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RIPES BLOG https://ripe.hatenablog.jp/

記事の中身は「R65」。年の功がある人(RIPE)向け。だからジャリは侵入禁止!

RIPEとは成熟の意味。昔、クリントイーストウッドらが出た「スペースカウボーイ」という映画があった。ジジイ宇宙飛行士が地球を救うために宇宙に行く痛快作。由緒正しい宇宙飛行士は「ライトスタッフ」と呼ばれたが、彼らは尊敬と揶揄を込めて「ライプスタッフ」と呼ばれた。「熟年」という言葉は嫌いだが、「ライプ」はイカス!と思って命名。

R65 RIPEKUN
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新宿区
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佐渡市
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2015/06/19

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  • 散る桜に未練?

    あと一両日は楽しめそうだったのに、無情の嵐。これを「桜流しの雨です」とシブイ表現を知っていた若い気象予報士のお姉さんに拍手。風にあおられる様子は「花吹雪」。花びらが水面に浮かべば「花いかだ」等々、日本人は散る桜にも未練たらたらに美しい言葉で思いやる。また特攻隊で死んだ若者を「散華」と表現した。個人的に好きなのは、「花鎮(しず)め」という風習。これは古い!桜が散るのを不吉な兆しと考え、とくに疫病が流行ることを怖れた。そこで花に向けて「結実するまでゆっくりして(やすらいで)」と祈り、「鎮花祭」あるいは「やすらい祭」を催した。有名なのは京都・今宮神社の疫社に奉納する踊りで、綾傘の風流を押し立てて黒や…

  • 「御侍史」ってわかる?

    厚労省がすすめる「かかりつけ医療制度」によって、大学病院などは患者に「できるだけ居住地近隣の医療機関に行くように」と促すようになった。術後の定期健診だけの自分も近所のクリニックを探した。だが、それには従来の主治医から病歴などのデータを入れた「紹介状」を書いてもらう必要があり、昨日入手した。 そこに書かれている言葉に注目。医院・担当名の後に「御侍史」と書かれている。「おんじし/ごじし」と読み、「御机下(おんきか/ごきか)」とも書く。意味は「先生に直接手紙するのは失礼なので、秘書や御付きの人宛てに」あるいは「直接渡さず机の下にでも」の意味。なんと、これは医療業界だけの用語だった! 業界内だけの専門…

  • 「三日会わざれば……すべし」

    色々な条件が重なって正月休みでもないのに丸1週間も休んだ。本を書き進める好機だったのに何もせずただグウタラと過ごしてしまった。夏休みの宿題、受験勉強。確定申告……うざいこと後回し。ギリギリで間に合わせる、いつものパターン、反省!でも、もう治らん(笑) 今日、1週間ぶりに職場復帰したら、この「グウタラ休み」のツケが来た。まず、駅や現場へ行くのに計20分歩くのだが、足のだるいこと痛いこと。筋肉が落ちた。次に頭が切り替わらず脳内音楽が消えない。tiktokを席巻するクリピー・ナッツの「♪bling bang bang born♪」がループする。先日までは科目三のクネクネダンス(別名ナルトダンス)の唄…

  • 後知恵で観る『ブレードランナー』

    去る19日に映画『ブレードランナー』の俳優M.E.ウォルシュが亡くなった。デッカード(H.フォード)にレプリカント抹殺を命じる警部役だったがあまり記憶にない。なにせ40年前の映画。たぶんレンタルビデオで観たと思う。 映画は衝撃的だった。酸性雨降り続くダークな世界観、芸者が映る「わかもと」の巨大看板、「2つで十分ですよ」と日本語で言う屋台のオヤジ、レイチェル(S.ヤング)の息を呑む美しさ、ハリウッドデビュー間もないオランダの俳優銀髪R.ハウアーの名演、監督R.スコット+美術S.ミードのウデは『エイリアン』で実証済み……ともかくSF映画好きには超人気の古典で、各種の新版も続き『2049年版』も公開…

  • 心の洗濯日「ジャブジャブ」

    心の情操部分に栄養が回らないと気分が暗くなる。美術館やコンサートに行ったり、痛快な本を読んだり見た目もステキな旨いものがその栄養になる……なんて気取った言い方したけど、要はたまには気分転換=「心の洗濯」が必要だという話。 今日はその「ジャブジャブ」?ができた。メインは洗足学園音大(溝の口)の定期演奏会、それも邦楽だった。エスコートしてくれたのは篠笛のセミプロでもある老友イオさん。 自由が丘で待ち合せてまずは腹ごしらえ。食べログのランチ評価が高い「大山生煎店」。名物の焼小籠包(生煎)と中華粥で980円。アツアツで旨い! 洗足音大は初めてだが立派なホールがいくつもあって色々な演奏会が開催中。邦楽は…

  • 好きだけど難解な曲5選

    1,ボヘミアンラプソディ(QUEEN) rhapsody(狂詩曲)なんだから色んな曲想が混在するのはわかるけど、「♪ママ~人を殺しちゃった」からの「ガリレオ、ガリレオ……フィガロ」だぜ。それにイタリア劇の狂言回し「スカラムーシュ」とか「魔王ベルゼブブ」って何だよ。 2.青い影(procol harum) バッハみたいなオルガンとゲイリー・ブルッカーのしゃがれた声に引きこまれるが、のっけのダンス名からして意味不明になる。だが、miller(粉挽屋)の話をしたら彼女が突然血の気を失った(pale)になったという流れも???のまま。これは14世紀の『カンタベリー・テール』に出てくる寝取られ男の話なの…

  • 「♪2ペンスを鳩に♪」

    警備の仕事も「ラクじゃねぇ」と思うのは、今日みたいに冷たい雨の下で長時間立ち続ける時だ。でも、自分から見てもっと哀れなヤツが足元にいた。雨に打たれながらウロウロキョトキョトと砂をつつくドバトだ(写真は「京都旅屋」さん)。 ハトやムクドリは工事現場の掘り起こした土が好きですぐ集まるが、何度も掘っては埋め戻してるガラだけの土には狙うような虫はいない。近所のスーパーの前の歩道や、公園のベンチの傍にも群がる。ここは近所のジジババたちがパン屑を撒くのでそれを当て込んでいる。ハトに混じって腕白そうなヒヨドリもいて、こいつは手に持っているサンドイッチさえ狙うからアブナイアブナイ。 鳥や野良猫に餌をやって近隣…

  • 「横(よこ)」はワルだった⁉

    のどがイガイガするので『じゃばら飴』を買った。「邪払」と書くがスダチ風の柑橘類。鬼も逃げるという酸っぱさで「邪気を払う」と古来から言われてきた。産地・北山村の話が面白いんだが省くね。なお、UHA味覚糖のは酸っぱくないよ。 文字や言葉にアンテナが向いてしまう職業病で「邪」に注目した。訓で「よこしま」と読むがヘンな日本語。その語源を調べると「横様」が音韻変化したらしい。で、「横」であるのは縦方向の中心線からズレるので「正しくない=悪」と思われてきた(中国語「ヘン」でも「粗暴」の意がある)。 言われてみれば、横行、横着、横柄、横暴、横領、専横、横死、横紙破り、横車を押す……ネガティブな言葉にたくさん…

  • 友を選ばば……歳寒三友

    仕事休んでまで世田谷へ観梅に来たというのに、寒さが逆戻りし雨まで降る展開に。これが週末なら甘酒か抹茶を頂くなんて楽しみもあったのだが、平日だから全部閉店。前夜は「てるてる坊主」の念力頼みまでしたというのに、力及ばずだった(LINEスタンプの「てるてるさん」)。 昔の中華文人は梅を好み、松(あるいは水仙)と竹と梅を「歳寒三友」という。寒い冬に心温めてくれる3つの友(植物)を詩や絵の題材にし。縁起良いものとされた。日本でも「松竹梅」は酒の名にさえなっている(さらにめでたく鶴をあしらった絵は田能村竹田)。そう考えると、こんな荒天で梅を愛でるのは、その有難みが余計に分かるってことか? 旧三高寮歌の一節…

  • こどもだってタメ息、つくよな?

    夕方下番時、立哨現場のゲートを閉めていたら、小学3~4年くらいの男の子が自転車で目の前を通り過ぎ…と思ったら止まって、少し夕空を見上げる感じで「フウ」とタメ息をついた。驚いた!どうみてもフツーの子がタメ息……だよ。一体、彼に何があったんだ?なぜ?なんで「フウ」? でも帰り路、よく考えたらこどもにだってタメ息つきたくなる理由はたくさんある。いちいちあげないけど。とにかくある!だから驚くこともなかった。自分にも経験はあったわい。 こどもは幼い、でもそれなりに完結した一人のヒトなんだもんね。こどもにも宇宙はあり、壮大かつリアルな生がある。なめたらイカンのです。 そこで思い出した曲がある。BEGINの…

  • お裁縫の時間(手袋改造)

    使い込んだ防水手袋を使ってスマホが使える「変形ミトン」を作ることにした。現場で工事車両が入る連絡を受けるたびに手袋はずして応対していたが、どうしても動作が遅くなる。以前の携帯には手袋(グローブ)対応の機能があったが今のOPPOにはない。また指先部分だけ導電性シールを貼った手袋もあるが、精度は良くない。検索でなく電話を使うだけなら右手親指部分だけ何とかすれば良いのだ。そこで手作り! ①手袋をカット。キャップを作る 4~5年前にセブンで買った手袋は、少しの雨なら浸透しなくて重宝してた。その右親指を半分くらいでカットした。すると三層構造で表層は合皮ビニール、真ん中は薄いポリエチレンシートが圧着され、…

  • 「足弱さん、ま、ねまれっちゃ」

    住民と一緒に古びた団地があり、近くのスーパーへ毎日高齢者たちが買い物に行く。足腰の弱った人が多い。背を曲げ、杖や押し車に支えられてヨタヨタと歩く。互いに支えあう人もいる。苦労してまで出歩くのはどうしてだ?通販や食材配達では嫌なのか?(後ろ姿とはいえ、無断撮影して申し訳ないm(__)m) たまに自分が立哨する目の前で転ぶ。手を貸して起こすと「段差があって」とか「目が悪くて」と、まず言い訳。最後に「すみません、ありがとう」と小声でつぶやく。「ついこの間までは、こんなことなかった」と愚痴る人もいる。そうだろうなぁ。誰もがかつてはシャキリ&スタスタと歩いていた美女美男だったんだ…….。そして今彼らが、…

