然といえば当然だが、夢...ジジイと可能性

  • 2024年問題をふり返る

    最近、通販大手のアマゾンに遅配が目立つようになった。以前ならウイスキーは注文した翌日に届いたものだが、先日はそれが1週間もかかった。このときは幸い、部屋の片隅にころがっていた焼酎のペットボトルを見つけ、事なきを得たが、「アマゾンは信頼できない」とつくづく思わされた出来事だった。遅配による不便は、ウイスキーだけでなく、ラーメンや衣類でも味わったことがある。遅配の原因は、アマゾンの不手際ではない。それはわかっている。いわゆる「2024年問題」の余波なのだろう。ネットには次のような説明がある。「2024年問題とは、働き方改革法案に基づき、2024年4月以降にトラックドライバーの時間外労働の上限が年間960時間に制限されることで発生する問題の総称です。この問題により、ドライバーの労働時間が短くなることで輸送能力が...2024年問題をふり返る

  • 政治の現状とイデオロギーの終焉(その2)

    (承前)少数与党を背負う石破首相と、野党各党の国会論戦から見えてくるのは、「イデオロギーの終焉」という象徴的な現実である。「自由主義か、社会主義か」というイデオロギーの対立が意味をなさなくなった今、政治は限られた予算をめぐる分捕り合戦の様相を呈している。「カネの奪い合い」というもう一つの姿を見せはじめたと言ってよい。良くも悪くも、これが現代政治の実情なのである。国家予算にはたしかに限りがある。政府は(ツケを次世代にまわす)国債発行の手法によって窮地を打開しようとしているが、そんな安易な手法をくりだす前に、予算がはたして有効に使われているかどうか、それを検討する必要があるのではないか。こんな記事を読んだ。「補正予算、4割使われず11.7兆円、翌年度繰り越し22年度物価高対策などが盛り込まれた2022年度の補...政治の現状とイデオロギーの終焉(その2)

  • 政治の現状とイデオロギーの終焉(その1)

    自民党の小野寺政調会長の発言が物議を醸している。こんなニュースを目にした。「自民党の小野寺五典政調会長は15日、札幌市で開かれた党セミナーで講演し、アルバイトをしている大学生らを扶養する親の税負担に関する『年収103万円の壁』見直しに疑問を呈した。小野寺氏は『野党各党は壁を取っ払えと話しているが、根本、おかしいと思う。なぜ学生が103万円まで働かなければいけないのか』と指摘した。」(JIJI.COM12月15日配信)この小野寺氏の発言に対しては、SNS上で次のような反発の声が上がっている。「そのくらい稼がないと、学費も生活費も足りないからですよ。そういう学生たちを自民党が生み出してきたんですよ」「今まで教育への公的支出を渋ってきた自民党のせいだ」「だったら普通に働けば子供3人養える経済にしろ」「今更何言っ...政治の現状とイデオロギーの終焉(その1)

  • 韓国動乱のゆくえ(その3)

    (承前)韓国社会の以上のような混乱を、当の北朝鮮はどう捉えているのか。最後に、この問題を考えてみたい。北朝鮮からすれば、敵国である韓国の政治的混乱は、この敵国を攻撃する絶好のチャンスと言えるだろう。なのに、北朝鮮が事を構える素振りは全く見られない。なぜなのか。「戒厳令騒ぎで韓国が大騒ぎをしているのに、北朝鮮が何の動きも見せていないのは、(北朝鮮)国内の体制維持がやっとで、そこまで手が回らないからだろう」とする見方がある(ブログ「草莽隊日記」)。だが、私はそうは考えない。北朝鮮は意図的にこの事態を静観しているのではないか。事態を静観すること、つまり「韓国に対して何も仕掛けない」ことこそが、非常戒厳を宣布した尹大統領の見方(=「北朝鮮は我が国を転覆しようと画策している」)を否定することにつながるからである。下...韓国動乱のゆくえ(その3)

  • 韓国動乱のゆくえ(その2)

