子供の頃、乳歯の上の歯も下の歯もお菓子の食べ過ぎで全て虫を食ってしまい、結局、総入れ歯になっていた。話によるとチョコレートばかりねだる僕に対して、可愛さあ...
子供の頃、乳歯の上の歯も下の歯もお菓子の食べ過ぎで全て虫を食ってしまい、結局、総入れ歯になっていた。話によるとチョコレートばかりねだる僕に対して、可愛さあ...
新聞の書評を読んで買い求めて一気に読了。『隆明だもの』(ハルノ宵子、晶文社)。ハルノ宵子が書いた吉本隆明全集の月報と、妹の吉本ばななとの対談などからなって...
新聞の日曜版コラムでラファエル・クーベリックが指揮するモーツアルトの交響曲が紹介されていた(鈴木敦史による)。僕にとってこの指揮者は「中庸で無難」と分類し...
今週のテレビドラマ『さよならマエストロ』第9話(第9楽章)は、長いあいだ心が通じなかった父と娘がとうとう和解した。→https://youtu.be/lC...
ブログ友から薦められた小説『TIMELESS』(朝吹真理子、新潮文庫)を読了。心の赴くままに時が流れ・遡り、人と寄り添い・離れ、あちらの場所・こちらの場所...
山田太一のエッセイ・コレクションの3巻目を読んだ。『昭和を生きて来た』(河出文庫)。既に読んだことのあるエッセイがかなりあったけれども、新たに出会った篇で...
2023年のカンヌ映画祭のバルム・ドールを受賞した映画『落下の解剖学』(ジュスティーヌ・トリエ監督、原題: Anatomie d'une chute、英題...
山田太一の『昭和を生きて来た』の続き。人々の夢についての一篇にも呻った。“私たちの生活をとりかこみ、私たちの感覚や気分を醸成してくるフィクションは、今や人...
山田太一の『読んでいない絵本』(小学館文庫)を読了。表題作含む短篇小説三篇のほか、舞台戯曲「金色の夕暮」、テレビドラマ「本当と嘘とテキーラ」、二篇のショー...
その本は、プロローグからして僕に寄り添っていた。“・・・これから赤羽に昼飲みに行かないか?「なぜ」と聞いてくる相手は望み薄だ。用もないのに呼び出すな、と内...
TBSドラマ『さよならマエストロ』がとうとう佳境を迎えた。第8話(第8楽章)。俊平(西島秀俊)は、初めて自分の意志を父に面と向かって伝える。そしてまた、卒...
YouTubeを何気なく繰ったら、最初のページにシュ・シャオメイによるゴルトベルク変奏曲が表示された。以前、友人がこの人のゴルトベルクを聴いていたことを思...
『地下鉄道』(コルソン・ホワイトヘッド、ヤハカワepi文庫)を読了。時代は南北戦争前。米国南部のジョージア州で過酷な奴隷生活を送って来た少女・コーラが北の...
東京マラソンを応援した。先頭グループの走者たちの速いこと速いこと。これには驚いた。1位から8位がアフリカ勢で、アジア人は漸く9位に入っだ。ケニア、ケニア、...
友人が注目している女優として、河合優実/さとうほなみ/藤間爽子の三人を挙げ「令和クラクラ三人娘」と名付けていた。特に河合のことは「山口百恵に似た翳りと『時...
映画『52ヘルツのクジラたち』(成島出監督)を観てきた。→https://gaga.ne.jp/52hz-movie/小説(原作:町田そのこ)を読んだとき...
出張先で物憂げにテレビを眺めていたら、昭和の歌謡曲のような歌が流れ始めた。テンポに乗り切れない歌唱は逆に魅力的で、キレキレではない舞踊もだから却って好まし...
東浩紀の『訂正する力』(朝日新書)を読了。社会や政治について本当に長らくモヤモヤしていた霧が晴れたかのような気分だ。紹介してくれた友人に感謝。戦後の日本の...
少し前のことだけれど、お疲れ様会をやることになり夕刻に料理屋を訪れた。これまでのあれこれや想いを語り歓談する。料理が運ばれてきてその説明がされる。居酒屋で...
