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  • 苺パフェの眩暈

    子供の頃、乳歯の上の歯も下の歯もお菓子の食べ過ぎで全て虫を食ってしまい、結局、総入れ歯になっていた。話によるとチョコレートばかりねだる僕に対して、可愛さあ...

  • 『隆明だもの』は説明になる

    新聞の書評を読んで買い求めて一気に読了。『隆明だもの』(ハルノ宵子、晶文社)。ハルノ宵子が書いた吉本隆明全集の月報と、妹の吉本ばななとの対談などからなって...

  • クーベリックのモーツァルトは清澄な新しい世界

    新聞の日曜版コラムでラファエル・クーベリックが指揮するモーツアルトの交響曲が紹介されていた(鈴木敦史による)。僕にとってこの指揮者は「中庸で無難」と分類し...

  • 父の詫び状

    今週のテレビドラマ『さよならマエストロ』第9話(第9楽章)は、長いあいだ心が通じなかった父と娘がとうとう和解した。→https://youtu.be/lC...

  • 『TIMELESS』は時も場所も選ばない

    ブログ友から薦められた小説『TIMELESS』(朝吹真理子、新潮文庫)を読了。心の赴くままに時が流れ・遡り、人と寄り添い・離れ、あちらの場所・こちらの場所...

  • 『昭和を生きて来た』の本音

    山田太一のエッセイ・コレクションの3巻目を読んだ。『昭和を生きて来た』(河出文庫)。既に読んだことのあるエッセイがかなりあったけれども、新たに出会った篇で...

  • 『落下の解剖学』は釈然としない

    2023年のカンヌ映画祭のバルム・ドールを受賞した映画『落下の解剖学』(ジュスティーヌ・トリエ監督、原題: Anatomie d'une chute、英題...

  • 「昭和を生きて来た」の本音(その2)

    山田太一の『昭和を生きて来た』の続き。人々の夢についての一篇にも呻った。“私たちの生活をとりかこみ、私たちの感覚や気分を醸成してくるフィクションは、今や人...

  • 『読んでいない絵本』を読む

    山田太一の『読んでいない絵本』(小学館文庫)を読了。表題作含む短篇小説三篇のほか、舞台戯曲「金色の夕暮」、テレビドラマ「本当と嘘とテキーラ」、二篇のショー...

  • 『散歩哲学』は思索家によるホッピーマラソン

    その本は、プロローグからして僕に寄り添っていた。“・・・これから赤羽に昼飲みに行かないか?「なぜ」と聞いてくる相手は望み薄だ。用もないのに呼び出すな、と内...

  • 自分を信じることの大切さ

    TBSドラマ『さよならマエストロ』がとうとう佳境を迎えた。第8話(第8楽章)。俊平(西島秀俊)は、初めて自分の意志を父に面と向かって伝える。そしてまた、卒...

  • シュ・シャオメイのゴルトベルク

    YouTubeを何気なく繰ったら、最初のページにシュ・シャオメイによるゴルトベルク変奏曲が表示された。以前、友人がこの人のゴルトベルクを聴いていたことを思...

  • あの国の思想根源の一つ

    『地下鉄道』(コルソン・ホワイトヘッド、ヤハカワepi文庫)を読了。時代は南北戦争前。米国南部のジョージア州で過酷な奴隷生活を送って来た少女・コーラが北の...

  • 隔世のマラソンを観て

    東京マラソンを応援した。先頭グループの走者たちの速いこと速いこと。これには驚いた。1位から8位がアフリカ勢で、アジア人は漸く9位に入っだ。ケニア、ケニア、...

  • 上気を振り切って三鷹に向かいたい

    友人が注目している女優として、河合優実/さとうほなみ/藤間爽子の三人を挙げ「令和クラクラ三人娘」と名付けていた。特に河合のことは「山口百恵に似た翳りと『時...

  • 切ない声が聞こえる・・・『52ヘルツのクジラたち』

    映画『52ヘルツのクジラたち』(成島出監督)を観てきた。→https://gaga.ne.jp/52hz-movie/小説(原作:町田そのこ)を読んだとき...

