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  • 曇天のなか大切なことを思い出す

    日曜日の昼、テレビを点けて番組表を繰っていると映画『Always 三丁目の夕日』をやっているチャンネルがある。→https://www.necoweb.c...

  • 川本三郎のトーク会

    週末の川本三郎氏の「荷風の昭和」刊行&昭和百年記念トーク会「ひとり暮らしの老人の昭和」は為になった(2025.5.23(金)18:30-19:30 於:東...

  • 淋しく哀しくなる『近代日本の地下水脈 Ⅰ』

    『近代日本の地下水脈 Ⅰ』(保坂正康、文春新書)を読了。薄々気づいてはいたのだけれど、とても哀しくなった。最初に次のように語られる。“「歴史の地下水脈」と...

  • ルドンとシェリー酒

    このあいだ行った美術館のミュージアムショップで買い求めた一冊は「ルドン 《アモンティラードの酒樽》」(ダリオ・ガンボーニ、三元社)。その題名の木炭画の背景...

  • 河合優実への見えない糸

    先日、友人と歩いていたときに彼がふと漏らした言葉が頭に残っていて気になっていた。松本清張原作の映画『天城越え』(三村晴彦監督、1983年)での田中裕子が凄...

  • やはり此処だったと安堵する

    パナソニック汐留美術館の『オディロン・ルドン展 光の夢、影の輝き』に足を運んだ。https://panasonic.co.jp/ew/museum/exh...

  • ユニークな関川の『昭和時代回想』

    関川夏央の『昭和時代回想 私説昭和史3』(中公文庫、2025年)を読了。もともと『昭和時代回想』という題で1999年に上梓されたものが改題されたものだ。著...

  • 区ではなく都や国が取り組んで欲しい

    昨日は、すみだ郷土文化資料館へ初めて足を運ぶ。向島の見番通りを入ったところで、企画展「東京大空襲80年」という企画展が開催されているのだ。→https:/...

  • 『司馬遼太郎の「かたち」』で深く頭を垂れ哀しくなる

    『司馬遼太郎の「かたち」』(関川夏央、文藝春秋、2000年)を読了。司馬遼太郎の慧眼と関川夏央の鋭い推察が掛け算になったような一冊で、久々に深く頷き頭を垂...

  • 『日本経済の死角』でガックリと肩を落とす

    ブログ先輩が読まれて感嘆されていた『日本経済の死角』(河野龍太郎、ちくも新書)を漸く読了。副題は「収奪的システムヲ解き明かす」。最初の章で、すでに結論とも...

  • 名脇役が主演した『逃走』

    幼少の頃、母親が大切な買い物をするとなると必ず吉祥寺だった。「名店会館」。子供の僕らは嬉しかった。屋上の大きなロケット状のオブジェのところにある乗り物に乗...

  • 『パン屋再襲撃』を噛み分ける

    『パン屋再襲撃』(村上春樹、文藝春秋、昭和61年)。古書市で格安で初版本があって買い求めた。以前も読んだはずなのに内容を覚えていない本というのが沢山あって...

  • 『アンパンマンと日本人』

    実は僕はアンパンマンのことを殆ど理解できていない。だから最近いくつか読んで彼のことを知ろうとしている。友人からこの本も紹介されたので読んでみた。『アンパン...

  • 厄除札代わりの『厄除け詩集』

    今週の朝の連続テレビドラマ『あんぱん』で、東京高等芸術学校に入学した柳井崇(やなせたかしに相当)が、書店で本を手に取る場面があった。井伏鱒二の『厄除け詩集...

  • 『アンパンマンの遺言』の淡々

    『アンパンマンの遺言』(やなせたかし、岩波現代文庫)を読了。NHKの朝の連続ドラマで描写されていたシーンが幾つもあって面白かった。ドラマの今後の展開を事前...

  • 品川区に疎かったけれど

    このあいだの休みに品川区立品川歴史館を訪れた。訪れた目当ては「昭和100年しながわめぐり」という歴史館リニューアル1周年記念企画展。昭和100年を記念して...