行春や鳥啼魚の目は泪三連休に友人と繰り出したのは松尾芭蕉がこれを詠んだ宿場町の居酒屋。飲み屋街というのを知らない人が居ればここに連れてゆけば良いというよう...
このあいだシューベルトのミサ曲全集という音盤を買い求めていた。とても素朴なものから壮大なものまで様々な曲があって、その量塊に圧倒されている。第1番は17歳...
『日本のクラシック音楽は歪んでいる』(森本恭正、光文社新書)を読了。前著の『西洋音楽論』(https://hankichi.exblog.jp/23581...
火曜日までの暖かさとは打って変わって、昨日は冬の寒さに逆戻り。人と夕餉を共にしながら、相手が新しい道を選んだことを祝い語らい、しかしこのあとはもう会うこと...
ドラマ『不適切にもほどがある』に嵌っている。昭和のバブル絶頂期から令和にタイムスリップした主人公が、コンプライアンスに引っかかる言葉や行動で人々を慌てさせ...
友人がベートーヴェンの作品を作曲年代順に聴いている。凄く根気が要りそうで気短かな僕には出来そうにない。→https://maru33340.exblog....
岩波現代文庫の『浅草』(岩波現代文庫、副題:土地の記憶)を読了。山田太一が、様々な人が書いた浅草について書かれたエッセイや紀行文を編んで一冊にまとめたもの...
NETFLIXのリストの片隅にそれがあって、ちょっと気になっていたが放置していた。『ちょっと思い出しただけ』(松居大悟監督、2022年)。→https:/...
このあいだ渡辺裕の『音楽は社会を映す』(春秋社)を読んだが、それは毎日新聞の音楽時評コラム「考える耳」に6年間連載されていたものの後半分だった。→http...
Webちくまの蓮實重彦のコラム「些事にこだわり」を読むの楽しみにしている。社会、文化、政治などについての歯に衣を着せぬ論述だ。→https://www.w...
映画が封切られたとき、観に行かなくてはという気持ちがあったのに何か胸騒ぎのような感じがあって躊躇ってしまった。NETFLIXでそれが観られるようになったと...
「シベリウス:きわめつきの小品集」なんて題名が付いていて、思わず買い求めてしまった。ジャケット写真が嘗て訪れたことがあるヘルシンキの公園のモニュメントだっ...
出先で昼に腹が減る。連休中なのでどこも混んでいるなか、店先のメニュー掲示に釣られてしまった、「すずや」を訪れたのは初めてで、だから「とんかつ茶漬け」なるも...
映画『カラーパープル』(ブリッツ・バザウーレ監督)を観た。1985年に家人がミュージカル版ではないほうの映画を家人が観に行って、良く分からなかったという感...
街角のむかしの写真集が好きだ。とくに自分がそこに住んでいたり学んでいた場所の写真には心そそられる。頁を繰っていくたびに、思わず惹き入れられ目を開いてその細...
辻井喬の『萱刈』(‘かやかり‘、新潮社、2007年)を読了。昨年末に読んだ『辻井喬=堤清二 文化を創造する文学者』に触発されてのことだ。→https://...
友人からこれを読んでみてよと正月に渡されていて積読にしていたが、ここ二日で読了。『日本蒙昧前史』(磯崎憲一郎、文春文庫)。凄い小説だった。比較はなかなか難...
『東京23区 境界の謎』(浅井建爾、自由国民社)を読了。知っている話が多かったけれども、西東京市の経緯の章で、椅子から転げ落ちそうになった。僕が生まれたの...
渡辺裕の『音楽は社会を映す』(春秋社, 2010年)を読了。毎日新聞の音楽時評コラム「考える耳」に6年間連載されていたものの後半分だそう(前半分は『考える...
昨晩積もった春の雪が溶けゆくのを眺めながら朝に聴くのはヴィヴァルディのヴァイオリン二重協奏曲集。ヴィクトリア・ムローヴァとジュリアーノ・カルミニョーラの二...
