ぺぺ・トルメント・アスカラールのライブ。全編とおして大変素晴らしく、うっとりしてしまうクオリティの演奏だった。いや、正直に言うと、最初の3曲くらいまでは音量のバランスがいまいちかな、などと細かいことをいろいろ考えていた気がするのだけれど、気合いの入ったソロやびしっと決まったユニゾン、くらくらするようなポリリズムに怒濤のパーカッション、ベスト盤的と言ってもよさそうな盛り上がりまくる曲の連続を前に、いつしか分析的な気持ちは消え失せてしまっていたのだった。そうして、ただただ美しい音の奔流とグルーヴとに脳内を揉みほぐされていく感覚を堪能しているうちに、2時間あまりが経過していた…という感じだった。 とくに印象的だったのは、弦四の美しさが際立っていた"嵐が丘"、"キリング・タイム"、"ルペ・ベレスの葬儀"あたり。アンコールの"大空位時代"の天上的なムードも最高に格好良くて、岸辺露伴のサントラ、チェックしなくては!と思わされた。