藤原忠通うのはなのさかぬかきねはなけれどもなにながれたる玉川の里今日は昨日に続いて木曜稽古掛物は桜も藤も終わって卯の花の和歌の美麗な短冊和歌の意味は卯の花の咲いていない垣根はないが、やはり名高く聞こえたこの玉川の卯の花の里はいいものだ玉川は「美しく清らかな川」六玉川と言われている六つの玉川があるこの和歌もその一つ大阪摂津の玉川は→卯の花の名所。京都、井手の玉川は→山吹。志賀、野路の玉川は→萩。東京、調布の玉川は→川にさらす布。和歌山、高野の玉川は→旅人、氷。宮城、野田の玉川は→千鳥。この和歌を詠んだのは藤原忠通フジワラノタダミチ[1097~1164]平安後期の公卿忠実の長男別称、法性寺殿ホッショウジドノ摂政・関白父および弟頼長と対立し、保元の乱の原因となった書にすぐれ法性寺流の開祖漢詩集「法性寺関...卯の花の咲かぬ垣根