これはもう夏の雲なのではと思った日昨日ちょっとしたミスで落ち込んでいると言う人にどんな言葉も昨日のその人には届く筈もなく今日のその人には気休め未満でしかない遠…
穏やかで人肌みたいに潤いのある風が僕を掬い上げてあの雲まで押し上げてしまいそう「貴方は春風だったの?」ずっと昔にちょっと天然の人が真顔で言ったそう言われて間髪…
クラシック音楽を聴きながらドレープの多いカーテンが揺れる様を眺めているとなんの脈絡もない人生の断片がコマ送りみたいに頭の上で映っては消えるクラシック音楽は何百…
リビングに聞こえるのはMLB中継の落ち着いた解説と身支度する君の穏やかな音君も僕も海の向こうも時間に余裕があるらしい窓からやって来る風までもが落ち着きを取り戻…
日記というのは頁を開いて前に座り鉛筆は横に置いてただほんやりしているだけでも日記を書いてる事になるそして一文字も書かずパタリと閉じて元あった場所に戻したとして…
そう思えば言い訳も悪い事ばかりじゃない何かを始めた時周りにその理由を聞かれこういう出来事があってこう思ったからこうしようと決めたと話す時なんらかの言い訳を挟ま…
緊張してしどろもどろだった新人が三週間経ってまんまるの笑顔になったこっちが本来のあなたの姿だったみんなはすぐに辞めてしまうだろうと噂していたあなたが最強のスキ…
庭木の剪定をしようとすると風が強く吹いてきた切った枝葉が暴れるので剪定はやめて昼寝したふと目が覚めると風が止んでいたよかったと思って外に出るとポツポツと雨が降…
色も形も重さも質感も違うてんでバラバラな様々が床に散らばってまばらな所と重なった所散らばり具合いもバラバラが今の僕それをぼんやり眺めているのが今の僕それは無限…
十年ほど前だったと思う仕事から帰る僕を君はしょっちゅう大通りまで迎えに来てくれて僕は自転車を押しながら飛び跳ねながら歩く君と一緒に帰った僕は迎えに来てくれた嬉…
冬を越したポーチュラカ大好きなポーチュラカ大好きだった人が大好きだったポーチュラカあんなに元気だったのに元気すぎて生き急いであっという間に天国へ行ってそのまま…
あっこんなところにあったんだ長袖Tシャツが欲しいから買いに行こうと思っていたら半年前に買ってあったのがここに居ましたよと出てきた確か一度は着た記憶はあると思い…
交差点でバイバイした小学生の女の子黄色いランドセルカバーをつけているから一年生だ一人はこっちに向って来て何かを見つけたのだろう輝いた瞳で微笑んで走り出したでも…
水たまりに落ち葉はよく似合う水たまりの中の小さな空を落ち葉が泳ぐ小舟のように揺れて行く先知れずまるで僕が生きてきた世界と同じいそいそとやって来た蟻が眼の前の大…
五時に起きてひとりの時間を楽しんでいると六時に妻が起きてきたいつもより30分早い口を開けたばかりの1リットルの牛乳パックを床に落としたような気分風の音がうるさ…
みんなに飴玉を配って人気者になろうとしている人みんなは飴玉は受け取るけど決して距離を縮めないのは絡み付かれて息も出来ないほど密着されるのが分かっているからその…
見たことのない葉っぱが晩ご飯に出てきた肉を巻いて食べるらしい食べると青臭くて苦いその辺に生えている葉っぱをかじればきっとこんな味っていう感じの葉っぱだった「こ…
有給休暇だったのでアラームを切った朝9時間ぐっすり眠っていた昼過ぎまでパジャマで過ごし宅配もその姿で受け取ったそのあとネット配信の映画を観た意味の分からない台…
同僚の友達からの依頼でアクセサリーの修理こんな状態をこの銅線を使って雑な仕上がりだけどこれで許して貰おう拡大眼鏡を使っても小さかったもん完璧を目指さないと決め…
雨が降る前の白黒の世界は静かで朝も息を密めている風はなくシマトネリコの葉が全く動かないまるで時まで止まっていてこの世界に僕ひとり取り残されたよう紙を擦る鉛筆の…
日記はノートに鉛筆で書いていてテーブルの上に何処とはなしに置いている消しゴムがよく消えるきれいに字を消してくれるのじゃなくて消しゴムそのものが消える何かの拍子…
ミニ薔薇が咲いている鼻をくっつけて香りを吸い込む薔薇らしい香りに「薔薇だな」の言葉しか出ない終わった花を切ろうと手を伸ばすと棘が邪魔をするあまりにも薔薇らしく…
新緑を縫う風が穏やかに揺れる朝は珈琲を飲まない僕だけど五月の風に誘われて飲んでみると今日が開いていくのが分かるおはよう今日がいい一日だったのはこの時決まってい…
五月晴れの空に絵に描いたような雲ずっと見ていたいけど帰り道には幾つかの曲がり角と点滅信号がひとつ家に着くと職場で貰った大事な書類が上着のポケットから消えている…