  • 祝春節!ベトナム語テキトー講座

    東アジア各国の「正月」は明日からで今夜は大晦日。去年もベトナムの春節(テット)やちまきのことを書いたが、今の工事現場にもたくさんの若いベトナム人が働いているので、つい関心が向いてしまう。 今日は趣向を変えてベトナム語講座にしよっと。でもスマホ見ただけの即席&いい加減なもので4つしか覚えられなかった。日本人(というかワシにも)覚えやすいように強引にもじってます。マジメに読む人は確かめてね。①あけましておめでとう→「チョコなん枚?」(チュックムン・ナムモイ)②さよなら→「旅、へ!」(タンビエッ)③やぁ(挨拶)→「シンちゃん」(シンチャオ)④またね→「変!辛”らい」(ヘンガップライ) とくに①は、ジ…

  • 「太郎の屋根に雪ふりつむ……」

    「今夜は都内で積雪」とニュースが盛んに流している。積雪予想たった8cmだというのに(笑)。ジタバタせずに雪を味わえば良かろうに。雪がらみのBGMならいっぱいあるしさ……。 でも自分は「詩」で愉しもうかな。それも小学6年時の国語の教科書に載っていた詩。60年以上経っても覚えているのは、記憶力ではなく、たった2行の短い詩だったから。ハハハ「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。」これだけ。三好達治が1927年(26歳)に発表したもの。この詩では太郎、次郎とあるか二人を兄弟と読むのは違う。「こちらの家の太郎」「あちらの家の次郎」という風で、ありふれた呼称で良く…

  • 70年目のゴジラを40年ぶりの友と

    周回遅れながら『ゴジラー1.0』を観てきた。モノクロ版は売切れで音響バリバリのIMAXで。アカデミーノミネート効果もあってか老若男女が多かった。今回、付き合ってくれたのは3つ年下のデザイナー・イシカワくん。大学中退の自分が試行錯誤でデザインと印刷代行の商売を始めた時に参加した法学部生。1974年、怖いもの知らず、いや全然モノ知らずの仕事に付き合ってくれた。その後10年くらい交流したのちに途絶えていた。自分の真っ黒な歴史時代を見てきた目撃者でもあるが、そのあたりの話を書くと長くなり過ぎるから略。 東宝の『ゴジラ』シリーズは1954年に始まるから今年は70年目。映画の中身や感想はたくさんの人が書い…

  • 朝ぼらけの「味わい方」

    毎朝6時半に家から10分の「曙橋」へ行き、そこから電車に30分ほど乗って勤務地某所に着く。今朝は東の雲間から太陽が出てきた。この時間帯を「朝ぼらけ(朝朗け)」という。漢字1字なら「𪰪」。これより少し早く周囲が明るんで来たタイミングは「あけぼの」(「ようよう白くなりゆく山ぎわは、少し明かりて~」(枕草子「春はあけぼの」)。 西の空には、まだ沈まないままの月=有明の月がかかる。満月から4日経ってすでに右側から欠けてきている下弦の月で、弦側は日ごとに細くなっていく。なお、丸みの残る左側は「弧」。宵っ張りの月で、夜の9時過ぎでないと天空に登場せず朝まで西空にかかっている。 この「朝ぼらけ」と「有明の月…

  • 新、反、非、脱、総、全そしてシン

    何かの名詞や概念にさまざまな「接頭辞」を付けると、別物のような印象になる。例えば「反原発」「非武装」「神対応」等々……「シン」はアニメ監督の庵野秀明が「シンゴジラ」(2016)で、「神、震、真などの多義を込めて使って」から流行り出した。この解釈は専修大教授の武田徹氏の受け売り。ついでに彼の指摘した「シン」をもう一つ。元共産党員•松竹伸幸氏の著作『シン共産党宣言』のことだ。党首公選制を訴えたこの本では、「シン」にで進化の意味を込めたようだが除名されて今は裁判沙汰。新党首になってももめている様子を見ると、共産主義の「民主集中制」と常識的な民主制は調和せず、進化より退化に見える。政局の話題ついでに「…

  • 周回遅れのMy「グミ」ブーム

    年寄りが流行り物を追う姿はどうもみっともない、と常々思っているが、どうしても治らないわが「野次馬根性」から、流行り物と遭遇することもある。無論、はるかに周回遅れなんだが…… その一つが「グミ」。コンビニやスーパーに行ってポテチやチョコ以上に棚を広げているのが「グミ」だと気づいた。数十種類が並び、たいていは「グミパしよう!」とPOPがある。「グミでパーティ」なんてする奴がいるのか!呆れ、驚いた。 昔食べたことはあるが、ん十年経っているから、劇的に美味しくなったのかもしれない。人気の理由もそこにあるのかも……誘惑に勝てず買ってしまった、明治の果汁グミ「マスカット」味。”弾力プラス”とプレーンなもの…

  • とある日の検索結果

    今日は午前中の晴天が午後から一転してみぞれ、さらには「初雪」という荒れ模様だった。でも休みだったから蒲団でヌクヌクのネット三昧。昨日からネットで何を検索してたのかを見てみた。 自分が少し分裂症気味なのは自覚しているが、こうして一覧を見直すとそのバラバラぶり、脈絡のなさに呆れる。後付けて説明してみよう。 まず気になった「初雪」とその荒天で中断続いた大学ラクビー決勝結果。昔は箱根と並ぶ正月スポーツで平尾誠二のいた同志社が(神戸製鋼も)好きだった。国立博物館は来週からの「本阿弥光展」の下調べ。彼は造形作品が少ないので展覧会にするのが難しく知名度も高くない。でも、天才プロデューサーとしての側面をどう編…

  • 長かった「冬休み」

    子供時代の「冬休み」は12月の25日あたりから1月の7日くらいまでだった記憶がある。宿題も大したことなかったから存分に遊んで過ごせた。だが、ちょっと普通の家とは違う年の瀬だった、 長年母方家業の「切り透かし」(別名。下げ紙、ハカマ紙)作りを公務員だった父が継いだため(提灯屋業も)、こたつに入りながら夜鍋して切っていた。自分もいくつかその図案を作ったけど。ともかくその紙を近在の人たちが28日頃から買いに来る。その店番(販売担当)が自分と姉の役目で売上げが結構な額のお年玉になった。 外に出て金(かね)下駄(スケート)や竹スキー、カマクラなどで遊ぶのは二年参りした後の元旦午後からだった。外から帰ると…

  • 「年の瀬」を越せぬ人、3話

    大晦日前の数日を「年の瀬」という。「瀬」は川底が浅くなったり川幅が狭くなったりして水流が急になる場所。日月の歩みを川の速い流れに例える。溜まったツケ金や気分の澱もさっぱりさせねば「年の瀬が越せない」。そんな切羽詰まった人間を描いた古い小説を3つ紹介。●1)織田作之助『世相』 いつも自分の非才を嘆くオダサクは性分としてエロやグロな世相に魅かれてしまう。でも大阪下流民を描かせたら『夫婦善哉』や坂田三吉ものが書けるウデがある。『世相』はのっけから老いた元教師がヤミ煙草の押し売りに来る。途中、スタンドバーのマダムや阿部定の話が入るが、元床屋がまたもカネの無心に来る。金癖の悪さに呆れるが、一方で小説のネ…

  • 今年の「冬至」はとくにうれしい

    先月の末頃から「日の入りが早いなぁ」と感じだして日々気持ちまで沈みがちだった。それも今日の「冬至」を境に逆転する(実際の日の出、日の入り時間はずれるけど)。「一陽来復」。二十四節季の中でも一番好きだ。 この「冬至」を境に新しい年、新しい春を待つ祝い気分は時代も国境も越えるもの。とくに欧州では古俗とキリスト信仰が混淆され冬至祭の祝日がキリスト生誕日、クリスマスだと流布される始末(4世紀)。イギリスではケルト人のドルイド教信者はストーンヘンジに集まってお祭りをする。北欧には「ユール」祭があった。チョコケーキ「ブッシュドノエル」は「クリスマスの薪木」だ。また節季ものの本場中国では「冬至大如年(冬至は…

  • 「MOMOKA」の”お接待マンガ”

    YouTubeで贔屓している「MOMOKA JAPAN」(フォロワー数80万人)が、ついにマンガ本になったので早速購入(講談社。ネットの現代ジャーナル系でプロモがすごい)。でも舞い上がってアナログ本で買ってしまった(本は増やさないと決め、つい昨日、多和田葉子のはKindle版で買ったのに(泣)。 MOMOKAは京都出身の20代。自宅にはウィペット2頭がいる。6年前、日大生の頃にフリーハグの動画を公開したのが最初かな。以後、海外に行って日本のお菓子を食べさせたり、訪日外国人にパンや菓子を食べさせて印象を聴く路線に。そして今は「あらぁ~」で挨拶して、割烹や居酒屋などへ連れて行って普通の観光客なら食…

  • 日本人が泣く特選場面2つ

    あと1日で赤穂浪士討ち入りの日。自称「忠臣蔵」語り部の今日の噺は大いに泣ける話ですぞ!●その1 南部坂雪の別れ 大石内蔵助が14日の午後に訪ねたのは浅野内匠頭の妻阿久里が落飾して瑤泉院として暮らす南部坂の屋敷。阿久里は吉良を討つ話を聞きたいのだが、大石は話を逸らすばかり。それどころか「さる藩への就職話」をする。帰り際に「東国に旅したのでその歌日記です」と巻物を置いて辞去する。阿久里は怒りかつ失望する…大石もすべて打ち明け、主君の位牌に報告したかった。だが吉良方の間諜がどこかで見ていると考え、雪が積り出した南部坂を黙って下った…大石が案じた通り、瑤泉院のもとには下女に扮した間諜がおり、置き土産の…

  • 共演、驚演、狂演……いやさ享演!