  • 旅先で出会った昭和的歌謡に骨抜きになる

    出張先で物憂げにテレビを眺めていたら、昭和の歌謡曲のような歌が流れ始めた。テンポに乗り切れない歌唱は逆に魅力的で、キレキレではない舞踊もだから却って好まし...

  • 『訂正する力』を読んで自分を訂正する

    東浩紀の『訂正する力』(朝日新書)を読了。社会や政治について本当に長らくモヤモヤしていた霧が晴れたかのような気分だ。紹介してくれた友人に感謝。戦後の日本の...

  • 洋食屋は謙虚なのがちょうどいい

    少し前のことだけれど、お疲れ様会をやることになり夕刻に料理屋を訪れた。これまでのあれこれや想いを語り歓談する。料理が運ばれてきてその説明がされる。居酒屋で...

  • 加賀屋のあとを覚えているか

    行春や鳥啼魚の目は泪三連休に友人と繰り出したのは松尾芭蕉がこれを詠んだ宿場町の居酒屋。飲み屋街というのを知らない人が居ればここに連れてゆけば良いというよう...

  • シューベルトのドイツ・ミサ曲に陶酔する

    このあいだシューベルトのミサ曲全集という音盤を買い求めていた。とても素朴なものから壮大なものまで様々な曲があって、その量塊に圧倒されている。第1番は17歳...

  • 辛口批評からの学び

    『日本のクラシック音楽は歪んでいる』(森本恭正、光文社新書)を読了。前著の『西洋音楽論』(https://hankichi.exblog.jp/23581...

  • 夜のしじまにふりそぼつ

    火曜日までの暖かさとは打って変わって、昨日は冬の寒さに逆戻り。人と夕餉を共にしながら、相手が新しい道を選んだことを祝い語らい、しかしこのあとはもう会うこと...

  • 適切と不適切の彼岸「江戸秘語辞典」

    ドラマ『不適切にもほどがある』に嵌っている。昭和のバブル絶頂期から令和にタイムスリップした主人公が、コンプライアンスに引っかかる言葉や行動で人々を慌てさせ...

  • 交響曲のように聴けるベートーヴェンのミサ曲

    友人がベートーヴェンの作品を作曲年代順に聴いている。凄く根気が要りそうで気短かな僕には出来そうにない。→https://maru33340.exblog....

  • 山田太一が編んだ『浅草』

    岩波現代文庫の『浅草』(岩波現代文庫、副題:土地の記憶)を読了。山田太一が、様々な人が書いた浅草について書かれたエッセイや紀行文を編んで一冊にまとめたもの...

  • 池松壮亮に開眼した

    NETFLIXのリストの片隅にそれがあって、ちょっと気になっていたが放置していた。『ちょっと思い出しただけ』(松居大悟監督、2022年)。→https:/...

  • 『考える耳』も良い

    このあいだ渡辺裕の『音楽は社会を映す』(春秋社)を読んだが、それは毎日新聞の音楽時評コラム「考える耳」に6年間連載されていたものの後半分だった。→http...

  • ここでも激オコの『ショットとは何か』

    Webちくまの蓮實重彦のコラム「些事にこだわり」を読むの楽しみにしている。社会、文化、政治などについての歯に衣を着せぬ論述だ。→https://www.w...

  • 『三島由紀夫 vs 東大全共闘』を漸く観る

    映画が封切られたとき、観に行かなくてはという気持ちがあったのに何か胸騒ぎのような感じがあって躊躇ってしまった。NETFLIXでそれが観られるようになったと...

  • 誘惑されてほだされて揺蕩う

    「シベリウス:きわめつきの小品集」なんて題名が付いていて、思わず買い求めてしまった。ジャケット写真が嘗て訪れたことがあるヘルシンキの公園のモニュメントだっ...

  • B級グルメは「カロリー焼き」の勝ち

    出先で昼に腹が減る。連休中なのでどこも混んでいるなか、店先のメニュー掲示に釣られてしまった、「すずや」を訪れたのは初めてで、だから「とんかつ茶漬け」なるも...

  • 素晴らしいミュージカル映画『カラーパープル』

    映画『カラーパープル』(ブリッツ・バザウーレ監督)を観た。1985年に家人がミュージカル版ではないほうの映画を家人が観に行って、良く分からなかったという感...

