雑誌『東京人』の今年8月号の特集は「東京23区の「島」散歩」。島しょ部ではなく23区にそんなに島があったっけ、と思って読んでいくとなるほど、と感心する。ま...
奥野健男の『三島由紀夫伝説』(新潮文庫)を漸く読み終える。三島より一つ年下(大正15年=昭和元年、1926年生まれ)の彼は世代として似通った戦前を送ってお...
今日は家の所用を終えて時間ができた。久々にバスに乗って日帰り風呂へ。夕闇迫るなか露天の湯に入るのは心地よい。まあ、いつでも露天は気持よいのだけれど「黄昏れ...
喉が此れほどまでにカラカラになる、というのは高校の部活時代の先輩からのシゴキ以来かもしれない。映画『綺麗な、悪』(脚本・監督:奥山和由、主演:瀧内公美)を...
少し前に古書で買い求めていた井上究一郎の作品を読了。『ガリマールの家 ~ある物語風のクロニクル~』(筑摩書房)。フランス装の品のある装丁で、それは栃折久美...
映画『ファーストキス』は、坂元裕二の脚本、そして塚原あゆ子監督の真骨頂だった。観ながら涙し、我がこと(拙宅)の至らなさが響いて涙が倍加し、硯駈[すずり か...
このあいだ読んだ穂村さんたちの『短歌と俳句の五十番勝負』のなかで、お雛様の三人官女の話が出ていた。三人のうちに一人だけ眉がなくてお歯黒だという。驚いた。驚...
『メランコリーで生きてみる』(アラン・ド・ボトン、フィルムアート)を読了。35の題材についてメランコリーとの関係を解き明かしていくものだった。さいきん、と...
アレクサンドル・タローが弾くバッハの宗教曲があまりにも素晴らしくて、調べていたら何と音盤が出ていて驚いて買い求めた。出だしは鍵盤楽器のための協奏曲 BWV...
14日のNHK総合の「あさイチ」に瀧内公美がゲスト出演するぞと友人から連絡を貰って、飛びあがりそうになって録画予約した。昨晩それを観ていたら、彼女が女優と...
積ん読にしていた『短歌と俳句の五十番勝負』(歌人: 穂村弘、俳人: 堀本裕樹、新潮文庫)を読了。この50のお題に対しての合戦は面白かった。気に入ったものを...
先日、バッハ・マタイ受難曲の第49曲アリア「愛によってわが主は死のうとしている(Aus Liebe will mein Heiland sterben)」...
2024年のノーベル文学賞作家ハン・ガン(韓江)の小説『少年が来る』(クオン刊)を読了。1980年に起きた光州事件にまつわる人々の物語だ。作者は1970年...
千代田区立日比谷図書文化館での特別展のあと、書籍販売コーナーに立ち寄る。展覧会の図録(今回のものや過去のものも)には少し触手が動いたが展示内容の貧弱さから...
このあいだ観た映画『ファーストキス』では二人の恋愛をタイムトラベルが取り持つものだった。時空を越える入り口となったのが三宅坂トンネル。そこで天壁崩落事故が...
温泉に浸かりながらずっと考えていた。映画『ファーストキス』のことを。何が素晴らしかったのかと言えば、松たか子に尽きる。彼女の喋り方は独特で、それは一見、台...
これだけ寒いと身体を温めるべく温泉に行きたくなる。そうはいえども混雑している観光地まで出かける気がしない。結局、近場の日帰り温泉に足を向ける。今回訪れたの...
映画『ファーストキス』(塚原あゆ子監督)を観た。→https://1stkiss-movie.toho.co.jp/作品のイントロには次のように書かれてい...
荒川洋治の『ぼくの文章読本』(河出書房新社)を読んだ。文章や散文、詩について荒川さんが考えていることがいろいろな切り口から書かれている。文章を書くときには...
一昨日は友人と酒肴酒の夕べ。水道橋駅からほど近い神田三崎町にあるそこは、旬の食材・粋な肴が提供される居酒屋だった。炙りのせ寿司(七輪で炙った鯛や太刀魚を赤...