  • 東京モノレール秘話

    このあいだ訪れた港区立郷土歴史館で買い求めた資料「1964年東京オリンピックと都市の交通」(港区教育委員会、2020年)は面白かった。あの時期の都市交通発...

  • 白金台から上野まで

    昨日は白金台に出掛けた。旧国立公衆衛生院だ。田町の区立三田図書館内(慶応仲通りの一本裏)にあった郷土資料館がここに移転したことをついこのあいだ知ったのだ(...

  • 『翻訳する私』で成る程と思う

    ジュンパ・ラヒリの『翻訳する私』(新潮クレストブックス)を大まかに読んだ。前半には自身がここ七年ほど翻訳について考えたことやエッセイがまとめられている。後...

  • 『昭和的』と『新幹線大爆破』そして大洋ホエールズ

    関川夏央の『昭和的』(春陽堂書店)を読了。「オリジナリ」(ビーグラフィックス)に連載された「昭和残照」と春陽堂書店WEB連載「昭和的センス」をまとめたエッ...

  • 日本国憲法の実物を見る

    憲法記念日にテレビのニュースを観ていたら、日本国憲法の署名原本が期間限定で公開されていると知った(通常は複製が展示されている)。→https://www....

  • 手に汗握る『新幹線大爆破』

    NETFLIXで新作映画『新幹線大爆破』(樋口真嗣 監督)がトップ1になっていて、思わず観てしまった。→https://www.netflix.com/j...

  • 『花まんま』で号泣する

    昨日は昼下がりに『花まんま』(前田哲 監督)を観た。→https://hanamanma.com/かなり泣けるらしいよ、と家人から言われていたが、そんなに...

  • 『レイブンズ』の迫真

    映画『レイブンズ』(マーク・ギル監督)は衝撃的だった。北海道出身の深瀬昌久という天才・鬼才写真家の生涯を赤裸々に描いたもの。→https://www.ra...

  • 健一さんの講演(と声)を遂に聞く

    兼ねてから吉田健一の講演と声を、どうにかして一度は聞きたいと思っていた。その願いがようやっと叶った。早稲田大学の演劇博物館に音声資料があることまでは突き止...

  • ヘブラーのフランス組曲が

    街中からCD店がどんどん減ってゆき今では殆ど見かけることがない。そんななか、ちょっと遠くの(とはいっても遠すぎはしない)ショッピングモールを訪れたところ、...

  • 『片思い世界』の灯台で

    昨日は快晴の空のもと、犬吠埼まで出かけた。50年ぶりに訪ねたのだけれど、道の佇まいや灯台の近隣の風情はほとんど当時と変わらないように思えた。そして灯台に至...

  • アレグリの「ミゼレーレ」が呼応する

    このあいだ観た映画『教皇選挙(Conclave)』のなかで、システィーナ礼拝堂だったか教会のシーンでミサ曲が流れていた。何の曲だったろうかとエンドロールで...

  • 『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』に深く吐息をつく

    映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(第九明子監督)を観てきた。→https://kyosora-movie.jp/友人が甚く感じ入っていた通り...

  • 『大磯随想』のなかの「大磯清談」

    『大磯随想』(東京白川書院)は吉田茂と吉田健一のそれぞれの随想、そして二人の対談「大磯清談」からなる。この対談の方だけ読み終えた。茂の外交官としての有識ぶ...

  • 『熟柿』ということ

    佐藤正午の最新作を読んだ。『熟柿』(角川書店)。一気に読んでしまった。「小説 野生時代」に連載されたものだそうだ。この著者を初めて知ったのは『永遠の1/2...

  • 奇譚と不条理の狭間・・・『武蔵境のありくい』

    村上春樹の新作『武蔵境のありくい』を読了。文芸誌「新潮」2025年5月号に掲載された中篇小説だ。副題に「〈夏帆〉その2」とある。同誌の昨年6月号に発表され...

  • 『散歩の達人』の神田・神保町・御茶ノ水に驚く

    雑誌『散歩の達人』の5月号が「神田・神保町・御茶ノ水」特集だよと友人から教えてもらって、さっそく書店に駆け付けた。ページを繰っていく。知らない店が続々と出...