  • 郷土史の写真集を買い求めて

    街角のむかしの写真集が好きだ。とくに自分がそこに住んでいたり学んでいた場所の写真には心そそられる。頁を繰っていくたびに、思わず惹き入れられ目を開いてその細...

  • 『萱刈』の孤独

    辻井喬の『萱刈』(‘かやかり‘、新潮社、2007年)を読了。昨年末に読んだ『辻井喬=堤清二 文化を創造する文学者』に触発されてのことだ。→https://...

  • 凄い小説を読んでしまった『日本蒙昧前史』

    友人からこれを読んでみてよと正月に渡されていて積読にしていたが、ここ二日で読了。『日本蒙昧前史』(磯崎憲一郎、文春文庫)。凄い小説だった。比較はなかなか難...

  • 『東京23区 境界の謎』で生まれた街を知る

    『東京23区 境界の謎』(浅井建爾、自由国民社)を読了。知っている話が多かったけれども、西東京市の経緯の章で、椅子から転げ落ちそうになった。僕が生まれたの...

  • アナーキーな老人へのいざない

    渡辺裕の『音楽は社会を映す』(春秋社, 2010年)を読了。毎日新聞の音楽時評コラム「考える耳」に6年間連載されていたものの後半分だそう(前半分は『考える...

  • ヴィヴァルディで彷徨う

    昨晩積もった春の雪が溶けゆくのを眺めながら朝に聴くのはヴィヴァルディのヴァイオリン二重協奏曲集。ヴィクトリア・ムローヴァとジュリアーノ・カルミニョーラの二...

  • アーヨは図に乗っていなかった

    友人からイ・ムジチ合奏団とフェリックス・アーヨが弾いたヴィヴァルディの「四季」が良いと聞いて、そんなことはないだろう、イ・ムジチは図に乗った演奏だったはず...

  • 存在への目覚め・・・'The Quiet Girl'

    映画『コット、はじまりの夏』を漸く観た(原題:The Quiet Girl、コルム・バレード監督、アイルランド)。→https://www.flag-pi...

  • 太宰文学に出てくるような皇女の自分史

    このあいだ読んだ沢木耕太郎のエッセイ『旅のつばくろ』のなかに、加賀百万石の前田家伯爵家夫人をインタビューした話があった。インタビューをしてからしばらくして...

  • 台湾有事について少し学ぶ

    『日本人が知らない台湾有事』(小川和久、文春新書)を読了。各国の最新の事情をしっかり把握し論評している。このあいだ買い求めた『防衛白書 令和5年版』も上手...

  • 『昭和50年代東京日記』で知る異なる同時代

    テレビドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS, 金曜)は、主人公が1986年と2024年のあいだをタイムスリップすることで巻き起きる出来事や気付き、感慨...

  • ペライアによるバッハの協奏曲集

    国際情勢の混沌、政局の無責任と横暴と自然災害対応の軽視、自己中心的な理由で起きる一連の社会事件、50年の潜伏ののちに彼方に消えてゆく過激派の息吹、絵空事な...

  • 片鱗を聴いただけでゾクゾクする

    ドラマ『さよならマエストロ』(TBS、日曜夜9時)は第三楽章。その最後の場面で感涙した。“そりゃ、さがっていうもんじゃない? 依存症みたいなもの。人生のほ...

  • 心地よい旅のエッセイのなかの偶然は必然

    『旅のつばくろ』(沢木耕太郎、新潮文庫)を読了。JR東日本の車内雑誌「トランヴェール」に連載されていたものだ。新幹線で東北に行くとき、僕はこのエッセイを読...

  • ミュージカルドラマに胸が躍る

    録画してあったドラマをあまり期待せずに再生していたら、これまでに出会ったことの無いミュージカルドラマになっていて、ぐいぐいと惹かれていった。TBS金曜ドラ...

  • ボムソリにいざなわれる

    最近のネット広告というのは絶妙なタイミングで絶妙な表示がされて、その「当たってる感」には驚きが増す一方だ。このあいだキット・アームストロングのこの春の活動...

  • 大学入学共通テストからここまで来た

    今年の大学入学共通テストの国語の問題は、第1問目が、ゲオルグ・ショルティ指揮によるモーツァルトのレクイエムについて取り上げたもので、クラシック音楽愛好家の...

