chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
  • 實吉捷郎の遺稿集「つばくらめ」

    このあいだ實吉捷郎のご子息(晴夫)が訳したシューペルトの「白鳥の歌」に感心した。懐かしくなって捷郎さんのことを調べていたら、彼の遺稿集が本になっていること...

  • ICHIZENを訪れたい

    『愛と、利と』(사랑의 이해、JTBC、2022年)の視聴はようやく第6話に入った。展開が遅いのは韓国ドラマの常だから少しも慌てないけれど、しかしこの作品...

  • 述懐録としての『ユーチューバー』

    村上龍の『ユーチューバー』(幻冬舎)を読了。表題の書き下ろし作品を含めた短篇集だった。表題作は、作家か昔話をする構図。都心のホテルのVIPルームで執筆活動...

  • 朝ドラ『らんまん』の超越

    NHKの連続テレビ小説『らんまん』に魅入っている。→https://www.nhk.jp/p/ranman/ts/G5PRV72JMR/牧野万太郎演じる神...

  • 夢を見続けることへの問いかけ

    『街とその不確かな壁』(村上春樹、新潮社)を読了。誰にもでも大切にしてきた夢はある。それはいろいろな形だろう。踏破したかった旅。成功させたかった仕事。成就...

  • 蒼ざめる「白鳥の歌」(その2)

    久し振りに聴いてみている。ずいぶん前に買い求め聴いていた音盤だ。こちらも優しく朗らかだ。ブレンデルは寄り添い方が素晴らしい。しかし、こちらのジャケットも蒼...

  • 蒼ざめる「白鳥の歌」

    イアン・ボストリッジが歌うシューベルトの「白鳥の歌」を聴いている。伴奏はあのラルス・フォークト。ジャケット写真からして鬼気迫る理由が分かった。この演奏録音...

  • またしても、メロドラマに

    Netflixで新しく韓流ドラマを観始めるには勇気がいる。映画と違って16話や32話、長丁場を付き合わなくてはならないからだ。途中まで観て駄作と気づくとそ...

  • 怒りを諫めるすべ

    先だって相模原市営のキャンプ場で倒木があり事故になったという報道があった。→https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20...

  • 出だしは夢のなかの出来事のようで

    『街とその不確かな壁』(村上春樹、新潮社)を読み始めた。第一部の半ば過ぎくらいまで読んできているのだけれど、まだまだ依然として「その夢」のなかにいるような...

  • ぶらり旅へのいざない

    僕の祖父は専売局の専門技監だった。戦前に台湾に赴任して酒、砂糖、塩などの製造を管轄・指導していたという。だから僕の父親が生まれたのも台北で、そこで中学まで...

  • 『真実の終わり』で事態を悟る

    『真実の終わり』(ミチコ・カクタニ著、岡崎玲子訳、集英社)を読了。ピューリッツァー賞を受賞したアメリカの文芸評論家によるノンフィクションだ。予感しながら読...

  • 長い暗闇を越えて、ひなたの道を歩く

    映画『パリタクシー』(原題: Une Belle Course、クリスチャン・カリオン監督、2022年)を観た。→https://movies.shoch...

  • 『半導体戦争』で驚いたこと

    『半導体戦争』(原題: CHIP WAR, クリス・ケラー、ダイヤモンド社)を読了。副題は「世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防」。初めて知った裏話...

  • 『半島へ、ふたたび』から島国や世界を考える

    古本屋さんチェーン店の棚に並んでいて買い求めた。『半島へ、ふたたび』(蓮池薫、新潮社)。一昔前に売れていたのを思い出したからなのだけれど、北朝鮮に拉致され...

  • 『ウクライナ戦争』(小泉悠)を読む

    『ウクライナ戦争』(小泉悠、ちくま新書)を読了。この戦争の背景と実際がよくわかった。ブーチンの異常な信念と思惑も理解した。一方で次のような一節では、おなじ...

  • ジェルソミーナのような芦川いづみ

    仕事帰りに神保町シアターでまたも芦川いづみの作品を観た。今回のプログラムの最終週は『硝子のジョニー 野獣のように見えて』(1962年、日活)が掛かっている...