友人からイ・ムジチ合奏団とフェリックス・アーヨが弾いたヴィヴァルディの「四季」が良いと聞いて、そんなことはないだろう、イ・ムジチは図に乗った演奏だったはず...
映画『コット、はじまりの夏』を漸く観た(原題:The Quiet Girl、コルム・バレード監督、アイルランド)。→https://www.flag-pi...
このあいだ読んだ沢木耕太郎のエッセイ『旅のつばくろ』のなかに、加賀百万石の前田家伯爵家夫人をインタビューした話があった。インタビューをしてからしばらくして...
『日本人が知らない台湾有事』(小川和久、文春新書)を読了。各国の最新の事情をしっかり把握し論評している。このあいだ買い求めた『防衛白書 令和5年版』も上手...
テレビドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS, 金曜)は、主人公が1986年と2024年のあいだをタイムスリップすることで巻き起きる出来事や気付き、感慨...
国際情勢の混沌、政局の無責任と横暴と自然災害対応の軽視、自己中心的な理由で起きる一連の社会事件、50年の潜伏ののちに彼方に消えてゆく過激派の息吹、絵空事な...
ドラマ『さよならマエストロ』(TBS、日曜夜9時)は第三楽章。その最後の場面で感涙した。“そりゃ、さがっていうもんじゃない? 依存症みたいなもの。人生のほ...
『旅のつばくろ』(沢木耕太郎、新潮文庫)を読了。JR東日本の車内雑誌「トランヴェール」に連載されていたものだ。新幹線で東北に行くとき、僕はこのエッセイを読...
録画してあったドラマをあまり期待せずに再生していたら、これまでに出会ったことの無いミュージカルドラマになっていて、ぐいぐいと惹かれていった。TBS金曜ドラ...
最近のネット広告というのは絶妙なタイミングで絶妙な表示がされて、その「当たってる感」には驚きが増す一方だ。このあいだキット・アームストロングのこの春の活動...
今年の大学入学共通テストの国語の問題は、第1問目が、ゲオルグ・ショルティ指揮によるモーツァルトのレクイエムについて取り上げたもので、クラシック音楽愛好家の...
NHKの大河ドラマ『光る君へ』の評判がそれほど芳しくないという。それでも僕にとっては、これまで観ようとして何度も(というか全て)挫折してきた一連の大河ドラ...
『ノートル・ダムの残照』(大森恵子、藤原書店)を読了。副題は「哲学者、森有正の思索から」。昨年末の作品だ。森有正の哲学に魅せられた文学者の思索の軌跡と、彼...
テレビドラマ『さよならマエストロ』の第2回で、青年チェリストがバッハの無伴奏を弾く場面をみながら、無性にその曲を聴きたくなった。年明けからずっと音楽が耳に...
テレビドラマ『さよならマエストロ』(TBS, 日曜夜9時)が順調だ。→https://www.tbs.co.jp/sayonaramaestro_tbs/...
昨日の書店の店頭ではこんな本が堂々と積まれていた。『防衛白書 令和5年版 日本の防衛』(防衛省、日経印刷)。上質の紙にカラー印刷で、世界情勢の分析、他国の...
これは君が好きそうな本なりと紹介されてすぐさまに買い求めていた。『地図で読む戦争の時代[増補新版] 描かれた日本、描かれなかった日本』(今尾恵介、白水社)...
友人から「From 芸能・音楽100」と連絡がきた。ちょっと懐かしい。「クイズグランプリ」の世界だ。僕はたぶん「芸能・音楽20」のカードを答えるのがやっと...
NHKの大河ドラマが苦手だ。何度か呟いてしまっているが、しっかりと全てを通しで観たのは中学生時代の『国盗り物語』だけだと思う。もちろん良いぞ良いぞと魅入っ...
『韓国 内なる分断』(池畑修平、平凡社新書)を読了。NHK前ソウル支局長によるもので韓国の近年の動向が良く理解できた。但し2019年の本だ。朴槿恵大統領の...