    20世紀初頭?にナポリ人のV.モンティが作曲したマンドリン曲に「チャルダッシュ」がある。スローとアップテンポのパートが交互に演奏される軽快な曲で世界中で人気がある。元はハンガリーの酒場曲でロマ(ジプシー)たちが呑んで踊る伝統的な音楽ジャンルのことだから、本場のチャルダッシュは多彩だ。バレエ『白鳥の湖』でジークフリード王子の前で各国のダンスが披露されるが「ハンガリー人の踊り」と紹介されるのもチャルダッシュだ。オペレッタ『チャルダッシュの女王』ではシルバの唄が聴けるが、これもモンティのものとは違う。 モンティものしか知らない日本人が多いのか(2006年浅田真央の影響?)アイドル並みの人気バイオリニ…

  • カレンダーから消えた12月4日

    明日12月4日は週初めで仕事再開。サザエさん症候群というかブルーマンデー気分ではあるが、やむなくしたくっぽいことを進め、ふと眺めたカレンダーを見てびっくり! なんと4日の日付だけが消えている、印刷されていないのだ! どこかの100均で買った卓上型のものだが、店名は覚えてないし、メーカー名も商品名もない。他の月の分も全部調べたが消えていたのはこの1日分だけ。どこの国で作ったか分からないが、祝日の表記が日本語でされているから、日本人が関与しているのは間違いないだろう。検品作業は何段階もあっただろうに……見方によっては、厳重な監視網を潜り抜けた奇跡の製品かもしれん、と妙に感心した。 それにしても12…

  • 余談多めの「クレイン」噺

    crain(クレイン)の第一義は「鶴」。そう「つる(吊る)」である(トホホ)。第二義は建設機械の起重機。重い物を吊り上げるアレだが種類がたくさんあるから車で動ける移動型2種の噺をちょっと…… 移動型クレインでよく見かけるのは「UNIC」かな? 古河ユニックが1961年に考案した車載型のクレインで、自分で運んで荷下ろしまでできるので普及した。今やユニックはセロテープやホッチキス並みに一般名詞になっている(シェア50%以上!)。 同じく一般名詞化しているものに、専用車両の「ラフター」がある。四駆だから小回りができ公道を自走できる。正しくはrough terrein crane(荒れた土地でも走行で…

  • 日曜昼下がりの映画館

    終日どんよりした曇天で、気温も9度以下。しかも午後からは職場の研修があって、全然愉しくない日曜日になりそうだった……でも研修後、映画で気分を替えようと新宿武蔵野館へ。ここは戦前からの歴史があり徳川無声が専属弁士だった(誰ソレ話)。今は縮小して3階にミニシアター3館を擁するのみだが駅近であるし、上映作品も悪くない。観たのは記事に書いた『JFK新証言』(監督オリバーストーン)だ。 結論から言うと、ウォーレン報告書の荒唐無稽さを執拗に批判し、陰謀(conspiracy)の存在をあぶり出しとくにCIA主導を匂わせていた。だから予告編冒頭でケネディとCIA長官ダレスがオープンカーに同乗している映像が使わ…

  • 60年後でも”真実”は不明

    1963(昭和38)年11月22日、現地時間12時30分にケネディがダラスでパレード中に暗殺された。そのニュースは、11月23日午前5時28分に日本でも報じられた。それも米国から人工衛星(静止衛星ではない)で日本(国際電電)にTV電波を送る宇宙衛星実験開始直後だった。お祝いめいた雰囲気の画像が一転、沈痛な表情の米国人アナウンサーの声に被せて、日本人ナレーターが「この電波でこのような悲しいニュースをお送りしなければならないのは誠に残念」と語り、ケネディ暗殺事件の顛末を編集された映像で見せた……自分は佐渡島で中学2年だったけど、朝からかじりついていたNHKの特番にびっくりした。暗殺の中継は1960…

  • 人類には「オヤツ」が必要だ!

    「オヤツ」の「ヤツ」は「八つ時」。昔の午後2時から4時の間のことで、この時間は多くの国でスナックタイムだ。英国には有名な「アフターヌーン・ティ」があり、スウェーデンには「フィカ」、フランスのは「カトゥルール」。スペイン・南米には「メリエンダ」がある。でも中国には「点心」はあるが、相当する習慣はないようだ。 で日本の、とくに農村では「コビリ」がある。「小昼」から出た言葉で、「間食(カンジキ)」ともいう。家族近所総出でやってた田植えや稲刈りには畔に集まってタバコやお茶とともに楽しんだ(写真は三条・内山農園さん)。昔は学校も休みにしたが、農家でない自分の場合、「コビリ」だけうらやましくて畔の近辺をウ…

  • 「お清め」の霊験あらたか…か?

    築60年近い都営アパート解体工事が持ち現場の一つになった。ゲートや囲いなどの周辺整備に時間をかけ、やっと先週から居室のバラシに着手した。 その最初の日、人柄に味のある老監督が「気休めだけど、やっとくか!」と助手を連れて建物の周囲を巡りながら何やら撒いた。「四方祓」の「お清め」で、撒いたのは塩、米、酒だった。 解体工事はとかくガサツなイメージがあり、世間の顰蹙も買いやすいが、所管が区役所で、戸数が300もあるでかさ、それを1年がかりでやるのだから計画的かつ慎重に進めねばならない。「お清め」で神頼みしたくなる監督の気持ちは分かる。お陰?で今のところ、まだトラブルはない。 塩で厄払いするのは日本だけ…

  • 秋草と外来種

    ススキや桔梗、萩など秋の草花をあしらった「秋草」の図柄は、枯れゆく淋しさや侘びた風情があり、日本の伝統的な意匠だ。だがもう消えるかもしれない。 昨日から現場近くで見るのは、妙に自己主張の強い、名前も馴染みの薄い外来種の「秋草」だ。写真中央の4枚=①ランタナ、②カリアンドラ、③アベリア、④エンジェルトランペット。そして街路樹に多用されるようになったハナミズキも一青窈の歌で好感度アップしたが、英名はdogwood(一説では実や枝の煮汁が犬の皮膚病に効いたから)。春咲く花は桜に似て可愛いが、秋になって葉の枯れ方が汚い。一気に枯葉色になりチリチリと道路に散らかる。 見た目が派手とか珍しいで安直に栽培し…

  • 棄てる本の「余滴」(5)

    ●「茶の話~茶事遍歴~」(陳舜臣) わが四谷左門町に「大日本茶道学会」なる建物がある。「茶道」は「ちゃどう」と読み(裏千家流)「さどう」(表千家流)ではないらしい。こういうことを言い立てるから「茶道なんてねずみ講くらいの価値と将来性しかない」と悪口を言う若者が出てくる(ある書評サイト)。でも、ここの会長さんは岡倉天心の『茶の本』を現代風に訳している。構成を逆にして訳出してるのが興味深い。 茶道にも抹茶派と煎茶派がある。本場の中国には明代に抹茶は消滅し、茶館で見せる茶淹れの作法はあるが日本的な『茶道』はない。 「日常茶飯事」という言葉があるくらい喫茶の習慣は深く根付き規模も世界的だ。それゆえアヘ…

  • 棄てる本の「余滴」(4)

    ●『杉浦康平のデザイン』(臼田捷治) 子が親より先に死ぬのは最大の親不孝。その報いで三途の河原で石を積み続けることになるが、鬼が来て蹴散らしてしまう……では弟子が”出藍の誉れ”を果たせず、師匠より先に死ぬとどんな報いを受けるのだろう……。 杉浦康平の弟子だったブックデザイナーの鈴木一誌が、この夏亡くなった(享年73歳)。まずは冥福を祈る。 我が同級生で"戦友"でもあったが、杉浦を追って造形大に転校してしまい、そのまま杉浦オフィスで12年も勤めて後に独立した。かくいう自分も20代は杉浦に影響され心底私淑していた。 杉浦の半世紀以上のデザイン活動は常に革新的で理知的だった。広告宣伝畑の連中のチャラ…

  • 良い話と悪い話がある…

    「良い話と悪い話があるけど、どっちから先に話すべき?」と言うのは心理学では「ゲイン•ロス(gain-loss)問題」の一種。良否や損得のギャップが大きいほど印象が強い。だから良い話を後にした方が印象が良くなるらしい。だがその逆の説もあるから心理学なんて当てにならない。 ワシにも良いことと悪いことが昨日同時に起きた。悪いことは、蒸したサツマイモを噛じったら犬歯が取れたこと。蒸し足りなくてやや硬かったのだか、ただのイモだぜ~。それでなくても歯が少ないのに大ショック。「バカボン」の「レレレおじさん」になってしまった。「芋かじり 歯が抜け落ちて 間抜け顔」トホホ…腹が立ってイモに八つ当たりしてガシガシ…

  • 『百日紅』の花は過ぎたか……

    亡き杉浦日向子が描いた漫画『百日紅(さるすべり)』は北斎の三女・お栄(筆名は応為)の物語。それを「クレヨンしんちゃん(映画版)」の監督・原恵一がアニメにしている。自分もここに記事を2度も書いた、(原作とは違うが、アニメの方はYouTubeでベトナム字幕版なら観れるよ。消される前に急げ!) その葛飾応為を、漫画もアニメも魅力的なかわいい女性に描いている。現実は「すみだ北斎美術館」(両国)に展示された人形(40歳頃)のような姿かもしれない。でもその才能に惚れてしまう。 11月1日から応為の肉筆画『吉原格子先図』が、神宮前の太田記念美術館で公開される。この絵を「レンブラントみたい」と評する向きがある…

  • 「ビリー・ジョエル」だぁとぅ‼(怒)

    生コンミキサー誘導のために路地入口に立っていたら、近所のジジイが話しかけてきた。時間があるから応じたら、とんでもないことを言い出した。 「昨日、公園のベンチにいたらさ、オレのことを『ビリー・ジョーに似てる』っていうんだよ。誰なんだろう?『ビリーなんとか』ってさ」とシニア用スマホを差し出してきた。自分で見つけられなかったから、ワシに探せってこと? ワシ「それ、もしかしてビリー・ジョエルのこと?」と尋ねると、「そう、それだ!『ビリー・ジョエー』」「ジョエル!」「うん、ジョーエルか。その人はどういう人? オレに似てるの?」 ワシ(似ても似つかんと言いたいのを抑えて)「いやぁ~、ガイジンだからね」とか…