  • 『吉田健一対談集成』を読み進めていたら

    このあいだ神保町の春の古本まつりで買い求めた『吉田健一対談集成』(小沢書店)を読了。読みながら既視感に捉われていたのだけれど、一昔前に文庫本で読んでいた。...

  • フランシスコ教皇の生き様を初めて知る

    示唆に満ちた素晴らしい作品だった。亡くなったフランシスコ教皇(旧称:ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿)のことを、初めて知った。『二人のローマ教皇』(フェル...

  • 『片思い世界』は両思いだった

    話題の映画『片思い世界』(土井裕泰監督、2025年)を漸く観に行くことができた。→https://kataomoisekai.jp/素晴らしいストーリー、...

  • 多和田葉子の『白鶴亮翅』

    多和田葉子の『白鶴亮翅(はっかくりょうし)』(朝日新聞出版)を読了。2022年2月から8月まで朝日新聞に連載されたもの。白鶴亮翅とは白い鶴が羽根を広げると...

  • 拓けた世界への予見・・・『教皇選挙(Conclave)』

    夜に映画『教皇選、挙』(原題:Conclave、エドワード・ベルガー監督)を観に行った。友人が言っていたように凄い作品だった。コンクラーベのことは『天使と...

  • 大崎善生の遺作を読む

    昨夏に亡くなった大崎善生の遺作を読み終えた。『リヴァプールのパレット』(KADOKAWA刊)。表題作のほか「僕たちの星」「彼女が悲しみを置く棚」の三つの短...

  • イカれた国に容易に負けた・・・『日ソ戦争』

    読まなくてはという呼ぶ声が頭のなかに響いて買い求めていたものを読了。『日ソ戦争』(麻田雅文、中公新書)。予想はしていたけれど、その予想を遥かに上回る酷い歴...

  • 食べず嫌いを押し通せない

    テレビを灯ければ10中8、9は食べものの紹介や食堂、レストランの食リポであるような氣がする。今の今だけ大阪万博のパビリオン紹介に取って代わっているものの、...

  • ドラマ『しあわせは食べて寝て待て』

    最近、NHKのドラマ10の質が高いと感じる。前作『』で癒され、いまは『しあわせは食べて寝て待て』で癒されている。主人公は麦巻さとこ。膠原病を患い身体の怠さ...

  • 朗読に異を唱える詩人

    荒川洋治の批評やエッセイにはいつも唸らされる。『文学は実学である』(みすず書房)もそうだった。1992年から2020年の28年間に発表されたエッセイから選...

  • 『天使も踏むを畏れるところ (下)』を読了

    こんな背景があったのか!と驚愕した。『天使も踏むを畏れるところ (下)』(松家仁之、新潮社)を読み終えてのことだ。ハッピーエンドになるのかと思いきや、現実...

  • そうか、そうだったのか、グリーグは

    友人からグリーグの弦楽四重奏曲のことを教えてもらった。聴いた覚えがない。しかし自分の過去の音盤歴を調べてみると何と持っていた。シベリウスとグリーグの弦楽四...

  • 対話のない世界

    火器による戦争だけだなく、輸出入障壁というものが実際の武器として使われようとしていた。いきなりの、一方的な、片務的な、独断な設定に世界は唖然としたが、主導...

  • 三世代に渡る激動を捉えた佳作『おつかれさま』

    韓国ドラマ『おつかれさま』폭싹 속았수다 (済州島方言)を漸く観終えた。1950年代から現代に至る三世代の女性とその家族らを描いた作品だったが、自分のそれ...

  • 誰もが幸せになること

    韓国ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』(原題:김비서가 왜 그럴까)を漸く観終えた。→https://bs.tbs.co.jp/kimhisho/abo...

  • 夜桜を楽しむ

    昨晩は千鳥ヶ淵の夜桜を見に行った。ライトアップされた桜か美しかった。ここの花見客の増加ぶりは凄い。海外からの旅行客たちも加わっていることもある。混雑緩和の...

  • 若きヴァイオリニストに驚き始める

    一昨日にテレビ朝日の「報道ステーション」で放映された、若きヴァイオリニスト・HIMARIの取材がYouTubeのお薦めに出てきたので、何の気なしに観てみた...