  • ルプーによる「月光」とアームストロング

    ラドゥ・ルプーによるベートーヴェンのピアノソナタ 第14番嬰ハ短調作品27-2「月光」が入っている音盤を手に入れて聴いている。これは怖ろしく素晴らしくて、...

  • そしてその五嶋龍の本を読む

    絶対音感をおおよそ理解出来たので、続いて五嶋龍の本も読む。これも近所の古本チェーン店でDVD付き美本が220円だったので驚いて買い求めた(割引クーポンがあ...

  • 持ち合わせない者が読む『絶対音感』

    古本チェーン店でたまたま目に留まって購入。『絶対音感 ABSOLUTE PITCH』(最相葉月、小学館)。第4回(1997年)21世紀国際ノンフィクショ...

  • 砂を噛むように反省し再考したくなる小説

    昨晩はイベントがあって仲間と痛飲してしまった。宴ではいろいろな人と歓談して楽しかったけれど、随分と話し込んでいたらしく、終わるころになってそれを言われて痛...

  • ピアニストを超えた音楽家

    二夜連続で上野の同じホールに足を運ぶことになった。今夜はピアノ独奏会。以前、友人から「すごいピアニストが居る」と紹介をされていたその人が来日していたのだ。...

  • ブラームスで浮世を忘れる

    このあいだドラマ『ブラームスは好きですか?』を観終えて、たいそうこの作曲家の音楽を聴きたくなっていた。そんなとき仕事がたまたま早く終わって夜の時間が空いた...

  • 夜の上野の静寂

    夜に上野を歩いた。桜の木の下の酒宴はあらかた無くなり、ただ静寂だけが訪れていた。この地に足を運んだ学生時代の日々のことを思い出す。記憶の軌跡は、出逢いの奇...

  • 素晴らしい音楽家評・・・『ラドゥ・ルプーは語らない。』

    『ラドゥ・ルプーは語らない。』(板垣千佳子編、アルテス・パブリッシング)を読了。副題は「沈黙のピアニストをたどる20の素描」。僕はこのピアニストがインタビ...

  • 『生きる -LIVING』が伝えること

    黒澤明作品のリメイク『生きる -LIVING』を観た。→https://ikiru-living-movie.jp/ストーリーは似ているけれど、舞台が19...

  • 『「昭和」の子役』に驚く

    書店で友人と出会うや否や、「こんな本が出てるぞ」といきなり袖を引かれて棚に導かれた。『「昭和」の子役』(樋口尚文、国書刊行会)。副題は「もうひとつの日本映...

  • 閃きはその瞬間にこそ恍惚がある

    昨晩は花見飲み会。とはいっても桜の木の下ではなく小料理屋で。ふらっと訪れてほしいという思いで付けられたという店名通り、気さくで心地よい空間だった。どの料理...

  • 読み通せなくていい本もある

    題名に惹かれて思わず買い求めて『左京・遼太郎・安二郎 見果てぬ日本』(片山杜秀、新潮文庫)を読み始めた。小津の部だけはざっと読んだもののその他は気持ちが受...

  • いきなり泣き崩れる豊嶋に同じく泣いた

    少し前、この先ブレークする女優は豊嶋花だ、と友人が言っていた。映画『ちひろさん』のなかで、その豊嶋が焼きそばを食べていていきなり泣き崩れるシーンがあって、...

  • 想像を超越したオマージュ・・・『Nの廻廊』

    保阪正康による回想記『Nの廻廊 ある友をめぐるきれぎれの回想』(講談社)を読了。「群像」2020年8月号〜2022年12月号に連載されたものだそうだが、想...

  • すごい映画館辞典

    『巨大映画館の記憶』(青木圭一郎、ワイズ出版)にざっと目を通した。ざっと、と書いたのは、あまりの量塊に精読は諦めたからだ。東京にあった客席数1000を超え...

  • その日々がいしづえだった

    週末に高校の学友たちと久しぶりに会った。クラスが同じであったのに、ほとんど話をしたことも無い人たちも多くて(特に女性)、何を話題にすべきか戸迷う事ばかり。...