    (承前)「破廉恥な従北反国家勢力」によって自由韓国は蝕まれている、ーーこの尹大統領の見方は、はたして被害妄想の所産なのかどうか。この問題を考えてみたい。朝日新聞は先日、ユーチューバーの介在を指摘して、次のように書いている。「韓国の極右のユーチューバーらは、2020年の総選挙から『不正選挙』を主張。現政権の保守系与党・国民の力が大敗した今年4月の総選挙を含め、『北朝鮮や中国のハッキング攻撃による不正』が行われたと主張してきた。尹氏がこうした主張に影響を受けたのではないかとも指摘されている。」(朝日新聞12月15日)なるほど。ユーチューバーは「根拠のないデマや陰謀論をふりまく妄想オタク」という印象が強い。そうした「根拠のない印象」に基づけば、尹大統領の見方はたしかに「被害妄想」じみた思い込みだということになる...韓国動乱のゆくえ(その2)

  • 韓国動乱のゆくえ(その1)

    お隣の韓国が騒然としている。事の発端は、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がさる12月3日、「非常戒厳」を宣布したことにある。この「非常戒厳」は、韓国憲法77条1項に基づいたもので、次のように規定されている。「大統領は戦時・事変またはこれに準ずる国家非常事態において、兵力をもって軍事上の必要に応じる、あるいは公共の安寧秩序を維持する必要がある時には、法律の定めに則り戒厳を宣布することができる。」この規定を根拠に、尹大統領は「自由憲政秩序を守るために非常戒厳を宣布する」と述べたのである。これを補足して、尹大統領はこうも述べている。「いま大韓民国は直ちに崩壊してもおかしくないほどの風前のともしびの運命に直面している。北朝鮮共産勢力の脅威から自由大韓民国を守り、韓国国民の自由と幸福を略奪している破廉恥な従北...韓国動乱のゆくえ(その1)

  • 領土をめぐる中国の影(その3)

    (蛇足)私は毎朝、起きがけに朝日新聞の「紙面ビューアー」に目を通し、そこで印象に残った新聞記事を(ネットの「共有」機能を使い)コピペしてメールボックスに保存する習慣がある。前回のブログ記事で引用した(12月1日付の)朝日新聞の記事も、そのようにして私のメールボックスに残してあったものなのだが、きのうブログに書くために改めて朝日新聞の「紙面ビューアー」を確認したところ、奇妙なことに、この記事はどこにも見当たらない。なぜなのか。もしかすると、この記事は(「中国は油断も隙もないトンデモな国だ」という)反中感情をあおる記事だったために、中国政府のクレームを招き、削除せざるを得なかったのかもしれない。ったくもう、朝日って奴は、腰抜けもはなはだしいぜ!領土をめぐる中国の影(その3)

  • 領土をめぐる中国の影(その2)

    (承前)馬毛島を買い取った「立石勲」なる人物については、サイトJBpressの記事が詳しい。JBpress「基地建設開始、『馬毛島』の権利を手に防衛省と渡り合った男の一代記」(2023/1/27配信)この記事では、立石氏は遠洋マグロ漁船の乗組員から身を起こし、馬毛島のオーナーにまでなった立志伝中のの人物として描かれている。それはさておき、日本政府は2011年、馬毛島に日米の防衛拠点を作ろうとして、この島の買収にとりかかった。ところが、この島のオーナーだった立石氏の希望売却額は400億円超。一方、日本政府側の希望は約40億円。かなりの開きだった。立石氏はこの頃、政府要人に電話をかけ、「実は、中国企業がお金を出すと言ってきているのですがねぇ」と伝えたとされるが、これは、日中両国を競り合わせて、この島を高値で売...領土をめぐる中国の影(その2)

  • 領土をめぐる中国の影(その1)