  • 『私のティーアガルテン行』の豊かな世界

    気になる作家、平出隆の作品『ベルリンの瞬間』を以前読んで感銘を受けていた。→https://hankichi.exblog.jp/20465326/それな...

  • 久々に西に向かう

    久々に(西に向かうプラットフォームは修学旅行や団体旅行の客たちでごった返していた。海外からの旅行者の影が薄くなるほど。少し待つだけで列車が入線してくる。向...

  • フリッツが隣にいた

    つい先日、ああこのままでいるとどうなるのかしら、というような状況に陥った。自分一人では、にっちもさっちも抜け出られないような状態になってしまって、家人たち...

  • 『天使も踏むを畏れるところ 』に繋がっていた

    『天使も踏むを畏れるところ』の上巻を読了(松家仁之、新潮社)。文藝誌「新潮」に連載されていたものだ。→https://www.shinchosha.co....

  • 桜の華に誘われて

    暖かくなった日曜日。桜の華に誘われて、電車に乗って秋葉原、市ヶ谷、外濠公園へ。総武線秋葉原駅ホームの牛乳スタンドは中学生時代からお世話になってきたけれど、...

  • 互いに争う『ます』

    シューベルトのピアノ五重奏曲『ます』は苦手な曲だったけれど、少し前にアルフレート・ブレンデルとクリーヴランドSQによるものを聴いて初めて魅惑された。→ht...

  • ハンキチはいったい、なぜ?

    三寒四温のなか東京の桜は七分咲きになりつつある。昼前からいきなり暖かくなって、桜の開花の勢いは止まらない。こんなときには夜桜をゆっくりと出来ると風情があっ...

  • そしてキム秘書

    韓国の映画・ドラマ産業の仕組みを理解して、観ていなかった作品に手を伸ばしてしまった。『キム秘書はいったい、なぜ?』→https://bs.tbs.co.j...

  • 韓国ドラマ成功の理由

    『韓国ドラマ全史』(黄仙恵、ディスカヴァー携書)を読了。韓国ドラマが優秀で素晴らしい理由がよく分かった。出版社の紹介記事にイントロが書かれている。→htt...

  • 記憶の欠片が呼び起こされる物語

    春の古本まつりで買い求めていた『朝鮮人部落』(成允植、同成社、1973年)を読了。表題作の中篇と、短篇五作からなる。舞台は川崎の街の一画なのだけれど、どの...

  • 『正体』はそこそこだった

    映画『正体』(藤井道人監督、2024年)を観ていなかった。日本アカデミー賞の監督賞・主演男優賞・助演女優賞を得たということで、少しだけ気になって観てみた(...

  • (あまり)読めない人でも読みたくなった

    これまで沢山読んできたようでいて、その内容が殆ど記憶にとどまっていないのが村上春樹で、その記憶の失われ方は他の著者のものに対してより酷いと思う。ストーリー...

  • 暖かくなりルーチンウォークに繰り出す

    桜もまさに開花しそうな暖かさ。昼下がりのぽかぽかした陽射しに思わず外に繰り出す。持ち物は少々の小銭とスマホのみで身分証明をするものを携えない。途中で倒れた...

  • 『散歩の達人』は何だか違う

    雑誌『散歩の達人』の今月号が「松戸・金町・亀有」特集だった。ニュー・下町と表現されている。ん・・・違和感に包まれる。ニューなのか? 金町・亀有はもともと下...

  • 春爛漫が待ち遠しい

    今日は朝から神保町に出掛ける。冬に逆戻りした昨日の余韻がまだあって空気は肌寒くて目がしゃっきりとする。所用を済ませたあとは、駿河台下の「エチオピア」へ。新...

  • 想定外に面白い『荷風と私の銀座百年』

    『荷風と私の銀座百年』(永井永光、白水社、2008年)を読了。全く知らなかったのだけれど著者は荷風の息子だという。昭和19年3月に養子縁組をしている。どう...

  • ヘンデルの教会カンタータも沁みる

    ヘンデルの宗教音楽というと直ぐに『メサイア』ということになるけれど、教会カンタータもかなりの数を作曲していていたことを知った。中古ショップで手にした音盤は...