  • 『ブラームスは好きですか?』(第13〜最終話)

    ・・・『ブラームスは好きですか?』(브람스를 좋아하세요?)第13〜最終話。物語のなかで夫々の登場人物は、自分との対話を深めてゆく。ほしてそれを内に秘めた...

  • ブラームスは好きですか?(第9〜12話)

    『ブラームスは好きですか?』(브람스를 좋아하세요?)の第9〜12話。後半に入った。登場人物たちが抱えている各々の悩みが次々に明かされてゆく。それぞれ長い...

  • 「社長たちの映画史」でタジタジになる

    日本映画界の動きについては、戦後の五社協定くらいしか伝え聞いていなかった。そんなときにこんな本を目の前にして、難しそうかもなあ、詳しく知って意味あるかなぁ...

  • 情に流されないチャイコフスキー

    ヴァイトハースによるチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を漸く手に入れて聴いている。友人が「冬の夜空に白く輝く三日月を見ている時のような演奏だった」と評し...

  • ドラマ史上、最も美しい指切りげんまん

    『ブラームスは好きですか?』(브람스를 좋아하세요?)の第5〜8話(NETFLIXでのエピソード9〜16)。ストーリーは敢えて詳しくは書かない。ソンアとジ...

  • こころ惹かれる佳きドラマ・・・『ブラームスは好きですか?』(브람스를 좋아하세요?)

    ドラマ『ブラームスは好きですか?』(原題: 브람스를 좋아하세요?、韓国SBS, 2020年)をNETFLIXで観始めた。→https://www.cul...

  • 芦川いづみに惹かれ、東京物語を夢見る

    このあいだ観た映画『東京の人』で衝撃を受けて、思わず買い求めていた。『芦川いづみ 愁いを含んで、ほのかに甘く』(高橋俊夫・朝倉史明篇、文藝春秋)。彼女がデ...

  • 偽男爵の奥深い映画評論

    このあいだ読んだ『笑犬楼 vs. 偽伯爵』(筒井康隆、蓮實重彦、新潮社)で、筒井康隆の映画通ぶりが尋常ではないことを知った。『活劇映画と家族』(講談社現代...

  • 「夕暮れに、手をつなぐ」の佳境

    今春のテレビドラマは、昨年のいろいろなドラマと違ってレベルが高い。僕の推しは『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS)、『罠の戦争』(フジテレビ)、『100万回言...

  • 『夜明け前(が一番暗い)』で少し明るくなる

    内田樹の『夜明け前(が一番暗い)』(朝日新聞出版)を読了。雑誌「AERA」2018.7.30〜2022.11.21号のコラム「eyes」に連載されたものだ...

  • 悩殺三昧の映画・・・『東京の人』

    遅い時間に映画『東京の人』を観た(西河克己監督、日活)。神保町シアター。昭和31年の作品なのだけれど、未亡人・敬子を演じる月丘夢路の美しさと、そしてその義...

  • 『オットーという男』が教えること

    映画『オットーという男』(原題:A Man Called Otto)を観た。→https://www.otto-movie.jp/「幸せなひとりぼっち」と...

  • 偶然性による結果的ポエムということ

    友人から紹介されたのは穂村弘の『彗星交叉点』(筑摩書房)。彼は穂村さんに風貌が似ているだけでなく感性も似ているから、もちろん気になって買い求めた。帯に「偶...

  • バッハの無伴奏をポリフォニックで

    このあいだ友人がバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタの弦楽四重奏版を聴いていた。パウル・ヒンデミットも、この曲について一つのヴァイオリンで弾くより弦楽四重奏の...

  • 蒼穹へ叩け太鼓を打ち破れ(コンヴィチュニー/ゲヴァントハウスによるベト4)

    第4番なのに既に舞踏の権化だ、狂喜乱舞の祭典だ。そう思った。フランツ・コンヴィチュニー指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によるベートーヴェンの交...

  • 空を飛ぶ小説に想いも飛んだ

    白石一文の最新作『松雪先生は空を飛んだ』を読んでいた。題名通り空を飛ぶ話だ。惹きこまれるのだけれど、問題があった。登場人物が多すぎて覚えきれないのだ。人と...

  • ケフェレックによるハイドンは

    このところ、アンヌ・ケフェレックによるハイドンを聴いている。これは実に朗らかで楽しくて、諧謔と愉悦と遊びに満ち溢れている。どうしてこんなに優しくてうれしい...