  • さらに拡散!「ウマレル」現象

    昨日の現場に夫婦見物人が登場。工事概要を読んですぐ引き揚げた。日本人は理解が早いし概して大人しい。これが欧米だと「ウマレル」さんになる。これを「度を越した野次馬」と訳して記事にしたのは3年前。再掲しておこう……「イタリア・ボロ―ニャの方言でこれを「Umarells」(ウマレルス)という。このウマさん連は、「手を後ろに組みながら建設現場を観察して、求められてもいない助言をする年配男性」である。3年前くらいから「うちの国にもいる」と話題になり、Wikiに載り、フィギュアまで通販されるほど……建設現場だけではない、「空調の業者の人がやって来た時、父親はその人に子犬のようについてまわって暖房や冷房につ…

  • 「秋の昼長」?を使って

    警備の仕事は多様。先月まで建設現場で常駐。日曜日は埼玉某市の祭(雑踏警備)だった。今日は鉄筋搬入誘導のスポット勤務……てな具合。哀しいのは日の入りが早くなって夕方5時半でもう暗いこと。気分も暗くなって帰っても何もする気になれず、「もつけねぇ」(佐渡弁:可哀想な)粗食をすませて早々に蒲団に入る。 だが、今日は11時に終了。スポット勤務はたまにこれがあるのがうれしい。秋の夜長ならぬ「秋の昼長」を使って、日頃から気になっていた隅々の掃除をしたりプリンターを棄てて余った用紙を束ねたり、さらにあるもので食べ物も用意した。 一つは安くなったリンゴで朝食用のジャム。いつも砂糖の量は適当なのに、辻褄が合う不思…

  • 棄てる本の「余滴」(3)

    ●『漢文の素養』(加藤徹)「今どき、こんな本読む人いる?」。17年前にこの本が光文社新書から出るに際して、こう問うた人はいたと思う。時代的には胡錦涛・中国は反日デモも頻発していたが、経済の二けた成長が続いてホットな国だった。そこに『漢文力』(中公)という意外な視点のヒットを出し、京劇にも詳しく、面白みもありそうな少壮(43歳)の学者にして小説家でもある加藤徹という書き手が見出され、光文社は賭けでこの企画を通した。おそらく加藤のプレゼン力が大きかったろう。読めばわかるがカシコイ人だ。 だが、客観的に見て「漢文」は逆風だ。まるで人気がない。2022年から高校の古文・漢文の授業時間はほぼ半減された。…

  • 棄てる本の「余滴」(2)

    ●「川の文化」(北見俊夫) これは日本の川をめぐるフォークロア(民俗学)を手軽に読めるようまとめた講談社学術新書。この「余滴」シリーズは、中身の紹介でなく「最後のひとしずく」をしゃぶってみたという立場なので、興味のある方は「ためし読み」や電子版で読んでいただきたい。その余滴としては、生まれ変わって「佐渡の舟運」をちゃんと研究したいと思う。 北見氏も佐渡の相川町、鉱山からの排水が注ぐ濁川沿い生まれ(1924)。教師の息子だから県内を転校したと思う。本では全国の川の研究に混じって佐渡の外海府や真更川流域などの習俗も紹介している。舟運では高瀬舟のような平底型の船が各地に見られたことも紹介している。 …

  • 「向田邦子の水羊羹」がなんでィ!

    寝落ち用にネットの「朗読」を聴く。先日は向田邦子の短編集『眠る盃』(1979)を前編・岸田今日子、後編・山岡久乃でやっていた。作家も朗読の二人も大好きだから愉しくて「寝落ち」できなかった(笑)。その一編に「水羊羹」があって「私は味醂干し評論家または水羊羹評論家」と口上し、「まず水羊羹の命は切口と角であります」に続くのが彼女の「水羊羹論」。桜の葉っぱの奥ゆかしさ、宵越しさせてはいけない、固すぎも黒過ぎも良くない=薄墨色、ふたつ食べるものではない、お茶の器は白磁のそば猪口と根来の茶托。さらに照明、空調、BGMまでこだわる。気に入っている店は南青山の「菊屋」だという。そして「水羊羹は1年中あれば良い…

  • 「彼岸花」を巡る2曲と1品

    彼岸休み(23日=秋分の日)を終えて現場に出たら「彼岸花」が咲いていた。毒花ながら咲く時を守って律義なもんだ。さすが「天上の花」=曼殊沙華(まんじゅしゃげ)。これを「マンジュ―シャカ」と読んで歌にしたのが阿木燿子&宇崎竜童で、唄ったのは山口百恵(1978)。でも歌詞的には「恋する女はマンジュ―シャカ 罪作り」とあるだけで、この花らしい含意は何もない。でもファン(60代後半かな?)たちには、阿木&竜童で「オトナのモモエ」歌ならなんでも良かったのだ。 これが90歳前後の大先輩とか懐メロ好きジジババだと、渡辺はま子か由利あけみの『長崎物語』(1938?1939)を思い出すかも。「赤い花なら曼殊沙華」…

  • 棄てる本の「余滴」(1)

    毎週の資源ごみの日に蔵書から数冊の本を縛って棄ててきた。そしてとうとう7段あった本棚も残るは数冊の文庫本だけになった。「本を棄てる」のは他のゴミを捨てるのと違って、「文化的価値」を踏みつけにするようで少し後ろめたい。これはレコードなどでも同じ気分だった。だが、適切な処分方法がない不要なものだから廃棄するしかないと割り切った。これまでも引っ越すたびにバサバサ棄てたり、あげたり置いてきたりした。モノとしての未練はない。だが、中味には懐かしさがある。棄てる直前になって「あ、この本は読み返したい」と想ったことが何度も(何冊も)あった。まるで旨い酒の最後のひとしずく(余滴)を惜しむように……そっと除けて…

  • 移動祝祭日&ある「女傑」

    明後日9月18日は祝日「敬老の日」だ。高齢者(65歳以上)人口が国民の約3割(3627万人)にもなっているのを祝うべきなのか?むしろ尊厳死を合法化して祝う方が良い気がするが……。「敬老の日」は本来9月15日だったがそのいわれは、昭和22(1947年)のこの日、兵庫県多可郡野間谷村(現、多可町八千代区)の村長・門脇政夫が村主催の「敬老会」を開催したことによる(55歳以上が対象)。戦後の混乱期で、子供を戦場へ送った親たちも多かった。その苦労と貢献に報いるためだった。これが県を動かし、やがて国の祝日になったという話。写真は同地区の記念碑。ちなみに多可町は酒米・山田錦発祥の地でもあるという。 本来の日…

  • 「橋の銘板」にある「きまり」

    今の現場は昔からある集落で、町境には小さいながらも1級河川が流れ、そこに築60年以上のコンクリート橋がかかっている。場所が簡単に特定されるとまずいから、川の名前は省略するが、橋のたもと(図の親柱①)にある銘板には「小源治橋」とある。きっと男兄弟で末っ子だった「源治」の家が橋の傍にあったのだろう、いや背が低かったのかな。でも何かの職人で、集落の名物男だったに違いない。いや橋を作る際の献身。献金を顕彰してかも……なんて想像しながら渡る。これは橋の入り口側から渡ったことになる。 橋の反対(出口側)の親柱③にはひらがなで「こげんじはし」と彫ってある。「ばし」と濁っていないところに注目して欲しい。読む分…

  • 「夏の雲」という名の公園!

    練馬・光が丘団地に「夏の雲公園」という名の区立公園があることを今日、偶然に知った。なんとセンスの良いネーミングか!調べたら54,033㎡と東京ドームより広く、プロムナードや多目的広場、ジャブジャブ池、椿の庭、テニスコートなどもあり、フリマやお祭りも行われるらしい。さらに調べると、近くには「秋の陽公園」「春の風公園」「四季の香ローズガーデン」(植物園)まであるではないか!「練馬区エライぞ!」というか造園設計した東京ランドスケープ研究所もエライ! なぜ「夏の雲」という言葉にドキッとしたかというと、雲の美しさ、面白さは夏、とくに旧盆過ぎから9月初めの二百十日頃までが最高だと昔から思っていたからだ。ア…

  • 長月の奇夢夜話(3)

    「奇夢」話はこの記事で一旦お休み。夢が面白いほど半覚醒の状態で「続き」を観たくなったり細部の整合性を考えたりするようになり、起きてからさらに気になることを調べたりもする。こうなると「夢」話ではなくただの「夢想プロット」になる。夢は瞬間のイメージだが、印象は尾を引く。その印象を引きずって違うイメージを繋いだりもする……せっかくの「奇夢」体験も作り話めいてきたら意味がない。次の体験までひと休みする。 ●05 デブリ教とコロコロ団の死闘 海に多くのゴミ(残骸=デブリ)が漂う。中でもマイクロプラスチックは有機物や細菌が付着し、生態系を破壊する。このデブリに悪質な菌を付けてばらまいたら世界は再びcovi…

  • 長月の奇夢夜話(2)

    ●03 仔馬と寝る女 屏風のような岩に守られた奥深い入り江に、大型クルーザーが陸に上がっている。周囲を低く積んだ石垣が囲む。ここがヨットやクルーザーの「キール(竜骨)」の設計者として名高い「センセー」の住居兼工房だ。「センセー」は偉ぶる風はなく、この入り江の波のように穏やかだ。そのふくよかな妻女の日課は、温まった石垣の上で午睡を愉しむこと。ゆるいS字の石垣の上には寝そべった彼女の頭側に、毎日隣の岬から回って来る郵便少年の黒い仔馬が寝ている。さらにその先には黒いラブラドール犬、さらに端には黒猫が寝る。この「ゴールデン・スランバー(黄金のまどろみ)」(the Beatrles)の習慣とスタイルがい…

  • 長月の奇夢夜話(1)

    HCU(高度治療室)やICU(集中治療室)では、食事も排泄も自覚ないまま進み、とくに夜は無音・無刺激の状態になる。こういう環境で長い時間過ごしていると、現実離れした奇妙な夢を見ることが多かった。レム睡眠で半覚醒状態だから覚えている。いや、何とか忘れまいと夢の細部を補正さえする。そして運が良い時はメモに残せるが、メモが片言隻句だから後で読み返しても思い出せないことも多かった。この奇夢は見ている間はひどく面白かったのに…… 9月(長月)の夜話、実にアホっぽいよ(笑) ●01 都心を揺らすムカデ通勤「ドッドッドッドッ」とリズミカルな音を立て、地面を揺らしながら走ってくるのは7~8人のサラリーマン。ヘ…

  • LINE残して逝く、時世だなぁ

    今日は7月に亡くなった叔母(享年80)の四十九日法要だった。寺が天台宗だったから僧侶は法要をこう説明した「死後49日の間に霊は、自らの諸悪の行いを懺悔(さんげ)して自分の心を清らかにします。そして位階の高い仏様になられます」と。でも死後の世界観としては、芥川賞作家で僧侶(臨済宗)玄侑宗久流の、「この世とあの世の中間(=中陰)」を光速で通過する49日間というイメージの方が魅力的だ。 それはともかく香典を用意している時に「あ、そうだったな」と変な既視感を覚えた。あほっぽいルール(しきたり)がある。例「香典袋」の名前は黒々した墨ではなく灰色の「薄墨」で、金額は「漢数字」で、紙幣は顔のある方を内側に、…

  • これは劣化か?新陳代謝か?