  • 評判が悪くても音楽が良さを語る

    NHKの大河ドラマ『光る君へ』の評判がそれほど芳しくないという。それでも僕にとっては、これまで観ようとして何度も(というか全て)挫折してきた一連の大河ドラ...

  • 『ノートル・ダムの残照』に溜息をつく

    『ノートル・ダムの残照』(大森恵子、藤原書店)を読了。副題は「哲学者、森有正の思索から」。昨年末の作品だ。森有正の哲学に魅せられた文学者の思索の軌跡と、彼...

  • この上なく爽やかな無伴奏チェロ

    テレビドラマ『さよならマエストロ』の第2回で、青年チェリストがバッハの無伴奏を弾く場面をみながら、無性にその曲を聴きたくなった。年明けからずっと音楽が耳に...

  • 職人が奏でる無伴奏チェロ組曲

    テレビドラマ『さよならマエストロ』(TBS, 日曜夜9時)が順調だ。→https://www.tbs.co.jp/sayonaramaestro_tbs/...

  • 不安になる本

    昨日の書店の店頭ではこんな本が堂々と積まれていた。『防衛白書 令和5年版 日本の防衛』(防衛省、日経印刷)。上質の紙にカラー印刷で、世界情勢の分析、他国の...

  • 『地図で読む戦争の時代』の画策

    これは君が好きそうな本なりと紹介されてすぐさまに買い求めていた。『地図で読む戦争の時代[増補新版] 描かれた日本、描かれなかった日本』(今尾恵介、白水社)...

  • 『ちあきなおみ 沈黙の理由』でポイントを上げる

    友人から「From 芸能・音楽100」と連絡がきた。ちょっと懐かしい。「クイズグランプリ」の世界だ。僕はたぶん「芸能・音楽20」のカードを答えるのがやっと...

  • 『光る君へ』は名作の予感

    NHKの大河ドラマが苦手だ。何度か呟いてしまっているが、しっかりと全てを通しで観たのは中学生時代の『国盗り物語』だけだと思う。もちろん良いぞ良いぞと魅入っ...

  • 『韓国 内なる分断』で知る

    『韓国 内なる分断』(池畑修平、平凡社新書)を読了。NHK前ソウル支局長によるもので韓国の近年の動向が良く理解できた。但し2019年の本だ。朴槿恵大統領の...

  • 『ありきたりの痛み』の世界

    台湾の総統・国会議員選挙の結果が話題になっているが、その台湾出身の小説家・東山彰良のエッセイ『ありきたりの痛み』(文藝春秋)を読了。映画批評が全体の半分強...

  • 山田太一の『いつもの雑踏 いつもの場所で』

    また山田太一のエッセイ集を読んだ。『いつもの雑踏 いつもの場所で』(新潮文庫)。エッセイ集としては4冊目だそうだ。山田さんは好きなウディ・アレン映画(「ア...

  • 「Feeling Good」の気怠さを超えての希求

    ニーナ・シモン(Nina Simone)による「Feeling Good」を聴く。映画のなかで使われている曲(というか平山が親しみ聴いているカセットテープ...

  • 「The House of the Rising Sun」(朝日のあたる家)を聴く

    同じく映画の中で掛かっていた曲がアニマルズというバンドによる「The House of the Rising Sun」(朝日のあたる家)。何が良いのか全く...

  • 「Perfect Day」を聴く

    あの映画を観て以来、自分の家の洗面所の流しや鏡とその周り、そしてまたキッチンのシンクやトイレの朝顔や周辺を、小まめに拭き清めてしまうようになってしまった。...

  • 『ながい旅』を読む

    『文学が裁く戦争 ~東京裁判から現代へ~』(金ヨンロン、岩波新書)で取り上げられていた大岡昇平の『ながい旅』(角川文庫)を読了。名古屋地区を爆撃したB29...

  • 僕らにとっての『PERFECT DAYS』は

    映画『PERFECT DAYS』を、ようやっと観た。→https://www.perfectdays-movie.jp/東京の公園にある公衆トイレの清掃を...

  • 新年に聴くウィリアム・バードの声楽曲

    年が明けて、能登半島地震、羽田空港の大事故、理不尽な通り魔事件、政治家の不正蓄財など、これでもかこれでもかと酷いことばかり起き続けた。東欧と中東の戦争も解...