台湾の総統・国会議員選挙の結果が話題になっているが、その台湾出身の小説家・東山彰良のエッセイ『ありきたりの痛み』(文藝春秋)を読了。映画批評が全体の半分強...
また山田太一のエッセイ集を読んだ。『いつもの雑踏 いつもの場所で』(新潮文庫)。エッセイ集としては4冊目だそうだ。山田さんは好きなウディ・アレン映画(「ア...
ニーナ・シモン(Nina Simone)による「Feeling Good」を聴く。映画のなかで使われている曲(というか平山が親しみ聴いているカセットテープ...
「The House of the Rising Sun」(朝日のあたる家)を聴く
同じく映画の中で掛かっていた曲がアニマルズというバンドによる「The House of the Rising Sun」(朝日のあたる家)。何が良いのか全く...
あの映画を観て以来、自分の家の洗面所の流しや鏡とその周り、そしてまたキッチンのシンクやトイレの朝顔や周辺を、小まめに拭き清めてしまうようになってしまった。...
『文学が裁く戦争 ~東京裁判から現代へ~』(金ヨンロン、岩波新書)で取り上げられていた大岡昇平の『ながい旅』(角川文庫)を読了。名古屋地区を爆撃したB29...
映画『PERFECT DAYS』を、ようやっと観た。→https://www.perfectdays-movie.jp/東京の公園にある公衆トイレの清掃を...
年が明けて、能登半島地震、羽田空港の大事故、理不尽な通り魔事件、政治家の不正蓄財など、これでもかこれでもかと酷いことばかり起き続けた。東欧と中東の戦争も解...
年初に読んだ『文学が裁く戦争 ~東京裁判から現代へ~』(金ヨンロン、岩波新書)で取り上げられていた松本清張の『砂の法廷』を読了。文藝春秋社の松本清張全集・...
韓国ドラマ『花様年華』(화양연화 - 삶이 꽃이 되는 순간)のなかで、ユン・ジス(イ・ボヨン演じる)と ハン・ジェヒョン(ユ・ジテ演じる)が学生時代に共...
『流』(東山彰良、講談社文庫)を読了。このあいだ読んだ『日本の台湾人』のなかで紹介されていて興味を持ったのだ。選考委員満場一致の直木賞受賞作(2015年、...
羽田空港で日航機JA516便が着陸しようとしたC滑走路(34R)に、海上保安庁の航空機JA722Aが侵入していて衝突、両機とも炎上した。羽田空港管制と離着...
年初から凄い本に出会えてしまって、読後もまだゾクゾクしている。紹介してくれた友人に感謝。『文学が裁く戦争 ~東京裁判から現代へ~』(金ヨンロン、岩波新書)...
昨日の夕方の地震報道には驚いた。テレビを見ていたら携帯電話の緊急地震アラートが鳴りはじめる。テレビも地震報道に切り替わった。NHKの女性アナウンサーの緊迫...
『月日の残像』(山田太一、新潮文庫)を読了。この一冊は季刊「考える人」に九年間にわたって連載されたエッセイを集めたものだそうだ。そのせいか、きちんと腰掛け...
年の瀬に読んでいたのは『日本の台湾人』(野嶋剛、ちくま文庫)。祖父の仕事の関係で僕の父は台湾で生まれ中学までそこで育ったから、ときどきあの国のことが家でも...
年末に風邪を引いて寝込んでいる。風邪を引いた理由は分かっている。寒いなかあちこち出歩いて、埃っぽい空気の下でダウンジャケットやセーターを脱いだり着たり繰り...
以前、『地図と愉しむ東京歴史散歩』という題名の本を2冊読んでいた。「地下の秘密篇」「地形篇」(竹内正浩、中公新書)。→https://hankichi.e...
2023年のマイベスト(小説、評論・エッセイ、音楽、映画、テレビドラマ)
年末になって風邪をひいてしまった。熱は無いのだけれど、頭が重く鼻がぐずつく。正月までには治さなければと眠り続けてみたが、これ以上は眠れない。家人が作ってく...
深夜に見た夢は、幕の内弁当のような話だった。場所は家の中だ。しかしそれは安野光雅の「ふしぎなえ」のような意匠になっていて、総てが一つの大きな箱の中に収まっ...