    現場の若い監督(27歳)が職人の真似事をしてミニユンボを動かし、それを職人がおだてて「ウン免許皆伝だ」と言ったら、「それ何?」と返された。会社の管制の若い担当(25歳)と話をしてたらチャチャをいれてきたので「話の腰を折るな」とたしなめた。すると「腰が何ですか?」と聞かれた。いっそ「話の腰を揉むな」と言えば良かったかな……Y・Z世代(図版は「Y&Z世代」の特長by読広)と話す時は「通じない」と予測して言い換えるために疲れる。ま、昔から離れた世代間の対話は不毛なものだけどね。 思いついた「通じない言い回し」を列挙しよう。ジジババがつい勢いで使いそうな言い回しだ。昭和な死語、四文字熟語や故事成句は省…

  • 頑固ジジイのホンネ愚痴

    団塊世代は草創期から見て育ったのだからマンガ、アニメは好き。でも、自分は「カワイイ系アニメ」の、あのデカ目玉で発育不全のアンバランスな体と嬌声がつくキャラが大嫌いだ。 それが今週、地下鉄の車内広告で四方八方から”攻めて”来るのだからゾッとする。マンガや雑誌の広告だけでなく口腔ケアやAC(公共広告機構)のもある。 今やKAWAIIは世界語だ。韓国娘のジニーちゃんもYouTubeで「カワイイは日本人のDNAだ」と言っていたことは紹介した。また、「かわいい」という言葉の流行は大正3年に呉服橋で画家の竹久夢二が出したグッズの店からだとの説もあるが、それはどうでもいい。ジジイとしてはひと言言っておきたい…

  • 「抜き書き帖」から武田百合子

    武田泰淳は『史記』からずっと中国もの、そして戦後の『ひかりごけ』『風媒花』などを読んだが、もう若い読者はいないと思う。ましてその妻・百合子(1925-1993年)が書き続けた山荘日記『富士日記』(全三巻)を知る人は少ないかもしれないが、このタダモノじゃない主婦・百合子の愛らしさ、健気さはなんとか読み継いで欲しいと思う。なお、路地裏や猫の写真で女性たちに人気の写真家武田花は彼女の娘である。 昭和39(1964)年から13年間の日常が実に沁みる。59年前の同じ季節の日記をつまんでみよう。「七月十九日 朝十時ごろまで風雨。ひる ホットケーキ。河口湖の通りは大変な人出と車の排気ガスで、東京と同じにおい…

  • 「抜き書き帖」から『たき火』

    猛暑真っただ中におすすめ。凍り付く「寒さ」が感じられるのはジャック・ロンドンの『たき火』。彼の代表作『野生の呼び声』の後に買った短編集にあった。 男は極夜でマイナス60度の凍ったアラスカ・ユーコン川を下り、仲間のいる古い採掘場に向かって歩いていた。一匹のハスキー犬とともに。この男「頭の回転が速く、警戒心も強いのだが、それはすべてその場その場のことだけで、先を見通した思慮には欠けていた」。昼飯に用意してきたパンを食べようとするのだが、口のまわりのひげが氷でツララになってそれを阻む。気づかなかった自分を笑ってしまう。「しかし、笑っているあいだにもミトンをはめていない手の感覚はなくなっていく。さらに…

  • 「抜き書き帖」から森茉莉

    森鴎外の娘(1903-1987年) 。気位高くて気難しいと言われるが自分は好き。ブログにも何度か書いた。生活力なし。でも黒柳徹子とは初対面で意気投合したという辺りにピュアなものを感じる。文章が独特で上手い! 「私は貧乏でもブリア・サヴァラン(注1)である。精神は貴族なのである。この頃流行の庶民は大嫌いである…(中略)……贅沢貧乏の名人で「代沢湯」の湯船に浸かっていて、西班牙のアルハンブラのバッサン(注2)を空想する(無論眼は瞑るのである。ちりちりの髪を洗っている真っ赤に肥った中婆さんや地獄の針の山に追い上げられている女亡者のような痩せさらばえたお内儀さんが見えたらおしまいである」(注1 サヴァ…

  • 「抜き書き帖」から「江戸弁」

    本を棄てる準備をしているが、すでに廃棄した本の「抜き書き」ノートも多数ある。これを読み返すと面白くて棄てるには惜しい気もする。だからネット上に少し残してみよう。誰か興味を持ってくれるかもしれない。 今回のタネ本は古本屋経営者でもあった作家出久根達郎氏の『万骨伝』。副題にある「饅頭本」というのは古書業界用語で、人の死去や顕彰などに際して出される饅頭みたいな「記念出版物」のこと。たくさんの人のエピソードが掲載されている。選んだのは演劇批評家・作家の岡鬼太郎(1872 - 1943)が残した1926年頃の「江戸弁」噺で「田舎言葉」と対比している。以下、カッコ内は田舎弁で当時は正しくない用法。(なお、…

  • 赤紫蘇の梅干しに恋する

    「梅干すや 庭にしたたる 紫蘇の汁」……子規のこの名句を、この夏土用の時期にこそ、皆さんと共有したくて投稿することにした。 この句から、自分は佐渡での子供時代、祖母が暑い盛りに庭先で梅干しをザルに広げている情景が浮かぶ。それはすごくショッパかった。昨今は南高梅やはちみつ漬けやおかか味、昆布巻きなど色々出回っているが、この祖母の梅干しが無性に食べたくなる。(写真は京都の骨董屋「幾一里のブログ」さん) なるべく無添加の赤紫蘇梅干しを選んで、ひやむぎに添えてみたりしているが、他にも熱中症予防必需品の「塩飴」でなく、セブンの「カリカリ梅」を現場に持参してかじっているし、赤紫蘇汁の代わりに「ゆかり」をテ…

  • 「人間(じんかん)地図」の更新

    スマホのアドレスを整理していて誤発信することが続いた。でもそのお陰で無沙汰していた友人の消息が聞けた。一人はガンと闘病中だった。もう一人も母上が重篤な状態で入院していた。よく知る方だけに心配だ……人間は自分に関与するいろんな人の情報で頭の中に「人間(この場合は「じんかん」)地図」のようなものを作り、それを常に更新している。そして人間関係の親疎に反映される。 自分の過去1ヵ月では上記の他にも、入院中に世話になった看護師さんに娘が生まれた/甥が40代半ばで初の転勤(子供部屋おじさん卒業!)/叔母が熱中症から心筋梗塞を起こして死去……等々があった。連絡していないだけで知らない変化はもっとあるだろう。…

  • どこかに「公平の神様」はいないか?

    今年3月に東京都から低所得者向け「おこめクーポン」の案内が来たので、自分は米5kg×3+煮野菜パックを申し込んだと書いた。先に米が来て、先日煮野菜が来た。刻み野菜パック10個あって「肉じゃが/カレー用」(8個)とより細かく刻んだ「ドライカレー/ミネストローネ用」(2個)の2種。 正直、ちょっと引いている。「こんなに食べきれるのか、ジュース/緑茶」コースの方が良かったかなぁ」と……半年前に買ってあった2kgの米さえまだ残っているのだ。米袋には「転売禁止」と印刷されているが、無料で本当に困窮している人に回したらまずいのかな……。需給のミスマッチになってる気がする。ま、ありがいんだけど…… 自分のと…

  • 駄句ひねりつつ観天望気

    「観天望気」とは、空や自然現象を観察することで経験的に気象の変化を知ること。昔からの生活の知恵で夕焼けは晴れだが朝焼けは雨の予兆とかは当たっている。民謡でも「きゃある(蛙)が鳴く→雨ずら」とか「米山さんから雲が出た→夕立」とか謡われる。自分は子供の時からちょっと「雲オタク」で、空を視たり絵に描くのが好きだった。仕事現場でも「いい雲」観るとついパシャリとやってしまう。今回は最近のを駄句つきで(笑) (1)「夏雲の 俺が主役と 湧き上がる」 ご存知、積乱雲は夕立を招く雲。昔、夏の午後、羽田からの富山便でアルプス辺りに見かけた積乱雲ニョキニョキの光景はまさに絶景だった。(2)「まぁだかな? フライン…

  • 「空調服®」+αで猛暑に耐える

    去年7月も9日連続猛暑日だったが今年もなかなか暑い! 日陰のない場所で立哨するのは命がけで熱中症が怖い。そこで対策の基本は、まず「空調服(これは登録商標)」着用。警備会社によっては希望者に有償支給というところもあるが、今の会社は最初から無償支給なので助かる。今や建設現場の誰もが着ている。 だが「空調服」は水や触媒を使って冷やすものではない。人体の発汗作用に伴う気化熱をファンで体外に排出する「生理クーラー」(これも®)の原理だから生ぬるい風が首筋や袖口から出てゆくだけ(風量は調節できる)。その効果で服が汗でぐっしょりということはなくなる。だが、それでは少し心許ないので、自分で「+α」の工夫をする…

  • 「雨夜の品定め」する/される

    来週には梅雨明けしそうだが、今から1000年以上前のこの季節(長雨晴れ間なきころ)に、職場に宿直した男たち4人が「理想の女性像」をテーマに語り明かしていた……ご存じ『源氏物語』の第ニ帖「帚木」の、通称「雨夜の品定め」だ。17歳になった光源氏もその一員。やれ、「上流の女より中流が良い」だの、「優しい女は情に流されやすいがしっかり過ぎても色気がない」……などと言いたい放題。最後は頭中将の色懺悔経験談たっぷり。光源氏も大いに刺激を受けて次の話につながっていく……。 現代のフェミさんなら「スイカじゃあるまいに女性を”品定め”とは怪しからん!」と息巻くかもしれないが、うなずける部分も多く、たぶん現代の女…

  • 役人はカタカナ語が好き?