  • 紳士たちの気品としてのバッハ

    バッハのヴァイオリンとハープシコードのためのソナタは、どうしても後回しにしがちだ。それでも、このあいだグレン・グールドとハイメ・ラレードによる素晴らしい演...

  • 美術館歩き巡り

    昨日は美術館の歩き巡り。一部電車も使ったけれど、20000歩余りを費やして体力増強を図った。東京ステーションギャラリーの「佐伯祐三展」は素晴らしかった。そ...

  • またも凄い対談だった・・・『笑犬楼 vs. 偽伯爵』

    こちらの対談は読めるだろうかと恐る恐るページを繰っていったら、ぐいぐいと引き込まれてあっという間に読了してしまった。これもまた素晴らしい対談集・往復書簡集...

  • まさに今なにごとかが起こるヨハネ

    これほどまでに不穏な、わさわさした音魂で始まるヨハネは聴いたことがなかった。アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック( エンシェント室内管弦楽団)によ...

  • 世界一暇という自虐のなかの至福

    街に出ると、いろいろなところで黒々とした行列に出くわす。大抵がラーメン店だ。無言のまま佇んでいるそのあたりの空気は何となく淀んでいて遣る瀬ない。「好きだね...

  • 読める対談『歴史をうがつ眼』

    講演集や対談集というのは読むのはあまり得意ではなかった。そうはいえども、こんな本が出ていれば買わざるを得ない。『歴史をうがつ眼』(松本清張、中央公論新社)...

  • 苦手なのは「真っ赤だな〜真っ赤だな〜」

    バッハの管弦楽組曲を聞くたびに、第3番の「ガヴォット」で、頭のなかに別の歌が流れて閉口する。「真っ赤だな〜真っ赤だな〜」そのあとに「ツタ〜の葉っぱが真っ赤...

  • 観て聴いて驚愕のバッハ

    店頭でふと見つけて期待せずに買い求めたバッハのDVDだった。Brilliant Classicsの‘The Great Composers’シリーズの一枚...

  • 生きることと映画の素晴らしさ・・・『エンパイア・オブ・ライト』

    時間が空いたのでウォーキングを兼ねて映画館に向かった。昼飯は有楽町ガード下の立ち食いそば「慶屋」。カレー蕎麦を頼んだら「蕎麦ね?」とおやじさんから念を押さ...

  • 『僕は珈琲』で寛ぎ、また緊張する

    人が本を読んでいると気になってその外装サイズや字体・字面から何であるかをずっと考え続けてしまう、というようなことを三浦しをんが以前エッセイか何かで書いてい...

  • 『子役のテレビ史』に頷く

    以前、私家版の子役批評を簡単にまとめたことがある。→https://hankichi.exblog.jp/32397456/それもあってか友人から、これは...

  • 『ヒノマル』の眩暈

    昨日「予科練平和記念館」「予科練記念館」を見学したあと夕方に書店を訪れた。書棚をみたとき、友人が言っていた次のようなことが頭の中に響いた。「「見つける」と...

  • 七つボタンを理解した

    蓮根を買いに少し遠出した。いつもの農家で所望のもの(有機栽培のやつと蓮の葉茶など)を求めたあと、このあいだ気づいた霞ヶ浦の畔の記念館に向かった。「予科練平...

  • 世のなかは パンとサーカス 変わらない 踊らされるな 我が目を保て

    朝の連続テレビ小説では短歌が話題になっている。歌人の誠実な人柄が好ましい。そんなわけで今朝詠む短歌。オリパラは 令和の疑獄 ブレイキン次の開催 不安がよぎ...

  • (何度目かの)弱みを克服する覚悟

    またも誘惑に負けてその筋の本(ディストピア・ミステリー)を買ってしまい、後半は挫折してしまった。読んだことにしようと斜め読みで終了。自分の弱さは書評や本の...

  • ブローウェルを背筋を正して聴く

    ギター曲に嵌ると暫く抜け出られない。シンプルな楽器なのに深い余韻があるからなのだろうか。演奏家も幾つか聴いてきた。福田進一、村治佳織、パク・キュヒ、マリア...