  • 新たなネオリアリズモに胸が篤く揺れる

    イタリアで600万人が足を運び、同国歴代興行収入ランキングで『ライフ・イズ・ビューティフル』を抜いて第5位、2023年の国内第1位の大ヒットを記録したとい...

  • 『絶望名言』からのお気に入り

    『絶望名言』(頭木弘樹、川野一宇、飛鳥新社)を読了。NHKの〈ラジオ深夜便〉で放送された内容の書籍化だ。一回あたり一人の作家に絞って、12回分がまとめられ...

  • 歌劇はマチネーにしたい

    昨夕は何十年ぶりかで定期会員になった音楽会の最後の回。モーツァルトの歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』だ(演奏会方式)。→https://kioihall.j...

  • ポッジャーによる「フーガの技法」

    此れまで聴いてきたJ. S. バッハの作品のなかで「フーガの技法」と「音楽の捧げもの」だけはいつまでも苦手だった。おっかなくて仕方がないのだ。いろいろな演...

  • 見守ること見守られること

    親が足腰を悪くして家のなかで転ぶことが出てきた。僕が想像できていなかったのは転ぶことだけでなく、転んだら起き上がるのが難しいということ。意図せずに床に座り...

  • 「3月11日のマーラー」を観て

    月曜の夜、NHKで「感想戦 3月11日のマーラー」というドキュメンタリーが放映された。→https://www.nhk.jp/g/pr/blog/diu6...

  • 『おつかれさま』に嵌る

    NETFLIXで観るべきドラマが乏しくなってきたからそろそろ解約しようかと思っていた矢先に、今月からオリジナルドラマが始まった。『おつかれさま』(全16話...

  • 中也と泰子の愛のうた

    太宰治についての映画やドラマは、あっても当然だろうし何度も観て来たけれど、まさか中原中也、小林秀雄、長谷川泰子の映画が出来るとは思ってもみなかった。映画『...

  • ハイボールが最も進むのは

    私事がなかなか落ち着かないなか、それでも自由に出来る時間が出来たのでリラックスすべく近場の日帰り温泉に出かけた。田中小実昌的なる休日の過ごし方(と友人が言...

  • 荒川さんの怒りのゆくえ

    『文芸時評という感想』(荒川洋治、四月社)のまたまた続き。1996年の章は「郷里の香り」。そんな優しい題名とは裏腹に、年末は激オコだった。文芸誌の随筆欄に...

  • 『神々の消えた土地』と微かな記憶

    読み進めている『文芸時評という感想』(荒川洋治、四月社)のなかで、北杜夫の小説『神々の消えた土地』が紹介されていた。どうしても読みたくなってそれを取り寄せ...

  • 上白石のメランコリ・・・『夜明けのすべて』

    映画『夜明けのすべて』(三宅唱監督、2024年)を観た(いまは映画館での上映は殆どなくてNetflixで観られる)。→https://yoakenosub...

  • 文芸時評という感想』の1994〜95年

    『文芸時評という感想』(荒川洋治、四月社)の続き。1994年の章は「議論の環境」。「私たち」小説についての考察は面白かった。車谷長吉の『蟲の息』を読んでの...

  • 失われた日々を音楽が呼び覚ます

    『水平線のうた』の前編を観た(NHK、3月1日放映)。→https://www.nhk.jp/p/ts/9935XW69X7/僕にとって、東日本大震災のこ...

  • 『文芸時評という感想』の1993年

    『文芸時評という感想』(荒川洋治、四月社)では荒川さんは年ごとに題名を付けている。1992年は「形式と言葉」、1993年は「感想という世界」。その1993...

  • 大工作業に没頭

    歳を取ると具合を悪くする要因のひとつが転倒だそうだ。僕の実家でもその通りで、このところ毎年一度は転倒して怪我をしている。階段の踏み外し、家の玄関前での躓き...

  • 30年前を埋めていく

    家の用事で少し多忙になっていたのだけれど、夜に眠る前には本をすこし読み進めて瞬く間に夢見心地に付く。その繰り返しの週日のなかに手にしているのが『文芸時評と...