  • 『砂の法廷』の大川周明

    年初に読んだ『文学が裁く戦争 ~東京裁判から現代へ~』(金ヨンロン、岩波新書)で取り上げられていた松本清張の『砂の法廷』を読了。文藝春秋社の松本清張全集・...

  • 夜と雨の気怠い映画・・・『欲望の翼』

    韓国ドラマ『花様年華』(화양연화 - 삶이 꽃이 되는 순간)のなかで、ユン・ジス(イ・ボヨン演じる)と ハン・ジェヒョン(ユ・ジテ演じる)が学生時代に共...

  • ひとつの郷愁としての『流』

    『流』(東山彰良、講談社文庫)を読了。このあいだ読んだ『日本の台湾人』のなかで紹介されていて興味を持ったのだ。選考委員満場一致の直木賞受賞作(2015年、...

  • 悲劇が続く

    羽田空港で日航機JA516便が着陸しようとしたC滑走路(34R)に、海上保安庁の航空機JA722Aが侵入していて衝突、両機とも炎上した。羽田空港管制と離着...

  • 聡明な評論に脱帽する・・・『文学が裁く戦争』

    年初から凄い本に出会えてしまって、読後もまだゾクゾクしている。紹介してくれた友人に感謝。『文学が裁く戦争 ~東京裁判から現代へ~』(金ヨンロン、岩波新書)...

  • 人に物事を伝え、耳を傾けさせること

    昨日の夕方の地震報道には驚いた。テレビを見ていたら携帯電話の緊急地震アラートが鳴りはじめる。テレビも地震報道に切り替わった。NHKの女性アナウンサーの緊迫...

  • 『月日の残像』を通して

    『月日の残像』(山田太一、新潮文庫)を読了。この一冊は季刊「考える人」に九年間にわたって連載されたエッセイを集めたものだそうだ。そのせいか、きちんと腰掛け...

  • 『日本の台湾人』で砂を噛む感になる

    年の瀬に読んでいたのは『日本の台湾人』(野嶋剛、ちくま文庫)。祖父の仕事の関係で僕の父は台湾で生まれ中学までそこで育ったから、ときどきあの国のことが家でも...

  • 風邪の養生

    年末に風邪を引いて寝込んでいる。風邪を引いた理由は分かっている。寒いなかあちこち出歩いて、埃っぽい空気の下でダウンジャケットやセーターを脱いだり着たり繰り...

  • 『地図と愉しむ東京歴史散歩』シリーズを読む

    以前、『地図と愉しむ東京歴史散歩』という題名の本を2冊読んでいた。「地下の秘密篇」「地形篇」(竹内正浩、中公新書)。→https://hankichi.e...

  • 2023年のマイベスト(小説、評論・エッセイ、音楽、映画、テレビドラマ)

    年末になって風邪をひいてしまった。熱は無いのだけれど、頭が重く鼻がぐずつく。正月までには治さなければと眠り続けてみたが、これ以上は眠れない。家人が作ってく...

  • 幕の内弁当のような夢

    深夜に見た夢は、幕の内弁当のような話だった。場所は家の中だ。しかしそれは安野光雅の「ふしぎなえ」のような意匠になっていて、総てが一つの大きな箱の中に収まっ...

  • 趣里の真骨頂・・・『ほかげ』

    NHKの朝の連続テレビ小説『ブギウギ』を毎回楽しく観ている。今週は、戦争の真っ盛りのなか主演の趣里が病身の相手との愛が深まっていくところで、先の展開を知っ...

  • ブレンデルが愛する木彫像は

    アルフレード・ブレンデルのレコード(CD)ジャケットで、ピアノ脇に佇む彼の後ろにある人型の像が気になっていた。→https://hankichi.exbl...

  • 『蛸足ノート』に同意する

    穂村弘の『蛸足ノート』(中央公論新社)を読了。読売新聞の夕刊で連載されているものを纏めたものだそうだ。ところどころ短歌が引用されていて、それも愉しい。“隣...

  • 芸術家夫婦の葛藤・・・『マエストロ』

    映画『マエストロ』(原題:Maestro)を観た。NETFLIX配信なので嬉しかったのだけれど、この作品は映画館で観るべきものだなと思った。→https:...