  • ジョージ・セルはハープシコード嫌い

    昨日記したアレクシス・ワイセンベルクは1947年にレーヴェントリット国際コンクールで優勝、同年、カーネギーホールでジョージ・セル指揮のニューヨーク・フィル...

  • 大人として颯爽と弾く「子供のためのアルバム」

    ドラマ『天気がよければ会いにゆきます』でのパク・ミニョン彼女のそれまでとは随分と違う。俳優としての新しい境地を作ったといって良く、だからこれは彼女の代表作...

  • マーラーは心に残る『分かれる決心』

    2022年のカンヌ映画祭で監督賞を得たという作品を観た。『分かれる決心』(原題:헤어질 결심、英題:Decision to Leave)。→https:/...

  • 早春に響くベートーヴェンの二重奏

    温かな陽射しになってきた。早春の朝に聴くのはベートーヴェンの二重奏曲、それもフルートとファゴットによるものだ(原曲はクラリネットとファゴット)。その曲想は...

  • 永井荷風の『浮沈』

    永井荷風が戦時中に書いた小説があると知って思わず買い求めて読んだ。もう立派に素晴らしくて、ページを繰るのも常にどきどきする。本当に頽廃的なる恋愛小説だった...

  • NETFLIX半年:韓国ドラマ・マイベスト

    NETFLIXの視聴契約を始めてから半年が経つ。随分と韓国ドラマを見たように思えて、数えてみたら10作品あった。そんなことからこのあたりで、韓国作品マイベ...

  • 金石範の『鴉の死』を読みながら・・・

    金石範の『火山島』をいずれ読みたいと思っていたけれど、なかなか機会が無かった。そんなところで、『鴉の死』を入手した。雑誌「游漁」(木の聲舎)に掲載されてい...

  • そんなときにワイマール音楽を遡る

    ワイマール共和国の本を持って出かけていたときに立ち寄った中古CDショップで、こんな音盤を見つけてしまった。ここにも「偶然は必然」があって、ちょっと空恐ろし...

  • 独裁を生む一端はワイマール憲法にもあったこと

    映画『ヒトラーのための虐殺会議』をこのあいだ観た。それに対して友人から、“僕が卒論のテーマとして書いた「理想的民主主義体制だと思われていたワイマール共和国...

  • 素顔が美しい岸井ゆきの

    岸井ゆきの。僕はこの女優が苦手だった。考えていることがわからない謎めいた役柄ばかりが印象に残っているからかもしれない。だからキネマ旬報のベストテン(第96...

  • ドラマ『花様年華』に、よろめく

    主演をしている女優イ・ボヨンは、原田知世にちょっと似ているだけでなく更に美しさに磨きがかかったような風情(こんな貧弱な表現をしたら友人から叱られそうだけれ...

  • 吉田健一が書きたかった小説

    ああ、これは吉田健一が書きたかった小説だと思った。ウイットに富んだ会話に溢れていて、しかしそこで知性をひけらかすことなく、さりげなく語られていく。会話の相...

  • 佐藤俊介らによるバッハのヴァイオリン協奏曲集

    何の気なしに佐藤俊介らによるバッハのヴァイオリン協奏曲集を買い求めた。少しだけ期待していたのが間違っていた。肝を据えて期待しておくべきものだったと気づいた...

  • 建築家に憧れていた

    学生時代、そして社会人になりたてのころ、建築家になりたかったという思いが何度も込み上げてきていた。叔父がマンションなどの建築設計士だったこともあって、その...

  • 同調を強いる監視社会

    週末に観た映画『イニシェリン島の精霊』のことを友人とやりとりしていたなか、あっ、と気づいた。友人が昨日ブログで次のように語っていた。“最近「情報」や「検索...

  • 『イニシェリン島の精霊』の衝撃

    有楽町で観た映画は『イニシェリン島の精霊』(原題:The Banshees of Inisherin)→https://www.searchlightpi...

  • 立春の散歩

    ぐずついた身体の具合を整えようと、今日は少しだけ散策を企てた。足腰を鍛えることも兼ねてなので、ゆっくりと歩く。英国大使館の裏を歩いてみたら、新しい公園が来...

