うき寝すずしき夏の短夜
藤原定家釣船にはかなくあかす旅人のうき寝すずしきなつのみじか夜今日は水曜稽古朝のうちは雨が降っていたがまもなく上がった今日五月の晦日ミソカ五月三十一日は業平が富士見の日伊勢物語東下りは始め三河の八橋カキツバタを読み込む折句唐衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬる旅をしぞ思ふつぎは駿河の国宇津の山を越える時知りあいの修行者にあう駿河なる宇津の山べのうつつにも夢にも人にあはぬなりけりそして五月の晦日ツゴモリには富士の麓フモトを通るのだ旧暦だと6月半ばから7月比叡の山を二十ばかり重ね上げたような高い高い山山頂には白く雪がまだ残る時知らぬ山は富士の嶺いつとてか鹿の子まだらに雪の降るらむそしてなほ行き行きて武蔵の国と下つ総の国との中の隅田川の渡し舟に乗る名にし負はばいざこと問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと...うき寝すずしき夏の短夜
2023/05/31 23:37