    国家間の確執は、主に領土をめぐって繰り広げられる。領土をめぐる争いはたいていの場合、武力による戦争を伴うが、ときには戦争抜きで「領土の変更」が行われることもある。ほう、それはいいことではないか。戦争ほど愚かで非道いものはない。私は戦争を激しく忌避する。戦争抜きで事が済むなんて、そんなすばらしい事例があるのなら、ぜひ知りたいものだ。ーーそう言いたくなる人も少なくないだろう。だが、戦争抜きで行われるからよい、というものでもないのではないか。こんな記事を見かけた。「日米国防拠点の無人島、迫った影所有者『中国企業がお金出すと…』鹿児島の南から台湾にわたって弧を描くように連なる南西諸島。そのうちの一つの無人島をめぐって、日本の安全保障を揺るがしかねない動きが今から数年前にあった。無人島の名前は馬毛島(まげしま)。日...領土をめぐる中国の影(その1)

  • 戦争の終わらせ方(その4)

    (承前)ところで問題は、実際の事の成り行きである。現実に目を向ければ、ウクライナ軍と北朝鮮軍との間ではリアルな戦闘が行われ、北朝鮮の兵士に相当の死傷者が出ているという。実際に投降した北朝鮮兵士の数は、公表されていない。ウクライナの「甘い水」作戦は、まだ戦況を左右するまでには至っていないのか・・・。そんな疑念が頭をもたげはじめたとき、次のニュースに出くわした。「ロシア国境付近で北朝鮮兵士18人集団脱走派遣兵か韓国紙報道韓国紙の朝鮮日報は16日、ウクライナ軍高官の話として、ロシア西部ブリャンスク、クルスク両州のウクライナとの国境付近で、北朝鮮軍兵士18人が集団脱走したと報じた。ウクライナ軍は、脱走したのは北朝鮮が対露軍事協力の一環で派遣した兵士らで、まだ拘束されていないとみているという。」(毎日新聞10月16...戦争の終わらせ方(その4)

  • 戦争の終わらせ方(その3)

    (承前)ウクライナの「甘い水」作戦にしても、黒田官兵衛の「調略」作戦にしても、その成否の鍵を握るのは、事が秘密裏に行われるかどうかである。ウクライナのようにSNSを利用し、大っぴらに事を仕掛けたのでは、敵方(北朝鮮)の警戒心を徒(いたずら)に呼び覚まし、事前に阻止される可能性が大きくなる。北朝鮮の金正恩は、ロシアに派遣した兵士たちに対して「投降した兵士は、即刻射殺するぞ!」とか、「投降した兵士は、本国内の親族を皆殺しにするぞ!」と脅しをかけることで、ウクライナへなびこうとする兵士たちを思いとどまらせようとするだろう。「甘い水」作戦にしても、「調略」の作戦にしても、事を成功させるには、内密にこれを行う必要があるが、それだけではない。効率を考えるなら、作戦のターゲットを兵士個々人ではなく、部隊全体とし、部隊の...戦争の終わらせ方(その3)

  • 戦争の終わらせ方(その2)

    (承前)ローウク戦争の最前線に駆り出された北朝鮮の若い兵士たちーー貧しく哀れな兵士たちの身になって考えてみよう。彼らがウクライナの「甘い水」作戦に乗れば、国家元首・金正恩の気まぐれな「気晴らしへの意志」に翻弄されることがなくなり、加えて、これまで以上に数段恵まれ、安定した食生活が保証される。これほどうまい話はない(笑、オヤジギャグです)。この話に乗らず、殺(や)られるのを承知で敵陣に攻撃を仕掛けても、何も見返りは期待できないのだから、この誘いに乗らないのは、愚の骨頂である。ーーこれは馬鹿でもわかる理屈だ。ふりかえってみれば、人類は「力への意志」(ニーチェ)に操られ、戦争へと駆り立てられる一方、テクノロジーを駆使して、戦死者を減らす知恵も発達させてきた。今、ウクライナとロシアの戦場では、重火器を搭載した無人...戦争の終わらせ方(その2)