NHKの朝の連続テレビ小説『ブギウギ』を毎回楽しく観ている。今週は、戦争の真っ盛りのなか主演の趣里が病身の相手との愛が深まっていくところで、先の展開を知っ...
アルフレード・ブレンデルのレコード(CD)ジャケットで、ピアノ脇に佇む彼の後ろにある人型の像が気になっていた。→https://hankichi.exbl...
穂村弘の『蛸足ノート』(中央公論新社)を読了。読売新聞の夕刊で連載されているものを纏めたものだそうだ。ところどころ短歌が引用されていて、それも愉しい。“隣...
映画『マエストロ』(原題:Maestro)を観た。NETFLIX配信なので嬉しかったのだけれど、この作品は映画館で観るべきものだなと思った。→https:...
東京堂書店で今週の単行本売れ行き第1位だと書いてあって思わず買い求めた。色川武大の『街は気まぐれヘソまがり』(小学館P+D BOOKS)。これは1986....
昨夕は神保町で所用を済ましたあと、「ふらっと」或る小料理屋に立ち寄り少し飲み食いし、まだ飲み足りないような気がしたので、このあいだ友人と訪れたバーに「プラ...
アルフレート・ブレンデルの絶頂期のアルバムの幾つかで、グランドピアノの後ろでポーズを取る彼の後ろの壁にアフリカ民族芸術と思われる像やお面が掲げられていて、...
「器楽の技法 ~グレン・グールドへのオマージュ~」(原題:The Art of Instumentation: Homage to Glenn Gould...
山田太一のエッセイコレクションの一冊『S先生の言葉』(河出文庫)を読み始めた。表題作の一篇は、やはりぐさりと僕の心に刺さった。次のようなところだ。“忘れが...
友人がこのあいだ「バッハの音楽は演奏を選ばないのかも知れない」と言っていた。→https://maru33340.exblog.jp/33692678/こ...
白石一文の『かさなりあう人へ』(祥伝社)を読了。帯には、“『ほかならぬ人へ』から14年。出会いの神秘を問う白井市恋愛文学の到達点”とあって、たしかに最近の...
ナオミ・イシグロによる短篇小説集『逃げ道』(原題: Escape Routes、竹内要江訳、早川書房)を読了。カズオ・イシグロの娘さんのデビュー作だ。彼女...
山田太一の小説『彌太郎さんの話』を読了。もしかするとこういうことが本当に有ったのではないかと殆ど信じたくなる。いや、事実ではないのか。物語の舞台はここでも...
シューベルトの弦楽五重奏曲『ます』は以前、エマニュエル・アックスとヨー・ヨー・マらによる演奏の音盤を買って聴き、あまりにも体質に合わずに退けていた(多分ア...
今日は小津の誕生日であり命日である。世のなかは小津にまつわる記事や書籍、TV番組が多く出回ってとてもありがたい。山田太一のエッセイ集『逃げていく街』(新潮...
山田太一の小説『異人たちとの夏』を読み終えて映画のような作品だなあ、と思っていたら本当に映画化されていたことを知った(1988年・松竹、風間杜夫、片岡鶴太...
夜に映画「ナポレオン」を観てきた。→https://www.napoleon-movie.jp/圧巻の作品だった。戦争物はあまり好んで観ないのだけれど、そ...
アンドレス・セゴビアによるバッハ作品集を聴いている。1954年から1969年に収録されたもの(いくつかのアルバムに分かれていたもの)をまとめたものだ。ライ...
現代の意味ということを考えさせられるようになった。いまの時代というのは、人類の進歩・叡智の集大成のように言っている人たちがいる。文化文明の発展、不満はあれ...
アルプス地方の城舘や教会、礼拝堂にある6台のオルガンを使って、ルネサンス/バロック期の曲を弾いたアルバムを見つけて聴いている。ドイツのSEONというレーベ...
仲の良い友とときおり会って話をしたり盃を交わしていることはたまらなく大切に思う。それは本当に気持ちを交歓していると感じることができるからで、小説・ドラマの...