    先月末からこの1週間、地下鉄ドア傍にポスターが掲出れた。「魅力ある職場づくり推進奨励金」とあり「最大130万円」が支給されるという。主催しているのは東京都の(公財)東京しごと財団。サブのコピーには「職場環境の改善。人財育成、賃金引上げなど 従業員のエンゲージメント向上に取り組む中小企業を応援します!」とある。出た、お役人の好きなカタカナ語。Engagement には「婚約、約束、雇用、交戦」などの意味があるが、ここは「ワーク・エンゲージメント」でオランダ人学者の唱えた「働きがい」概念のこと。「活力、熱意。没頭」が揃った状態を指す。だからポスター(役人)が言いたいのは「従業員の働きがい向上」とい…

  • 「雨」が題にない雨の名曲

    まだ夏至期間で今日などは一番日の入りが遅い(19時1分)日なのにうっとおしい雨雲のために入陽が見えない。でも降り続ける雨の中で立哨しても、手に当たる水滴がやさしかった。で、いい気になって「雨」にちなむ懐メロや童謡を次々とハミング。20曲を超えた。イヤぁ、名曲が多いなぁと感心。 その中には、歌の題に「雨」が出てないけど「雨の歌」というのがいくつもあった。個人的に4曲を選んでみた。<窓ガラス:研ナオコ>ご存知みゆき嬢の作詞作曲だが、研ナオコの唄に味がある「♪それよりも雨雲が気にかかるふりで 私は窓のガラスで涙とめる♪」の詩がささる。バックがアルフィってのもイイ!<駅:竹内まりあ>これも明るいまりあ…

  • 都バス「品97」路線メモ(後)

    外苑西通りから明治通りに入る。大まかにいえば進行方向右手は白金圏、左手は麻布圏になる。浮世絵に見る通り元はだだっ広い広場だったエリアだ。<広尾>「高級感ある町~」式に言われるが、通りに面したベランダに洗濯ものがヒラヒラする都営アパートもある。賃貸族には低家賃は魅力だが空きがないし出てもすぐ埋まる。個人的には700戸も入っている巨大住居は遠慮したい。<天現寺>イタリアンレストランの密度がやたら高い。加えて最近はおしゃれなカフェも続々。紅茶とスィーツの「天現寺カフェ」(写真)は超女子受けスポットとみた。ちなみに朝のこの路線バスには小学生がたくさん乗る。おりるのは慶応幼稚舎のあるこの停留所だ。<古川…

  • 都バス「品97」路線メモ(前)

    この頃、わが四谷三丁目から品川の現場までバスを利用することが多い。時間は30分ほどかかるが混んだ電車を乗り換えながら行くよりはるかに快適だ。主に外苑西通り走るこの「品97」は旧都電ルートで各停留所周辺には面白ネタがたくさんある。<左門町>幕府の旗本・諏訪左門が住んでいたから。怪談「お岩さん」もいたし、堺利彦が作った日本初の編集プロダクション「売文社」もここ(黒岩 比佐子『パンとペン』)。<信濃町>慶応病院と創価学会の町。駅前の煉瓦館は貸オフィスビルでその外壁は圧巻。かつて韓国から輸入したまま放置されていた煉瓦を使用したという。<青山一丁目>本来は皇太子の住まいである「東宮御所」だが、天皇在位中…

  • 外人YouTuberに教わること

    連日、YouTubeのおすすめに大量の「外国人観光客インタビュー」投稿が出てくるが、アホな聞き手が多くて、同じようなベタほめ話でゲップが出る。唯一例外は日本のマイナス面を聴いて、米人男性の『日本のソーシャルプレッシャーがキツイ』というコメントだった。これには共感。 外人YouTuberの投稿も玉石混交だが、キラリとするのもあったので3つ紹介したい。 1つ目は企画力と実行力が立派な例。日本人と結婚しているフランス女性のアマンディーヌさん。ご主人の地元酒田市の観光大使でもあるが、先日はフランスの高校生40人を招いて多様な日本文化体験をしてもらった。彼らの反応が新鮮で深かった。よく考え抜いた企画の力…

  • プレミアム付商品券のリアル損得

    生活に必要な消耗品類は不思議と無くなる時が一度に重なる。今日もハイターにダスターのほか各種調味料(みりん、ごま油、麺つゆ)が無くなり補充する必要が出てきた。うっとおしい雨が断続的に続いているが(まさに「さみだれ式})休みに動かないと、平日仕事帰りではちとキツイ。 一体、自分は食費や生活用品に毎月どれくらい使っているのだろう? 朝と夜は基本的に自炊しているがザッとならすと3万円弱だろう。総務省の『家計調査報告』によれば、住居費を除いた単身世帯(全年齢)の食費3万8410円+生活用品費5687円=4万4097円(令和3年)となっているから、自分はその3分の2程度と「つましい」(笑) 新宿区から「プ…

  • 「梅雨」より「五月雨(さみだれ)」派

    早くも西日本が「梅雨入り」。警備員に限らず外で働く職人の大敵はこの長雨だ。天気予報で傘マークが並ぶとウンザリする。コンビニの安物カッパはべとつくしムシムシする。「ツユ」と呼ぶのも気に食わない。昔の中国人が「梅雨」と美称を当てたのが良くない(元はバイキンの「黴雨」:同音でメイユゥ)。たしかに梅が熟す季節ではあるが、花の残像と春を引きずっている印象がする。この季節は春より夏に近いのに…… 「つゆ」より「五月雨(さみだれ)」という方がシブイと想うのはワシだけ? もちろんこの「五月」は陰暦だから今の6月。雨の合間に見える「五月晴れ」がまたイイですなぁ。そして何度か降って、止んでを繰り返すうちに確実に夏…

  • 老人たちの様々な昼下がり

    現場近くに区の地域センターがあり、色々な活動に使われている。ワシも休憩に利用させてもらっている。午後休みにロビーにいると琉球三線と女性のゆったりした唸り声の様なものが聴こえてきた。隣の部屋では爺さんたちが将棋か碁を指している。体育室の予定欄には卓球グループの予約が入っていた。前話でふれた図書室もここにあり、そこそこに混んでいた。ほぼジジババだが…… 現場に戻ると、新聞配達のバイクが行き過ぎた。「まだ夕刊を読む人がいるんだァ」。それを早々に読み終えたのか、向かいの主人(70代?)が、水槽を持ち出して玄関近くの日向に置いた。聞けば「メダカの卵が孵ったので日光浴」とか。見ればミジンコみたいなのがウジ…

  • 「紙の本」を買ってしまった!

    現場近くの小さな図書室で立ち読みしたのがきっかけでアマゾンで衝動買い。中古でもなく電子版でもない新品「紙の本」、それも一回の読み捨てでも惜しくないタイプの本を買うなんて…自分の粗忽さを後悔した。蔵書の始末を進めているというのに…。 買ったのは『名文どろぼう』(2010年 文春新書)。著者の竹内政明氏は『読売新聞』の元コラムニスト。題の意味は古今の名文を引用(パクリ)した随筆だから。ワシも少しパクって本の中身を紹介しよう。●「あのポルをくれ」米国旅行に行った明治の画家丸山晩霞は、店でブドウを買おうとして「あのポルをくれ」と言ったが通ぜず、買えなくて怒って帰ってきた。「葡萄牙(ポルトガル)」と書く…

  • 「うっとり系」の祭バカ

    17日は「神田祭」の最終イベント例大祭だ。日枝神社の山王祭りと毎年交互に開催されるが、こちらは江戸情緒たっぷりなのがイイ。神輿を担ぐ連中が『お祭りマンボ』のおじさん・おばさんそのものだ。これを「ワッショイ系」祭バカと呼ぶなら、真逆が「うっとり系」の祭バカだろう。具体的には京都の「葵祭」に夢中になるヤカラであり、ワシもその一人。 今年は2019年以来4年ぶりに全行事が挙行される。今日(15日)予定だった時代行列(路頭の儀)は天候事情で明日に順延。京都御所~下鴨神社/上賀茂神社の全長約8キロを、御所車、勅使らの衣冠まですべてに葵鬘(あおいかずら)で飾っている。源氏物語にも枕草子にも出てくる。位階の…

  • 「期待はずれ」に終わらないで……

    今年3月末に伊藤園は系列下の「TULLY’S COFFEE」ブランドで炭酸入りのブラックコーヒー「GASSATA(ガッサータ)」(イタリア語で炭酸の意味)を発売すると発表していた。 ブラックコーヒー好きでかつ炭酸ものも好きな自分としては、「お、いいじゃん!」と喜んだ。だが、慌て者のワシは、実際に発売されるのが「5月8日」とある記事の末尾を見落とした。普段は「オール100円」の「デフレ自販機」?ばかりでしか買わないのに、この3月末から伊藤園の自販機を見てはこの「ガッサータ」をアサッタ(漁、ダジャレ)。しかし「ない」。ちょうど充填に来ていた社員らしき人に聞いたら「あれは、コンビニをメインに売ること…

  • 「そば屋」のノレン看板考

    マセガキじゃなかったけど「信州信濃の新そばよりも♪わたしゃあんたのソバが良い♪」というドドイツはガキの頃から「♥」系と知っていた(笑)。 そのソバだが左のようなノレンや看板を出している店が多い。どちらも「生そば」と習慣的に読んでいるが、よく考えると謎だ。上の白ノレン(長寿庵?)の方は「幾楚者」という漢字の崩しで、下の彫看板(神田まつや)は「生蕎麦」の崩しである。とくに前者がクセモノ。仮名の元になる漢字ではなく意味を含んだ漢字を当てている「変体仮名」だ。以下は受け売りだが「幾=いくらかの」「楚=ほっそりした」「者=台の上で焚くもの」との意味があるから「そば」を指していると言えなくもない(出張蕎麦…