『映画女優 若尾文子』(四方田犬彦・斉藤綾子、みすず書房)の四方田が書いた部分を読了。切り口はいつも鋭利で、製作者や俳優の核心を抉り出し白日の元に晒す。数...
休日に博物館や記念館だけで終わりにしておけば良かったものの、すこし時間があったので映画でも観ようかと考えたのが余計だった。今週はあまり良い作品が放映されて...
雪が降る危惧が無くなった休日。そうであればと小雨降るなか朝から四谷三栄町へ出かける。新宿区立・新宿歴史博物館を訪れるのは三度目だけれどいつも楽しい。常設展...
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雑誌『東京人』の今年8月号の特集は「東京23区の「島」散歩」。島しょ部ではなく23区にそんなに島があったっけ、と思って読んでいくとなるほど、と感心する。ま...
吉村昭といえば父親の書斎にあった『戦艦武蔵』『零式戦闘機』。だからずっと戦記物の小説家だとばかり思っていた。最近、高校時代の友人からトンネルものも良いと言...
日曜日に訪れた美術展で買い求めた『藤田嗣治 パリを歩く』(清水敏男、東京書籍)を読了。美術評論家が藤田の足跡を追ってパリや周辺の町を追体験していくもので、...
熱帯夜に映画『ハルビン』(ウ・ミンホ監督、2024年、韓国)を観た。昨年の百想芸術大賞の作品賞大賞を得たものだ。→https://harbin-movie...
友人から話を聞いて、ああそうだったと慌てて出かけて来た。『藤田嗣治 絵画と写真』展 @東京ステーションギャラリー。→ https://www.ejrcf....
映画『国宝』(李相日監督、2025年)を漸く観に行った。→https://kokuhou-movie.com/小説を読んだときの記憶と異なるところが幾つも...
『今日もウルトラセブンのことを考えていた』(青山通、アルテスパブリッシング)に目を通した。読了した、と書けないのは、全く歯が立たなかったからで、二合目まで...
今年は成瀬巳喜男の生誕120年ということで雜誌「ユリイカ」の7月号特集となっている。普段の「ユリイカ」の特集ものとは違って一冊の殆どが成瀬巳喜男の論評に費...
映画『秘顔』(原題:히든 페이스、英題:Hidden Face、キム・デウ監督、韓国)を観た。→https://synca.jp/higan/オーケストラ...
『ルポ・韓国戒厳令』(日本経済新聞社 ソウル支局編、日本経済新聞出版)を読了。昨年12月3日の事件の背景とその後についてだ。戒厳令は、次のような時期に早く...
社会、会社、組織、学校、家族、趣味、部活など、様々な組織のなかで生きてきた。ひとは生まれてから死ぬまでずっとそういう組織の一員として、或いはそこに属した意...
僕の父親は鋼板を剪断する大型機械を設計製造する仕事をしていた。晴海で開かれていた国際見本市にも出展していて毎年連れていって貰ったし、ときどき会社にも連れて...
赤瀬川原平の『ゼロ発信』に小松崎茂と会われたことが書かれていた。“あの小松崎茂さんである。軍艦と飛行機を描いたら日本一。ぼくはもういまを去ること小学生のこ...
週中日は、あまり気乗りせぬまま外壕近くに足を向けた。大久保利通が暗殺された(紀尾井坂の変)のもこの近くだったなと再び思いだしながら、或る店に入る。約束まで...
漸くドラマ『財閥家の末息子』を観終えた。凄い作品だった。財閥が財閥として出来上がったあと、二世、三世、また四世と継承されていくことがある。跡取りが優秀であ...
このあいだ読んだ『日吉アカデミア一九七六』(原武史、講談社)が面白かったから、その著者の本業の著作『日本政治思想史』(新潮選書)を読んでみた。そして挫折し...
斎藤宗吉が自分のペンネームを北杜夫とした理由はウィキペディアに次のように書かれている。“杜夫の由来は仙台(杜の都)在住時、心酔するトーマス・マンの『トニオ...
坪内祐三の『文学を探せ』で取り上げられていた赤瀬川原平の『ゼロ発信』(中央公論新社)を読了。味がある一冊だった。2000年1月11日から6月4日まで読売新...