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子供の頃、乳歯の上の歯も下の歯もお菓子の食べ過ぎで全て虫を食ってしまい、結局、総入れ歯になっていた。話によるとチョコレートばかりねだる僕に対して、可愛さあ...
新聞の書評を読んで買い求めて一気に読了。『隆明だもの』(ハルノ宵子、晶文社)。ハルノ宵子が書いた吉本隆明全集の月報と、妹の吉本ばななとの対談などからなって...
新聞の日曜版コラムでラファエル・クーベリックが指揮するモーツアルトの交響曲が紹介されていた(鈴木敦史による)。僕にとってこの指揮者は「中庸で無難」と分類し...
今週のテレビドラマ『さよならマエストロ』第9話(第9楽章)は、長いあいだ心が通じなかった父と娘がとうとう和解した。→https://youtu.be/lC...
ブログ友から薦められた小説『TIMELESS』(朝吹真理子、新潮文庫)を読了。心の赴くままに時が流れ・遡り、人と寄り添い・離れ、あちらの場所・こちらの場所...
山田太一のエッセイ・コレクションの3巻目を読んだ。『昭和を生きて来た』(河出文庫)。既に読んだことのあるエッセイがかなりあったけれども、新たに出会った篇で...
2023年のカンヌ映画祭のバルム・ドールを受賞した映画『落下の解剖学』(ジュスティーヌ・トリエ監督、原題: Anatomie d'une chute、英題...
山田太一の『昭和を生きて来た』の続き。人々の夢についての一篇にも呻った。“私たちの生活をとりかこみ、私たちの感覚や気分を醸成してくるフィクションは、今や人...
山田太一の『読んでいない絵本』(小学館文庫)を読了。表題作含む短篇小説三篇のほか、舞台戯曲「金色の夕暮」、テレビドラマ「本当と嘘とテキーラ」、二篇のショー...
その本は、プロローグからして僕に寄り添っていた。“・・・これから赤羽に昼飲みに行かないか?「なぜ」と聞いてくる相手は望み薄だ。用もないのに呼び出すな、と内...
TBSドラマ『さよならマエストロ』がとうとう佳境を迎えた。第8話(第8楽章)。俊平(西島秀俊)は、初めて自分の意志を父に面と向かって伝える。そしてまた、卒...
YouTubeを何気なく繰ったら、最初のページにシュ・シャオメイによるゴルトベルク変奏曲が表示された。以前、友人がこの人のゴルトベルクを聴いていたことを思...
『地下鉄道』(コルソン・ホワイトヘッド、ヤハカワepi文庫)を読了。時代は南北戦争前。米国南部のジョージア州で過酷な奴隷生活を送って来た少女・コーラが北の...
東京マラソンを応援した。先頭グループの走者たちの速いこと速いこと。これには驚いた。1位から8位がアフリカ勢で、アジア人は漸く9位に入っだ。ケニア、ケニア、...
友人が注目している女優として、河合優実/さとうほなみ/藤間爽子の三人を挙げ「令和クラクラ三人娘」と名付けていた。特に河合のことは「山口百恵に似た翳りと『時...
映画『52ヘルツのクジラたち』(成島出監督)を観てきた。→https://gaga.ne.jp/52hz-movie/小説(原作:町田そのこ)を読んだとき...
出張先で物憂げにテレビを眺めていたら、昭和の歌謡曲のような歌が流れ始めた。テンポに乗り切れない歌唱は逆に魅力的で、キレキレではない舞踊もだから却って好まし...
東浩紀の『訂正する力』(朝日新書)を読了。社会や政治について本当に長らくモヤモヤしていた霧が晴れたかのような気分だ。紹介してくれた友人に感謝。戦後の日本の...
少し前のことだけれど、お疲れ様会をやることになり夕刻に料理屋を訪れた。これまでのあれこれや想いを語り歓談する。料理が運ばれてきてその説明がされる。居酒屋で...