  • 「コンフォートゾーン」を脱して

    今日は「夏日」の予報。エアコンの効いた部屋のように居心地の良い快適な(comfortable)環境は抜け出たくない。心理学の「コンフォートゾーン」だ。でもそこを抜けないと自分が変われない、前へ進めないこともある。 自分は2018年秋にB社に所属して「警備業務」をイチから教わり資格も取らしてもらった。だが、2021年に2度も長期入院する事態になり、諸方面に迷惑をかけたので年末に退社した。そして療養明けの2022年春、職安の勧めで警備会社Aに入った。そのことを後で知ったB社からは、「それならウチに戻って」という声を何度もかけてもらっていた。 A社はある意味で「ぬるい環境」で、そのまま居続ければ「コ…

  • 春の「うらら」を嗅いで……

    のっけに悪臭の悪口。地下鉄迷宮・大手町の東西線ホームは便所クサい。汚水が壁に沁み出しているのに昔から放置のままだ。どうして皆ガマンしてるの? 気分一新。今週は春っぽい「うららか(麗らか)」な空気を味わったよという話。「うらら」というのは空が晴れて穏やかな様子や気分が明るくハレバレする様子だが、まさに「春のうららの~♪」で今こそふさわしい。 真ん中の写真は一昨日の現場。手前は葉桜でその向こうの立ち木はピンクのハナミズキ。アメリカ伝来だが都内の街路樹として急速に普及している。その足元の植え込みは真っ赤過ぎるツツジ(霧島系?)。隙間に嫌われ者だが可愛いポピー(長実ひなげし)、そして歩道反対側のすずら…

  • この子らの「30年後」を想う

    一昨日の現場は公立小学校。校舎の一部工事中ながら「入学式」があった。約80組の親と子供が列席し校門前で記念写真を撮っている姿が微笑ましかった。昨日までは幼児だから幼くてあどけなく、ランドセルや校帽も大きすぎる。が、両親や親族の安堵したような笑顔を観ると、「おめでとうございます」と声をかけずにいられなかった。充実した学校生活になって欲しいよ…… 周囲を巡回していたら通学路に妙なモノを発見。話題の昆虫食自販機だった。「セミ、タイ産、塩味、1600円」「サソリ、タイ産、毒なし、エビ・カニ味、2300円」「コオロギ、群馬、煮干し風味、850円」などとある。これが飢餓問題に役立つとも思えん。いっときの流…

  • チャットボットに「推敲」は無理?

    気づけばもう4月に突入。2週間以上投稿しなかったのは体調不良と気だるさのせい。風邪のような症状がダラダラ続き、仕事も休んでゴロゴロしてた。ヒマつぶしは例によってYouTubeとtiktokで、期待もせずに流していたら一つだけ中国の木彫ネタに目が留まった。 横割りした丸太に切れ目を入れて扉に見立て、それに手を触れる僧侶が小さくあしらわれている。明らかに故事「推敲」のモチーフだ。ざっくりした彫り方が良い。 「推敲」の故事。唐の詩人・賈島(かとう)がロバに乗りながら詩を作っていた。詩は、月夜に荒園に建つ屋敷を訪う僧が主題で、僧が門を「推(おす)」とすべきか「敲(たたく)」とすべきかと迷い、「僧敲月下…

  • 炊飯器で「タルトタタン」に挑む

    安いリンゴが手に入ったらまず朝食用のジャムを作る。この頃は、リンゴの他に牛乳や小麦粉、卵などが身近にある時は「リンゴケーキ」に挑んでいる。作りたいのはフランスの「タルトタタン(写真右下)。タルトは果物焼き菓子で「タタン」は19世紀に最初に作った姉妹および彼女たちの経営したホテル名。なんだか語呂がいい! 要は砂糖とバターでカラメルを作りリンゴを加えて焼く。そこにボディになる小麦粉のドロドロ(?なんて言うの)を投入してさらにじっくり焼く。そして焼けたやつを天地ひっくり返して皿に受ければ完成! 「なんだぁカンタン、おいらできらい!」とやったが、フライパンで作った1度目(左上)は見事にカラメルを焦がし…

  • 花見前にやっておきたいこと

    今年を含め3年連続で3月高温のため桜の開花が早いらしい。今日の現場近くの町内会掲示板のビラには「25日に桜まつりをやる」とある。あと10日もモツかなぁ~。個人的には花見に巻き込まれる前にやっておきたいことがいくつかある。●その1:白木蓮(木蘭)が咲き出しているが、街の並木程度は小さいのが多い。どうせなら巨木で観たい。それには新宿御苑のヤツが個人的にベスト。色んな茶店や弁当も出ているらしいからとにかく出かけねば。でもこの花を仰ぎ見ていると、スタレビの要さんの歌のせいか、亡くなった人たちのことを思い浮かべる。なんで良い人たちはみんな向こうに行っちゃったんだよ~って(泣)●その2:会社をかわるための…

  • 「おこめクーポン」に申込む

    コロナで眠っていたインフレ圧力が噴出して世界中で物価高騰と生活困窮層の急増が起きている。日本でもその対策として大阪府は「子ども一人に5000円相当の米ないし食品クーポン」を支給する政策を打ち出し、東京都でも、ワシのような低所得者向けに「おこめクーポン」を配布することになった。 今日、その「申込み」用通知が来た。お米25キロを2~3回に分けて配送するコースから米15キロとカット野菜か緑茶かジュースのコース、乾麺と飲料のコースなど全8コースから第3希望まで選んでハガキかネットで申込み、3~6月の配送を待つ仕組みだ。なお、Web申込みには米15キロと東京都産野菜というコースがある。 自分の第一希望は…

  • 梅の名句とイキな俳人

    季節が終わる前に梅の話を書いておきたい。 数年前まで、この時期になると小田急線「梅が丘」の羽根木公園「梅まつり」(世田谷区HPより)と近所にある「美登利」の寿司を愉しんだ(鯖寿司おすすめ)のだが、自分の病気やコロナで足が遠のき、気づいたら昨日でまつりも終わっていた。残念! でも、街中ではまだちらほらと梅を見かける。 とくに生け花をやっていない人でも、美しいのを見かけると「一枝欲しいな」と思うだろう……で、ある情景の噺……失敬しようと枝に手を伸ばしたら、運悪く梅園の主人に見つかり「折らないで」とたしなめられる。「ごめんなさい」と恐縮するこちらの様子を見て、主人は「ま、そんなに欲しいなら差し上げま…

  • 「食」に出るわが深層心理

    ワシはこの頃、ヘンである。「食」に関して抑えていた箍(たが)が少し外れたようなのだ。食べたいものがあっても(手術の後遺症で)身体的に難しく、ご飯ツブ系や刺激の強いものがアウト。急いだり大口で食べるのもダメ。せっかくアツアツの麺類を食べても時間がかかるから冷めてのびてしまう。誰かと会食するのは愉しいのだが、つい遠慮する。 パンやうどん、お粥系など何とか食べられるもので、結果として質素な食ですませることがずっと続いていた……意識していなかったが、潜在的に「欲求不満」が溜まっていたと思う。それがここに来てボコボコと噴出してプチ贅沢したがっているのかも。 たとえば昨日は、トンカツ屋「サボテン」のカキフ…

  • せこいいさかいせせこましい

    米国のTVドキュメント「the nightmare neighbor next door(隣人の悪夢)」が人気でYouTubeにシリーズが載っている。近隣に悩まされる話がリアルだ。国家もそうだが隣同士というのは仲が悪いことが多い。 写真左を説明しよう。左のブロック塀のマンションが外壁修繕のために足場を巡らしたのだが、隣の木造アパートとの境目がどうにもややこしい。双方の窓枠や階段、波板屋根、塀などが、せせこましく入り組んでいる。これはどうみても双方の家が我を張り合い「わが土地」の件で「せこい」諍いを続けた結果だろう。家主を見たので偏見入っている(笑) 自分の佐渡の家も、かつて元の隣人(片側の)と…

  • 長生きしすぎな鉢植え

    すでに何度か記事にしたが、この冬もわが家のカランコエの鉢植えが花をつけた。アロエの「不夜城」も親株子株揃って元気だ。両者とも2011年に入手したので12年も生きている。とくにカランコエは、葉も茎もポロポロになるような枯死状態を何度も経てきた。冬場に室内に取り込む以外、水忘れはしょっちゅう、根が張り詰めたので鉢替えをしたのは1回だけ。いい加減に放置だしてきたのに何度も生き返る。尊敬して?今年は100均の「植物活力剤」やらをあげてみているが、効能はわからん。 鉢植えが元気なのは良いが、ワシが生きてるうちに”天寿”をまっとうしてもらうというシナリオは幻想のようだ。おそらくワシより長生きするだろうが、…

  • 自戒「塩垂れ」てはイカン!