大好きな初雪カズラの世話をしていると背中に聴こえる小鳥のさえずり聴くとは無しに聴いていると確かに鳴いているのに聴こうと思って耳を澄ますと声がぴたりと止んだ量子…
プリンがあった お腹がいっぱいでコーヒーを飲んでいたので体は全く欲してなかったけど少しなら食べられる気がした先ず半分食べて五分後に残りの半分のうちの半分を食べ…
外に出るとつがいのアゲハ蝶が驚いたように散らばって僕の視界を登って消えたお互いを確かめるにはここは騒がし過ぎるから他を探しに行ったに違いない残念だな忍者のよう…
日記を書き始めて三ヶ月経った思っていたのに言えなかったこと言ってしまって後悔したこと今思っていること今感じていること明日したいこと明日やって来ることそれらを毎…
三世代の散歩先頭は弾けるように歩く幼子すぐ後ろの母は時を惜しむように歩き少し離れて祖母は何を思うか後ろで手を組み歩く祖母は来た道を眺め母は幼き歩みに目を細め幼…
レウコフィルムの花が咲いた僕は本当に心配していたんだ僕がいっぱい枝を切って丸裸みたいにしてしまったのに頑張って新芽をいっぱい出して春の陽気をいっぱい吸ってどん…
コーヒー豆売り場でじっと見つめ重さを確かめるように手に取ってパッケージの情報を穴が開くほど読んでいくつもを比べてやっと買って帰っていそいそとお湯を沸かしドリッ…
シナモンパウダーを纏った最後の塊を口に入れるとさすがに食べるのをちょっと我慢していただけあってまるで最初のひと口のようにひろがり溶けていくシナモンの魔法が花火…
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これはもう夏の雲なのではと思った日昨日ちょっとしたミスで落ち込んでいると言う人にどんな言葉も昨日のその人には届く筈もなく今日のその人には気休め未満でしかない遠…
挨拶しても無視されるまあいいか煙草の臭いがやってきたまあいいか自分の方が雑なのに細かい事を指摘してきたまあいいか何を話しても自分の話にすり替えられるまあいいか…
いっぱい知ったからいっぱい忘れられるのかいっぱい知ろうとすればいっぱい忘れられるのか忘れたいと思ってることは忘れたいと思えば思うほど忘れるリストの先頭から後ろ…
窓を開ければレースのカーテンがぐぐっと部屋の内側にふくらんでふくらんで耐えきれずしぼんでいって外に出たいけど叶わずそうこうしているうちにまたぐぐっとそんな永遠…
ポーチュラカが咲いた冬を越して春に少し伸びて梅雨になって蕾を付けた今日落ちてしまう一日花だけど次の蕾がすぐ隣で明日を待っている時の過ごし方は違うけど人の世と同じ
辺りはもう明るいほんの30分ほど前はまだ薄暗かったのに太陽の偉大さに改めて気付かされて外に出ると肌寒かった陽を浴びた風は後からやって来るんだ小鳥のさえずりが一…
夕暮れに雑木林に入ってすぐ話し声が聞こえる目を凝らせばオレンジ色の短パンに黒Tシャツで緑色のキャップ口ひげを生やした太ったオジサンが一人で立ち止まってずっと喋…
もうあと数日たてば職場で健康診断がある誰もが考える愚かなことだけど少しでも体重を落とそうと頑張ろうと思って本当に頑張れるのは十人に一人くらいかその一人になろう…
ポーチュラカを植える為のスペースを確保しようと土を掘り起こしているとでっかいミミズが現れた騒がしてゴメンなさい君がここの土をフワフワのフカフカにしてくれてたん…
からりと晴れた日でも雑木林の中は程よい湿気を纏っているいつものコースを歩き進めると前から若い女性もしかしてこの前の魔女かいいや黒いパンツに黒い靴だけど真っ白な…
この時期はもう夕方の庭いじりは危険でほんの30分程の間に20ヶ所も蚊に刺された最初はちょっとくらいならいいよと刺されても無視していたけどとろい奴がいるよと連絡…
ぼっぽつぱぽばぱぱぼっぽばぽばぱら雨合羽に落ちる雨粒は紛れもないアナログの音フードの中で共鳴するのは頭の中の遠い記憶かずっと聴いていられるしずっと聴いていたい…
雨はそんなに嫌いじゃないこれは周りに気を遣って本心を隠した言葉雨も結構好きだなんて言うと醒めた目で0.5秒程見られてすぐに視線を逸らされて嫌な顔をされる若い頃…
雨水を吸い込んだ雑木林は新芽がぐんと伸びて緑が濃く深くなっている時を忘れて佇めば足から根が生えて木になってしまいそう前から来た女性は上下が真っ黒で黒いフェイス…
雨あがりの夕暮れ前小鳥たちは騒ぎいつもはのんびりのダンゴムシも少し早足雨あがりの宴に僕も参加させて貰おうと長雨で溶けそうな花を摘み進めれば遠目に鮮やかさが蘇り…
何故だろうミルクティーは好きじゃないのにふと飲みたくなったその前にミルクティーが好きじゃないのは何故だったか思い出せないままひと口飲むとミルクティーが好きで飲…