  • 「進化系立ち食いそば」というもの

    このあいだ平松洋子の立ち食いそばの本を読んで、そういう店を訪ねたくなった。「進化系立ちそば」と呼ばれるカテゴリーがあるそうで、昨晩はそのうちのひとつに行っ...

  • 星を数えたこどもは♫

    今観ているドラマのなかで若いころを振り返るシーンで必ず流れる曲がある。それはギターで奏でられるもので、愛しあう二人の想い出と、そのときの彼らの気持ちに寄り...

  • ショスタコーヴィチのジャズアルバム

    年末に買い求めていた音盤を聴き始めている。普段ならば買わない作曲家なのだけれど、ジャズアルバムと銘打ってあるから気になってバスケットに入れた。ショスタコー...

  • カウンターテナーのドイツ哀歌

    銀座に出掛けたときのルートはほぼ決まっている。最初に前もって映画のチケットを買い求め、有楽町の交通会館(三省堂書店と自治体アンテナショップ)、路地裏うろつ...

  • 視座を変え視野を広げることの大切

    星野博美の『戸越銀座でつかまえて』(朝日新聞出版、『週刊朝日』で2008年7月から2009年9月まで連頼されたエッセイをまとめたもの)を読んでいた。なんだ...

  • 立ちそばを巡りたし

    このあいだ読んだ『本の雑誌』2023年2月号はどの記事も面白かった。本の話ばかりかと思っていたらコラム「そばですよ」もある。それにも気持ちを寄せられた。平...

  • グリモーによるバッハのアルバムは

    このところエレーヌ・グリモーによるバッハのアルバム「Transcribed」を聴いている。彼女が初めてバッハの演奏を収録したものだ。グリモーというとラフマ...

  • ロサ会館ビルに魅せられる

    最近欠かさず観ているロケ番組はBSフジの『ビルぶら! レトロ探訪』。→https://www.bsfuji.tv/builbura/これは東京の昭和の高度...

  • 成瀬巳喜男作品を猛烈に観たくなる

    『映画の中の昭和30年代 成瀬巳喜男が描いたあの時代と生活』(片岡義男、草思社)を読んでいる。これは映画評という括りの内容ではなかった。映画の中身の詳細な...

  • 虐殺会議は湖畔で呆気なく・・・

    さらに足を運んだのは『ヒトラーのための虐殺会議』(原題:Die Wannseekonferenz、英題:The Conference)。→https://...

  • 金獅子賞に喝采をおくる

    2021年のベネチア国際映画祭・金獅子賞受賞作品だと聞いて、思わず観に行ってしまった。『あのこと』(原題:L'Événement、監督:オドレイ・ディワン...

  • 『藤田嗣治 安東コレクションの輝き』に癒される

    藤田嗣治の作品だけを集めた美術館が軽井沢に出来たと知って、足を運びたいと思いながら冬になってしまった。訪れる代わりに画集を買い求めて楽しんだ。『藤田嗣治 ...

  • 九州料理とイチローズウイスキー

    昨晩は友人と遅まきながらの新年会。ちょっと気になっていた小料理店に足を運んだ。九州の食材を中心として、料理人の腕が存分に発揮された品が振る舞われた。お酒に...

  • 本の雑誌にたまげる

    友人が感嘆していた『本の雑誌』2023年2月号を買い求めて読んだ。特集「本を買う!」。たぶんこの雑誌を買い求めるのは三回目ぐらいなのだけれど、いつになく面...

  • 見かけに騙される・・・『脳の外で考える』

    またも騙されてしまった。ちょっと気になっていた本『脳の外で考える』(原題:The Extended Mind、アニー・マーフィ・ポール、ダイヤモンド社)を...

  • 心地よさと快さの無伴奏チェロ組曲

    向山佳絵子というチェリストのことがずっと気になっていた。仲道郁代とのデュオアルバムが素晴らしかったせいもある。その彼女がバッハの無伴奏チェロ組曲を弾いた音...

ブログリーダー」を活用して、はんきちさんをフォローしませんか?

ハンドル名
はんきちさん
ブログタイトル
新・はんきちのつぶやき
フォロー
新・はんきちのつぶやき

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用