    街で同年配の男たちを見て思わず溜め息することがある。マスクの端からゴマ塩の無精ひげ、耳や襟にかかる白髪の蓬髪、今コタツから出てきたばかりのよれた服。おまけに猫背で小さな歩幅で傾いで歩く……概して「ショッタレ」ているのである。溜め息の理由は、「自分もそう観られてるかなぁ」と思うからだ。 一つ思い当たったのは、制服ズボンの長すぎる裾を踏んづけて擦り切れていることに半年も気づかずにいたこと。先日やっとアイロンで裾上げしたが、エスカレーターなどでワシの足元を後ろから見た人は「ショッタレジジイ」と思っていたに違いない。恥~(泣) 独りものジジイを「ショッタレ」から救う3種の神器は、バリカン、髭剃り、爪切…

  • イヌとネコの話

    ●「犬を連れた奥さん」 現場近くの公園で昼休みしてたら、トイプーを連れた奥さんが来た。トイプーが馴れ馴れしくじゃれてくるので「可愛いですね~」とか言って少し相手をした。奥さん「この仔はヒトが好きなもんでホホ」なんて言う。それが3日も続いたので、さすがに適当な相槌も愛想も言えない(口下手越後人だな)。面倒になってその公園には行かなくなった。 チェーホフに「犬を連れた奥さん」という小説がある。主人公は女たらしの中年男で、クリミアの避暑地ヤルタで見かけた若い奥さんを口説こうとする。きっかけは奥さんが連れている子犬だった。犬をからかってから「骨をあげてもいいですか?」なんて話しかけ、ぐんぐんと距離を縮…

  • 「石敢當」と「いけず石」

    練馬の現場の近くで「石敢當(いしがんとう。奄美ではせきかんとう)」を見つけた。小さな印刷工場の玄関付近に貼ってあった。どうやら出入りする車両に「ぶつけないでね」の注意喚起らしい。 「石敢當」は中国・道教起源。中華文化圏、台湾にもたくさんある。本土でも古いものが各地にあるが、やはり沖縄・奄美が中心。沖縄では不気味な直進性の魔物「マジムン」(これ水木しげるの絵で観たい!)が襲ってくるのを「敢當(あえて当たるスゴイ神=向かうところ敵なし、の石)」で粉砕してしまうという魔除け。辻々に置かれたが、いつしか車除けの交通安全標識扱いになっている。この印刷屋さんもそうなんだろう。 もしかして沖縄ゆかりの人か?…

  • 人柄も含めて尊敬する「娘さん」

    唄って踊って演技してプロデュースも……とマルチなタレントを魅せてくれるビヨンセ(41歳)は、史上初とかNo.1などの称号がたくさんある。その彼女が今年のグラミー賞で88回目の史上最多受賞をした。25年も芸歴があるとはいえ、常にトップ中のトップでやってこれたというのは凄すぎる。 ワシからみれば娘みたいな彼女を「すごいな」と尊敬したパフォーマンスがある(前にも書いたかな?)。ティナ・ターナーが2005年12月にケネディセンター名誉賞を受賞した際、たくさんの歌手たちが彼女の曲をトリビュートして祝福したのだが、圧巻だったのが『プラウド・メアリー』を唄ったビヨンセだった。原曲であるCCRのも淡々として良…

  • 雨の夜は味噌煮込みうどん

    しばらく暖かい日が続いていたがどうやら下り坂。午後にパラついていた雨が夜になってしっかり降った。風呂上がりの温もりがあるうちに夕飯を作る。 うどんに白菜、人参、糸コン、割った車麩、冷凍舞茸の残骸を入れて、ボトル入り赤だし味噌で濃いめに煮た。 赤だしの煮込みうどんの旨さを知ったのは、名古屋駅地下の山本屋本店だった。東京でも食べたくて新宿の三国一や東京駅の玉丁などにも行くが、やはり名古屋が一番だ。なかなか出かけることできないけど…… 有り合わせのモノで、自分で作って「本モン」に近づけようなんて不遜なことは考えない、ただ、赤みその風味とたっぷりの具材で、温まりそうなものができれば良かったのである。結…

  • 今日は「立春」なんだね~

    暦では「立春」。風がなくて体感的には暖かな一日だった。でも恵方巻は食べなかったし、心の中は少し寒々しかった(写真はウェザーニュース)。 理由は仕事上の色んな、実に色~んなイライラが溜まっていたからだ。イライラ高じて、この数日、気分が攻撃的になり、BGMでいうと陽水の「♪人を傷つけたいな 誰か傷つけたいな♪」の方がホンネに近かった(『氷の世界』これは名盤!)。前に載せた「ルフィ=白浪」噺にもその気分が出たんだけどね。 苛立ち、ストレスの中身をいちいち書く気はない。そして「傷つけたい」と言いながら「♪だけどできない理由は やっぱりただ自分が恐いだけなんだな♪」(前出歌詞続き)と、自分に言い訳してし…

  • 「ルフィ」を名乗るのがむかつく!

    時節便乗ネタで恐縮だが、一連の強盗事件の首謀者としてマニラの入管に収容?されている男の写真が出まくり、所業だけでなくその悪相にも吐気が増す。数十人の闇バイトを使い全国各地で強盗をやらせる。それもリモートで、というのに世間が驚いているが、あの「ルフィ」を綽名にしていることにもムカついているのはワシだけかな? 似て非だろう。 また広域盗犯だから江戸時代の大盗賊・日本左衛門(図版中央)と比較するのはどうか?こちらも200人の部下を使い、中部8カ国で14件、2622両(現代ならいくら?)の犯行。自首したが市中引廻し磔になった。でも「白浪五人男」の首領のモデルになるほどの義賊で殺人はなし。池波ものにも登…

  • 「ナンプレ等号遊び」と命名

    気象庁が「10年に1度の大寒波」と騒ぐから、コロコロ着膨れ&カイロペタペタで立哨警備の仕事に出ている。おかげで顔上半分以外はさほど寒くない。だが現場は超ヒマなのに2人配置だから気が緩む。すると脳が遊びたがる。そこで始めたのが「ナンプレ等号遊び」。目についたクルマのナンバープレート(4ケタ)の数字を、順序を変えず、四則演算(加減乗除)と()(カッコ)だけで、等号=(イコール)を1つ附けるのだ。たとえば「4478」なら「4÷4+7=8」とか、「8621」なら「8÷(6+2)=1」、「2006」は「2×0=0×6」てな具合。小学校3年並みで、べき乗やルートは使えないが「2369」を「2÷3=6÷9」…

  • ベトナム正月「テト」雑感

    調べていないが旧中国文化圏のアジアでは旧暦で正月を祝う人口の方が多いだろう。今年は今日22日が元旦に当たり中国の「春節」がよく報道される。でも今の自分はベトナムのTet(節の意味、読みは「テッ」が近く「テト」は間違い)に興味が湧く。今の現場の足場職人がベトナム人だからだ。昨日(大晦日)を「歳の最後の日」と呼んでいた。 故国に居れば20日から26日まで国の休暇だが実習生には日本流の休日しかない。国を出る時に負った100万近くの借金を3年(特例は5年)で返し、かつ仕送りと「錦を飾る手土産=貯金」もしなくてはならない。若くして結婚する人も多いから両親や妻子の世話をしてくれている末弟・親戚たちへの義理…

  • 「仲良き事は美しき哉」(実篤)

    今週は同じ現場だったので、毎朝同じ電車同じ車両で通った。数日して気づいたのだが、いつも同じ席に小柄な女の子(女子高生?)が座っている。自分が乗って2駅ほど進むと、もう一人の少し大柄な女の子が乗って来てその横に座る。と、すっかり笑顔になったちびこい子が、まるで犬か猫の子が戯(じゃ)れるようにして大きい子の腕を叩く。どうも「LINE送ったのに見なかったのぉ?」との抗議らしい。おっとりめの大きい子は猫パンチ受けながらペコリと頭をさげたところで落着。今度は二人でスマホの画面を見比べっ子しながら楽しそうに話していた。みれば色違いのスタジャン。慎みのある戯れ合いと無邪気さ。ほんとに仲良しな空気が伝わってき…

  • ワシも「ずくなし」になった!

    佐渡は新潟県にしては豪雪でも厳寒でもないが、朝など氷点下になって雪も水道も凍ることが年に数回はあった。凍った道をガシガシ踏んで、歯をくいしばって通学し、学校では乾布摩擦(上半身裸になって手拭いでこする体操)が年中行事だった。今思えば元気なものだ。だから高校生の冬に上京した時、新潟は鉛色の雲の下一面の銀世界だったのに、湯沢を越えたら関東平野はピーカン青空。その差に愕然とし「こりゃ裏日本は損だな」「関東人はずるい」とも思ったが、「このぬるさは人間をダメにするかも」「関東人は『ずくなし』になるとも思った。根性なし、気力に欠けるという意味だ(写真は新庄・角巻姿の女性)。 でも人生の半分以上を東京で暮ら…

  • 本物の「大根餅」って……?

    例年、正月は「餅」をノドに詰まらせる事故が起きる。不謹慎だが死に方としてマンガ的で日本独特だ。中華圏には「餅」料理は多いが事故の話は聞かない。どうやら「餅」が違うらしい。 どんな種類があるか? 韓国にはトッ(ク)があり、中国にはネギ入りのおやきみたいな葱油餅①、春節に作られる縁起物の年糕(ねんごう)②もあるし、香港や台湾では大根餅(萝卜糕:ローボーガオ)③が人気。そういえば月餅もあるか……。 どうも日本の「餅」(米を蒸して搗く)にやや近いのは「.糕」の仲間であるが。米粉を練って蒸すか焼く。「餅」といった場合は、小麦粉をベースに焼いたり揚げた丸いものを指すのである。ガレットだ。 話に出てきた大根…

  • 箱根駅伝応援しつつ悠々正月

    リアルタイムで箱根駅伝を往復両路とも観たのは何年ぶりだろう? TVは無いがTVerアプリのお陰でタブレットでもPCでも繋ぎっぱなしで観られた。ついでに高校サッカーも(履正社負けたけど……)。 1日の東日本駅伝も観たが15日の京都女子駅伝も観ようと思う。この「駅伝愛」の正体は何だろう? 佐渡に帰っている期間(60歳前後だったけど)、同級生たちが作っていたチームに参加してヘッポコながら自分も走ったことがある。チームへの想いと自分との闘い、そこにケガとかライバルとかのドラマが加わる、それがイイんだよね。とても日本的だ。 歴代の箱根ヒーローの中でも2009年の東洋大・柏原が一番印象に残る。あの山登りの…

  • イヴの夜と夏の砂漠と

    カナダ人ホリー・コールの唄う「I'm calling you~♪」のカン高くももの哀し気な聲が終日頭から離れなかった。現場で低い陽射しをまともに受けて皮膚感覚が半年逆ネジを喰らったからかもしれない。そう、これはドイツ映画「バクダット・カフェ」(1989)の主題歌であり、歌詞にある通りベガス近郊の砂漠にあるドライブインが舞台。話は淡白なのに濃いめの映像がえらく印象的だった。 歌は「あなたを呼んでいるのよ(だがら帰ってきて)」と訴える。立場を替えると、こういって呼んでくれる「誰か」が「どこか」にいるというのは、人としてとても幸せなことであり。大事なことなのではないかと思う。今日がイブだから想い一入…

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