学生時代から喫茶店が苦手だった。第一において飲み物は一気飲みするたちなのであっという間に手持ち無沙汰になる。(すると)第二に他の席の人のことが気になってし...
真夏のような暑さだったけれど、ようやっと三鷹市美術ギャラリーを訪れることが出来た。太宰治展示室「三鷹の此の小さな家」の公開だ。→https://mitak...
オットー・クレンペラー指揮のブルックナー交響曲第9番(第3楽章)を聴いたとき以来久しぶりに心にひどく警鐘を鳴らされた気がした。ほんわかした気持ちで毎日楽し...
古今亭志ん生の『びんぼう自慢』(ちくま文庫)を読了。高校時代のクラスメートの友達だという男が、僕の馴染みにしていた日本橋の小料理屋に通っていたことをSNS...
『日本茶の実践マーケティング』(前田冨佐男、キクロス出版)を読了。このあいだの静岡旅行の際に買い求めた一冊だ。日本茶について僕は殆ど何も知らなかったことに...
静岡の二日目。製茶問屋が営むお茶とお菓子の店「茶町KINZABURO」を訪問した。→https://kinzaburo.com/静岡駅から15分ほど歩いた...
昨日は静岡まで足を伸ばす。県立美術館にはオーギュスト・ロダンのブロンズ彫刻が非常に沢山あって、間近にそれらを眺めているとその量塊に圧倒される。→https...
『なぜBBCだけが伝えられるのか』(小林恭子、光文社新書)を読了。副題は「民意、戦争、王室からジャニーズまで」。帯にはジョージ・オーウェルの言葉が書いてあ...
友人に誘われて現代音楽とテクノ音楽(クラブ音楽)の演奏会を聴いた。フランチェスコ・トリスターノによる「Piano 2.0」と題するプログラムだ。→http...
月曜ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ)の初回を観た。→https://www.fujitv.co.jp/uminohajimari/夜に観終えたあと床に...
坪内祐三が毎日新聞に連載した文章が先月末に久しぶりに上梓された。『日記から 50人、50の「その時」』(本の雑誌社)。2005年4月からの1年間、毎週さま...
ベルリン映画祭で銀熊賞を5度も受賞しているホン・サンス監督の作品を観たのはこれが初めてだった。『Walk Up』(韓国題名:탑、2022年、韓国)。「탑」...
ミン・ジン・リーの小説『パチンコ(Pachinko)』がドラマ化されていることは知っていたがなかなか観ることが出来なかった。ようやくその機会が訪れて一気に...
『国家と音楽家』(中川右介、集英社文庫)を読了。「週刊金曜日」に2011年から二年間に亘って連載されたものに大幅に加筆された力作だった。ナチスに協力したと...
テレビで人間を支援するロボット技術について紹介されていた。凄いなあ、もう既にこんなレベルに至っているのか、と感嘆した。しばらく見ているうちに、これらのロボ...
軽井沢を後にして野沢温泉に泊まった。この週は「たけのこまつり」という催し物が開かれていて賑わいを見せていた。→https://nozawakanko.jp...
随分と前のことになる。入った大学はクラブ活動だけでなく地域名を冠した同窓会が盛んだった。当時住んていた東京の隣町にもそれは有って、だから自動的にそこの地域...
先週末の金曜日は関東もようやく梅雨に入ったが、そんな夕べに演奏会で「春」を聴いていた。シューマンの交響曲第1番だ。トレヴァー・ピノックの指揮するものを初め...
川本三郎の『日本映画を歩く ~ロケ地を訪ねて~』(JTB刊)を読了。雑誌『旅』の1997年5月号~1998年4月号、1998年9月号の「映画の舞台へ」とい...
夜につらつらとBS放送のチャンネルを繰っていたら、WOWOWで韓国のテレビ番組が放映されていた。今年4月に行われたMBNの「トロット・ガールス・ジャパン」...
高橋源一郎の『「不適切」ってなんだっけ』(毎日新聞出版)を読了。「サンデー毎日」の連載をもとにした『これは、アレだな』シリーズの第3弾だ。→https:/...