  • 『街は気まぐれヘソまがり』の痛快

    東京堂書店で今週の単行本売れ行き第1位だと書いてあって思わず買い求めた。色川武大の『街は気まぐれヘソまがり』(小学館P+D BOOKS)。これは1986....

  • 酒を酒で割った酒を呑む

    昨夕は神保町で所用を済ましたあと、「ふらっと」或る小料理屋に立ち寄り少し飲み食いし、まだ飲み足りないような気がしたので、このあいだ友人と訪れたバーに「プラ...

  • ブレンデルとアフリカ民族芸術

    アルフレート・ブレンデルの絶頂期のアルバムの幾つかで、グランドピアノの後ろでポーズを取る彼の後ろの壁にアフリカ民族芸術と思われる像やお面が掲げられていて、...

  • 夢と現の狭間のバッハ ~グレン・グールドへのオマージュ~

    「器楽の技法 ~グレン・グールドへのオマージュ~」(原題:The Art of Instumentation: Homage to Glenn Gould...

  • 「そうだとすれば」

    山田太一のエッセイコレクションの一冊『S先生の言葉』(河出文庫)を読み始めた。表題作の一篇は、やはりぐさりと僕の心に刺さった。次のようなところだ。“忘れが...

  • バッハの音楽は曲を選ばない・・・ピアノ小曲集

    友人がこのあいだ「バッハの音楽は演奏を選ばないのかも知れない」と言っていた。→https://maru33340.exblog.jp/33692678/こ...

  • 白石一文の『かさなりあう人へ』

    白石一文の『かさなりあう人へ』(祥伝社)を読了。帯には、“『ほかならぬ人へ』から14年。出会いの神秘を問う白井市恋愛文学の到達点”とあって、たしかに最近の...

  • ナオミ・イシグロの『逃げ道』

    ナオミ・イシグロによる短篇小説集『逃げ道』(原題: Escape Routes、竹内要江訳、早川書房)を読了。カズオ・イシグロの娘さんのデビュー作だ。彼女...

  • ありえそうな『彌太郎さんの話』

    山田太一の小説『彌太郎さんの話』を読了。もしかするとこういうことが本当に有ったのではないかと殆ど信じたくなる。いや、事実ではないのか。物語の舞台はここでも...

  • 参ったと唸るシューベルトの『ます』

    シューベルトの弦楽五重奏曲『ます』は以前、エマニュエル・アックスとヨー・ヨー・マらによる演奏の音盤を買って聴き、あまりにも体質に合わずに退けていた(多分ア...

  • 小津の記念日に

    今日は小津の誕生日であり命日である。世のなかは小津にまつわる記事や書籍、TV番組が多く出回ってとてもありがたい。山田太一のエッセイ集『逃げていく街』(新潮...

  • 『異人たちとの夏』の眩暈

    山田太一の小説『異人たちとの夏』を読み終えて映画のような作品だなあ、と思っていたら本当に映画化されていたことを知った(1988年・松竹、風間杜夫、片岡鶴太...

  • 圧巻の「ナポレオン」

    夜に映画「ナポレオン」を観てきた。→https://www.napoleon-movie.jp/圧巻の作品だった。戦争物はあまり好んで観ないのだけれど、そ...

  • セゴビアによるバッハ

    アンドレス・セゴビアによるバッハ作品集を聴いている。1954年から1969年に収録されたもの(いくつかのアルバムに分かれていたもの)をまとめたものだ。ライ...

  • 退化する現代に

    現代の意味ということを考えさせられるようになった。いまの時代というのは、人類の進歩・叡智の集大成のように言っている人たちがいる。文化文明の発展、不満はあれ...

  • ルネサンス/バロック期のオルガン曲集

    アルプス地方の城舘や教会、礼拝堂にある6台のオルガンを使って、ルネサンス/バロック期の曲を弾いたアルバムを見つけて聴いている。ドイツのSEONというレーベ...

  • 交歓ということ

    仲の良い友とときおり会って話をしたり盃を交わしていることはたまらなく大切に思う。それは本当に気持ちを交歓していると感じることができるからで、小説・ドラマの...

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