行春や鳥啼魚の目は泪三連休に友人と繰り出したのは松尾芭蕉がこれを詠んだ宿場町の居酒屋。飲み屋街というのを知らない人が居ればここに連れてゆけば良いというよう...
ドラマ『ブラームスは好きですか?』(原題: 브람스를 좋아하세요?、韓国SBS, 2020年)をNETFLIXで観始めた。→https://www.cul...
このあいだ観た映画『東京の人』で衝撃を受けて、思わず買い求めていた。『芦川いづみ 愁いを含んで、ほのかに甘く』(高橋俊夫・朝倉史明篇、文藝春秋)。彼女がデ...
このあいだ読んだ『笑犬楼 vs. 偽伯爵』(筒井康隆、蓮實重彦、新潮社)で、筒井康隆の映画通ぶりが尋常ではないことを知った。『活劇映画と家族』(講談社現代...
今春のテレビドラマは、昨年のいろいろなドラマと違ってレベルが高い。僕の推しは『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS)、『罠の戦争』(フジテレビ)、『100万回言...
内田樹の『夜明け前(が一番暗い)』(朝日新聞出版)を読了。雑誌「AERA」2018.7.30〜2022.11.21号のコラム「eyes」に連載されたものだ...
遅い時間に映画『東京の人』を観た(西河克己監督、日活)。神保町シアター。昭和31年の作品なのだけれど、未亡人・敬子を演じる月丘夢路の美しさと、そしてその義...
映画『オットーという男』(原題:A Man Called Otto)を観た。→https://www.otto-movie.jp/「幸せなひとりぼっち」と...
友人から紹介されたのは穂村弘の『彗星交叉点』(筑摩書房)。彼は穂村さんに風貌が似ているだけでなく感性も似ているから、もちろん気になって買い求めた。帯に「偶...
このあいだ友人がバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタの弦楽四重奏版を聴いていた。パウル・ヒンデミットも、この曲について一つのヴァイオリンで弾くより弦楽四重奏の...
第4番なのに既に舞踏の権化だ、狂喜乱舞の祭典だ。そう思った。フランツ・コンヴィチュニー指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によるベートーヴェンの交...
白石一文の最新作『松雪先生は空を飛んだ』を読んでいた。題名通り空を飛ぶ話だ。惹きこまれるのだけれど、問題があった。登場人物が多すぎて覚えきれないのだ。人と...
このところ、アンヌ・ケフェレックによるハイドンを聴いている。これは実に朗らかで楽しくて、諧謔と愉悦と遊びに満ち溢れている。どうしてこんなに優しくてうれしい...
バッハのヴァイオリンとハープシコードのためのソナタは、どうしても後回しにしがちだ。それでも、このあいだグレン・グールドとハイメ・ラレードによる素晴らしい演...
昨日は美術館の歩き巡り。一部電車も使ったけれど、20000歩余りを費やして体力増強を図った。東京ステーションギャラリーの「佐伯祐三展」は素晴らしかった。そ...
こちらの対談は読めるだろうかと恐る恐るページを繰っていったら、ぐいぐいと引き込まれてあっという間に読了してしまった。これもまた素晴らしい対談集・往復書簡集...
これほどまでに不穏な、わさわさした音魂で始まるヨハネは聴いたことがなかった。アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック( エンシェント室内管弦楽団)によ...
街に出ると、いろいろなところで黒々とした行列に出くわす。大抵がラーメン店だ。無言のまま佇んでいるそのあたりの空気は何となく淀んでいて遣る瀬ない。「好きだね...
講演集や対談集というのは読むのはあまり得意ではなかった。そうはいえども、こんな本が出ていれば買わざるを得ない。『歴史をうがつ眼』(松本清張、中央公論新社)...
バッハの管弦楽組曲を聞くたびに、第3番の「ガヴォット」で、頭のなかに別の歌が流れて閉口する。「真っ赤だな〜真っ赤だな〜」そのあとに「ツタ〜の葉っぱが真っ赤...
店頭でふと見つけて期待せずに買い求めたバッハのDVDだった。Brilliant Classicsの‘The Great Composers’シリーズの一枚...