  • 戦争の終わらせ方

    難しい問題である。ローウク戦争はどうすれば止めさせることができるのか。バイデン米大統領がウクライナに対し、すでに供与した長距離ミサイルATACMSをロシア領内への攻撃に使用することを許可したのは、さる11月17日のことだった。これに対してロシアは激しく反発し、核の使用をほのめかすとともに、北朝鮮の援軍を頼み、ウクライナへの攻勢を一段と強めた。バイデン米大統領の決定は、ローウク戦争の火に油を注ぎ、これを大きくエスカレートさせてしまったのである。第3次世界大戦の危機を招いたといっても過言ではない。考えてみれば、この事態は予想されたことだった。バイデン米大統領がこれまでATACMSをロシア領内への攻撃に使用することを許可しなかったのは、この事態が予想されたからである。にもかかわらず、バイデン米大統領はなぜ今にな...戦争の終わらせ方

  • 「103万円の壁」ふたたび(その3)

    (承前)「年収103万円の壁」を見直すことによって生じる税金の減収分ーー。これを補ううまいやり方が他にあればよいが、この世の中、そんなにうまい話は転がっていない。「現役世代の手取りを増やすべきだ。それによって生じる赤字をどう補填するかは、あんたたち政権与党が考えるべき問題だ」というのでは、あまりにも虫がよすぎて、無責任も甚だしい。この(野党でも与党でもない)「ゆ党」には、ひとつ赤字の補填策を考えてから、物を言ってもらうことにしようではないか。話はそれからだ。(*改めて断るまでもないが、私はべつに石破自民党の関係者から頼まれてこのブログ記事を書いているのではない。先日、テレビ番組「サンジャポ」(サンデー・ジャポン)を見ていたら、玉木代表がこんなことを言っていた。「宮城県の村井知事が『税金の減収が問題だ』など...「103万円の壁」ふたたび(その3)

  • 「103万円の壁」ふたたび(その2)

    (承前)玉木代表は「年収103万円の壁」を見直し、所得税の基礎控除を178万円に引き上げるよう要求している。この要求の通りにすると、たしかに(この党の公約の通り)勤労者の手取りは増えるものの、税収は国・地方で7〜8兆円の減収になるという。税収が減れば、社会福祉など国民へのサービスが行き届かなくなるのは必至である。石破自民が国民民主の要求をのみ、勤労者の手取りを増やそうとすれば、医療や介護などの社会福祉事業は、勢い縮小を免れない。我々リタイア老人の年金受給額だって減らされるかもしれないのだ。このジレンマを解消するには、税金の減収分を補う何らかの手立てを考えなければならない。税金の減収分を補う手立てとして、すぐに思いつくのは、その分を増税によって補うか、国債の発行によって補うか、といった安直なやり方である。だ...「103万円の壁」ふたたび(その2)

  • 「103万円の壁」ふたたび

    衆院選後はじめてとなる臨時国会が幕を開け、国民民主党の要求する「103万円の壁」の見直しが、大きな問題として浮上してきた。国民民主党は首班指名の選挙が終わったあとでも、石破自公政権の首根っこを押さえている。石破政権がこの問題の解決を避けて通ることのできないゆえんである。きょうの朝日新聞に、こんな記事がのっていた。「『103万円の壁』の引き上げ方針など国民民主の主張が盛り込まれた経済対策案を前に、石破はほとんど異論を挟むことはなかった。石破は外遊中に小野寺らから国民民主との協議状況について報告を受けており、国民民主の主張を受け入れなければ経済対策の裏付けとなる補正予算案が成立しない状況であることをよく理解していた。」(朝日新聞11月29日)「103万円の壁」の見直し(引き上げ)が孕む厄介な問題。その本質はど...「103万円の壁」ふたたび

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、ささやんの天邪鬼 座右の迷言さんをフォローしませんか?

ハンドル名
ささやんの天邪鬼 座右の迷言さん
ブログタイトル
ささやんの天邪鬼 座右の迷言
フォロー
ささやんの天邪鬼 座右の迷言

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用