  • 『三島由紀夫伝説』を漸く読み終える

    奥野健男の『三島由紀夫伝説』(新潮文庫)を漸く読み終える。三島より一つ年下(大正15年=昭和元年、1926年生まれ)の彼は世代として似通った戦前を送ってお...

  • 日帰り風呂でスコッチを

    今日は家の所用を終えて時間ができた。久々にバスに乗って日帰り風呂へ。夕闇迫るなか露天の湯に入るのは心地よい。まあ、いつでも露天は気持よいのだけれど「黄昏れ...

  • 一人舞台を観て喉がカラカラになる

    喉が此れほどまでにカラカラになる、というのは高校の部活時代の先輩からのシゴキ以来かもしれない。映画『綺麗な、悪』(脚本・監督:奥山和由、主演:瀧内公美)を...

  • 『ガリマールの家』…自らを辿る小説のような

    少し前に古書で買い求めていた井上究一郎の作品を読了。『ガリマールの家 ~ある物語風のクロニクル~』(筑摩書房)。フランス装の品のある装丁で、それは栃折久美...

  • 観て涙し、思いだし涙し、読んで涙す

    映画『ファーストキス』は、坂元裕二の脚本、そして塚原あゆ子監督の真骨頂だった。観ながら涙し、我がこと(拙宅)の至らなさが響いて涙が倍加し、硯駈[すずり か...

  • 三人官女をよく見ていない

    このあいだ読んだ穂村さんたちの『短歌と俳句の五十番勝負』のなかで、お雛様の三人官女の話が出ていた。三人のうちに一人だけ眉がなくてお歯黒だという。驚いた。驚...

  • メランコリーで生きていい

    『メランコリーで生きてみる』(アラン・ド・ボトン、フィルムアート)を読了。35の題材についてメランコリーとの関係を解き明かしていくものだった。さいきん、と...

  • タロー編曲のバッハ集

    アレクサンドル・タローが弾くバッハの宗教曲があまりにも素晴らしくて、調べていたら何と音盤が出ていて驚いて買い求めた。出だしは鍵盤楽器のための協奏曲 BWV...

  • 『リアル・ペイン』はショパン攻め

    14日のNHK総合の「あさイチ」に瀧内公美がゲスト出演するぞと友人から連絡を貰って、飛びあがりそうになって録画予約した。昨晩それを観ていたら、彼女が女優と...

  • この観戦は面白い『短歌と俳句の五十番勝負』

    積ん読にしていた『短歌と俳句の五十番勝負』(歌人: 穂村弘、俳人: 堀本裕樹、新潮文庫)を読了。この50のお題に対しての合戦は面白かった。気に入ったものを...

  • 主題と編曲

    先日、バッハ・マタイ受難曲の第49曲アリア「愛によってわが主は死のうとしている(Aus Liebe will mein Heiland sterben)」...

  • 『少年が来る』のこと

    2024年のノーベル文学賞作家ハン・ガン(韓江)の小説『少年が来る』(クオン刊)を読了。1980年に起きた光州事件にまつわる人々の物語だ。作者は1970年...

  • 『目で見る千代田の歴史』で改めて学ぶ

    千代田区立日比谷図書文化館での特別展のあと、書籍販売コーナーに立ち寄る。展覧会の図録(今回のものや過去のものも)には少し触手が動いたが展示内容の貧弱さから...

  • 三宅坂下(桜田門外)から日比谷まで

    このあいだ観た映画『ファーストキス』では二人の恋愛をタイムトラベルが取り持つものだった。時空を越える入り口となったのが三宅坂トンネル。そこで天壁崩落事故が...

  • 運命は変えられないが生き方は変えられる

    温泉に浸かりながらずっと考えていた。映画『ファーストキス』のことを。何が素晴らしかったのかと言えば、松たか子に尽きる。彼女の喋り方は独特で、それは一見、台...

  • 若若男女の日帰り温泉

    これだけ寒いと身体を温めるべく温泉に行きたくなる。そうはいえども混雑している観光地まで出かける気がしない。結局、近場の日帰り温泉に足を向ける。今回訪れたの...

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