戻れるならいつに戻りたい?なんて話に花が咲いてでも仕事が始まり僕の番は回って来ずその日は終わったそしてお風呂の中でゆっくり考えるはからずも人生を振り返ることに…
花の植え替えをしているとフリーペーパーを配布する人が「いつも勉強になるなと思って見させて貰ってるんですよ。園芸の専門家の方ですか?」「いえいえ、趣味でやってる…
だから人は心の凪を求めてトイレやお風呂に籠もるのかそれなら歩き慣れたコースのウォーキングはもっといい意識しなければ手足は勝手に動いて景色だけが過ぎる水面を行く…
やっぱりひとりの時間っていうのは大切なようで・・・・しかもこの時間までという明確な区切りも必要ひとりの時間にゆったりと浸っていたのに思いがけなく人がやって来て…
結局車の買い替えはやめて車検を受けることにしただけど10日ほどの間に夫婦であれこれ話し合って改めてお互いの考えや何に重きを置いて生きているのかがよく分かってよ…
夢を見ながらこれは今後の人生の指針となる夢だから一語一句漏らさず覚えておこうと思っていたそして目覚めるときれいさっぱり忘れていたなんとかして思い出そうと五十音…
雨の日車の中で人を待つスマホがあるからいくらでも待てるでもスマホがなかった時代でもフロントガラスにぶつかって流れ落ちる雨粒の様子はいつまででも見ていられた今な…
車検のタイミングで買い替えの案が出たディーラーを三軒回れば三人の営業と出会うよく喋る人こっちが喋らされる人雜談ばっかりの人人間って面白いだけど三台も買えない誰…
ウォーキングの折り返しに大きな木が群生しているこんにちは挨拶するけど何も言わないでも本当は僕より先に何か言ってるのに僕には聞こえていないのだろうこの世はきっと…
思いがけない休日の朝予定はまだないだらりと伸びた身体は水飴のようだけどそんなに甘くはない学生の頃炉端焼き屋でバイトしていて経営者が醤油ダレを作るのを見せてくれ…
僕は気が動転していたと思うみんなが食べてもちろん僕も食べて残ったわらび餅が三つきな粉を薄く纏って肩を寄せているこういう時は僕が完食するのが通例だけどなんだか気…
時々やってくる浮遊感身体は軽いけど軽過ぎず心はすべすべの縁取りの中を行ったり来たりおかげで心もすべすべのつやつやぎゅっとつかんでもすぐに元に戻りそうだからとい…
僕はその人が苦手だったその人がいきなりやって来て何かの説明を始めたけど全く理解できないその人の言った言葉が頭の中には入らず目の前でフライパンで煽られて跳び跳ね…
今年初めてスイカを食べた年に一度か二度しか食べないのにまだ六月なのにもう食べてしまったスイカはスイカ以上でもスイカ以下でもスイカ以外でもなくスイカだった思った…
風に揺れる枝葉に心奪われるのはとても疲れているからか悟りの境地に近いのかそれほど疲れていないからきっとどっちも違う手を伸ばして触れたい何かがあるとぼんやり分か…
年配女性のコミュニケーション能力の高さには頭が下がったまま上がらない整形外科の待ち合いでそれはすぐに始まるしかも声が大きいから会話の内容は全筒抜けで個人情報は…
念願の朝五時に起きた目覚まし時計に頼ることなくとういうことは起きられたら起きてそうでなかったらまあいいかという淡い念願だった朝焼けに間に合うそう思って屋上に出…
他人のせいで自分の予定が狂ったことを空間をねじ曲げるように自分の思いをねじ曲げて自分のせいにしたり狂った結果が予定より良かったと思うことは出来ると思う空間をね…
雲が繋がっているのか離れているのかまだら模様でどっち付かずそこに飛行機が繋げようと縫っていくもう充分に繋がったタペストリーキャロル・キングの歌を聴きたくなる夕…
夕方六時前でもこんなに明るいのは水平線の向こうまで夏が来ている証拠だ歩幅を少し広くとって足首を使って歩くそう決めていても歩いていると色んな思いが浮んでおろそか…
こんな時代が来るなんてひとつの部屋に家族全員がいてみんな別の方向を向いて手にはスマホかタブレットそれでも誰かの声に反応はして言葉が行ったり来たり昔は視線も姿勢…
天気は下り坂坂はまだまだ続くだろう身体が重く感じる午後ふとやって来た小鳥がひょいひょいと枝を渡っているから僕は窓に駆け寄ったけど思ったよりも身体は鈍くて窓ガラ…
宝石が浮かんだような空はほんの少し立ち止まっただけですぐに消えた目は見開き口は半開きで声は出ない思考もないこの一瞬を永遠と呼ぶのか同じ空には二度と会えない誰も…
西日が届いた松林に海からの生暖かく湿った風松葉と海風は互いに何かを手渡して何かを受け取り松林の中は冷めて乾いた風になり松は長い時間をかけて海風の形になる会社と…